JP5348971B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートに係り、特に衝撃を吸収できるヘッドレストを備えた車両用シートに関する。
従来、ヘッドレストは、図9に示すように、パイプ材からなるヘッドレストフレーム101の周囲にクッション材107を配置してその表面を表皮材で被覆して構成されることで、車両の走行中に衝撃を受けたときには乗員の頭部に加わる衝撃を緩和している。このような従来のヘッドレストによっても十分な緩衝効果を得ることが可能であるが、更に高い緩衝効果を有するヘッドレストが望まれていた。
このため、ヘッドレストフレームの一部を塑性変形可能な変形部として形成し、若しくは、ヘッドレストフレームに塑性変形可能な変形部材を取り付けて、この変形部又は変形部材の塑性変形によって衝撃エネルギーを吸収可能に構成されたヘッドレストが提案されている(例えば、特許文献1乃至3参照。)
実開平06−064548号公報 特開2005−287765号公報 実開昭61−167854号公報
上記特許文献1に開示された技術は、ヘッドレストフレームを構成するパイプ材の一部を偏平に潰した変形部が後方へ折れ曲がることにより頭部に加わる衝撃を吸収するように構成されている。しかし、特許文献1の技術では変形部が変形したときに突起状になるためカバーで変形部を被覆しており、部品点数の増加が避けられず、また、このカバーの取付けに工数がかかるという不都合があった。
上記特許文献2に開示された技術は、ヘッドレストフレームを構成するパイプ材を屈曲形状に構成することで変形しても突起状にはならず且つ、様々な方向からヘッドレストにかかる衝撃を吸収することができる。しかし、特許文献2の技術は、前後方向にもパイプ材を屈曲するため薄型なヘッドレストには適用が困難であるなど、設計の自由度を向上することが困難であるという不都合があった。
上記特許文献3に開示された技術は、平行に離間して配置された一対のパイプ材の間に前面及び後面側に膨出した膨出面を有する変形部材を配設してヘッドレストフレームが構成されており、この変形部材の塑性変形によって衝撃を吸収することができる。しかし、特許文献3の技術は、ヘッドレストの頭部側の面の一部に膨出面が形成されることから、衝撃が加わる角度によって吸収できるエネルギーに差異が生じるという不都合があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、乗員の頭部に加わる衝撃を緩和することができるヘッドレストを備えた車両用シートを提供することである。
本発明の他の目的は、様々なヘッドレストに適用できるとともに部品点数の増加を抑え、より確実に衝撃エネルギーを吸収できるヘッドレストを備えた車両用シートを提供することである。
前記課題は、請求項1に係る、車体フロア側に支持されたシートクッションと、該シートクッションに連結されたシートバックと、ヘッドレストと、を備えてなる車両用シートであって、前記ヘッドレストは、シートバックフレームに取り付けられるピラー部材と、金属プレートであって、前記ピラー部材に取り付けられ、塑性変形することによって衝撃エネルギーを吸収可能な変形部材と、を備えヘッドレストフレームから成り該ヘッドレストフレームの前記変形部材は、前記ピラー部材の頭部側にのみ配設される前板部と、前板部の下方側の左右側のそれぞれから連続して延設され、後方側に屈曲された一対の側板部と、を備え、前記前板部は、少なくとも上下方向の一方側で前記ピラー部材に固着され、前記一対の側板部は、前記前板部よりも上下方向の幅が短く形成されて、前記ピラー部材にそれぞれ固着されることにより解決される。
上記構成によれば、後方に移動した乗員の頭部がヘッドレストのクッション材を介して変形部材を後方側に押圧した際に、変形部材の前板部が塑性変形することで乗員の頭部に加わる衝撃を緩和することができる。このとき、側板部によって前板部の全体がピラー部材から前方側に離間した位置に配設されるため、前板部又は側板部の塑性変形に伴い前板部が後方側に移動できる大きな空間を確保することができ、変形部材の変形可能な自由度を著しく増大させることができる。こうして、乗員の頭部が受ける衝撃を変形部材の塑性変形によって確実に緩和することができ、頸部に作用する衝撃力の低減を図ることができるヘッドレストフレームを備える車両用シートを提供することができる。また、左右の側板部は前板部の左右側のそれぞれから連続して延設される構成であるため部品点数の増加を抑えつつも、設計の自由度が高く、様々なヘッドレストに適用可能なヘッドレストフレームを備える車両用シートを提供することができる。
また、上記構成により、変形部材は、前板部の上下方向の一方側及び左右の側板部の計3カ所でピラー部材に固着されるため、変形部材の塑性変形時に、側板部が左右のいずれかの方向に倒れることが規制され、前板部を後方側にのみ変形若しくは移動させることができる。すなわち、変形部材を所定の方向に塑性変形させることができるため、確実に衝撃エネルギーを吸収することができるヘッドレストフレームを備える車両用シートを提供することができる。
さらに、上記構成によれば、側板部は、前板部の上下方向の長さよりも短い幅に形成されることで、側板部が左右側に延設されない部分の前板部の塑性変形が容易となる。また、左右の側板部を前板部の下方側から延設された配置とすることで、側板部が左右側に延設されない上側部分の前板部の縁部分を頭部が押圧した場合にも確実に前板部を塑性変形させることができる。さらに、前板部に入力された荷重が大きい場合には、左右の側板部も変形することでより大きな衝撃エネルギーを吸収することができる。こうして、乗員の頭部に加わる衝撃を確実に吸収することができるヘッドレストフレームを備える車両用シートを提供することができる。
さらに、上記構成によれば、ヘッドレストの大きさなどによって異なるエネルギー吸収特性を有する変形部材を配設することが可能となる。
また、請求項2のように、前記前板部は、前記ピラー上端部より下方に配置され、少なくとも上下方向の一方側の端部で前記ピラー部材に固着されると好ましい。
また、請求項3のように、前記一対の側板部は、乗員の頭部に押圧される前記前板部の領域よりも下方に設けられている。
また、請求項4のように、前記ピラー部材は、着座した乗員の頭部側に上部が屈曲して形成されていると好ましい。
また、請求項5のように、前記一対の側板部は開口部を備えていると好ましい。
また、請求項6のように、前記側板部は、前記開口部の近傍で、前記ピラー部材に固着されていると好ましい。
また、請求項7のように、前記一対の側板部は、蛇腹部を備え、該蛇腹部は、前後方向に山折り若しくは谷折り形成されてなるようにしてもよい。
また、請求項8のように、前記ピラー部材は、左右に離間して配置されるサイドピラー部を含んで構成され、前記変形部材は、前記サイドピラー部間のみに設けられているようにしてもよい。
また、請求項9のように、前記ピラー部材は、着座した乗員の頭部側に上部が屈曲して形成された屈曲部を有し、前記側板部は、前記屈曲部を避けて前記ピラー部材に固着されていると好ましい。
また、請求項10のように、前記ピラー部材は、着座した乗員の頭部側に上部が屈曲して形成された屈曲部を有し、前記前板部は、前記屈曲部より上に形成されていると好ましい。
本発明に係る車両用シートによれば、乗員の頭部が受ける衝撃を変形部材の塑性変形によって確実に緩和することができるヘッドレストフレームを備える車両用シートを提供することができる。また、変形部材を所定の方向に塑性変形させることができ、確実に衝撃エネルギーを吸収することができるヘッドレストフレームを備える車両用シートを提供することができる。また、車両のタイプごとに適した変形部材を備えたヘッドレストフレームを備える車両用シートを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることはもちろんである。
(第1の実施形態)
図1乃至図4は本発明の第1の実施形態を示し、図1は車両用シートの概略斜視図、図2はシートフレームの概略斜視図、図3はヘッドレストフレームの概略説明図、図4はヘッドレストフレームの変形状態を示す説明図である。
本実施形態に係る車両用シートSは、図1に示すように、シートバックS1と、シートクッションS2と、シートバックS1の上部に取付けられたヘッドレストHRとを備えている。なお、以下のヘッドレストHRの説明において、乗員の頭部が配置される側(前側)を頭部側とし、シートバックS1側を下方側とする。
図2に示すように、シートフレームFは、シートバックフレーム3と、着座フレーム5と、ヘッドレストフレーム1とを主要構成要素として備えており、ヘッドレストフレーム1のピラー部材11の下部側を、シートバックフレーム3の上部に設けられたピラー支持部18,18に取り付けることができる。
シートバックフレーム3及び着座フレーム5のそれぞれにクッション材7を取り付け、クッション材7の外周を表皮材8により被覆してシートバックS1及びシートクッションS2が構成されている。また、ヘッドレストHRは、ヘッドレストフレーム1の外周側を囲うように緩衝材としてのクッション材7を設け、クッション材7の外周に表皮材8を被覆して構成されている。
次に、図3(a),(b)に基づいて、ヘッドレストフレーム1について説明する。図3(a)は、ヘッドレストフレーム1の斜視図、図3(b)は、ヘッドレストフレーム1の変形の様子を示す側面図である。
図3(a)に示すように、ヘッドレストフレーム1は、円筒状部材(パイプ材)若しくは中実の丸棒部材を略コ字状に屈曲して形成されたピラー部材11と、ピラー部材11の頭部側を覆うように配設される略板状の変形部材15とを主要部材として構成されている。
ピラー部材11は、左右方向に離間して配置されるサイドピラー部12,12と、左右のサイドピラー部12,12を上部側で連結する上部ピラー部13とからなる。
左右のサイドピラー部12,12は、ヘッドレストフレーム1を適度な傾きで取り付け可能に前後方向に屈曲して構成されている。上述のように、サイドピラー部12,12の下部側を、シートバックフレーム3の上部に設けられたピラー支持部18,18に取り付けることができる。また、サイドピラー部12,12の中程から上部側の位置には変形部材15が取り付けられる。
変形部材15は、塑性変形可能な板状部材から形成されており、頭部側に配置される前板部16と、前板部16下側の左右側から後方側に屈曲しつつ連続して延設された側板部17,17とからなる。左右の側板部17,17の先端がサイドピラー部12,12にそれぞれ固着され、前板部16の上部側16aが上部ピラー部13に固着されることで、変形部材15はピラー部材11の頭部側に配設される。
側板部17,17は、前板部16の上下方向の長さよりも短い幅に形成されており、側板部17,17が左右側に延設されていない領域の前板部16が前後方向に塑性変形容易に構成されている。具体的には、側板部17,17の上下方向の寸法は、乗員の頭部に押圧される前板部16の領域よりも下方の左右側に形成可能な幅に調整されている。また、前板部16が頭部側に張り出すように湾曲した形状に形成されるとともに、側板部17,17によって前板部16をサイドピラー12,12から所定距離離間して配設されることで、前板部16が後方側に塑性変形可能なストロークを確保している。
なお、変形部材15は、前板部16の上部側16aと、側板部17,17の先端部分の計3カ所でピラー部材11に溶接(溶接部19)によって固着されているが、溶接以外にも、リベット止め、ボルト止め、若しくはスポット溶接などであってもよい。
乗員の頭部がクッション材7を挟んで前板部16に強く押しつけられると、前板部16が図3(b)の一点破線で示したように塑性変形して衝撃を吸収する。
前板部16が、前板部16の上部側16aと左右側の側板部の3カ所のみでピラー部材11に固定されることで、変形部材15の変形量を増大させることができ、また、左右の側板部17,17を前板部16の下方側に配置された形状とすることで、頭部が前板部16の縁部分を押圧した場合にも確実に前板部16を塑性変形させることができる。さらに、前板部16に入力された荷重が大きい場合には、左右の側板部17,17も変形することでより大きな衝撃エネルギーを吸収することができる。
なお、前板部16の上部側16aを上部ピラー部13に固着することで、左右の側板部17,17が塑性変形する際に、一対の側板部17,17が平行な相対位置を保ったまま左右いずれかの方向に倒れることを規制している。従って、変形部材は、側板部17,17を折り曲げることで、前板部16を後方側に移動させることができ、側板部17,17の塑性変形においても確実に衝撃エネルギーを吸収することができる。
変形部材15は、塑性変形可能な金属、若しくは樹脂から構成することができるが、特に、軟鉄やアルミニウム合金などの高い塑性変形能を備える材質によって構成されることが望ましい。また、変形部材15の材質や板厚を選定することによって、吸収可能なエネルギーを調整することができる。例えば、板厚0.7mmのスチール製(軟鉄)の板材によって構成された変形部材15は、およそ300N以上の応力が加わることによって塑性変形が始まる。同様に、板圧1.0mmの板材で構成された変形部材15の塑性変形には、およそ1000N以上の応力が必要となる。
すなわち、変形部材15を構成する板材の板圧を適宜選択することによって、変形部材15のエネルギー吸収量を調整することができ、最適なエネルギー吸収特性を有する変形部材15を配設することが可能となる。従って、車両のタイプごとに適したヘッドレストフレーム1若しくはヘッドレストHRを得ることができる。
さらに、前板部16の所定箇所に孔やスリット若しくは切り欠きを形成することで、変形部材15のエネルギー吸収特性を調整することができる。例えば、前板部16の中央部の左右方向に沿って小さな孔を複数形成することで、頭部が前板部16の中心部分からずれた位置を押圧した場合にも前板部16を中心部の左右方向で折り曲げ変形させることができ、狙いのエネルギー吸収特性を得ることができる。また、前板部16の下方側は側板部17,17が延設されるため、やや高い変形応力を有しているが、前板部16の下方側に多数の微小な孔を形成することで、変形応力を低下させることができ、より均一なエネルギー吸収特性を得ることができる。
次に、変形部材15の作用を図4に基づいて説明する。
図4は、ヘッドレストフレームの変形状態を示す説明図であり、図4(a)は衝突前、図4(b)は衝突後の状態を示している。
後面衝突などにより、後方から衝撃を受けて慣性で乗員の頭部が後方に移動すると、乗員の頭部がヘッドレストHRを押圧するため、クッション材7を介して変形部材15が後方側に押圧されて塑性変形する。具体的には、変形部材15の前板部16に乗員の後方移動に伴う応力の負荷に応じて塑性変形する。
この変形部材15の塑性変形によって、後面衝突などによる衝撃荷重を吸収して乗員の頭部が受ける衝撃を緩和することができ、同時に、頸部に作用する衝撃力の低減を図ることができる。
(第2の実施形態)
図5及び図6は本発明の第2の実施形態を示し、図5は、ヘッドレストフレーム21の斜視図、図6は、I−I断面でのヘッドレストフレーム21の塑性変形前後の状態を示す断面図である。
なお、以下の各実施の形態において、第1の実施の形態と同様部材、配置等には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態に係るヘッドレストフレーム21は、第1の実施形態と比べて、側板部27,27の形状が異なっている点で大きく相違する。
まず、図5に基づいてヘッドレストフレーム21の構成を説明する。
変形部材25は、塑性変形可能な板状部材から形成されており、頭部側に配置される前板部26と、前板部26の左右側から後方側に屈曲しつつ連続して延設された側板部27,27とからなる。左右の側板部27,27の先端がサイドピラー部12,12にそれぞれ固着され、前板部26の上部側26aが上部ピラー部13に固着されることで、変形部材25はピラー部材11の頭部側に配設される。
側板部27,27には、蛇腹部27a,27aが形成されており、乗員の頭部がクッション材7を介して前板部26を強く押圧すると、この蛇腹部27a,27aが優先的に塑性変形されることによって衝撃エネルギーを吸収する。もちろん、さらに大きなエネルギーが前板部26に負荷された場合には、側板部27,27に加えて前板部26が塑性変形してエネルギーを吸収する。
なお、本実施形態においては、蛇腹部27a,27aを左右方向の外方に向けた山折りによって形成されているが谷折りとして形成しても良く、山折りと谷折りを組み合わせて形成しても良い。
蛇腹部27a,27aが変形の起点となって側板部27,27が優先的に塑性変形されることによって、乗員の頭部が前板部26の左右方向の縁部分を押圧した場合にも、効果的に衝撃エネルギーを吸収することができる。また、側板部27,27が前板部26の左右側の全体から延設される構成とすることで、変形部材25の上下方向での塑性変形特性の変動を小さくすることができる。
なお、前板部26の上部側26aが上部ピラー部13に固着されることで、第1の実施形態と同様に、側板部27,27が塑性変形する際に左右側に倒れることを防いでいる。
次に、ヘッドレストフレーム21の塑性変形前後の状態を図6に基づいて説明する。図6(a)は衝突前、図6(b)は衝突後の状態を示している。
後面衝突などにより、後方から衝撃を受けて慣性で乗員の頭部が後方に移動すると、乗員の頭部がヘッドレストHRを押圧するため、クッション材7を介して変形部材25が後方側に押圧される。このとき、側板部27,27に形成された蛇腹部27a,27aが優先的に塑性変形されることによって、後面衝突などによる衝撃荷重を吸収して乗員の頭部が受ける衝撃を緩和することができ、同時に、頸部に作用する衝撃力の低減を図ることができる。
本実施形態では、左右それぞれの側板部27,27に形成された蛇腹部27a,27aは、上下方向にほぼ平行に2カ所ずつに形成されているが、1〜4カ所形成してもよい。蛇腹部27a,27aの数によって側板部27,27の変形特性が変化するため、吸収エネルギーを調整することができる。
また、上下方向に対する角度を設けて蛇腹部27a,27aを形成すると、側板部27,27の変形方向を調整することができるため、側板部27,27の塑性変形によるエネルギー吸収特性に方向性を付加することができる。
(第3の実施形態)
図7及び図8は本発明の第3の実施形態を示し、図7は、ヘッドレストフレーム35の斜視説明図、図8は、II−II断面でのヘッドレストフレーム35の塑性変形前後の状態を示す断面図である。
なお、以下の各実施の形態において、第1の実施の形態と同様部材、配置等には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態に係るヘッドレストフレーム31は、第1の実施形態と比べて、側板部37,37の形状が異なっている点で大きく相違する。
まず、図7に基づいてヘッドレストフレーム31の構成を説明する。
変形部材35は、塑性変形可能な板状部材から形成されており、頭部側に配置される前板部36と、前板部36の左右側から後方側に屈曲しつつ連続して延設された側板部37,37とからなる。左右の側板部37,37の先端がサイドピラー部12,12にそれぞれ固着され、前板部36の上部側36aが上部ピラー部13に固着されることで、変形部材35はピラー部材11の頭部側に配設される。
側板部37,37には複数の開口部37a,37a,37aが上下方向に並んで形成されており、この開口部37a,37a,37aによって側板部37,37の強度が調整されている。乗員の頭部がクッション材7を介して前板部36を強く押圧すると、この開口部37a,37a,37aによって強度が低下した側板部37,37が優先的に塑性変形する。側板部37,37が変形することによって、乗員の頭部が前板部36の左右方向の縁部分を押圧した場合にも、効果的に衝撃エネルギーを吸収することができる。もちろん、さらに大きなエネルギーが前板部36に負荷された場合には、側板部37,37に加えて前板部36が塑性変形してエネルギーを吸収することができる。
また、側板部37,37が前板部36の左右側の全体から延設される構成とすることで、変形部材35の上下方向での塑性変形特性の変動を小さくすることができる。なお、前板部36の上部側36aが上部ピラー部13に固着されることで、第1の実施形態と同様に、側板部37,37が塑性変形する際に左右側に倒れることを防いでいる。
次に、ヘッドレストフレーム31の塑性変形前後の状態を図8に基づいて説明する。図8(a)は衝突前、図8(b)は衝突後の状態を示している。
後面衝突などにより、後方から衝撃を受けて慣性で乗員の頭部が後方に移動すると、乗員の頭部がヘッドレストHRを押圧するため、クッション材7を介して変形部材35が後方側に押圧される。このとき、開口部37a,37a,37aによって側板部37,37が優先的に塑性変形されることによって、後面衝突などによる衝撃荷重を吸収して乗員の頭部が受ける衝撃を緩和することができ、同時に、頸部に作用する衝撃力の低減を図ることができる。
本実施形態において、左右それぞれの側板部37,37に形成された開口部37aは、上下方向に3カ所ずつに形成されているが、開口部37aの配置、数、大きさはいずれも任意である。しかし、開口部37aの配置や数を変更することによって側板部37,37の変形特性が変化するため吸収エネルギーを調整することができる。
例えば、上下方向に角度を有して開口部37aを並べて形成すると、開口部37aの並びに沿って側板部37,37が折れ曲がり変形するため、側板部37,37の塑性変形に方向性を付加させることができる。
本発明に係るヘッドレストフレーム1,21,31は、比較的簡単な構造であることから設計の自由度が高く、様々なヘッドレストHRに適用することができる。また、左右の側板部17,27,37は前板部16,26,36の左右側のそれぞれから連続して延設される構成であるため部品点数が少なく低コストでヘッドレストフレーム1,21,31を製造することができる。さらに、左右の側板部17,27,37がサイドピラー部12に、上部側16a,26a,36aが上部ピラー部13に、それぞれ固着される構成であることから組み付けの際には固着箇所が外方に露出するため良好な組み付け性を有する。
また、本発明によれば、後面衝突などの際に乗員の頭部がヘッドレストHRに衝突する衝撃エネルギーを、ピラー部材11に固定した変形部材15,25,35の塑性変形によって吸収するためヘッドレストHRの厚さの増大を伴わず、省スペース/軽量な構成にて、乗員の頭部及び頸部に加わる衝撃を軽減できるヘッドレストフレーム1,21,31及びヘッドレストHRを得ることができる。
なお、本実施形態では、具体例として、自動車のフロントシートのヘッドレストHRについて説明したが、これに限らず、後部座席のヘッドレストについても、同様の構成を適用可能であることは勿論である。
本発明の第1の実施形態に係る車両用シートの概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るシートフレームの概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るヘッドレストフレームの概略説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るヘッドレストフレームの変形状態を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るヘッドレストフレームの斜視説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るI−I断面でのヘッドレストフレームの塑性変形前後の状態を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るヘッドレストフレームの斜視説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るII−II断面でのヘッドレストフレームの塑性変形前後の状態を示す断面図である。 従来のヘッドレストを示す説明図である。
符号の説明
S 車両用シート
S1 シートバック
S2 シートクッション
HR ヘッドレスト
F シートフレーム
1,21,31,101 ヘッドレストフレーム
3 シートバックフレーム
5 着座フレーム
7,107 クッション材
8 表皮材
11 ピラー部材
12 サイドピラー部
13 上部ピラー部
15,25,35 変形部材
16,26,36 前板部
16a,26a,36a 上部側
17,27,37 側板部
18 ピラー支持部
19 溶接部
27a 蛇腹部
37a 開口部

Claims (10)

  1. 車体フロア側に支持されたシートクッションと、
    該シートクッションに連結されたシートバックと、
    ヘッドレストと、を備えてなる車両用シートであって、
    前記ヘッドレストは、
    シートバックフレームに取り付けられるピラー部材と、
    金属プレートであって、前記ピラー部材に取り付けられ、塑性変形することによって衝撃エネルギーを吸収可能な変形部材と、を備えヘッドレストフレームから成り
    該ヘッドレストフレームの前記変形部材は、前記ピラー部材の頭部側にのみ配設される前板部と、前板部の下方側の左右側のそれぞれから連続して延設され、後方側に屈曲された一対の側板部と、を備え、
    前記前板部は、少なくとも上下方向の一方側で前記ピラー部材に固着され、
    前記一対の側板部は、前記前板部よりも上下方向の幅が短く形成されて、前記ピラー部材にそれぞれ固着されることを特徴とする車両用シート。
  2. 前記前板部は、前記ピラー上端部より下方に配置され、少なくとも上下方向の一方側の端部で前記ピラー部材に固着されることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記一対の側板部は、乗員の頭部に押圧される前記前板部の領域よりも下方に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シート。
  4. 前記ピラー部材は、着座した乗員の頭部側に上部が屈曲して形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用シート。
  5. 前記一対の側板部は開口部を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用シート。
  6. 前記側板部は、前記開口部の近傍で、前記ピラー部材に固着されていることを特徴とする請求項5に記載の車両用シート。
  7. 前記一対の側板部は、蛇腹部を備え、
    該蛇腹部は、前後方向に山折り若しくは谷折り形成されてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用シート。
  8. 前記ピラー部材は、左右に離間して配置されるサイドピラー部を含んで構成され、
    前記変形部材は、前記サイドピラー部間のみに設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用シート。
  9. 前記ピラー部材は、着座した乗員の頭部側に上部が屈曲して形成された屈曲部を有し、
    前記側板部は、前記屈曲部を避けて前記ピラー部材に固着されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の車両用シート。
  10. 前記ピラー部材は、着座した乗員の頭部側に上部が屈曲して形成された屈曲部を有し、
    前記前板部は、前記屈曲部より上に形成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の車両用シート。
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