JP5348533B2 - 現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、互いに異なる電圧が印加される複数種類の電極部材を備えたトナー担持体における絶縁性の外周面にトナーを担持させ、そのトナーを電界の作用によりホッピングした状態にして現像領域内へ送り込み、現像を行う現像装置、並びに、これを備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
従来、互いに異なる電圧が印加される複数の電極を備えたトナー担持体を有する現像装置が知られている。
例えば、トナー担持体上のトナーを感光体等の潜像担持体に直接接触させないで、トナーを潜像担持体上の潜像に供給して現像を行う現像装置がある。そして、この現像装置の一例としては、トナー担持体上のトナーをクラウド化させることによってトナーを潜像担持体上に供給する方式を採用するものがある。この方式に使用されるトナー担持体は、外周面に沿って複数種類の電極が所定のピッチで配置され、その複数種類の電極の外周面側を保護層で覆ったものである。この複数種類の電極に対し、時間的に変化する互いに異なる電圧をそれぞれ印加して、時間的に変化する電界を互いに近接する複数種類の電極間に形成すると、この電界によりトナー担持体上のトナーを互いに近接する複数種類の電極間で飛翔(ホッピング)あるいはフレアさせることができる。これにより、トナー担持体の外周面近傍の空間でトナーがクラウド化した状況となる。
この方式の現像装置において、トナーがトナー担持体の外周面に付着することなくホッピングするためには、トナー担持体の外周面において、互いに近接する複数種類の電極間に形成される電界(以下「ホッピング電界」という。)からトナーが受ける力F1と、トナーとトナー担持体の外周面との間の付着力F2との大小関係が重要となってくる。F1よりF2の方が大きいと、トナーはトナー担持体外周面との付着力から逃れることができず、ホッピングしない。F2よりF1の方が大きければ、トナーはホッピングすることができ、このときのF2とF1との差が大きいほど、安定したホッピング状態を実現できる。F1を大きくすればこの差を大きくできるので安定したホッピング状態を実現できるが、F1を大きくするためにはトナー担持体の外周面上に形成されるホッピング電界を大きくすることが必要となる。
特許文献1には、ホッピング電界を形成するための2種類の電極がローラ状のトナー担持体における径方向同一位置でトナー担持体外周面に沿うようにトナー担持体全周にわたって設けられている現像装置が開示されている。この現像装置で使用するトナー担持体は、2種類の櫛歯状の電極を、互いの櫛歯部分が相手の櫛歯部分の間に入り込むように外周面に沿って配置したものである。そして、各種類の電極に上述した電圧をそれぞれ印加することにより、櫛歯部分間でトナーを飛翔させ、ホッピング状態を実現することができる。
また、特許文献2には、ホッピング電界を形成するために3種類の電極を備えたローラ状のトナー担持体が開示されている。このトナー担持体では、3種類の電極のうちの2種類の電極は径方向同一位置でトナー担持体外周面に沿うように設けられているが、残りの1種類の電極はその径方向位置が上記2種類の電極よりも外周面側に位置している。このトナー担持体を用いた現像装置でも、各種類の電極に互いに位相が異なる3相の電圧をそれぞれ印加することにより、各種電極間でトナーを飛翔させ、ホッピング状態を実現することができる。
上記特許文献1及び上記特許文献2に記載された現像装置のようにローラ径方向同一位置に複数種類の電極を備えた構成でホッピング用電界を大きくするためには、これらの電極間におけるリークを防止することが必要となる。従来の構成においても、電極間には樹脂等の絶縁材や空気が充填されるので、比較的小さい電圧を印加する場合には電極間の絶縁性を十分に確保することができた。しかし、より大きな電界を形成するために比較的大きな電圧を印加しようとすると、電極間の絶縁性を十分に確保することが困難となる。これは次の理由による。
上記特許文献1に記載の構成においては、表面に櫛歯状の溝が形成された樹脂製ローラに対し、その表面に金属メッキを行い、その後にローラ表面を削ることによって2種類の櫛歯状の電極を作成する。また、この方法以外にも、ローラ径方向同一位置に2種類の櫛歯状の電極を作成する方法としては、例えば、表面を金属メッキしたローラをエッチングによって櫛歯状に形成する方法、インクジェット方式によって導電インクを吐出して櫛歯状の電極を形成する方法なども考えられる。しかし、いずれの方法を採用する場合であっても、2種類の電極間に充填する絶縁材を櫛歯状の電極が作成されたローラ表面にコーティングすることにより電極間の絶縁性を得ることになる。この場合、2種類の電極間には、ローラの樹脂表面とコーティングされた絶縁材との界面が形成される。そのため、この界面を通じたリークが生じやすく、比較的大きな電圧を印加すると、電極間の絶縁性を十分に確保することが困難である。
また、上記特許文献2に記載された構成においては、3種類の電極のうち2種類の電極が径方向同一位置に設けられている。この2種類の電極の形成方法も上記特許文献1の場合と同様であり、したがってこの界面を通じたリークが生じやすい。よって、この2種類の電極間の絶縁性については、上記特許文献1に記載の構成と同様の理由で、絶縁性を十分に確保することが困難である。なお、3種類の電極のうちの2種類の電極と残りの1種類の電極との間には絶縁層が設けられているため、これらの間では界面を通じたリークが生じることはない。しかし、2種類の電極間でリークが生じてしまえば、この2種類の電極と残りの1種類の電極との間でリークが生じなくても、適正なホッピング電界が形成することはできない。
本出願人は、ホッピング電界を形成するための複数種類の電極部材間の絶縁性を十分に確保するため、特願2008−317920号等において、複数種類の電極部材をトナー担持体外周面法線方向で互いに異なる位置に配置し、各電極部材間に絶縁層を介在させたトナー担持体を有する現像装置を提案した。この現像装置によれば、トナー担持体上に設けられる全種類の電極部材間が絶縁層で分断されるため、各電極部材間をつなぐような界面が存在しない。よって、トナー担持体上に設けられる電極部材間で界面を通じたリークが生じることがないので、より大きなホッピング電界を形成することが可能となる。
ところが、本発明者らの研究の結果、新たに次のような問題が生じることが判明した。
すなわち、上述したようにホッピング電界を形成するための複数種類の電極部材間の絶縁性を十分に確保できるようになった結果、これらの電極部材により大きな電圧を印加して、大きなホッピング電界を形成することができるようになった。しかし、電極部材間に絶縁層を介在させた構成では、これにより形成されるコンデンサの静電容量が大きくなる。これらの電極部材間に印加される電圧によって流れる交流電流は、このコンデンサの静電容量に比例するため、このコンデンサの静電容量が大きいと、出力電流の大きな電源が必要になり、コスト高騰を招くという問題が生じた。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、複数種類の電極部材をトナー担持体外周面法線方向で互いに異なる位置に配置し、各電極部材間に絶縁層を介在させたトナー担持体を用いる場合でも、電源のコスト高騰を抑制し得る現像装置、並びに、これを備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、互いに異なる電圧が印加される少なくとも2種類の電極部材を備えたトナー担持体の外周面にトナーを担持させ、該少なくとも2種類の電極部材に対して互いに異なる電圧を印加することにより、トナーをホッピングさせるための電界を該トナー担持体の外周面上に形成し、該トナー担持体の外周面を移動させることによりホッピングした状態のトナーを現像領域内へ送り込み、潜像担持体上の潜像にトナーを供給して該潜像を現像する現像装置において、上記トナー担持体の外周面にトナーを供給するトナー供給部材を有しており、外周面上にトナーを担持して周回移動する中空状の無端移動部材と、互いに間隔をおいて該無端移動部材の外周面全周にわたって配置された複数の外周側電極部材と、該無端移動部材の内周面の無端移動方向一部分のみに対向するように該無端移動部材の中空部に設けられた、該無端移動部材とは別体の内周側電極部材とを用い、該外周側電極部材と該内周側電極部材との間に絶縁層が介在するように、上記トナー担持体を構成するとともに、該内周側電極部材が少なくとも上記トナー供給部材と対向する位置に配置されるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記内周側電極部材が、少なくとも現像領域と対向する位置に配置されるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の現像装置において、上記無端移動方向に対して直交する幅方向における上記内周側電極部材の長さは、現像領域幅以上であって、該幅方向における上記無端移動部材の長さよりも短いことを特徴とするものである
た、請求項4の発明は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置において、現像領域へ送り込まれる上記トナー担持体上のトナーの層厚を規制するトナー規制部材を有しており、上記内周側電極部材が、少なくとも上記トナー規制部材と対向する位置に配置されるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置において、上記無端移動部材は、無端ベルト状部材であることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項の現像装置において、上記内周側電極部材は、上記無端ベルト状部材の内周面における無端移動方向一部分に接触しつつ該無端ベルト状部材の無端移動とともに回転するロール状部材であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項の現像装置において、上記ロール状部材は、上記無端ベルト状部材を張架支持する支持部材であることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置において、上記内周側電極部材は、上記無端移動部材の内周面における無端移動方向一部分に板面が対向する板状部材であることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置において、上記トナー担持体の外周面を、トナーとの摩擦によってトナーに対して正規帯電極性の電荷を与える絶縁性材料で形成したことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、潜像担持体上に形成された潜像に対して現像装置により現像剤を供給することにより該潜像を現像して得られる画像を、最終的に記録材上に転移させて、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記現像装置として、請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、上記現像装置を複数設け、各現像装置により互いに異なる色のトナーで各色に対応する潜像をそれぞれ現像し、これにより得られる各色画像が互いに重なり合ったカラー画像を形成する構成を有することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体上に形成される潜像を現像剤で現像する現像装置とを、1つのユニットとして共通の保持体に保持させて画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能に構成したプロセスカートリッジにおいて、上記現像装置として、請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
本発明において、無端移動部材の内周面が内周側電極部材に対向する位置では、複数の外周側電極部材の間隔領域に対向する内周側電極部材の部分と該間隔を形成する外周側電極部材との間で作られる電界が無端移動部材外周面上に形成されることで、トナー担持体上のトナーをホッピングさせ、これによりトナーをクラウド化させる。本発明では、外周側電極部材と内周側電極部材との間には絶縁層が介在しているので、これらの間のリークを有効に抑制できる。そして、内周側電極部材は、外周側電極部材が設けられている無端移動部材の内周面の無端移動方向一部分のみに対向するように配置されているので、内周側電極部材が無端移動部材の内周面の無端移動方向全域にわたって対向している構成と比べて、内周側電極部材と外周側電極部材との対向面積が小さくなる。コンデンサの静電容量Cは、その対向電極の対向面積をSとし、これらの間隔をdとし、誘電率をεとすると、C=ε×S/dで表せるので、この対向面積Sを減らすことができれば、その静電容量Cが小さくなる。したがって、内周側電極部材が無端移動方向全域にわたって設けられている構成と比べて、トナー担持体に形成されるコンデンサの静電容量を小さくでき、トナー担持体上の電極部材に電圧を印加するための電源として、より小さい電源を用いることができるようになる。
なお、本発明によれば、無端移動部材の内周面に無端移動方向(トナー担持体周方向)において内周側電極部材が対向しない部分が存在することになるので、その部分ではホッピング電界が小さいか又はホッピング電界が形成されない。このような部分ではトナーのホッピングが不十分であるか又はホッピングさせることができない。通常は、トナー担持体全周にわたってトナーをホッピングさせる必要はない。よって、このようにトナーのホッピングが不十分であったりホッピングさせることができない部分がトナー担持体上に存在しても、トナーをホッピングさせる必要がある箇所(例えば、現像領域、トナー供給位置、トナー規制位置等)に対向するように内周側電極部材を配置し、不要な箇所には内周側電極部材を配置しないように構成すれば、実質的な弊害はない。
本発明によれば、複数種類の電極部材をトナー担持体外周面法線方向で互いに異なる位置に配置し、各電極部材間に絶縁層を介在させたトナー担持体を用いる場合でも、電源のコスト高騰を抑制することができるという優れた効果が得られる。
実施形態1に係る画像形成装置の主要部を示す概略構成図である。 同画像形成装置における現像装置を示す概略構成図である。 同現像装置のトナー担持ローラの電極配置を説明するためにトナー担持ローラを回転軸に対して直交する方向から見たときの模式図である。 同トナー担持ローラを、その回転軸に対して直交する面に沿って切断したときの断面を模式的に表した部分断面図である。 同トナー担持ローラの内側電極及び外側電極にそれぞれ印加する内側電圧と外側電圧の一例を示すグラフである。 内側電極及び外側電極へ印加する内側電圧と外側電圧の他の例を示すグラフである。 内側電極及び外側電極へ印加する内側電圧と外側電圧の更に他の例を示すグラフである。 内側電極及び外側電極への給電構成を、ローラ軸に沿って切断したときの模式図である。 同給電構成を模式的に示す斜視図である。 トナー担持ローラの全周にわたって内側電極が存在する比較例を示す説明図である。 本実施形態2に係る現像装置の概略構成図である。 同現像装置において、現像領域に対向する部分のトナー担持ベルトを、その無端移動方向に沿って切断したときの断面を模式的に表した部分断面図である。 変形例1に係る現像装置の概略構成図である。 変形例2に係る現像装置の概略構成図である。 変形例3に係る現像装置の概略構成図である。 変形例4に係る現像装置の概略構成図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明を電子写真方式の画像形成装置に適用した一実施形態(以下、本実施形態を「実施形態1」という。)について説明する。
まず、本実施形態1に係る画像形成装置の構成及び動作について説明する。
図1は、本実施形態1に係る画像形成装置の主要部を示す概略構成図である。
この画像形成装置は、複数の現像装置を有し、潜像担持体としてのベルト状の感光体1上に各色のトナー像を重ねて多色画像を形成する画像形成装置である。ベルト状の感光体1は、水平方向よりも鉛直方向にスペースをとる縦長の姿勢で複数のローラに張架しながら、図示しない駆動部により図中時計回り方向に回転駆動される。この感光体1における図中左側の張架面(以下「左側張架面」という。)はほぼ鉛直方向に延在する姿勢になっている。
感光体1の左側張架面の図中左側方には、感光体1と対向するよう、複数色、例えばマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の画像をそれぞれ形成するための複数の画像形成手段として4つのプロセスカートリッジ6M,6C,6Y,6Kが鉛直方向に並ぶように配設されている。これら4つのプロセスカートリッジ6M,6C,6Y,6Kは、それぞれ、現像装置4M,4C,4Y,4Kと、感光体1を一様帯電せしめる帯電装置2M,2C,2Y,2Kと、図示しない除電器とを1つのユニットとして図示しない共通の保持体に保持している。そして、画像形成装置の筺体に対して現像装置4M,4C,4Y,4K、帯電装置2M,2C,2Y,2K及び除電器がそれぞれ一体的にプロセスカートリッジ6M,6C,6Y,6Kとして着脱され、ユーザーによる交換が可能となっている。
プロセスカートリッジ6M,6C,6Y,6Kにおける帯電装置2M,2C,2Y,2Kと現像装置4M,4C,4Y,4Kとの間から、図示しない潜像形成手段としての光書込装置による各色の露光ビーム3M,3C,3Y,3Kが感光体1へ照射される。また、本画像形成装置は、さらに、図示しない転写手段、クリーニング手段、給紙装置、定着装置などを備えている。
感光体1は、図1中矢印方向に回転駆動され、マゼンタのプロセスカートリッジ6Mでマゼンタの帯電装置2Mにより一様に帯電されて、次いで図示しない光書込装置によりマゼンタの画像データで変調された露光ビーム3Mによって露光されることで静電潜像が形成される。この静電潜像がマゼンタの現像装置4Mにより現像されてマゼンタのトナー像となる。その後、感光体1は図示しない除電器により除電される。
次いで、感光体1は、シアンのプロセスカートリッジ6Cで、シアンの帯電装置2Cにより一様に帯電された後、図示しない光書込装置によりシアンの画像データで変調された露光ビーム3Cによって露光されることでシアンの静電潜像が形成される。この静電潜像がシアンの現像装置4Cにより現像されて上記マゼンタのトナー像と重なるシアンのトナー像となる。その後、感光体1は図示しない除電器により除電される。
さらに、感光体1は、イエローのプロセスカートリッジ6Yで、イエローの帯電装置2Yにより一様に帯電された後、図示しない光書込装置によりイエローの画像データで変調された露光ビーム3Yによって露光されることでイエローの静電潜像が形成される。この静電潜像がイエローの現像装置4Yにより現像されて上記マゼンタのトナー像及び上記シアンのトナー像と重なるイエローのトナー像となる。その後、感光体1は図示しない除電器により除電される。
最後に感光体1は、ブラックのプロセスカートリッジ6Kで、ブラックの帯電装置2Kにより一様に帯電された後、図示しない光書込装置によりブラックの画像データで変調された露光ビーム3Kによって露光されることでブラックの静電潜像が形成される。この静電潜像がブラックの現像装置4Kにより現像されて、上記マゼンタのトナー像、上記シアンのトナー像及び上記イエローのトナー像と重なるブラックのトナー像となることでフルカラー画像が形成される。
一方、給紙装置(不図示)から記録紙等の記録材が給送され、この記録材には、転写バイアスが印加される転写手段としての転写ローラにより感光体1上のフルカラー画像が転写される。フルカラー画像が転写された記録材は、定着装置(不図示)によりフルカラー画像が定着され、外部へ排出される。感光体1は、フルカラー画像転写後にクリーニング手段(不図示)により残留トナー等が除去される。
このような構成の画像形成装置では、同一の感光体1上に4色の書き込みを行うので、4つの感光体を用いて各感光体上のトナー像を転写により重ね合わせる一般的なタンデム方式の画像形成装置と比較すると、各トナー像間における位置ズレがほとんど発生せず、高画質のフルカラー画像を得ることができる。
なお、本発明は、一般的なタンデム方式の画像形成装置に適用することはできるし、他の画像形成装置にも適用できる。
次に、本実施形態1の画像形成装置に採用される現像装置について説明する。
なお、現像装置4M,4C,4Y,4Kは、収容されるトナーが異なる以外は、同じ構成、動作であるので、以下添え字M,C,Y,Kを省略して説明を行う。
図2は、本実施形態1に係る現像装置4の概略構成図である。
現像装置4は、トナー担持体としてのトナー担持ローラ41と、トナー担持ローラ41へトナーを供給するトナー供給部材としてのトナー供給ローラ42と、トナーの層厚を規制するトナー規制部材としての規制ブレード43と、入口シール44と、図中時計回り方向に回転駆動される第1搬送スクリュー45と、図中反時計回りに回転駆動される第2搬送スクリュー46とを有している。第2搬送スクリュー46は、その回転駆動によってトナーを図中手前側から図中奥側へと搬送する。図中奥側の端部付近まで搬送されたトナーは、第1搬送スクリュー45側へ進入し、今度は第1搬送スクリュー45の回転駆動によって図中奥側から図中手前側へと搬送される。第1搬送スクリュー45により搬送されている途中のトナーの一部は、トナー供給ローラ42側へと移動し、トナー供給ローラ42の表面に担持される。トナー供給ローラ42の表面に担持されたトナーは、図中反時計回り方向のトナー供給ローラ42の回転駆動に伴って、トナー供給ローラ42の表面とトナー担持ローラ41の外周面との接触位置(以下「トナー供給位置」という。)へと搬送される。
このトナー供給位置では、トナー供給ローラ42の表面とトナー担持ローラ41の外周面とが互いに逆方向(カウンター方向)へ移動している。したがって、トナー供給位置へと搬送されてきたトナー供給ローラ42上のトナーは、トナー担持ローラ41の外周面に擦りつけられ、トナー担持ローラ41の外周面へと移動する。このとき、トナーは、トナー担持ローラ41の外周面との摩擦により正規極性(本実施形態1ではマイナス極性)側に帯電する。
トナーが供給されたトナー担持ローラ41は、現像装置4のケーシングに設けられた開口から外周面の一部を露出させている。この露出箇所は、感光体1に対して数十〜数百[μm]の間隙を介して対向している。このようにトナー担持ローラ41と感光体1とが対向している領域が、本画像形成装置における現像領域となっている。なお、現像領域とは、感光体1とトナー担持ローラ41の両方の回転を停止させた状態で、トナー担持ローラ41上のトナーをホッピングさせたときに、感光体1上にトナーが現像される領域を現像領域とする。
トナー担持ローラ41の表面上に供給されたトナーは、後述する理由により、トナー担持ローラ41の表面上でホッピングしながら、トナー担持ローラ41の回転に伴って、トナー供給位置から現像領域に向けて搬送される。現像領域まで搬送されたトナーは、トナー担持ローラ41と感光体1上の静電潜像との間の現像電界によって、感光体表面上の静電潜像部分に付着し、これにより現像が行われる。現像に寄与しなかったトナーは、ホッピングしながらトナー担持ローラ41の回転によってさらに搬送され、トナー供給位置へと運ばれる。そして、トナー供給位置へ進入する際に、トナー供給ローラ42によりトナー担持ローラ41上から掻き取られることで、現像装置4のケーシング内部に戻され、再利用される。
次に、本実施形態1におけるトナー担持ローラ41の具体的構成について説明する。
図3は、本実施形態1におけるトナー担持ローラ41の電極配置を説明するためにトナー担持ローラ41を回転軸に対して直交する方向から見たときの模式図である。なお、説明の都合上、表面層56や絶縁層55は図示していない。
図4は、現像領域に対向する部分のトナー担持ローラ41を、その回転軸に対して直交する面に沿って切断したときの断面を模式的に表した部分断面図である。
本実施形態1のトナー担持ローラ41は、図2に示すように、無端移動部材である中空状のスリーブ部41aと、そのスリーブ部41aの内部に固定配置される固定部41bとから構成されている。固定部41bには、トナー担持ローラ41の最内周に位置する内周側電極部材としての内側電極53aが設けられている。一方、スリーブ部41aには、トナー担持ローラ41の外周側に位置していて内側電極53aへ印加される電圧(内側電圧)とは異なる電圧(外側電圧)が印加される櫛歯状の外側電極54aが設けられている。本実施形態では、外側電極54aの各櫛歯部分が外周側電極部材を構成する。このような構成により、スリーブ部41aが回転駆動すると、固定配置されている内側電極53aに対してスリーブ部41a上の外側電極54aが相対的に移動することになる。
内側電極53aと外側電極54aとの間には、これらの間を絶縁するための絶縁層55及び空隙層が設けられている。また、外側電極54aの外周面側を覆う表面層56も設けられている。すなわち、本実施形態1のトナー担持ローラ41は、内周側から順に、内側電極53a、空隙層、絶縁層55、外側電極54a、表面層56の5層構造となっている。
トナー担持ローラ41の固定部41bは、ウレタン樹脂で成型されたローラ状基体の外周面に内側電極53aとなるアルミニウム、銅、銀などの金属等からなる金属板を貼り付けた構成となっている。ここで、ローラ状基体の外周面に金属板を貼り付けただけでは、金属板部分が外周面上で突出してしまい、スリーブ部41aの内周面の接触により摩耗したり、剥がれたりするおそれがある。よって、本実施形態1では、ローラ状基体の外周面上における金属板を張り付ける部分を切削し、その切削部分に金属板を張り付けることで、金属板の摩耗や剥がれを防止している。
なお、この固定部41bの形成方法としては、絶縁性基体上に、金属メッキ、蒸着等により内側電極53aを形成する方法や、内側電極53aとなる金属スリーブを微細加工(スリット加工して微細な穴を開けたスリーブ)したものに対して絶縁コートをするなど、様々な工法が考えられる。
一方、トナー担持ローラ41のスリーブ部41aは、絶縁層55となる薄肉樹脂スリーブ上に外側電極54aとなる金属膜を蒸着し、エッチングにて櫛歯状の微細パターンを形成した上に、表面層56を被覆した構成となっている。
絶縁層55は、ポリカーボネートやアルキッドメラミン等で形成されている。また、本実施形態1において、絶縁層55の厚みは、3[μm]以上50[μm]以下の範囲内が好ましい。3[μm]よりも小さくなると、内側電極53aと外側電極54aとの間の絶縁性が十分に保てなくなるおそれがあり、内側電極53aと外側電極54aとの間でリークが発生してしまう可能性が高くなる。一方、50[μm]よりも大きくなると、内側電極53aと外側電極54aとの間で作られる電界が表面層56よりも外側に形成されにくくなり、表面層56の外側に強いホッピング電界あるいはフレア電界(外部電界)を形成することが困難となる。本実施形態1では、メラミン樹脂からなる絶縁層55の厚みを20[μm]としている。
絶縁層55の上に形成される外側電極54aは、アルミニウム、銅、銀などの金属で形成されている。櫛歯状の外側電極54aの形成方法としては、上述したエッチング法以外にも、種々の方法が考えられる。例えば、絶縁層55の上にメッキや蒸着によって金属膜を形成し、フォトレジストによって櫛歯状の電極を形成するという方法や、インクジェット方式やスクリーン印刷によって導電ペーストを絶縁層55の上に付着させて櫛歯状の電極を形成するという方法も考えられる。
外側電極54a及び絶縁層55の外周面側は、絶縁性の表面層56により覆われている。トナーは、表面層56上でホッピングを繰り返す際、この表面層56との接触摩擦によって帯電する。トナーに正規帯電極性(本実施形態1ではマイナス極性)を与えるため、本実施形態1では、表面層56の材料として、シリコーン、ナイロン(登録商標)、ウレタン、アルキッドメラミン、ポリカーボネート等が使用される。本実施形態1ではポリカーボネートを採用している。また、表面層56は、外側電極54aを保護する役割も持ち合わせているので、表面層56の膜厚としては、3[μm]以上40[μm]以下の範囲内が好ましい。3[μm]よりも小さいと、経時使用による膜削れ等で外側電極54aが露出し、トナー担持ローラ41上に担持されたトナーやトナー担持ローラ41に接触するその他の部材を通じてリークしてしまうおそれがある。一方、40[μm]よりも大きいと、内側電極53aと外側電極54aとの間で作られる電界が表面層56よりも外側に形成されにくくなり、表面層56の外側に強いホッピング電界を形成することが困難となる。本実施形態1では、表面層の膜厚は20[μm]としている。表面層56は、絶縁層55と同様にスプレー法やディッピング法等によって形成することができる。
本実施形態1では、内側電極53aと外側電極54aとの間で作られる電界、より詳しくは、内側電極53aの外側電極54aとは対向していない部分(外側電極54aの櫛歯間に位置する内側電極53aの部分)と外側電極54aの櫛歯部分との間で作られる電界が、表面層56の外側に形成されることで、トナー担持ローラ41上のトナーをホッピングさせ、これによりトナーをクラウド化させる。このとき、トナー担持ローラ41上のトナーは、内側電極53aに絶縁層55を介して対向した表面層部分と、これに隣接する外側電極54aに対向した表面層部分との間を、飛翔しながら往復移動するように、ホッピングすることになる。
トナーを安定してクラウド化させるためには、相応する大きさのホッピング電界を形成することが重要となるが、このような大きなホッピング電界を形成するためには内側電極53aと外側電極54aとの間に大きな電位差を形成する必要がある。しかし、このような大きな電位差を安定して形成するためには、内側電極53aと外側電極54aとの間を安定かつ有効に絶縁し、リークを防止することが重要である。
ここで、ホッピング電界を形成するための2種類の電極をそれぞれ櫛歯状に形成して径方向同一位置に配置し、互いの櫛歯部分が相手の櫛歯間に入り込むように構成した場合、その櫛歯状電極の形成品質が悪いと、2種類の電極間の絶縁性が著しく低下し、リークが起きやすい。具体的には、例えば、エッチングで電極形成する場合には除去すべき金属膜の一部が残存していたり、インクジェット法やスクリーン印刷法で電極形成する場合には電極間に導電ペーストが付着してしまったりする事態が起こり得る。このような事態が生じると、2種類の電極間でリークが起きやすいなり、適正なホッピング電界を形成することができなくなる。また、この構成においては、ローラの樹脂表面上に櫛歯状電極を高い品質で形成したとしても、2種類の櫛歯状電極を形成した後にその外周面側を絶縁材で覆うことにより電極間に絶縁材を充填して電極間の絶縁性を得るため、電極間にはローラの樹脂表面と絶縁材との界面が形成され、この界面を通じたリークが生じやすく、比較的大きな電圧を印加すると電極間の絶縁性が著しく低下する。
本実施形態1によれば、内側電極53aと櫛歯状の外側電極54aとの間に絶縁層55及び空隙層が設けられているので、これらの電極間にリークの原因となり得るような界面は存在しない。また、トナー担持ローラ41の製造段階において、リークの原因となり得る導電材が電極間に介在する可能性も非常に少なくできる。したがって、本実施形態1によれば、内側電極53aと外側電極54aとの間を安定かつ有効に絶縁することができ、比較的大きな電圧を印加する場合でもリークを効果的に防止することができる。
また、本実施形態1において、外側電極54aの電極幅(各櫛歯部分の幅)は、10[μm]以上120[μm]以下であるのが好ましい。10[μm]よりも小さいと、細すぎて電極が途中で断線してしまうおそれがある。一方、120[μm]より大きいと、外側電極54aの被給電部54bからの距離が遠い箇所の電圧が低くなり、その箇所でトナーを安定かつ有効にホッピングさせることが困難となる。本実施形態1の被給電部54bは、図3に示すように、トナー担持ローラ41の外周面上における軸方向両端に設けられている。よって、本実施形態1では、外側電極54aの電極幅が120[μm]より大きいと、トナー担持ローラ41の軸方向中央部におけるホッピング電界が軸方向両端部のホッピング電界よりも相対的に低くなり、軸方向中央部に担持されているトナーを安定かつ有効にホッピングさせることが困難となる。
また、本実施形態1では、外側電極54aの電極ピッチ(櫛歯部分間の距離)は、電極幅と同じか広いのが好ましい。電極幅よりも小さいと、内側電極53aからの電気力線の多くが表面層56の外側に出る前に外側電極54aへ収束してしまい、表面層56の外側に形成されるホッピング電界が弱くなってしまうからである。一方、電極ピッチが大きいと、電極間中央のホッピング電界が弱くなってしまう。本実施形態1において、電極ピッチは、電極幅以上であって電極幅の5倍以下の範囲内であるのが好ましい。
本実施形態1では、電極幅及び電極ピッチをいずれも80[μm]に設定している。
また、本実施形態1では、外側電極54aの電極ピッチを、トナー担持ローラ41の周方向にわたって一定となるように設定されている。電極ピッチを一定とすることで、内側電極53aと外側電極54aとの間で作られるホッピング電界がトナー担持ローラ41上の周方向にわたってほぼ均一となる。よって、現像領域で周方向に均一なトナーのホッピングを実現することが可能となり、均一な現像が可能となる。
次に、内側電極53a及び外側電極54aに印加する電圧について説明する。
トナー担持ローラ41上の内側電極53a及び外側電極54aには、それぞれパルス電源51A,51Bから第1電圧である内側電圧及び第2電圧である外側電圧が印加される。パルス電源51A,51Bが印加する内側電圧及び外側電圧は、矩形波が最も適している。ただし、これに限らず、例えばサイン波で三角波でもよい。また、本実施形態1では、ホッピング用電極を形成するための電極が内側電極53a及び外側電極54aの2相構成であり、各電極53a,54aには互いに位相差πをもった電圧がそれぞれ印加される。
図5は、内側電極53a及び外側電極54aにそれぞれ印加する内側電圧と外側電圧の一例を示すグラフである。
本実施形態1において、各電圧は矩形波であり、内側電極53aと外側電極54aにそれぞれ印加される内側電圧と外側電圧は、互いに位相がπだけズレた同じ大きさ(ピークトゥピーク電圧Vpp)の電圧である。よって、内側電極53aと外側電極54aとの間には、常にVppだけの電位差が生じる。この電位差によって電極間に電界が発生し、この電界のうち表面層56の外側に形成されるホッピング電界によって表面層56上をトナーがホッピングする。本実施形態1において、Vppは100[V]以上2000[V]以下の範囲内であるのが好ましい。Vppが100[V]より小さいと、十分なホッピング電界を表面層56上に形成できず、トナーを安定してホッピングさせるのが困難となる。一方、Vppが2000[V]より大きいと、経時使用により電極間でリークが発生する可能性が高くなる。本実施形態1では、Vppを500[V]に設定している。
また、本実施形態1において、内側電圧と外側電圧の中心値V0は、画像部電位(静電潜像部分の電位)と非画像部電位(地肌部分の電位)との間に設定され、現像条件によって適宜変動する。
本実施形態1において、内側電圧と外側電圧の周波数fは、0.1[kHz]以上10[kHz]以下であるのが好ましい。0.1[kHz]より小さいと、トナーのホッピングが現像速度に追いつかなくなるおそれがある。一方、10[kHz]より大きいと、トナーの移動が電界の切り替わりに追従できなくなり、トナーを安定してホッピングさせるのが困難となる。本実施形態1では、周波数fを500[Hz]に設定している。
図6は、内側電極53a及び外側電極54aへ印加する内側電圧と外側電圧の他の例を示すグラフである。
この例では、内側電極53aについては、図5に示したものと同様の内側電圧が印加されるが、外側電極54aについては、直流電圧が印加される。この場合、電極間の電位差はVpp/2となる。よって、この例におけるVppの好適な範囲は、200[V]以上4000[V]以下である。この例によれば、内側電極53aと外側電極54aとの位相差を考慮する必要がなく、電源コストが安くなる。
図7は、内側電極53a及び外側電極54aへ印加する内側電圧と外側電圧の更に他の例を示すグラフである。
この例では、外側電極54aについては、図5に示したものと同様の内側電圧が印加されるが、内側電極53aについては、直流電圧が印加される。この場合も、電極間の電位差はVpp/2となる。よって、この例におけるVppの好適な範囲は、200[V]以上4000[V]以下である。この例も、内側電極53aと外側電極54aとの位相差を考慮する必要がなく、電源コストが安くなる。
図8は、本実施形態1における内側電極53a及び外側電極54aへの給電構成を、ローラ軸に沿って切断したときの模式図である。
図9は、同給電構成を模式的に示す斜視図である。
本実施形態1における内側電極53a及び外側電極54aへの給電構成において、内側電極53aは、トナー担持ローラ41の固定部41bに設けられているので、パルス電源51Aとの間に摺動接点が存在しない。よって、内側電極53aは、パルス電源51Aに直接的に接続されている。一方、トナー担持ローラ41のスリーブ部41aは、回転駆動するのでパルス電源51Bとの間に摺動接点が存在する。そのため、本実施形態1では次のような給電構成を採用している。
トナー担持ローラ41のスリーブ部41aの外周面におけるトナー担持ローラ軸方向両端部分には表面層56が設けられておらず、外側電極54aの両端部分は露出しており、この露出面が被給電部54bとなる。その露出面で構成される被給電部54bには、パルス電源51Bに接続された給電コロ58が当接している。この給電コロ58は、回転自在に支持されており、トナー担持ローラ41の回転に伴い、被給電部54bに当接したまま連れ回り回転する。
なお、本実施形態1では、外側電極54aに外側電圧を印加するための給電コロ58が2つ設けられているが、1つであっても3つ以上であってもよい。外側電極54aに外側電圧を印加するための給電コロが複数あれば、一部の給電コロで接触不良による給電不良が生じても、他の給電コロにより給電を行うことができるので、安定した給電を行うことが可能となる。
また、本実施形態1のように、トナー担持ローラ41の外周面に外側電極54aの一部分を露出させ、その露出部分を被給電部54bとして、これに給電コロ58を当接させて給電する方式を採用する場合、その被給電部54bは、トナー担持ローラ41上における現像幅(感光体上において静電潜像が形成され得る領域と対向し得る領域幅)よりも軸方向外側に位置することが望まれる。なぜなら、被給電部54bが現像幅内に位置すると、トナー担持ローラ41と被給電部54bとの間で押しつぶされたトナーが現像に寄与することになり、その部分で現像不良が発生するからである。より好ましくは、被給電部54bは、トナー担持ローラ41上におけるトナー供給幅(トナー供給ローラ42からトナーが供給される領域幅)よりも軸方向外側に位置することが望まれる。なぜなら、被給電部54bがトナー供給幅内に位置すると、トナー担持ローラ41と被給電部54bとの間に多量のトナーが介在し、給電不良が起きやすくなるからである。本実施形態1では、被給電部54bがトナー担持ローラ41上におけるトナー供給幅よりも軸方向外側に位置するように構成している。更に、本実施形態1では、トナー供給幅内のトナーが被給電部54bに付着しないように、ローラ両端部に位置する各被給電部54bの軸方向中央側に図示しないトナーシールが設けられている。
なお、本実施形態1では、給電部材として、被給電部54bに連れ回り回転する給電コロ58を用いているが、これに限らず、例えば、導電性ブラシや導電性板バネなどを用いてもよい。なお、導電性ブラシや、導電性板バネなどのように被給電部54bに対して摺動する給電部材を用いる場合、被給電部54bとの接点部分の摩耗を抑制するために導電性グリスなど充填するとよい。
以上、本実施形態1によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、本実施形態1のトナー担持ローラ41は、内側電極53aと外側電極54aとの間に絶縁層55や空隙層が介在する構成となっているため、トナー担持ローラ41の全体でコンデンサを成すものとなる。内側電圧や外側電圧によって流れる交流電流はこのコンデンサの静電容量に比例するため、このコンデンサの静電容量が大きいと出力電流の大きな電源が必要になり、コスト高騰を招く。ここで、コンデンサの静電容量Cは、内側電極53aと外側電極54aとの間の対向面積をSとし、これらの間隔をdとし、誘電率をεとすると、C=ε×S/dで表せるので、この対向面積Sを減らすことができれば、トナー担持ローラ41の全体で形成されるコンデンサの静電容量を減らすことができる。本実施形態1における内側電極53aは、図2に示したように、トナー担持ローラ41の周方向において、現像領域、トナー供給ローラ42によりトナー担持ローラ41上にトナーが供給されるトナー供給位置、トナー担持ローラ41上のトナーの層厚が規制ブレード43によって規制されるトナー規制位置の3箇所の対向位置のみに設けられ、トナー担持ローラ41の周方向の一部分に内側電極53aが存在しない箇所がある。よって、図10に示すようにトナー担持ローラの全周にわたって内側電極353aが存在する場合に比べて、上記対向面積Sを小さくすることができる。その結果、コンデンサの静電容量Cが小さくなり、出力電流の小さな電源を用いることが可能となるので、低コストを図ることができる。具体的には、内側電極53aを全周にわたって形成した場合には、静電容量が3[nF]であったところ、本実施形態のように上記3箇所の対向領域のみに内側電極53aを配置した場合には、その静電容量が約1nFとなり、静電容量をおよそ3分の1まで減らすことができた。
〔実施形態2〕
次に、本発明を上記実施形態1と同様に電子写真方式の画像形成装置に適用した他の実施形態(以下、本実施形態を「実施形態2」という。)について説明する。
なお、本実施形態2では、現像装置の構成等を除き、上記実施形態1に係る画像形成装置の構成及び動作とほぼ同様であるため、以下、上記実施形態1との相違部分についてのみ説明する。
図11は、本実施形態2に係る現像装置104の概略構成図である。
現像装置104は、トナー担持体としてのトナー担持ベルト141と、トナー担持ベルト141へトナーを供給するトナー供給部材としてのトナー供給ローラ142と、トナーの層厚を規制するトナー規制部材としての規制ブレード143とを有している。トナー供給ローラ142の表面に担持されたトナーは、図中反時計回り方向のトナー供給ローラ142の回転駆動に伴って、トナー供給ローラ142の表面とトナー担持ベルト141の外周面との接触位置(トナー供給位置)へと搬送される。
トナー担持ベルト141は、感光体1に対して数十〜数百[μm]の間隙を介して対向し、現像領域が形成される。トナー担持ベルト141の表面上に供給されたトナーは、上記実施形態1の場合と同様に、トナー担持ベルト141の表面上でホッピングしながら、トナー担持ベルト141の無端移動に伴って、トナー供給位置から現像領域に向けて搬送される。現像領域まで搬送されたトナーは、トナー担持ベルト141と感光体1上の静電潜像との間の現像電界によって、感光体表面上の静電潜像部分に付着し、これにより現像が行われる。現像に寄与しなかったトナーは、ホッピングしながらトナー担持ベルト141の回転によってさらに搬送され、トナー供給位置へと運ばれる。そして、トナー供給位置へ進入する際に、トナー供給ローラ142によりトナー担持ベルト141上から掻き取られることで、現像装置104のケーシング内部に戻され、再利用される。
次に、本実施形態2におけるトナー担持ベルト141の具体的構成について説明する。
図12は、現像領域に対向する部分のトナー担持ベルト141を、その無端移動方向に沿って切断したときの断面を模式的に表した部分断面図である。
本実施形態2におけるトナー担持ベルト141は、無端移動部材としての無端ベルト状部材であるベルト部141aと、そのベルト部141aを張架支持する2つの支持ローラ141b,141cとから構成されている。2つの支持ローラ141b,141cのうち、感光体1に近接した側の駆動ローラ141bは、内周側電極部材としての内側電極として機能するロール状部材である。一方、ベルト部141aには、内側電極である駆動ローラ141bへ印加される電圧(内側電圧)とは異なる電圧(外側電圧)が印加される外周側電極部材としての櫛歯状の外側電極154aが設けられている。このような構成により、駆動ローラ141bが回転駆動してベルト部141aが無端移動(回転駆動)すると、内側電極である駆動ローラ141bに対してベルト部141a上の外側電極154aが相対的に移動することになる。
内側電極である駆動ローラ141bとしては、SUSやアルミニウム等から構成される金属ローラを用いることができる。その他としては、ポリアセタール(POM)やポリカーボネート(PC)等の樹脂ローラの表層にアルミニウムや銅などの金属層を形成することで、内側電極として機能する駆動ローラ141bを形成することもできる。この金属層の形成は、金属メッキや蒸着、粘着層とともに金属膜を貼り付ける等、種々の工法がある。
一方、トナー担持ベルト141のベルト部141aは、絶縁層155の上に外側電極154aとなる金属膜を蒸着し、エッチングにて櫛歯状の微細パターンを形成した上に、表面層156を被覆した構成となっている。このベルト部141aの具体例としては、例えば、絶縁層155として厚さ20μmのポリイミドを用い、外側電極154aとなる金属膜として厚さ5μmの銅を用い、表面層156として厚さ10μmのポリカーボネートを用いて構成したフレキシブルプリント基板のような板状物の対向する2つの端部を融着させて無端ベルト状にしたものを用いることができる。
絶縁層155は、ポリカーボネートやアルキッドメラミン等で形成されている。また、本実施形態2において、絶縁層155の厚みは、3[μm]以上50[μm]以下の範囲内が好ましい。3[μm]よりも小さくなると、内側電極である駆動ローラ141bと外側電極154aとの間の絶縁性が十分に保てなくなるおそれがあり、駆動ローラ141bと外側電極154aとの間でリークが発生してしまう可能性が高くなる。一方、50[μm]よりも大きくなると、駆動ローラ141bと外側電極154aとの間で作られる電界が表面層156よりも外側に形成されにくくなり、表面層156の外側に強いホッピング電界(外部電界)を形成することが困難となる。本実施形態2では、メラミン樹脂からなる絶縁層155の厚みを20[μm]としている。
絶縁層155の上に形成される外側電極154aは、アルミニウム、銅、銀などの金属で形成されている。櫛歯状の外側電極154aの形成方法としては、上述したエッチング法以外にも、種々の方法が考えられる。例えば、絶縁層55の上にメッキや蒸着によって金属膜を形成し、フォトレジストによって櫛歯状の電極を形成するという方法や、インクジェット方式やスクリーン印刷によって導電ペーストを絶縁層55の上に付着させて櫛歯状の電極を形成するという方法も考えられる。
外側電極154a及び絶縁層155の外周面側は、絶縁性の表面層156により覆われている。本実施形態2でも、トナーは、表面層156上でホッピングを繰り返す際、この表面層156との接触摩擦によって帯電する。トナーに正規帯電極性を与えるため、本実施形態2でも、表面層156の材料として、シリコーン、ナイロン(登録商標)、ウレタン、アルキッドメラミン、ポリカーボネート等が使用される。本実施形態2ではポリカーボネートを採用している。また、表面層156は、外側電極154aを保護する役割も持ち合わせているので、表面層156の膜厚としては、3[μm]以上40[μm]以下の範囲内が好ましい。3[μm]よりも小さいと、経時使用による膜削れ等で外側電極154aが露出し、トナー担持ベルト141上に担持されたトナーやトナー担持ベルト141に接触するその他の部材を通じてリークしてしまうおそれがある。一方、40[μm]よりも大きいと、駆動ローラ141bと外側電極154aとの間で作られる電界が表面層156よりも外側に形成されにくくなり、表面層156の外側に強いホッピング電界を形成することが困難となる。本実施形態2では、表面層の膜厚は20[μm]としている。
ベルト部141aは、非常に薄く、また弾性を有するように形成するのが好ましい。本実施形態2のベルト部141aは、駆動ローラ141bのような湾曲面に巻き付けたときに、ベルト部141aの内周面と駆動ローラ141bとの密着性が十分に確保できるように薄くかつ弾性を有するように形成されている。ベルト部141aの内周面と駆動ローラ141bとの間の密着性が不十分で空隙が存在すると、表面層156の外側に強いホッピング電界を形成することが困難となる。本実施形態では、このような空隙が存在しないように構成している。
本実施形態2においても、内側電極である駆動ローラ141bと櫛歯状の外側電極154aとの間に絶縁層155が設けられているので、これらの電極間にリークの原因となり得るような界面は存在しない。また、トナー担持ベルト141の製造段階において、リークの原因となり得る導電材が電極間に介在する可能性も非常に少なくできる。したがって、本実施形態2によれば、駆動ローラ141bと外側電極154aとの間を安定かつ有効に絶縁することができ、比較的大きな電圧を印加する場合でもリークを効果的に防止することができる。
また、本実施形態2における外側電極154aの電極幅(各櫛歯部分の幅)は、上記実施形態1の場合と同様である。
また、外側電極154aへの給電構成としては、上記実施形態1と同様のものを用いることができる。すなわち、トナー担持ベルト141のベルト部141aの外周面における幅方向両端部分に表面層156を設けず、外側電極154aを露出させ、この露出面を被給電部とする。この被給電部には、図示しないパルス電源に接続された給電コロが当接している。
一方で、本実施形態2の内側電極である駆動ローラ141bは、回転駆動するので、パルス電源との間に摺動接点が存在する。そこで、本実施形態2では、駆動ローラ141bのローラ軸端面を被給電部とし、その被給電部に対してパルス電源に接続された給電ブラシ57を当接させた給電構成を採用している。
本実施形態2では、内側電極である駆動ローラ141bと外側電極154aとの間で作られる電界、より詳しくは、駆動ローラ141bに巻き付けられた部分において駆動ローラ141bの外側電極154aとは対向していない部分(外側電極154aの櫛歯間に位置する駆動ローラ141bの部分)と外側電極154aの櫛歯部分との間で作られる電界が、表面層156の外側に形成されることで、トナー担持ベルト141上のトナーをホッピングさせ、これによりトナーをクラウド化させる。このとき、トナー担持ベルト141上のトナーは、駆動ローラ141bに絶縁層155を介して対向した表面層部分と、これに隣接する外側電極154aに対向した表面層部分との間を、飛翔しながら往復移動するように、ホッピングすることになる。
以上、本実施形態2によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、本実施形態2のトナー担持ベルト141は、内側電極である駆動ローラ141bと外側電極154aとの間に絶縁層155が介在する構成となっているため、トナー担持ベルト141の全体でコンデンサを成すものとなる。そのため、上述したように、このコンデンサの静電容量が大きいと出力電流の大きな電源が必要になり、コスト高騰を招く。本実施形態2のトナー担持ベルト141のように、トナー担持体を無端ベルト状部材を用いて構成すると、図12に示すように、そのコンデンサを形成する部分は、内側電極である駆動ローラ141bの約半周分で済む。よって、図10に示したようにトナー担持ローラの全周にわたって内側電極353aが存在する場合に比べて、コンデンサの対向面積Sを小さくすることができる。その結果、コンデンサの静電容量Cが小さくなり、出力電流の小さな電源を用いることが可能となるので、低コストを図ることができる。
〔変形例1〕
次に、上記実施形態2における現像装置の一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
図13は、本変形例1に係る現像装置の概略構成図である。
本変形例1の現像装置は、上記実施形態2の現像装置における内側電極である駆動ローラ141bと従動ローラ141cとを入れ替えたものである。このように入れ替えることで、現像装置の構成をあまり変更せずに、現像装置に対する感光体1の相対位置を変更できる。したがって、上記実施形態2の構成と本変形例1の構成とを選択的に採用することが可能であり、自由度の高いレイアウト設計が可能となる。
〔変形例2〕
次に、上記実施形態2における現像装置の他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
図14は、本変形例2に係る現像装置の概略構成図である。
本変形例2の現像装置は、2つの支持ローラ141b,141cとは別のロール状部材(以下「内側電極ローラ」という。)141dをトナー担持ベルト141のベルト部141aにおける支持ローラ141b,141c間に張架された平坦部分の内周面に接触させ、この内側電極ローラ141dを内側電極として用いるものである。支持ローラ141b,141cは、ベルト部141aを適切に支持するために十分な強度が必要であるので、その強度が得られる程度のローラ径を確保する必要がある。これに対し、上記内側電極ローラ141dはベルト部141aを支持するものではないので、支持ローラ141b,141cよりもローラ径を小さくすることができる。その結果、支持ローラを内側電極として用いる上記実施形態2や上記変形例1の場合よりも、トナー担持ベルト141で構成されるコンデンサの静電容量Cが小さくなり、出力電流の小さな電源を用いることが可能となるので、更なる低コストを図ることができる。
〔変形例3〕
次に、上記実施形態2における現像装置の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例3」という。)について説明する。
図15は、本変形例3に係る現像装置の概略構成図である。
本変形例3の現像装置は、上記変形例2の現像装置における内側電極ローラ141dに代えて、ベルト部141aの内周面に板面が接触する板状部材としての内側電極板141eを設けたものである。内側電極部材が上記実施形態2や上記変形例1、2のようにロール状部材である場合、内側電極部材とベルト部141aとの接触面積Sを変更するためには、ローラ径を変更する必要がある。これに対し、本変形例3のように内側電極部材が板状部材である場合には、その板面の面積を変更する加工を行うだけでよい。したがって、設計の自由度を高めることができる。また、本変形例3のような内側電極板141eのように内側電極部材が板状部材であれば、内側電極部材の厚みを、内側電極部材が上記実施形態2や上記変形例1、2のようにロール状部材である場合よりも薄くできる。その結果、トナー担持ベルト141の寸法を小さくすることが可能である。
〔変形例4〕
次に、上記実施形態2における現像装置の更に他の変形例(以下、本変形例を「変形例4」という。)について説明する。
本変形例4の現像装置は、トナー担持ベルト141上にトナーを供給するトナー供給部材が二成分現像剤を利用したものである点が特徴である。
図16は、本変形例4に係る現像装置の概略構成図である。
本変形例4の現像装置は、図中時計回り方向に回転駆動される第1搬送スクリュー246を収容する第1収容部と、図中反時計回りに回転駆動される第2搬送スクリュー245を収容する第2収容部とを有しており、両収容部は仕切壁によって仕切られている。そして、これら収容部はそれぞれ、図示しない磁性キャリアとトナーとが混合された混合剤を収容している。
第1搬送スクリュー246は、その回転駆動によって第1収容部内の混合剤を回転撹拌しながら、図中手前側から図中奥側へと搬送する。このとき、搬送途中の混合剤は、第1収容部の底部に固定された図示しないトナー濃度センサによってそのトナー濃度が検知される。そして、図中奥側の端部付近まで搬送された混合剤は、仕切壁の奥側端部付近に設けられた図示しない第1連通口を経て、第2収容部内に進入する。第2収容部は、トナー供給部材としてのトナー供給ローラ242を収容する磁気ブラシ形成部に連通しており、第2搬送スクリュー245とトナー供給ローラ242とは所定の間隙を介して互いに軸線方向を平行にする姿勢で対向している。第2収容部内の第2搬送スクリュー245は、その回転駆動によって第2収容部内の混合剤を回転撹拌しながら、図中奥側から図中手前側へと搬送する。この過程において、第2搬送スクリュー245によって搬送される混合剤の一部は、トナー供給ローラ242のトナー供給スリーブ上に汲み上げられる。そして、図中反時計回り方向のトナー供給スリーブの回転駆動に伴って、後述するトナー供給位置を通過した後、トナー供給スリーブ表面から離脱して、再び第2収容部内に戻される。その後、第2搬送スクリュー245によって図中手前側の端部付近まで搬送された混合剤は、仕切壁の図中手前側端部付近に設けられた図示しない第2連通口を経て第1収容部内に戻される。
トナー供給ローラ242は、図中反時計回り方向に回転駆動される非磁性材料からなる筒状のトナー供給スリーブと、これに内包される固定配置されたマグネットローラとを有している。筒状のトナー供給スリーブは、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂などの非磁性体を円筒形に成型したものである。また、マグネットローラは、図示のように、回転方向に並ぶ複数の磁極(図中真上の位置から反時計回り方向に順にN極、S極、N極、S極、N極、S極)を有している。これら磁極により、トナー供給スリーブの周面上に混合剤が吸着し、磁力線に沿って穂立ちした磁気ブラシが形成される。
トナー供給スリーブ表面に汲み上げられた混合剤は、トナー供給スリーブの回転に伴って図中反時計回り方向に回転する。そして、トナー供給スリーブの表面に対して所定の間隙を介して対向配置されている規制部材243との対向位置である担持量規制位置に進入する。このとき、規制部材243とスリーブ表面との間隙を通過することで、スリーブ表面上における混合剤の担持量が規制される。
トナー供給スリーブの図中左側方では、トナー担持ベルト241がトナー供給スリーブ表面と所定の間隙を介して対向しながら、図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動されている。トナー供給スリーブの回転に伴って上述の担持量規制位置を通過した混合剤は、トナー担持ベルト241との接触位置であるトナー供給位置に進入する。これにより、混合剤からなる磁気ブラシ先端がトナー担持ベルト241の表面を摺擦する。この摺擦やトナー供給スリーブとトナー担持ベルト241との電位差などの作用を受けて、磁気ブラシ中のトナーがトナー担持ベルト241の表面上に供給される。なお、トナー供給スリーブには、図示しない供給バイアス電源により、供給バイアスが印加されている。この供給バイアスは、トナー担持ベルト241側にトナーを移動させる電界が形成できるようなものであれば、直流電圧でもよいし、かかる直流電圧に交流電圧を重畳したものでもよい。
トナー供給位置を通過したトナー供給スリーブ上の混合剤は、スリーブの回転に伴って第2収容部との対向位置まで搬送される。この対向位置の付近には、マグネットローラに磁極が設けられておらず、混合剤をスリーブ表面に引き付ける磁力が作用していないため、混合剤はスリーブ表面から離脱して第2収容部内に戻る。なお、本複写機においては、マグネットローラとして、6つの磁極を有するものを用いたが、磁極の個数はこれに限られるものではない。8極、12極などであってもよい。
トナーが供給されたトナー担持ベルト241は、現像装置のケーシングに設けられた開口から外周面の一部を露出させている。この露出箇所は、感光体1に対して数十〜数百[μm]の間隙を介して対向している。このようにトナー担持ベルト241と感光体1とが対向している領域が現像領域となっている。トナー担持ベルト241の表面上に供給されたトナーは、上記実施形態2や上記変形例1〜3の場合と同様に、トナー担持ベルト241の表面上でホッピングしながら、トナー担持ベルト241の回転に伴って、トナー供給位置から現像領域に向けて搬送される。
以上、上記実施形態1及び2(各変形例を含む。以下同じ。)に係る画像形成装置は、潜像担持体としての感光体1と、互いに異なる電圧が印加される複数種類の電極部材である内側電極53a,141b,141d,141e,241b及び外側電極54a,154a,254aを備えたトナー担持体としてのトナー担持ローラ41やトナー担持ベルト141,241の外周面にトナーを担持させ、内側電極及び外側電極に対して互いに異なる電圧(内側電圧及び外側電圧)を印加することにより、トナーをホッピングさせるための電界(ホッピング電界)をトナー担持体外周面上に形成し、トナー担持体外周面を移動させることによりホッピングした状態のトナーを現像領域内に送り込み、感光体1上の静電潜像にトナーを供給して静電潜像を現像する現像装置4M,4C,4Y,4Kとを有し、静電潜像を現像して得られる画像を最終的に記録材上に転移させて記録材上に画像を形成する画像形成装置である。この画像形成装置の現像装置4M,4C,4Y,4Kにおいて、外周面上にトナーを担持して周回移動する中空状の無端移動部材であるスリーブ部41aやベルト部141a,241aと、互いに間隔をおいてスリーブ部やベルト部の外周面全周にわたって配置された複数の外周側電極部材(外側電極の各櫛歯部分)と、スリーブ部やベルト部の内周面の無端移動方向一部分のみに対向するようにスリーブ部やベルト部の中空部に設けられた、スリーブ部やベルト部とは別体の内周側電極部材である内側電極とを用い、外側電極と内側電極との間に絶縁層55,155が介在するように、トナー担持体が構成されている。このような構成により、上述したとおり、内側電極がトナー担持体全周にわたって外側電極に対向している構成と比べて、トナー担持体に形成されるコンデンサの静電容量を小さくでき、トナー担持体上の電極部材に電圧を印加するための電源として、より小さい電源を用いることができるようになる。
特に、上記実施形態1及び2においては、内側電極が少なくとも現像領域と対向する部分に配置されているので、内側電極と外側電極とにそれぞれ印加される電圧によって形成される大きなホッピング電界により現像領域内のトナーを安定してホッピングさせることができる。
この場合、トナー担持体幅方向における内側電極の長さ(幅)は、現像領域幅以上であって、トナー担持体のスリーブ部41aやベルト部141a,241aの幅よりも短く形成するのが好ましい。これにより、内側電極の幅がトナー担持体のスリーブ部41aやベルト部141a,241aの幅以上である場合に比べて、トナー担持体に形成されるコンデンサの静電容量を小さくでき、より小さい電源を用いることができるようになる。
また、上記実施形態1のように、トナー担持ローラ41の外周面にトナーを供給するトナー供給部材としてのトナー供給ローラ42を設け、内側電極53aを少なくともトナー供給ローラ42との対向部分(トナー供給位置)に配置することで、このトナー供給位置のトナーを、内側電極と外側電極とにそれぞれ印加される電圧によって形成される大きなホッピング電界により安定してホッピングさせることができる。これにより、トナー供給位置でトナー担持ローラ41の外周面上に供給されたトナーをすぐにホッピングさせることができ、トナー担持体外周面上でトナーを安定してホッピング状態にすることができる。また、トナー供給位置でトナー担持ローラ41の外周面上のトナーの回収も行う場合には、トナー担持ローラ41の外周面から回収するトナーがホッピング状態であることから、トナーが静止状態にある場合に比べて、その回収効率が高くなり、また、回収時にトナーへ与えるストレスも低減される。
また、上記実施形態1のように、現像領域へ送り込まれるトナー担持ローラ41上のトナーの層厚を規制するトナー規制部材としての規制ブレード43を設け、内側電極53aを少なくとも規制ブレード43と対向する部分(トナー規制位置)に配置することで、このトナー規制位置のトナーを内側電極と外側電極とにそれぞれ印加される電圧によって形成される大きなホッピング電界により安定してホッピングさせることができる。これにより、トナーが静止状態にある場合に比べて、規制時にトナーへ与えるストレスを軽減することができる。また、このトナー規制位置でトナーを摩擦帯電させる構成であれば、このトナー規制位置でトナーがホッピング状態であることにより、より効率よくトナーを摩擦帯電させることができる。
また、上記実施形態2のように、トナー担持ベルト141,241の無端移動部材が無端ベルト状部材としてのベルト部141a,241aである場合、トナー担持ベルト141,241でコンデンサが形成される部分が、内側電極と接触する部分だけに制限できるので、そのコンデンサの静電容量を小さくすることが容易である。
また、上記実施形態2のように、内側電極が、ベルト部141a,241aの内周面における無端移動方向一部分に接触しつつそのベルト部の無端移動とともに回転するロール状部材としての駆動ローラ141b,241bや内側電極ローラ141dであると、内側電極が固定配置されていてベルト部141a,241aの内周面と摺動する構成である場合に比べて、摺動摩擦が軽減される。その結果、ベルト部の駆動負荷の低減、部材の長寿命化を図ることができる。
この場合、その内側電極を、ベルト部を張架支持する支持部材としての支持ローラで構成することで、内側電極として支持ローラとは別個の部材を用いる場合に比べて、部品点数が低減でき、低コスト化、省スペース化を図ることができる。
また、上記変形例3のように、内側電極がベルト部141aの内周面における無端移動方向一部分に板面が対向する板状部材としての内側電極板141eであると、上述したように、設計の自由度を高めることができるとともに、トナー担持ベルト141の寸法を小さくすることが可能である。
また、トナー担持体の外周面を、トナーとの摩擦によってトナーに対して正規帯電極性の電荷を与える絶縁性材料で形成することで、ホッピング状態のトナーの摩擦帯電効率が高まる。
1 感光体
4M,4C,4Y,4K 現像装置
6M,6C,6Y,6K プロセスカートリッジ
41 トナー担持ローラ
41a スリーブ部
41b 固定部
42,142,242 トナー供給ローラ
43,143 規制ブレード
51A,51B パルス電源
53a 内側電極
54a,154a,254a 外側電極
55,155 絶縁層
56,156 表面層
141,241 トナー担持ベルト
141a,241a ベルト部
141b,241b 駆動ローラ(内側電極)
141c 従動ローラ
141d 内側電極ローラ(内側電極)
141e 内側電極板(内側電極)
243 規制部材
特開2007−133388号公報 特開2008−116599号公報

Claims (12)

  1. 互いに異なる電圧が印加される少なくとも2種類の電極部材を備えたトナー担持体の外周面にトナーを担持させ、該少なくとも2種類の電極部材に対して互いに異なる電圧を印加することにより、トナーをホッピングさせるための電界を該トナー担持体の外周面上に形成し、該トナー担持体の外周面を移動させることによりホッピングした状態のトナーを現像領域内へ送り込み、潜像担持体上の潜像にトナーを供給して該潜像を現像する現像装置において、
    上記トナー担持体の外周面にトナーを供給するトナー供給部材を有しており、
    外周面上にトナーを担持して周回移動する中空状の無端移動部材と、互いに間隔をおいて該無端移動部材の外周面全周にわたって配置された複数の外周側電極部材と、該無端移動部材の内周面の無端移動方向一部分のみに対向するように該無端移動部材の中空部に設けられた、該無端移動部材とは別体の内周側電極部材とを用い、該外周側電極部材と該内周側電極部材との間に絶縁層が介在するように、上記トナー担持体を構成するとともに、該内周側電極部材が少なくとも上記トナー供給部材と対向する位置に配置されるように構成したことを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1の現像装置において、
    上記内周側電極部材が、少なくとも現像領域と対向する位置に配置されるように構成したことを特徴とする現像装置。
  3. 請求項2の現像装置において、
    上記無端移動方向に対して直交する幅方向における上記内周側電極部材の長さは、現像領域幅以上であって、該幅方向における上記無端移動部材の長さよりも短いことを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置において、
    現像領域へ送り込まれる上記トナー担持体上のトナーの層厚を規制するトナー規制部材を有しており、
    上記内周側電極部材が、少なくとも上記トナー規制部材と対向する位置に配置されるように構成したことを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記無端移動部材は、無端ベルト状部材であることを特徴とする現像装置。
  6. 請求項の現像装置において、
    上記内周側電極部材は、上記無端ベルト状部材の内周面における無端移動方向一部分に接触しつつ該無端ベルト状部材の無端移動とともに回転するロール状部材であることを特徴とする現像装置。
  7. 請求項の現像装置において、
    上記ロール状部材は、上記無端ベルト状部材を張架支持する支持部材であることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記内周側電極部材は、上記無端移動部材の内周面における無端移動方向一部分に板面が対向する板状部材であることを特徴とする現像装置。
  9. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記トナー担持体の外周面を、トナーとの摩擦によってトナーに対して正規帯電極性の電荷を与える絶縁性材料で形成したことを特徴とする現像装置。
  10. 潜像担持体上に形成された潜像に対して現像装置により現像剤を供給することにより該潜像を現像して得られる画像を、最終的に記録材上に転移させて、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    上記現像装置として、請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、
    上記現像装置を複数設け、各現像装置により互いに異なる色のトナーで各色に対応する潜像をそれぞれ現像し、これにより得られる各色画像が互いに重なり合ったカラー画像を形成する構成を有することを特徴とする画像形成装置。
  12. 潜像担持体と、該潜像担持体上に形成される潜像を現像剤で現像する現像装置とを、1つのユニットとして共通の保持体に保持させて画像形成装置本体に対して一体的に着脱可能に構成したプロセスカートリッジにおいて、
    上記現像装置として、請求項1乃至のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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