JP5353371B2 - 多段マスト式フォークリフトの荷重計測装置 - Google Patents

多段マスト式フォークリフトの荷重計測装置 Download PDF

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Description

本発明は多段マスト式フォークリフトの荷重計測装置に関する。
フォークリフトはマスト装置を備えている。マスト装置には、マストに沿ってリフトブラケットを上昇させるリフトシリンダが設けられている。フォークリフトにおいて、リフトブラケットに取り付けられたフォーク等で荷物を持ち上げる場合、その荷物の荷重をそのまま計測したいという要望がある。また、フォークリフトがフォーク等で荷物を高く持ち上げたまま走行する場合、車両の安定性のため、荷重に基づいて各種の制御が行われることもある。このための公知の荷重計測装置が特許文献1、2に開示されている。
特許文献1、2開示の荷重計測装置はマスト装置も備えている。図14及び図15に示すように、このマスト装置100の複数段のマストは、車体フレームに支持されたアウタマスト90と、このアウタマスト90に上下動可能に案内され、リフトブラケット91を上下動可能に案内するインナマスト92とからなる。また、このマスト装置100は左右一対のリフトシリンダ93、94を有している。リフトシリンダ93、94は、図16に示すように、アウタマスト90に固定されたシリンダ本体93a、94aと、このシリンダ本体93a、94a内に形成された油室93b、94bと、シリンダ本体93a、94aから伸長し、インナマスト92に固定されたピストンロッド93c、94cとを有する。図14及び図15に示すように、インナマスト92の上方にはチェーンホイール95が設けられている。そして、チェーンホイル95には、アウタマスト90に一端が固定され、リフトブラケット91に他端が固定されたチェーン96が巻き掛けられている。
このマスト装置100では、図16に示すように、リフトシリンダ93、94の油室93b、94bは油路97によって接続されており、油路97は作動油の最大流量を制限するフローレギュレータバルブ98に接続されている。油路97には、作動油の圧力を検出する圧力センサ99が設けられている。なお、80は油圧ポンプ、81はオイルコントロールバルブ、82はドレン路、83はオイルタンク、84はセーフティダウンバルブである。
また、フォークリフトにはコントローラが設けられており、コントローラは荷重計測装置の一部をなす記憶部及び算出部を具備している。このフォークリフトのマスト装置100はリフトシリンダ93、94が1段であるため、記憶部は1段に関するパラメータのみを予め記憶している。
この荷重計測装置を具備したフォークリフトでは、運転者の操作により、マスト装置100のリフトシリンダ93、94がピストンロッド93c、94cを伸長すれば、インナマスト92がアウタマスト90に案内されて上方に持ち上げられる。これにより、リフトブラケット91が2倍の速度でインナマスト92に案内されて上方に持ち上げられる。リフトブラケット91に作用する荷重はリフトシリンダ93、94の油室93b、94b内の作動油に伝達され、油室93b、94b内の圧力が圧力センサ99によって検出される。算出部は圧力センサ99の出力信号とパラメータとに基づいてリフトブラケット91に作用する荷重を算出する。算出された荷重は、表示装置に表示されたり、設定値を超える警告に用いられたり、マスト装置100の前傾角度や走行速度の運転制限等に供される。
特開2000−16795号公報 特開平10−265194号公報
しかし、上記従来の荷重計測装置は、マスト装置のリフトシリンダが1段だけであり、マスト装置のリフトシリンダが2段以上の複数段であるフォークリフトでこの荷重計測装置を用いる場合には、正しい荷重の計測を常には行えない。
すなわち、マスト装置には、マストが2段、リフトシリンダが1段のものの他、マストが2段、リフトシリンダが2段のもの、マストが3段、リフトシリンダが2段のもの等がある。例えば、マストが2段、リフトシリンダが2段のマスト装置において、両段のリフトシリンダの各油室がフローレギュレータバルブから下流に向かって各段で直列に接続され、かつ第2段の油室をもつリフトシリンダが最優先でピストンロッドを伸長するように構成されている場合、そのマスト装置はいわゆるフルフリーマスト装置と呼ばれる。このフルフリーマスト装置は、第2段のマストであるインナマストが第1段のマストであるアウタマストに対して上昇していない状態のまま、リフトブラケットがインナマストの最上部まで上昇し、次にインナマストがアウタマストの最上部まで上昇する。このようなフルフリーマスト装置を備えたフォークリフトは、天井が十分に高くない場合でも、その天井にマストを衝突させることなく荷役作業を行うことができるという利点を有する。このようなフルフリーマスト装置を備えたフォークリフトでこの荷重計測装置を用いる場合、インナマストがアウタマストに対して上昇しておらず、リフトブラケットがインナマストに対して上昇している低揚高の状態では、第1段に関するパラメータに基づいてリフトブラケットに作用する荷重を算出することが可能ではある。しかしながら、インナマストがアウタマストに対して上昇した高揚高の状態では、第1段に関するパラメータがもはや正確でないことから、正しい荷重を算出することが不可能になってしまう。このため、この状態では、表示装置に正しい荷重を表示できなかったり、誤った警告が行われたり、不適切な運転制限等が行われることとなってしまう。マストが3段、リフトシリンダが2段のマスト装置も同様である。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、マスト装置のリフトシリンダが複数段であるフォークリフトにおいて、正しい荷重の計測を常に行うことが可能な多段マスト式フォークリフトの荷重計測装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の多段マスト式フォークリフトの荷重計測装置は、マストに沿ってリフトブラケットを上昇させるリフトシリンダが設けられたマスト装置と、該リフトシリンダの油室と主油路により接続され、作動油の最大流量を制限するフローレギュレータバルブと、該主油路内の該作動油の圧力を検出する圧力センサと、パラメータを予め記憶する記憶部と、該圧力センサの出力信号と該パラメータとに基づいて該リフトブラケットに作用する荷重を算出する算出部とを備え、
前記マスト装置は前記リフトシリンダが複数段で構成され、
前記記憶部には各段に関する前記パラメータが予め記憶され、
いずれの段の前記リフトシリンダが前記リフトブラケットを上昇させているかを検知する検知部と、該検知部の検知信号に基づいて前記算出部で用いる前記パラメータを切り替える切替部とを備えていることを特徴とする(請求項1)。
本発明の荷重計測装置は、リフトシリンダが複数段で構成されたマスト装置を採用していても、リフトブラケットを上昇させているリフトシリンダの段を検知部によって把握し、切替部が算出部で用いるパラメータを切り替えるため、算出部がその段のパラメータで荷重の算出を行うことができる。
したがって、この荷重計測装置は、マスト装置のリフトシリンダが複数段であるフォークリフトにおいて、正しい荷重の計測を常に行うことが可能である。このため、この荷重計測装置によれば、どの段のリフトシリンダでリフトブラケットを上昇させていても、表示装置に正しい荷重を表示可能であり、正確な警告を行うことができ、適切な運転制限等も行い得る。
本発明に係るマスト装置は、複数段のリフトシリンダの各油室がフローレギュレータバルブから下流に向かって各段で直列に接続され、かつ最下流段の油室をもつリフトシリンダが最優先でピストンロッドを伸長するように構成され得る(請求項2)。
この場合、マスト装置はフルフリーマスト装置となる。このマスト装置を備えたフォークリフトは、低揚高の状態でリフトブラケットに作用する荷重を算出することが可能である他、高揚高の状態でもリフトブラケットに作用する荷重を算出することが可能であり、本発明の荷重計測装置は特に有効である。
複数段のマストは、車体フレームに支持されたアウタマストと、このアウタマストに上下動可能に案内され、リフトブラケットを上下動可能に案内するインナマストとからなり得る。また、複数段のリフトシリンダは、第1リフトシリンダと第2リフトシリンダとからなり得る。第1リフトシリンダは、アウタマストに固定された第1シリンダ本体と、第1シリンダ本体内に形成され、フローレギュレータバルブと主油路によって接続された第1油室と、第1シリンダ本体から伸長し、インナマストに固定された第1ピストンロッドとを有し得る。第2リフトシリンダは、インナマストに固定された第2シリンダ本体と、第2シリンダ本体内に形成され、第1油室の下流に位置し、第1油室と副油路によって接続された第2油室と、第2シリンダ本体から伸長し、チェーンホイールが設けられた第2ピストンロッドとを有し得る。そして、チェーンホイルには、インナマスト又は第2シリンダ本体に一端が固定され、リフトブラケットに他端が固定されたチェーンが巻き掛けられ得る(請求項3)。
このマスト装置はいわゆるFVマスト装置又はFWマスト装置と呼ばれるフルフリーマスト装置である。表1に示すように、第1リフトシリンダが2本、第2リフトシリンダが1本であれば、FVマスト装置である。第1リフトシリンダが2本、第2リフトシリンダが2本であれば、FWマスト装置である。
Figure 0005353371
複数段のマストは、車体フレームに支持されたアウタマストと、アウタマストに上下動可能に案内されるミドルマストと、ミドルマストに上下動可能に案内され、リフトブラケットを上下動可能に案内するインナマストとからなり得る。また、複数段のリフトシリンダは、第1リフトシリンダと第2リフトシリンダとからなり得る。第1リフトシリンダは、アウタマストに固定された第1シリンダ本体と、第1シリンダ本体内に形成され、フローレギュレータバルブと主油路によって接続された第1油室と、第1シリンダ本体から伸長し、ミドルマストに固定されているとともに第1チェーンホイールが設けられた第1ピストンロッドとを有し得る。第2リフトシリンダは、インナマストに固定された第2シリンダ本体と、第2シリンダ本体内に形成され、第1油室の下流に位置し、第1油室と副油路によって接続された第2油室と、第2シリンダ本体から伸長し、第2チェーンホイールが設けられた第2ピストンロッドとを有し得る。そして、第1チェーンホイルには、アウタマスト又は第1シリンダ本体に一端が固定され、インナマストに他端が固定された第1チェーンが巻き掛けられ得る。また、第2チェーンホイールには、インナマスト又は第2シリンダ本体に一端が固定され、リフトブラケットに他端が固定された第2チェーンが巻き掛けられ得る(請求項4)。
このマスト装置はいわゆるFSVマスト装置又はFSWマスト装置と呼ばれるフルフリーマスト装置である。表1に示すように、第1リフトシリンダが2本、第2リフトシリンダが1本であれば、FSVマスト装置である。第1リフトシリンダが2本、第2リフトシリンダが2本であれば、FSWマスト装置である。
因みに、マストが2段、リフトシリンダが1段のマスト装置は、図14〜16に示すように、フルフリーマスト装置ではないVマスト装置と呼ばれる。
パラメータは、リフトシリンダの内径又はロッド径φ(cm)と、圧力センサの0点電圧V0(V)と、受圧面積倍数Ncylと、実負荷の何倍の荷重を受けるかの補正値Npと、圧力センサの感度S(kg/cm2/V)とからなり得る。そして、算出部は、リフトシリンダ1本当りの荷重をWcyl(kg)、圧力センサの出力電圧をVp(V)として、式(1)及び式(2)により荷重算出値Wp(kg)を算出し得る(請求項5)。
式(1)…Wcyl=S×π(φ/2)2×(Vp−V0)
式(2)…Wp=Wcyl×Ncyl÷Np
この場合、FSV、FSW、FV、FW及びVのマスト装置に共通して、リフトブラケットがインナマストに対して上昇している低揚高の状態におけるパラメータと、リフトブラケットが低揚高を超えて上昇している高揚高の状態におけるパラメータとを記憶部に記憶させることができる。また、FSV、FSW、FV、FW及びVのマスト装置に共通して、算出部が式(1)及び式(2)により荷重算出値Wpを算出するようにできる。そして、切替部が検知部の検知信号に基づいて算出部で用いるパラメータを切り替えることにより、FSV、FSW、FV、FW及びVのマスト装置に適した正しい荷重の計測を行うことが可能になる。これにより、マスト装置毎に記憶部及び算出部を準備する必要がなくなり、汎用性が上がる。
実施例1のフォークリフトの側面図である。 実施例1のフォークリフトに係り、マスト装置の模式側面図である。 実施例1のフォークリフトに係り、マスト装置の模式側面図である。 実施例1のフォークリフトに係り、マスト装置の模式側面図である。 実施例1のフォークリフトに係り、リフトシリンダ等の模式構造図である。 実施例1のフォークリフトに係り、コントローラ等の模式ブロック図である。 実施例1のフォークリフトに係り、フローチャートである。 実施例1のフォークリフトに係り、荷重と圧力センサの出力電圧との関係を示すグラフである。 実施例2のフォークリフトに係り、マスト装置の模式側面図である。 実施例2のフォークリフトに係り、マスト装置の模式側面図である。 実施例2のフォークリフトに係り、マスト装置の模式側面図である。 実施例2のフォークリフトに係り、リフトシリンダ等の模式構造図である。 実施例2のフォークリフトに係り、荷重と圧力センサの出力電圧との関係を示すグラフである。 従来のフォークリフトに係り、マスト装置の模式側面図である。 従来のフォークリフトに係り、マスト装置の模式側面図である。 従来のフォークリフトに係り、リフトシリンダ等の模式構造図である。
以下、本発明を具体化した実施例1、2を図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
図1に示すように、実施例1のフォークリフト1は、車体フレーム2の前部にFVマスト装置3が立設されている。FVマスト装置3のマストは、図2〜4に示すように、車体フレーム2に対して前後に傾動可能に支持された左右一対のアウタマスト3aと、これらのアウタマスト3aに上下動可能に案内される左右一対のインナマスト3bとからなる。両インナマスト3bにはリフトブラケット6が上下動可能に案内されており、リフトブラケット6には左右一対のフォーク8が設けられている。
図4に示すように、各アウタマスト3aの下端には、左右一対の第1リフトシリンダ4a、4bが配設されている。第1リフトシリンダ4a、4bは、ロアタイビーム5aを介してアウタマスト3aに固定された第1シリンダ本体41a、41bと、第1シリンダ本体41a、41b内に形成された第1油室42a、42bと、第1シリンダ本体41a、41bから伸長し、図2〜4に示すように、アッパータイビーム5bを介してインナマスト3bに上端が固定された第1ピストンロッド43a、43bとを有している。
各インナマスト3bの下端の中央には、第2リフトシリンダ7が配設されている。図4に示すように、第2リフトシリンダ7はミドルタイビーム5cを介してインナマスト3bに固定された第2シリンダ本体7aと、第2シリンダ本体7a内に形成された第2油室7bと、第2シリンダ本体7aから伸長する第2ピストンロッド7cとを有している。第2ピストンロッド7cの上端には、図2〜4に示すように、チェーンホイール9が設けられている。
チェーンホイール9には、第2シリンダ本体7aに一端が固され、リフトブラケット6に他端が固定されたチェーン14が巻き掛けられている。また、アウタマスト3aとインナマスト3bとの間には、両者が離れることを検知する揚高スイッチ28が設けられている。揚高スイッチ28が検知部である。
図5に示すように、油圧ポンプ15の吐出口には高圧ホース16が接続され、高圧ホース16は油圧ポンプ15側からオイルコントロールバルブ17及びフローレギュレータバルブ18を介して第1リフトシリンダ4aの第1油室42aに接続されている。オイルコントロールバルブ17にはドレンホース19が設けられている。油圧ポンプ15は、図1に示すエンジンEによって駆動され、図5に示すオイルタンク20から作動油を吸引するようになっている。オイルコントロールバルブ17は、FVマスト装置3と、図示しないパワーステアリング用の油圧シリンダと、図1に示すチルト用の油圧シリンダ21とのどれに作動油を供給するかを制御できるようになっている。フローレギュレータバルブ18は作動油の最大流量を制限するようになっている。
第1リフトシリンダ4a、4bの第1油室42a、42bは高圧ホース22により連通されており、第1リフトシリンダ4bの第1油室42b内にはセーフティダウンバルブ23が設けられている。また、第1リフトシリンダ4bの第1油室42bには高圧ホース24が接続されており、高圧ホース24の先端に圧力センサ25が設けられている。高圧ホース16、22、24が主油路を構成している。
第1リフトシリンダ4bの第1油室42bには高圧ホース26が接続されており、高圧ホース26は第2リフトシリンダ7の第2油室7bに接続されている。第2油室7b内にはセーフティダウンバルブ27が設けられている。高圧ホース26が副油路を構成している。
こうして、第1段の第1リフトシリンダ4a、4bの各第1油室42a、42bと、第2段の第2リフトシリンダ7の第2油室7bとは、フローレギュレータバルブ18から下流に向かって直列に接続されている。
また、第1リフトシリンダ4a、4bのロッド径、つまり第1シリンダ本体41a、41bのロッド径はφhigh(cm)であり、第2リフトシリンダ7の内径、つまり第2シリンダ本体7aの内径はφlow(cm)であり、それぞれのリフトシリンダにかかる積載負荷の荷重とインナーマストやリフトブラケット等の自重に対し、先に第2リフトシリンダ7が動作するように、ロッド径や内径が設定されている。このため、オイルコントロールバルブ17がFVマスト装置3に作動油を供給すれば、最下流段である第2段の第2油室7bをもつ第2リフトシリンダ7が最優先で第2ピストンロッド7cを伸長するように構成されている。
また、図1に示すように、運転室10の前方には、ハンドル11、リフトレバー12及びチルトレバー13が装備されている。また、車体フレーム2にはコントローラ29が固定されている。このコントローラ29は、図6に示すように、AD変換回路30、入力インターフェース31、CPU32、記憶部33及び出力インターフェース34を有している。
コントローラ29には積載荷重測定スイッチ35、揚高スイッチ28、圧力センサ25、マルチディスプレイ36及びその他の機器37が接続されている。積載荷重測定スイッチ35及び揚高スイッチ28は入力インターフェース31に接続され、圧力センサ25はAD変換回路30を介して入力インターフェース31に接続されている。CPU32には、入力インターフェース31、記憶部33及び出力インターフェース34が接続され、出力インターフェース34にマルチディスプレイ36及びその他の機器37が接続されている。その他の機器37は、オイルコントロールバルブ81、エンジンE等である。積載荷重測定スイッチ35及びマルチディスプレイ36は運転室10に装備されている。
記憶部33は、ROM、RAM、EEPROM(登録商標)、メモリ等からなり、圧力センサ25の感度S(kg/cm2/V)と、表2及び表3に示すパラメータと、次の式(1)及び式(2)とが記憶されている。表2及び表3のパラメータと、式(1)及び式(2)とは、FSV、FSW、FV、FW及びVのマスト装置に共通している。
式(1)…Wcyl=S×π(φ/2)2×(Vp−V0)
式(2)…Wp=Wcyl×Ncyl÷Np
Figure 0005353371
Figure 0005353371
表2はリフトブラケット6がインナマスト3bに対して上昇している低揚高の状態におけるパラメータを示し、表3はリフトブラケット6が低揚高を超えて上昇している高揚高の状態におけるパラメータを示す。ここで、V0(V)は圧力センサ25の0点電圧であり、V0lowは低揚高の状態における0点電圧を示し、V0highは高揚高の状態における0点電圧を示す。また、φ(cm)は第1、2リフトシリンダ4a、4b、7の内径又はロッド径であり、φhighが第1シリンダ本体41a、41bのロッド径を示し、φlowが第2シリンダ本体7aの内径を示す。Ncylは受圧面積倍数を示し、1本のリフトシリンダで荷重を支える場合にはNcyl=1、2本のリフトシリンダで荷重を支える場合にはNcyl=2である。また、Npは実負荷の何倍の荷重を受けるかの補正値を示し、FVマスト装置やFWマスト装置で高揚高の場合にはWの荷重をリフトシリンダで支えるのでNp=1、FSVマスト装置やFSWマスト装置やVマスト装置で高揚高の場合には2Wの荷重をリフトシリンダで支えるのでNp=2である。
また、記憶部33は図7に示すフローチャートを実行するためのプログラムも記憶している。CPU32はこのプログラムを実行する。
上記のように構成されたフォークリフト1では、図2に示す状態において、運転者が図1に示すリフトレバー12を操作すれば、図5に示す油圧ポンプ15から吐出される作動油がオイルコントロールバルブ17及びフローレギュレータバルブ18に供給される。作動油は、第1リフトシリンダ4aの第1油室42a、高圧ホース22、第1リフトシリンダ4bの第1油室42b、高圧ホース26を経て第2リフトシリンダ7の第2油室7bに供給される。ここで、ロッド径や内径の設定により、第2リフトシリンダ7の第2ピストンロッド7cが第1リフトシリンダ4a、4bの第1ピストンロッド43a、43bより先に伸長する。
このため、図3に示すように、インナマスト3bがアウタマスト3aに対して上昇していない状態のまま、リフトブラケット6がインナマスト3bの最上部まで上昇する。この低揚高の状態では、フォークリフト1は、天井が十分に高くない場合でも、その天井にFVマスト装置3を衝突させることなく荷役作業を行うことができる。
さらに、作動油が供給されれば、図4に示すように、第1リフトシリンダ4a、4bの第1ピストンロッド43a、43bが伸長し、インナマスト3bがアウタマスト3aの最上部まで上昇し、高揚高の状態となる。低揚高の状態から高揚高の状態に移行する際、アウタマスト3aとインナマスト3bとが離れるため、揚高スイッチ28の検知信号がコントローラ29に入力される。
低揚高の状態又は高揚高の状態において、図5に示すように、リフトブラケット6に作用する荷重は第2リフトシリンダ7の第2油室7bを介して第1リフトシリンダ4a、4bの第1油室42a、42b内の作動油に伝達され、高圧ホース24内の圧力は圧力センサ25に作用している。
この間、このフォークリフト1では、コントローラ29が以下の処理を行う。図7に示すように、CPU32は、イグニッションキーの入力により、ステップS10で初期化を行い、ステップS11で揚高スイッチ28、圧力センサ25等の入力を待つ。揚高スイッチ28の検知信号により、ステップS12でFVマスト装置3が低揚高であるか否かが判断される。
ステップS12において、FVマスト装置3が低揚高であると判断されれば(YES)、ステップS13において、FVマスト装置3が低揚高の状態である場合のパラメータを記憶部33のROMからメモリに呼び出す。逆に、FVマスト装置3が低揚高でないと判断されれば(NO)、ステップS14において、FVマスト装置3が高揚高の状態である場合のパラメータを記憶部33のROMからメモリに呼び出す。ステップS12、S13、S14が切替部である。
そして、CPU32は、ステップS15において、メモリに呼び出されたパラメータにより、リフトシリンダ1本当りの荷重をWcyl(kg)、圧力センサ25の出力電圧をVp(V)とし、式(1)及び式(2)により荷重算出値Wp(kg)を算出する。ステップ15が算出部である。
ステップS16では、算出された荷重がその他の機器37に出力され、設定値を超える警告に用いられたり、FVマスト装置3の前傾角度や走行速度の運転制限等に供される。ステップ17では、運転者が積載荷重測定スイッチ36をONしたか否かが判断され、YESであれば、ステップS18で荷重がマルチディスプレイ37に表示される。NOであれば、ステップS11にリターンし、上記の処理が繰り返される。
例えば、低揚高の状態における0点電圧V0lowを0.8V、高揚高の状態における0点電圧V0highを1.0V、第2シリンダ本体7aの内径φlowを7cm、第1シリンダ本体41a、41bのロッド径φhighを3.2cmとする。すると、圧力センサ25の出力電圧Vp(V)と荷重(kg)とは、低揚高の状態と高揚高の状態とで以下のように相違がある。
(低揚高の状態)
Wcyl ≒50×3.14×(7/2)2×(Vp−0.8)(式(1))
≒1924Vp−1540
Wp =(1924Vp−1540)×1÷2(式(2))
=962Vp−770
よって、Vp≒Wp/962+0.8
(高揚高の状態)
Wcyl ≒50×3.14×(3.2/2)2×(Vp−1.0)(式(1))
≒402Vp−402
Wp =(402Vp−402)×2÷1(式(2))
=804Vp−804
よって、Vp≒Wp/804+1.0
低揚高の状態と高揚高の状態とにおける出力電圧Vp(V)と荷重(kg)とのこの相違は図8で示される。図8からも、実際はFVマスト装置3が高揚高の状態であるにもかかわらず、低揚高の状態として出力電圧Vpから荷重を算出すると、その算出値は正確でないことがわかる。逆に、実際にFVマスト装置3が高揚高の状態であれば、高揚高の状態として出力電圧Vpから荷重を算出することにより、その算出値は正確になる。
したがって、この荷重計測装置は、FVマスト装置3を備えたフォークリフト1において、正しい荷重の計測を常に行うことが可能である。このため、この荷重計測装置によれば、揚高の相違にかかわらず、マルチディスプレイ37に正しい荷重を表示可能であり、かつ正確な警告を行うことができ、適切な運転制限等も行い得る。
(実施例2)
実施例2のフォークリフトは、車体フレームの前部にFSVマスト装置50が立設されている。FSVマスト装置50のマストは、図9〜11に示すように、車体フレームに対して前後に傾動可能に支持された左右一対のアウタマスト50aと、これらアウタマスト50aに上下動可能に案内される左右一対のミドルマスト50bと、これらミドルマスト50bに上下動可能に案内される左右一対のインナマスト50cとからなる。両インナマスト50cにはリフトブラケット51が上下動可能に案内されており、リフトブラケット51には左右一対のフォーク52が設けられている。
図12に示すように、各アウタマスト50aの下端には、左右一対の第1リフトシリンダ53、54が配設されている。第1リフトシリンダ53、54は、ロアタイビーム55aを介してアウタマスト50aに固定された第1シリンダ本体53a、54aと、第1シリンダ本体53a、54a内に形成された第1油室53b、54bと、第1シリンダ本体53a、54aから伸長し、図9〜11に示すように、ミドルタイビーム55bを介してミドルマスト50bに上端が固定された第1ピストンロッド53c、54cとを有している。ミドルタイビーム55bには第1チェーンホイール56(一方のみを図示)が吊り下げられるように取り付けられている。
第1チェーンホイール56には、第1シリンダ本体53a、54aにそれぞれ一端が固され、インナーマストロアービーム55cにそれぞれ他端が固定された第1チェーン57(一方のみを図示)が巻き掛けられている。また、アウタマスト50aとインナマスト50bとの間には、両者が離れることを検知する揚高スイッチ61が設けられている。揚高スイッチ61が検知部である。
各インナマスト50cの下端の中央には、第2リフトシリンダ58が配設されている。図12に示すように、第2リフトシリンダ58はインナーマストロアービーム55cを介してインナマスト50cに固定された第2シリンダ本体58aと、第2シリンダ本体58a内に形成された第2油室58bと、第2シリンダ本体58aから伸長する第2ピストンロッド58cとを有している。第2ピストンロッド58cの上端には、図9〜11に示すように、第2チェーンホイール59が設けられている。
第2チェーンホイール59には、第2シリンダ本体58aに一端が固され、リフトブラケット51に他端が固定された第2チェーン60が巻き掛けられている。
図12に示すように、油圧ポンプ62の吐出口には高圧ホース63が接続され、高圧ホース63は油圧ポンプ62側からオイルコントロールバルブ64及びフローレギュレータバルブ65を介して第1リフトシリンダ53の第1油室53bに接続されている。オイルコントロールバルブ64にはドレンホース66が設けられている。油圧ポンプ62は、図1に示すエンジンEによって駆動され、図12に示すオイルタンク67から作動油を吸引するようになっている。
第1リフトシリンダ53、54の第1油室53b、54bは高圧ホース68により連通されており、第1リフトシリンダ54の第1油室54b内にはセーフティダウンバルブ69が設けられている。また、第1リフトシリンダ54の第1油室54bには高圧ホース70が接続されており、高圧ホース70の先端に圧力センサ71が設けられている。高圧ホース63、68、70が主油路を構成している。
高圧ホース68には高圧ホース72が分岐されており、高圧ホース72は第2リフトシリンダ58の第2油室58bに接続されている。第2油室58b内にはセーフティダウンバルブ73が設けられている。高圧ホース72が副油路を構成している。
こうして、第1段の第1リフトシリンダ53、54の各第1油室53b、54bと、第2段の第2リフトシリンダ58の第2油室58bとは、フローレギュレータバルブ65から下流に向かって直列に接続されている。
また、第1リフトシリンダ53、54のロッド径、つまり第1シリンダ本体53a、54aのロッド径はφhigh(cm)であり、第2リフトシリンダ58の内径、つまり第2シリンダ本体58aの内径はφlow(cm)であり、それぞれのリフトシリンダにかかる積載負荷の荷重とインナーマストやリフトブラケット等の自重に対し、先に第2リフトシリンダ58が動作するように、ロッド径や内径が設定されている。このため、オイルコントロールバルブ64がFSVマスト装置50に作動油を供給すれば、最下流段である第2段の第2油室58bをもつ第2リフトシリンダ58が最優先で第2ピストンロッド58cを伸長するように構成されている。CPUが実行するプログラムを除き、他の構成は実施例1と同様である。
上記のように構成されたフォークリフトでは、図9に示す状態において、運転者がリフトレバーを操作すれば、図12に示す油圧ポンプ62から吐出される作動油がオイルコントロールバルブ64及びフローレギュレータバルブ65に供給される。作動油は、第1リフトシリンダ53の第1油室53b、高圧ホース68、第1リフトシリンダ54の第1油室54bに供給されるとともに、高圧ホース72を経て第2リフトシリンダ58の第2油室58bに供給される。ここで、ロッド径や内径の設定により、第2リフトシリンダ58の第2ピストンロッド58cが第1リフトシリンダ53、54の第1ピストンロッド53c、54cより先に伸長する。
このため、図10に示すように、インナマスト50cがミドルマスト50bに対して上昇していない状態のまま、リフトブラケット51がインナマスト50cの最上部まで上昇する。
さらに、作動油が供給されれば、図11に示すように、第1リフトシリンダ53、54の第1ピストンロッド53c、54cが伸長し、インナマスト50cがミドルマスト50bの最上部へと上昇し、ミドルマスト50bがアウタマスト50aの最上部へと上昇し、高揚高の状態となる。低揚高の状態から高揚高の状態に移行する際、アウタマスト50aとインナマスト50bとが離れるため、揚高スイッチ61の入力信号がコントローラに入力される。
低揚高の状態又は高揚高の状態において、図12に示すように、リフトブラケット51に作用する荷重は第2リフトシリンダ58の第2油室58bを介して第1リフトシリンダ53、54の第1油室53b、54b内の作動油に伝達され、高圧ホース70内の圧力は圧力センサ71に作用している。
コントローラは、FSVマスト装置50が低揚高であると判断されれば、FSVマスト装置50が低揚高の状態である場合のパラメータを呼び出す。逆に、FSVマスト装置50が低揚高でないと判断されれば、FSVマスト装置50が高揚高の状態である場合のパラメータを呼び出す。
このため、実施例1と同様、リフトブラケット51に作用する荷重が算出され、マルチディスプレイに表示される。また、算出された荷重は、設定値を超える警告に用いられたり、FSVマスト装置50の前傾角度や走行速度の運転制限等に供される。
このフォークリフトにおいて、実施例1と同様の仮定の下、圧力センサ71の出力電圧Vp(V)と荷重(kg)とを求める。
(低揚高の状態)
Wcyl ≒50×3.14×(7/2)2×(Vp−0.8)(式(1))
≒1924Vp−1540
Wp =(1924Vp−1540)×1÷2(式(2))
=962Vp−770
よって、Vp≒Wp/962+0.8
(高揚高の状態)
Wcyl ≒50×3.14×(3.2/2)2×(Vp−1.0)(式(1))
≒402Vp−402
Wp =(402Vp−402)×2÷2(式(2))
=402Vp−402
よって、Vp≒Wp/402+1.0
出力電圧Vp(V)と荷重(kg)との関係を図13に示す。図13から、実施例1と同様、低揚高の状態と高揚高の状態とにおける出力電圧Vp(V)と荷重(kg)との相違がわかる。
したがって、実施例2の荷重計測装置においても、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。特に、実施例1と比較すれば、実施例2の荷重計測装置は、CPUが実行するプログラムに僅かな変更を加えるだけで、記憶部に記憶させるデータを共通化することができる。このため、マスト装置毎に記憶部及び算出部を準備する必要がなくなり、汎用性が上がる。
以上において、本発明を実施例1、2に即して説明したが、本発明は上記実施例1、2に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、上記実施例1、2の荷重計測装置はマスト装置がフルフリーマスト装置であるが、本発明はマスト装置がフルフリーマスト装置である場合に限られない。例えば、図14〜16に示すVマスト装置を本発明の荷重計測装置に適用することも可能である。この場合でも、データの共通化による汎用性の向上を実現できる。
また、本発明においてフルフリーマスト装置を採用するとしても、FVマスト装置、FSVマスト装置に限定されず、FWマスト装置、FSWマスト装置等であってもよい。
本発明はフォークリフトに利用可能である。
3、50…マスト装置
16、22、24、63、68、70…主油路(高圧ホース)
18、65…フローレギュレータバルブ
25、71…圧力センサ
33…記憶部
32、S15…算出部
28、61…検知部(揚高スイッチ)
S13、S14…切替部
2…車体フレーム
3a、50a…アウタマスト
6、51…リフトブラケット
3b、50c…インナマスト
4a、4b、53、54…第1リフトシリンダ
41a、41b、53a、54a…第1シリンダ本体
42a、42b、53b、54b…第1油室
43a、43b、53c、54c…第1ピストンロッド
7、58…第2リフトシリンダ
7a、58a…第2シリンダ本体
26、72…副油路
7b、58b…第2油室
9…チェーンホイール
7c、58c…第2ピストンロッド
14…チェーン
50b…ミドルマスト
56…第1チェーンホイール
59…第2チェーンホイール
57…第1チェーン
60…第2チェーン
φ…内径又はロッド径
V0…0点電圧
Ncyl…受圧面積倍数
Np…実負荷の何倍の荷重を受けるかの補正値
S…圧力センサの感度
Wcyl…リフトシリンダ1本当りの荷重
Vp…圧力センサの出力電圧
Wp…荷重算出値

Claims (5)

  1. マストに沿ってリフトブラケットを上昇させるリフトシリンダが設けられたマスト装置と、該リフトシリンダの油室と主油路により接続され、作動油の最大流量を制限するフローレギュレータバルブと、該主油路内の該作動油の圧力を検出する圧力センサと、パラメータを予め記憶する記憶部と、該圧力センサの出力信号と該パラメータとに基づいて該リフトブラケットに作用する荷重を算出する算出部とを備え、
    前記マスト装置は前記リフトシリンダが複数段で構成され、
    前記記憶部には各段に関する前記パラメータが予め記憶され、
    いずれの段の前記リフトシリンダが前記リフトブラケットを上昇させているかを検知する検知部と、該検知部の検知信号に基づいて前記算出部で用いる前記パラメータを切り替える切替部とを備えていることを特徴とする多段マスト式フォークリフトの荷重計測装置。
  2. 前記マスト装置は、複数段の前記リフトシリンダの各前記油室が前記フローレギュレータバルブから下流に向かって各段で直列に接続され、かつ最下流段の該油室をもつ該リフトシリンダが最優先でピストンロッドを伸長するように構成されている請求項1記載の多段マスト式フォークリフトの荷重計測装置。
  3. 複数段の前記マストは、車体フレームに支持されたアウタマストと、該アウタマストに上下動可能に案内され、前記リフトブラケットを上下動可能に案内するインナマストとからなり、
    複数段の前記リフトシリンダは、該アウタマストに固定された第1シリンダ本体と、該第1シリンダ本体内に形成され、前記フローレギュレータバルブと前記主油路によって接続された第1油室と、該第1シリンダ本体から伸長し、該インナマストに固定された第1ピストンロッドとを有する第1リフトシリンダと、
    該インナマストに固定された第2シリンダ本体と、該第2シリンダ本体内に形成され、該第1油室の下流に位置し、該第1油室と副油路によって接続された第2油室と、該第2シリンダ本体から伸長し、チェーンホイールが設けられた第2ピストンロッドとを有する第2リフトシリンダとからなり、
    該チェーンホイルには、該インナマスト又は該第2シリンダ本体に一端が固定され、該リフトブラケットに他端が固定されたチェーンが巻き掛けられている請求項2記載の多段マスト式フォークリフトの荷重計測装置。
  4. 複数段の前記マストは、車体フレームに支持されたアウタマストと、該アウタマストに上下動可能に案内されるミドルマストと、該ミドルマストに上下動可能に案内され、前記リフトブラケットを上下動可能に案内するインナマストとからなり、
    複数段の前記リフトシリンダは、該アウタマストに固定された第1シリンダ本体と、該第1シリンダ本体内に形成され、前記フローレギュレータバルブと前記主油路によって接続された第1油室と、該第1シリンダ本体から伸長し、該ミドルマストに固定されているとともに第1チェーンホイールが設けられた第1ピストンロッドとを有する第1リフトシリンダと、
    該インナマストに固定された第2シリンダ本体と、該第2シリンダ本体内に形成され、該第1油室の下流に位置し、該第1油室と副油路によって接続された第2油室と、該第2シリンダ本体から伸長し、第2チェーンホイールが設けられた第2ピストンロッドとを有する第2リフトシリンダとからなり、
    該第1チェーンホイルには、該アウタマスト又は該第1シリンダ本体に一端が固定され、該インナマストに他端が固定された第1チェーンが巻き掛けられ、
    該第2チェーンホイールには、該インナマスト又は該第2シリンダ本体に一端が固定され、該リフトブラケットに他端が固定された第2チェーンが巻き掛けられている請求項2記載の多段マスト式フォークリフトの荷重計測装置。
  5. 前記パラメータは、前記リフトシリンダの内径又はロッド径φ(cm)と、前記圧力センサの0点電圧V0(V)と、受圧面積倍数Ncylと、実負荷の何倍の荷重を受けるかの補正値Npと、該圧力センサの感度S(kg/cm2/V)とからなり、
    前記算出部は、該リフトシリンダ1本当りの荷重をWcyl(kg)、該圧力センサの出力電圧をVp(V)として、式(1)及び式(2)により荷重算出値Wp(kg)を算出する請求項3又は4記載の多段マスト式フォークリフトの荷重計測装置。
    式(1)…Wcyl=S×π(φ/2)2×(Vp−V0)
    式(2)…Wp=Wcyl×Ncyl÷Np
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