JP2016150661A - 車両用シート - Google Patents

車両用シート Download PDF

Info

Publication number
JP2016150661A
JP2016150661A JP2015029080A JP2015029080A JP2016150661A JP 2016150661 A JP2016150661 A JP 2016150661A JP 2015029080 A JP2015029080 A JP 2015029080A JP 2015029080 A JP2015029080 A JP 2015029080A JP 2016150661 A JP2016150661 A JP 2016150661A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin member
frame
seat
side frame
vehicle seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015029080A
Other languages
English (en)
Inventor
将也 古田
Masaya Furuta
将也 古田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TS Tech Co Ltd
Original Assignee
TS Tech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TS Tech Co Ltd filed Critical TS Tech Co Ltd
Priority to JP2015029080A priority Critical patent/JP2016150661A/ja
Publication of JP2016150661A publication Critical patent/JP2016150661A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】車両の衝突時に加わる荷重に対する着座者の身体的な負担を軽減できる構成を容易に形成可能であり剛性を備えるシートフレーム及び車両用シートを提供する。【解決手段】車両用シートは、金属製のサイドフレーム22を有するシートフレームSFを備える。サイドフレーム22には、可撓性を有して、衝突時に車両用シートに加わる荷重を受けて変形する樹脂部材60が取り付けられており、樹脂部材60は、サイドフレーム22に一体成形されている。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用シートに係り、特に、衝突時に車両用シートに加わる荷重によって変形する樹脂部材を備える車両用シートに関する。
近年の車両用シートは、車両の燃費を向上させるために、シートバックフレームやシートクッションフレームの一部又は全部をプラスチック等の樹脂材料にて成形して軽量化が図られているものがある。
このように軽量化を実現しつつ、強度を確保することが可能な車両用シートとして、シートフレームを2重壁構造の樹脂で形成することが提案されている(特許文献1参照)。
より詳細には、特許文献1には、シートクッションフレーム及びシートバックフレームから成るシートフレームを、樹脂をブロー成形することによって2重壁構造に形成することで、強度を確保することが記載されている。
特開2001−231654号公報
しかしながら、特許文献1に記載の車両用シートのように、シートフレームが樹脂で成形されていることで軽量にはできるが、事故の際に車両用シートに加わる衝撃に対して、樹脂を2重壁構造にするのみでは十分な剛性の確保が困難であった。
そして、樹脂のみでシートフレームを構成する場合には、ブロー成形が可能であるが、他の材料を備える場合には、別途の接合作業が必要となり、製造効率が低かった。
このため、剛性を高めて事故の際の衝撃による車両用シートの変形を抑制することができ、一方で、シートフレームの重量増を抑制して燃費を向上させつつ、製造効率を高めることが可能な技術が強く望まれていた。
更に、剛性を確保するために金属材料を備えるようにした場合には、後突等の衝撃荷重が車両用シートに加わり、その金属材料側に移動した着座者が金属材料に触れることで、身体的な負担がかかることがあった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両の衝突時に車両用シートに加わる荷重に対する着座者の身体的な負担を軽減できる構成を容易に形成可能であり剛性を備える車両用シートを提供することにある。
その他の目的としては、衝突時に車両用シートに加わる荷重による車両用シートの変形量の調整を可能とすることにある。
また、所定以上の荷重がサイドフレームの脆弱部に加えられたときに、サイドフレームの変形の阻害を抑制可能とすることにある。
また、車両の衝突時に、着座者の体がヘッドレストピラーの端部に当たることによって生じる異物感を軽減することにある。
また、所定以上の荷重が支持ブラケットの脆弱部に加えられたときに、支持ブラケットの変形を阻害することを抑制可能とすることにある。
前記課題は、金属部材を備える車両用シートであって、前記金属部材は、シートフレーム、レール機構及びヘッドレストの少なくともいずれかに設けられ、前記金属部材には、可撓性を有して、衝突時に前記車両用シートに加わる荷重を受けて変形する樹脂部材が取り付けられており、該樹脂部材は、前記金属部材に一体成形されていることを特徴とする車両用シートにより解決される。
上記構成によれば、車両用シートが、可撓性を有する樹脂部材が取り付けられた金属部材を備えることで、車両用シートの剛性を高めつつ、車両の衝突時に車両用シートに加わる荷重に応じて樹脂部材が変形することで、着座者の身体的な負担を軽減でき、樹脂部材が金属部材に一体成形されていることで、金属部材に樹脂部材を容易に形成することが可能となる。
また、前記金属部材は、一部に切欠き部を有し、前記樹脂部材は、前記切欠き部の対向する端部を連結するように、前記金属部材に取り付けられていてもよい。
上記構成によれば、金属部材が切欠き部によって変形しやすくなり、樹脂部材が切欠き部の対向する端部を連結するように金属部材に取り付けられていることで、シートフレームを構成する金属部材の変形量を樹脂部材によって調整することが可能となる。
また、前記金属部材は、前記シートフレームを構成するサイドフレームであり、該サイドフレームは、所定以上の荷重を受けることによって破断する脆弱部を備え、前記樹脂部材は、前記サイドフレームにおける前記脆弱部の逆側近傍に設けられていてもよい。
上記構成によれば、所定以上の荷重がサイドフレームの脆弱部に加えられて、サイドフレームが脆弱部を起点として変形しようとするときに、脆弱部の逆側近傍に設けられた樹脂部材が伸縮することで、サイドフレームの変形を阻害することを抑制できる。
また、前記金属部材は、前記ヘッドレストを構成するヘッドレストピラーであり、前記樹脂部材は、前記ヘッドレストピラーの端部に形成されていてもよい。
上記構成によれば、ヘッドレストピラーの端部に、樹脂部材が形成されていることで、車両の衝突時に着座者の体がシートバックに入り込む場合に、着座者の体が表皮材及びクッションパッドを介してヘッドレストピラーの端部に当たるときにも、その入り込みを許容することができる。このため、樹脂部材によって、着座者の体がヘッドレストピラーの端部に当たることによって生じる異物感を軽減することができる。
また、前記金属部材は、前記レール機構を構成して車体フロアに取り付けられる支持ブラケットであり、該支持ブラケットは、所定以上の荷重を受けることによって破断する脆弱部を一側に備え、前記樹脂部材は、前記支持ブラケットにおける前記脆弱部の逆側近傍に設けられていると好ましい。
上記構成によれば、所定以上の荷重が支持ブラケットの脆弱部に加えられて、支持ブラケットが脆弱部を起点として変形しようとするときに、脆弱部の逆側近傍に設けられた樹脂部材が伸縮することで、支持ブラケットの変形を阻害することを抑制できる。
本発明に係る車両用シートによれば、金属部材を備えることで剛性を高めつつ、樹脂部材を備えることで車両衝突時に車両用シートに加わる荷重に対して着座者の負担を軽減でき、一体成形により金属部材に樹脂部材を容易に形成することができる。
更に、衝突時に加わる荷重によるシートフレームの変形量の調整が可能となる。
また、所定以上の荷重がサイドフレームの脆弱部に加えられたときに、サイドフレームの変形を阻害することを抑制できる。
また、車両の衝突時に、着座者の体がヘッドレストピラーの端部に当たることによって生じる異物感を軽減することができる。
また、所定以上の荷重が支持ブラケットの脆弱部に加えられたときに、支持ブラケットの変形を阻害することを抑制できる。
本実施形態に係る車両用シートの概略斜視図である。 本実施形態に係るシートフレームを示す概略斜視図である。 第1実施形態に係るヘッドレストピラーを示す概略斜視図である。 (A)は、通常状態におけるヘッドレストピラーとクッションパッドとの位置関係を示す模式図、(B)は、着座者がシートバックに入り込んだ状態におけるヘッドレストピラーとクッションパッドとの位置関係を示す模式図である。 第2実施形態に係る、脆弱部と樹脂部材とを備えるサイドフレームの斜視図である。 (A)は、通常状態における脆弱部と第1変形例に係る樹脂部材とを備えるサイドフレームを示す模式図、(B)は、前方から後方への荷重が車両用シートに加わった状態において脆弱部と第1変形例に係る樹脂部材とを備えて変形するサイドフレームを示す模式図である。 第2変形例に係る樹脂部材を示す模式的な正面図である。 第3変形例に係る樹脂部材を示す模式的な正面図である。 第3実施形態に係るレール機構を示す分解斜視図である。 後方側支持ブラケットを示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)に係る車両用シート及びシートフレームについて、図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係る車両用シートは、可撓性を有する樹脂部材と、当該樹脂部材が取り付けられた金属部材とを備えて、車両の衝突時に車両用シートに加わる荷重に対する着座者の負担を軽減することが可能であり、金属部材に樹脂部材を容易に形成可能なものである。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、以下の説明において、前後方向とは、車両の進行方向に一致する方向のことであり、幅方向とは、シートの横幅に沿う方向のことであり、上下方向とは、シートの上下方向のことである。
<<第1実施形態>>
本発明の第1実施形態に係る車両用シートSの全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここで、図1は、本実施形態に係る車両用シートSの概略斜視図、図2は、本実施形態に係るシートフレームSFを示す概略斜視図である。
本実施形態に係る車両用シートSは、図1に示すように、シートバックS1、シートクッションS2、ヘッドレストS3及び図2に示して後述するレール機構3により構成されている。シートバックS1及びシートクッションS2は、シートフレームSFにクッションパッド1a,2aを配して表皮材1b,2bでそれぞれ被覆された構成となっている。
ヘッドレストS3は、後述するヘッドレストピラー58が取り付けられた不図示の芯材に、クッションパッド3aを配して表皮材3bで被覆された構成となっている。
シートフレームSFは、図1及び図2に示すように、シートバックS1を構成するシートバックフレーム1、及びシートクッションS2を構成するシートクッションフレーム2を主たる構成要素として有する。
シートバックフレーム1は、上下方向に延在してシート幅方向両側に配設されたサイドフレーム22と、シート幅方向両側のサイドフレーム22の上部に固定されてシート幅方向に延在する上部フレーム21と、シート幅方向に延在して、両側に設けられたサイドフレーム22の下部に固定された下部フレーム35と、を備える。
サイドフレーム22は、シート幅方向左右に設けられて上下に延在しており、アルミニウム合金、マグネシウム合金又は炭素鋼等の金属材料から形成されている。このように、サイドフレーム22は、金属材料で形成されていることで、高い剛性を備えることとなる。
ここで、本発明における金属とは、樹脂よりも剛性の高い物質から成るものを意味するものであり、本実施形態では、特にアルミニウム合金、マグネシウム合金又は炭素鋼等から成るものである。
サイドフレーム22は、断面コの字形に形成されており、コの字の開放側がシート幅方向内側に向き相互に対向するように配設されている。
なお、サイドフレーム22には脆弱部22q及び樹脂部材60が形成されており、これらの詳細については後述する。
上部フレーム21は、金属材料又は炭素繊維強化プラスチック(以下、CFRPと記載。)等の樹脂材料から形成され、シート幅方向に延在して断面逆U字状に形成されており、そのシート幅方向両端がサイドフレーム22の上部に固定されている。
ここで、樹脂材料としてはCFRP以外の他の樹脂材料、例えば、ガラス繊維入りのプラスチック、炭素繊維なしのプラスチックで形成されているものでよい。
上部フレーム21には、2個のヘッドレストガイド51が間隔をおいて一体的に形成されている。ヘッドレストガイド51の詳細については後述する。
下部フレーム35は、図3に示すように、サイドフレーム22の下部に取り付けられている。
次に、上部フレーム21に設けられたヘッドレストガイド51、及びヘッドレストガイド51に取り付けられるヘッドレストピラー58について、図2に加えて、図3及び図4を参照して説明する。
ここで、図3は、ヘッドレストピラー58を示す概略斜視図、図4(A)は、通常状態におけるヘッドレストピラー58とクッションパッド1aとの位置関係を示す模式図、図4(B)は、着座者がシートバックS1に入り込んだ状態におけるヘッドレストピラー58とクッションパッド1aとの位置関係を示す模式図である。
ヘッドレストガイド51は、略角筒状に形成されており上下に連続するように上部フレーム21に固定されている。
ヘッドレストピラー58は、ヘッドレストS3のフレームを構成するとともに、シートバックフレーム1に接続するための部材である。ヘッドレストピラー58は、図3に示すように、一対の金属製の棒状体が連結された形状を成して逆U字状に形成されたピラー本体58b(ピラー本体58bは、本発明に係る金属部材に相当する。)と、ピラー本体58bの両下端部に一体的に連続して形成された可撓性を有する樹脂部材58aとから構成されている。
ヘッドレストガイド51には、ヘッドレストピラー58を取り付けるための連結部材51bが、ヘッドレストガイド51に挿入されて嵌合されている。
連結部材51bは、合成樹脂から成形された部材であり、ヘッドレストピラー14を内部に格納可能な筒状部と、筒状部の上方に一体に設けられた頭部とを備えている。
図4(A)に示すように、ヘッドレストピラー58は、筒状の連結部材51bに樹脂部材58a及びピラー本体58bの両下端部が挿入されて、ヘッドレストガイド51に固定される。
また、上下位置を変更可能に構成されたヘッドレストS3においては、ヘッドレストピラー58が上下に長く形成されている。
そして、車両が後突されたときには、着座者の体がシートバックS1を押圧するように後方へ移動することがある。
このとき、着座者の体がシートバックS1側に移動すると、ヘッドレストピラー58の下端がクッションパッド1aに当接し、クッションパッド1aを介して着座者に反力が加わることによって、着座者に不快感を与えたり、身体的な負担がかかることがある。
一方、このような場合であっても、上記のように、ピラー本体58bの下端部に可撓性を有する樹脂部材58aが形成されていることにより、図4(B)に示すように、着座者から押圧されたクッションパッド1aに樹脂部材58aが当接して変形することで、上記反力を低減することができ、着座者に与える不快感及び身体的な負担を軽減することができる。
特に、樹脂部材58aは、ピラー本体58bの下端部に一体成形されているために、容易に製造可能である。
<<第2実施形態>>
本発明の第2実施形態に係るサイドフレーム22について、図5を参照して説明する。
ここで、図5は、第2実施形態に係る、脆弱部22qと樹脂部材60とを備えるサイドフレーム22の斜視図である。
サイドフレーム22には、上下方向の一部における後ろ側端部に脆弱部22q、サイドフレーム22における脆弱部22qの前後方向の逆側近傍の端部である前側端部に切欠き部22pが形成されている。そして、サイドフレーム22には、切欠き部22pの対向する上下の端部を連結するように樹脂部材60が取り付けられている。
脆弱部22qは、着座者側からサイドフレーム22に過大な荷重が加わったときに、サイドフレーム22を壊れやすくすることで、着座者に加わる反力を低減するためのものであり、サイドフレーム22の後端面から斜め前方に向かう貫通孔である。
なお、本明細書中において、「脆弱部」とは、後面衝突時等に、所定以上の大きさの衝撃荷重が加わった際に変形する脆弱性を備えた部分を示すものであり、穴部、凹部等により形成されたものである。
特に、脆弱部22qは、サイドフレーム22の剛性を低くできればよく、サイドフレーム22の後縁の厚みを薄くする遊底溝であってもよい。
切欠き部22pは、脆弱部22qを中心としてサイドフレーム22を変形しやすくするためのものであり、サイドフレーム22の前端面から後方に向かって形成されている。
このような切欠き部22pをサイドフレーム22が備えることによって、脆弱部22qを中心とした変形を阻害することを防ぐことができる。
樹脂部材60は、可撓性を有し、板状を成して、切欠き部22pの上下の内面(端部)に当接するように、サイドフレーム22に一体成形により形成されている。
このような樹脂部材60をサイドフレーム22が備えることによって、脆弱部22qを中心とするサイドフレーム22の変形を、例えば、亀裂の生じない量の変形に抑えることが可能となる。
特に、樹脂部材60は、切欠き部22pの上下面内に設けられて、サイドフレーム22から突出して設けられていないため、スペースを有効に活用することができる。
<第1変形例>
上記実施形態においては、切欠き部22p内に樹脂部材60が設けられているものとして説明したが、本発明はこのような構成に限定されない。
次に、他の構成についての第1変形例に係る樹脂部材60aについて図6を参照して説明する。
ここで、図6(A)は、通常状態における脆弱部22qと第1変形例に係る樹脂部材60aとを備えるサイドフレーム22を示す模式図、図6(B)は、前方から後方への荷重が車両用シートSに加わった状態において、脆弱部22qと第1変形例に係る樹脂部材60aとを備えて変形するサイドフレーム22を示す模式図である。
樹脂部材60aは、板状を成し、切欠き部22pの正面側から上下に架け渡されるようにしてサイドフレーム22に一体成形によって取り付けられている。このように取り付けられた樹脂部材60aによっても、図6(B)に示すように、図5に示す樹脂部材60と同様に、サイドフレーム22の変形を許容しつつ、その変形量を抑制することが可能となる。
そして、車両の後突時には、後ろ方向の荷重が慣性により車両用シートSに着座者から加わり、サイドフレーム22に曲げモーメントが加わることで、切欠き部22pが上下に広げられこととなる。
この場合に、切欠き部22pの上下に架け渡されるように一体成形されており、樹脂部材60aとサイドフレーム22とは前後方向に接合されているため、上記第2実施形態に係る樹脂部材60と比較して、樹脂部材60aに引張方向の大きな荷重が加わることを防ぎことができる。
このため、樹脂部材60aがサイドフレーム22から剥がれることを防ぎ、樹脂部材60aによってサイドフレーム22の変形を広い範囲で抑制することができる。
<第2変形例>
上記実施形態における樹脂部材60又は樹脂部材60aは、板状を有する単純な形状であるものとして説明したが、サイドフレーム22との接合強度をより高めるために他の構成を採用するようにしてもよい。
次に、他の構成例に係る樹脂部材61について図7を参照して説明する。ここで、図7は、第2変形例に係る樹脂部材61を示す模式的な正面図である。
樹脂部材61は、図7に示すように、樹脂部材60の形状と同様の形状を有する本体61aと、本体61aの上下端部に断面コの字形を成して端部側に開放側が向くように形成された取付端61bと、から形成されており、サイドフレーム22と一体的に形成されている。
取付端61bは、本体61aよりもシート幅方向に薄く形成されており、このように形成されていることで、切欠き部22pとの接触面積を広くして接合強度を保ちつつ、シート幅方向の突出量が抑えられている。
上下の取付端61bのそれぞれは、サイドフレーム22を間に挟みこむようにして形成されている。このように形成されていることで、サイドフレーム22に高い強度で接合されることとなる。
<第3変形例>
次に、サイドフレーム22の変形をより許容可能な他の構成例に係る樹脂部材62について図8を参照して説明する。ここで、図8は、第3変形例に係る樹脂部材62を示す模式的な正面図である。
樹脂部材62は、図8に示すように、シート幅方向に波打ち前後方向に延在する蛇腹状に形成されており、サイドフレーム22と一体的に形成されている。
樹脂部材62は、このように蛇腹状に形成されていることで、上下方向により伸縮しやすくなる。
したがって、形状の異なる樹脂部材60、樹脂部材61又は樹脂部材62を選択的にサイドフレーム22に形成することによって、サイドフレーム22を所望の変形量に設定することが容易となる。
なお、樹脂部材62が上下方向に伸縮可能であれば、樹脂部材62の波打つ方向は、シート幅方向に限らず、水平方向のいずれの方向であってもよい。
<<第3実施形態>>
車両の衝突時に加わる荷重による着座者の身体的な負担を軽減できる構成として、第1実施形態においては、ヘッドレストピラー58が樹脂部材58aを備える構成、第2実施形態においては、サイドフレーム22が樹脂部材60等を備える構成について説明した。
次に、第3実施形態に係る構成として、レール機構3を支持して図示せぬ車体フロアに取り付けられる部材である後方側支持ブラケット65が樹脂部材63を備える構成について、図9及び図10を参照して説明する。
ここで、図9は、レール機構3を示す分解斜視図、図10は、後方側支持ブラケット65を示す斜視図である。
レール機構3は、シートフレームSFの一部を構成するものであり、シートクッションフレーム2の下方に配設されて、シートクッションフレーム2を前後にスライド可能となるように、図示せぬ車体フロアに取り付けるためのものである。
図2に示すように、レール機構3は、一対設けられ、一方(左側)のレール機構3と、他方(右側)のレール機構3とは、互いに平行な状態で左右方向に離間している。
図9に示すように、各レール機構3は、車体フロアに対して固定されたロアレール64aと、ロアレール64aと係合しロアレール64a上をスライド移動することが可能なアッパレール64bと、ロアレール64aと車体フロアとの連結部として機能する後方側支持ブラケット65及び前方側支持ブラケット66とを有する。
ロアレール64a及びアッパレール64bは、いずれも一対ずつ備えてられており、各々は前後方向に沿って延出している。
一対のロアレール64aは、図2に示すように、互いに平行な状態で左右方向に間隔を空けて並んでおり、ロアレール64a間は、図示しないメンバフレームによって連結されている。
また、図2及び図9に示すように、ロアレール64aの各々の下面には、車両後方側端部に後方側支持ブラケット65、及び車両前方側に前方側支持ブラケット66が取り付けられている。この後方側支持ブラケット65及び前方側支持ブラケット66が図示せぬ車体フロアに締結されることにより、ロアレール64aが車体フロアに対して固定されることになる。
また、図9に示すように、後方側支持ブラケット65は、本発明に係る金属部材に相当する、レール取付部65aと、フロア取付部65bと、これらレール取付部65a及びフロア取付部65bを架橋連結する傾斜部65cとを一体的に備え、側面視略Z字形状に形成されている。
つまり、レール取付部65aは、車両フロア面と略水平に配設されており、傾斜部65cは、このレール取付部65aの車両後方側端部から車両後方へ向けて鈍角を成して下降するように延出している。
そして、フロア取付部65bは、このレール取付部65aの車両後方側端部(下端側)から、車両後方へ向けて、レール取付部65aと略平行となるように(つまり、車両フロア面と略水平となるように)延出している。
なお、レール取付部65a及び傾斜部65cは、平板状に形成されていてもよいが、本実施形態においては、図9に示すように、車両前後方向に延びる両端辺から略垂直に垂下するように延出するリブ壁を備えるような構成とした。
換言すれば、レール取付部65a及び傾斜部65cは、車幅方向での端面が、下方に開口した略コ字形状となるような構成とした。
このように構成されていることにより、後方側支持ブラケット65の強度が向上する。
更に、図10に示すように、後方側支持ブラケット65(本実施形態においては、傾斜部65c)は、衝撃荷重が加わったときに変形する脆弱部65qと、脆弱部65qの変形を容易にする切欠き部65pと、脆弱部65qの変形を制限する樹脂部材63と、を備える。
後方側支持ブラケット65は、フロア取付部65bが車両後方側へ配設されるよう向きを整合させて取り付けられる。
この取り付けは、レール取付部65aに形成されたボルト孔H1と、図示は省略するがロアレール64aに形成されたボルト孔を整合させて、下方よりボルトV1を締結することにより行う。
そして、脆弱部65qは、傾斜部65cに形成されている。
説明のため、傾斜部65cの車両後方側を向く面を「ブラケット正面D1」、このブラケット正面D1の車幅方向両側端辺から略垂直に下方に向けて各々垂下するリブ壁を「ブラケットリブ壁D2」と記す。
本実施形態に係る脆弱部65qは、車両フロアに対し略水平方向に略直線状に形成され、ブラケット正面D1を上下方向に分断するように切り欠く切り込み部K1と、ブラケットリブ壁D2に略楕円形状に形成されるとともに、切り込み部K1と連通する変形孔部K2が形成されている。
なお、本実施形態においては、変形孔部K2は、その長軸がブラケット正面D1の傾斜線に沿うように穿たれており、変形孔部K2の周部のうち切り込み部K1の車幅方向端部と近い部分から切り込み部K1と連通するよう構成されている。
本実施形態においては、この変形孔部K2は、両側に垂下するブラケットリブ壁D2双方に各々形成されている。
このように、変形孔部K2が形成されているため、衝撃荷重が加わった際、脆弱部65qが変形しやすくなり、より効果的に衝撃エネルギーを吸収することができる。
なお、この脆弱部65qは、傾斜部65cの当該部分に形成された溝として構成されていてもよい。このような溝は、当該部分を潰すことにより形成されていてもよいし、傾斜部65c自体にプレス加工等を行うことにより上記のような構造を成形してもよい。
また、変形孔部K2の形状も、これに限られることはなく、本発明と変形孔部K2の機能を逸脱しない範囲であれば、どのような形状に形成されていてもよい。
この脆弱部65qは、後面衝突等、シートバックフレーム1やシートクッションフレーム2に対して所定の衝撃荷重(通常の着座時以上の大きな衝撃荷重)が加わった際に、撓むことができ、上下方向に潰れるように変形する。その結果、後傾荷重を安定して効率よく吸収することができる。また、脆弱部65qは車幅方向に沿って延設されているため、左右方向の荷重が加わった場合であっても、その稜線部分で荷重を受け止めることが可能であり、シート幅方向の荷重に対する剛性を向上させることができる。
後面衝突時等、乗員が急激に後方へ移動する際、その衝撃荷重を受けることにより、脆弱部65qが上下方向に押しつぶされる。このように、脆弱部65qが押しつぶされると、傾斜部65cは、その上方部(具体的には、脆弱部65qが形成されている箇所よりも上方部)が車両後方へ折曲するように変形し、この変形に伴い、後方側支持ブラケット65が後傾する。なお、通常の着座荷重に耐えられる強度を備えていれば、脆弱部65qを変形しやすくするため、脆弱部65qを構成する部分の板厚のみを薄く形成しても良い。
また、傾斜部65cにおいて脆弱部65qが設けられた側(本実施形態における後ろ側上面側であって、ブラケット正面D1側)の逆側(本実施形態における前側下面側)には、切欠き部65pが形成されている。
切欠き部65pは、脆弱部65qによる変形をしやすくするために設けられているものであり、変形孔部K2よりも短い長さで、底面の面積が狭くなるように断面台形状の溝を成して切り欠かれている。
このように、切欠き部65pが形成されていることで、後方側支持ブラケット65が脆弱部65qを中心に変形しようとする際の抗力の発生を抑制することができ、後方側支持ブラケット65を変形しやすくできる。
更に、後方側支持ブラケット65は、切欠き部65pに跨るように架け渡された可撓性を有する樹脂部材63を有する。
樹脂部材63が設けられていることで、後方側支持ブラケット65が脆弱部65qを中心に変形する際に、その変形量に応じた適量の抗力を生じさせることができ、後方側支持ブラケット65を所望の変形量に設定することが容易となる。
上記構成の組合せは自由であり、例えば、ヘッドレストピラーの端部すべてを樹脂にするのではなく、サイドフレームや後方側支持ブラケットの構成と同様に、切欠き部を形成して、その切欠き部に対向する端部を連結する部分のみに樹脂部材を設けるようにしてもよい。
また、後方側支持ブラケットのみに樹脂部材を設ける構成について説明したが、前方側支持ブラケットにも同様に樹脂部材を設けるようにしてもよい。
S 車両用シート
S1 シートバック
S2 シートクッション
S3 ヘッドレスト
SF シートフレーム
1a,2a,3a クッションパッド
1b,2b,3b 表皮材
1 シートバックフレーム
2 シートクッションフレーム
3 レール機構
21 上部フレーム
22 サイドフレーム(金属部材)
22p 切欠き部
22q 脆弱部
35 下部フレーム
51 ヘッドレストガイド
51b 連結部材
58 ヘッドレストピラー
58a 樹脂部材
58b ピラー本体(金属部材)
60,60a 樹脂部材
61 樹脂部材
61a 本体
61b 取付端
62,63 樹脂部材
64a ロアレール
64b アッパレール
65 後方側支持ブラケット
65a レール取付部(金属部材)
65b フロア取付部(金属部材)
65c 傾斜部(金属部材)
65p 切欠き部
65q 脆弱部
D1 ブラケット正面
D2 ブラケットリブ壁
H1 ボルト孔
K1 切り込み部
K2 変形孔部
V1 ボルト
66 前方側支持ブラケット

Claims (5)

  1. 金属部材を備える車両用シートであって、
    前記金属部材は、シートフレーム、レール機構及びヘッドレストの少なくともいずれかに設けられ、
    前記金属部材には、可撓性を有して、衝突時に前記車両用シートに加わる荷重を受けて変形する樹脂部材が取り付けられており、
    該樹脂部材は、前記金属部材に一体成形されていることを特徴とする車両用シート。
  2. 前記金属部材は、一部に切欠き部を有し、
    前記樹脂部材は、前記切欠き部の対向する端部を連結するように、前記金属部材に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記金属部材は、前記シートフレームを構成するサイドフレームであり、
    該サイドフレームは、所定以上の荷重を受けることによって破断する脆弱部を備え、
    前記樹脂部材は、前記サイドフレームにおける前記脆弱部の逆側近傍に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シート。
  4. 前記金属部材は、前記ヘッドレストを構成するヘッドレストピラーであり、
    前記樹脂部材は、前記ヘッドレストピラーの端部に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シート。
  5. 前記金属部材は、前記レール機構を構成して車体フロアに取り付けられる支持ブラケットであり、
    該支持ブラケットは、所定以上の荷重を受けることによって破断する脆弱部を備え、
    前記樹脂部材は、前記支持ブラケットにおける前記脆弱部の逆側近傍に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シート。
JP2015029080A 2015-02-17 2015-02-17 車両用シート Pending JP2016150661A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015029080A JP2016150661A (ja) 2015-02-17 2015-02-17 車両用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015029080A JP2016150661A (ja) 2015-02-17 2015-02-17 車両用シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016150661A true JP2016150661A (ja) 2016-08-22

Family

ID=56695020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015029080A Pending JP2016150661A (ja) 2015-02-17 2015-02-17 車両用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016150661A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018094974A (ja) * 2016-12-09 2018-06-21 三菱自動車工業株式会社 車両後部座席構造

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6195353U (ja) * 1984-11-29 1986-06-19
JP2005126053A (ja) * 2003-09-29 2005-05-19 Toyota Central Res & Dev Lab Inc シート
JP2010221852A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Toyota Boshoku Corp ストライカ付き乗物用シート
WO2013047176A1 (ja) * 2011-09-28 2013-04-04 テイ・エス テック株式会社 車両用シート
WO2014033963A1 (ja) * 2012-09-03 2014-03-06 テイ・エス テック株式会社 車両用シート

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6195353U (ja) * 1984-11-29 1986-06-19
JP2005126053A (ja) * 2003-09-29 2005-05-19 Toyota Central Res & Dev Lab Inc シート
JP2010221852A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Toyota Boshoku Corp ストライカ付き乗物用シート
WO2013047176A1 (ja) * 2011-09-28 2013-04-04 テイ・エス テック株式会社 車両用シート
WO2014033963A1 (ja) * 2012-09-03 2014-03-06 テイ・エス テック株式会社 車両用シート

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018094974A (ja) * 2016-12-09 2018-06-21 三菱自動車工業株式会社 車両後部座席構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8876206B2 (en) Vehicle seatback and a vehicle seat provided with a vehicle seatback
JP5799838B2 (ja) 車両用シートクッションフレーム
WO2012077764A1 (ja) 車両用シート
JP2007253804A (ja) 車両用シートバックフレーム
EP2894060B1 (en) Vehicle seat
JP2016013824A (ja) 車両用シート
WO2014167638A1 (ja) 車両用シート及びそのシートフレーム
US9376045B2 (en) Vehicle seat
JP5708302B2 (ja) 樹脂製シートバックバネ及び車両用シート
US9809253B2 (en) Vehicle body lower portion structure
JP6032970B2 (ja) 車両用シート
JP7035944B2 (ja) 車両用シート
JP2016150661A (ja) 車両用シート
JP7053354B2 (ja) 乗物用シート
JP6513740B2 (ja) 車両用シートレール
JP6396522B2 (ja) 車両用シートのシートフレーム
JP5653070B2 (ja) ヘッドレスト
JP5348971B2 (ja) 車両用シート
JP2020196449A (ja) 車両用シート
JP2012250596A (ja) 樹脂製シートバックボード及び車両用シート
JP2006273199A (ja) 車体骨格の補強構造
JP6096963B2 (ja) 車両用シートのシートフレーム
JP5724815B2 (ja) 樹脂製シートバックボード及び車両用シート
JP2014008841A (ja) 車両用シート
JP5556672B2 (ja) 車両用衝撃吸収構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180626

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190108