JP5575304B2 - 車両用シート - Google Patents

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本発明は、車両用シートに関する。
下記特許文献1には、乗用車の車体(ボディ)を背にして配置されたシートバックと、このシートバックの上部に取り付けられたヘッドレストとを有する乗用車のリヤシートが示されている。
特開平11−18871号公報
上述の如きリヤシートでは、着座乗員が車両の後面衝突時等に受ける衝撃を、ヘッドレストやシートバックによって吸収する必要がある。このため、例えば、シートバックパッド(ウレタンパッド)をより厚くしたり、シートバックパッドの一部に衝撃吸収性の高い発泡ポリプロピレンを用いる等の衝撃吸収構造が採用されている。
しかしながら、車室のレイアウト上、シートバックの厚さ寸法を薄くしなければならない場合などには、上述の如き衝撃吸収構造を採用することが困難である。
本発明は上記事実を考慮し、シートバックへの前方側からの衝撃に対する衝撃吸収性を確保することができると共に、シートバックの厚さ寸法を薄くすることができる車両用シートを得ることを目的としている。
請求項1に記載の発明に係る車両用シートは、骨格部材であるシートバックフレームが、フレーム本体部、及び前記フレーム本体部よりも低剛性に形成されて前記フレーム本体部に取り付けられたワイヤフレーム部を有し、前記シートバックフレームの少なくとも前方側がクッション材であるシートバックパッドにより覆われたシートバックと、前記シートバックの上方に配置され、骨格部材であるヘッドレストフレームを備えたヘッドレストと、前記ヘッドレストフレームよりも前方側でかつ前記シートバックの上部に配置され、上端部が前記ワイヤフレーム部に取り付けられると共に、下端部が前記フレーム本体部に取り付けられており、上下方向中間部が上端部及び下端部よりも前方側へ膨出した膨出部とされ、前記シートバックの上部に対して前方側から衝撃が加えられた際には塑性変形して衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収部材と、を備えている。
請求項1に記載の車両用シートでは、シートバックの上部には、ヘッドレストのヘッドレストフレームよりもシートバックの前方側に衝撃吸収部材が配置されている。この衝撃吸収部材は、シートバックフレームに取り付けられており、シートバックの上部に対して前方側から衝撃が加えられた際には塑性変形して衝撃エネルギーを吸収する。このように、衝撃吸収部材が塑性変形するため、衝撃エネルギーを効果的に吸収することができる。したがって、シートバックの厚さ方向に沿った衝撃吸収部材の寸法を小さく設定した場合でも衝撃吸収性を確保することができる。これにより、シートバックの厚さ寸法を薄くすることができる。しかも、上記の衝撃吸収部材は、シートバックフレームに取り付けられた上端部及び下端部よりも上下方向中間部が前方側へ膨出した膨出部とされており、この膨出部が前方側からの衝撃によって後方側へ塑性変形する。これにより、膨出部(衝撃吸収部材)の変形ストロークを大きく設定することができるので、衝撃エネルギーを良好に吸収することができる。
さらに、この車両用シートでは、シートバックフレームが、フレーム本体部とこのフレーム本体部に取り付けられたワイヤフレーム部とを有している。また、衝撃吸収部材は、上端部がワイヤフレーム部に取り付けられ、下端部がフレーム本体部に取り付けられている。ここで、ワイヤフレーム部は、フレーム本体部よりも低剛性に形成されているため、シートバックの上部に対して前方側から衝撃が加えられた際には、ワイヤフレーム部が後方側へ変形する。これにより、衝撃エネルギーを吸収することができる。しかも、フレーム本体部よりも低剛性なワイヤフレーム部を変形させるため、フレーム本体部の剛性を十分に確保しつつ、衝撃吸収性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1に記載の車両用シートにおいて、前記シートバックは、車室を形成するボディパネルを背にした状態で車両に搭載され、前記衝撃吸収部材は、前記ワイヤフレーム部が前記衝撃によって後方側へ変形することにより前記ボディパネル側から反力を受けて塑性変形することを特徴としている。
請求項2に記載の車両用シートでは、シートバックの上部に対して前方側から衝撃が加えられた際には、シートバックフレームのワイヤフレーム部が後方側へ変形する。これにより、衝撃エネルギーを吸収することができる。しかも、ワイヤフレーム部が後方側へ変形すると、このワイヤフレーム部に上端部が取り付けられた衝撃吸収部材が、フレーム本体部に取り付けられた下端部を中心として後方側(ボディパネル側)へ変位する。これにより、衝撃吸収部材に対してボディパネル側から反力を与えることができる。衝撃吸収部材がボディパネル側から反力を受けると、衝撃吸収部材が塑性変形する。これにより、更に衝撃エネルギーを吸収することができる。このように、衝撃吸収部材によって衝撃エネルギーを吸収する前に、シートバックフレームの変形によって衝撃エネルギーが吸収されるため、衝撃吸収性を向上させることができる。
請求項に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1又は請求項2に記載の車両用シートにおいて、前記ワイヤフレーム部の上端部は、前記フレーム本体部の上端部よりも前記シートバックの上端側に配置され、前記衝撃吸収部材は、上端部が前記ワイヤフレーム部の上端部に取り付けられると共に、下端部が前記フレーム本体部の上端部に取り付けられていることを特徴としている。
請求項に記載の車両用シートでは、フレーム本体部よりも低剛性に形成されたワイヤフレーム部の上端部が、フレーム本体部の上端部よりもシートバックの上端側に配置されているため、シートバックの重心を低い位置に設定することができる。
請求項に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記衝撃吸収部材は、複数の貫通孔が形成された板材によって形成され、前記シートバックパッドを構成する発泡体の内部に設けられていることを特徴としている。
請求項に記載の車両用シートでは、シートバックパッドを構成する発泡体の内部に衝撃吸収部材が設けられている。この衝撃吸収部材は、板材によって形成されているが、当該板材に複数の貫通孔が形成されているため、発泡体の発泡成形時における成形性を向上させることができる。しかも、複数の貫通孔の数や大きさを変更することにより、衝撃吸収部材の変形荷重を容易に調整することができる。
請求項に記載の発明に係る車両用シートは、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の車両用シートにおいて、前記シートバックは、車室を形成するボディパネルを背にした状態で車両に搭載され、前記ヘッドレストは、前記ヘッドレストフレームが前記ボディパネルに連結されることを特徴としている。
請求項に記載の車両用シートでは、ヘッドレストのヘッドレストフレームがボディパネルに連結されるため、シートバックの上部にヘッドレストを連結するための構造を設ける必要がない。したがって、シートバックの厚さ寸法を更に薄くすることができる。
以上説明したように、請求項1に記載の発明に係る車両用シートでは、シートバックへの前方側からの衝撃に対する衝撃吸収性を確保することができると共に、シートバックの厚さ寸法を薄くすることができる。しかも、衝撃吸収部材の変形ストロークを大きく設定することができ、衝撃エネルギーを良好に吸収することができる。また、フレーム本体部よりも低剛性なワイヤフレーム部を変形させるため、フレーム本体部の剛性を十分に確保しつつ、衝撃吸収性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明に係る車両用シートでは、衝撃吸収部材によって衝撃エネルギーを吸収する前に、シートバックフレームの変形によって衝撃エネルギーが吸収されるため、衝撃吸収性を向上させることができる。
請求項に記載の発明に係る車両用シートでは、シートバックの重心を低い位置に設定することができる。
請求項に記載の発明に係る車両用シートでは、シートバックパッドの発泡成形時における成形性を向上させることができると共に、衝撃エネルギーの吸収量を容易に調整することができる。
請求項に記載の発明に係る車両用シートでは、シートバックの厚さ寸法を更に薄くすることができる。
本発明の実施形態に係る車両用シートの主要部の構成を示す概略的な斜視図である。 図1のF2−F2線に沿った切断面を示す断面図である。 図1に示される車両用シートの構成部材であるシートバックフレームの斜視図である。 図2に示されるシートバックの上部に衝突体が衝突することにより、シートバックフレームのワイヤフレーム部が変形した状態を示す断面図である。 衝突体の衝突荷重によって衝撃吸収ブラケットが塑性変形した状態を示す図4に対応した断面図である。
以下、図1〜図5を参照して、本発明の実施形態に係る車両用シートとしてのリヤシート10について説明する。なお、各図中に適宜示される矢印FR、矢印UP、矢印Wは、それぞれリヤシート10の前方向、上方向、幅方向を示している。また、本実施形態では、リヤシート10の前方向、上方向、幅方向は、このリヤシート10が搭載された車両の前方向、上方向、幅方向と略一致している。
図1及び図2に示されるように、本第1実施形態に係るリヤシート10は、車室を形成するボディパネル12(車体構成部材)を背にして配置された固定式のシートバック14を備えている。このシートバック14の下方側には図示しないシートクッションが配置されており、当該シートクッションに着座した乗員の背部がシートバック14によって支持される構成になっている。また、シートバック14の上方側には、着座乗員の頭部を支持するための左右一対のヘッドレスト16が設けられている。
ヘッドレスト16は、骨格部材であるヘッドレストフレーム18と、このヘッドレストフレーム18に支持されたヘッドレストパッド20と、このヘッドレストパッド20の表面を覆うヘッドレスト表皮22とを備えている。ヘッドレストパッド20はクッション材であり、例えばウレタンパッド等の発泡体によって構成されている。
ヘッドレストフレーム18は、金属性の棒材が略逆U字状に曲げ加工されて形成されたフレーム本体部24と、板金材料によって形成されてフレーム本体部24に溶接されたプレート部26と、金属製の線材によって形成されてフレーム本体部24及びプレート部26に溶接されたワイヤフレーム部28とを備えている。フレーム本体部24の上部側は、ヘッドレストパッド20が発泡成形される際に成形金型内にセットされて一体発泡成形されることで、図2に示されるようにヘッドレストパッド20内に一体的に埋め込まれている。また、フレーム本体部24の下端側は、ヘッドレストパッド20の下方側ヘ突出しており、シートバック14の後方側でボディパネル12に固定されたヘッドレストサポート30に装着されている。これにより、ヘッドレスト16がヘッドレストサポート30を介してボディパネル12に連結(支持)されている。
また、ワイヤフレーム部28の下部側には、車両後方側へ突出したカバー固定部28Aが設けられている。このカバー固定部28Aには、図示しない樹脂製のカバーが固定される構成になっている。
一方、シートバック14は、骨格部材であるシートバックフレーム32(図3参照)と、このシートバックフレーム32に支持されたシートバックパッド34と、このシートバックパッド34の表面を覆うシートバック表皮36とを含んで構成されている。シートバックパッド34は、クッション材であり、例えばウレタンパッド等の発泡体によって構成されている。このシートバックパッド34が発泡成形される際には、シートバックフレーム32が成形金型内にセットされて一体発泡成形される。これにより、シートバックパッド34内にシートバックフレーム32が埋め込まれる。このシートバックフレーム32は、シート前後方向から見て矩形枠状に形成されたフレーム本体部38と、このフレーム本体部38よりも低剛性に形成されてフレーム本体部38に溶接されたワイヤフレーム部40(ワイヤフレーム部)とを備えている。
フレーム本体部38は、シートバック14の上部にシート幅方向に沿って延在したアッパ部38Aと、シートバック14の左右の側部にシート上下方向に沿って延在した左右一対のサイド部38Bと、シートバック14の下端部にシート幅方向に沿って延在したロア部38Cとを備えている。アッパ部38A及び左右のサイド部38Bは、略逆U字状に曲げ加工された金属パイプによって構成されている。また、ロア部38Cは、直線状の金属パイプによって構成されており、左右のサイド部38Bの各下端部に溶接されている。また、ロア部38Cの長手方向両端部は、左右のサイド部38Bよりもシート幅方向外側へ突出しており、当該突出部分には、それぞれ取付ブラケット42が溶接されている。これらの取付ブラケット42は車体に締結されており、これにより、シートバックフレーム32の下端部が車体に固定されている。
また、アッパ部38Aの中央部及び左右両側には、取付用ワイヤ44が取り付けられている。これらの取付用ワイヤ44は、金属線の線材が略逆U字状に曲げ加工されて形成されたものであり、開口側(下端側)がアッパ部38Aに溶接されている。これらの取付用ワイヤ44は、ボディパネル12に固定されたフック46(図1参照)に引掛けられており、これにより、フレーム本体部38の上部が車体に固定されている。
一方、ワイヤフレーム部40は、金属製の線材によって形成されており、シートバック14の上端部にシート幅方向に沿って延在したトップワイヤ48と、シートバック14の左右の側部に上下方向に沿って延在したサイドワイヤ50と、シートバックの下端部にシート幅方向に沿って延在したボトムワイヤ52とを備えている。トップワイヤ48は、フレーム本体部38のアッパ部38Aよりもシートバック14の上端側に配置されており、サイドワイヤ50は、フレーム本体部38のサイド部38Bよりもシート前方側に配置されている。
トップワイヤ48の両端部は、左右のサイドワイヤ50の上端部と溶接されており、トップワイヤ48の中央側は、コネクティングワイヤ54、56を介してアッパ部38A及びサイドワイヤ50の上部側と連結されている。また、左右のサイドワイヤ50の下端部は、コネクティングワイヤ58、60、62、64を介してボトムワイヤ52及びフレーム本体部38と連結されており、ボトムワイヤ52の中央側は、コネクティングワイヤ66を介してアッパ部38Aと連結されている。
上述のシートバックフレーム32には、左右一対の衝撃吸収ブラケット70が取り付けられている。これらの衝撃吸収ブラケット70は、板金材料(鋼板)が断面ハット状に曲げ加工されることで形成されたものであり、シートバック14の上部における左右両側にそれぞれ配置されている。なお、シートバック14の「上部」は、シートバック14を上部、上下方向中間部、及び下部に三等分した場合の上部のことであり、概ね着座乗員の肩部と同等の高さに配置される部位(ヘッドレスト16の下方近傍に配置される部位)のことである。
図2に示されるように、衝撃吸収ブラケット70は、ハット状断面の開口側がシート後方側を向く状態で配置されており、上端部70Aの後面側がトップワイヤ48(ワイヤフレーム部40の上端部)に溶接され、下端部70Bの後面側がアッパ部38A(フレーム本体部38の上端部)に溶接されている。この衝撃吸収ブラケット70の上端部70Aは、トップワイヤ48よりも上側の部分がシート後方側へ折り曲げられており、シート後方側へ突出している。なお、シートバックフレーム32への衝撃吸収ブラケット70の取付方法は、溶接に限られるものではなく、他の取付方法(固定方法)を採用することもできる。例えば、衝撃吸収ブラケット70の上端側又は下端側を凹凸状に形成し、当該凹凸部にシートバックフレーム32(トップワイヤ48、アッパ部38Aなど)をくわえ込ませる(嵌め込む)ようにしてもよい。また、後述する貫通孔72に結束バンド(ケーブルタイ)を挿通し、当該結束バンドによって衝撃吸収ブラケット70をシートバックフレーム32に結束するようにしてもよい。さらに、ネジ等の締結具を利用して、衝撃吸収ブラケット70をシートバックフレーム32に締結する構成にしてもよい。
また、各衝撃吸収ブラケット70は、上端部70Aと下端部70Bとの間の上下方向中間部が、上端部70A及び下端部70Bよりもシート前方側へ膨出した膨出部70Cとされている。この膨出部70Cは、上端部70Aの下端からシート前方側の斜め下方側へ延出された上壁70C1と、上壁70C1の前端(下端)からシートバック14の下方側へ延出された前壁70C2と、前壁70C2の下端からシート後方側の斜め下方側へ延出された下壁70C3とを備えており、前壁70C2及び下壁70C3には、複数の円形の貫通孔72(図2では図示省略)がシート幅方向に並んで形成されている。
上記構成の衝撃吸収ブラケット70は、シートバックパッド34が発泡成形される際にシートバックフレーム32と共に成形金型にセットされて一体発泡成形されたものであり、シートバックパッド34内に埋め込まれている。
また、本実施形態では、図2に示されるように、シートバック14は、上部の背面14Aが車両上下方向と略平行に形成されており、当該背面14Aとボディパネル12との間には、ヘッドレストサポート30の配置スペースが確保されている。そして、上述の衝撃吸収ブラケット70は、ヘッドレスト16のヘッドレストフレーム18よりも前方側に配置されており、通常時には、衝撃吸収ブラケット70の上端部70Aは、フレーム本体部24から離間して配置されている。また、衝撃吸収ブラケット70の下壁70C3は、上壁70C1よりもシート幅方向から見た長さ寸法が長く設定されており、前壁70C2はシートバック14の前面と略平行な状態でシートバック14の幅方向中央部付近に配置されている。この前壁70C2は、シートバック14の上部に対して前方側から入力される衝撃荷重を受けるための受け面として機能するものであり、上壁70C1及び下壁70C3は、前壁70C2を支持する支持部(足)として機能するものである。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成のリヤシート10では、シートバック14の上部には、ヘッドレスト16のヘッドレストフレーム18よりも前方側に、板金製の衝撃吸収ブラケット70が配置されている。この衝撃吸収ブラケット70は、シートバックフレーム32と共にシートバックパッド34内に埋め込まれており、上端部がワイヤフレーム部40のトップワイヤ48に溶接され、下端部がフレーム本体部38のアッパ部38Aに溶接されている。
ここで、図4に示されるように、シートバック14の上部に対して前方側から衝突体72が衝突した際には、衝撃吸収ブラケット70を介してワイヤフレーム部40のトップワイヤ48に後方側への荷重が入力される。これにより、ワイヤフレーム部40の上部側が後方側へ弾性変形又は塑性変形すると、衝撃吸収ブラケット70の上端部70Aがヘッドレストフレーム18に係合する(シートバック表皮36等を介してフレーム本体部24に干渉する。図4図示状態)。これにより、衝撃吸収ブラケット70の上端部70Aがヘッドレストフレーム18を介してボディパネル12側から反力を受けると、図5に示されるように衝撃吸収ブラケット70が衝突体72からの衝突荷重Fによって塑性変形(座屈)する。これにより、衝突体72の衝撃エネルギーが吸収される。
このように、このリヤシート10では、シートバック14の上部に衝撃吸収ブラケット70が設けられているため、車両の後面衝突時(追突時)などに着座乗員に後方側への加速度が発生した場合でも、当該衝撃吸収ブラケット70が塑性変形することにより、着座乗員の加速度エネルギーを吸収することができ、着座乗員が受ける衝撃を緩和することができる。これにより、例えば、着座乗員が鞭打ち傷害になることを防止又は抑制することができる。
しかも、このリヤシート10では、衝突体72の衝撃エネルギーが衝撃吸収ブラケット70を塑性変形させるため(破損させるため)に費やされるため、衝突体72の衝撃エネルギーを効率良く吸収することができる。これにより、シートバック14の厚さ方向(シートバック14の前後方向)に沿った衝撃吸収ブラケット70の寸法を小さく設定した場合でも衝撃吸収性を確保することができるので、シートバック14の厚さ寸法を薄くすることができる。したがって、車室のレイアウト上、シートバック14の厚さ寸法を十分に確保できない場合や、シートバック14の背面とボディパネル12とのクリアランスを十分に確保できない場合などに、特に有効である。
また、このリヤシート10では、ヘッドレスト16のヘッドレストフレーム18がボディパネル12に固定されたヘッドレストサポート30に連結されるため、シートバック14の上部にヘッドレスト16を連結するための構造を設ける必要がない。したがって、シートバック14の厚さ寸法を更に薄くすることができる。
また、このリヤシート10では、上述したように、衝撃吸収ブラケット70が塑性変形する前に、シートバックフレーム32のワイヤフレーム部40が変形するため、当該ワイヤフレーム部40の変形によっても衝撃エネルギーを吸収することができる。したがって、衝撃吸収性を向上させることができる。
さらに、このリヤシート10では、シートバックフレーム32が、フレーム本体部38とこのフレーム本体部38よりも低剛性に形成されたワイヤフレーム部40とを備えており、このワイヤフレーム部40がシート前方側からの衝撃によって変形するため、フレーム本体部38の剛性を十分に確保しつつ、衝撃吸収性を向上させることができる。
また、このリヤシート10では、フレーム本体部38よりも低剛性に形成されたワイヤフレーム部40の上端部が、フレーム本体部38の上端部よりもシートバック14の上端側に配置されているため、シートバック14の重心を低い位置に設定することができる。
また、このリヤシート10では、衝撃吸収ブラケット70は、シートバックフレーム32に固定された上端部70A及び下端部70Bよりも上下方向中間部が前方側へ膨出した膨出部70Cとされており、当該膨出部70Cが前方側からの衝撃によって後方側へ塑性変形する。これにより、膨出部70C(衝撃吸収ブラケット70)の変形ストロークを大きく設定することができるので、衝撃エネルギーを良好に吸収することができる。
また、このリヤシート10では、衝撃吸収ブラケット70には、複数の貫通孔72が形成されているため、シートバックパッド34の発泡成形時における成形性を向上させることができる。しかも、複数の貫通孔72の数や大きさを変更することにより、衝撃吸収ブラケット70の変形荷重を容易に調整することができる。
さらに、このリヤシート10では、着座乗員の通常の着座状態では、着座乗員の背部があまり接触しないシートバック14の上部に衝撃吸収ブラケット70が配置されているため、着座乗員の座り心地が損なわれることを回避することができる。
なお、上記実施形態では、複数の貫通孔72が形成された板金材料(板材)によって衝撃吸収ブラケット70(衝撃吸収部材)が形成された構成にしたが、請求項1〜請求項4に係る発明はこれに限らず、貫通孔72が省略された構成にしてもよい。また、衝撃吸収部材がワイヤ等によって形成された構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、ワイヤフレーム部40の上端部がフレーム本体部38の上端部よりもシートバック14の上端側に配置され、衝撃吸収ブラケット70は、上端部がワイヤフレーム部40の上端部に取り付けられると共に、下端部がフレーム本体部38の上端部に取り付けられた構成にしたが、請求項1〜請求項3に係る発明はこれに限らず、ワイヤフレーム部40及びフレーム本体部38の配置や、ワイヤフレーム部40及びフレーム本体部38への衝撃吸収ブラケット70の取付け方は、適宜変更することができる。
さらに、上記実施形態では、ワイヤフレーム部40(シートバックフレーム32)が後方側へ変形することにより、衝撃吸収ブラケット70がボディパネル12側から反力を受けて塑性変形する構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、衝撃吸収部材がシートバックフレームから直接反力を受けて塑性変形する構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、ヘッドレスト16がヘッドレストサポート30を介してボディパネル12に連結された構成にしたが、請求項1〜請求項5に係る発明はこれに限らず、ヘッドレスト16がシートバックフレーム32に連結される構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、衝撃吸収ブラケット70がヘッドレストフレーム18を介してボディパネル12側から反力を受ける構成にしたが、請求項1〜請求項6に係る発明はこれに限らず、衝撃吸収ブラケット70がヘッドレストフレーム18を介さずにボディパネル12側から反力を受ける構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
10 車両用シート
12 ボディパネル
14 シートバック
16 ヘッドレスト
24 脚部
32 シートバックフレーム
34 シートバックパッド
38 フレーム本体部
40 ワイヤフレーム部
70 衝撃吸収ブラケット(衝撃吸収部材)
72 貫通孔

Claims (5)

  1. 骨格部材であるシートバックフレームが、フレーム本体部、及び前記フレーム本体部よりも低剛性に形成されて前記フレーム本体部に取り付けられたワイヤフレーム部を有し、前記シートバックフレームの少なくとも前方側がクッション材であるシートバックパッドにより覆われたシートバックと、
    前記シートバックの上方に配置され、骨格部材であるヘッドレストフレームを備えたヘッドレストと、
    前記ヘッドレストフレームよりも前方側でかつ前記シートバックの上部に配置され、上端部が前記ワイヤフレーム部に取り付けられると共に、下端部が前記フレーム本体部に取り付けられており、上下方向中間部が上端部及び下端部よりも前方側へ膨出した膨出部とされ、前記シートバックの上部に対して前方側から衝撃が加えられた際には塑性変形して衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収部材と、
    を備えた車両用シート。
  2. 前記シートバックは、車室を形成するボディパネルを背にした状態で車両に搭載され、前記衝撃吸収部材は、前記ワイヤフレーム部が前記衝撃によって後方側へ変形することにより前記ボディパネル側から反力を受けて塑性変形することを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記ワイヤフレーム部の上端部は、前記フレーム本体部の上端部よりも前記シートバックの上端側に配置され、前記衝撃吸収部材は、上端部が前記ワイヤフレーム部の上端部に取り付けられると共に、下端部が前記フレーム本体部の上端部に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記衝撃吸収部材は、複数の貫通孔が形成された板材によって形成され、前記シートバックパッドを構成する発泡体の内部に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用シート。
  5. 前記シートバックは、車室を形成するボディパネルを背にした状態で車両に搭載され、前記ヘッドレストは、前記ヘッドレストフレームが前記ボディパネルに連結されることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用シート。
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