JP5349017B2 - 弾性履帯 - Google Patents

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Description

本発明は、クローラ式走行車両に装着される弾性履帯に関する。
ミニショベル等の土木工事用クローラ式走行車両に装着される弾性履帯では、ラグは、弾性履帯幅方向に交互に千鳥状に配され、または芯金の1〜2ピッチごとに配される場合が多い。また、土木工事用の弾性履帯におけるラグは、周方向において芯金の幅全体と重なるように、または隣り合う2つの芯金に跨る程度に大きく形成される。そして、土木工事用の弾性履帯は、泥の付着等を少なくするために隣り合うラグの間が広くなっており、全体としてラグの総接地面積が小さい。
一方、芝等の緑化管理用に使用されるトラックローダーに装着される弾性履帯のラグは、芝等を痛めないように、通常分断されたブロックが弾性履帯幅方向に1列に並べて形成されており、ブロックに分割されて各ブロック間は比較的密にされて接地面の面圧を下げている。また、緑化管理に使用される弾性履帯は、大きな強度が要求されないことから、芯金を有さず、または有していても芯金は棒状の細いものであることが多い。
このように、土木工事用クローラ式走行車両に装着される弾性履帯と緑化管理用に使用されるトラックローダーに装着される弾性履帯とはその構成が異なる。そのため、例えば、土木工事用弾性履帯を緑化管理用のトラックローダーに装着して使用すると、ラグ間が大きく総接地面が小さいことから接地面の面圧が高く、旋回時に芝切れを生じさせる等の問題が生ずる。
また、緑化管理用弾性履帯を土木工事用走行車両に装着して使用すると、緑化管理用弾性履帯は、その剛性が低いために走行車両から脱輪し易く、脱輪を防止するためには、走行車両本体に転輪の脱輪防止ガイド等の対策を講ずる必要がある等の問題がある。
そこで、土木工事用弾性履帯のラグ間を狭めてラグを密に配し、ラグの接地面の面圧を低くして緑化管理用のトラックローダーに使用することが考えられる。なお、これとは手段が異なるが、走行時に牧草地が荒れるのを防止するためのゴム製のクローラベルトが特許文献1に開示されている。
特開平10−236347号公報
ラグ間を狭めてラグを密に配した土木工事用弾性履帯は、芯金が埋め込まれていることに加えて密に配されたラグにより、剛性が高くなって曲がりにくくなり、トラックローダーへの装着が容易でなく、装着されたトラックローダーは、動力ロスにより燃費が悪化することが予想される。さらに、このような弾性履帯は、ラグ間が狭められたことによりラグ間に応力が集中し屈曲クラックが発生するという問題が懸念される。
また、特許文献1に記載されたゴム製のクローラベルトは、交互に配された長ラグと短ラグのうち、長ラグにおける弾性履帯幅方向両端部に面取りを行って牧草地の荒れを防止
するものであるが、依然剛性は低く、これを土木工事用走行車両に装着した場合には、走行車両からの脱落を防止することができない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、土木工事用クローラ式走行車両および緑化管理用クローラ式走行車両のいずれにもこれら車両の機能を損なうことなく装着可能な弾性履帯を提供することを目的とする。
本発明に係る弾性履帯は、ゴムにより無端帯状に形成されクローラ式走行車両の駆動輪に係合される係合孔が周方向に略等間隔に複数受けられた履帯本体と、その長手方向両側にそれぞれ板状の翼部を備え前記履帯本体の周方向に間隔を有して前記履帯本体に埋め込まれた複数の芯金と、前記履帯本体の外周側の表面から突出複数類のラグと、で形成され、前記複数類のラグは、少なくとも、前記履帯本体についての幅方向における前記係合孔の横近傍から前記幅方向の端に向けて分断されずに延びた接地端面を有する大ラグと、いずれも前記係合孔の前記幅方向における横近傍から前記幅方向端に向けて並ぶ複数のブロックで形成され前記周方向に隣り合う一対の小ラグと、を含み、前記大ラグおよび前記一対の小ラグは、前記係合孔を挟んで幅方向の互いに異なる一方に、かつ前記幅方向の両側において前記周方向に交互に配されており、前記芯金は、前記翼部における幅方向両側面がいずれも前記大ラグ、前記一対の小ラグのいずれかに前記周方向において重なるように前記履帯本体内に埋め込まれている
ましくは、前記大ラグと前記一対の小ラグとを隔てる溝の深さが、前記一対の小ラグ同士を隔てる溝よりも浅く形成される。
好ましくは、前記芯金の翼部の前記外周側表面における前記翼部の幅方向両側の端近傍が、前記端に向かうに伴い前記翼部の厚みが減少する曲面または平面となっている
記大ラグおよび前記一対の小ラグは、
前記大ラグの接地端面における前記幅方向の外方の端縁と前記一対の小ラグの一方または両方の接地端面における前記幅方向の外方の端縁とが、前記幅方向において異なる位置となるように形成されていてもよい。
本発明によると、土木工事用クローラ式走行車両および緑化管理用クローラ式走行車両のいずれにも装着可能な弾性履帯を提供することができる。
図1は弾性履帯1を接地側から見た図、図2は弾性履帯1を接地側の反対側から見た図、図3は図1におけるA−A矢視断面図、図4は図1におけるB−B矢視断面図である。
以下の説明において、クローラ式走行車両に装着されたときにおける弾性履帯1の接地側を「外周側」といい、接地側の反対側を「内周側」という。また、クローラ式走行車両が走行するときに弾性履帯1が循環する方向を「周方向」、このときの周方向に直交し、かつクローラ式走行車両の転輪等の回転軸に平行な方向を「幅方向」というものとする。
図1ないし図3を参照して、弾性履帯1は、芯金2,2,2、履帯本体3、大ラグ4,…,4、第1小ラグ5,…,5、第2小ラグ6,6、および1対の抗張体7,7等からなる。
芯金2は、金属等の硬質材料によって形成される。芯金2は、全体として略長い芯金本体11および1対の突起部12,12からなる。
芯金本体11は、その長手方向の両端からそれぞれ中央に向けて一定の長さの部分が、板状の翼部13,13となっている。翼部13は、図4に示されるように、後に説明する突起部12,12が突出する側とは反対側の表面における(芯金2の)幅方向両側の端の一定の部分が、端縁に向かうに伴い翼部13の厚みが減少する凸状の曲面14,14となっている。この曲面14となった一定部分の幅W1は、翼部13の幅W2の5分の1以上2分の1以下が好ましい。
突起部12,12は、芯金本体11における表面が曲面14,14となった側の反対側の表面から突出し、長手方向において両翼部13,13よりも内側に、互いに離れて長手方向中央に対して対称となるように配される。突起部12は、先細りの形状を有し、例え
ばクローラ式走行車両が走行するときに、その転輪が弾性履帯1から脱落しないように転輪を案内するものである。芯金2は、突起部12,12を内周側に突出させ、芯金本体11の長手方向が履帯本体3の幅方向となるようにして、履帯本体3に周方向に等間隔に埋め込まれている。
芯金2は、翼部13の幅方向側面131,131がいずれも、大ラグ4、第1小ラグ5または第2小ラグ6のいずれかに、周方向において重なるように履帯本体3に埋め込まれる。ここで「周方向において重なる」とは、例えば弾性履帯1を接地側(外周側)から見たときに重なる意である。また、芯金2の幅方向側面131,131は、大ラグ4および第1小ラグ5の接地端面41,55,56,57、または大ラグ4および第2小ラグ6の接地端面41,64,65,66のいずれかに、周方向において重なるように履帯本体3に埋め込まれている(図1の芯金2a参照)。
履帯本体3は、肉厚帯状のゴムの両端が接合されて無端帯状に形成されたものである。履帯本体3は、埋め込まれた隣り合う芯金2,2の間における幅方向の中央に、内周側と外周側とを貫通する係合孔15,…,15を備えている。係合孔15は、弾性履帯1が装着されるクローラ式走行車両の駆動輪の爪に係合されて、駆動輪の回転により弾性履帯1を循環運動させるためのものである。係合孔15を、履帯本体3を貫通させず、内周側に開口し駆動輪の爪が係合可能な適度な深さを有する凹部として形成してもよい。
履帯本体3の内周側における、突出する突起部12,12のそれぞれの幅方向外方側の表面には、一定の幅を有して履帯本体3を周方向に一巡する転輪走行帯16,16が設けられている。
大ラグ4は、履帯本体3の外周側から突出し、幅方向における一方の側において係合孔15の横近傍から履帯本体3の幅方向端縁まで、その接地端面41が幅方向に対して傾斜せずに伸びている。大ラグ4は、1つの係合孔15について幅方向のいずれかの側に1つ設けられ、隣り合う係合孔15,15の横における2つの大ラグ4,4は、幅方向において異なる側に配される。つまり、大ラグ4,…,4は、周方向において千鳥状に配されている。大ラグ4の周方向の幅(幅方向に延び周方向に対向するその根元(ねもと)43,43の距離)D1は、係合孔15における周方向の両側面151,151の距離D2よりも大きい。大ラグ4は、履帯本体3の幅方向の端縁近傍で接地端面41の幅が狭くなっている。
第1小ラグ5および第2小ラグ6は、幅方向について大ラグ4が配された側とは反対側で、履帯本体3の外周側から突出する。第1小ラグ5および第2小ラグ6は、幅方向に対して傾斜せずに、互いに平行に、係合孔15の横近傍から履帯本体3の幅方向端縁まで伸びている。第1小ラグ5および第2小ラグ6は、係合孔15を挟んで幅方向に並ぶ大ラグ4を、その周方向の中間で幅方向に伸びる小ラグ溝51により2分割したような形状である。ただし、第1小ラグ5および第2小ラグ6は、履帯本体3の端縁までそれぞれの幅が変化しない。
したがって、第1小ラグ5および第2小ラグ6は、対のラグとして、周方向に隣り合う係合孔15,15について幅方向において異なる側に配され、周方向において千鳥状である。第1小ラグ5と大ラグ4とを周方向において隔てる溝17、および第2小ラグ6と大ラグ4とを周方向において隔てる溝18は、周方向に交互に並び、それぞれ隣り合う溝17,18の距離は周方向のいずれの2つにおいても略等しい。
ここで、芯金2は、翼部13の幅方向側面131,131がいずれも、大ラグ4、第1小ラグ5または第2小ラグ6のいずれかに、周方向において重なるように履帯本体3に埋め込まれており、溝17,18はいずれも芯金2の翼部13と周方向において重なり、小ラグ溝51は芯金2の翼部13と周方向において重ならない。
なお、小ラグ溝51は、溝17,18と略同じ深さ、または溝17,18よりも浅く形成されているのが好ましい。
第1小ラグ5は、幅方向中央側から端側に向けて順に並ぶ、第1中央側ブロック52、第1中ブロック53および第1端側ブロック54で形成される。第1中央側ブロック52、第1中ブロック53および第1端側ブロック54は、1つのラグを幅方向に並ぶ3つの
ブロックに分割したものであり、それぞれの周方向断面の形状は略同一である。
第1端側ブロック54は、第1小ラグ5全体の略半分の長さを有し、残りの長さを第1中ブロック52および第1中央側ブロック53が略2分する。
第2小ラグ6は、幅方向中央側から端側に向けて順に並ぶ、第2中央側ブロック61、第2中ブロック62および第2端側ブロック63で形成される。第2中央側ブロック61、第2中ブロック62および第2端側ブロック63は、小ラグ溝51の中心を含み周方向に直交する仮想平面に対して、第1中央側ブロック52、第1中ブロック53および第1端側ブロック54とそれぞれ面対称となる形状を有する。
抗張体7,7は、複数のスチールコード等の抗張力コードが幅方向に1列に並べられて形成されている。各抗張体7は、それぞれが芯金2の翼部13の外周側を周方向全体にわたり巻回された状態で、履帯本体3に埋め込まれている。
弾性履帯1は、大ラグ4および対となった第1小ラグ5、第2小ラグ6が周方向に交互に配されることにより周方向における剛性の高低分布が小さくなり、例えば緑化管理用クローラ式走行車両であるトラックローダーへの装着を容易に行うことができ、走行時の走行車両からの脱落が防止される。さらに、弾性履帯1が装着されたクローラ式走行車両は、動力ロスによる燃費の悪化の防止が期待できる。
また、弾性履帯1は、大ラグ4および対となった第1小ラグ5、第2小ラグ6が係合孔15を挟んでその幅方向横の互いに異なる側に配されている。そして、小ラグ溝51が芯金2と周方向において重ならないことにより、良好な屈曲性がブロック状のラグ52〜54,41〜63で実現されるとともに、大ラグ4の大きな剛性が第1小ラグ5および第2小ラグ6間の小ラグ溝51に生ずるクラックを防止する。
弾性履帯1において、芯金2の翼部13における外周側の表面は、その幅方向端縁近傍が凸状の曲面14,14となっている。弾性履帯1は、芯金2がこの曲面14,14を有することにより、大ラグ4または対の第1小ラグ5、第2小ラグ6のいずれかに周方向において重なる、芯金2における周方向の両端近傍と抗張体7との間Mdのゴムの厚みが増加し、この部分の歪みが緩和されてラグの根元におけるクラックの発生が防止される。
また、弾性履帯1は、大ラグ4を備えることによりその接地面積が比較的大きくなり、クローラ式走行車両に装着したときに(単位面積当たりの)面圧が低下するので、緑化管理用弾性履帯として使用しても、芝切れ等の緑地の破損を回避することができる。
図5は他の弾性履帯1Bを接地側から見た図、図6は図5におけるC−C矢視断面図である。
弾性履帯1Bにおいてその構造等が弾性履帯1におけるものと略同一の構成を有するものは説明を省略し、図5および図6において弾性履帯1における符合と同一の符合を付す。
弾性履帯1Bは、大ラグ4、第1小ラグ5における第1端側ブロック54、および第2小ラグ6における第2端側ブロック63の各接地端面41B,57B,66Bの幅方向端縁近傍が、履帯本体3の端縁に向かうにつれてラグの高さを減少させる湾曲面(ラウンドショルダー)42B,58B,67Bとなっている。
弾性履帯1Bは、大ラグ4、第1小ラグ5および第2小ラグ6における各接地端面41B,57B,66Bの弾性履帯1B幅方向両縁近傍が湾曲面42B,58B,67Bとなっていることにより、例えば芝等の上で旋回してもラグによる芝の破損を抑制することができる。
図7は他の弾性履帯1Cを接地側から見た図、図8は図7におけるD−D矢視断面図である。
弾性履帯1Cは、芯金2,2,2、履帯本体3、大ラグ4C,…,4C、第1小ラグ5C,…,5C、第2小ラグ6C,6C、および1対の抗張体7,7等からなる。
弾性履帯1Cにおいてその構造等が弾性履帯1におけるものと略同一の構成を有するものは説明を省略し、図7および図8において弾性履帯1における符合と同一の符合を付す。
芯金2は、金属等の硬質材料によって形成される。芯金2は、全体として略長い芯金本
体11および1対の突起部12,12からなる。
弾性履帯1Cにおける芯金2は、弾性履帯1における芯金2の翼部13Cの外周側表面の凸状の曲面14,14に換えて、芯金2の幅方向両側の端の一定の部分が、端縁に向かうに伴い翼部13Cの厚みが一定の割合で減少する平面14Cとなっている。この平面14Cとされる範囲W1は、翼部13Cの幅W2の5分の1以上2分の1以下が好ましい(図8参照)。
大ラグ4Cは、履帯本体3の外周側から突出し、1つの係合孔15について幅方向のいずれかの側に1つ設けられ、隣り合う係合孔15,15の横における2つの大ラグ4C,4Cは、幅方向において異なる側に配され、周方向において千鳥状である。大ラグ4Cは、係合孔15の横近傍から履帯本体3の幅方向端縁まで伸び、幅方向に延び周方向に対向するその根元(ねもと)43C,43C間の距離が、履帯本体3の幅方向端に向かうに伴い大きくなっている。大ラグ4Cの接地端面41Cは、幅方向の長さの略半分の位置で周方向に二つに分かれている。大ラグ4Cの接地端面41Cは、二つに分かれてから幅方向端に向けて、いずれもその接地端面の幅(周方向における寸法である)が一定である。
大ラグ4Cの根元(ねもと)43C,43C間の距離は、係合孔15における周方向の両側面151,151の距離D2よりも常に大きく、履帯本体3に埋め込まれた芯金2の長手方向端と幅方向において重なり合う位置で最大D1となる。ここで「幅方向において重なる」とは、「周方向において重なる」と同じく、例えば弾性履帯1Cを接地側(外周側)から見たときに重なる意である。
第1小ラグ5Cおよび第2小ラグ6Cは、幅方向について大ラグ4Cが配された側とは反対側で、幅方向の一方の側については、周方向に隣り合う大ラグ4C,4Cに挟まれて配されている。第1小ラグ5Cは、大ラグ4Cの周方向一方の根元43Cに沿って幅方向に延びた溝17Cにより大ラグ4Cと隔てられ、第2小ラグ6Cは、大ラグ4Cの周方向他方の根元43Cに沿って幅方向に延びた溝18Cにより大ラグ4Cと隔てられている。また、隣り合う第1小ラグ5Cおよび第2小ラグ6Cは、周方向に直交して幅方向に延びた小ラグ溝51Cにより分けられている。
第1小ラグ5Cおよび第2小ラグ6Cの形状は、小ラグ溝51Cの中心を含み周方向に直交する仮想平面に対して面対称である。つまり、第1小ラグ5Cおよび第2小ラグ6Cは、いずれも履帯本体3の幅方向端に向かうに伴いその幅(周方向における寸法である)が狭くなる。また、幅方向について大ラグ4Cの逆側に配される第1小ラグ5Cおよび第2小ラグ6Cは、大ラグ4C同様に周方向において千鳥状である。
弾性履帯1Cにおいて、第1小ラグ5Cおよび第2小ラグ6Cを分ける小ラグ溝51Cの深さE1は、第1小ラグ5Cと大ラグ4Cとを隔てる溝17Cおよび第2小ラグ6Cと大ラグ4Cとを隔てる溝18Cのいずれの深さE2よりも深く形成されているのが好ましい。なお、溝17Cおよび溝18Cの深さは同じである。
第1小ラグ5Cは、幅方向中央側から端側に向けて順に並ぶ、第1中央側ブロック52C、第1中ブロック53Cおよび第1端側ブロック54Cで形成される。第1中央側ブロック52C、第1中ブロック53Cおよび第1端側ブロック54Cは、1つのラグを幅方向に並ぶ3つのブロックに分割したものである。
上記したように、第2小ラグ6Cは、第1小ラグ5Cと面対称の形状であり、第1中央側ブロック52Cに面対称である第2中央側ブロック61C、第1中ブロック53Cに面対称である第2中ブロック62C、および第1端側ブロック54Cに面対称である第2端側ブロック63Cで構成される。
さて、弾性履帯1Cにおいては、弾性履帯1と同様に、芯金2は、翼部13Cの幅方向側面131,131がいずれも、大ラグ4C、第1小ラグ5Cまたは第2小ラグ6Cのいずれかに、周方向において重なるように履帯本体3に埋め込まれている。
そのため、溝17C,18Cはいずれも芯金2の翼部13Cと周方向において重なり、小ラグ溝51Cは芯金2の翼部13Cと周方向において重ならない。
弾性履帯1Cは、周方向に交互に配される大ラグ4Cおよび第1小ラグ5C、第2小ラグ6Cにより周方向における剛性の高低分布が小さくなり、クローラ式走行車両への装着
を容易に行うことができ、かつ走行時の走行車両からの脱落が防止される。また、弾性履帯1が装着されたクローラ式走行車両は、動力ロスによる燃費の悪化が防止される。
また、弾性履帯1Cは、対となった第1小ラグ5C、第2小ラグ6Cに対して係合孔15を挟んでそ反対側に大ラグ4Cが配されていることにより、大ラグ4Cの大きな剛性が第1小ラグ5Cおよび第2小ラグC6間の小ラグ溝51Cに生ずるクラックを防止する。
また、弾性履帯1Cは、芯金2の幅方向端部の外周側表面が、その側面131,131に向けて傾斜する平面14C,14Cとなっていることにより、抗張体7との間Mdのゴムの厚みが増加し、この部分の歪みが緩和されてラグの根元におけるクラックの発生が防止される。
上述の実施形態において、弾性履帯1,1B,1Cのいずれかが有する構成を他の弾性履帯に適用することができる。例えば、弾性履帯1において、芯金2の翼部13における凸状の曲面14,14に換えて、弾性履帯1Cの芯金2における平面14C,14Cを採用してもよい。また、弾性履帯1Cの芯金2における平面14C,14Cに換えて、弾性履帯1の芯金2における凸状の曲面14,14を採用してもよい。弾性履帯1Cの大ラグ4C、第1端側ブロック54Cおよび第2端側ブロック63Cにおける各接地端面41C,57C,66Cの幅方向端縁近傍を、履帯本体3Bにおけるように、履帯本体3の幅方向端縁に向かうにつれてラグの高さを減少させる湾曲面としてもよい。
弾性履帯1,1Bにおける対となった第1小ラグ5および第2小ラグ6に換えて、略形状の等しい3つの小ラグを採用してもよい。この小ラグも、第1小ラグ5および第2小ラグ6と同様に、幅方向に分かれた複数のブロックで形成される。また、弾性履帯1Cにおいて、第1小ラグ5Cおよび第2小ラグ6Cの周方向の幅を小さくし、これらの間に幅方向に並ぶ複数のブロックで形成される第3の小ラグ、または幅方向に切れ目のない小ラグを配してもよい。隣り合う大ラグ4、4B,4C間の距離に応じて、幅方向に並ぶ複数のブロックで形成された3種類以上の小ラグを配してもよい。
ただし、小ラグをどのように形成する場合であっても、芯金2は、翼部13の幅方向側面131,131がいずれも、大ラグ4,4C、大ラグ4,4Cの周方向両側に隣り合う2つの小ラグのいずれかに、周方向において重なるように履帯本体3に埋め込まれる。
また、弾性履帯1において、大ラグ4および小ラグ5,6のそれぞれの接地端面41,57,64の幅方向外方端縁68,69,70を、図1に示されるように周方向に一線に並べるのではなく、大ラグ4の接地端面41の幅方向外方端縁68と、小ラグ5,6の接地端面57,64のいずれかまたは両方の幅方向外方端縁69,70とが、幅方向において異なる位置となるように構成してもよい。
図7に示される弾性履帯1Cにおいても、これと同様に大ラグ4Cの接地端面41Cの幅方向外方端縁68Cと、小ラグ5C,6Cの接地端面のいずれかまたは両方の幅方向外方端縁69C,70Cとをが、幅方向において異ならせることができる。
転輪走行帯16の外周側には大ラグ4,4Cおよび小ラグ5,6,5C,6Cが左右配置されるので、安定した踏面を有し、落ち込むことなく(上下しない)転輪がスムーズに走行する。また、ラグの出入りがあること、大きなラグ間を有することで、軟弱路でこの部分の土壌剪断力が作用し、トラクションが向上する。
その他、弾性履帯1,1B,1C、および弾性履帯1,1B,1Cの各構成または全体の構造、形状、寸法、個数、材質などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
本発明は、クローラ式走行車両に装着される弾性履帯に利用することができる。
図1は弾性履帯を接地側から見た図である。 図2は弾性履帯を接地側の反対側から見た図である。 図3は図1におけるA−A矢視断面図である。 図4は図1におけるB−B矢視断面図である。 図5は他の弾性履帯を接地側から見た図である。 図6は図5におけるC−C矢視断面図である。 図7は他の弾性履帯を接地側から見た図である。 図8は図7におけるD−D矢視断面図である。
1,1B,1C 弾性履帯
2 芯金
3 履帯本体
4,4C 大ラグ
5,5C 小ラグ(第1小ラグ)
6,6C 小ラグ(第2小ラグ)
13,13C 翼部
14 曲面(凸状の曲面)
14C 平面
15 係合孔
17,17C ((第1)小ラグと大ラグとを隔てる)溝
18,18C ((第2)小ラグと大ラグとを隔てる)溝
41,41B,41C (大ラグの)接地端面
42B (大ラグの接地端面の)湾曲面
51,51C 小ラグ同士を隔てる溝(小ラグ溝)
52,52C ブロック(第1中央側ブロック)
53,53C ブロック(第1中ブロック)
54,54C ブロック(第1端側ブロック)
58B (小ラグの接地端面の)湾曲面
61,61C ブロック(第2中央側ブロック)
62,62C ブロック(第2中ブロック)
63,63C ブロック(第2端側ブロック)
67B (小ラグの接地端面の)湾曲面
68,68C 大ラグの接地端面における幅方向の外方の端縁(幅方向外方端縁)
69,69C 小ラグの接地端面における幅方向の外方の端縁(第1端側ブロックの接地端面の幅方向外方端縁)
70,70C 小ラグの接地端面における幅方向の外方の端縁(第2端側ブロックの接地端面の幅方向外方端縁)
131 (翼部の幅方向)側面
E1 (小ラグ同士を隔てる)溝の深さ
E2 溝の深さ

Claims (5)

  1. ゴムにより無端帯状に形成されクローラ式走行車両の駆動輪に係合される係合孔が周方向に略等間隔に複数受けられた履帯本体と、
    その長手方向両側にそれぞれ板状の翼部を備え前記履帯本体の周方向に間隔を有して前記履帯本体に埋め込まれた複数の芯金と、
    前記履帯本体の外周側の表面から突出複数類のラグと、で形成され、
    前記複数類のラグは、少なくとも、
    前記履帯本体についての幅方向における前記係合孔の横近傍から前記幅方向の端に向けて分断されずに延びた接地端面を有する大ラグと、
    いずれも前記係合孔の前記幅方向における横近傍から前記幅方向端に向けて並ぶ複数のブロックで形成され前記周方向に隣り合う一対の小ラグと、を含み、
    前記大ラグおよび前記一対の小ラグは、
    前記係合孔を挟んで幅方向の互いに異なる一方に、かつ前記幅方向の両側において前記周方向に交互に配されており、
    前記芯金は、
    前記翼部における幅方向両側面がいずれも前記大ラグ、前記一対の小ラグのいずれかに前記周方向において重なるように前記履帯本体内に埋め込まれている
    ことを特徴とする弾性履帯。
  2. 前記大ラグと前記一対の小ラグとを隔てる溝の深さが、前記一対の小ラグ同士を隔てる溝よりも浅い
    請求項1に記載の弾性履帯。
  3. 前記芯金の翼部の前記外周側表面における前記翼部の幅方向両側の端近傍が、
    前記端に向かうに伴い前記翼部の厚みが減少する曲面または平面となっている
    請求項1または請求項2に記載の弾性履帯。
  4. 前記大ラグと前記一対の小ラグのいずれも、
    その接地端面が前記幅方向の端において前記幅方向の端縁に向かうにつれてラグの高さを減少させる湾曲面となっている
    請求項1に記載の弾性履帯。
  5. 前記大ラグおよび前記一対の小ラグは、
    前記大ラグの接地端面における前記幅方向の外方の端縁と前記一対の小ラグの一方または両方の接地端面における前記幅方向の外方の端縁とが、前記幅方向において異なる位置となるように形成されている
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の弾性履帯。
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