以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する各実施形態は、特別遊技の終了後に特図変動表示ゲームの変動パターン(実行態様)を決定するための変動パターン決定用テーブルを種々の条件に従って設定することで、遊技に関する演出を行うものである。
まず、各実施形態に共通の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプおよびモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤前面の遊技領域に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置(図2参照)における変動表示ゲームにおいて、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
次に、図2を用いて遊技盤の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて特図変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)が行われる。すなわち、表示装置41が変動表示ゲームを表示する表示装置をなす。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37bを備え内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置37(普電)が配設されている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、上記表示装置41での変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態(入賞不可能状態)と受け入れ易い状態(入賞可能状態)とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。また、遊技領域32の外側、遊技盤30の上部には上記表示装置41における第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームに対応した変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、図5(A)に示すように、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51および第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部54〜56を備える。また、一括表示装置50には、大当りや時短状態などの遊技状態を表示する遊技状態表示器、エラーを表示するエラー表示部、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部などを設けてもよい。
特図1表示器51と特図2表示器52における変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中すなわち表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、特図1表示器51では例えば「3」または「7」の数字を点灯状態にしてゲーム結果を表示し、特図2表示器52では「7」の数字を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器54は、4つのランプを備え、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口(36)への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときは1つのランプのみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときは2つのランプを点灯状態にし、保留数が「3」のときは3つのランプを点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプをすべて点灯状態にする。
特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる始動入賞口2(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器54と同様にして表示する。普図保留表示器56は、2つのランプからなり、普図表示器53の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときは2つのランプを消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときは2つのランプを点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部56に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当たりを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞しやすくなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当たり値であるときには、普図表示器53に表示される普通図柄が当たり状態で停止し、当たり状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球および普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部54、55に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞もしくはその記憶に基づいて、特図表示器51または52で特図変動表示ゲームを行うとともに、表示装置41にて演出表示としての飾り特図変動表示ゲームを行う。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特別図柄入賞記憶の記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機の制御システムのブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100および該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420および制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体すなわち主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤および遊技制御装置は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400もしくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420および制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPUの作業領域を提供するワークエリアとして利用される。ROM111BまたはRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、大当りを発生するか否かを判定するのに使用する大当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理すなわちロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61および振動センサスイッチ62からの信号および上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63および前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号および払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)および演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、すなわち片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号もしくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12Vまたは5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130すなわち主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行なえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜nおよび映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置42を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば前記枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物等)44を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータおよびソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、遊技制御装置100による遊技制御処理について説明する。この遊技制御処理は、遊技を統括的に制御するメイン処理と、所定時間ごと(例えば、2msecごと)に行われるタイマ割込処理とからなる。図5は、メイン処理を説明するためのフローチャートである。このメイン処理は、遊技制御装置100のCPU111Aが、起動直後に、ROM111Bに記憶されているメイン処理プログラムを読み出して実行することにより実現される。
図5に示すように、メイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理として、電源投入時の初期化処理を行い(ステップS1)、停電復旧処理を行う(ステップS2)。次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、割込みタイマを起動する処理を行って、CTC(カウンタ・タイマ・サーキット)を起動する(ステップS3)。次に、割込みを禁止する処理を行い(ステップS4)、当り判定用乱数などの乱数の初期値を更新して乱数の時間的な規則性を崩すための初期値乱数更新処理を行う(ステップS5)。その後、割込みを許可する処理を行う(ステップS6)。
そして、RAM111Cの停電検査領域をチェックし、停電が発生したか否かの判定を行う(ステップS7)。停電検査領域には、停電により遊技機の電源が遮断された場合に、チェックデータが設定されるようになっており、通常時はチェックデータが記憶されていない。よって、このチェックデータの有無を判定することで、停電が発生したか否かを判定することができる。ステップS7において、停電が発生していないと判定した場合は、ステップS4に移行し、ステップS4〜S7の処理を繰り返す。一方、ステップS7において、停電が発生したと判定した場合は、停電発生時の処理を行う(ステップS8)。停電発生の直後は、バックアップ電源により停電発生時の処理を実行可能な電力が供給されるようになっている。
この停電発生時の処理では、まず、割込みを禁止する処理を行う。そして、全出力ポートをOFFにする処理を行い、停電検査領域をクリアする処理を行う。さらに、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理を行った後、RAM111Cの電源遮断時のチェックサムを算出する処理を行い、RAM111Cへのアクセスを禁止する処理を行って遊技機の電源遮断を待つ。このように、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRAM111Cに記憶されていた情報が正しくバックアップされているかを電源投入時に判断することができる。
図6は、タイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。このタイマ割込処理は、メイン処理のステップS6において割込み許可がなされたときに実行される。図6に示すように、ステップS11では、タイマ割込要求が発生したとき(割込許可がなされたとき)に、レジスタに格納されているデータをRAM111Cに待避する。ステップS12では、各種センサからの検出信号を入力する。なお、各種センサとは、始動入賞口36内に設けられている始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置(普電)37内に設けられている始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内に設けられているゲートスイッチ34a、一般入賞口35内に設けられている一般入賞口スイッチ35a−35n、特別変動入賞装置38内に設けられているカウントスイッチ38aなどである。また、各種処理でセットされた出力データをソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)や特図1表示器51、特図2表示器52、普図表示器53等に出力する。
ステップS13では、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300等に出力する(コマンド送信処理)。ステップS14では、特図当り判定用乱数、図柄決定用乱数、普図当り判定用乱数を更新する(乱数更新処理1)。ステップS15では、乱数の時間的な規則性を崩すために乱数の初期値を更新する(初期値乱数更新処理)。
ステップS16では、特図変動表示ゲームに関連した飾り特図変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数を更新する(乱数更新処理2)。ステップS17では、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a−35n、カウントスイッチ38a等から検出信号の入力があるか否かを監視する(入賞口SW監視処理)。ステップS18では、各入賞口に対応して設けられたセンサ、球切れセンサ、払出球検出センサ、オーバーフローセンサ、枠開放検出センサ(何れも図示略)等からの検出信号に基づいて、異常状態が発生していないかを監視する(エラー監視処理)。
ステップS19では、特図変動表示ゲームに関する処理を行う(特図ゲーム処理)。この特図ゲーム処理についての詳細は後述する。ステップS20では、普図変動表示ゲームに関する処理を行う(普図ゲーム処理)。この普図ゲーム処理において普図当り抽選が実行される。ステップS13において演出制御装置300等に送信される演出制御コマンドは、主としてステップS19の特図ゲーム処理又はステップS20の普図ゲーム処理により生成される。ステップS21では、遊技に関する各種情報を表示する表示器(セグメントLED、特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56など)の表示に関する処理を行う(セグメントLED編集処理)。
ステップS22では、外部の管理装置に出力する信号を出力バッファにセットする処理を行う(外部情報編集処理)。ステップS23では、タイマ割込処理が終了したことを宣言する処理を行う。ステップS24では、ステップS11でRAM111Cに待避しておいたレジスタのデータを復帰する処理を行う。ステップS25では、タイマ割込処理が完了し、割込要求を受け付け可能な状態となったことを設定する処理を行う。
図7は、特図ゲーム処理(図6のステップS19)の一例について示すフローチャートである。図7のステップS101では、図6のステップS17(入賞口SW監視処理)における監視結果(検出信号の有無)に基づいて、始動入賞口36への入賞(特図1始動入賞)があるか否かを判定する。そして、始動入賞口36への入賞があると判定した場合はステップS102に移行し、始動入賞口36への入賞がないと判定した場合はステップS107に移行する。ステップS102では、現在の特図1始動記憶数(保留数)を取得する。ステップS103では、特図1始動記憶数が4以上であるか否かを判定する。そして、特図1始動記憶数が4以上であると判定した場合、すなわち、特図1始動記憶の上限数を超えている場合(保留4)はステップS107に移行し、特図1始動記憶数が4以上でない(保留0〜3)と判定した場合はステップS104に移行する。ステップS104では、特図1始動記憶数を1加算して更新する。
ステップS105では、更新した特図1始動記憶に対応する各種乱数を抽出し、記憶する。ここで、特図1始動記憶に対応する各種乱数とは、特図当り判定用乱数、図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数などである。ステップS106では、更新された保留数を示す保留数コマンドなどを、特図1始動記憶に係る演出制御コマンドとして設定する。この演出制御コマンドは、図6のステップS13で演出制御装置300に送信される。演出制御装置300では、この演出制御コマンドに基づき飾り特図始動記憶表示を行う処理などを行う。
ステップS107では、図6のステップS17における監視結果に基づいて、普通変動入賞装置37への入賞(特図2始動入賞)があるか否かを判定する。そして、普通変動入賞装置37への入賞があると判定した場合はステップS108に移行し、普通変動入賞装置37への入賞がないと判定した場合はステップS113に移行する。ステップS108では、現在の特図2始動記憶数を取得する。ステップS109では、特図2始動記憶数が4以上であるか否かを判定する。そして、特図2始動記憶数が4以上であると判定した場合、すなわち、特図2始動記憶の上限数を超えている場合はステップS113に移行し、特図2始動記憶数が4以上でないと判定した場合はステップS110に移行する。ステップS110では、特図2始動記憶数を1加算して更新する。
ステップS111では、更新した特図2始動記憶に対応する各種乱数を抽出し、記憶する。ここで、特図2始動記憶に対応する各種乱数とは、特図当り判定用乱数、図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数などである。ステップS112では、更新された保留数を示す保留数コマンドなどを、特図2始動記憶に係る演出制御コマンドとして設定する。この演出制御コマンドは、図6のステップS13で演出制御装置300に送信される。演出制御装置300では、この演出制御コマンドに基づき飾り特図始動記憶表示を行う処理などを行う。
ステップS113では、特図ゲーム処理番号を取得する。ステップS114では、ステップS113で取得した特図ゲーム処理番号に基づき特図ゲーム分岐処理を行う。この特図ゲーム分岐処理の詳細については後述する。ステップS115では、後述する特図タイマの更新等を行うための特図変動制御処理を実行する。そして、特図ゲーム処理を終了する。
以上のことから、遊技制御装置100が、遊技球が流下する遊技領域に設けられた始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞したこと(始動情報)を検出する(始動情報)検出手段をなす。また、遊技制御装置100が、検出手段(遊技制御装置100)による遊技球の検出に基づき、抽選手段(遊技制御装置100)による抽選を行う(始動情報)権利を、所定数を上限に始動記憶として記憶する始動記憶手段をなす。また、演出制御装置300が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶を表示する始動記憶表示手段をなす。
図8は、特図ゲーム分岐処理(図7のステップS114)の一例を示すフローチャートである。この特図ゲーム分岐処理は、始動記憶(始動権利)に基づく特図変動表示ゲームの実行を制御するための処理であり、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームの両方に共通の処理である。
ステップS121では、特図ゲーム処理番号が“0”であるか否かを判定する。そして、特図ゲーム処理番号が“0”であると判定した場合はステップS122に移行し、特図ゲーム処理番号が“0”でないと判定した場合はステップS123に移行する。ステップS122では、特図当り抽選などを行うための特図普段処理を実行する。遊技機10では、特図2始動権利に基づく変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)が特図1始動権利に基づく変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)に優先して実行されるようになっている。すなわち、特図普段処理では、まず特図2始動記憶があるか否かを判定し、特図2始動記憶があると判定した場合に、この特図2始動記憶に係る特図当り判定用乱数により特図2当り抽選を行う。そして、特図ゲーム処理番号を“1”に変更して、元の処理(図7のステップS115)に復帰する。また、特図2始動記憶がない場合は特図1始動記憶があるか否かを判定し、特図1始動記憶があると判定した場合に、この特図1始動記憶に係る特図当り判定用乱数により特図1当り抽選を行う。そして、特図ゲーム処理番号を“2”に変更して、元の処理に復帰する。なお、特図1始動記憶又は特図2始動記憶がない場合は、演出制御装置300に表示装置41における客待ちデモ画像の表示制御を指示する客待ちデモコマンドを設定して、特図ゲーム処理番号は“0”のまま元の処理に復帰する。すなわち、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは同時に実行されることはなく、特図2変動表示ゲームは特図1変動表示ゲームに優先して実行されるようになっている。つまり、特図1始動記憶と特図2始動記憶の両方がある場合に、特図変動表示ゲームの実行が可能になると、特図2変動表示ゲームが実行されるようになっている。
ステップS123では、特図ゲーム処理番号が“1”であるか否かを判定する。そして、特図ゲーム処理番号が“1”であると判定した場合はステップS124に移行し、特図ゲーム処理番号が“1”でないと判定した場合はステップS125に移行する。ステップS124では、特図2変動表示ゲームに係る情報を設定するための特図2変動開始処理を実行する。
この特図2変動開始処理では、例えば、図7のステップS111で記憶した特図当り判定用乱数の判定結果(特図2当り抽選の結果)が大当りの場合に、図7のステップS111で記憶した図柄決定用乱数に基づいて大当り図柄(大当り種類)を判定する。また、予め設定された変動パターン決定用テーブルを参照し、図7のステップS111で記憶した変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターン(変動時間)を決定する。
また、図7のステップS111で記憶した特図当り判定用乱数の判定結果が大当りでなかった場合には、小当りであるか否かを判定(小当り値と一致するかを判定)し、小当りの場合(一致する場合)には、小当りの場合の変動パターンを設定する。なお、始動入賞時に特図当り判定用乱数とは別に小当り判定用乱数を取得し、この小当り判定用乱数により小当りであるか否かを判定するようにしても良い。
大当り図柄や変動パターンを判定した後、当該始動記憶に係る変動時間を特図タイマにセットし、演出制御装置300に送信する演出制御コマンド(変動開始コマンド、変動パターンコマンド、保留数コマンドなど)を設定する。そして、特図ゲーム処理番号を“3”に変更して、元の処理に復帰する。
ステップS125では、特図ゲーム処理番号が“2”であるか否かを判定する。そして、特図ゲーム処理番号が“2”であると判定した場合はステップS126に移行し、特図ゲーム処理番号が“2”でないと判定した場合はステップS127に移行する。ステップS126では、特図1変動表示ゲームに係る情報を設定するための特図1変動開始処理を実行する。この特図1変動開始処理では、例えば、特図1当り抽選の結果が大当りの場合に、図7のステップS105で記憶した図柄決定用乱数に基づいて大当り図柄(大当り種類)を判定する。また、予め設定された変動パターン決定用テーブルを参照し、図7のステップS105で記憶した変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターン(変動時間)を決定する。
また、図7のステップS111で記憶した特図当り判定用乱数の判定結果が大当りでなかった場合には、小当りであるか否かを判定(小当り値と一致するかを判定)し、小当りの場合(一致する場合)には小当りの場合の変動パターンを設定する。なお、始動入賞時に特図当り判定用乱数とは別に小当り判定用乱数を取得し、この小当り判定用乱数により小当りであるか否かを判定するようにしても良い。また、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとで小当りの確率が異なるようにしても良い。
大当り図柄や変動パターンを判定した後、当該始動記憶に係る変動時間を特図タイマにセットし、演出制御装置300に送信する演出制御コマンド(変動開始コマンド、変動パターンコマンド、保留数コマンドなど)を設定する。そして、特図ゲーム処理番号を“3”に変更して、元の処理に復帰する。
ステップS127では、特図ゲーム処理番号が“3”であるか否かを判定する。そして、特図ゲーム処理番号が“3”であると判定した場合はステップS128に移行し、特図ゲーム処理番号が“3”でないと判定した場合はステップS129に移行する。ステップS128では、特図変動表示ゲームの変動時間を監視するための特図変動中処理を実行する。特図タイマ(変動時間)が0になると、特図変動表示ゲームの結果を停止表示させる時間(停止図柄表示時間)を特図タイマにセットする。そして、特図ゲーム処理番号を“4”に変更して、元の処理に復帰する。特図タイマ(変動時間)が0になるまでは、特図ゲーム処理番号を“3”としたまま元の処理に復帰する。
ステップS129では、特図ゲーム処理番号が“4”であるか否かを判定する。そして、特図ゲーム処理番号が“4”であると判定した場合はステップS130に移行し、特図ゲーム処理番号が“4”でないと判定した場合はステップS131に移行する。ステップS130では、図柄停止後の変動表示ゲームの制御などを行う特図表示中処理を実行する。特図タイマ(停止図柄表示時間)が0になると、特図当り抽選結果が大当り又は小当りであるかを判定する。特図当り抽選結果が大当り又は小当りであると判定した場合には、大当り又は小当りが開始されることを演出で報知する時間(大当り/小当り開始時間)を特図タイマにセットし、演出制御装置300に送信する演出制御コマンド(大当り/小当り開始コマンド)を設定する。そして、特図ゲーム処理番号を“5”に変更して、元の処理に復帰する。一方、特図当り抽選結果がハズレであると判定した場合には、特図ゲーム処理番号を“0”に変更して、元の処理に復帰する。特図タイマ(停止図柄表示時間)が0になるまでは、特図ゲーム処理番号を“4”としたまま元の処理に復帰する。
ステップS131では、特図ゲーム処理番号が“5”であるか否かを判定する。そして、特図ゲーム処理番号が“5”であると判定した場合はステップS132に移行し、特図ゲーム処理番号が“5”でないと判定した場合はステップS133に移行する。ステップS132では、大当り又は小当り発生時の初期化などを行うファンファーレ/インターバル中処理を実行する。特図タイマ(大当り/小当り開始時間)が0になると、大当り又は小当りの種類に応じて規定ラウンド数(例えば、15R又は2R)をセットする。また、一のラウンドにおいて特別変動入賞装置38入賞可能状態とすることが可能な最大時間である開放可能時間(例えば、20秒又は1秒)を開放時間タイマにセットにセットする。また、ラウンド数及び大入賞口の入賞カウンタを初期化し、演出制御装置300に送信する演出制御コマンド(ラウンド開始コマンドなど)を設定する。そして、特図ゲーム処理番号を“6”に変更して、元の処理に復帰する。特図タイマ(大当り/小当り開始時間)が0になるまでは、特図ゲーム処理番号を“5”としたまま元の処理に復帰する。
ステップS133では、特図ゲーム処理番号が“6”であるか否かを判定する。そして、特図ゲーム処理番号が“6”であると判定した場合はステップS134に移行し、特図ゲーム処理番号が“6”でないと判定した場合はステップS135に移行する。ステップS134では、特別変動入賞装置38を開放するための大入賞口開放中処理を実行する。大入賞口の入賞カウンタが9以上となるか、特図タイマ(開放可能時間)が0になると、大入賞口閉鎖時間を特図タイマにセットする。そして、特図ゲーム処理番号を“7”に変更して、元の処理に復帰する。大入賞口の入賞カウンタが9以上又は特図タイマ(開放可能時間)が0になるまでは、特図ゲーム処理番号を“6”としたまま元の処理に復帰する。
ステップS135では、特図ゲーム処理番号が“7”であるか否かを判定する。そして、特図ゲーム処理番号が“7”であると判定した場合はステップS136に移行し、特図ゲーム処理番号が“7”でないと判定した場合はステップS137に移行する。ステップS136では、ラウンドの終了により特別変動入賞装置38を閉鎖した後に、特別変動入賞装置38内に残存するすべての遊技球を流下させるために一定時間待機する大入賞口残存球処理を実行する。特図タイマ(大入賞口閉鎖時間)が0になると、ラウンド数が規定ラウンド数に達しているか判定する。規定ラウンド数に達している場合は、大当り又は小当りが終了したことを演出で報知する時間(大当り終了時間)を特図タイマにセットするとともに、演出制御装置300に送信する演出制御コマンド(大当り終了コマンドなど)を設定した後、特図ゲーム処理番号を“8”に変更して元の処理に復帰する。一方、規定ラウンド数に達していない場合は、一のラウンドにおいて特別変動入賞装置38入賞可能状態とすることが可能な最大時間である開放可能時間(例えば、20秒又は1秒)を開放時間タイマにセットにセットする。そして、ラウンド数を1加算して更新するとともに、大入賞口の入賞カウンタを0に初期化し、演出制御装置300に送信する演出制御コマンド(ラウンド開始コマンドなど)を設定した後、特図ゲーム処理番号を“6”に変更して元の処理に復帰する。特図タイマ(大入賞口閉鎖時間)が0になるまでは、特図ゲーム処理番号を“7”としたまま元の処理に復帰する。
ステップS137では、特図ゲーム処理番号が“8”であるか否かを判定する。そして、特図ゲーム処理番号が“8”であると判定した場合はステップS138に移行し、特図ゲーム処理番号が“8”でないと判定した場合はそのまま元の処理に復帰する。ステップS138では、大当り又は小当り終了後の確率状態などを大当り又は小当りの種類に応じて変更するための大当り終了処理を実行する。特図タイマ(大当り終了時間)が0になると、大当り抽選結果又は小当り抽選結果に応じて確率状態を設定するとともに、次の特図変動表示ゲーム以降で参照する変動パターン決定用テーブルを設定する処理を行い、演出制御装置300に送信する演出制御コマンド(確率状態コマンド、移行先モードコマンドなど)を設定する。そして、特図ゲーム処理番号を“0”に変更して、元の処理に復帰する。特図ゲーム分岐処理は、以上のようにして実行される。
上述したように、遊技制御装置100は、特図ゲーム処理(図6のステップS19)において、始動入賞に基づいて変動表示ゲームの特図当り判定用乱数を抽出し、始動記憶に対応付けて記憶する。また、特図当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている大当り判定値又は小当り判定値を比較し、大当り又は小当りの当否を判定する(特図当り抽選)。そして、特図始動記憶に係る始動権利に基づいて、特図1表示器51又は特図2表示器52において特図変動表示ゲームを実行する。特図当り抽選結果が大当りの場合は、特図1表示器51又は特図2表示器52に特別結果態様を表示させるとともに特別遊技状態を発生させる。特図当り抽選結果が小当りの場合は、特図1表示器51又は特図2表示器52に小当り結果態様を表示させるとともに特別遊技状態を発生させる。一方、特図変動表示ゲームの結果がハズレの場合は、特図1表示器51又は特図2表示器52にハズレの結果態様を表示させる。
ここで、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果であり、小当りとは条件装置の作動を伴わない特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定のフラグがセットされることを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように上述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
そして、特図変動表示ゲームで条件装置の作動を伴う特別結果態様が導出される確率の状態である確率状態(当選確率)には、通常確率状態(第1当選確率)と、高確率状態(第2当選確率)の二つの確率状態があり、遊技制御装置100では何れか一つの確率状態を設定するようになっている。高確率状態は、特図変動表示ゲームでの大当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。例えば、通常確率状態では大当り結果となる確率が1/316であり、高確率状態では大当り結果となる確率が通常確率状態の10倍の1/31.6である。通常確率状態では特定値として所定数の第1判定値が設定され、この特定値(第1判定値)と大当り乱数とを比較し、一致する場合に大当りと判定するようになっている。また、高確率状態では特定値として第1判定値及び第1判定値とは別の第2判定値が設定され、この特定値(第1判定値、第2判定値)と大当り乱数とを比較し、一致する場合に大当りと判定するようになっている。なお、特図変動表示ゲームで条件装置の作動を伴わない特別結果である小当りが導出される確率は常に1/200である。
特図変動表示ゲームで所定の特別結果が導出された場合に、次回の特別結果の導出までは確率状態が高確率状態とされる(いわゆる回数切り)。また、高確率状態である場合に特図変動表示ゲームで所定の特別結果が導出された場合には、確率状態に拘らず、一旦通常確率状態となる。そして、特別遊技状態の終了後に再び高確率状態となる。
すなわち、遊技制御装置100が、抽選手段(遊技制御装置100)の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となることを条件に、当該抽選手段の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となる当選確率を第1当選確率(通常確率値)と、該第1当選確率よりも高い当選確率である第2当選確率(高確率値)との何れかに設定する確率変更制御手段をなす。
特別遊技状態では、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38を開放させて遊技球の流入を可能とする。そして、特別変動入賞装置38に所定個数(例えば、9個)の遊技球が入賞するか、特別変動入賞装置38の開放時間が開放可能時間(例えば、20秒又は1秒)に達するかの何れかの条件が達成されるまでを1ラウンド(ラウンド遊技)とし、これを所定ラウンド回数(例えば、15Rまたは2R)継続する制御を行う(サイクル遊技)。なお、特別遊技状態における開放可能時間やラウンド数は、例えば、特図変動表示ゲームの結果態様(当選した大当りの種類)に基づいて決定される。
また、遊技制御装置100は、普図ゲーム処理(図6のステップS20)において、普図始動ゲート34を遊技球が通過することに基づいて普図当り判定用乱数を抽出して普通始動情報(始動権利)として記憶する。すなわち普図始動ゲート34が、普通始動情報を検出する普通始動情報検出手段をなす。そして、普図始動記憶に係る始動権利に基づいて、普図当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている普図当り判定値を比較し、普図当りの当否を判定する(普図当り抽選)し、普図表示器53において普図変動表示ゲームを実行する。すなわち、遊技制御装置100が、普通始動情報検出手段(普図始動ゲート34)による普通始動情報の検出に基づいて普通変動表示ゲームを行う普通変動表示ゲーム実行手段をなす。普図当り抽選結果が当りの場合は、普図表示器53に特別の結果態様を表示させるとともに、普電ソレノイド37cにより可動部材37b,37b(普通電動役物)を所定時間開放し、普通変動入賞装置37への遊技球の流入を可能とする。一方、普図当り抽選結果がハズレの場合は、普図表示器53にハズレの結果態様を表示させる。すなわち、遊技制御装置100が、普通変動表示ゲームの結果が特定結果になることに基づき普通変動入賞装置37を所定期間開状態に変換する普通変動入賞装置制御手段をなす。
普通変動入賞装置37の動作状態には、通常動作状態(第1動作状態)と、時短動作状態(第2動作状態)の二つの動作状態があり、遊技制御装置100では何れかの動作状態を設定するようになっている。すなわち、遊技制御装置100が、普通変動入賞装置37の動作状態を設定する動作状態設定手段をなす。通常動作状態は、普図変動表示ゲームの変動表示時間が第1の変動表示時間(例えば30秒)とされる。また、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合の開放態様は、開放時間が第1開放時間(例えば0.3秒)とされ、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第1開放回数(例えば1回)とされる。
時短動作状態は、普通変動入賞装置37の動作状態が、通常動作状態に比べて開放状態となりやすい状態である。この時短動作状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が通常動作状態における長い実行時間である第1の変動表示時間よりも短い第2の変動表示時間となるように制御され(例えば、1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放回数が実質的に多くなるように制御される(普図時短状態)。また、時短動作状態における、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合の開放態様は、開放時間が第2開放時間(例えば1.5秒)とされ(開放期間延長状態)、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対する開放回数が第2開放回数(例えば3回)とされる(開放パターン変更状態)。
本実施形態の遊技機では、普図変動表示ゲームが当りとなる確率は常に255/256となっているが、通常動作状態ではこの確率よりも低くし、時短動作状態でのみこの確率となるように制御(普図確率変動状態)してもよい。すなわち、時短動作状態は通常動作状態よりも普通変動入賞装置37の開放回数が増加され、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞しやすくなり、特図変動表示ゲームの始動が容易となる入賞容易化状態である。また、普通電動役物としての普通変動入賞装置37に遊技球が入賞しやすくした電動役物サポート状態(電サポ状態)であるとも言える。
上述した特図ゲーム処理及び普図ゲーム処理では、特図変動表示ゲーム又は普図変動表示ゲームに応じて演出装置(例えば、表示装置41等)を制御するための演出制御コマンドが生成され、演出制御装置300に出力される。演出制御装置300は、遊技制御装置100からの演出制御コマンドに基づいて、例えば、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームを表示させたり、始動記憶数に対応する飾り特図始動記憶を表示させたりする処理を行う。また、スピーカ19a,19bからの音の出力、盤装飾装置42、枠装飾装置18、盤演出装置44、枠演出装置45を制御する処理等を行う。さらに、演出制御装置300は、確率状態コマンドや移行先モードコマンドに基づいて、現在の確率状態(当選確率の状態)を明確に又は不明瞭に報知するステージ・モード演出を行う場合にその制御を行う。
以上のことから、遊技制御装置100が、遊技球が流下する遊技領域32に設けられた始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞したことを条件に、当りであるか否かの抽選を実行する抽選手段をなす。また、検出手段(遊技制御装置100)により遊技球の入賞を検出したことを条件に、当りであるか否かの抽選を実行する抽選手段をなすとも言える。また、始動入賞により発生する始動権利に基づいて、条件装置の作動を伴う大当り又は条件装置の作動を伴わない小当りに当選したか否かを判定する抽選手段をなすとも言える。
また、遊技制御装置100が、抽選手段(遊技制御装置100)による抽選結果に基づいて表示装置(表示装置41)において複数の識別情報を所定の変動時間に亘り変動表示した後、結果態様を表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を行う変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、抽選結果に対応する変動表示ゲームを実行させるための変動パターン(変動時間)を設定する変動パターン設定手段をなす。また、遊技制御装置100、演出制御装置300、表示装置41等が、設定された変動パターンに従って特図変動表示ゲームを実行する変動表示手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶に係る変動パターンによる特図変動表示ゲームの実行を順次指示する変動表示指示手段をなす。ここで、始動記憶に係る変動パターンとは、始動記憶に対応付けて記憶されている変動パターン決定用乱数に基づいて決定された変動パターンのことである。
また、遊技制御装置100が、抽選手段(遊技制御装置100)の抽選結果が当りである場合に、図柄制御手段(遊技制御装置100)により図柄を変動表示させた後に予め定められた当り図柄を停止表示させ、遊技領域32に設けられた特別電動役物(特別変動入賞装置38)を遊技球の入賞が容易な状態とする特別遊技を実行する特別遊技実行手段をなす。また、抽選結果が大当り又は小当りとなる場合に、特別変動入賞装置38を所定の態様で開放することにより遊技者に利益(賞球など)を付与する利益付与手段をなすとも言える。また、変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)による変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様になることに基づき遊技者にとって有利な特別遊技状態を実行する特別遊技実行手段をなすとも言える。また、遊技制御装置100が、抽選手段(遊技制御装置100)の抽選結果が当りである場合に、ラウンド遊技の実行回数を予め定められた複数通りの実行回数のうちから(図柄決定用乱数に基づき)選択するラウンド遊技実行回数選択手段をなす。
図9は遊技機10における条件装置の作動を伴う大当り種類について示す説明図であり、図10は大当り当選時の内訳について示す説明図である。ここで、条件装置の作動を伴う特別結果態様には、特別遊技状態の実行態様や特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される付加遊技価値が異なる複数種類が設定されており、遊技制御装置100では当り図柄乱数に基づき特別結果態様を選択する。すなわち、当り図柄乱数に基づき付加遊技価値の量が決定されるといえる。なお、本実施形態の遊技機における特別遊技状態の実行態様とは実行可能なラウンド数や大入賞口の開放時間である。また、付加遊技価値とは特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで確率状態を高確率状態とすることや、特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とすることである。
図9に示すように、条件装置の作動を伴う特別結果態様には、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドである15R当り(図柄)、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドである2R当り(図柄)がある。
15R当りに基づく特別遊技状態(第1の特別遊技状態)では、各ラウンドでの特別変動入賞装置38の開放可能時間を第1開放時間(20秒)とする。この動作態様が第1動作態様をなす。また2R当りに基づく特別遊技状態(第2の特別遊技状態)では、各ラウンドでの特別変動入賞装置38の開放可能時間を第1開放時間よりも短い第2開放時間(1秒)とする。この動作態様が第1動作態様よりも遊技者が獲得可能な利益が少ない第2動作態様をなす。ここで、2R当りに基づく特別遊技状態では、大入賞口を1秒開放する動作を1秒のウエイト時間(閉鎖時間)を挟んで2回行うようになっている。このため大入賞口に遊技球が入賞することは非常に困難であるが、僅かに大入賞口に入賞する可能性はあり、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な状態である。また、このように遊技球の入賞は困難であるが、他の特別結果態様に基づく特別遊技状態の場合と同様に大入賞口に所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの監視も行われる。
2R当りのうち2R通常当りとは、特別遊技状態において特別変動入賞装置38が第2動作態様で動作し、特別遊技状態の終了後の大当り確率が相対的に低い通常確率状態(例えば、1/316)に設定される大当りである。また、2R確変当りとは、特別遊技状態において特別変動入賞装置38が第2動作態様で動作し、特別遊技状態の終了後の大当り確率が通常確率状態より高い高確率状態(例えば、1/31.6)に設定される大当りである。
15R当りのうち15R通常当りとは、特別遊技状態において特別変動入賞装置38が第1動作態様で動作し、特別遊技状態の終了後の大当り確率が通常確率状態に設定される大当りである。また、15R確変当りとは、特別遊技状態において特別変動入賞装置38が第1動作態様で動作し、特別遊技状態の終了後の大当り確率が高確率状態に設定される大当りである。
すなわち、15R当りが、所定期間実行される第1の特別遊技状態を発生させるものであり、2R当りが第1の特別遊技状態よりも実行期間が短く設定された第2の特別遊技状態を実行するものである。なお、特別遊技状態は、第1の特別遊技状態と該第1の特別遊技状態よりも小さい利益を付与可能な第2の特別遊技状態との何れか一方が(大当り図柄乱数値に基づき)選択されるとも言える。なお、小さい利益を付与するとは、特別遊技状態で開放される特別変動入賞装置38において開放時間が短いことや開放回数が少ないことの他、遊技球の入賞上限数が少ないことや入賞時の賞球が少ないことなどであっても良い。
また、条件装置の作動を伴わない小当りに基づく特別遊技状態は、2R当りに基づく特別遊技状態と同様であって、特別変動入賞装置38を開放し、各ラウンドでの開放可能時間を第1開放時間よりも短い第2開放時間(1秒)とする第2動作態様となっている。ただし、このとき条件装置は作動していない。小当り発生時の挙動は、厳密には2R当り発生時の挙動と同一でなくてもよく、類似の挙動であっても構わない。大当り当選時とは異なり、小当り当選時には遊技状態の移行は一切行われない。
また、電サポ(電サポ状態、電動役物サポート状態)とは、特図変動表示ゲームが所定回数消化されるまで、電動役物をなす普図変動入賞装置の動作状態を時短動作状態とすることである。ここで、大当り終了後、特図変動表示ゲームが100回消化されるまで継続される電サポを電サポ1、次回大当りまで継続される電サポを電サポ2と区別して表すこととする。したがって、例えばNO.2の2R通常当り後の遊技状態は通常状態(電サポ1)と表され、NO.7の2R確変当り後の遊技状態は確変状態(電サポ2)と表される。
図9に示す大当りの内訳は図10(a)、(b)に示す通りである。図10(a)、(b)に示すように、特図2変動表示ゲームにおける大当り当選時は、特図1変動表示ゲームにおける大当り当選時に比較して、No.4の2R確変当り(電サポなし)に振り分けられる割合が低く設定され、その分No.8の15R確変当り(次回大当りまで電サポ付き)に振り分けられる割合が高く設定されている。つまり、図8のステップS124,S126で実行される大当り図柄の判定処理では、特図2始動権利に基づく当り抽選において当選した方が、特図1始動権利に基づく当り抽選において当選したときより、15R大当りとなる割合が大きくなっている。電サポ中は特図2変動表示ゲームが実行されやすくなるので、遊技者に付与される利益が大きいNo.8の大当りが発生しやすくなる。
すなわち、図9のNo.3,6,8の当りが、条件装置の作動を伴う特別結果であって、特別変動入賞装置38の動作態様として第1動作態様を選択する第1当りをなす。また、図9のNo.4,5,7の当りが、条件装置の作動を伴う特別結果であって、特別変動入賞装置の動作態様として第1動作態様よりも遊技者が獲得可能な利益が少ない第2動作態様を選択するとともに、特別遊技状態の終了後に第2当選確率が設定される第2当りをなす。また、小当りが、条件装置の作動を伴わない特別結果であって、特別変動入賞装置38の動作態様として第2動作態様を選択する第3当りをなす。なお、図9のNo.1,2の当りが、条件装置の作動を伴う特別結果であって、特別変動入賞装置38の動作態様として第2動作態様を選択するとともに、特別遊技状態の終了後に第1当選確率が設定される第4当りをなす。
以上のことから、遊技機10が備える利益付与手段(遊技制御装置100)は、当り抽選において第1当り(15R当り)に当選した場合に、第1動作態様で特別変動入賞装置38を開放することにより遊技者に第1の利益を付与する第1利益付与手段と、当り抽選において第2当り、第4当り(2R当り)に当選した場合に、第1動作態様よりも遊技者が獲得可能な利益が少ない第2動作態様で特別変動入賞装置38を開放することにより遊技者に前記第1の利益よりも価値の低い第2の利益を付与する第2利益付与手段と、当り抽選において第3当り(小当り)に当選した場合に、第2動作態様と同一又は類似の態様で特別変動入賞装置38を開放することにより遊技者に小利益を付与する小利益付与手段と、を有していることとなる。なお、条件装置の作動を伴う大当りを特別結果とし、条件装置の作動を伴わない小当りは特定結果として区別することも可能である。
さらに、遊技機10が備える利益付与手段(遊技制御装置100)は、所定の特別遊技の終了後、所定期間を限度として、普通電動役物(普通変動入賞装置37)の変換制御を変更することで始動入賞口への入賞を容易にした特定遊技状態(電サポ状態)を発生させる特定遊技状態発生手段を備えているとも言える。
図11は、当り終了後に移行する遊技状態について示す説明図である。図11における丸囲み数字は、図9の大当り種類を示す番号に対応している。なお、図11では、確率状態が通常確率状態であり普通変動入賞装置37の動作状態が通常動作状態である遊技状態である通常状態Dにおいて特図当り抽選に当選した場合について示しているが、遊技状態E〜Hにおいて特図当り抽選に当選した場合もほぼ同様である。大当りに当選することを契機とする遊技状態の移行は、遊技制御装置100により制御される。具体的には、特図ゲーム処理(図6のステップS19)内で行われる。
通常状態DにおいてNo.1の2R通常当り(電サポなし)に当選すると、2R当り状態Bが発生し、特別変動入賞装置38が1秒×2R開放される。そして、大当り終了後に通常状態Dに移行する。No.2の2R通常当り(電サポ100回付き)に当選すると、2R当り状態Bが発生し、特別変動入賞装置38が1秒×2R開放される。そして、大当り終了後に通常状態(電サポ1)Fに移行する。通常状態(電サポ1)Fは、確率状態が通常確率状態であり普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態である遊技状態である。なお、通常状態(電サポ1)Fで100回の特図変動表示ゲームを実行すると、通常状態Dに移行する。
No.3の15R通常当り(電サポ100回付き)に当選すると、15R当り状態Cが発生し、特別変動入賞装置38が20秒又は9個入賞×15R開放される。そして、大当り終了後に通常状態(電サポ1)Fに移行する。No.4の2R確変当り(電サポなし)に当選すると、2R当り状態Bが発生し、特別変動入賞装置38が1秒×2R開放される。そして、大当り終了後に確変状態(電サポなし)Eに移行する。確変状態(電サポなし)Eは、確率状態が高確率状態であり普通変動入賞装置37の動作状態が通常動作状態である遊技状態である。なお、確変状態(電サポなし)Eは次回の大当りの発生まで継続される。
No.5の2R確変当り(電サポ100回付き)に当選すると、2R当り状態Bが発生し、特別変動入賞装置38が1秒×2R開放される。そして、大当り終了後に確変状態(電サポ1)Gに移行する。確変状態(電サポ1)Gは、確率状態が高確率状態であり普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態である遊技状態である。なお、確変状態(電サポ1)Gで100回の特図変動表示ゲームを実行すると、確変状態Eに移行する。No.6の15R確変当り(電サポ100回付き)に当選すると、15R当り状態Cが発生し、特別変動入賞装置38が20秒又は9個入賞×15R開放される。そして、大当り終了後に確変状態(電サポ1)Gに移行する。
No.7の2R確変当り(次回大当りまで電サポ付き)に当選すると、2R当り状態Bが発生し、特別変動入賞装置38が1秒×2R開放される。そして、大当り終了後に確変状態(電サポ2)Hに移行する。確変状態(電サポ2)Hは、確率状態が高確率状態であり普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態である遊技状態である。なお、確変状態(電サポ2)Hは次回の大当りの発生まで継続される。No.8の15R確変当り(次回大当りまで電サポ付き)に当選すると、15R当り状態Cが発生し、特別変動入賞装置38が20秒又は9個入賞×15R開放される。そして、大当り終了後に確変状態(電サポ2)Hに移行する。
また、通常状態Dにおいて小当りに当選すると、小当り状態Aが発生し、2R当り状態Bと同様に特別変動入賞装置38が1秒×2R開放される。そして、小当り終了後に通常状態Dに戻る。なお、通常状態Dとは異なる遊技状態E〜Hの何れかにおいて小当り抽選に当選した場合は、小当り終了後には元の遊技状態に戻ることとなる。つまり、例えば確変状態Eにおいて小当り抽選に当選した場合は、小当り終了後も確変状態Eは継続される。
上述のように、大当り又は小当り終了後は、通常状態D、確変状態E、通常状態(電サポ1)F、確変状態(電サポ1)G、確変状態(電サポ2)Hの何れかに滞在することとなる。そして、通常状態(D、F)と確変状態(E、G、H)の何れに滞在しているかを遊技者に認識させるために、遊技機10はステージ・モード演出を実行可能に構成されている。例えば、通常状態に対応するステージと確変状態に対応するステージが設けられ、表示装置41における背景表示により滞在している遊技状態を遊技者が認識可能となっている。なお、電サポのあり/なしは普通変動入賞装置37の挙動により明白なので、通常状態か確変状態かを報知されれば、遊技者は上述した遊技状態D〜Hを区別できることとなる。
このように、遊技機10は、第1遊技状態(通常確率状態)又は第2遊技状態(高確率状態)の何れに滞在しているかを確定的に報知可能な遊技状態報知手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備えている。なお、高確率値が設定されていることを報知する遊技状態報知手段を備えているとも言える。
次に第1実施形態の遊技機の特徴について説明する。本実施形態の遊技機は、特別遊技状態の終了後に高確率値が設定された場合に、当該特別遊技状態の終了後、所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで又は所定時間が経過するまでの期間である第1期間における特図変動表示ゲームを第1実行態様で実行し、第1期間の経過後における特図変動表示ゲームを第1実行態様よりも変動時間が短い第2実行態様で実行するようにしている。
遊技制御装置100において変動パターンを選択する際には、複数の変動パターンが設定されている変動パターン決定用テーブルを参照し、所定条件の成立に関連して取得した変動パターン乱数値に対応する変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようになっている。また、第1実行態様では特図変動表示ゲームの変動パターンを選択する変動パターン決定用テーブルとして通常テーブルを用い、第2実行態様では特殊テーブルを用いる。これらの特殊テーブルや通常テーブルは、特図変動表示ゲームの変動パターン(変動時間や演出の内容など)を選択するための変動パターン決定用テーブルの一つであって、高確率状態で実行される各特図変動表示ゲームに対して用いられる変動パターン決定用テーブルである。
図12には、特殊テーブル及び通常テーブルにおける結果がはずれの場合(始動記憶0又は1)に選択される変動時間を示した。特殊テーブルでは、図12(a)に示すように、変動パターン乱数値にかかわらず2秒の変動時間が選択される。これに対して、通常テーブルでは、図12(b)に示すように、変動パターン乱数値によって、10秒から60秒の変動時間が選択される。すなわち、特殊テーブルは、通常テーブルに比べて選択する変動時間が短いものとされている。
また、特殊テーブルでは、結果がはずれの場合には変動パターン乱数にかかわらず、リーチ状態を発生しない。逆に言えば、実行される特図変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様である場合にのみ、リーチ状態を発生する。すなわち、リーチ状態となるが識別情報の全部が停止している段階では特別結果態様と一致しないハズレリーチ図柄組合せとなる変動パターンは含まない。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置41を有し、該表示装置41が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機において、前記複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置41の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置41の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導出表示される以前に決定されている前記複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置41に表示される飾り変動表示ゲームが、表示装置41における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を仮停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャルリーチ1(SP1リーチ)、スペシャルリーチ2(SP2リーチ)が設定されている。
このように、特殊テーブルでは、実行される変動表示ゲームの結果が特別結果である場合にのみ、リーチ状態を発生するようにしたことで、遊技状態に応じた、遊技者の興味を引くことのできる変動態様にて特図変動表示ゲームを行うことができる。すなわち、変動時間が長い第1期間で特別結果態様が導出されなかった場合に移行する第2実行態様が設定される期間において、特図変動表示ゲームを迅速に消化することができ、特別遊技状態の発生を早めることができる。また、第2実行態様が設定される期間では変動時間が短くリーチ演出が実行できないため、結果がはずれとなるリーチ状態を発生させると、停止図柄がリーチであるのにリーチ演出が実行されないこととなり、遊技者が違和感を抱く虞があるが、結果態様が特別結果態様である場合にのみリーチ状態を発生することで、このような違和感を抱くことを防止できる。
以上のことから、第2実行態様は、実行される変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様である場合にのみ、リーチ状態を発生する実行態様であることとなる。
このような高確率状態中での実行態様の変更を行うために、遊技制御装置100では、特別遊技中において図13に示す特殊テーブル突入回転数設定処理を行う。この特殊テーブル突入回転数設定処理では、まず、確変大当りであるか否かの判定(ステップS140)を行う。確変大当りであるか否かの判定(ステップS140)では、特図変動表示ゲームの結果が特別遊技の終了後に高確率状態となる当りであるかが判定される。この確変大当りであるか否かの判定(ステップS140)において、確変大当りでない場合(ステップS140;N)は、特殊テーブル突入回転数設定処理を終了する。また、確変大当りであるか否かの判定(ステップS140)において、確変大当りである場合(ステップS140;Y)は、特殊モードに入らずに何回目の大当りであるか否かの判定(ステップS141)を行う。
特殊モードとは特殊テーブルを用いて変動パターンを選択するモードであり、特図変動表示ゲームが第2実行態様で実行されるモードである。上述のように、特別遊技状態の終了後、第1期間における特図変動表示ゲームを第1実行態様で実行し、第1期間の経過後における特図変動表示ゲームを第1実行態様よりも変動時間が短い第2実行態様で実行するようにしている。特殊モードに入らずに何回目の大当りであるかとは、第1実行態様とされる第1期間での特別結果の導出が何回連続しているかということであり、第1期間での何回目の大当りであるかとも言える。この回数により第1期間とする特別遊技状態の実行回数である特殊テーブル突入回転数を決定する。
なお、特殊モードで大当りが発生した場合は、特殊モードに入らずに何回目の大当りであるかを計数するカウンタをクリアする。また、確変大当りではない大当りに基づく特別遊技の終了後は、特殊モードに移行しない。よって、確変大当りではない大当りが発生したことにより、特殊モードに入らずに何回目の大当りであるかを計数するカウンタをクリアする。すなわち、特殊モードでの大当りや、確変大当りではない大当りに基づく特別遊技の終了後に発生した大当りは、特殊モードに入らずに発生した0回目の大当りである。
特殊モードに入らずに何回目の大当りであるか否かの判定(ステップS141)において0回目又は1回目である場合は、特殊テーブル突入回転数を70回に設定する処理(ステップS142)を行い、特殊テーブル突入回転数設定処理を終了する。同様に、2回目である場合は、特殊テーブル突入回転数を50回に設定する処理(ステップS143)、3回目である場合は、特殊テーブル突入回転数を30回に設定する処理(ステップS144)、4回目である場合は、特殊テーブル突入回転数を10回に設定する処理(ステップS145)、5回目以上である場合は、特殊テーブル突入回転数を1回に設定する処理(ステップS146)を行い、特殊テーブル突入回転数設定処理を終了する。
すなわち、特殊モードに入らずに特別結果が導出される回数が多いほど、特殊テーブル突入回転数が少なくなるようにし、早めに変動時間が短い第2実行態様とすることで、特別結果態様の導出が早まり、同じ演出を何回も見ることで遊技者が飽きてしまうことを防止できる。
以上のことから、変動表示ゲーム手段(遊技制御装置100)は、第1期間における特別結果態様の導出が連続する回数の増加に伴い、第1期間を短縮するようにしたこととなる。
また、遊技制御装置100では、用いる変動パターン決定用テーブルを設定するための処理として、図14に示す特殊テーブル設定処理を行う。この特殊テーブル設定処理では、まず、高確率状態中であるか否かの判定(ステップS150)を行う。この高確率状態中であるか否かの判定(ステップS150)において、高確率状態中でない場合(ステップS150;N)は、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)を行う。
確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)では、特図変動表示ゲームの結果が特別遊技の終了後に高確率状態となる大当りであり、当該大当りに基づく特別遊技の終了タイミングであるかが判定される。この確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)において、確変大当り終了でない場合(ステップS156;N)は、特殊テーブル設定処理を終了する。また、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)において、確変大当り終了である場合(ステップS156;Y)は、通常テーブルを設定する処理(ステップS157)を行う。この処理により、特別遊技の終了後の高確率状態において、特図変動表示ゲームの変動パターンが通常テーブルにより選択されることとなる。その後、テーブル変更カウンタを設定する処理(ステップS158)を行い、特殊テーブル設定処理を終了する。
テーブル変更カウンタを設定する処理(ステップS158)では、上述の特殊テーブル突入回数設定処理で選択された特殊テーブル突入回数をテーブル変更カウンタにセットする。テーブル変更カウンタは、通常テーブルが設定される第1期間を管理するためのカウンタであり、詳細は次に説明する。
高確率状態中であるか否かの判定(ステップS150)において、高確率状態中である場合(ステップS150;Y)は、図柄停止であるか否かの判定(ステップS151)を行う。図柄停止であるか否かの判定(ステップS151)では、特図変動表示ゲームで識別情報(図柄)の変動表示を終了するタイミングであるかが判定される。この図柄停止であるか否かの判定(ステップS151)において、図柄停止でない場合(ステップS151;N)は、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)を行う。また、図柄停止であるか否かの判定(ステップS151)において、図柄停止である場合(ステップS151;Y)は、テーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS152)を行う。
テーブル変更カウンタが1以上であるかとは、通常テーブルが設定される第1期間であるかということである。このテーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS152)において、テーブル変更カウンタが1以上でない場合(ステップS152;N)、すなわち、第1期間でない場合は、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)を行う。また、テーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS152)において、テーブル変更カウンタが1以上である場合(ステップS152;Y)、すなわち、第1期間である場合は、テーブル変更カウンタを1デクリメントする処理(ステップS153)を行う。
その後、テーブル変更カウンタが0以下であるか否かの判定(ステップS154)を行い、テーブル変更カウンタが0以下でない場合(ステップS154;N)は、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)を行う。また、テーブル変更カウンタが0以下であるか否かの判定(ステップS154)において、テーブル変更カウンタが0以下である場合(ステップS154;Y)、すなわち、第1期間が終了する場合は、特殊テーブルを設定する処理(ステップS155)を行い、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)を行う。この処理により、第1期間の経過後に実行される特図変動表示ゲームの変動パターンが特殊テーブルにより選択されることとなる。
以上のような処理により、特別遊技状態の終了後に高確率値が設定された場合に、当該特別遊技状態の終了後、所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまでの期間である第1期間における特図変動表示ゲームを第1実行態様で実行し、第1期間の経過後における変動表示ゲームを第1実行態様よりも変動時間が短い第2実行態様で実行するようになり、高確率値が設定される状態での遊技を堪能することができるとともに、次回の特別結果態様の発生が遅くなりすぎることがない。すなわち、特別遊技状態の終了後の所定期間である第1期間ではその後の第2実行態様が設定される期間よりも変動時間が長い実行態様で特図変動表示ゲームが実行されるので、高確率値が設定される状態での遊技を堪能することができる。また、第1期間の後に、該第1期間よりも変動時間が短い実行態様で特図変動表示ゲームを実行する第2実行態様が設定される期間となるので、高確率であるにもかかわらず、なかなか特別結果態様が導出されない場合に、特別結果態様の導出を早めることができ、遊技者が不満に思うことを防止できる。
以上のことから、始動情報を検出する始動情報検出手段(遊技制御装置100)と、該始動情報検出手段による始動情報の検出に基づいて表示装置41において複数の識別情報を所定の変動時間に亘り変動表示した後、結果態様を表示する変動表示ゲームを行う変動表示ゲーム手段(遊技制御装置100)と、該変動表示ゲーム手段による変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様になることに基づき遊技者にとって有利な特別遊技状態を実行する特別遊技実行手段(遊技制御装置100)と、を有する遊技機において、変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様になる確率値を、通常確率値と、該通常確率値よりも高い高確率値と、の何れかに設定する確率変更制御手段(遊技制御装置100)と、高確率値が設定されていることを報知する報知手段(演出制御装置300)と、を備え、確率変更制御手段は、所定の特別結果態様に基づく特別遊技状態の終了後に確率値を高確率値に設定し、変動表示ゲーム手段は、特別遊技状態の終了後に高確率値が設定された場合に、当該特別遊技状態の終了後、所定回数の変動表示ゲームを実行するまでの期間である第1期間における変動表示ゲームを第1実行態様で実行し、第1期間の経過後における変動表示ゲームを第1実行態様よりも変動時間が短い第2実行態様で実行するようにしたこととなる。
なお、通常テーブルを、高確率状態で実行される各特図変動表示ゲームに対して用いられる変動パターン決定用テーブルとしたが、当選確率が通常確率状態であり、かつ、普通変動入賞装置37の動作状態が通常動作状態である通常状態Dで用いられるテーブルを通常テーブルとして用いても良い。すなわち、第1実行態様が、通常状態Dと同等の実行態様であるようにしても良い。また、通常テーブルを、通常状態Dで用いられるテーブルよりもリーチ状態を多く発生可能なテーブルとしても良い。この場合に、高確率状態でしか見ることのできない特定のリーチを発生可能として遊技者が高確率状態の遊技を堪能できるようにしても良い。
また、遊技制御装置100において、通常テーブルを設定する処理(ステップS157)や特殊テーブルを設定する処理(ステップS155)を行うことに伴い、普図変動表示ゲームの変動時間を決定するための普図変動時間テーブルを変更するようにしても良い。
この場合、普図変動時間テーブルとして、変動パターン決定用テーブルが通常テーブルである第1期間では第1テーブル(通常遊技用)を選択し、変動パターン決定用テーブルが特殊テーブルである第2期間では第2テーブル(特殊遊技用)を選択する。図15に示すように、第1テーブルにより設定される普図変動表示ゲームの変動時間は60秒であり、第2テーブルにより設定される普図変動表示ゲームの変動時間は2秒である。つまり、特図変動表示ゲームの変動時間が第1期間よりも短い第2期間では、普図変動表示ゲームの変動時間が短くなるようにされている。すなわち、遊技制御装置100が、普通変動表示ゲームの変動時間の長さを決定するテーブルを設定するテーブル設定手段をなす。
このように、第1実行態様よりも特図変動表示ゲームの変動時間が短い第2実行態様である場合には、第1テーブルよりも普図変動表示ゲームの変動時間が短い第2テーブルを選択することで、普通変動入賞装置37への入賞の機会が増加し、遊技球の減少を防止できる。また、変動時間が短い第2実行態様において、始動情報の発生の機会を増加することができ、特図変動表示ゲームが連続して実行されない状態となることを防止できる。
以上のことから、閉状態と開状態とに変換可能に構成され、遊技球の入賞に基づき始動情報を発生させる普通変動入賞装置37と、普通始動情報を検出する普通始動情報検出手段(普図始動ゲート34)と、該普通始動情報検出手段による普通始動情報の検出に基づいて普通変動表示ゲームを行う普通変動表示ゲーム手段(遊技制御装置100)と、普通変動表示ゲームの結果が特定結果になることに基づき普通変動入賞装置37を所定期間開状態に変換する普通変動入賞装置制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、普通変動表示ゲーム手段は、普通変動表示ゲームの変動時間の長さを決定するためのテーブルを設定するテーブル設定手段(遊技制御装置100)を備え、テーブル設定手段は、第1実行態様である場合には第1テーブルを選択し、第2実行態様である場合には、第1テーブルよりも決定される変動時間が短い第2テーブルを選択するようにしたこととなる。
次に、上述した実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、図13に示す特殊テーブル突入回転数設定処理に代えて、図16に示す特殊テーブル突入回転数設定処理を行う。
この特殊テーブル突入回転数設定処理では、まず、確変大当りであるか否かの判定(ステップS160)を行う。確変大当りであるか否かの判定(ステップS140)では、特図変動表示ゲームの結果が特別遊技の終了後に高確率状態となる当りであるかが判定される。この確変大当りであるか否かの判定(ステップS160)において、確変大当りでない場合(ステップS160;N)は、特殊テーブル突入回転数設定処理を終了する。また、確変大当りであるか否かの判定(ステップS160)において、確変大当りである場合(ステップS160;Y)は、大当り図柄を判定する処理(ステップS161)を行う。
大当り図柄を判定する処理(ステップS161)では、大当り図柄に基づき特殊テーブル突入回転数を決定する。なお、本変形例では、確変大当りの図柄には1から11までの11種類の図柄があり、この他に通常大当りの図柄として複数種類の図柄があって、当り図柄用乱数により何れかが選択されるものとする。なお、この大当り図柄と、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの図柄(識別情報)とは、一対一に対応していても良いし、対応していなくても良い。
大当り図柄が1から3である場合は、特別遊技の終了後50回転後に特殊テーブルに移行する処理(ステップS162)を行う。すなわち、特殊テーブル突入回転数として50が選択される。大当り図柄が4から7である場合は、特別遊技の終了後60回転後に特殊テーブルに移行する処理(ステップS163)を行う。すなわち、特殊テーブル突入回転数として60が選択される。大当り図柄が8から11である場合は、特別遊技の終了後70回転後に特殊テーブルに移行する処理(ステップS164)を行う。すなわち、特殊テーブル突入回転数として70が選択される。このような処理とすることで、通常テーブルが設定される第1期間の長さがランダムとなり、遊技の興趣を向上することができる。
なお、図16に示す特殊テーブル移行処理を、図13に示す特殊テーブル突入回転数設定処理において、特殊モードに入らずに発生した0回目(もしくは0、1回目)の大当りの終了後における特殊テーブル突入回転数を設定する際の処理として行うようにしても良い。
以上のことから、変動表示ゲーム手段(遊技制御装置100)は、特別遊技状態の終了後に高確率値が設定された場合に、当該特別遊技状態の終了後、所定回数の変動表示ゲームを実行するまでの期間である第1期間を、特別結果態様に基づき決定するようにしたこととなる。
次に、上述した実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、図13に示す特殊テーブル突入回転数設定処理に代えて、図17に示す特殊テーブル突入回転数設定処理を行う。また、図14に示す特殊テーブル設定処理では、抽選に当選した場合に特殊テーブルへ移行するようにする。
この特殊テーブル突入回転数設定処理では、まず、確変大当りであるか否かの判定(ステップS170)を行う。確変大当りであるか否かの判定(ステップS170)では、特図変動表示ゲームの結果が特別遊技の終了後に高確率状態となる当りであるかが判定される。この確変大当りであるか否かの判定(ステップS170)において、確変大当りでない場合(ステップS170;N)は、特殊テーブル突入回転数設定処理を終了する。また、確変大当りであるか否かの判定(ステップS170)において、確変大当りである場合(ステップS170;Y)は、大当り図柄を判定する処理(ステップS171)を行う。
大当り図柄を判定する処理(ステップS171)では、大当り図柄に基づき特殊テーブル突入回転数を決定する。なお、本変形例でも、確変大当りの図柄には1から11までの11種類の図柄があり、この他に通常大当りの図柄として複数種類の図柄があって、当り図柄用乱数により何れかが選択されるものとする。なお、この大当り図柄と、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの図柄(識別情報)とは、一対一に対応していても良いし、対応していなくても良い。
大当り図柄が1から3である場合は、10%で特殊テーブルに移行する処理(ステップS172)を行う。すなわち、特図変動表示ゲームの実行毎に行われる特殊テーブルへ移行するか否かの抽選において、10%の確率で特殊テーブルへの移行に当選するように設定する。大当り図柄が4から7である場合は、20%で特殊テーブルに移行する処理(ステップS173)を行う。すなわち、特図変動表示ゲームの実行毎に行われる特殊テーブルへ移行するか否かの抽選において、20%の確率で特殊テーブルへの移行に当選するように設定する。大当り図柄が8から11である場合は、30%で特殊テーブルに移行する処理(ステップS174)を行う。すなわち、特図変動表示ゲームの実行毎に行われる特殊テーブルへ移行するか否かの抽選において、30%の確率で特殊テーブルへの移行に当選するように設定する。
また、図14に示す特殊テーブル設定処理に代えて、図18に示す特殊テーブル設定処理を行う。この特殊テーブル設定処理では、図14に示す特殊テーブル設定処理で図柄停止である場合(ステップS151;Y)に行われるテーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS152)に代えて通常テーブルを選択中であるか否かの判定(ステップS180)を行う。
この通常テーブルを選択中であるか否かの判定(ステップS180)において、通常テーブルを選択中でない場合(ステップS180;N)は、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)を行う。また、通常テーブルを選択中であるか否かの判定(ステップS180)において、通常テーブルを選択中である場合(ステップS180;Y)は、特殊テーブル移行抽選(ステップS181)を行う。
特殊テーブル移行抽選(ステップS181)では、特殊テーブルに移行するか否かの抽選を行う。このときの当選確率は、図17に示す特殊テーブル突入確率設定処理で設定された確率とする。その後、特殊テーブル移行抽選で当選したか否かの判定(ステップS182)を行い、当選した場合(ステップS182;Y)は、特殊テーブルを設定する処理(ステップS155)を行う。また、当選しなかった場合(ステップS182;N)は、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)を行う。
また、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)において、確変大当り終了である場合(ステップS156;Y)は、通常テーブルを設定する処理(ステップS153)を行い、特殊テーブル移行抽選の確率値を設定する処理(ステップS183)を行う。特殊テーブル移行抽選の確率値を設定する処理(ステップS183)では、図17に示す特殊テーブル突入確率設定処理で設定された確率を設定する。このような処理とすることで、通常テーブルが設定される第1期間の長さがランダムとなり、遊技の興趣を向上することができる。
なお、図17、図18に示す処理を、図13に示す特殊テーブル突入回転数設定処理において、特殊モードに入らずに発生した0回目(もしくは0、1回目)の大当りの終了後における特殊テーブル突入回転数を設定する際の処理として行うようにしても良い。
以上のことから、変動表示ゲーム手段(遊技制御装置100)は、第1期間において抽選を行い、当該抽選に当選した場合に変動表示ゲームの実行態様を第2実行態様とするようにしたこととなる。また、当選確率を特別結果態様に基づき決定するようにしたこととなる。
次に、上述した実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、特別遊技の終了後、所定時間が経過することに基づき特図変動表示ゲームの実行態様を第2実行態様とするようにしている。
本変形例の遊技機では、図13、図14に示す処理に代えて、図19に示す特殊テーブル設定処理を行う。この特殊テーブル設定処理では、高確率状態である場合(ステップS150;Y)に、変動中であるか否かの判定(ステップS190)を行う。この変動中であるか否かの判定(ステップS190)では、特図変動表示ゲームが変動表示中であるかが判定される。
変動中であるか否かの判定(ステップS190)において、変動中でない場合(ステップS190;N)は、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)を行う。また、変動中であるか否かの判定(ステップS190)において、変動中である場合(ステップS190;Y)は、通常テーブルを選択中であるか否かの判定(ステップS191)を行う。
この通常テーブルを選択中であるか否かの判定(ステップS191)において、通常テーブルを選択中でない場合(ステップS191;N)は、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)を行う。また、通常テーブルを選択中であるか否かの判定(ステップS191)において、通常テーブルを選択中である場合(ステップS191;Y)は、変動時間累計カウンタを1デクリメントする処理(ステップS192)を行う。その後、変動時間累計カウンタの値が0以下であるか否かの判定(ステップS193)を行う。
変動時間累計カウンタは、第1期間の残り時間を管理するものである。この変動時間累計カウンタには特別遊技の終了時に所定の初期値がセットされるようになっており、高確率状態で、変動中であり、通常テーブルが選択されている場合に値が減算される。なお、割込み処理のタイミングで減算されることとなるので、初期値と割込み処理の間隔(時間)とをかけた値が、第1期間を終了する条件が成立することとなる変動時間の累計値となる。
変動時間累計カウンタの値が0以下であるか否かの判定(ステップS193)において、変動時間累計カウンタの値が0以下でない場合(ステップS193;N)は、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)を行う。また、変動時間累計カウンタの値が0以下である場合(ステップS193;Y)は特殊テーブルを設定する処理(ステップS155)を行い、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)を行う。
また、確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS156)において、確変大当り終了である場合(ステップS156;Y)は、通常テーブルを設定する処理(ステップS153)を行い、変動時間累計カウンタに初期値を設定する処理(ステップS194)を行う。変動時間累計カウンタに初期値を設定する処理(ステップS194)では、一定の初期値を設定するようにしても良いし、例えば、図13や図16、図17のような処理により、初期値を選択するようにしても良い。
以上のことから、始動情報を検出する始動情報検出手段(遊技制御装置100)と、該始動情報検出手段による始動情報の検出に基づいて表示装置41において複数の識別情報を所定の変動時間に亘り変動表示した後、結果態様を表示する変動表示ゲームを行う変動表示ゲーム手段(遊技制御装置100)と、該変動表示ゲーム手段による変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様になることに基づき遊技者にとって有利な特別遊技状態を実行する特別遊技実行手段(遊技制御装置100)と、を有する遊技機において、変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様になる確率値を、通常確率値と、該通常確率値よりも高い高確率値と、の何れかに設定する確率変更制御手段(遊技制御装置100)と、高確率値が設定されていることを報知する報知手段(演出制御装置300)と、を備え、確率変更制御手段は、所定の特別結果態様に基づく特別遊技状態の終了後に確率値を高確率値に設定し、変動表示ゲーム手段は、特別遊技状態の終了後に高確率値が設定された場合に、当該特別遊技状態の終了後、所定時間が経過するまでの期間である第1期間における変動表示ゲームを第1実行態様で実行し、第1期間の経過後における変動表示ゲームを第1実行態様よりも変動時間が短い第2実行態様で実行するようにしたこととなる。また、所定時間を、変動時間の累計値としたこととなる。
このように、所定時間を変動時間の累計値としたことで、長い変動時間の変動表示ゲームが実行されることに対して遊技者が不満に思うことを防止できる。すなわち、第1期間の終了条件が所定回数の変動表示ゲームの実行であると、当りもしないのに長い変動時間が設定されて遊技者は鬱陶しさを感じるが、第1期間の終了条件が所定変動時間の累計値であれば、変動時間が長くても変動時間の累計値に加算されるため、より少ない変動回数で第2実行態様が設定される期間となり、遊技者が不満に思うことがない。また、第1期間の終了条件が所定経過時間となることであると、遊技者が所定経過時間となるまで遊技球を発射せずに待機すること(いわゆる止め打ち)でも第2実行態様が設定される期間となるため、遊技機の稼働率が低下する可能性がある。しかし、第1期間の終了条件が所定変動時間の累計値であれば、遊技を行わなければ第1期間が終了しないため、止め打ちを防止でき、遊技機の稼働率の低下を防止できる。
なお、変動中であるか否かの判定(ステップS190)を行わないようにして、特図変動表示ゲームが実行されているか否かにかかわらず特別遊技の終了後からの経過時間が所定時間となった場合に第1期間を終了するようにしても良い。
次に、上述した実施形態の遊技機の第4変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、特別遊技の終了後の確率状態を明確に報知せず、特図変動表示ゲームの実行態様により確率状態を示唆するようになっている。
特別遊技の終了後の確率状態を明確に報知しないとは、ステージ・モード演出において、通常状態F、確変状態G、Hの何れに滞在しているかを明確に報知しないこと、すなわち、1つのステージを複数の遊技状態に対応させることで、何れの遊技状態にも滞在している可能性があるように不明瞭に報知することである。すなわち遊技状態報知手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第1遊技状態(通常状態)又は第2遊技状態(確変状態)の何れにも滞在している可能性があることを不明瞭ステージにより不明瞭に報知可能(遊技状態を明確に報知しない)に構成されている。また、遊技制御装置100及び演出制御装置300が、当選確率の状態を明瞭に報知する明瞭報知状態(確変確定ステージ、通常確定ステージ)と、当選確率の状態を不明瞭に報知する不明瞭報知状態(不明瞭ステージ)と、の何れかを設定する報知状態設定手段をなすとも言える。
本変形例の遊技機では、図13、図14に示す処理に代えて、図20に示す特殊テーブル設定処理を行う。なお、通常状態F、確変状態G、Hである場合は、特別遊技の終了後に通常テーブルが設定される。この特殊テーブル設定処理では、まず、電サポ中(時短動作状態)であるか否かの判定(ステップS200)を行う。電サポ中であるか否かの判定(ステップS200)において、電サポ中でない場合(ステップS200;N)は、特殊テーブル設定処理を終了する。また、電サポ中であるか否かの判定(ステップS200)において、電サポ中である場合(ステップS200;Y)は、高確率状態中であるか否かの判定(ステップS201)を行う。
高確率状態中であるか否かの判定(ステップS201)において、高確率状態中である場合(ステップS201;Y)は、40回転目であるか否かの判定(ステップS204)を行う。40回転目であるか否かの判定(ステップS204)では、特別遊技の終了から数えて40回目の特図変動表示ゲームであるかを判定する。
この40回転目であるか否かの判定(ステップS204)において、40回転目である場合(ステップS204;Y)は、特殊テーブルに移行する処理(ステップS203)を行い、特殊テーブル設定処理を終了する。この処理により、次回の特図変動表示ゲームから通常テーブルに代えて特殊テーブルが設定される。また、40回転目であるか否かの判定(ステップS204)において、40回転目でない場合(ステップS204;N)は、80回転目であるか否かの判定(ステップS205)を行う。
80回転目であるか否かの判定(ステップS205)において、80回転目である場合(ステップS205;Y)は、通常テーブルに移行する処理(ステップS206)を行い、特殊テーブル設定処理を終了する。この処理により、次回の特図変動表示ゲームから特殊テーブルに代えて通常テーブルが設定される。また、80回転目であるか否かの判定(ステップS205)において、80回転目でない場合(ステップS205;N)は、特殊テーブル設定処理を終了する。
一方、高確率状態中であるか否かの判定(ステップS201)において、高確率状態中でない場合(ステップS201;N)は、40回転目であるか否かの判定(ステップS202)を行う。この40回転目であるか否かの判定(ステップS202)において、40回転目である場合(ステップS202;Y)は、特殊テーブルに移行する処理(ステップS203)を行い、特殊テーブル設定処理を終了する。この処理により、次回の特図変動表示ゲームから通常テーブルに代えて特殊テーブルが設定される。また、40回転目であるか否かの判定(ステップS202)において、40回転目でない場合(ステップS202;N)は、80回転目であるか否かの判定(ステップS207)を行う。
80回転目であるか否かの判定(ステップS207)において、80回転目である場合(ステップS207;Y)は、10%の割合で通常テーブルに移行する処理(ステップS208)を行い、特殊テーブル設定処理を終了する。この処理により、10%の確率で次回の特図変動表示ゲームから特殊テーブルに代えて通常テーブルが設定される。また、80回転目であるか否かの判定(ステップS207)において、80回転目でない場合(ステップS207;N)は、特殊テーブル設定処理を終了する。
以上の処理により、高確率状態である場合は、1から40回転目までは通常テーブルとされ、41から80回転目までは特殊テーブルとされ、81回転目からは通常テーブルとされる。これに対して、通常確率状態である場合は、1から40回転目までは通常テーブルとされ、41から80回転目までは特殊テーブルとされる。ここまでは高確率状態の場合と同じである。しかし、81回転目からは主に特殊テーブルとされる。これにより遊技者が確率状態を認識することが可能となる。ただし、通常確率状態であっても10%の確率で81回転目から通常テーブルとし、遊技者に高確率状態であることに対する期待感を持たせ、興趣を向上するようにしている。
また、特別遊技の終了後、所定期間は通常テーブルが設定されるので、高確率状態である可能性がある状態での遊技を堪能することができる。また、その後特殊テーブルが設定されるので、次回の特別結果態様の発生が遅くなりすぎることがない。すなわち、特別遊技状態の終了後の所定期間である第1期間ではその後の第2実行態様が設定される期間よりも変動時間が長い実行態様で変動表示ゲームが実行されるので、高確率状態である可能性がある状態での遊技を堪能することができる。また、第1期間の後に、該第1期間よりも変動時間が短い実行態様で変動表示ゲームを実行する第2実行態様が設定される期間となるので、高確率であるにもかかわらず、なかなか特別結果態様が導出されない場合に、特別結果態様の導出を早めることができ、遊技者が不満に思うことを防止できる。
以上のことから、抽選手段(遊技制御装置100)の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となることを条件に、当選確率を明瞭に報知する明瞭報知状態と、当選確率を不明瞭に報知する不明瞭報知状態と、の何れかの状態を設定する報知状態設定手段(遊技制御装置100)を備え、変動表示ゲーム手段(遊技制御装置100)は、不明瞭報知状態において当該特別遊技状態の終了後、所定回数の変動表示ゲームを実行するまでの期間である第1期間における変動表示ゲームを第1実行態様で実行し、第1期間の経過後、所定回数の変動表示ゲームを実行するまでの期間である第2期間における変動表示ゲームを第1実行態様よりも変動時間が短い第2実行態様で実行し、第2期間の経過後の変動表示ゲームの実行態様を、当選確率に基づき第1実行態様と第2実行態様の何れかから選択するようにしたこととなる。
次に、第2実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態で説明した基本構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態の遊技機では、特別遊技の終了後の確率状態を明確に報知しないようになっている。特別遊技の終了後の確率状態を明確に報知しないとは、ステージ・モード演出において、通常状態D又は確変状態Eの何れに滞在しているかを明確に報知しないこと及び通常状態F、確変状態G、Hの何れに滞在しているかを明確に報知しないことである。すなわち、1つのステージを複数の遊技状態に対応させることで、何れの遊技状態にも滞在している可能性があるように不明瞭に報知することである。すなわち遊技状態報知手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第1遊技状態(通常状態)又は第2遊技状態(確変状態)の何れにも滞在している可能性があることを不明瞭ステージにより不明瞭に報知可能(遊技状態を明確に報知しない)に構成されている。また、遊技制御装置100及び演出制御装置300が、当選確率の状態を明瞭に報知する明瞭報知状態(確変確定ステージ、通常確定ステージ)と、当選確率の状態を不明瞭に報知する不明瞭報知状態(不明瞭ステージ)と、の何れかを設定する報知状態設定手段をなすとも言える。
例えば、通常状態D又は確変状態Eの何れに滞在しているかを明確に報知しないことで、図11において点線で示す移行先の状態、すなわち小当り終了後の通常状態D、2R通常当り(電サポなし)終了後の通常状態D、2R確変当り(電サポなし)終了後の確変状態Eは、当り発生時の特別変動入賞装置38の挙動及び当り終了後の普通変動入賞装置37の挙動から何れの状態となっているか判別できない。これにより、2R確変当りであったことが完全に否定されないので、遊技者に確変状態Eに移行しているかもしれないと期待させることができる。
また、遊技制御装置100において変動パターン(変動表示ゲームの変動時間の長さや演出の内容(例えば、リーチの有無など)を選択する際には、複数の変動パターンが設定されている変動パターン決定用テーブルを参照し、所定条件の成立に関連して取得した変動パターン乱数値に対応する変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようになっている。変動パターン決定用テーブルには遊技状態等に基づき選択される複数種類の変動パターン決定用テーブルがあるが、本実施形態の遊技機では、2R確変当り、2R通常当り及び小当りに基づく特別遊技の終了後に実行される特図変動表示ゲームに対して選択するテーブルを同一の特殊テーブルとするようにしている。これにより、上述のように遊技状態を不明瞭に報知することと併せて遊技状態が推測し難くなり、遊技者に高確率状態であるかも知れないという期待感を持たせることができて遊技の興趣を向上することができる。すなわち、遊技制御装置100が、変動パターンの選択に用いるテーブルを複数のテーブルから選択するテーブル選択手段をなす。
図21には、特別遊技の終了後に同一のテーブルとして設定される特殊テーブルと、特殊テーブルで所定回数の特図変動表示ゲームを実行した後に設定される通常テーブルと、において、結果がはずれの場合(始動記憶0又は1)に選択される変動時間を示した。図21(b)に示す特殊テーブルは、図21(a)に示す通常テーブルに比べ、3秒長い変動時間を設定するようになっている。すなわち、特殊テーブルは、通常テーブルに比べて選択する変動時間が長いものとされている。
遊技制御装置100では、用いる変動パターン決定用テーブルを設定するための処理として、図22に示す特殊テーブル設定処理を行う。この特殊テーブル設定処理では、まず、図柄停止であるか否かの判定(ステップS210)を行う。図柄停止であるか否かの判定(ステップS210)では、特図変動表示ゲームで識別情報(図柄)の変動表示を終了するタイミングであるかが判定される。この図柄停止であるか否かの判定(ステップS210)において、図柄停止でない場合(ステップS210;N)は、小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)を行う。
小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)では、特図変動表示ゲームの結果が小当りであり、当該小当りに基づく特別遊技の終了タイミングであるかが判定される。この小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)において、小当り終了でない場合(ステップS215;N)は、2R確変当り終了であるか否かの判定(ステップS216)を行う。また、小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)において、小当り終了である場合(ステップS215;Y)は、特殊テーブルを設定する処理(ステップS218)を行う。この処理により、小当りの終了後において特図変動表示ゲームの変動パターンが特殊テーブルにより選択されることとなる。この特殊テーブルが、特別遊技の終了後に実行される特図変動表示ゲームに対して選択される同一の第1テーブルをなす。また、特殊テーブルが高確率状態であることに対する期待度が高い期間に設定されるテーブルであるとも言える。その後、テーブル変更カウンタに所定数をセットする処理(ステップS219)を行い、特殊テーブル設定処理を終了する。
テーブル変更カウンタは、特殊テーブルが設定される期間を管理するためのカウンタであり、所定数として例えば30がセットされる。これにより、後述するように、特別遊技の終了後30回の特図変動表示ゲームを実行するまで特殊テーブルが設定されることとなる。
2R確変当り終了であるか否かの判定(ステップS216)では、特図変動表示ゲームの結果が2R確変当りであり、当該2R確変当りに基づく特別遊技の終了タイミングであるかが判定される。この2R確変当り終了であるか否かの判定(ステップS216)において、2R確変当り終了でない場合(ステップS216;N)は、2R通常当り終了であるか否かの判定(ステップS217)を行う。また、2R確変当り終了であるか否かの判定(ステップS216)において、2R確変当り終了である場合(ステップS216;Y)は、特殊テーブルを設定する処理(ステップS218)を行う。この処理により、2R確変当りの終了後において、特図変動表示ゲームの変動パターンが特殊テーブルにより選択されることとなる。その後、テーブル変更カウンタに所定数セットする処理(ステップS219)を行い、特殊テーブル設定処理を終了する。
2R通常当り終了であるか否かの判定(ステップS217)では、特図変動表示ゲームの結果が2R通常当りであり、当該2R通常当りに基づく特別遊技の終了タイミングであるかが判定される。この2R通常当り終了であるか否かの判定(ステップS217)において、2R通常当り終了でない場合(ステップS217;N)は、特殊テーブル設定処理を終了する。また、2R通常当り終了であるか否かの判定(ステップS217)において、2R通常当り終了である場合(ステップS217;Y)は、特殊テーブルを設定する処理(ステップS218)を行う。この処理により、2R通常当りの終了後において、特図変動表示ゲームの変動パターンが特殊テーブルにより選択されることとなる。その後、テーブル変更カウンタに所定数セットする処理(ステップS219)を行い、特殊テーブル設定処理を終了する。
一方、図柄停止であるか否かの判定(ステップS210)において、図柄停止である場合(ステップS210;Y)は、テーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS211)を行う。
テーブル変更カウンタが1以上であるかとは、特殊テーブルが設定される期間であるかということである。このテーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS211)において、テーブル変更カウンタが1以上でない場合(ステップS211;N)、すなわち、特殊テーブルが設定される期間でない場合は、小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)を行う。また、テーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS211)において、テーブル変更カウンタが1以上である場合(ステップS211;Y)、すなわち、特殊テーブルが設定される期間である場合は、テーブル変更カウンタを1デクリメントする処理(ステップS212)を行う。
その後、テーブル変更カウンタが0以下であるか否かの判定(ステップS213)を行い、テーブル変更カウンタが0以下でない場合(ステップS213;N)は、小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)を行う。また、テーブル変更カウンタが0以下であるか否かの判定(ステップS213)において、テーブル変更カウンタが0以下である場合(ステップS213;Y)、すなわち、特殊テーブルが設定される期間が終了する場合は、通常テーブルを設定する処理(ステップS214)を行い、小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)を行う。
これにより、特殊テーブルが設定される期間の経過後に実行される特図変動表示ゲームの変動パターンが通常テーブルにより選択されることとなる。つまり、特殊テーブルが設定された期間で所定回数の特図変動表示ゲームを行っても特別結果が導出されない場合に通常テーブルに移行するようになっており、通常テーブルが第1テーブルをなす特殊テーブルとは異なる第2テーブルをなす。また通常テーブルが、高確率状態であることに対する期待度が低い期間に設定されるテーブルをなすとも言える。
以上のような処理により、第2当り(2R確変当り)、第3当り(小当り)及び第4当り(2R通常当り)に基づく特別遊技の終了後に実行される変動表示ゲームに対して選択するテーブルが同一の第1テーブル(特殊テーブル)となるので、高確率状態であるかどうかが分かりにくくなり、遊技の興趣を向上することができる。また、特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる機会は少なく、遊技者は結果がはずれとなる特図変動表示ゲームを長時間行うこととなり、この期間では何も期待できず遊技が単調であった。しかし、条件装置の作動を伴わない第3当り(小当り)を発生可能であることで、第3当りの発生機会を増やせば遊技に変化を与えることができ、さらに、第2当り(2R確変当り)、第3当り(小当り)及び第4当り(2R通常当り)に基づく特別遊技の終了後に実行される特図変動表示ゲームに対して選択するテーブルを同一のテーブルとすることで、遊技者は何れかの当りが発生しても第2当選確率(高確率)への移行を期待することができるため、遊技者は期待感を保って遊技を行うことができる。
また、第2当り(2R確変当り)、第3当り(小当り)及び第4当り(2R通常当り)に基づく特別遊技の終了後、所定回数の特図変動表示ゲームを実行した後の特図変動表示ゲームに対して、第1テーブル(特殊テーブル)とは異なる第2テーブル(通常テーブル)を選択するので、高確率状態でない可能性が高い場合に長期間に亘り遊技者に期待感を持たせることを防止でき、遊技者が不満を感じることを防止できる。
以上のことから、始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞したことを条件に抽選を実行する抽選手段(遊技制御装置100)と、抽選手段の抽選結果に基づいて、表示装置(表示装置41、特図1表示器51、特図2表示器52)で識別情報を所定の変動時間に亘り変動表示した後に結果を表示する変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定手段(遊技制御装置100)と、抽選手段による抽選結果が特別結果であった場合に遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段(遊技制御装置100)と、特別遊技において遊技球の入賞が可能な入賞可能状態と不可能な入賞不可能状態とに変化可能な特別変動入賞装置38と、を備えた遊技機において、抽選手段の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となることを条件に、当該抽選手段の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となる当選確率を第1当選確率と、該第1当選確率よりも高い当選確率である第2当選確率との何れかに設定する当選確率変更手段(遊技制御装置100)を備え、特別結果には、条件装置の作動を伴う特別結果であって、特別遊技実行手段が特別変動入賞装置38の動作態様として第1動作態様を選択する第1当り(15R当り)と、条件装置の作動を伴う特別結果であって、特別遊技実行手段が特別変動入賞装置38の動作態様として第1動作態様よりも遊技者が獲得可能な利益が少ない第2動作態様を選択するとともに、特別遊技状態の終了後に当選確率変更手段により第2当選確率が設定される第2当りと、条件装置の作動を伴わない特別結果であって、特別遊技実行手段が特別変動入賞装置38の動作態様として第2動作態様を選択する第3当りと、が含まれ、変動パターン設定手段は、複数の変動パターンが設定されている変動パターン決定用テーブルを参照し、所定条件の成立に関連して取得した変動パターン決定用乱数値に対応する変動パターンを複数の変動パターンの中から決定するように構成され、変動パターンの選択に用いるテーブルを複数のテーブルから選択するテーブル選択手段(遊技制御装置100)を備え、テーブル選択手段は、第2当り及び第3当りに基づく特別遊技の終了後に実行される変動表示ゲームに対して選択するテーブルを同一の第1テーブルとするようにしたこととなる。
また、特別結果には、条件装置の作動を伴う特別結果であって、特別遊技実行手段(遊技制御装置100)が特別変動入賞装置38の動作態様として第2動作態様を選択するとともに、特別遊技状態の終了後に当選確率変更手段(遊技制御装置100)により第1当選確率が設定される第4当りが含まれ、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、第2当り、第3当り及び第4当りに基づく特別遊技の終了後に実行される変動表示ゲームに対して選択するテーブルを同一の第1テーブルとするようにしたこととなる。
また、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、第2当り、第3当り及び第4当りに基づく特別遊技の終了後、所定回数の変動表示ゲームを実行した後の変動表示ゲームに対して、第1テーブルとは異なる第2テーブルを選択するようにしたこととなる。
なお、特殊テーブルが設定されている期間は確率状態を明確に報知しない不明瞭報知状態とし、通常テーブルが設定されている期間は確率状態を明確に報知する明瞭報知状態とするようにしても良い。
また、特別遊技の終了後、所定期間は同一の特殊テーブルを設定し、当該所定期間の経過後、確率状態により設定するテーブルを変更するようにしても良い。例えば、所定期間の経過後、通常確率状態である場合は通常テーブルを設定し、高確率状態である場合は特殊テーブルを設定する。またはその逆とする。なお、所定期間の経過後も確率状態を明確に報知しない不明瞭報知状態とする。このようにすることで、変動パターンの違いにより確率状態を示唆することができる。
すなわち、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、第3当り(小当り)及び第4当り(2R通常当り)に基づく特別遊技の終了後に第1当選確率(通常確率)である場合と、第2当り(2R確変当り)及び第3当り(小当り)に基づく特別遊技の終了後に第2当選確率(高確率状態)である場合と、の何れか一方の場合について、所定回数の変動表示ゲームを実行した後の変動表示ゲームに対して選択するテーブルを同一のテーブルとは異なるテーブルとするようにしても良い。
また、特別遊技の終了後、同一の特殊テーブルを設定する所定期間を、確率状態により異なる期間としても良い。例えば、高確率状態である場合は通常確率状態である場合よりも所定期間を長くする。またはその逆とする。このような処理は、第1テーブル変更カウンタにセットする値を確率状態により選択することで可能となる。なお、所定期間の経過後も確率状態を明確に報知しない不明瞭報知状態とする。このようにすることで、変動パターンの違いにより確率状態を示唆することができる。
すなわち、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、第2当り(2R確変当り)、第3当り(小当り)及び第4当り(2R通常当り)に基づく特別遊技の終了後、所定回数の変動表示ゲームを実行した後の変動表示ゲームに対して選択するテーブルを同一のテーブルとは異なるテーブルとし、第3当り及び第4当りに基づく特別遊技の終了後に第1当選確率(通常確率)である場合と、第2当り及び第3当りに基づく特別遊技の終了後に第2当選確率(高確率)である場合とで、所定回数が異なるようにしても良い。
また、小当り、2R通常当り、2R確変当りであった場合は必ず通常テーブルが設定されるようにしたが、所定の確率で通常テーブルを設定し、これ以外の場合は初めから特殊テーブルを設定するようにしても良い。
次に、上述した実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、特別遊技の終了後、特定回数の特図変動表示ゲームを実行した後の特図変動表示ゲームに対して特殊テーブルを選択するようにしている。
遊技制御装置100では、図22に示す特殊テーブル設定処理に代えて図23に示す特殊テーブル設定処理を行う。この特殊テーブル設定処理では、まず、図柄停止であるか否かの判定(ステップS210)を行い、図柄停止でない場合(ステップS210;N)は、小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)を行う。
小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)において、小当り終了でない場合(ステップS215;N)は、2R確変当り終了であるか否かの判定(ステップS216)を行う。また、小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)において、小当り終了である場合(ステップS215;Y)は、通常テーブルを設定する処理(ステップS229)を行う。この処理により、小当りの終了後において特図変動表示ゲームの変動パターンが通常テーブルにより選択されることとなる。その後、第1テーブル変更カウンタに所定数をセットする処理(ステップS230)を行い、第2テーブル変更カウンタをクリアする処理(ステップS231)を行って、特殊テーブル設定処理を終了する。
第1テーブル変更カウンタは、特別遊技の終了後に通常テーブルが設定される期間を管理するためのカウンタであり、所定数として例えば30がセットされる。これにより、後述するように、特別遊技の終了後30回の特図変動表示ゲームを実行するまで通常テーブルが設定されることとなる。また、テーブル変更カウンタ2は、通常テーブルを設定する期間の終了後に特殊テーブルが設定される期間を管理するためのカウンタである。このカウンタには後に値がセットされる。
また、2R確変当り終了であるか否かの判定(ステップS216)において、2R確変当り終了でない場合(ステップS216;N)は、2R通常当り終了であるか否かの判定(ステップS217)を行う。また、2R確変当り終了であるか否かの判定(ステップS216)において、2R確変当り終了である場合(ステップS216;Y)は、通常テーブルを設定する処理(ステップS229)を行う。この処理により、2R確変当りの終了後において、特図変動表示ゲームの変動パターンが通常テーブルにより選択されることとなる。その後、第1テーブル変更カウンタに所定数をセットする処理(ステップS230)を行い、第2テーブル変更カウンタをクリアする処理(ステップS231)を行って、特殊テーブル設定処理を終了する。
また、2R通常当り終了であるか否かの判定(ステップS217)において、2R通常当り終了でない場合(ステップS217;N)は、特殊テーブル設定処理を終了する。また、2R通常当り終了であるか否かの判定(ステップS217)において、2R通常当り終了である場合(ステップS217;Y)は、通常テーブルを設定する処理(ステップS229)を行う。この処理により、2R通常当りの終了後において、特図変動表示ゲームの変動パターンが通常テーブルにより選択されることとなる。その後、第1テーブル変更カウンタに所定数をセットする処理(ステップS230)を行い、第2テーブル変更カウンタをクリアする処理(ステップS231)を行って、特殊テーブル設定処理を終了する。
一方、図柄停止であるか否かの判定(ステップS210)において、図柄停止である場合(ステップS210;Y)は、第1テーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS220)を行う。
第1テーブル変更カウンタが1以上であるかとは、特別遊技の終了後の通常テーブルが設定される期間であるかということである。この第1テーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS220)において、第1テーブル変更カウンタが1以上でない場合(ステップS220;N)、すなわち、特別遊技の終了後の通常テーブルが設定される期間でない場合は、小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)を行う。また、第1テーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS220)において、第1テーブル変更カウンタが1以上である場合(ステップS220;Y)、すなわち、特別遊技の終了後の通常テーブルが設定される期間である場合は、第1テーブル変更カウンタを1デクリメントする処理(ステップS221)を行う。
その後、第1テーブル変更カウンタが0以下であるか否かの判定(ステップS222)を行い、第1テーブル変更カウンタが0以下でない場合(ステップS222;N)は、第2テーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS225)を行う。また、第1テーブル変更カウンタが0以下であるか否かの判定(ステップS222)において、第1テーブル変更カウンタが0以下である場合(ステップS222;Y)、すなわち、特別遊技の終了後の通常テーブルが設定される期間が終了する場合は、特殊テーブルを設定する処理(ステップS223)を行い、第2テーブル変更カウンタに所定数をセットする処理(ステップS224)を行う。
第2テーブル変更カウンタは、通常テーブルを設定する期間の終了後に特殊テーブルが設定される期間を管理するためのカウンタであり、所定数として例えば30がセットされる。これにより、30回の特図変動表示ゲームを実行するまで特殊テーブルが設定されることとなる。
第2テーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS225)では、特殊テーブルが設定される期間であるかを判定する。この第2テーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS225)において、第2テーブル変更カウンタが1以上でない場合(ステップS225;N)、すなわち、特殊テーブルが設定される期間でない場合は、小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)を行う。また、第2テーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS225)において、第2テーブル変更カウンタが1以上である場合(ステップS225;Y)、すなわち、特殊テーブルが設定される期間である場合は、第2テーブル変更カウンタを1デクリメントする処理(ステップS226)を行う。
その後、第2テーブル変更カウンタが0以下であるか否かの判定(ステップS227)を行い、第2テーブル変更カウンタが0以下でない場合(ステップS227;N)は、小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)を行う。また、第2テーブル変更カウンタが0以下であるか否かの判定(ステップS227)において、第2テーブル変更カウンタが0以下である場合(ステップS227;Y)、すなわち、特殊テーブルが設定される期間が終了する場合は、通常テーブルを設定する処理(ステップS228)を行い、小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)を行う。
以上のような処理により、第2当り(2R確変当り)、第3当り(小当り)及び第4当り(2R通常当り)に基づく特別遊技の終了後、特定回数の特図変動表示ゲームを実行した後の特図変動表示ゲームに対して特殊テーブルを選択するので、特定回転数後まで遊技者の期待感をあおることができる。
以上のことから、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、第2当り、第3当り及び第4当りに基づく特別遊技の終了後、特定回数の変動表示ゲームを実行した後の変動表示ゲームに対して、第1テーブルを選択するようにしたこととなる。
なお、特殊テーブルが設定される期間の経過後に、確率状態を明確に報知しない不明瞭報知状態から確率状態を明確に報知する明瞭報知状態に変更するようにしても良い。
また、特殊テーブルを設定する所定期間の経過後、確率状態により設定するテーブルを変更するようにしても良い。例えば、所定期間の経過後、通常確率状態である場合は通常テーブルを設定し、高確率状態である場合は特殊テーブルを設定する。またはその逆とする。なお、所定期間の経過後も確率状態を明確に報知しない不明瞭報知状態とする。このようにすることで、変動パターンの違いにより確率状態を示唆することができる。
すなわち、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、第3当り(小当り)及び第4当り(2R通常当り)に基づく特別遊技の終了後に第1当選確率(通常確率)である場合と、第2当り(2R確変当り)及び第3当り(小当り)に基づく特別遊技の終了後に第2当選確率(高確率状態)である場合と、の何れか一方の場合について、特定回数の変動表示ゲームを実行した後、第1テーブルを選択する所定回数の変動表示ゲームを実行した後の変動表示ゲームに対して選択するテーブルを同一のテーブルとは異なるテーブルとするようにしても良い。
また、特別遊技の終了後、通常テーブルを設定する期間を、確率状態により異なる期間としても良い。例えば、高確率状態である場合は通常確率状態である場合よりも期間を長くする。またはその逆とする。また、特殊テーブルを設定する期間を、確率状態により異なる期間としても良い。例えば、高確率状態である場合は通常確率状態である場合よりも期間を長くする。またはその逆とする。このような処理は、第1テーブル変更カウンタや第2テーブル変更カウンタにセットする値を確率状態により選択することで可能となる。なお、通常テーブルを設定する期間とその後の特殊テーブルを設定する期間は確率状態を明確に報知しない不明瞭報知状態とする。このようにすることで、変動パターンの違いにより確率状態を示唆することができる。
すなわち、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、第2当り(2R確変当り)、第3当り(小当り)及び第4当り(2R通常当り)に基づく特別遊技の終了後、特定回数の変動表示ゲームに対して選択するテーブルを同一のテーブルとし、特定回数の変動表示ゲームを実行した後の所定回数の変動表示ゲームに対して選択するテーブルを前記同一のテーブルとは異なる同一のテーブルとし、第3当り及び第4当りに基づく特別遊技の終了後に第1当選確率(通常確率)である場合と、第2当り及び第3当りに基づく特別遊技の終了後に第2当選確率(高確率)である場合とで、特定回数及び/又は所定回数が異なるようにしても良い。
次に、第3実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は、小当りに基づき種々の変更を行うことで、遊技の興趣を向上するようにしている。
特図変動表示ゲームの結果が条件装置の作動を伴う大当りとなる機会は少なく、遊技者は結果がはずれとなる特図変動表示ゲームを長時間行うこととなり、この期間では何も期待できず遊技が単調であった。しかし、条件装置の作動を伴う大当りの発生機会を単に増加するだけでは、遊技店と遊技者との利益のバランスが崩れてしまう虞がある。そこで、条件装置の作動を伴わない小当りを発生可能とし、小当りの発生機会を増やすことで遊技に変化を与え遊技の興趣を向上するようにしている。
ただし、遊技者にとってそれほど有利な結果ではない小当りの発生頻度を増やすだけでは、遊技者が不満に思う虞がある。そこで、本実施形態の遊技機では、小当りの発生頻度を増加しても遊技者が不満を持つことなく遊技の興趣を向上できるようにしている。
本実施形態の遊技機では、図22に示した特殊テーブル設定処理を行うが、小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)は行わず、小当り発生時の処理として、図24に示すテーブル設定処理を行う。このテーブル設定処理では、まず、小当り終了であるか否かの判定(ステップS240)を行う。この小当り終了であるか否かの判定(ステップS240)では、特図変動表示ゲームの結果が小当りであり、当該小当りに基づく特別遊技の終了タイミングであるかが判定される。この小当り終了であるか否かの判定(ステップS240)において、小当り終了でない場合(ステップS240;N)は、テーブル設定処理を終了する。また、小当り終了であるか否かの判定(ステップS240)において、小当り終了である場合(ステップS240;Y)は、電サポがあるか否かの判定(ステップS241)を行う。
電サポがあるか否かの判定(ステップS241)では、小当りの終了後に普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態となるかが判定される。この電サポがあるか否かの判定(ステップS241)において、電サポがない場合(ステップS241;N)は、特殊テーブルを設定する処理(ステップS242)を行い、テーブル設定処理を終了する。また、電サポがあるか否かの判定(ステップS241)において、電サポがある場合(ステップS241;Y)は、通常テーブルを設定する処理(ステップS242)を行い、テーブル設定処理を終了する。
図22に示したように、特殊テーブルは通常テーブルに比べて選択する変動時間が長いものとされている。電サポ中は、普通変動入賞装置37への入賞が容易となるため始動記憶が発生しやすく、変動時間の短い変動パターンとすることで効率よく遊技を行うことができるようになる。このような変動パターン決定用テーブルの変更を、小当りを契機に行うようにしたことで、小当りの発生頻度を高めても遊技者が不満に思うことを防止できる。
以上のことから、テーブルには、通常テーブルと、通常テーブルよりも変動時間が長い特殊テーブルと、を含み、閉状態と開状態とに変換可能に構成され、遊技球の入賞に基づき始動情報を発生させる普通変動入賞装置37と、普通変動入賞装置37の変換に関わる制御を変更することで、通常動作状態と、該通常動作状態よりも当該普通変動入賞装置37への遊技球の入賞を容易にした入賞容易化状態との何れかを発生する普通変動入賞装置制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、通常動作状態において小当りが発生した場合は、特別遊技の終了後に特殊テーブルを選択し、入賞容易化状態において小当りが発生した場合は、特別遊技の終了後に通常テーブルを選択するようにしたこととなる。
次に、上述した実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、不明瞭報知状態で小当りが発生した場合に、普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とするようにしている。
このような処理を行うために、遊技制御装置100では、図25に示す電サポ開始処理を行う。この電サポ開始処理では、まず、高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS250)を行う。高確潜伏中とは、確率状態が高確率状態であり、かつ、不明瞭報知状態である状態である。この高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS250)において、高確潜伏中でない場合(ステップS250;N)は、電サポ開始処理を終了する。また、高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS250)において、高確潜伏中である場合(ステップS250;Y)は、小当り終了であるか否かの判定(ステップS251)を行う。
小当り終了であるか否かの判定(ステップS251)では、特図変動表示ゲームの結果が小当りであり、当該小当りに基づく特別遊技の終了タイミングであるかが判定される。この小当り終了であるか否かの判定(ステップS251)において、小当り終了でない場合(ステップS251;N)は、電サポ開始処理を終了する。また、小当り終了であるか否かの判定(ステップS251)において、小当り終了である場合(ステップS251;Y)は、電サポを開始する処理(ステップS252)を行って、電サポ開始処理を終了する。なお、普通変動入賞装置37の動作状態が小当りの発生前から時短動作状態である場合は、小当りの終了後も時短動作状態となる。
このように、不明瞭報知状態で小当りが発生した場合に、普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とすることで、小当りを契機として確率状態が明確となる。すなわち、図11に示す通常状態Dと確変状態Eの何れの状態であるかを明確に報知していない状態で小当りが発生することで、確率状態が明確になることとなる。これにより、小当りの発生頻度を高めても遊技者が不満に思うことを防止できる。なお、通常状態Dと確変状態Eの何れの状態であるかを明確に報知していない状態で小当りが発生することに基づき、表示装置41等で確率状態を報知するようにしても良い。
以上のことから、普通変動入賞制御手段(遊技制御装置100)は、第2当選確率(高確率)である場合に小当りが発生した場合は、特別遊技の終了後に入賞容易化状態(時短動作状態)とするようにしたこととなる。
次に、上述した実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、確率状態により小当りに基づく特別遊技の終了後の変動パターン決定用テーブルを選択するようにしている。
図26に示すように、本変形例の遊技機では、小当りに対応する図柄が8種類設定されている。この図柄は、小当りに当選した際に所定の乱数(例えば当り図柄乱数)により、それぞれ等しい確率で選択されるものであり、特図1表示器51もしくは特図2表示器52では選択された図柄に対応して図26に示すような表示がなされる。ただし、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームでは小当りの種類を明確に表示しない。
本実施形態の遊技機では、図22に示した特殊テーブル設定処理を行うが、小当り終了であるか否かの判定(ステップS215)は行わず、小当り発生時の処理として、図27に示す小当りテーブル移行処理を行う。この小当りテーブル移行処理では、まず、小当りが発生したか否かの判定(ステップS260)を行う。小当りが発生したか否かの判定(ステップS260)において、小当りが発生していない場合(ステップS260;N)は、通常テーブルを設定する処理(ステップS266)を行い、小当りテーブル移行処理を終了する。また、小当りが発生したか否かの判定(ステップS260)において、小当りが発生した場合(ステップS260;Y)は、確変中(高確率状態中)であるか否かの判定(ステップS261)を行う。
確変中であるか否かの判定(ステップS261)において、確変中である場合(ステップS261;Y)は、小当り図柄データが1より大きいか否かの判定(ステップS262)を行う。小当り図柄データとは、図26に示すように小当りの図柄に対応したデータである。小当り図柄データが1より大きいか否かの判定(ステップS262)では、今回発生した小当りに対応する小当り図柄データが1より大きい(2から8の何れか)であるかを判定する。
小当り図柄データが1より大きいか否かの判定(ステップS262)において、小当り図柄データが1より大きくない場合(ステップS262;N)、すなわち小当り図柄データが1である場合は、通常テーブルを設定する処理(ステップS266)を行い、小当りテーブル移行処理を終了する。また、小当り図柄データが1より大きいか否かの判定(ステップS262)において、小当り図柄データが1より大きい場合(ステップS262;Y)、すなわち小当り図柄データが2から8である場合は、特殊テーブルを設定する処理(ステップS263)を行い、小当りテーブル移行処理を終了する。
一方、確変中であるか否かの判定(ステップS261)において、確変中でない場合(ステップS261;N)は、小当り図柄データが4より大きいか否かの判定(ステップS264)を行う。小当り図柄データが4より大きいか否かの判定(ステップS264)において、小当り図柄データが4より大きくない場合(ステップS264;N)、すなわち小当り図柄データが1から4である場合は、通常テーブルを設定する処理(ステップS265)を行い、小当りテーブル移行処理を終了する。また、小当り図柄データが4より大きいか否かの判定(ステップS264)において、小当り図柄データが4より大きい場合(ステップS264;Y)、すなわち、小当り図柄データが5から8である場合は、特殊テーブルを設定する処理(ステップS263)を行い、小当りテーブル移行処理を終了する。
以上のような処理により、小当りの終了後、確率状態が高確率状態であれば7/8の確率で特殊テーブルが設定され、通常確率状態であれば4/8の確率で特殊テーブルが設定される。すなわち、確率状態が高確率状態である場合の方が通常確率状態である場合よりも小当りの終了後に特殊テーブルが設定される可能性が高く、小当りが発生することで、確率状態が示唆になることとなる。これにより、小当りの発生頻度を高めても遊技者が不満に思うことを防止できる。
次に、第4実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態で説明した基本構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態の遊技機でも、特別遊技の終了後の確率状態を明確に報知しないようになっている。特別遊技の終了後の確率状態を明確に報知しないとは、ステージ・モード演出において、通常状態D又は確変状態Eの何れに滞在しているかを明確に報知しないこと及び通常状態F、確変状態G、Hの何れに滞在しているかを明確に報知しないことである。すなわち、1つのステージを複数の遊技状態に対応させることで、何れの遊技状態にも滞在している可能性があるように不明瞭に報知することである。すなわち遊技状態報知手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第1遊技状態(通常状態)又は第2遊技状態(確変状態)の何れにも滞在している可能性があることを不明瞭ステージにより不明瞭に報知可能(遊技状態を明確に報知しない)に構成されている。また、遊技制御装置100及び演出制御装置300が、当選確率の状態を明瞭に報知する明瞭報知状態(確変確定ステージ、通常確定ステージ)と、当選確率の状態を不明瞭に報知する不明瞭報知状態(不明瞭ステージ)と、の何れかを設定する報知状態設定手段をなすとも言える。
例えば、通常状態D又は確変状態Eの何れに滞在しているかを明確に報知しないことで、図11において点線で示す移行先の状態、すなわち小当り終了後の通常状態D、2R通常当り(電サポなし)終了後の通常状態D、2R確変当り(電サポなし)終了後の確変状態Eは、当り発生時の特別変動入賞装置38の挙動及び当り終了後の普通変動入賞装置37の挙動から何れの状態となっているか判別できない。これにより、2R確変当りであったことが完全に否定されないので、遊技者に確変状態Eに移行しているかもしれないと期待させることができる。
また、遊技制御装置100において変動パターン(変動表示ゲームの変動時間の長さや演出の内容(例えば、リーチの有無)など)を選択する際には、複数の変動パターンが設定されている変動パターン決定用テーブルを参照し、所定条件の成立に関連して取得した変動パターン乱数値に対応する変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようになっている。変動パターン決定用テーブルには遊技状態等に基づき選択される複数種類の変動パターン決定用テーブルがあるが、本実施形態の遊技機では、2R確変当り、2R通常当り及び小当りに基づく特別遊技の終了後に実行される特図変動表示ゲームに対して選択するテーブルを同一の潜伏用テーブルとするようにしている。これにより、上述のように遊技状態を不明瞭に報知することと併せて遊技状態が推測し難くなり、遊技者に高確率状態であるかも知れないという期待感を持たせることができて遊技の興趣を向上することができる。すなわち、遊技制御装置100が、変動パターンの選択に用いるテーブルを複数のテーブルから選択するテーブル選択手段をなす。
そして、確率状態が高確率状態であり、かつ、不明瞭報知状態である状態である高確潜伏中に小当りが発生することに基づき、用いる変動パターン決定用テーブルを特定のテーブル(変動時間長テーブル)に変更し、高確率状態であることを示唆するようになっている。
遊技制御装置100では、このような制御を行うために、図28に示すテーブル設定処理を行う。このテーブル設定処理では、まず、小当りが発生したか否かの判定(ステップS270)を行い、小当りが発生していない場合(ステップS270;N)は、テーブル設定処理を終了する。また、小当りが発生した場合(ステップS270;Y)は、高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS271)を行う。
高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS271)において、高確潜伏中でない場合(ステップS271;N)は、テーブル設定処理を終了する。この場合は、潜伏用テーブルが継続して用いられる。また、高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS271)において、高確潜伏中である場合(ステップS271;Y)は、変動時間長テーブルを設定する処理(ステップS272)を行い、テーブル設定処理を終了する。この場合は、潜伏用テーブルから変動時間長テーブルに変更される。このように、小当りを契機に変動パターン決定用テーブルを変更することで、高確率状態であることを示唆するようになっている。
ここで、潜伏用テーブルにより選択可能な変動時間は10秒から60秒であって、選択可能な変動時間の幅は50秒である。これに対して変動時間長テーブルは、潜伏用テーブルよりも3秒程度長い変動時間を設定する変動パターン決定用テーブルである。このように、潜伏用テーブルと変動時間長テーブルとの変動時間の差が、潜伏用テーブルで選択可能な変動時間の幅よりも十分に短いので、潜伏用テーブルから変動時間長テーブルにテーブルが変更されても、遊技者はすぐには変動パターンの違いに気づかず、複数回(例えば10回程度)の特図変動表示ゲームを行うことで違いが分かるようになる。このようにしたことで、小当りの終了後、複数回の特図変動表示ゲームに亘って遊技者の興味をひきつけることができ、小当りの発生により興趣を向上することができる。
以上のように、第2当選確率(高確率)であり、かつ、不明瞭報知状態である場合に、小当りが発生したことに基づき、特定のテーブルを選択可能とすることで、テーブルの変更(変動パターンの変更)により高確率状態であることが示唆されることとなり、特図変動表示ゲームの興趣を向上することができる。すなわち、高確率状態であるか否かを推測するために、遊技者は連続して複数回実行される特図変動表示ゲームそれぞれ変動パターンに注目するようになり、単に高確率状態であることを報知する際に変動パターンを変更するものと比べて継続的に特図変動表示ゲームの興趣を向上できる。また、特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる機会は少なく、遊技者は結果がはずれとなる特図変動表示ゲームを長時間行うこととなり、この期間では何も期待できず遊技が単調であった。しかし、条件装置の作動を伴わない小当りを発生可能であることで、小当りの発生機会を増やせば遊技に変化を与えることができ、さらに、小当りを契機に変動パターンを変更可能としているので、当該小当りの発生に対する期待感を持って遊技を行うようになり、遊技の興趣を向上できる。
以上のことから、始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞したことを条件に抽選を実行する抽選手段(遊技制御装置100)と、抽選手段の抽選結果に基づいて、表示装置(表示装置41、特図1表示器51、特図2表示器52)で識別情報を所定の変動時間に亘り変動表示した後に結果を表示する変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定手段(遊技制御装置100)と、抽選手段による抽選結果が特別結果であった場合に遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段(遊技制御装置100)と、特別遊技において遊技球の入賞が可能な入賞可能状態と不可能な入賞不可能状態とに変化可能な特別変動入賞装置38と、を備えた遊技機において、抽選手段の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となることを条件に、当該抽選手段の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となる当選確率を第1当選確率と、該第1当選確率よりも高い当選確率である第2当選確率との何れかに設定する当選確率変更手段(遊技制御装置100)と、抽選手段の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となることを条件に、当選確率を明瞭に報知する明瞭報知状態と、当選確率を不明瞭に報知する不明瞭報知状態と、の何れかの状態を設定する報知状態設定手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備え、特別結果には、条件装置の作動を伴わない小当りを含み、変動パターン設定手段は、複数の変動パターンが設定されている変動パターン決定用テーブルを参照し、所定条件の成立に関連して取得した変動パターン決定用乱数値に対応する変動パターンを複数の変動パターンの中から決定するように構成され、変動パターンの選択に用いるテーブルを複数のテーブルから選択するテーブル選択手段(遊技制御装置100)を備え、テーブル選択手段は、当選確率が第2当選確率であり、かつ、不明瞭報知状態である場合に、小当りが発生したことに基づき、特定のテーブルを選択可能とするようにしたこととなる。
次に、上述した実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、確率状態が高確率状態であり、かつ、不明瞭報知状態である状態で小当りが発生することに基づき、所定の間隔で用いる変動パターン決定用テーブルを特定のテーブル(変動時間長テーブル)に変更し、高確率状態であることを示唆するようになっている。
本変形例の遊技機では、図28に示すテーブル設定処理に代えて、図29に示すテーブル設定処理を行う。このテーブル設定処理では、まず、小当りが発生したか否かの判定(ステップS270)を行い、小当りが発生していない場合(ステップS270;N)は、テーブル設定処理を終了する。また、小当りが発生した場合(ステップS270;Y)は、高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS271)を行う。
高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS271)において、高確潜伏中である場合(ステップS271;Y)は、20回転に1回テーブル移行する設定を行う処理(ステップS280)を行って、テーブル設定処理を終了する。また、高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS271)において、高確潜伏中でない場合(ステップS271;N)は、50回転に1回テーブル移行する設定を行う処理(ステップS281)を行って、テーブル設定処理を終了する。
20回転に1回テーブル移行する設定を行う処理(ステップS280)では、小当りに基づく特別遊技の終了後、20回の特図変動表示ゲームを行う毎に当該20回目となる特図変動表示ゲームに対して特定のテーブルとして変動時間長テーブルを設定する。すなわち、特別遊技の終了後、20回目、40回目、60回目…となる特図変動表示ゲームは、潜伏用テーブルに代えて変動時間長テーブルを用いて変動パターンが選択される。同様に、50回転に1回テーブル移行する設定を行う処理(ステップS281)では、小当りに基づく特別遊技の終了後、50回の特図変動表示ゲームを行う毎に当該50回目となる特図変動表示ゲームに対して特定のテーブルとして変動時間長テーブルを設定する。すなわち、特別遊技の終了後、50回目、100回目、150回目…となる特図変動表示ゲームは、潜伏用テーブルに代えて変動時間長テーブルを用いて変動パターンが選択される。
このような構成としたことで、テーブルの変更(変動パターンの変更)により高確率状態であることが示唆されることとなり、特図変動表示ゲームの興趣を向上することができる。すなわち、高確率状態であるか否かを推測するために、遊技者は連続して複数回実行される特図変動表示ゲームそれぞれの変動パターンに注目するようになり、単に高確率状態であることを報知する際に特図変動パターンを変更するものと比べて継続的に特図変動表示ゲームの興趣を向上できる。
以上のことから、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、当選確率が第1当選確率であり、かつ、不明瞭報知状態である場合にも、小当りが発生したことに基づき、特定のテーブルを選択可能とし、何れの当選確率であっても、所定回数の変動表示ゲームを実行する毎に当該所定回数となる変動表示ゲームに対して特定のテーブルを選択するものとし、所定回数が、当選確率が第1当選確率である場合よりも第2当選確率である場合の方が少なくなるようにしたこととなる。
次に、上述した実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機も、確率状態が高確率状態であり、かつ、不明瞭報知状態である状態で小当りが発生することに基づき、用いる変動パターン決定用テーブルを特定のテーブルに変更し、高確率状態であることを示唆するようになっている。
本変形例の遊技機では、基本的に普通変動入賞装置37の動作状態により変動パターン決定用テーブルを選択するようにしている。図30には各テーブルにおいて結果がはずれの場合(始動記憶0又は1)に選択される変動時間を示した。図30(a)は、普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態である場合に用いられる時短用テーブルで選択される変動時間であり、図30(b)は、普通変動入賞装置37の動作状態が通常動作状態である場合に用いられる通常テーブルで選択される変動時間である。なお、図30(a)に示す時短用テーブルは、図30(b)に示す通常テーブルに比べ、短い変動時間を選択するようになっており、迅速に変動表示ゲームを消化できるようになっている。
本変形例の遊技機では、図28に示すテーブル設定処理に代えて、図31に示すテーブル設定処理を行う。このテーブル設定処理では、まず、小当りが発生したか否かの判定(ステップS270)を行い、小当りが発生していない場合(ステップS270;N)は、テーブル設定処理を終了する。また、小当りが発生した場合(ステップS270;Y)は、高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS271)を行う。
高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS271)において、高確潜伏中でない場合(ステップS271;N)は、テーブル設定処理を終了する。また、高確潜伏中である場合(ステップS271;Y)は、電サポ中であるか否かの判定(ステップS290)を行う。
電サポ中であるか否かの判定(ステップS290)では、普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態であるかが判定される。この電サポ中であるか否かの判定(ステップS290)において、電サポ中でない場合(ステップS290;N)は、テーブル設定処理を終了する。また、電サポ中であるか否かの判定(ステップS290)において、電サポ中である場合(ステップS290;Y)は、通常テーブルを設定する処理(ステップS291)を行い、テーブル設定処理を終了する。
以上の処理により、小当りの発生に基づき、確率状態が高確率状態である場合は、普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態であっても通常テーブルが設定されることとなる。これにより、テーブルの変更(変動パターンの変更)により高確率状態であることが示唆されることとなり、特図変動表示ゲームの興趣を向上することができる。すなわち、高確率状態であるか否かを推測するために、遊技者は連続して複数回実行される特図変動表示ゲームそれぞれの変動パターンに注目するようになり、単に高確率状態であることを報知する際に特図変動パターンを変更するものと比べて継続的に特図変動表示ゲームの興趣を向上できる。また、高確率状態である場合に通常テーブル(主に通常確率状態で選択されるテーブル)に移行するようにしたことで、遊技者に通常確率状態であるように思わることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、高確率状態で、かつ、普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態である場合に、小当りが発生することに基づき、所定の確率で時短用テーブルから通常テーブルに変更するようにしても良い。このようにすることで、小当りの発生後に時短用テーブルのままであっても高確率状態である可能性は残るため遊技者の期待感を維持することができる。
以上のことから、閉状態と開状態とに変換可能に構成され、遊技球の入賞に基づき始動情報を発生させる普通変動入賞装置37と、普通変動入賞装置の変換に関わる制御を変更することで、通常動作状態と、該通常動作状態よりも当該普通変動入賞装置37への遊技球の入賞を容易にした入賞容易化状態との何れかを発生する普通変動入賞装置制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、テーブルには、当選確率が第1当選確率で、かつ、通常動作状態で選択可能な第1テーブル(通常テーブル)と、入賞容易化状態で選択可能な第2テーブル(時短用テーブル)と、が含まれ、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、入賞容易化状態であって、当選確率が第2当選確率であり、かつ、不明瞭報知状態である場合に、小当りが発生したことに基づき、所定の確率で第2テーブルに代えて第1テーブルを選択するようにしたこととなる。
次に、上述した実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、第1実施形態の遊技機の構成を併せ持つ。
本変形例の遊技機では、通常状態D又は確変状態Eの何れに滞在しているかを明確に報知しないが、通常状態F、確変状態G、Hでは確率状態を明確に報知する。また、遊技制御装置100では、図28に示すテーブル設定処理に代えて、図32に示すテーブル設定処理を行う。このテーブル設定処理は、図14に示す特殊テーブル設定処理と図28に示すテーブル設定処理の両方の構成を有する。
このテーブル設定処理では、まず、高確率状態中であるか否かの判定(ステップS300)を行う。この高確率状態中であるか否かの判定(ステップS300)において、高確率状態中でない場合(ステップS300;N)は、所定の確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS307)を行う。
所定の確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS307)では、特図変動表示ゲームの結果が特別遊技の終了後に高確率状態となり、かつ、確率状態を明確に報知する状態となる大当りであり、当該大当りに基づく特別遊技の終了タイミングであるかが判定される。この所定の確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS307)において、所定の確変大当り終了でない場合(ステップS307;N)は、テーブル設定処理を終了する。また、所定の確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS307)において、所定の確変大当り終了である場合(ステップS307;Y)は、通常テーブルを設定する処理(ステップS308)を行う。この処理により、特別遊技の終了後、確率状態が報知される高確率状態において、特図変動表示ゲームの変動パターンが通常テーブルにより選択されることとなる。なお、通常テーブルとは、図12(b)に示すようなテーブルである。その後、テーブル変更カウンタを設定する処理(ステップS309)を行い、テーブル設定処理を終了する。
テーブル変更カウンタを設定する処理(ステップS309)では、図13に示した特殊テーブル突入回数設定処理で選択された特殊テーブル突入回数をテーブル変更カウンタにセットする。テーブル変更カウンタは、通常テーブルが設定される第1期間を管理するためのカウンタであり、詳細は次に説明する。なお、一定の回数を設定するようにしても良い。
高確率状態中であるか否かの判定(ステップS300)において、高確率状態中である場合(ステップS300;Y)は、高確率状態を報知しているか否かの判定(ステップS301)を行う。この高確率状態を報知しているか否かの判定(ステップS301)において、高確率状態を報知している場合(ステップS301;Y)は、図柄停止であるか否かの判定(ステップS302)を行う。図柄停止であるか否かの判定(ステップS302)では、特図変動表示ゲームで識別情報(図柄)の変動表示を終了するタイミングであるかが判定される。この図柄停止であるか否かの判定(ステップS302)において、図柄停止でない場合(ステップS302;N)は、所定の確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS307)を行う。また、図柄停止であるか否かの判定(ステップS302)において、図柄停止である場合(ステップS302;Y)は、テーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS303)を行う。
テーブル変更カウンタが1以上であるかとは、通常テーブルが設定される第1期間であるかということである。このテーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS303)において、テーブル変更カウンタが1以上でない場合(ステップS303;N)、すなわち、第1期間でない場合は、所定の確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS307)を行う。また、テーブル変更カウンタが1以上であるか否かの判定(ステップS303)において、テーブル変更カウンタが1以上である場合(ステップS303;Y)、すなわち、第1期間である場合は、テーブル変更カウンタを1デクリメントする処理(ステップS304)を行う。
その後、テーブル変更カウンタが0以下であるか否かの判定(ステップS305)を行い、テーブル変更カウンタが0以下でない場合(ステップS305;N)は、所定の確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS307)を行う。また、テーブル変更カウンタが0以下であるか否かの判定(ステップS305)において、テーブル変更カウンタが0以下である場合(ステップS305;Y)、すなわち、第1期間が終了する場合は、特殊テーブルを設定する処理(ステップS306)を行い、所定の確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS307)を行う。この処理により、第1期間の経過後に実行される特図変動表示ゲームの変動パターンが特殊テーブルにより選択されることとなる。なお、特殊テーブルとは、図12(a)に示すようなテーブルである。
一方、高確率状態を報知しているか否かの判定(ステップS301)において、高確率状態を報知していない場合(ステップS301;N)は、小当り終了であるか否かの判定(ステップS310)を行う。この小当り終了であるか否かの判定(ステップS310)では、小当りに基づく特別遊技の終了タイミングであるかが判定される。小当り終了であるか否かの判定(ステップS310)において、小当り終了でない場合(ステップS310;N)は、所定の確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS307)を行う。また、小当り終了であるか否かの判定(ステップS310)において、小当り終了である場合(ステップS310;Y)は、変動時間長テーブルを設定する処理(ステップS311)を行い、所定の確変大当り終了であるか否かの判定(ステップS307)を行う。
これにより、小当りに基づく特別遊技の終了後に実行される特図変動表示ゲームの変動パターンが変動時間長テーブルにより選択される。なお、変動時間長テーブルは、通常テーブルよりも3秒程度長い変動時間を設定する変動パターン決定用テーブルである。
以上のような処理によって、高確率状態であることが報知された特別遊技の終了後の所定期間である第1期間ではその後の第2実行態様が設定される期間よりも変動時間が長い実行態様で特図変動表示ゲームが実行されるので、高確率状態での遊技を堪能することができる。また、第1期間の後に、該第1期間よりも変動時間が短い実行態様で特図変動表示ゲームを実行する第2実行態様が設定される期間となるので、高確率状態であるにもかかわらず、なかなか特別結果態様が導出されない場合に、特別結果態様の導出を早めることができ、遊技者が不満に思うことを防止できる。また、確率状態が報知されない状態では、小当りを契機に変動パターンが変化することにより高確率状態であることが示唆されるようになり、小当りの発生に対する期待感を持って遊技を行うようになって遊技の興趣を向上できる。
次に、第5実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態で説明した基本構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態の遊技機は、小当りの発生に関連して変動パターンを変更するようにしている。遊技制御装置100において変動パターン(変動表示ゲームの変動時間の長さや演出の内容(例えば、リーチの有無)など)を選択する際には、複数の変動パターンが設定されている変動パターン決定用テーブルを参照し、所定条件の成立に関連して取得した変動パターン乱数値に対応する変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようになっている。変動パターン決定用テーブルには遊技状態等に基づき選択される複数種類の変動パターン決定用テーブルがある。すなわち、遊技制御装置100が、変動パターンの選択に用いるテーブルを複数のテーブルから選択するテーブル選択手段をなす。
遊技制御装置100では、小当りが所定回数発生した場合に変動パターンを変更する処理として、図33に示すテーブル設定処理を行う。このテーブル設定処理では、まず、小当りが発生したか否かの判定(ステップS320)を行い、小当りが発生していない場合(ステップS320;N)は、テーブル設定処理を終了する。また、小当りが発生している場合(ステップS320;Y)は、テーブル変更カウンタを1インクリメントする処理(ステップS321)を行い、テーブル変更カウンタが5以上であるか否かの判定(ステップS322)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、小当りの回数を計数する計数手段をなす。
テーブル変更カウンタが5以上であるか否かの判定(ステップS322)において、テーブル変更カウンタが5以上でない場合(ステップS322;N)は、テーブル設定処理を終了する。また、テーブル変更カウンタが5以上であるか否かの判定(ステップS322)において、テーブル変更カウンタが5以上である場合(ステップS322;Y)は、テーブルを移行する処理(ステップS323)を行う。その後、テーブル変更カウンタをクリアする処理(ステップS324)を行って、テーブル設定処理を終了する。
なお、テーブルを移行する処理では、次に用いる変動パターン決定用テーブルの選択にあたって、所定の順番に従って選択される変動パターン決定用テーブルを設定するようにしても良いし、抽選により選択される変動パターン決定用テーブルを設定しても良い。また、変更の前後で同じ変動パターン決定用テーブルとなることを禁止しても良いし、禁止しなくても良い。
以上の処理により、小当りが所定回数(ここでは5回)発生する毎にテーブルが変更されることとなる。これにより、小当りが多く発生する方が遊技の興趣が向上するようになるため、小当りの発生頻度を増加しても遊技者が不満に思うことを防止できる。
以上のことから、始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞したことを条件に抽選を実行する抽選手段(遊技制御装置100)と、抽選手段の抽選結果に基づいて、表示装置(表示装置41、特図1表示器51、特図2表示器52)で識別情報を所定の変動時間に亘り変動表示した後に結果を表示する変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定手段(遊技制御装置100)と、抽選手段による抽選結果が特別結果であった場合に遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段(遊技制御装置100)と、特別遊技において遊技球の入賞が可能な入賞可能状態と不可能な入賞不可能状態とに変化可能な特別変動入賞装置38と、を備えた遊技機において、特別結果には、条件装置の作動を伴わない小当りを含み、変動パターン設定手段は、複数の変動パターンが設定されている変動パターン決定用テーブルを参照し、所定条件の成立に関連して取得した変動パターン決定用乱数値に対応する変動パターンを複数の変動パターンの中から決定するように構成され、変動パターンの選択に用いるテーブルを複数のテーブルから選択するテーブル選択手段(遊技制御装置100)を備え、テーブル選択手段は、小当りの回数を計数する計数手段(遊技制御装置100)を備え、計数手段の計数結果が所定数に達したことに基づき、テーブルを変更するようにしたこととなる。
次に、上述した実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、確率状態が高確率状態であり、かつ、不明瞭報知状態である状態で小当りが発生することに基づき、変動パターンを変更する。
本変形例の遊技機では、特別遊技の終了後の確率状態を明確に報知しないようになっている。特別遊技の終了後の確率状態を明確に報知しないとは、ステージ・モード演出において、通常状態D又は確変状態Eの何れに滞在しているかを明確に報知しないこと及び通常状態F、確変状態G、Hの何れに滞在しているかを明確に報知しないことである。すなわち、1つのステージを複数の遊技状態に対応させることで、何れの遊技状態にも滞在している可能性があるように不明瞭に報知することである。すなわち遊技状態報知手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)は、第1遊技状態(通常状態)又は第2遊技状態(確変状態)の何れにも滞在している可能性があることを不明瞭ステージにより不明瞭に報知可能(遊技状態を明確に報知しない)に構成されている。また、遊技制御装置100及び演出制御装置300が、当選確率の状態を明瞭に報知する明瞭報知状態(確変確定ステージ、通常確定ステージ)と、当選確率の状態を不明瞭に報知する不明瞭報知状態(不明瞭ステージ)と、の何れかを設定する報知状態設定手段をなすとも言える。
例えば、通常状態D又は確変状態Eの何れに滞在しているかを明確に報知しないことで、図11において点線で示す移行先の状態、すなわち小当り終了後の通常状態D、2R通常当り(電サポなし)終了後の通常状態D、2R確変当り(電サポなし)終了後の確変状態Eは、当り発生時の特別変動入賞装置38の挙動及び当り終了後の普通変動入賞装置37の挙動から何れの状態となっているか判別できない。これにより、2R確変当りであったことが完全に否定されないので、遊技者に確変状態Eに移行しているかもしれないと期待させることができる。
そして、確率状態が高確率状態であり、かつ、不明瞭報知状態である状態で小当りが発生することに基づき、変動パターンを変更するようになっている。このような制御を行うため、本変形例の遊技機では図33に示すテーブル設定処理に代えて、図34に示すテーブル設定処理を行う。このテーブル設定処理では、まず、高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS330)を行う。高確潜伏中とは、確率状態が高確率状態であり、かつ、不明瞭報知状態である状態である。この高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS330)において、高確潜伏中でない場合(ステップS330;N)は、テーブル設定処理を終了する。また、高確潜伏中であるか否かの判定(ステップS330)において、高確潜伏中である場合(ステップS330;Y)は、小当りが発生したか否かの判定(ステップS320)を行う。
小当りが発生したか否かの判定(ステップS320)において、小当りが発生していない場合(ステップS320;N)は、テーブル設定処理を終了する。また、小当りが発生している場合(ステップS320;Y)は、テーブル変更カウンタを1インクリメントする処理(ステップS321)を行い、テーブル変更カウンタが5以上であるか否かの判定(ステップS322)を行う。
テーブル変更カウンタが5以上であるか否かの判定(ステップS322)において、テーブル変更カウンタが5以上でない場合(ステップS322;N)は、テーブル設定処理を終了する。また、テーブル変更カウンタが5以上であるか否かの判定(ステップS322)において、テーブル変更カウンタが5以上である場合(ステップS322;Y)は、変動時間の短いテーブルに移行する処理(ステップS330)を行う。その後、テーブル変更カウンタをクリアする処理(ステップS324)を行って、テーブル設定処理を終了する。
以上の処理により、確率状態が高確率状態であり、かつ、不明瞭報知状態である状態で小当りが所定回数(ここでは5回)発生する毎に変動時間が短いテーブルに変更されることとなる。これにより、小当りが多く発生する方が遊技の興趣が向上するようになるため、小当りの発生頻度を増加しても遊技者が不満に思うことを防止できる。
また、テーブルの変更(変動パターンの変更)により高確率状態であることが示唆されることとなり、変動表示ゲームの興趣を向上することができる。すなわち、高確率状態であるか否かを推測するために、遊技者は連続して複数回実行される変動表示ゲームそれぞれ変動パターンに注目するようになり、単に高確率状態であることを報知する際に変動パターンを変更するものと比べて継続的に変動表示ゲームの興趣を向上できる。
また、変更されるテーブルは、計数手段の計数結果が所定数に達する前に選択されるテーブルよりも変動時間が短いので、特別結果が導出される機会を早めることができる。さらに、遊技者にとってはそれほど有利な結果ではない小当りが多く発生しても、その結果、特別結果が導出される機会が早まるので、遊技者が不満に思うことがない。
以上のことから、抽選手段(遊技制御装置100)の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となることを条件に、当該抽選手段の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となる当選確率を第1当選確率と、該第1当選確率よりも高い当選確率である第2当選確率との何れかに設定する当選確率変更手段(遊技制御装置100)と、抽選手段の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となることを条件に、当選確率を明瞭に報知する明瞭報知状態と、当選確率を不明瞭に報知する不明瞭報知状態と、の何れかの状態を設定する報知状態設定手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備え、計数手段(遊技制御装置100)は、当選確率が第2当選確率であり、かつ、不明瞭報知状態である場合に発生した小当りの回数を計数するようにしたこととなる。
また、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、計数手段(遊技制御装置100)の計数結果が所定数に達したことに基づき、当該計数手段の計数結果が所定数に達する前に選択されたテーブルよりも変動時間が短いテーブルに変更するようにしたこととなる。
次に、上述した実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、小当りに基づく特別遊技において特別変動入賞装置38に入賞した遊技球の数に基づき変動パターンを変更するようにしている。
図35に示すように、本変形例の遊技機では、大当りに対応する図柄が8種類設定されている。また、各図柄に対して大当り図柄データが設定されている。この図柄のうち、大当り図柄データが1,2,5の図柄は、図9のNo.1,2,3の当り(通常当り)と一対一に対応する図柄である。また、大当り図柄データが3,4,6,7,8の図柄は、図9のNo.4,5,6,7,8の当り(確変当り)と一対一に対応する図柄である。なお、大当りに対応する図柄とは別に、はずれに対応する図柄も設定されている。
大当りの種類は大当りに当選した際に所定の乱数(例えば当り図柄乱数)により図10に示す割合で選択されるようになっており、大当りの種類が決定することに基づき当該大当りに対応する図柄が選択される。特図1表示器51もしくは特図2表示器52では選択された図柄が表示される。ただし、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームでは大当りの種類を明確に表示しない。
また、遊技制御装置100では、大当りに基づきデータを設定するために図36に示すデータ設定処理を行う。このデータ設定処理では、まず、大当りであるか否かの判定(ステップS340)を行い、大当りでない場合(ステップS340;N)は、データ設定処理を終了する。また、大当りである場合(ステップS340;Y)は、大当り図柄に基づき大当り図柄データを設定する処理(ステップS341)を行う。
大当り図柄に基づき大当り図柄データを設定する処理(ステップS341)では、導出された大当り図柄に対応した大当り図柄データを記憶する処理を行う。その後、小当り入賞カウンタをクリアする処理(ステップS342)を行って、データ設定処理を終了する。小当り入賞カウンタをクリアする処理(ステップS342)では、小当りに基づく特別遊技において特別変動入賞装置38に入賞した遊技球の数を計数する小当り入賞カウンタの値を0にする処理を行う。
また、遊技制御装置100では、小当りに基づく特別遊技において、図37に示す大入賞口入賞処理を行う。この大入賞口入賞処理では、まず、大入賞口(特別変動入賞装置38)へ入賞したか否かの判定(ステップS350)を行う。この大入賞口へ入賞したか否かの判定(ステップS350)において、大入賞口へ入賞していない場合(ステップS350;N)は、移行条件が成立したか否かの判定(ステップS352)を行う。また、大入賞口へ入賞したか否かの判定(ステップS350)において、大入賞口へ入賞した場合(ステップS350;Y)は、小当り入賞カウンタの値を1インクリメントする処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、小当りに基づく特別遊技において、特別変動入賞装置38に入賞した遊技球を計数する入賞数計数手段をなす。
なお、小当り入賞カウンタの値を1インクリメントする処理を行った場合には、演出制御装置300に対してその旨の情報を送信する。演出制御装置300ではこの情報に基づき、図38に示すように、小当りに基づく特別遊技において特別変動入賞装置38に入賞した遊技球の数を表示装置41で表示することにより報知する処理を行う。
その後、移行条件が成立したか否かの判定(ステップS352)を行い、移行条件が成立していない場合(ステップS352;N)は、大入賞口入賞処理を終了する。また、移行条件が成立したか否かの判定(ステップS352)を行い、移行条件が成立している場合(ステップS352;Y)は、テーブル移行処理(ステップS353)を行い、大入賞口入賞処理を終了する。
図40には、テーブル移行処理(ステップS353)で移行可能な変動パターン決定用テーブルのそれぞれにおいて、結果がはずれの場合(始動記憶0又は1)に選択される変動時間を示した。各テーブルは変動時間の長さは図40(a)に示すテーブルが最も長く、次いで図40(b)に示すテーブルが長い、そして、図40(c)に示すテーブルが最も短い。すなわち、遊技者は、テーブルが移行したことを変動時間の長さにより知ることが可能である。
移行条件が成立したか否かの判定(ステップS352)では、図39に示すテーブルに小当り入賞カウンタの値と大当り図柄データを参照してテーブルを移行する条件が成立したかを判定する。図39に示すテーブルでは、移行条件が成立していない場合を×印で示し、移行条件が成立している場合を○印で示している。例えば、大当り図柄データが1である場合は、小当り入賞カウンタの値が25以上である場合に移行条件が成立する。すなわち、大当り間での小当りに基づく特別遊技において特別変動入賞装置38に入賞した遊技球の累計値が25個を超えた場合に移行条件が成立する。また、大当り図柄データが6から8である場合は、小当り入賞カウンタの値が0以上で移行条件が成立する。この場合は小当りの発生により移行条件が成立する。
また、大当り図柄データが3,4,6,7,8の図柄が確変当りと一対一に対応する図柄であるので、基本的には大当り間での小当りに基づく特別遊技において特別変動入賞装置38に入賞した遊技球の累計値が少ないうちにテーブルが移行することで高確率状態である可能性が高いこととなる。ただし、大当り図柄データが5である場合は大当り間での小当りに基づく特別遊技において特別変動入賞装置38に入賞した遊技球の累計値が少ないうちにテーブルが移行するが確率状態は通常確率状態である。また、大当り図柄データが3である場合は大当り間での小当りに基づく特別遊技において特別変動入賞装置38に入賞した遊技球の累計値が多くなければテーブルが移行しないが確率状態は高確率状態である。つまり、大当り間での小当りに基づく特別遊技において特別変動入賞装置38に入賞した遊技球の累計値が少ないうちにテーブルが移行することが、必ずしも高確率状態であることを報知することではない。これにより遊技者に高確率状態であるかもしれないという期待感を遊技者に持たせることができるので、小当りに基づく特別遊技中の興趣を向上することができる。また、小当りに基づく特別遊技における止め打ちを防止できる。
以上のことから、小当りに基づく特別遊技において、特別変動入賞装置38に入賞した遊技球を計数する入賞数計数手段(遊技制御装置100)を備え、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、当選確率が第2当選確率であり、かつ、不明瞭報知状態である場合に入賞数計数手段の計数結果が所定数に達したことに基づき、テーブルを変更するようにしたこととなる。
次に、上述した実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第2変形例の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、小当りに基づく特別遊技において特別変動入賞装置38に入賞した遊技球の数に基づき演出を変更するようにしている。
図41に示すように、本変形例の遊技機では、リーチ状態において表示装置41にキャラクタ150を表示する演出を行う。図42に示すように、キャラクタ150は複数種類設定されており、各キャラクタ150に対してキャラクタ変更カウンタの値が設定されている。
演出制御装置300では、小当りに基づく特別遊技においてキャラクタ150の設定に関する処理として、図43に示すキャラクタ設定処理を行う。このキャラクタ設定処理では、まず、大入賞口へ入賞したか否かの判定(ステップS360)を行う。大入賞口へ入賞したか否かの判定においては、大入賞口に遊技球が入賞することに基づき遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される情報に基づき判定を行う。この大入賞口へ入賞したか否かの判定(ステップS360)において、大入賞口へ入賞していない場合(ステップS360;N)は、キャラクタ設定処理を終了する。また、大入賞口へ入賞したか否かの判定(ステップS360)において、大入賞口へ入賞した場合(ステップS360;Y)は、キャラクタ変更カウンタの値を1インクリメントとする処理(ステップS361)を行い、キャラクタ設定処理を終了する。
演出制御装置300は、リーチ状態の発生時にキャラクタ変更カウンタの値を取得し、図42に示すようなデータを有するテーブルに参照することでキャラクタ150を選択し、表示装置41に表示する処理を行う。このように、入賞数計数手段の計数結果の増加に伴い演出を変化させることで、小当りの発生及び小当りに基づく特別遊技中の興趣を向上することができる。また、小当りに基づく特別遊技における止め打ちを防止できる。
なお、小当りの回数を計数する計数手段(遊技制御装置100)で計数した値を演出制御装置300に送信するようにし、演出制御装置300では受信した値をキャラクタ変更カウンタの値とするようにしても良い。
以上のことから、遊技に関する演出を実行する演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、計数手段(遊技制御装置100)又は入賞数計数手段(遊技制御装置100)の計数結果の増加に伴い演出を変化させるようにしたこととなる。
以上のような遊技機10は、始動入賞口(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞したことを条件に抽選を実行する抽選手段(遊技制御装置100)と、抽選手段の抽選結果に基づいて、表示装置(表示装置41、特図1表示器51、特図2表示器52)で識別情報を所定の変動時間に亘り変動表示した後に結果を表示する変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定手段(遊技制御装置100)と、抽選手段による抽選結果が特別結果であった場合に遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段(遊技制御装置100)と、特別遊技において遊技球の入賞が可能な入賞可能状態と不可能な入賞不可能状態とに変化可能な特別変動入賞装置38と、を備えた遊技機であって、抽選手段の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となることを条件に、当該抽選手段の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となる当選確率を第1当選確率と、該第1当選確率よりも高い当選確率である第2当選確率との何れかに設定する当選確率変更手段(遊技制御装置100)と、抽選手段の抽選結果が条件装置の作動を伴う特別結果となることを条件に、当選確率を明瞭に報知する明瞭報知状態と、当選確率を不明瞭に報知する不明瞭報知状態と、の何れかの状態を設定する報知状態設定手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備え、特別結果には、条件装置の作動を伴わない小当りを含み、変動パターン設定手段は、複数の変動パターンが設定されている変動パターン決定用テーブルを参照し、所定条件の成立に関連して取得した変動パターン決定用乱数値に対応する変動パターンを複数の変動パターンの中から決定するように構成され、変動パターンの選択に用いるテーブルを複数のテーブルから選択するテーブル選択手段(遊技制御装置100)を備え、テーブル選択手段は、当選確率が第2当選確率であり、かつ、不明瞭報知状態である場合に、小当りが発生したことに基づき、特定のテーブルを選択可能とするようにしている。
したがって、テーブル選択手段は、当選確率が第2当選確率であり、かつ、不明瞭報知状態である場合に、小当りが発生したことに基づき、特定のテーブルを選択可能とするので、テーブルの変更(変動パターンの変更)により高確率状態であることが示唆されることとなり、変動表示ゲームの興趣を向上することができる。すなわち、高確率状態であるか否かを推測するために、遊技者は連続して複数回実行される変動表示ゲームそれぞれ変動パターンに注目するようになり、単に高確率状態であることを報知する際に変動パターンを変更するものと比べて継続的に変動表示ゲームの興趣を向上できる。また、変動表示ゲームの結果が大当りとなる機会は少なく、遊技者は結果がはずれとなる変動表示ゲームを長時間行うこととなり、この期間では何も期待できず遊技が単調であった。しかし、条件装置の作動を伴わない小当りを発生可能であることで、小当りの発生機会を増やせば遊技に変化を与えることができ、さらに、小当りを契機に変動パターンを変更可能としているので、当該小当りの発生に対する期待感を持って遊技を行うようになり、遊技の興趣を向上できる。
また、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、当選確率が第1当選確率であり、かつ、不明瞭報知状態である場合にも、小当りが発生したことに基づき、特定のテーブルを選択可能とし、何れの当選確率であっても、所定回数の変動表示ゲームを実行する毎に当該所定回数となる変動表示ゲームに対して特定のテーブルを選択するものとし、所定回数が、当選確率が第1当選確率である場合よりも第2当選確率である場合の方が少なくなるようにしている。
したがって、テーブル選択手段は、当選確率が第1当選確率であり、かつ、不明瞭報知状態である場合にも、小当りが発生したことに基づき、特定のテーブルを選択可能とし、何れの当選確率であっても、所定回数の変動表示ゲームを実行する毎に当該所定回数となる変動表示ゲームに対して特定のテーブルを選択するものとし、所定回数が、当選確率が第1当選確率である場合よりも第2当選確率である場合の方が少なくなるようにするので、テーブルの変更(変動パターンの変更)により高確率状態であることが示唆されることとなり、変動表示ゲームの興趣を向上することができる。すなわち、高確率状態であるか否かを推測するために、遊技者は連続して複数回実行される変動表示ゲームそれぞれの変動パターンに注目するようになり、単に高確率状態であることを報知する際に変動パターンを変更するものと比べて継続的に変動表示ゲームの興趣を向上できる。
また、閉状態と開状態とに変換可能に構成され、遊技球の入賞に基づき始動情報を発生させる普通変動入賞装置37と、普通変動入賞装置の変換に関わる制御を変更することで、通常動作状態と、該通常動作状態よりも当該普通変動入賞装置37への遊技球の入賞を容易にした入賞容易化状態との何れかを発生する普通変動入賞装置制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、テーブルには、当選確率が第1当選確率で、かつ、通常動作状態で選択可能な第1テーブルと、入賞容易化状態で選択可能な第2テーブルと、が含まれ、テーブル選択手段(遊技制御装置100)は、入賞容易化状態であって、当選確率が第2当選確率であり、かつ、不明瞭報知状態である場合に、小当りが発生したことに基づき所定の確率で第2テーブルに代えて第1テーブルを選択するようにしている。
したがって、テーブル選択手段は、入賞容易化状態であって、当選確率が第2当選確率であり、かつ、不明瞭報知状態である場合に、小当りが発生したことに基づき所定の確率で第2テーブルに代えて第1テーブルを選択するので、テーブルの変更(変動パターンの変更)により高確率状態であることが示唆されることとなり、変動表示ゲームの興趣を向上することができる。すなわち、高確率状態であるか否かを推測するために、遊技者は連続して複数回実行される変動表示ゲームそれぞれの変動パターンに注目するようになり、単に高確率状態であることを報知する際に変動パターンを変更するものと比べて継続的に変動表示ゲームの興趣を向上できる。また、高確率状態である場合に通常テーブル(主に通常確率状態で選択されるテーブル)に移行するようにしたことで、遊技者に通常確率状態であるように思わることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、上述の実施形態の構成を適宜組み合わせることも可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。