JP5353402B2 - 有機エレクトロニクス素子の製造方法 - Google Patents

有機エレクトロニクス素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、生産性が高い導電性でかつ平滑性の高い透明導電膜の製造方法を用いた有機エレクトロニクス素子の製造方法に関する。
ITO膜等の透明導電膜は種々の電子デバイスにおいて用いられている。
即ち、透明で、導電性がよくさらに表面粗さの低い平滑な表面を有するITO膜が望まれている。
例えば、有機EL素子の場合、透明導電膜の表面の平滑性が悪いと、ダークスポットの発生原因となりかねない。
そこで、表面粗さを下げる手段として、透明導電膜の成膜前に平滑層をもうけるもの(例えば特開2006−44231号公報)、ITO成膜後に研磨する方法等がある(例えば特開2007−154176号公報)。
一方、抵抗値を下げる方法として、結晶化度を上げるために基材を高温環境下で成膜する技術があるが、耐熱性の低いプラスチック基板の場合には適さない上に表面の平滑性が損なわれてしまう。
そこで上記を両立させる方法として、ITO成膜のスパッタ時の混入ガスに水素ガスまたは水を含ませる方法が知られている(例えば特許文献1、2)。
しかしながら、この方法をプラスチック基板に適用する場合には基材の水分制御が難しく、装置が複雑になり装置コストが上昇する。また膜面の平滑性を阻害する異常突起が減るものの、十分とはいえず、制御次第では、水分過多で導電性が低下してしまう上に、部分的なムラや性能が不安定になる現象が起きてしまう。
さらには性能安定のために、ITOの製膜前に、基材を十分に乾燥させる必要があり、乾燥時間の増大による生産性の低下と乾燥負荷によるコストも上昇してしまう。
そこで、乾燥時間が短く、装置コストが安価で、導電性がよくさらに表面粗さの低い、さらには生産される導電膜の性能が安定したITO膜の製造方法が望まれていた。
特公平7−26195号公報 特公平7−59747号公報
本発明は、導電性が良好であり、なおかつ異常突起の少ない(平滑性のよい)、さらには乾燥時間が短縮でき、生産性が向上した透明導電膜の再現性がよい製造方法を提供することにある。
本発明の上記課題は以下の手段により達成される。
1.基材上に透明導電膜を形成し、次いで、該透明導電膜上に、少なくとも有機化合物層および対向電極層を形成する、有機エレクトロニクス素子の製造方法において、該透明導電膜を形成する前の基材の水分量を制御する工程を有し、前記基材中に含有される水分により水分を供給して、H Oを含まないスパッタガスでスパッタ成膜を行うことにより、前記透明導電膜を形成することを特徴とする有機エレクトロニクス素子の製造方法。
2.前記基材の水分量を制御する工程が、基材を水で濡らす工程と、これを乾燥する工程とからなることを特徴とする前記1に記載の有機エレクトロニクス素子の製造方法。
3.前記透明導電膜を形成する前の前記基材の水分量が大気中(20℃、65%RH)における平衡水分率以上であり、なおかつ水中での平衡水分率以下の範囲で制御されることを特徴とする前記1又は2に記載の有機エレクトロニクス素子の製造方法。
本発明により、導電性が良好で、平滑で異常突起の少ない、さらには乾燥時間が短縮でき生産性が向上した再現性の良い透明導電膜の製造方法を提供することができた。
透明導電膜形成前、基材の水分を制御する工程の一例を示す図である。
本発明は、基材上に、透明導電膜を製造する方法に関し、これを用いて、有機エレクトロニクス素子を製造する製造方法に関する。
本発明に係る方法を用いた電極形成が有用であるのは、有機エレクトロルミネッセンス素子や有機光電変換素子といった、有機物上に導電性電極を形成する必要のある有機エレクトロニクス素子である。
本発明において、有機エレクトロニクス素子とは、有機光電変換素子や有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子等の導電性電極上に有機物層を有する機能素子をいう。
有機光電変換素子は、透明電極と対電極と、両者に挟まれた発電層(p型半導体とn型半導体が混合された層、バルクヘテロジャンクション層、i層ともいう)が少なくとも1層以上あり、光を照射すると電流を発生する素子であればよい。構成については後述する。
また、有機EL素子は、軽量・薄型で持ち運びに適し、環境負荷の小さく安価な面光源を達成可能であることから、近年開発が進められている有機エレクトロニクス素子である。有機EL素子としては特に制限がなく、透明導電膜からなる透明電極と対極と、両者に挟まれた発光層等、有機層が少なくとも1層以上あり、電流を流すと発光する素子であればよい。
有機電界発光素子の層構成の好ましい構成、製造法、また、その具体例等についても後述する。
本発明において、基材上に透明導電膜を形成する方法について述べる。
従来、In−Sn−O系透明導電膜(以下、ITO膜という)は、スパッタ法、蒸着法、CVD法等により作成されている。例えば、スパッタ法ではIn−Sn合金ターゲットを用いる場合と、InへSnOを混入させた酸化ターゲットを用いる場合とがあるが、いずれの場合にも、スパッタ中にAr等のスパッタを行うための不活性ガス中にOガスを混入させ、その混入量を調節することにより基板に形成されるITO膜のO組成を制御して良好な導電性と透過率を得ることが行われている。
なお、ITO(酸化スズと酸化インジウム混合物)のみでなく、IZO(酸化亜鉛と酸化インジウム混合物)、ZnO、SnO、In等の透明導電性膜の製造にも本発明は適用できる。
スパッタ法等によりITO膜を製造する場合、基材を室温乃至200℃の比較的低温で製造出来れば耐熱性の低い例えば樹脂基板上にITO膜を形成することが可能になって好ましい。しかしこのような低い温度では、ITO膜は、非晶質あるいは結晶に非晶質が混在した状態の膜になり勝ちで、通電時に、膜中に生成するトラップに電導電子が補足され、導電性が低下する不都合がある。本発明は、室温乃至200℃の基板温度で形成されるITO膜の導電性を改善することをその目的とするものである。
前記特許文献1に記載の方法では、スパッタ法により室温乃至200℃の基板上にIn−Sn−O系透明導電膜を形成する方法において、スパッタガス中にOのほかHOの混合ガスを混入させている。HOガスがない場合、形成されるITO膜は前記したように非晶質或は結晶質に非晶質が混在した状態であり、導電性が悪いので、スパッタガス中に前記HOガスを混入させると、形成されるITO膜中にH原子がとり込まれ、In、Sn、O等の原子のダングリングボンドが補償され、ITO膜への通電時、膜中にトラップされる電子が少なくなり、キャリアの移動度と密度が増加するため導電性が向上する。
しかしながら、前述の通り、この方法を用いた場合、水分制御が難しく、膜面の異常突起については減るものの十分とはいえず、制御次第では、水分過多になると導電性が低下してしまい、部分的なムラや性能が不安定になる等の問題がある。
例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、またポリエチレンナフタレート等の樹脂フィルムは、通常、0.2〜0.3質量%(20℃、65%RH)程度、周囲条件と平衡した水分率で含水しており、導電膜作成時、樹脂フィルム中の含水が影響を与えることでスパッタ条件が変動して、前記特許文献1に記載の方法では、得られる透明導電膜の性能が変動すると考えられる。即ち、ITOの製膜前の基板の十分な乾燥を行わないと、例えば樹脂フィルム中の水分率を0.05%程度まで下げないと性能が安定しない。そのため乾燥負荷増大等コストが上昇する。
本発明は、スパッタガス中に水を混入させて成膜を行う代わりに、スパッタ成膜時、透明導電膜の形成前に基材中の水分量(水分率)を所定量に制御して、基材中に含有される水分によりスパッタ時水分を供給するものである。基材中の水分を制御する工程によって、所定の水分率に基材を調整した後、例えばスパッタ等の成膜工程において透明導電膜を成膜する。
例えば樹脂フィルム等の基材について、含有水分量を制御する工程は、好ましくは、基材を水で濡らす工程とこれを乾燥する工程とからなる。
基材を濡らす工程は、基材である樹脂フィルムを水に浸漬する工程である。基材の洗浄工程であっても良い。いずれにしても基材中に水分を含浸させるために水ないし水を含む液に基材を浸漬する等の工程である。スプレー、また種々の方法を用い、水を塗布しても良い。例えば、浸漬する場合、基材によって異なるものの5〜30分間、樹脂基材を水中に浸漬して中に十分水を含ませる。
浸漬後の基材中の水分率は、基材によっても異なるが、0.3〜0.5質量%の範囲で、飽和に近い含水量とすることが好ましい。また浸漬後、表面から水滴等をふき取り、その後乾燥工程において乾燥させる。乾燥工程においては基材中の水分量が大気中(20℃65%RH)における平衡水分率から水中における平衡水分率までの範囲の所定量となるよう調整される。
水分率を検値する方法としては、いかなる方法でも構わないが、例えば容量法水分計(カールフィッシャ−)、赤外水分計、マイクロ波透過型水分計、加熱乾燥重量法、GC/MS、IR、DSC(示差走査熱量計)、TDS(昇温脱離分析)が挙げられる。
乾燥方法は特に問わないが、ヒータによる加熱、温風、赤外線照射等を用いることができる。温度としては80℃以上、200℃までの温度が好ましい。例えば150℃の場合5秒〜5分間処理することができる。乾燥時間の長い場合乾燥室中に載置しても良いし、また基材としてロール状の樹脂フィルムを用いるときには乾燥室を設けてこの中を必要であればアキューム機構を設け搬送させる。これにより透明導電膜を形成する直前の基材の水分量が基材を構成する材料によって異なるものの、大気中(20℃65%RH)における平衡水分率から水中における平衡水分率までの範囲となるよう調整を行ったのち、透明導電膜の成膜工程を行う。
成膜工程においては、例えば、10質量%SnOが混入したIn−SnO酸化物ターゲットをスパッタ成膜装置のスパッタ室内に用意し、基板上にDCマグネトロンスパッタによりITO膜の試料を作成する。例えば、スパッタ中の例えばアルゴンのガス圧は0.1〜1.5Pa、作成したITO膜の厚さを、例えば1500Åとする。またArガス中にはOガスを0.5〜5%混入させる。
Oがスパッタガスに含まれている代わりに、基材中に所定量の水分が含有されていることで、スパッタガスに水を混入したものと同等の抵抗率が得られ、かつ所定量の水分が、制御され含有されているため、再現性が高い、生産性の良い方法となる。また、水分は基材中に均一に含有されているため、ムラのない、また平滑で異常突起の少ないITO膜を得ることができる。
例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムの場合、本発明の基材中の残留水分を制御する工程によって、成膜工程直前のフィルム含水量を0.4質量%程度、また、ポリエチレンナフタレートフィルムの場合には0.3質量%程度の一定の水分率とした後、スパッタ成膜する。所定の水分が基材から供給され成膜するため、基材中の水分は一部はスパッタ室に放出されるものの、スパッタガス中に水を混入させる場合に比べムラが少なく好ましい。
尚、ターゲットとしてIn−SnO酸化物ターゲットの代わりIn−Sn合金ターゲットを用いても同様の効果がある。
また、透明導電膜として、ITO(酸化スズと酸化インジウム混合物)のほか、IZO(酸化亜鉛と酸化インジウム混合物)、ZnO、SnO、In等も知られているが、これらの作成にも本発明は適用でき、また含まれる。
本発明によれば、この様に、基材中に水を所定量制御して含有させることで、透明導電膜製造用ターゲットを用いて、基材上に、透明導電膜を成膜することができる。
図1に、透明導電膜を形成する前の、基材の水分を制御する工程の好ましい一例を示す。
101は樹脂フィルムロールであり、樹脂フィルムはロールから巻き出されたのち、水で濡らす工程(水洗工程)201を経て、ふき取り工程301、そしてふき取り工程301の後、乾燥工程401に送られる。102が巻き取られた水分率を調整されたフィルムロールである。水洗工程においてはアキューム機構が備えられており、浸漬時間等を調整可能である。また、ふき取り工程はフィルム上に付着した余分の水を除く工程であり、均一な処理を行うためにもうけられる。ここではスクイズローラ301aまたブレード301bによる掻き取りを行っている。柔らかい布等によるワイピングでも良い。乾燥工程はヒートブロックを用いた例を示したが、赤外線照射また乾燥風等を用いても良い、温度は80〜200℃の範囲が好ましく、この温度、時間により樹脂フィルム中の水分量を所定の範囲となるよう調整する。
基材中の水分量を所定の範囲に調整された基材フィルムは巻き取られ。余分な吸水やまた脱水がないように一定条件に保持され保管される。
また、水分量が調整された樹脂基材は、連続的に次工程である透明導電膜の成膜工程に送られても良い。この場合にはスパッタ室との圧の違いを調整するバッファー機構を介して透明導電膜の成膜工程であるスパッタ室等に送られる。
またこのように、基材を濡らす工程から透明導電膜を成膜する工程までは少なくとも一つは連続で行われる所謂ロールツウロール方式であることが好ましい。
本発明が適用できる基材としては、ガラス、樹脂版または樹脂フィルムであり、特に樹脂板または樹脂フィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアリレート、ポリカーボネート等、もしくはこれら材料にアクリル系有機物で覆った積層構造を有する材料が好ましい。
また、これら樹脂フィルム上或いは内部にガスバリア膜が挿入されているものであっても良い。ガスバリア膜は、酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜、アルミニウム酸マグネシウム膜、酸化スズ系膜及びダイアモンドライクカーボン膜等から選ばれる一種であることが好ましい。
以上のように本発明によるときは、水を所定量含有させた基材上にスパッタ法等を用いて、基材温度が、室温乃至200℃で、透明導電膜を形成するものである。これにより導電性良好なかつ平滑な透明導電膜を得ることが出来る。
本発明により、表面平滑性に優れ、比抵抗が9.0×10−4Ω・cm以下、製造条件によっては6.0×10−4Ω・cm以下と低い透明導電性薄膜を、低い内部応力(内部応力の絶対値が、1×10N/cm以下)の状態で得ることができる。
また、表面に異物突起が少なく、膜平面の算術平均高さRaが2.0nm以下の平滑な膜が得られる。
本発明により得られる透明導電性薄膜は、低内部応力であるため、表面が柔らかい、例えば、樹脂フィルムや有機膜などの基材を、変形させることなく堆積することが可能である。本発明の方法により、透明導電性薄膜を形成すれば、低抵抗で表面平滑性に優れた異物突起のない平滑な透明電極を再現性よく(従って生産性よく)、形成することが可能であり、樹脂フィルム基板を用いたフレキシブル透明有機EL素子または有機光電変換素子の陰極および/または陽極として有利に利用することができる。
〈有機エレクトロニクス素子〉
上記のような方法による電極形成が有用であるのは、有機エレクトロルミネッセンス素子や有機光電変換素子といった、透明導電膜上に、発電層または発光層を含む少なくとも1層以上の有機化合物層および対向電極層を形成して構成される、有機エレクトロニクス素子である。以下、順にそれぞれの素子への適用について説明する。
《有機光電変換素子》
有機光電変換素子は、軽量・薄型で持ち運びに適し、安価な太陽電池を達成可能と飲み込みから、近年開発が進められている有機エレクトロニクス素子である。
本発明に係る有機光電変換素子の好ましい態様を説明するが、これに限定されるものではない。有機光電変換素子としては特に制限がなく、透明電極と対電極と、両者に挟まれた発電層(p型半導体とn型半導体が混合された層、バルクヘテロジャンクション層、i層ともいう)が少なくとも1層以上あり、光を照射すると電流を発生する素子であればよい。
有機光電変換素子の層構成の好ましい具体例を以下に示す。
(i)透明電極/発電層/対電極
(ii)透明電極/正孔輸送層/発電層/対電極
(iii)透明電極/正孔輸送層/発電層/電子輸送層/対電極
(iv)透明電極/正孔輸送層/p型半導体層/発電層/n型半導体層/電子輸送層/対電極
(v)透明電極/正孔輸送層/第1発電層/電子輸送層/中間電極/正孔輸送層/第2発電層/電子輸送層/対電極
ここで、発電層は、正孔を輸送できるp型半導体材料と電子を輸送できるn型半導体材料を含有していることが必要であり、これらは実質二層でヘテロジャンクションを形成していても良いし、1層の内部で混合された状態となっているバルクヘテロジャンクションを形成しても良いが、バルクヘテロジャンクション構成のほうが、光電変換効率が高いため好ましい。発電層に用いられるp型半導体材料、n型半導体材料については後述する。
有機EL素子同様、発電層を正孔輸送層、電子輸送層で挟み込むことで、正孔及び電子の陽極・陰極への取り出し効率を高めることができるため、それらを有する構成((ii)、(iii))の方が好ましい。また、発電層自体も正孔と電子の整流性(キャリア取り出しの選択性)を高めるため、(iv)のようにp型半導体材料とn型半導体材料単体からなる層で発電層を挟み込むような構成(p−i−n構成ともいう)であっても良い。また、太陽光の利用効率を高めるため、異なる波長の太陽光をそれぞれの発電層で吸収するような、タンデム構成((v)の構成)であっても良い。
このような構成の有機光電変換素子において、本発明は透明電極または対電極を特定のプロセスで形成することに特徴がある。中でも透明電極を形成する際に効果を発揮するものである。
〈p型半導体材料〉
本発明の発電層(バルクヘテロジャンクション層)に用いられるp型半導体材料としては、種々の縮合多環芳香族低分子化合物や共役系ポリマーが挙げられる。
縮合多環芳香族低分子化合物としては、例えば、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、クリセン、ピセン、フルミネン、ピレン、ペロピレン、ペリレン、テリレン、クオテリレン、コロネン、オバレン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、ゼスレン、ヘプタゼスレン、ピランスレン、ビオランテン、イソビオランテン、サーコビフェニル、アントラジチオフェン等の化合物、ポルフィリンや銅フタロシアニン、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、及びこれらの誘導体や前駆体が挙げられる。
また上記の縮合多環を有する誘導体の例としては、国際公開第03/16599号パンフレット、国際公開第03/28125号パンフレット、米国特許第6,690,029号明細書、特開2004−107216号公報等に記載の置換基をもったペンタセン誘導体、米国特許出願公開第2003/136964号明細書等に記載のペンタセンプレカーサ、J.Amer.Chem.Soc.,vol127.No14.4986、J.Amer.Chem.Soc.,vol.123、p9482、J.Amer.Chem.Soc.,vol.130(2008)、No.9、2706等に記載のトリアルキルシリルエチニル基で置換されたアセン系化合物等が挙げられる。
共役系ポリマーとしては、例えば、ポリ3−ヘキシルチオフェン(P3HT)等のポリチオフェン及びそのオリゴマー、またはTechnical Digest of the International PVSEC−17, Fukuoka, Japan, 2007, P1225に記載の重合性基を有するようなポリチオフェン、Nature Material,(2006)vol.5,p328に記載のポリチオフェン−チエノチオフェン共重合体、WO2008/000664に記載のポリチオフェン−ジケトピロロピロール共重合体、Adv Mater,2007p4160に記載のポリチオフェン−チアゾロチアゾール共重合体,Nature Mat.vol.6(2007),p497に記載のPCPDTBT等のようなポリチオフェン共重合体、ポリピロール及びそのオリゴマー、ポリアニリン、ポリフェニレン及びそのオリゴマー、ポリフェニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリチエニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、ポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系ポリマー、等のポリマー材料が挙げられる。
また、ポリマー材料ではなくオリゴマー材料としては、チオフェン6量体であるα−セクシチオフェンα,ω−ジヘキシル−α−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−キンケチオフェン、α,ω−ビス(3−ブトキシプロピル)−α−セクシチオフェン、等のオリゴマーが好適に用いることができる。
これらの化合物の中でも、溶液プロセスが可能な程度に有機溶剤への溶解性が高く、かつ乾燥後は結晶性薄膜を形成し、高い移動度を達成することが可能な化合物が好ましい。
また、発電層上に電子輸送層を塗布で製膜する場合、電子輸送層溶液が発電層を溶かしてしまうという課題があるため、溶液プロセスで塗布した後に不溶化できるような材料を用いても良い。
このような材料としては、Technical Digest of the International PVSEC−17, Fukuoka, Japan, 2007, P1225に記載の重合性基を有するようなポリチオフェンのような、塗布後に塗布膜を重合架橋して不溶化できる材料、または米国特許出願公開第2003/136964号、および特開2008−16834等に記載されているような、熱等のエネルギーを加えることによって可溶性置換基が反応して不溶化する(顔料化する)材料などを挙げることができる。
〈n型半導体材料〉
本発明のバルクヘテロジャンクション層に用いられるn型半導体材料としては、特に限定されないが、例えば、フラーレン、オクタアザポルフィリン等、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む高分子化合物等を挙げることができる。
しかし、本発明のチオフェン含有縮合環を有する材料をp型半導体材料として用いる場合、効率的な電荷分離を行えるフラーレン誘導体が好ましい。フラーレン誘導体としては、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC84、フラーレンC240、フラーレンC540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ、多層ナノチューブ、単層ナノチューブ、ナノホーン(円錐型)等、およびこれらの一部が水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、シリル基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、シリル基等によって置換されたフラーレン誘導体を挙げることができる。
中でも[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッドメチルエステル(略称PCBM)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−nブチルエステル(PCBnB)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−イソブチルエステル(PCBiB)、[6,6]−フェニルC61−ブチリックアシッド−nヘキシルエステル(PCBH)、Adv.Mater.,vol.20(2008),p2116等に記載のbis−PCBM、特開2006−199674号公報等のアミノ化フラーレン、特開2008−130889号公報等のメタロセン化フラーレン、米国特許第7329709号明細書等の環状エーテル基を有するフラーレン等のような、置換基を有してより溶解性が向上したフラーレン誘導体を用いることが好ましい。
〈阻止層:正孔阻止層、電子阻止層〉
阻止層は、上記の如く有機化合物薄膜の基本構成層の他に必要に応じて設けられるものである。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機電界発光素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
正孔阻止層とは広い意味では電子輸送層の機能を有し、電子を輸送する機能を有しつつ正孔を輸送する能力が著しく小さい正孔阻止材料からなり、電子を輸送しつつ正孔を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、後述する電子輸送層の構成を必要に応じて、本発明に係る正孔阻止層として用いることができる。正孔阻止層は、発光層に隣接して設けられていることが好ましい。
一方、電子阻止層とは広い意味では正孔輸送層の機能を有し、正孔を輸送する機能を有しつつ電子を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、正孔を輸送しつつ電子を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、後述する正孔輸送層の構成を必要に応じて電子阻止層として用いることができる。本発明に係る正孔阻止層、電子輸送層の膜厚としては好ましくは3〜100nmであり、更に好ましくは5〜30nmである。
〈正孔輸送層〉
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層または複数層設けることができる。
正孔輸送材料としては、正孔の注入または輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。
正孔輸送材料としては上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第3級アミン化合物を用いることが好ましい。
更にこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。また、p型−Si、p型−SiC、酸化ニッケル、酸化モリブデン等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。
また、特開平11−251067号公報、J.Huang et.al.著文献(Applied Physics Letters 80(2002),p.139)に記載されているような所謂、p型正孔輸送材料を用いることもできる。本発明においては、より高効率の発光素子が得られることから、これらの材料を用いることが好ましい。
正孔輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmである。この正孔輸送層は上記材料の1種または2種以上からなる一層構造であってもよい。
また、不純物をドープしたp性の高い正孔輸送層を用いることもできる。その例としては、特開平4−297076号公報、特開2000−196140号公報、同2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載されたものが挙げられる。
〈電子輸送層〉
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、広い意味で電子注入層、正孔阻止層も電子輸送層に含まれる。電子輸送層は単層または複数層設けることができる。
従来、単層の電子輸送層、及び複数層とする場合は発光層に対して陰極側に隣接する電子輸送層に用いられる電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる)としては、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができ、例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。更に、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。更にこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)等、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、GaまたはPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送材料として用いることができる。その他、メタルフリーもしくはメタルフタロシアニン、またはそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基等で置換されているものも、電子輸送材料として好ましく用いることができる。また、発光層の材料として例示したジスチリルピラジン誘導体も電子輸送材料として用いることができるし、正孔注入層、正孔輸送層と同様にn型−Si、n型−SiC等の無機半導体も電子輸送材料として用いることができる。
電子輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度、好ましくは5〜200nmである。電子輸送層は上記材料の1種または2種以上からなる一層構造であってもよい。
また、不純物をドープしたn性の高い電子輸送層を用いることもできる。その例としては、特開平4−297076号公報、同10−270172号公報、特開2000−196140号公報、同2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)等に記載されたものが挙げられる。
また、n型の伝導性を有する無機酸化物(酸化チタン、酸化亜鉛等)も用いることができる。
〈注入層:電子注入層、正孔注入層〉
注入層は必要に応じて設け、電子注入層と正孔注入層があり、上記の如く陽極と発電層または正孔輸送層の間、及び陰極と発電層または電子輸送層との間に存在させてもよい。
注入層とは、有機層と電極との界面の抵抗を低減するために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機電界発光素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されており、正孔注入層(陽極バッファー層)と電子注入層(陰極バッファー層)とがある。これらを挿入することで、有機光電変換素子においては短絡電流や開放電圧、曲線因子の向上が得られ、また有機EL素子においては発光開始電圧の低減や発光効率の向上が得られる。
〈電極〉
本発明に係る光電変換素子においては、少なくとも透明電極と対電極とを有する。本発明においては、このどちらかを前述の形成方法によって形成するものである。また、タンデム構成をとる場合には中間電極を用いることでタンデム構成を達成することができる。以下に好ましい透明電極、及び対電極の構成について述べる。
なお透明電極及び対電極は、透光性があるかどうかといった機能から表現した電極の名称であるが、キャリアの流れる種類で電極を呼び分ける場合、本発明においては主に正孔が流れる電極を陽極と呼び、主に電子が流れる電極を陰極と呼ぶ。
〈透明電極〉
有機光電変換素子における透明電極としては、仕事関数の大きい金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例として、本発明においては、本発明の方法により作成した、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の導電性光透過性材料、また、IDIXO(In−ZnO)等非晶質で光透過性の導電性光透過性材料からなる前記透明導電膜を用いるものである。陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。更に膜厚は材料にもよるが、通常10〜1000nm、好ましくは100〜200nmの範囲で選ばれる。
〈対電極〉
一方、対電極としては、仕事関数の小さい金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。また、対電極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
なお透明電極よりも仕事関数の大きい金属(金、白金、パラジウム等)を用いることもできるが、その場合は電子が透明電極側に取り出される逆構成となるため、透明電極と対電極間の層構成を逆転させることでそのような構成においても効率の良い有機光電変換素子を得ることもできる。
〈中間電極〉
また、前記(v)のようなタンデム構成の場合に必要となる中間電極の材料としては、透明性と導電性を併せ持つ化合物を用いた層であることが好ましく、ITO、AZO、FTO、酸化チタン等の透明金属酸化物、Ag、Al、Au等の非常に薄い金属層またはナノ粒子・ナノワイヤーを含有する層、PEDOT:PSS、ポリアニリン等の導電性高分子材料等が好ましい。
なお前述した正孔輸送層と電子輸送層の中には、適切に組み合わせて積層することで中間電極(電荷再結合層)として働く組み合わせもあり、このような構成とすると1層形成する工程を省くことができ好ましい。
〈封止〉
本発明の有機光電変換素子あるいは後述の有機EL素子の封止に用いられる封止手段としては、例えば、封止部材と電極、支持基板とを接着剤で接着する方法を挙げることができる。
封止部材としては有機電界発光素子の表示領域を覆うように配置されておればよく、凹板状でも、平板状でもよい。また透明性、電気絶縁性は特に限定されない。
本発明においては、素子を薄膜化できるということからポリマーフィルム、金属フィルムを好ましく使用することができる。更にはポリマーフィルムは酸素透過度10−3g/m・day以下、水蒸気透過度10−3g/m・day以下のものであることが好ましい。また、前記の水蒸気透過度、酸素透過度がいずれも10−5g/m・day以下であることが更に好ましい。
また、ガスバリア性の高い有機高分子材料(ポリビニルアルコール等)をスピンコートする方法、ガスバリア性の高い無機薄膜(酸化ケイ素、酸化アルミニウム等)または有機膜(パリレン等)を真空下で堆積する方法、及びこれらを複合的に積層する方法等も用いることができる。
《有機EL素子》
有機EL素子は、軽量・薄型で持ち運びに適し、環境負荷の小さく安価な面光源を達成可能と飲み込みから、近年開発が進められている有機エレクトロニクス素子である。
本発明に係る有機電界発光素子の好ましい態様を説明するが、これに限定されるものではない。有機電界発光素子としては特に制限がなく、透明電極と対極と、両者に挟まれた有機層が少なくとも1層以上あり、電流を流すと発光する素子であればよい。
有機EL素子においては本発明の方法で作成される透明導電膜を透明電極として用いる。
有機電界発光素子の層構成の好ましい具体例を以下に示す。
(i)透明電極/発光層/電子輸送層/対電極
(ii)透明電極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/対電極
(iii)透明電極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/対電極
(iv)透明電極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/対電極
(v)透明電極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/対電極バッファー層/対電極
(vi)透明電極/正孔輸送層/第1発光層/電子輸送層/中間電極/正孔輸送層/第2発光層/電子輸送層/対電極
ここで、発光層は、少なくとも発光色の異なる2種以上の発光材料を含有していることが好ましく、単層でも複数の発光層からなる発光層ユニットを形成していてもよい。また、発光スタック自体が複数個積層された、タンデム構成((vi)の構成)であってもよい。また、正孔輸送層には正孔注入層、電子阻止層も含まれる。
上記各層の形成は、公知の方法、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法等により行うことができるが、基板に液状組成物である塗布液を、コータ、インクジェット等の塗布手段により塗布し塗膜の層を形成する塗布法、所謂溶液プロセス法が生産性向上のために好ましい。
下記に記載する発光層以外の層は、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層に用いられる材料のHOMO・LUMO準位に適合していれば、前述の有機光電変換素子と同様の材料を用いて形成することができる。
〈発光層〉
発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子及び正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。前記発光層は、含まれる発光材料が前記要件を満たしていれば、その構成には特に制限はない。また、同一の発光スペクトルや発光極大波長を有する層が複数層あってもよい。
各発光層間には非発光性の中間層を有していることが好ましい。
発光層の膜厚の総和は1〜100nmの範囲にあることが好ましく、更に好ましくは、より低い駆動電圧を得ることができることから30nm以下である。なお、ここでいうところの発光層の膜厚の総和とは、発光層間に非発光性の中間層が存在する場合には、該中間層も含む膜厚である。
個々の発光層の膜厚としては1〜50nmの範囲に調整することが好ましく、更に好ましくは1〜20nmの範囲に調整することである。青、緑、赤の各発光層の膜厚の関係については、特に制限はない。
発光層の作製には、後述する発光材料やホスト化合物を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法、インクジェット法等の公知の薄膜化法により製膜して形成することができる。
各発光層には複数の発光材料を混合してもよく、また、りん光発光材料と蛍光発光材料を同一発光層中に混合して用いてもよい。
発光層の構成として、ホスト化合物、発光材料(発光ドーパント化合物ともいう)を含有し、発光材料より発光させることが好ましい。
有機EL素子の発光層に含有されるホスト化合物としては、室温(25℃)におけるりん光発光のりん光量子収率が0.1未満の化合物が好ましい。更に好ましくはりん光量子収率が0.01未満である。また、発光層に含有される化合物の中で、その層中での体積比が50%以上であることが好ましい。
ホスト化合物としては、公知のホスト化合物を単独で用いてもよく、または複数種併用して用いてもよい。ホスト化合物を複数種用いることで、電荷の移動を調整することが可能であり、有機EL素子を高効率化することができる。また、後述する発光材料を複数種用いることで異なる発光を混ぜることが可能となり、これにより任意の発光色を得ることができる。
ホスト化合物としては、従来公知の低分子化合物でも、繰り返し単位をもつ高分子化合物でもよく、ビニル基やエポキシ基のような重合性基を有する低分子化合物(蒸着重合性発光ホスト)でもよい。
公知のホスト化合物としては、正孔輸送能、電子輸送能を有しつつ、且つ発光の長波長化を防ぎ、なお且つ高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。ここで、ガラス転移点(Tg)とは、DSC(Differential Scanning Colorimetry:示差走査熱量法)を用いて、JIS−K−7121に準拠した方法により求められる値である。
次に、発光材料について説明する。
発光材料としては、蛍光性化合物、りん光発光材料(りん光性化合物、りん光発光性化合物等ともいう)を用いる。
前記りん光発光材料とは励起三重項からの発光が観測される化合物であり、具体的には室温(25℃)にてりん光発光する化合物であり、りん光量子収率が25℃において0.01以上の化合物であると定義されるが、好ましいりん光量子収率は0.1以上である。
前記りん光量子収率は第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定できる。溶液中でのりん光量子収率は種々の溶媒を用いて測定できるが、本発明においてりん光発光材料を用いる場合、任意の溶媒のいずれかにおいて上記りん光量子収率(0.01以上)が達成されればよい。
りん光発光材料は、有機EL素子の発光層に使用される公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、好ましくは元素の周期表で8〜10族の金属を含有する錯体系化合物であり、更に好ましくはイリジウム化合物、オスミウム化合物、または白金化合物(白金錯体系化合物)、希土類錯体であり、中でも最も好ましいのはイリジウム化合物である。
具体的なイリジウム化合物としては、Organic Letter誌、vol3、No.16、2579〜2581頁(2001)、Inorganic Chemistry,第30巻、第8号、1685〜1687頁(1991年)、J.Am.Chem.Soc.,123巻、4304頁(2001年)、Inorganic Chemistry,第40巻、第7号、1704〜1711頁(2001年)、Inorganic Chemistry,第41巻、第12号、3055〜3066頁(2002年)、New Journal of Chemistry.,第26巻、1171頁(2002年)、European Journal of Organic Chemistry,第4巻、695〜709頁(2004年)などに記載の化合物等を用いることができる。
本発明においては、少なくとも一つの発光層に2種以上の発光材料を含有していてもよく、発光層における発光材料の濃度比が発光層の厚さ方向で変化していてもよい。また、各発光層間に非発光性の中間層(非ドープ領域等ともいう)を設けても良い。
〈電極〉
本発明に関わる有機EL素子においても、少なくとも透明電極と対電極とを有する。本発明においては、このどちらかを前述の形成方法によって形成する。好ましい透明電極、及び対電極の構成については、前記有機光電変換素子において述べたものと同様である。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
〈透明導電性基板の作製〉
5cm×5cmのサイズを有するバリア層付きPENフィルム基板(厚み150μm)を洗浄後、純水中に浸漬した(5分)。取り出してスクイズ後、軽く、柔らかい布で表面の水滴を拭き取った。このときの水分量をカールフィッシャー(容量適定方式)水分計MKA−610(京都電子工業(株)製)で測定したところ水分率0.32質量%(20℃)であった。
次いで、80℃のオーブン中で、水分率0.25質量%となるまで乾燥した(あらかじめ上記水分計で条件を求めた)。
次いで、基板をDCマグネトロンスパッタで透明導電膜を成膜した。
10質量%SnOが混入したIn−SnO酸化物ターゲットをスパッタ室内に用意し、前記基板上にDCマグネトロンスパッタにより透明導電膜の試料を作成した。スパッタ中のアルゴンガス圧は2.67×10−1Pa、さらにArガス中にOガスを1.33×10−2Pa混合ガスとして混入させた。ターゲットと基板との間に直流電力300Wを投入した。作成した透明導電膜の厚さは1500Åで、その成膜速度は900Å/minとした。以上の条件は、従来行われている透明導電膜製造の最も代表的な方法である。
得られたITO膜について、抵抗率計ロレスタEP(ダイアイスツルメンツ社製MCP−T360型)により四探針法で測定した。抵抗率は略2×10−4Ω・cmであった(透明導電性基板1とした)。
次に、同じ、5cm×5cmのサイズを有するバリア層付きPENフィルム基板(厚み150μm)をそのまま、スパッタ装置に移し、透明導電膜を作成した。因みに、水分を調整しないPENフィルム基板の水分率は上記水分計で測定したとところ0.2質量%(20℃、65%RH)であった。
同じく、10質量%SnOが混入したIn−SnO酸化物ターゲットをスパッタ室内に用意し、基板上にDCマグネトロンスパッタによりITO膜の試料を作成した。また、スパッタ中のアルゴンガス圧は2.67×10−1Pa、Arガス中にOガスを1.33×10−2Pa、さらにHOガスの分圧を2.67×10−3Paとした。作成したITO膜の厚さは1500Åで、その成膜速度を900Å/minとした。他の成膜条件は同じである。
同様に、膜の抵抗率を測定した。透明導電膜の抵抗率は略5×10−4Ω・cmであった(透明導電性基板2とした)。
次に、透明導電性基板2と同様にして、但し、スパッタ時にHOガスの混入を行わなかった以外は同じように透明導電性基板3を作成した。
以上で作成した透明導電性基板1〜3について抵抗率計を用いて抵抗率を、場所を変えて測定し(N=10)、抵抗率とそのばらつきについて測定した。
次に、AFM表面粗さをDigital Instruments社製の原子間力顕微鏡Nano ScopeIII AFMのJスキャナーを使用し、以下の条件で算出されるARt(断面最大高さ)を下記の条件で測定した。
探針;単結合シリコンセンサー
走査モード:タッピングモード
走査範囲:1μm×1μm
画素数:256×256データポイント
スキャン速度:2.0Hz
測定環境:室温、大気中
Figure 0005353402
以上のように、水を基板に含有させずにスパッタ成膜した透明導電膜3は抵抗値が高く、また異常突起の数も多かった。
また、成膜時に水を混入させる透明導電性基板1および2については、共に抵抗値が低いが、透明導電性基板2においては、抵抗率のばらつきが大きく、一方本発明の方法による透明導電性基板1は数度の作成を繰り返しても特性変動が少なく安定していた。
実施例2
前述のフレキシブル透明導電性基板1および2を市販のスピンコーターに取り付け、正孔注入層PEDOT(PEDOT:PEDOT/PSS、Bayer社製、Baytron P Al 4083)をスピンコート(膜厚約40nm)し、ホットプレートで200℃1時間加熱し、正孔注入層とした。更に下記組成の白色発光組成物を1mlとなるように調整し、スピンコートした。(膜厚約25nm)。
白色発光組成物
溶媒:トルエン 100質量%
ホスト材料:H−A 1質量%
青色材料:Ir−A 0.10質量%
緑色材料:Ir(ppy) 0.004質量%
赤色材料:Ir(piq) 0.005質量%
次いで、電子輸送層用塗布液を下記のように調製し、スピンコーターにて、1500rpm、30秒の条件で塗布し、電子輸送層を設けた。別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い、測定をしたところ、膜厚は20nmであった。
(電子輸送層用塗布液)
2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール 100ml
ET−A 0.50g
Figure 0005353402
更に、真空蒸着装置を用いて電子輸送層上にアルミニウム蒸着層を形成し(110nm)陰極を形成し、それぞれ、有機EL素子1、有機EL素子2を作製した。
〈有機EL素子の評価〉
有機光電変換素子を、株式会社エーディーシー製、直流電圧・電流源R6243を用いて、素子に50mA(20A/m)の直流定電流を流し、コニカミノルタセンシング株式会社製分光放射輝度計CS1000を用いて2度視野角正面輝度を測定した。
その結果、色温度3500Kの白色の発光を確認することができた。
作成したそれぞれの素子について、東洋テクニカ(株)製 ソースメジャーユニット2400型を用いて、素子に5Vの正方向、および逆方向の電圧を印加し、そのときの電流値を測定し、
正方向電流値/逆方向電流値=整流比
を算出した。
(整流比の評価)
◎:10000以上
○:1000以上、10000未満
△:100以上、1000未満
×:100未満
また、以下のダークスポットの評価および耐久性の評価を行った。
(ダークスポットの評価)
東洋テクニカ(株)製 ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流電圧を有機EL素子に印加し発光させた。この際、100cd/mで発光させた時のダークスポットの数(1画素(50μm×150μm)相当分の数)を100倍のルーペを使用し目視で計測した。
ダークスポットの評価ランク
◎:ダークスポットの発生がない
○:ダークスポットが1個以上、5個未満
△:ダークスポットが5個以上、20個未満
×:ダークスポットが20個以上
(耐久性の評価)
温度60℃、湿度80%RH、1000hr放置した後、直流電圧5Vを有機EL素子に印加し発光させ、マイクロスコープ(モリテックス社製MS−804、レンズMP−ZW25−200)で発光面積を測定し、Win Roof(三谷商事製)を用いて画像解析を行い、初期発行面積に対する非発光面積の割合を測定した。
耐久性(寿命)の評価ランク
◎:0%(ダークスポットの発生がない。)
○:0%以上1%未満
△:1%以上2%未満
×:2%以上
Figure 0005353402
本発明による有機EL素子1は比較の有機EL素子2に比べ、ダークスポットの発生が少なく異常突起の数が少ないことが効果をもたらしている。
実施例3
実施例1で作成した透明導電性基板1および2を用いて、以下の有機光電変換素子を作成した。
〈有機光電変換素子1の作製〉
前記の透明導電性基板1を通常のフォトリソグラフィ技術と塩酸エッチングとを用いて、中央部に1cm幅のラインを2本パターニングして、透明電極付のフレキシブル透明基板を形成した。
透明電極付のフレキシブル透明基板を、市販のスピンコーターに取り付け、正孔注入層PEDOT(PEDOT:PEDOT/PSS、Bayer社製、Baytron P4083)をスピンコート(膜厚約40nm)し、ホットプレートで140℃15分間加熱し、正孔注入層とした。
PEDOT層形成後、基板を窒素雰囲気下、JIS B9920に準拠し、測定した清浄度がクラス10で、露点温度が−80℃以下、酸素濃度0.8ppmのグローブボックスへ移した。
グローブボックス中にて、バルクヘテロジャンクション層用塗布液を下記のように調製し、スピンコーターにて、500rpm、60秒の条件で塗布し、バルクヘテロジャンクション層を設けたのち、室温で30分乾燥させ、次いで120℃で10分間熱処理した。
(バルクヘテロジャンクション層用塗布液)
クロロベンゼン 1.0g
プレクストロニクス社製プレックスコアOS2100 15mg
Aldrich社製PCBM 15mg
次に、無水エタノールにTi−イソプロポキシドを0.05mol/lになるように溶解した液を調製し、マスキングした後、膜厚20nmになるように塗布を行った後、大気中に取り出して加水分解反応を行うことによりTiOxからなる電子輸送層(ETL)を成膜した。
更に、銀ナノ粒子ペースト分散液(アルバックマテリアル社製 L−Ag1T、トルエン溶媒)20mlをインクジェットヘッド(エプソン社製;MJ800C)を用いて、前記のITOパターンと直交するように1cm巾のラインを二本吐出・パターニングし、大気下で120℃、30分焼成し、厚さ110nmの銀陰極を形成し、有機光電変換素子1を作製した。
Figure 0005353402
次いで、上記有機光電変換素子1の作製において、透明導電性基板1に代えて透明導電性基板2を用いた以外は、有機光電変換素子1と同様にして有機光電変換素子2を得た。
得られた有機光電変換素子1、2とも、それぞれ、再び前記グローブボックスに入れた後、封止剤(ナガセケムテックス株式会社製、UV RESIN XNR5570−B1)を用いて厚さ30μmの厚さのアルミニウムホイルと封止を行ったのち、大気中に取り出し、光電変換効率の測定、耐久性の試験を行った。
(エネルギー変換効率の評価)
上記作製した光電変換素子に、ソーラーシミュレーター(AM1.5Gフィルタ)の100mW/cmの強度の光を照射し、有効面積を4.0mmにしたマスクを受光部に重ね、短絡電流密度Jsc(mA/cm)及び開放電圧Voc(V)、フィルファクターFFを、同素子上に形成した4箇所の受光部をそれぞれ測定し、平均値を求めた。またJsc、Voc、FFから式1に従ってエネルギー変換効率η(%)を求めた。
式1 Jsc(mA/cm)×Voc(V)×FF(%)/100mW/cm=η(%)
(光照射耐久性の評価)
上記作製した素子を、100Wハロゲンランプの光に1000時間暴露した。続いて、暴露後の素子について、上述の方法と同様にして短絡電流密度Jscを見積もり、式2に従って保持率を求め、下記の指標に従って評価をした。
式2 保持率(%)=暴露後の短絡電流密度/暴露前の短絡電流密度×100
光照射耐久性の評価ランク
◎:90%以上
○:85%以上90%未満
△:75%以上85%未満
×:75%未満
Figure 0005353402
表3から明らかなように、本発明の透明導電膜の形成プロセスにより透明導電膜を形成し作成した光電変換素子1は、光電変換素子2(比較)に比べ、エネルギー変換効率が高く、また、透明電極の平滑性が高く異常突起が少ないため耐久性にも優れていることが分かる。
101 樹脂フィルムロール
102 水分率を調整されたフィルムロール
201 水で濡らす工程
301 ふき取り工程
401 乾燥工程

Claims (3)

  1. 基材上に透明導電膜を形成し、次いで、該透明導電膜上に、少なくとも有機化合物層および対向電極層を形成する、有機エレクトロニクス素子の製造方法において、該透明導電膜を形成する前の基材の水分量を制御する工程を有し、
    前記基材中に含有される水分により水分を供給して、H Oを含まないスパッタガスでスパッタ成膜を行うことにより、前記透明導電膜を形成する
    ことを特徴とする有機エレクトロニクス素子の製造方法。
  2. 前記基材の水分量を制御する工程が、基材を水で濡らす工程と、これを乾燥する工程とからなることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロニクス素子の製造方法。
  3. 前記透明導電膜を形成する前の前記基材の水分量が大気中(20℃、65%RH)における平衡水分率以上であり、なおかつ水中での平衡水分率以下の範囲で制御されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機エレクトロニクス素子の製造方法。
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