JP5316937B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー担持体の表面に担持したトナーを、基板に設けられた複数の貫通孔に通した後に、トナー担持体に対して基板を介して対向する対向電極上の記録部材に付着させることで画像を記録する直接記録方式の画像形成装置に関するものである。
従来より、ダイレクトトーニングあるいはトナープロジェクションと呼ばれる直接記録方式を採用した画像形成装置が知られている。この直接記録方式の画像形成装置は、潜像担持体上で現像したトナー像を記録部材に転写するという記録部材に対するトナー像の間接的な記録を行う電子写真方式のものとは異なり、トナー像を記録部材に直接記録するものである。
図1は、従来の直接記録方式の画像形成装置における要部構成を示す構成図である。図において、トナー担持体としてのトナー担持ローラ901は、その回転軸線を図中左右方向に延在させる姿勢で配設され、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられながら、自らの表面にトナー粒子Tを担持する。このトナー担持ローラ901の図中下方には、複数の貫通孔902を具備する基板903が配設されている。同図では、便宜上、貫通孔902を1つしか図示していない。
基板903は、各貫通孔902をそれぞれ個別に囲む複数のリング状の飛翔制御電極904を備えている。基板903の図中下方には、基板903を介してトナー担持ローラ901に対向する対向電極906と、この対向電極6上で図示しない搬送手段によって図紙面に直交する方向に搬送される記録紙907とが配設されている。トナー担持ローラ901は、例えば接地された状態で、マイナス極性のトナーを表面に担持する。この状態で飛翔制御電極904にプラス極性の記録オン電圧が印加されると、トナー担持ローラ901の表面上で飛翔制御電極904と対向する位置にあるトナーや、これの近傍にあるトナーに電界が作用する。この電界の作用により、トナー粒子Tの集合体がドット状の形状でトナー担持ローラ901から飛翔して貫通孔902内に進入する。そして、飛翔制御電極904と、これよりも高い電位を帯びている対向電極906との間に形成される電界に引かれて飛翔を続け、貫通孔902を通過して記録紙7の表面に付着する。この付着により、トナー粒子Tの集合体はドットを記録する。
このような構成において、基板903におけるリング状の飛翔制御電極904の上にトナーを付着させた状態で長期間放置すると、そのトナーを基板903に固着させる。そして、固着したトナーを新たなトナーの固着によって徐々に成長させていくと、やがて、固着トナーで貫通孔902を掛け橋して、貫通孔902の目詰まりを引き起こしてしまう。
一方、特許文献1には、直接記録方式の画像形成装置において、飛翔制御電極やトナー担持ローラに印加する電圧の調整により、飛翔制御電極上に付着してしまったトナーをトナー担持ローラに転移させる電界を形成するクリーニング処理を定期的に実施することが記載されている。このようなクリーニング処理を定期的に実施すれば、貫通孔の目詰まりの発生を抑えることができる。
特開平11−342644号公報
しかしながら、上述したクリーニング処理を実施すると、トナー担持ローラの表面にトナーを固着させ易くなる。具体的には、クリーニング処理においては、トナー担持ローラと基板との間に、トナーを基板側からローラ側に向けて移動させる電界を形成する。基板とこれに付着しているトナーとの間には鏡像力やファンデルワールス力による付着力が作用しており、この付着力に打ち勝つだけの静電力を発揮するためには、クリーニング用の電界としてある程度の強度のものを形成する必要がある。少なくとも、電子写真方式の画像形成装置における現像電界と同じくらいの強度が必要である。このような電界をトナー担持ローラと基板との間に形成すると、トナー担持ローラの表面に担持されているトナーの層をその表面に向けて強く押し付けて圧縮してしまうことから、トナー固着が発生し易くなるのである。トナー担持ローラにトナーを固着させると、固着トナーのシールド作用などにより、ローラ表面上の電界を乱して作像性能を低下させてしまうおそれが出てくる。
本発明は以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、トナー担持ローラの表面にトナーを固着させることによる作像性能の低下を抑えることができる直接記録方式の画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、トナー担持体のトナー担持面に対向する複数の貫通孔、及びそれら貫通孔の近傍にそれぞれ個別に配設された個別電極を具備する基板と、該基板を介して該トナー担持面に対向する対向電極と、複数の個別電極に対する電圧の印加の入切をそれぞれ個別に制御することが可能であり、複数の個別電極のうち、所定の記録オン電圧を印加した個別電極に対応する貫通孔に向けて該トナー担持面上のトナーを移動させ、貫通孔を通過した後のトナーを該対向電極の表面上の記録部材に向けて移動、付着させることで、該記録部材に画像を記録する記録処理を実施したり、該記録処理を実施していない所定のタイミングで、該基板に付着しているトナーを、該基板と該トナー担持面との間に生じせしめた電位差によって該トナー担持面に転移させるクリーニング処理を実施したりする制御手段とを備える画像形成装置において、上記クリーニング処理を実施する際には、その実施に先立って、上記トナー担持体のトナー担持面上のトナーを除去部材に転移させることで該トナー担持面からトナーを除去するトナー除去処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記クリーニング処理の実施中には、上記対向電極と複数の上記個別電極との間に、トナーを対向電極側から個別電極側に移動させる電界を形成する電位差を設ける処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記トナー担持体にトナーを供給するトナー供給部材と該トナー担持体との電位差により、該トナー供給部材上のトナーを該トナー担持体のトナー担持面に転移させるトナー供給処理を実施し、且つ上記トナー除去処理として、該電位差とは電位の大小関係が逆になる電位差により、該トナー担持面上のトナーを上記除去部材たる該トナー供給部材に転移させる処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかの画像形成装置において、上記トナー担持体として、トナー担持面上のトナーを電極間でホッピングさせるための複数の電極を設けたものを用いるとともに、該トナー担持体におけるそれら複数の電極に対する電圧印加の入切を制御して該トナー担持面上のトナーをホッピングさせる処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記クリーニング処理の実施中には、上記個別電極、あるいは上記基板に該個別電極とは別に設けた電極に対して交番電圧を印加し、且つ、上記トナー担持体の複数の電極に対して同じ値の直流電圧を印加する処理を実施するように、上記ホッピング制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記クリーニング処理の実施中に、上記個別電極、あるいは上記基板に該個別電極とは別に設けた電極に対して直流電圧を印加し、且つ上記トナー担持面上のトナーをホッピングさせる処理を実施するように、上記ホッピング制御手段を構成したことを特徴とするものである。
これらの発明においては、基板に付着してしまったトナーをトナー担持体に転移させるクリーニング処理を行うのに先立って、トナー除去処理を実施して、トナー担持体のトナー担持面からトナーを除去しておくことで、トナー担持体にトナーを担持させていない状態でクリーニング処理を実施する。これにより、クリーニング用に形成した電界によってトナー担持体の表面にトナー層を押し付けながら圧縮してしまうことがなくなるので、トナー担持体の表面に対するトナー固着の発生が抑えられる。よって、トナー担持体の表面にトナーを固着させることによる作像性能の低下を抑えることができる。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、直接記録方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。図2は実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。同図において、本プリンタは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーを用いて画像を形成するY,M,C,K用の画像形成部90Y,M,C,K、中間記録装置100、給紙カセット120、レジストローラ対122、定着装置130などを備えている。
画像形成部90Y,M,C,Kは、水平方向に所定のピッチで並ぶように配設され、それぞれ、制御基板10Y,M,C,Kや、トナー担持体たるトナー担持スリーブ30Y,M,C,Kなどを有している。
中間記録装置100は、画像形成部90Y,M,C,Kの上方に配設されている。無端状の中間記録ベルト101、駆動ローラ102、従動ローラ103、対向電極板104Y,M,C,K、ベルトクリーニング装置110、転写ローラ115などを有している。中間記録ベルト101は、駆動ローラ102と従動ローラ103とによって水平方向に延在する姿勢で張架されながら、駆動ローラ102の図中反時計回りの回転駆動によって図中反時計回り方向に無端移動せしめられる。中間記録ベルト101のおもて面(ループ外面)は、ベルト無端移動に伴って画像形成部90Y,M,C,Kとの対向位置を順次通過していく。この際、Y,M,C,Kトナー像が順次重ね合わせて記録されていく。これにより、中間記録ベルト101のおもて面には4色重ね合わせトナー像が形成される。
中間記録装置100の4つの対向電極板104Y,M,C,Kは、中間記録ベルト101のループ内で、ベルトを介して、画像形成部90Y,M,C,Kの制御基板30Y,M,C,Kに対向するように配設されている。また、中間記録装置100の転写ローラ115は、中間記録ベルト101のループ外に配設され、ベルトにおける駆動ローラ102に対する掛け回し箇所に当接して転写ニップを形成している。この転写ニップにおいては、図示しない電源によってプラスの転写バイアスが印加される転写ローラ115と、駆動ローラ102との電位差によって転写電界が形成されている。
中間記録装置100のベルトクリーニング装置110は、中間記録ベルト101における周方向の全領域のうち、転写ニップを通過した後、Y用の画像形成部90Yとの対向位置に進入する前の領域に当接するように配設されている。
給紙カセット120は、複数枚の記録紙Pを重ね合わせて収容しており、一番上の記録紙Pの給紙ローラ120aを当接させている。そして、所定のタイミングで給紙ローラ120を回転駆動させて、一番上の記録紙Pを給紙路121に向けて送り出す。送り出された記録紙Pは、上述の転写ニップの直前に配設されたレジストローラ対122のローラ間に挟まれる。レジストローラ対122は、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを、中間記録ベルト101上の4色重ね合わせトナー像に密着させ得るタイミングを見計らって転写ニップに向けて送り出す。転写ニップで記録紙Pに密着せしめられた4色重ね合わせトナー像は、転写電界やニップ圧の作用によって記録紙Pに転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラートナー像になる。このようにしてフルカラートナー像が形成された記録紙Pは、転写ニップから定着装置130に送られてフルカラートナー像が定着せしめられた後、機外へと排出される。なお、定着装置130は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ121とこれに向けて押圧されている加圧ローラ122との当接によって定着ニップを形成している。そして、この定着ニップ内に記録紙Pを挟み込んだ際に、ニップ圧や加熱の作用によってフルカラートナー像を記録紙Pの表面に定着せしめる。
ベルトクリーニング装置110は、転写ニップを通過した後の中間記録ベルト101に付着している転写残トナーをクリーニングする。
図3は、Y用の画像形成部(90Y)のトナー担持スリーブ30Yを示す斜視図である。また、図4は、このトナー担持スリーブ30Yの横断面図である。また、図5は、トナー担持スリーブ30Yの円筒部31Yを平面的に展開した平面展開図である。図3に示すように、トナー担持スリーブ30Yは、円筒部31Y、これの軸線方向の両端面にそれぞれ接続されたフランジ36Y,38Y、それぞれのフランジの中心から突出する軸部材37Y,39Yなどを有している。円筒部31Yの周面には、ローラ軸線方向に延在する形状の複数の電極33Yが、周方向(回転方向)に所定のピッチで並ぶように形成されている。これら電極のうち、周方向において1個おきに並んでいるもの同士は、互いに同じ電位状態にされる電気的に同相の電極になっている。具体的には、円筒部31Yの周面には、図4に示すように、A相電極33aYとB相電極33bYとが周方向に交互に並ぶように配設されている。A相電極33aYは、円筒部31Yの軸線方向の一端まで延在しており、円筒部31Yの一端には金属製のフランジ36Yが接続されている(図3を参照)。このフランジ36Yにより、複数のA相電極33aYが互いに電気的に導通している。また、B相電極33bYは、円筒部31Yの軸線方向の他端まで延在しており、円筒部31Yの他端には金属製のフランジ38Yが接続されている。このフランジ38Yにより、複数のB相電極33bYが互いに電気的に導通している。
図3に示したトナー担持スリーブ30Yは、軸線方向の両端の軸部材37Y,39Yがそれぞれ回転自在に支持されながら回転駆動される。そして、図示のように、図中左側のフランジ36Yには、搬送制御部91YによってA相パルス電圧が印加される。この印加は、フランジ36Yに摺擦する図示しない摺擦電極を介して行われる。フランジ36Yに印加されたA相パルス電圧は、複数のA相電極33aYにそれぞれ導かれる。また、図中右側のフランジ38Yには、搬送制御部91YによってB相パルス電圧が印加される。この印加は、フランジ38Yに摺擦する図示しない摺擦電極を介して行われる。フランジ38Yに印加されたB相パルス電圧は、複数のB相電極33bYにそれぞれ導かれる。
図6は、A相電極33aYに印加されるA相パルス電圧、及びB相電極33bYに印加されるB相パルス電圧の波形を示すグラフである。A相パルス電圧と、B相パルス電圧とは、図示のように互いに逆位相になっており、単位時間あたりにおける平均電位は互いに同じである。それぞれのパルス電圧の波形における中心位置で水平方向に延在している線が、この平均電位を示している。これにより、A相電極33aYやB相電極33bYは、平均的にトナーとは逆極性の電位を帯びる。このようなパルス電圧がそれぞれの電極に印加されると、トナー担持スリーブ30Yにおける円筒部31Yの表面上のYトナーが、A相電極33aY上とB相電極33bY上との間を往復移動するように繰り返しホッピングする。以下、トナー担持スリーブ30Yの表面上でトナーが所定の周期でホッピングを繰り返している状態をフレア(Flare)という。
なお、図示のような矩形波状のパルス電圧では、極性が瞬時に切り替わるため、トナーに対して大きな静電力を付与することが可能である。但し、サイン波状のパルス電圧や三角波状のパルス電圧を採用してもよい。また、A相電極33aYとB相電極33bYとのうち、一方に対して周波数fの矩形波状のパルス電圧を印加する一方で、もう一方に対して前記パルス電圧の平均電位となる直流電圧を印加しても、逆位相のパルス電圧を採用する場合と同様に、フレア現象を生起せしめることが可能である(図7)。
円筒部31Yの周面におけるA相電極33aY上とB相電極33bYとの間をホッピングによる往復移動の繰り返しで、円筒部31Yの周面上にフレアを形成しているYトナーは、トナー担持スリーブ30Yの回転駆動により、図2に示したY用の制御基板10Yに対向するY用の記録領域まで搬送される。そして、その記録領域にて、その放物線状のホッピング軌跡の頂点付近で制御基板10Yの近傍に至ると、必要に応じて制御基板10Yの後述する図示しない貫通孔内に取り込まれて、トナー像の記録に寄与する。
なお、図4に示したように、円筒部31Yの表面には、絶縁材料からなる表面保護層34Yを設けている。この表面保護層34Yにより、YトナーとA相電極33aYやB相電極33bYとの直接接触を回避することで、電極からYトナーへの電荷注入の発生を回避している。
図4において、円筒部31Yの円筒状の基材32Yとしては、ガラス基板、樹脂基板、セラミックス基板等の絶縁性材料からなる基板、ステンレス等の導電性材料からなる基板にSiO等の絶縁膜を成膜したもの、ポリイミドフィルム等の変形可能な材料からなる基板などを用いることができる。本例では、基板32Yとして、膜厚0.1[mm]のポリイミドフィルムを使用し、このポリイミドフィルムをアルミ製のローラに巻きつけることで、筒状のフィルムを得た。
A相電極33aYやB相電極33bYについては、次のようにして作成した。即ち、まず、基板32Y上にAl、Ni−Cr等の導電性材料を0.1〜10[μm]、好ましくは0.5〜2.0[μm]の厚みで成膜してから、これをフォトリソグラフィー技術等によって所要の電極形状にパターン化して各電極を得た。これらの電極の幅W(ローラ表面移動方向の長さ)については、トナーの体積平均粒径の1倍以上20倍以下とすることが望ましい。本実施形態では、電極の材料としてAlを使用し、これを2[μm]の厚みで成膜した。幅Wについては、50[μm]とした。
表面保護層34Yとしては、例えばSiO、TiO、TiN、Taなどを厚さ0.5〜10[μm]、好ましくは厚さ0.5〜2[μm]で成膜して形成している。ポリカーボネート、ポリイミド、メチルメタアクリレート等の有機材料を0.5〜10μm厚に薄膜印刷塗布して加熱硬化したものでもよい。
図8は、Y用の画像形成部90Yの一部とその周囲とを示す拡大構成図である。トナー担持体としてのトナー担持スリーブ30Yは、表面上のトナーをA相電極とB相電極との間でホッピングさせてフレアを形成しながら、図中時計回り方向に回転駆動する。このトナー担持スリーブ30Yの上方にはY用の制御基板10Yが配設されており、スリーブとの間に距離dのギャップを介在させている。更に、制御基板10Yの上方では、中間記録ベルト101が図中矢印A方向に移動しており、更にその上方には対向電極板104Yがベルトと制御基板10Yとを介してトナー担持スリーブ30Yに対向している。
制御基板10Yは、絶縁性基板11Yを具備している。また、絶縁性基板11Yに形成された複数の貫通孔14Yと、それぞれの貫通孔14Yに個別に対応する複数の個別電極12Y及び共通電極13Yとを具備している。
図9は、個別電極12Yに印加される記録オン電圧Vc−onと記録オフ電圧Vc−offとの関係を示すグラフである。また、図10は、制御基板10Yを中間記録ベルト(101)側から示す平面図である。また、図11は、制御基板10Yをトナー担持スリーブ(30Y)側から示す平面図である。図8では、便宜上、貫通孔14Y、個別電極12Y及び共通電極13Yの組合せを1つしか示していなかったが、図11に示すように、制御基板10Yには、その組合せが複数形成されている。個別電極12Yは、そのリング形状のループ内側に1つの貫通孔14Yを位置させるように形成されている。また、共通電極13Yは、そのリング状の形状の内側に個別電極を位置させつつ、個別電極と所定の間隙を維持するように形成されている。複数の個別電極には、それぞれ金属からなるリード部15Yが繋がっており、これらリード部Yは互いに絶縁を維持する状態で、後述する記録制御部(図28Y)に接続されている。また、複数の共通電極13Yは、共通リード部16Yを介して互いに導通している。
平面方向において、リング状の個別電極12Yの電極幅は10〜100[μm]であり、この個別電極12Yから20〜50[μm]の距離をおいて、リング状の共通電極13Yが個別電極12Yを囲んでいる。個別電極12Yと共通電極13Yとの間には絶縁層が介在している。貫通孔14Yの径は、形成するドットの径に応じて決定されるが、直径φで30〜150[μm]程度である。
制御基板10Yは、例えば次のようにして製造されたものである。即ち、まず、厚さ30〜100[μm]の絶縁性フィルムからなる絶縁性基板11Yの表面に、厚さ0.2〜1[μm]程度の金属蒸着膜(例えばアルミ蒸着膜)を形成する。絶縁性フィルムの材質としては、ポリイミド、PET、PEN、PES等を例示することができる。次に、フォトリソグラフィー技術に用いるフォトレジストをスピンナで塗布後、プリベーク及びマスク露光を行う。そして、フォトレジストの加熱硬化を進めた後、金属エッチング液によって金属蒸着膜を個々の電極やリードの形状にパターンニングする。フィルムの裏面にも電極パターンが必要な場合には、同様のパターンニングを行う。複数の個別電極12Yと、複数の共通電極13Yとを絶縁性基板11Yの同一面に配設することで、それらを1回のパターンニングで同時に形成して、製造コストを抑えつつ、両電極間の位置精度を良好に維持することができる。貫通孔14Yについては、電極パターン形成後にパンチ加工、レーザー加工、スパッタエッチング加工等のドライエッチング加工などによって形成する。
先に図8に示したように、搬送制御部91Yは、トナー担持スリーブ30YのA相電極やB相電極に対し、先に図6に示したA相パルス電圧やB相パルスを印加して、スリーブ表面上のトナーを電極間でホッピングさせる。それらパルス電圧は、何れもデューティ比が50%になっているので、ピークツウピーク電圧Vppの半分の電位が、スリーブ表面上での平均電位Vsとなる。本例では、パルス電圧として、一方のピークが+150[V]で且つもう一方のピークが−150[V]のものを用いているので、平均電位Vsは0[V]である。また、パルス電圧の周波数fは、例えば、0.5〜7[KHz]程度である。なお、パルス電圧のVppは、±60〜±300程度がよい。
一方、制御基板10Yの個別電極12Yは記録制御部28Yに接続されている。この記録制御部28Yは、制御基板10Yの複数の個別電極12Yに対する、記録オン電圧Vc−onや記録オフ電圧Vc−off(図9参照)の印加をそれぞれ個別に入切することができる。図9に示した記録オン電圧Vc−onと記録オフ電圧Vc−offとの間の点線は、上述したA相パルス電圧とB相パルス電圧との平均電位Vsを示している。つまり、上述した平均電位Vsは、個別電極12Yに印加される記録オン電圧Vc−onと記録オフ電圧Vc−offとの間の値になっている。より詳しく説明すると、記録オン電圧Vc−onは、スリーブの平均電位Vsよりも、トナーの帯電極性とは逆極性側に大きな値になっている。これにより、複数の個別電極12Yのうち、記録オン電圧Vc−onが印加されたものは、その上方に位置しているスリーブ表面上のホッピングトナーを自らに向けて引き寄せるようになる。これに対し、記録オフ電圧Vc−offは、スリーブの平均電位Vsよりも、トナーの帯電極性側に大きな値になっている。これにより、複数の個別電極12Yのうち、記録オフ電圧Vc−offが印加されたものは、その上方に位置しているスリーブ表面上のホッピングトナーを自らと反発させるようになる。
貫通孔14Y及び個別電極12Yを取り囲んでいる共通電極13Yには、共通電源29Yによって共通バイアスVgが印加されている。この共通バイアスVgの値は、上述した記録オフ電圧Vc−offと同じになっている。また、制御基板10Yと中間記録ベルト101とを介してトナー担持スリーブ30Yに対向している対向電極104Yには、対向電源116によって対向バイアスVpが印加されている。この対向バイアスは、トナーの帯電極性とは逆極性であり、且つ上述した記録オン電圧Vc−onよりも、トナーとは逆極性側に大きな値になっている。
図12は、記録オン電圧Vc−onが印加された状態の個別電極12Yと、その周囲とを示す拡大模式図である。図示の個別電極12Yには、トナーの帯電極性とは逆極性の+50[V]の記録オン電圧Vc−onが印加されている。また、個別電極12Yを取り囲んでいる共通電極13Yには、トナーの帯電極性と同極性の−125[V]の共通バイアスVgが印加されている。また、図示しない対向電極板(図8の104Y)には、トナーの帯電極性と同極性であり、且つ記録オン電圧Vc−onよりも大きな+300[V]の対向バイアスVpが印加されている。すると、図示のように、貫通孔14Yを取り囲んでいる共通電極13Yの表面上から延びた電気力線が、放物線を描きながら貫通孔14Y内に回り込み、更に、孔内を通過して図示しない対向電極板に向けて真っ直ぐに延びる。この電気力線は、電極周りの電気力線の様子を所定のアルゴリズムで分析するシミュレーションプログラムによって求められたものである。図示しないトナー担持スリーブの表面上でホッピングしているトナーは、その電気力線に引かれて貫通孔14Y内に進入した後、孔を通過して図示しない対向電極板に向けて飛翔する。そして、対向電極板状の中間記録ベルトに着地してドットを形成する。
このように、個別電極12Yを囲んでいる共通電極13Yから延びる電気力線を貫通孔14Y内に回り込ませ、その回り込み箇所によってトナーを貫通孔14Y内に引き込むことで、トナー担持スリーブ表面上でホッピングしているトナーを確実に捕捉することができる。なお、電気力線の回り込み箇所の平面方向の大きさ(概ね孔中心から共通電極内側まで)については、距離dよりも十分に小さくすることが好ましい。本例では、距離dを0.3[mm]に設定している。また、貫通孔14Yの直径φを100[μm]に設定し、個別電極12Yの幅を30[μm]に設定し、且つ個別電極12Yと共通電極13Yとの間の距離を50[μm]に設定した。
なお、対向電極板に印加する対向バイアスVpの値は、制御基板10Yと対向電極板との距離に応じて設定される。当然ながら、距離が大きくなるほど、対向バイアスVpは大きな値に設定される。マイナス帯電性のトナーであれば、+200〜+1500[V]程度に設定される。
図13は、記録オフ電圧Vc−offが印加された状態の個別電極12Yと、その周囲とを示す拡大模式図である。図示の個別電極12Yには、共通バイアスVgと同じ値である−125[V]の記録オフ電位Vc−offが印加されている。このような個別電極12Yでは、図示のように、その表面から発生する電気力線が制御基板10Yにおけるトナー担持スリーブ側の表面上に出ることなく、ループ内側面から貫通孔14Y内に進入した後、図示しない対向電極板に向けて真っ直ぐに延びる。図示しないトナー担持スリーブの表面上において、図示の貫通孔14Yとの対向位置でホッピングしているトナーは、この電気力線に引かれることなく、スリーブ表面上でホッピングする状態を維持する。よって、記録オフ電位Vc−offが印加される個別電極12Yとの対向位置では、ドットが中間記録ベルト上に記録されない。
図8に示したトナー担持スリーブ30Yと制御基板10Yとの距離dは、A相電極やB相電極の幅Rと、電極間の間隙Wとの加算値である電極ピッチよりも大きな値に設定されている(d>p)。これは次に説明する理由による。即ち、p>dの関係ではトナー担持スリーブ30Y上に形成される電界が制御基板10Y上の電界と干渉を起こして、上述した記録オン電圧Vc−onを印加した個別電極12Yの周囲での、共通電極13Yから貫通孔14Y内への電気力線の回り込みを乱してしまう。すると、個別電極12Yへのトナー付着を発生させ易くしてしまう。
共通電極13Yを設けないで、ホッピングトナーを貫通孔14Y内に進入させることも可能であるが、この場合、トナーが貫通孔14Yの内壁に付着し易くなる。共通電極13Yを設けると、図12の電気力線の軌道からわかるように、孔内から図示しない対向電極板に向けて延びる電気力線が孔内壁付近を避けて孔中心に集中するので、孔内壁へのトナー付着が起こり難くなる。
個別電極12Yに印加する記録オフ電圧Vc−offについては、共通電極13Yに印加する共通バイアスVpと同じ値にする必要はなく、それよりもトナー帯電極性側に大きくしてもよい。
図14は、Y用の画像形成部(90Y)を示す拡大構成図である。図2では、便宜上、トナー担持スリーブ30Yの周囲構成を割愛して示していたが、図14に示すように、トナー担持スリーブ30Yは、ホッピングユニット40Yのケーシング41Y内に収容されている。ホッピングユニット40Yは、トナー担持スリーブ30Yの他に、第1剤収容部48Y、第2剤収容部46Y、磁気ブラシ部などを有している。
第1剤収容部48Yは、図中時計回り方向に回転駆動される第1搬送スクリュウ49Yを、図示しない磁性キャリアとトナーとを混合した混合剤とともに収容している。また、第2剤収容部46Yは、図中反時計回りに回転駆動される第2搬送スクリュウ47Yを、混合剤とともに収容している。これら剤収容部は、互いに仕切壁によって仕切られているが、一部が互いに連通口を介して連通している。
第1搬送スクリュウ49Yは、その回転駆動によって第1収容部48Y内の混合剤を回転撹拌しながら、図紙面に直交する方向における手前側から奥側へと搬送する。このとき、搬送途中の混合剤は、第1収容部48Yの天板に固定されたトナー濃度センサ50Yによってトナー濃度が検知される。そして、図中奥側の端部付近まで搬送された混合剤は、仕切壁の連通口を経て、第2収容部46Y内に進入する。
第2収容部46Yは、後述するトナー供給ロール42Yを収容する磁気ブラシ形成部に連通しており、第2搬送スクリュウ47Yとトナー供給ロール42Yとは所定の間隙を介して互いに軸線方向を平行にする姿勢で対向している。第2収容部46Y内の第2搬送スクリュウ47Yは、その回転駆動によって第2収容部46Y内の混合剤を回転撹拌しながら、図中奥側から手前側へと搬送する。この過程において、第2搬送スクリュウ47Yによって搬送される混合剤の一部は、トナー供給ロール42Yの筒状のトナー供給スリーブ43Yによって汲み上げられる。そして、トナー供給スリーブ43Yの図中反時計回り方向の回転駆動に伴って、後述するトナー供給領域を通過した後、トナー供給スリーブ43Yの表面から離脱して再び第2収容部46Y内に戻される。その後、第2搬送スクリュウ47Yによって図中手前側の端部付近まで搬送された混合剤は、仕切壁の連通口を経て第1収容部48Y内に戻される。
上述したトナー濃度センサ50Yは、透磁率センサからなる。このトナー濃度センサ50Yによる混合剤の透磁率の検知結果は、電圧信号として図示しない制御部に送られる。混合剤の透磁率は、混合剤のKトナー濃度と相関を示すため、トナー濃度センサ50Yはトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。
本プリンタの図示しない制御部はデータ記憶手段としてのRAM(Random Access Memory)を備えており、この中にトナー濃度センサ50Yからの出力電圧の目標値であるY用のVtrefを格納している。そして、トナー濃度センサ50Yからの出力電圧値と、RAM内のY用のVtrefとを比較して、比較結果に応じた時間だけ図示しないトナー供給装置を駆動させる。この駆動により、作像に伴うトナー消費によってトナー濃度を低下させた混合剤に対し、第1収容部48Y内に適量のトナーが供給される。このため、第2収容部46Y内の混合剤のトナー濃度が所定の範囲内に維持される。
トナー供給ロール42Yは、図中反時計回り方向に回転駆動される非磁性材料からなる筒状のトナー供給スリーブ43Yと、これに連れ回らないように内包されるマグネットローラ44Yとを有している。筒状のトナー供給スリーブ43Yは、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂などの非磁性体が円筒形に形成されたものである。また、マグネットローラ44Yは、図示のように、回転方向に並ぶ複数の磁極(図中12時の位置から反時計回り方向に順にN極、S極、N極、S極、N極、S極)を有している。これら磁極により、トナー供給スリーブ43Yの周面上に混合剤が吸着せしめられて、磁力線に沿って穂立ちした磁気ブラシとなる。
トナー供給スリーブ43Yの表面に汲み上げられた混合剤は、トナー供給スリーブ43Yの回転に伴って図中反時計回り方向に回転する。そして、自らの先端をトナー供給スリーブ43Yの表面に対して所定の間隙を介して対向させている規制部材45Yとの対向位置である担持量規制位置に進入する。このとき、規制部材45Yとスリーブ表面との間隙を通過することで、スリーブ表面上における担持量が規制される。
トナー供給スリーブ43Yの図中左側方では、トナー担持体たるトナー担持スリーブ30Yがトナー供給スリーブ43Y表面と所定の間隙を介して対向しながら、図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動されている。トナー供給スリーブ43Yの回転に伴って上述の担持量規制位置を通過した混合剤は、トナー担持スリーブ30Yとの接触位置であるトナー供給領域に進入して、磁気ブラシ先端を摺擦せしめながら移動する。この摺擦や、トナー供給スリーブ43Yとトナー担持スリーブ30Yとの電位差などにより、磁気ブラシ中のトナーがトナー担持スリーブ30Yの表面上に供給される。なお、トナー供給スリーブ43Yには、バイアス制御部55Yにより、可変可能なバイアスが印加される。トナー供給スリーブ43Yからトナー担持スリーブ30Yへのトナー供給を行うときには、バイアス制御部55Yにより、トナー供給スリーブ43Yに対してトナー供給バイアスが印加される。これにより、トナー供給スリーブ43Yとトナー担持スリーブ30Yとの間に、トナーを前者から後者に移動させる電界が形成される。供給バイアスは、トナーの帯電極性と同極性の直流電圧でもよいし、かかる直流電圧に交流電圧を重畳したものでもよい。
トナー供給領域を通過したトナー供給スリーブ43Y上の磁気ブラシ(混合剤)は、スリーブの回転に伴って第2収容部46Yとの対向位置まで搬送される。この対向位置の付近には、マグネットローラ44Yに磁極が設けられておらず、混合剤をスリーブ表面に引き付ける磁力が作用していないため、混合剤はスリーブ表面から離脱して第2収容部46Y内に戻る。なお、マグネットローラ44Yとして、6つの磁極を有するものの代わりに、6つを超える磁極を有するものを用いてもよい。
トナー供給スリーブ43Yから供給されたトナーを担持するトナー担持スリーブ30Yは、ケーシング41Yに設けられた開口から周面の一部を露出させている。この露出箇所は、制御基板10Yに対向している。
トナー担持スリーブ30Yの表面上に供給されたトナーは、トナー担持スリーブ30Yの表面上でホッピングしながら、トナー担持スリーブ30Yの回転に伴って、トナー供給領域から制御基板10Yとの対向領域に向けて搬送される。そして、制御基板10Yとの対向領域において、必要に応じて制御基板10Yの貫通孔内に取り込まれて、ドットの記録に寄与する。Y用の画像形成部(90Y)について詳しく説明してきたが、他色の画像形成部(90M,C,K)もY用のものと同様の構成になっている。
以上の構成の本プリンタにおいては、特許文献1に記載の画像形成装置のようなトナー担持体の表面に付着させているトナーを制御基板の貫通孔内に取り込むものとは異なり、トナー担持体の表面上でホッピングさせているトナーを制御基板の貫通孔内に取り込んでいる。これにより、制御基板の個別電極に対する印加電圧を制御する記録制御部(例えば28Y)の低コスト化を図ることができる。具体的には、複数の個別電極に対する記録オン電圧Vc−onや記録オフ電圧Vc−offの入切については、専用のICによって個別に行う必要がある。このICの数は、相当数に及ぶ。例えば、600[dpi]の解像度で画像を形成する仕様では、前述のICを4960個設ける必要がある。一般に、ICは、その耐電圧が高くなるほどチップ面積を必要とするため高価になる。直接記録方式では、いかに制御電圧を下げるかが、記録制御部の低コスト化を図る上で重要な要素となる。ところが、特許文献1に記載の画像形成装置では、ICとして、少なくとも500[V]以上の耐電圧のものを用いる必要がある。これは次に説明する理由による。即ち、トナーとトナー担持ローラとには、鏡像力、ファンデルワールス力、液架橋力などによって互いに引き付け合うような付着力が作用しており、これに打ち勝つだけの電界をつくり出すには、少なくとも絶対値が500[V]以上であるバイアスを個別電極に印加しなければならないのである。これに対し、本プリンタにおいては、トナー担持スリーブ30Yの表面上でトナーをホッピングさせることで、スリーブ表面とトナーとの付着力をなくしているので、数十[V]程度のバイアスを個別電極に印加すれば、記録のオンオフを制御することが可能である。つまり、上述のICとして、100[V]程度の耐電圧のものでよいのである。
また、本プリンタにおいては、トナー担持スリーブ30Yの表面上でトナーをホッピングさせることで、トナーの摩擦帯電を促して、トナーの帯電量不足の発生を抑えることができる。具体的には、トナー担持スリーブ30Yの表面上でトナーを繰り返しホッピングさせると、スリーブ表面に対してトナーを繰り返し衝突させて、トナーの摩擦帯電を促すことができるのである。図15のグラフに示すように、トナー担持ローラの表面上でトナーをホッピングさせない場合に比べて、トナーの電位を高くしていることがわかる。
先に示した図8において、制御基板10Yにおけるトナー担持スリーブ30Yとの対向面には、突発的な原因によってスリーブ表面上の電界による拘束領域を脱したトナーが少しずつ付着していく。図16にグラフで示すように、トナー担持スリーブ30Y上のトナー量が多くなるほど、制御基板10Yに付着するトナー量が多くなる。また、共通電極13Yよりも、個別電極12Yの方が、トナー付着量が多くなる。
制御基板10Yに付着したトナーは、制御基板10Yとの間に、クーロン力、ファンデルワールス力、液架橋力等による付着力を発揮している。個別電極12Yや共通電極13Yにトナーと同極性のクリーニングバイアスを印加して、制御基板10Yに付着してしまったトナーを基板表面からトナー担持スリーブ30Yに戻すためには、前述の付着力に打ち勝つ強度の電界を形成する必要がある。すると、トナー担持スリーブ30Yの表面に対してトナー層を電界の力で強く押し付けながらトナー層を圧縮してしまうことから、スリーブ表面にトナーを固着させ易くなる。
次に、本プリンタの特徴的な構成について説明する。
本プリンタにおいては、非画像形成時の所定のタイミングでクリーニング処理を実施するように、搬送制御部(例えば91Y)、記録制御部(例えば28Y)、共通電源(例えば29Y)、対向電源(例えば116)、バイアス制御部(例えば55Y)等からなる制御手段を構成している。このとき、制御基板(例えば10Y)の個別電極や共通電極には、クリーニングバイアスを印加して、基板とトナー担持スリーブ(例えば30Y)との間に、トナーを基板側からスリーブ側に移動させる電界を形成する。
また、本プリンタにおいては、このようなクリーニング処理を実施するときには、それに先行してトナー除去処理を実施するように、制御手段を構成している。このトナー除去処理では、トナー担持スリーブ(例えば30Y)を回転駆動しながら、トナー担持スリーブのA相電極に対する印加電圧、B相電極に対する印加電圧、トナー供給スリーブ(例えば43Y)に対するバイアス制御部による印加電圧等を調整することで、トナーをトナー担持スリーブ側からトナー供給スリーブ側に移動させる電界を両スリーブ間に形成する。より詳しくは、A相電極やB相電極に対しては、画像形成時と同じパルス電圧を印加しながら、トナーをトナー担持スリーブ上でホッピングさせる。このときのパルス電圧の平均電位Vsは、上述したように0[V]である。一方、トナー供給スリーブ(例えば43Y)に対しては、バイアス制御部(例えば55Y)により、上述した供給バイアスに代えて、前述の平均電位Vsよりもトナーの帯電極性とは逆極性側に大きな値の除去バイアスを印加する。これにより、トナー担持スリーブ側からトナー供給スリーブ側にトナーを移動させて、トナー担持スリーブ上のトナーをトナー供給スリーブ上に回収する。このとき、トナー担持スリーブ上ではトナーをホッピングさせているので、トナー担持スリーブからトナー供給スリーブへのトナー転移を速やかに行わせることができる。
制御手段は、トナー担持スリーブの全周に渡ってトナー除去処理を施すと、次に、上述したクリーニング処理を実施する。このとき、制御基板(例えば10Y)の個別電極(例えば12Y)、共通電極(例えば13Y)には、それぞれ、トナー担持スリーブの電極に対するパルス電圧の平均電位Vsよりも、トナーの帯電極性側に大きなクリーニングバイアスを印加する。例えば、平均電位Vsが上述したように0[V]であるのに対し、クリーニングバイアスは−900[V]程度である。これにより、制御基板とトナー担持スリーブとの間に、トナーを基板側からスリーブ側に移動させる電界を形成して、基板に付着してしまったトナーをスリーブ表面に戻すことができる。個別電極と共通電極とに対して、同じ値のクリーニングバイアスを印加することで、両電極間での放電による絶縁破壊の発生を回避することができる。
複数の個別電極に対するクリーニングバイアスの印加の入切は、1つの共通のスイッチング手段によって行うことが可能であるので、上述した複数のICを高耐電圧のものにする必要はない。また、クリーニング処理に先立って、トナー担持スリーブ表面上のトナーを除去しているので、クリーニング時の電界によってスリーブ表面上のトナー層をスリーブ表面に強く押圧してしまうことがなくなる。これにより、クリーニング処理によるスリーブ表面へのトナー固着の発生を回避することができる。
クリーニング処理時には、対向電極板(104Y,M,C,K)に対して、上述したクリーニングバイアスよりもトナーの帯電極性側に大きな値のバイアスを印加して、制御基板(例えば10Y)の個別電極と、対向電極板との間に、トナーを後者側から前者側に移動させる電界を形成するように、制御手段を構成している。この電界の形成により、クリーニング処理時に基板上のトナーを対向電極板側に転移させてしまうことがなくなる。例えば、対向電極板には、−500[V]のバイアスを印加する。
また、クリーニング処理時には、トナー担持スリーブ(例えば30Y)の表面上に、制御基板(例えば10Y)から転移してきたトナーをホッピングさせる電界を形成しているので、そのトナーを強くスリーブ表面に押し付け続けることがない。これにより、クリーニングしたトナーをスリーブ表面に固着させることも抑えることができる。
なお、クリーニング処理中に、個別電極と共通電極との両方にクリーニングバイアスを印加する例について説明したが、何れか一方だけにクリーニングバイアスを印加してクリーニングを実施するようにしてもよい。
次に、実施形態に係るプリンタの各変形例について説明する。なお、以下に特筆しない限り、各変形例に係るプリンタの構成は、実施形態と同様である。
[第1変形例]
第1変形例に係るプリンタの制御手段は、トナー担持スリーブ(例えば30Y)のA相電極やB相電極に印加するパルス電圧として、+150〜−150[V]のパルス波と、−50[V]の直流電圧とを重畳したものを用いる。この場合、パルス電圧の平均電位Vsは−50[V]になる。
また、制御基板の個別電極に印加する記録オン電圧Vc−onとして0[V]を採用しているとともに、記録オフ電圧Vc−offとして−175[V]を採用している。このようにすることで、個別電極に対する印加電圧の極性をマイナス側に統一することで、記録制御部(例えば28Y)の構成の簡素化を図ることができる。
[第2変形例]
第2変形例に係るプリンタにおいては、クリーニング処理の実施中には、制御基板(例えば10Y)の個別電極やこれとは別に設けた共通電極に対して、クリーニング電圧として、交番電圧を印加する処理を実施するように、制御手段を構成している。この交番電圧とは、所定の周期で極性を反転させる電圧のことを指す。例えば、+50〜−250[V]に変化する交番電圧をクリーニングバイアスとして用いる。このとき、トナー担持スリーブ(例えば30Y)のA相電極やB相電極には、それぞれ前述の交番電圧よりもトナーの帯電極性とは逆極性側に大きな値の共通の直流電圧を印加する。例えば、+900[V]のバイアスである。
制御基板(例えば10Y)の個別電極や共通電極に交番電圧を印加して、制御基板に付着しているトナーを基板上で振動させることで、基板面からのトナーの離脱を促す。交番電圧の周波数を比較的高くすると(例えば10kHz)、基板面からのトナー離脱を良好に促すことができる。
[第3変形例]
図17は、第3変形例に係るプリンタのY用の制御基板10Yを中間記録ベルト側から示す平面図である。また、図18は、制御基板10Yをトナー担持スリーブ(30Y)側から示す平面図である。この制御基板10Yでは、共通電極13Yを基板面のほぼ全域に渡ってベタ状に形成し、且つ、個別電極12Yの形成エリアやその周囲だけ、共通電極13Yを設けない領域としている。共通電極13Yを基板面のほぼ全域に渡って形成することで、共通電極13Yに対するクリーニングバイアスの印加により、基板面のほぼ全域に対してクリーニング処理を施すことができる。
[第4変形例]
図19は、第4変形例に係るプリンタのY用のホッピングユニット40Yを示す拡大構成図である。このホッピングユニット40Yは、トナーと磁性キャリアとを混合した混合剤を収容する代わりに、トナーそのものを収容している。トナー収容部内に収容しているトナーを、回転するトナー供給ローラ52Yの弾性材料からなるローラ部と、これに当接しながら回転する帯電ローラ53Yとの間にトナーを挟み込むことで、トナーの摩擦帯電を助長しながら、そのトナーをトナー供給ローラ52Y表面で汲み上げる。汲み上げられたトナーは、トナー供給ローラ52Yに当接している規制部材51Yによって層厚が規制された後、トナー供給ローラ52Yの回転に伴ってトナー担持スリーブ30Yとの対向領域まで搬送される。
プリントジョブ時には、トナー供給ローラ52Yに対して、バイアス制御部55Yによって供給バイアスが印加される。この供給バイアスは、トナー担持スリーブ30YのA相電極やB相電極に印加されるパルス電圧の平均電位Vsよりも、トナーの帯電極性とは逆極性側に大きな値のバイアスである。よって、トナー供給ローラ52Yと、トナー担持スリーブ30Yとの間には、トナーをトナー供給ローラ52Y側からスリーブ側に移動させる電界が形成される。トナー供給ローラ52Yの表面上のトナーは、その電界の作用によってローラ表面からスリーブ表面に転移する。トナー担持スリーブ30Yの表面上では、既に説明したように、トナーのホッピングによるフレアが形成される。フレアを形成しているトナーの一部は、制御基板10Yの貫通孔内に取り込まれてドットの形成に寄与する。
制御基板10Yとの対向領域で制御基板10Yの貫通孔内に取り込まれなかったトナーは、トナー担持スリーブ30Yの回転に伴ってケーシング内に至った後、図示しない回収手段によってトナー担持スリーブ30Yの表面から回収される。回収されたトナーは再びトナー収容部される。
かかる構成においては、実施形態に比べて、ホッピングユニット40Yの構造を簡素化することができる。
[第5実施例]
図20は、第5実施例に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタは、中間記録装置150の構成が実施形態のものとは異なる。中間記録装置150は、無端状の紙搬送ベルト151を無端移動させながら、この紙搬送ベルト151のおもて面に記録紙Pを吸着させる。そして、紙搬送ベルト151の無端移動に伴って、記録紙PをY,M,C,K用の画像形成部(90Y,M,C,K)との対向位置に順次通していく。これにより、記録紙Pには、フルカラートナー像が形成される。
なお、紙搬送ベルト151のベルトループ内側には、Y,M,C,K用の対向電極板154Y,M,C,Kが配設されており、ベルトを介してY,M,C,K用の制御基板10Y,M,C,Kに対向している。また、紙搬送ベルト151は、ポリイミド等からなり、図示しない帯電ローラなどの帯電手段によって帯電せしめられることで、記録紙Pをおもて面に吸着させる。
紙搬送ベルト151の無端移動に伴って、駆動ローラ152に対するベルト掛け回し箇所まで移動した記録紙Pは、紙搬送ベルト151から分離されて、定着装置130に渡される。
以上の構成の本プリンタでは、紙搬送ベルト151と、制御基板10Y,M,C,Kとの間に記録紙Pを介在させるので、制御基板10Y,M,C,Kとベルトとの距離を実施形態の構成よりも大きくしてしまうが、転写工程が不要になるため、転写工程での画像劣化を回避することができる。また、ベルトをクリーニングするクリーニング手段を省略して、低コスト化を図ることもできる。
[第6実施例]
図21は、第6実施例に係るプリンタにおけるY用のトナー担持スリーブの円筒部31Yを平面的に展開した平面展開図である。また、図22は、この円筒部31Yを示す断面図である。トナー担持スリーブの円筒部31Yにおいて、スリーブ周方向に沿って並ぶ複数の電極としては、A相電極33aY、B相電極33bYの他に、C相電極33cYがある。A相、B相、C相という3つを1組にして、この組が繰り返し並んでいる。
図23は、A相電極33aYに印加されるA相パルス電圧、B相電極33bYに印加されるB相パルス電圧、及びC相電極33cYに印加されるC相パルス電圧の波形を示すグラフである。図示のように、これら3つのパルス電圧は互いに位相ずれした関係にあるが、ピークツウピーク電圧や周期は互いに同じである。このようなパルス電圧が印加されると、トナー担持スリーブの表面上のトナーは、A相、B相、C相という順で、電極間を順次ホッピングしていく。これにより、トナーは、スリーブ表面上を自らのホッピングによる移動だけで周回する。本プリンタにおいては、トナーをホッピングさせながら、ホッピングによってスリーブ表面上を周回させることで、トナー担持スリーブの回転駆動を不要にしている。
なお、トナー除去処理時においては、トナー担持スリーブにトナーを供給するトナー供給ローラとトナー担持スリーブとの間の電界の向きを、トナー供給時とは逆方向にする。また、本プリンタにおいては、ホッピングによってスリーブ表面上をトナー供給位置からほぼ一周したトナーを、トナー担持スリーブの表面から回収する回収ローラを設けている。
以上、実施形態に係るプリンタにおいては、クリーニング処理の実施中には、対向電極たる対向電極板と、制御基板における複数の個別電極との間に、トナーを対向電極板側から個別電極側に移動させる電界を形成する電位差を設ける処理を実施するように、搬送制御部、記録制御部、共通電源、対向電源、バイアス制御部等からなる制御手段を構成している。かかる構成では、クリーニング処理時に制御基板上のトナーを対向電極板側に転移させてしまうことを回避することができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、トナー担持スリーブにトナーを供給するトナー供給部材としてのトナー供給スリーブ(例えば43Y)と、トナー担持スリーブ(例えば30Y)との電位差により、トナー供給スリーブ上のトナーをトナー担持スリーブのトナー担持面に転移させるトナー供給処理を実施し、且つトナー除去処理として、同電位差とは電位の大小関係が逆になる電位差により、トナー担持スリーブのトナー担持面上のトナーを除去部材たるトナー供給スリーブに転移させる処理を実施するように、制御手段を構成している。かかる構成では、トナー供給スリーブを、除去部材として兼用することで低コスト化を図ることができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、トナー担持スリーブとして、トナー担持面上のトナーを電極間でホッピングさせるための複数のA相電極及びB相電極を設けたものを用いるとともに、トナー担持スリーブにおけるそれら複数のA相電極、B相電極に対する電圧印加の入切を制御してトナー担持面上のトナーをホッピングさせるホッピング制御手段としての搬送制御部(例えば91Y)を設けている。かかる構成では、トナー担持スリーブの表面上でトナーをホッピングさせることで、スリーブ表面とトナーとの付着力をなくしているので、前述の入切を制御するためのICとして、安価な低耐電圧のものを使用して低コスト化を図ることができる。
また、第2変形例に係るプリンタにおいては、クリーニング処理の実施中には、制御基板の複数の個別電極や共通電極に対して交番電圧を印加し、且つ、トナー担持スリーブの複数のA相電極及びB相電極に対して同じ値の電圧を印加する処理を実施するように、搬送制御部を構成している。かかる構成では、交番電圧の印加により、制御基板に付着しているトナーを基板上で振動させることで、基板面からのトナーの離脱を促して、基板面上のトナーを良好にクリーニングすることができる。また、トナー担持スリーブ側では、複数のA相電極やB相電極に対して同じ値の直流電圧を印加することで、制御基板の交番電圧の電位変化にかかわらず、制御基板とトナー担持スリーブとの間に、トナーを制御基板側からスリーブ側に移動させる電界を形成して、トナーを良好にクリーニングすることができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、クリーニング処理の実施中に、制御基板の個別電極や共通電極に対して直流電圧からなるクリーニングバイアスを印加し、且つトナー担持スリーブのトナー担持面上のトナーをホッピングさせる処理を実施するように、制御手段を構成している。かかる構成では、クリーニング処理時には、トナー担持スリーブの表面上に、制御基板から転移してきたトナーをホッピングさせる電界を形成しているので、そのトナーを強くスリーブ表面に押し付け続けることを回避して、トナーのスリーブ表面への固着を抑えることができる。また、制御基板の個別電極や共通電極に直流電圧を印加することで、トナー担持スリーブのA相電極やB相電極に印加するパルス電圧の電位変化にかかわらず、制御基板側からトナー担持スリーブ側にトナーを移動させる電界を基板−スリーブ間に形成することができる。
従来の直接記録方式の画像形成装置における要部構成を示す構成図。 実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタにおけるY用の画像形成部のトナー担持スリーブを示す斜視図。 同トナー担持スリーブを示す横断面図。 同トナー担持スリーブの円筒部を平面的に展開した平面展開図。 同トナー担持スリーブのA相電極に印加されるA相パルス電圧、及びB相電極に印加されるB相パルス電圧の波形を示すグラフ。 A相パルス電圧、B相パルス電圧の他の例における波形を示すグラフ。 同画像形成部の一部とその周囲とを示す拡大構成図。 同画像形成部の制御基板の個別電極に印加される記録オン電圧Vc−onと記録オフ電圧Vc−offとの関係を示すグラフ。 同制御基板を中間記録ベルト側から示す平面図。 同制御基板をトナー担持スリーブ側から示す平面図。 記録オン電圧Vc−onが印加された状態の同個別電極と、その周囲とを示す拡大模式図。 記録オフ電圧Vc−offが印加された状態の同個別電極と、その周囲とを示す拡大模式図。 同画像形成部を示す拡大構成図。 トナー担持スリーブに対するトナー供給量とトナー電位との関係を示すグラフ。 同制御基板に対するトナー付着量と、同トナー供給量との関係を示すグラフ。 第3変形例に係るプリンタのY用の制御基板を中間記録ベルト側から示す平面図。 同制御基板をトナー担持スリーブ側から示す平面図。 第4変形例に係るプリンタのY用のホッピングユニットを示す拡大構成図。 第5実施例に係るプリンタを示す概略構成図。 第6実施例に係るプリンタにおけるY用のトナー担持スリーブの円筒部を平面的に展開した平面展開図。 同円筒部を示す断面図。 同円筒部のA相電極に印加されるA相パルス電圧、B相電極に印加されるB相パルス電圧、及びC相電極に印加されるC相パルス電圧の波形を示すグラフ。
符号の説明
10Y,M,C,K:制御基板(基板)
12Y:個別電極
13Y:共通電極
14Y:貫通孔
28Y:記録制御部(制御手段の一部)
29Y:共通電源(制御手段の一部)
30Y:トナー担持スリーブ(トナー担持体)
33aY:A相電極(基板の電極)
33bY:B相電極(基板の電極)
33cY:C相電極(基板の電極)
43Y:トナー供給スリーブ(トナー供給部材、除去部材)
55Y:バイアス制御部(制御手段の一部)
91Y:搬送制御部(制御手段の一部)
101:中間記録ベルト(記録部材)
104Y,M,C,K:対向電極板(対向電極)
116:対向電源(制御手段の一部)
P:記録紙(記録部材)

Claims (6)

  1. トナー担持体のトナー担持面に対向する複数の貫通孔、及びそれら貫通孔の近傍にそれぞれ個別に配設された個別電極を具備する基板と、
    該基板を介して該トナー担持面に対向する対向電極と、
    複数の個別電極に対する電圧の印加の入切をそれぞれ個別に制御することが可能であり、複数の個別電極のうち、所定の記録オン電圧を印加した個別電極に対応する貫通孔に向けて該トナー担持面上のトナーを移動させ、貫通孔を通過した後のトナーを該対向電極の表面上の記録部材に向けて移動、付着させることで、該記録部材に画像を記録する記録処理を実施したり、該記録処理を実施していない所定のタイミングで、該基板に付着しているトナーを、該基板と該トナー担持面との間に生じせしめた電位差によって該トナー担持面に転移させるクリーニング処理を実施したりする制御手段とを備える画像形成装置において、
    上記クリーニング処理を実施する際には、その実施に先立って、上記トナー担持体のトナー担持面上のトナーを除去部材に転移させることで該トナー担持面からトナーを除去するトナー除去処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記クリーニング処理の実施中には、上記対向電極と複数の上記個別電極との間に、トナーを対向電極側から個別電極側に移動させる電界を形成する電位差を設ける処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において、
    上記トナー担持体にトナーを供給するトナー供給部材と該トナー担持体との電位差により、該トナー供給部材上のトナーを該トナー担持体のトナー担持面に転移させるトナー供給処理を実施し、且つ上記トナー除去処理として、該電位差とは電位の大小関係が逆になる電位差により、該トナー担持面上のトナーを上記除去部材たる該トナー供給部材に転移させる処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかの画像形成装置において、
    上記トナー担持体として、トナー担持面上のトナーを電極間でホッピングさせるための複数の電極を設けたものを用いるとともに、
    該トナー担持体におけるそれら複数の電極に対する電圧印加の入切を制御して該トナー担持面上のトナーをホッピングさせる処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    上記クリーニング処理の実施中には、上記個別電極、あるいは上記基板に該個別電極とは別に設けた電極に対して交番電圧を印加し、且つ、上記トナー担持体の複数の電極に対して同じ値の直流電圧を印加する処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4の画像形成装置において、
    上記クリーニング処理の実施中に、上記個別電極、あるいは上記基板に該個別電極とは別に設けた電極に対して直流電圧を印加し、且つ上記トナー担持面上のトナーをホッピングさせる処理を実施するように、上記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
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