JP5356182B2 - 水没式複合型曝気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、深層の嫌気化の予防と同時に、表層におけるアオコのような藻類の発生を抑制できる水没式複合型曝気装置に関する。
従来、図12に示すように、ダム湖等の湖底1に係留されて、湖底付近の深層の水をエアレーションにより循環(矢印a参照)させる曝気装置2がある(特許文献1参照)。
前記曝気装置2は、湖底1にシンカー15で係留された状態でフロート3の浮力により起立状態に保持される曝気本体4を備えている。そして、送気管5から送られた圧縮空気による散気管6からのエアレーションの上昇流bで内筒7内に吸水して、溶存酸素量を上げた水cを上方から下方に反転させて、外筒8との間の出口9から外部(深層)に排水することで、深層の嫌気化を予防するものである。
前記曝気装置2では、曝気本体4内の空気溜め室10と、水面L1上に浮上する排気フロート11の排気調整弁12とを排気用ホース13で連結している。そして、曝気本体4内の余剰空気を排気用ホース13から排気調整弁12を介して大気中に排気することで、曝気本体4の表層の水を攪拌しないようにしている。前記曝気本体4は、例えば水深が50mとすると、水深が20mの付近に位置するように設定されている。なお、14は、緊急排気ホースである。
前記曝気本体4内の空気溜め室10には反転水面L2が設定され、反転水面L2が低すぎると、溶存酸素量を上げた水が反転できないので、深層に排水できなくなるおそれがある。逆に、反転水面L2が高すぎると、溶存酸素量を上げた水が排気用ホース13から排気調整弁12を介して水面L1に排水されるおそれがある。この反転水面L2の設定は、排気調整弁12で排気量を微調整することで行っている。
しかしながら、曝気本体4内の余剰空気は、常に大気中に排気するようになっているので、余剰空気が全く無駄になるという問題があった。
また、排気用ホース13は、数年毎に取り替える必要があるので、維持管理費が高くなるとともに、長さが長いことから(例えば約30m)、水面L1が下がったような場合、水面上に浮き上がるので、景観性が悪くなるという問題があった。
そこで、本出願人は、深層の嫌気化の予防と同時に、余剰空気を有効に利用することによって、表層におけるアオコのような藻類の発生を抑制できる水没式複合型曝気装置を先に提案した(特許文献2参照)。
かかる水没式複合型曝気装置は、曝気装置の曝気本体の上部に、排気調整弁を有する散気管を設けて、この散気管で、曝気本体内の空気溜め室に溜まった余剰空気を水中に散気して、表層の水を攪拌させるようにしたものである。
そして、曝気本体によって、湖底付近の深層の水をエアレーションにより循環させると同時に、曝気本体の空気溜め室に溜まった余剰空気は、曝気本体の散気管から水中に散気するようになる。したがって、曝気本体の表層に散気による水流が生じるようになり(循環曝気攪拌)、余剰空気を有効に利用することによって、表層を攪拌して水温を均一化できるとともに、表層におけるアオコのような藻類の発生を抑制できるようになる。
ここで、通常の散気管は、圧縮空気を送り込むこと、この圧縮空気によって気泡を強制的に水中に散気するものであり、これによって、表層の水を攪拌させる作用が得られるものである。
特開平1−284397号公報 特開2008−264711号公報
しかしながら、曝気本体内の空気溜め室に溜まった余剰空気は、圧縮空気では無く、非圧縮空気である。
そのため、散気管として、単筒(ストレート筒)形を採用すれば、非圧縮空気である余剰空気が比較的大きな空気塊として水中に断続的に放出されるだけであるため、表層の水が攪拌されにくいという問題がある。
また、多数の微小な散気孔があけられた多孔形を採用することが考えられるが、余剰空気が非圧縮空気であり、各散気孔から強制的に微小な気泡が水中に散気されにくいので、表層の水が攪拌されにくいという問題がある。
本発明は、水没式複合型曝気装置の散気管の改善に係るものであって、曝気本体内の空気溜め室に溜まった余剰空気が非圧縮空気であっても、水温の均一化や藻類の発生を抑制ができるように、表層の水を効果的に攪拌可能な水没式複合型曝気装置を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明は、ダム湖等の湖底に係留されて、湖底付近の深層の水をエアレーションにより循環させる曝気装置の曝気本体の上部に、排気調整弁を有する散気管を設けて、この散気管で、曝気本体内の空気溜め室に溜まった余剰空気を水中に散気して、表層の水を攪拌させるようにしたことを特徴とする水没式複合型曝気装置であって、前記散気管は、この散気管から水中に排出される非圧縮の余剰空気の空気塊を細分させる細分部材を備え、前記散気管は筒状に形成され、前記細分部材は、散気管の周面の上端付近に形成された空気排出開口と、下向き頂部が散気管の中心付近に位置するように、散気管の周面上端に固定され、周囲部が上向き錐形状に広がった空気細分部とで構成されていることを特徴とする水没式複合型曝気装置を提供するものである。
請求項2のように、前記散気管の周面に形成された水吸い込み開口と、この水吸い込み開口の上部位置で散気管に上端が固定され、周囲部が前記水吸い込み開口の周囲を覆うように、下向き錐形状に広がった水ガイド部とを、さらに備えていることが好ましい。
本発明によれば、散気管には非圧縮の余剰空気の空気塊を細分させる細分部材を備えているから、余剰空気が水中に散気される時には空気塊が細分化され、細分化された気泡として散気されるようになる。したがって、余剰空気が非圧縮空気であっても、空気塊が細分化されることで、細分化された気泡として散気されるため、各気泡の表面積の増加で水の連行効率が向上して、表層の水が効果的に攪拌されるので、水温の均一化や藻類の発生を抑制ができるようになる。
また、細分部材を空気排出開口と逆錐形式の空気細分部とで構成したから、空気溜め室の余剰空気が散気管を通って、空気排出開口水中に散気される時に、上向き錐形状の空気細分部の下向き頂部に衝突する。これにより、空気流(空気塊)が潰される(細分化される)ことで、空気排出開口から水中に散気される時には空気塊が細分化され、細分化された気泡として散気されるようになる。
したがって、空気塊が細分化された気泡として散気されるため、各気泡の表面積の増加で水の連行効率が向上して、表層の水が効果的に攪拌されるようになる。また、細分部材を空気排出開口と空気細分部とで構成できるから、構造がきわめて簡単で堅牢であり、コスト安であるとともに、メンテナンスも不要になる。さらに、既存の水没式複合型曝気装置であっても、散気管を交換するだけで適用できるようになる。
請求項のハイブリッド形式は、請求項の逆錐形式とエアリフト形式の組み合わせであり、細分部材を水吸い込み開口と水ガイド部と空気排出開口と空気細分部とで構成したから、空気溜め室の余剰空気が散気管を通って水中に散気される時に、散気管を通る余剰空気の空気流によって、散気管の内部が負圧になるので、曝気本体の周辺の水が水ガイド部でガイドされながら、水吸い込み開口から散気管の内部に吸い込まれるようになる。このように、散気管を通る余剰空気の空気流に、水吸い込み開口から散気管の内部に吸い込まれた水流が合流して、2層流になると、この2層流の流速が早くなる。この結果、水流で空気流(空気塊)が潰される(細分化される)ことで、細分化された気泡となる。ついで、空気排出開口から水中に散気される時に、上向き円錐形状の空気細分部の下向き頂部に衝突する。これにより、空気排出開口から水中に散気される時には、さらに気泡が細分化され、微小な気泡として散気されるようになる。したがって、請求項よりも、さらに微小な気泡として散気されるため、各気泡の表面積の増加で水の連行効率が向上して、表層の水がより効果的に攪拌されるようになる。また、細分部材を水吸い込み開口と水ガイド部と空気排出開口と空気細分部とで構成できるから、構造がきわめて簡単で堅牢であり、コスト安であるとともに、メンテナンスも不要になる。さらに、既存の水没式複合型曝気装置であっても、散気管を交換するだけで適用できるようになる。
本発明の第1実施形態に係るエアリフト形式の散気ノズル体であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 本発明の第2実施形態に係る逆円錐形式の散気ノズル体であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 本発明の第3実施形態に係るハイブリッド形式の散気ノズル体であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 本発明の第4実施形態に係る逆三角形式の散気ノズル体であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 参考例の多孔形式の散気ノズル体であり、(a)は斜視図、(b)は断面である。 参考例の単筒形式の散気ノズル体であり、(a)は斜視図、(b)は断面である。 各形式の連行効率を測定したグラフである。 排気調整弁であるフロート弁を有する第2散気管を設けた水没式複合型曝気装置の曝気本体であり、(a)はフロート弁が上動した要部断面図、(b)はフロート弁が下動した要部断面図である。 (a)は第2散気管の排気穴を閉じたフロート弁の側面図、(b)は第2散気管の排気穴を開いたフロート弁の側面図、(c)はフロート弁の平面図、(d)は(a)の正面図である。 排気調整弁であるフロート弁を有する第2散気管を設けた水没式複合型曝気装置の側面図である。 濁水流入時に第2散気管からの散気を止められるように構成した水没式複合型曝気装置の側面図である。 従来の曝気装置の側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、背景技術と同一構成・作用の箇所は、同一番号を付して詳細な説明を省略する。
図10に示すように、水没式複合型曝気装置22は、ダム湖等の湖底1に係留されて、湖底付近の深層の水をエアレーションにより循環(矢印a参照)させるものである。
前記曝気装置22は、湖底1にシンカー15で係留された状態でフロート3の浮力により起立状態に保持される曝気本体24を備えて、送気管5から送られた圧縮空気による第1散気管26からのエアレーションの上昇流bで内筒7内に吸水して、溶存酸素量を上げた水cを上方から下方に反転させて、外筒8との間の出口9から外部(深層)に排水することで、深層の嫌気化を予防するものである。
図8(a)(b)に詳細に示すように、前記外筒8の頂部は半球状に形成され、内筒7の上端部との間には、エアレーションの余剰空気dを溜める空気溜め室10が形成されて、外筒8の頂部には、空気溜め室10の余剰空気dを水中に散気するために、内外に貫通する第2散気管27が設けられている。第2散気管27の具体的な構成は、後で説明する。なお、28は、空気溜め室10内の空気圧が異常に上がった時に開いて、余剰空気dを水中に緊急排気するための緊急排気管である。
図9(a)に要部を拡大して示すように、排気調整弁であるフロート弁33Cを有する第2散気管27の外周には、縦長の排気穴27cが形成されている。
第2散気管27の排気穴27cの上端位置には、上部ストッパー50が固定されるとともに、第2散気管27の下端部には、下部ストッパー51が固定されている。この各ストッパー50,51は、後述するフロート弁33Cの上下動位置を規制するものである。
第2散気管27の外周には、所定の隙間を隔てて嵌合して、空気溜め室10の反転水面L2(U,D)の変動に追従して上下動する円筒状のフロート弁33Cが設けられている。このフロート弁33Cは、ガラス繊維強化プラスチック製、木材製または合成樹脂製で、耐摩耗性、耐加水分解性に優れ、吸水性の少ない材質であって、水に浮く比重に設定されていて、空気溜め室10の反転水面L2に浮かんで、反転水面L2の変動に追従して上下動するようになる。なお、フロート弁33Cは、必ずしも円筒状である必要は無く、例えば四角筒状等の多角筒状であっても良い。
そして、図9(a)のように、反転水面L2が上がったときに〔L2(U)参照〕フロート弁33Cが上動することで、フロート弁33Cで排気穴27cを閉じるようになる。逆に、図9(b)のように、反転水面L2が下がったときに〔L2(D)参照〕フロート弁33Cが下動することで、フロート弁33Cで排気穴27cを開くようになる。
第2散気管27の外周とフロート弁33Cの内周との間の隙間は、フロート弁33Cで排気穴27cを閉じている時に、極少量の水を第2散気管27内に流し込むバイパス部34を形成する。この隙間は、第2散気管27の外周径が40mm程度である時は、0.5〜0.8mm程度のものである。
フロート弁33Cの外周には、図9(c)(d)に詳細に示すように、上下動時にフロート弁33Cを回転させるような水流抵抗を付与する水流抵抗付与部33dが形成されている。この水流抵抗付与部33dは、図では、30度に傾斜させたスパイラル(ねじ)状の溝〔図9(d)の点々参照〕であり、この溝内に水が入り込むことで、フロート弁33Cが上下動する時の水流抵抗で、フロート弁33Cが緩やかに回転させるようになる。なお、スパイラル状の溝に代えて、フィン(スクリュー)を形成しても良い。
前述したように、排気調整弁であるフロート弁33Cを有する第2散気管27を曝気本体24に設ければ、図8(a)および図9(a)のように、反転水面L2が上がる〔L2(U)参照〕のに従って上動するフロート弁33Cで第2散気管27の排気穴27cを閉じることにより、空気溜め室10に余剰空気dが溜まることで空気圧が上がって反転水面L2が下がる〔L2(D)参照〕ようになる。
また、図8(b)および図9(b)のように、反転水面L2が下がる〔L2(D)参照〕のに従って下動するフロート弁33Cで第2散気管27の排気穴27cを開くことにより、空気溜め室10の余剰空気dが第2散気管27から水中に散気されることで空気圧が下がって反転水面L2が上がる〔L2(U)参照〕ようになる。
このように、反転水面L2の変動〔L2(U)、L2(D)参照〕に追従して上下動するフロート弁33Cで空気溜め室10の余剰空気量を制御することで、反転水面L2を自動的に適正範囲Hに設定できるようになる。
また、空気溜め室10に溜まった余剰空気dは、曝気本体24の第2散気管27から水中に散気されるから、曝気本体24の表層に散気による水流(図10の矢印e参照)が生じるようになり(循環曝気攪拌)、余剰空気dを有効に利用することによって、表層を攪拌して水温を均一化できるとともに、表層におけるアオコのような藻類の発生を抑制できるようになる。
さらに、従来技術のような排気用ホースが不要になるから、維持管理費が削減できるとともに、水面上に浮き上がるという問題も無くなるので、景観性を損なうおそれもなくなる。
また、第2散気管27に排気穴27cを開けるとともに、第2散気管27に筒状のフロート弁33Cを嵌合させるだけであるから、構造が極めて簡単で動作不良等が無く、コスト安に製造できるようになる。
さらに、フロート弁33Cの外周に、上下動時にフロート弁33Cを回転させるような水流抵抗を付与する水流抵抗付与部33dを形成すれば、藻や水垢等が隙間に入り込んで固着しても、水流抵抗付与部33dでフロート弁33Cが上下動時に回転されるから、固着した藻や水垢等の生物膜が引き千切られるので、フロート弁33Cが散気管の外周に固着するのを、セルフクリーニング作用でより有効に防止することができる。
次に、第2散気管27の具体的な構成を説明する。図8(a)(b)に示したように、第2散気管27は、外筒8の頂部において内外に貫通する散気管本体27Gと、この散気管本体27Gの上端フランジ部27dに下端フランジ部27eがボルト等で連結された散気ノズル体27A〜27Fとで構成されている。
図6には、参考例として、単筒(ストレート筒)形式の散気ノズル体27Fを図示しており、(a)は斜視図、(b)は断面である。なお、散気ノズル体27Fの上端フランジ部27fは、他の部品を付加するためのものであり、この散気ノズル体27Fでは、特に必要が無い。
図5には、参考例として、多数の微小な散気孔27gがあけられた多孔形式の散気ノズル体27Eを図示しており、(a)は斜視図、(b)は断面である。この散気ノズル体27Eでは、散気孔27gがあけられたプレート27hを上端フランジ部27fに固定している。なお、散気孔27gの個数は、円周上略等角度間隔で8孔、16孔、32孔等がある。
図1は、第1実施形態のエアリフト形式の散気ノズル体27Aであり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。この散気ノズル体27A(以下での散気ノズル体27B〜27Dも同様。)は、散気ノズル体27Aから水中に排出される非圧縮の余剰空気の空気塊を細分させる細分部材38Aを備えている。
具体的には、散気ノズル体27Aは筒状に形成されている。そして、細分部材38Aは、散気ノズル体27Aの周面の上下方向のほぼ中間に円周上略等角度間隔(本例では90度)で形成された水吸い込み開口27jと、この水吸い込み開口27jの上部位置で散気ノズル体27Aの外周面に上端39aが固定され、周囲部39bが水吸い込み開口27jの周囲を覆うように、下向き円錐形状に広がった水ガイド部39とで構成されている。
第1実施形態の散気ノズル体27Aであれば、空気溜め室10の余剰空気dが散気管本体27Gから散気ノズル体27Aを通って水中に散気される時に、散気ノズル体27Aを通る余剰空気dの空気流(矢印参照)によって、散気ノズル体27Aの内部が負圧になる。そのため、曝気本体24の周辺の水が水ガイド部39でガイドされながら、水吸い込み開口27jから散気ノズル体27Aの内部に吸い込まれるようになる(矢印f参照)。なお、水吸い込み開口27jの周囲は水ガイド部39で覆われているから、散気ノズル体27Aを通る余剰空気dは、水吸い込み開口27jから外部に漏れ出ることがない。
このように、散気ノズル体27Aを通る余剰空気dの空気流に、水吸い込み開口27jから散気ノズル体27Aの内部に吸い込まれた水流が合流して、2層流になると、この2層流の流速が早くなる。この結果、水流で空気流(空気塊)が潰される(細分化される)ことで、散気ノズル体27Aから水中に散気される時には空気塊が細分化され、細分化された気泡として散気されるようになる。
したがって、曝気本体24内の空気溜め室10に溜まった余剰空気dが非圧縮空気であっても、空気塊が細分化されることで、細分化された気泡として散気されるため、各気泡の表面積の増加で水の連行効率が向上して、表層の水が効果的に攪拌されるので、水温の均一化や藻類の発生を抑制ができるようになる。
また、細分部材38Aを水吸い込み開口27jと水ガイド部39とで構成できるから、構造がきわめて簡単で堅牢であり、コスト安であるとともに、メンテナンスも不要になる。さらに、既存の水没式複合型曝気装置であっても、第2散気管27の内、散気ノズル体27Fを交換するだけで適用できるようになる。
図2は、第2実施形態の逆円錐形式の散気ノズル体27Bであり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。この散気ノズル体27Bは、散気ノズル体27Bから水中に排出される非圧縮の余剰空気の空気塊を細分させる細分部材38Bを備えている。
具体的には、散気ノズル体27Bは筒状に形成されている。そして、細分部材38Bは、散気ノズル体27Bの周面の上端付近に円周上略等角度間隔(本例では90度)で形成された空気排出開口27kと、下向き頂部40aが散気ノズル体27Bの中心付近に位置するように、散気ノズル体27Bの周面上端に固定され、周囲部が上向き円錐形状に広がった空気細分部40とで構成されている。
第2実施形態の散気ノズル体27Bであれば、空気溜め室10の余剰空気dが散気管本体27Gから散気ノズル体27Bを通って、空気排出開口27kから水中に散気される時に、上向き円錐形状の空気細分部40の下向き頂部40aに衝突する。これにより、空気流(空気塊)が潰される(細分化される)ことで、空気排出開口27kから水中に散気される時には空気塊が細分化され、細分化された気泡として散気されるようになる。
したがって、第1実施形態と同様に、空気塊が細分化された気泡として散気されるため、各気泡の表面積の増加で水の連行効率が向上して、表層の水が効果的に攪拌されるようになる。また、細分部材38Bを空気排出開口27kと空気細分部40とで構成できるから、構造がきわめて簡単で堅牢であり、コスト安であるとともに、メンテナンスも不要になる。さらに、既存の水没式複合型曝気装置であっても、第2散気管27の内、散気ノズル体27Fを交換するだけで適用できるようになる。
図3は、第3実施形態のハイブリッド形式(第1実施形態のエアリフト形式と第2実施形態の逆円錐形式の組み合わせ)の散気ノズル体27Cであり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。この散気ノズル体27Cは、散気ノズル体27Cから水中に排出される非圧縮の余剰空気の空気塊を細分させる細分部材38Cを備えている。
具体的には、散気ノズル体27Cは筒状に形成されている。そして、細分部材38Cは、散気ノズル体27Cの周面の上下方向のほぼ中間から上端付近に円周上略等角度間隔(本例では90度)で形成された水吸い込み兼空気排出開口27j,27kと、この水吸い込み兼空気排出開口の水吸い込み開口27jの上部位置で散気ノズル体27Cの外周面に上端39aが固定され、周囲部39bが水吸い込み開口27jの周囲を覆うように、下向き円錐形状に広がった水ガイド部39と、水吸い込み兼空気排出開口の空気排出開口27kと、下向き頂部40aが散気ノズル体27Cの中心付近に位置するように、散気ノズル体27Cの周面上端に固定され、周囲部が上向き円錐形状に広がった空気細分部40とで構成されている。
第3実施形態の散気ノズル体27Cであれば、空気溜め室10の余剰空気dが散気管本体27Gから散気ノズル体27Cを通って水中に散気される時に、散気ノズル体27Aを通る余剰空気dの空気流(矢印参照)によって、散気ノズル体27Cの内部が負圧になる。そのため、曝気本体24の周辺の水が水ガイド部39でガイドされながら、水吸い込み開口27jから散気ノズル体27Cの内部に吸い込まれるようになる(矢印f参照)。
このように、散気ノズル体27Cを通る余剰空気dの空気流に、水吸い込み開口27jから散気ノズル体27Cの内部に吸い込まれた水流が合流して、2層流になると、この2層流の流速が早くなる。この結果、水流で空気流(空気塊)が潰される(細分化される)ことで、細分化された気泡となる。
ついで、空気排出開口27kから水中に散気される時に、上向き円錐形状の空気細分部40の下向き頂部40aに衝突する。これにより、空気排出開口27kから水中に散気される時には、さらに気泡が細分化され、微小な気泡として散気されるようになる。
したがって、第1実施形態や第2実施形態よりも、さらに微小な気泡として散気されるため、表層の水がより効果的に攪拌されるようになる。
また、細分部材38Cを水吸い込み開口27jと水ガイド部39と空気排出開口27kと空気細分部40とで構成できるから、構造がきわめて簡単で堅牢であり、コスト安であるとともに、メンテナンスも不要になる。さらに、既存の水没式複合型曝気装置であっても、第2散気管27の内、散気ノズル体27Fを交換するだけで適用できるようになる。
図4は、第4実施形態の逆三角形式の散気ノズル体27Dであり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。この散気ノズル体27Dは、散気ノズル体27Dから水中に排出される非圧縮の余剰空気の空気塊を細分させる細分部材38Dを備えている。
具体的には、散気ノズル体27Dは筒状に形成されている。そして、細分部材38Dは、散気ノズル体27Dの周面の上端付近に円周上略等角度間隔(本例では90度)で形成された空気排出開口27kと、下向き頂部41aが散気ノズル体27Dの中心付近に位置するように、散気ノズル体27Dの周面上端に固定され、両辺部がV形状に立ち上がった空気細分部41とで構成されている。
第4実施形態の散気ノズル体27Dであれば、空気溜め室10の余剰空気dが散気管本体27Gから散気ノズル体27Dを通って、空気排出開口27kから水中に散気される時に、V字状の空気細分部41の下向き頂部41aに衝突する。これにより、空気流(空気塊)が潰される(細分化される)ことで、空気排出開口27kから水中に散気される時には空気塊が細分化され、細分化された気泡として散気されるようになる。
したがって、第1,2実施形態と同様に、空気塊が細分化された気泡として散気されるため、各気泡の表面積の増加で水の連行効率が向上して、表層の水が効果的に攪拌されるようになる。また、細分部材38Dを空気排出開口27kと空気細分部41とで構成できるから、構造がきわめて簡単で堅牢であり、コスト安であるとともに、メンテナンスも不要になる。さらに、既存の水没式複合型曝気装置であっても、第2散気管27の内、散気ノズル体27Fを交換するだけで適用できるようになる。
図7は、前記各形式の連行効率を測定したグラフである。図6の単筒形式、図1のエアリフト形式、図4の逆三角形式、図2の逆円錐形式、図5の多孔形式(8孔、16孔、32孔)、図3のハイブリッド形式の順に表示している。Qaは空気流量、Qwは連行流量である。Qa=3.6L/minとした。
この結果、図3のハイブリッド形式の連行効率は、64.9(1分間に64.9Lの水を連行できること。以下同様。)、図2の逆円錐形式の連行効率は、61.3、図4の逆三角形式の連行効率は、58.8、図1のエアリフト形式の連行効率は、54.4であった。
これに対して、図6の単筒形式の連行効率は、51.7、図5の多孔形式(8孔、16孔、32孔)の連行効率は、それぞれ50.9、49.8、48.8であった。
したがって、図6の単筒形式の連行効率(51.7)と比較して、図3のハイブリッド形式の連行効率(64.9)は、約20%も向上していることが分かる。
前記実施形態の水没式複合型曝気装置22においては、濁水流入時に第2散気管27からの散気が継続していると、濁水の沈降が妨げられることがある。
そこで、図11に示すように、曝気本体24内の空気溜め室10と、水面L1上に浮上する排気フロート45の開閉弁46とを排気用ホース47で連結して、常時は開閉弁46を閉じるとともに、濁水流入時に開閉弁46を開いて、空気溜め室10内の空気を大気に放出することで、第2散気管27からの散気を止めるようにすることができる。なお、開閉弁46の開閉操作は、作業員がボートを漕ぎ寄せて手動で操作することができる他、リモートコントロールにより自動で操作することもできる。
この構成であれば、濁水流入時に第2散気管27からの散気を止めることができるので、濁水の沈降が妨げられなくなる。
1 湖底
10 空気溜め室
22 水没式複合型曝気装置
24 曝気本体
27 第2散気管(散気管)
27A〜27D 散気ノズル体
27j 水吸い込み開口
27k 空気排出開口
33C フロート弁(排気調整弁)
38A〜38D 細分部材
39 水ガイド部
40 空気細分部
41 空気細分部
d 余剰空気

Claims (2)

  1. ダム湖等の湖底に係留されて、湖底付近の深層の水をエアレーションにより循環させる曝気装置の曝気本体の上部に、排気調整弁を有する散気管を設けて、この散気管で、曝気本体内の空気溜め室に溜まった余剰空気を水中に散気して、表層の水を攪拌させるようにしたことを特徴とする水没式複合型曝気装置であって、
    前記散気管は、この散気管から水中に排出される非圧縮の余剰空気の空気塊を細分させる細分部材を備え、
    前記散気管は筒状に形成され、前記細分部材は、散気管の周面の上端付近に形成された空気排出開口と、下向き頂部が散気管の中心付近に位置するように、散気管の周面上端に固定され、周囲部が上向き錐形状に広がった空気細分部とで構成されていることを特徴とする水没式複合型曝気装置。
  2. 前記散気管の周面に形成された水吸い込み開口と、この水吸い込み開口の上部位置で散気管に上端が固定され、周囲部が前記水吸い込み開口の周囲を覆うように、下向き錐形状に広がった水ガイド部とを、さらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の水没式複合型曝気装置。
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