以下、本発明を適用した直接記録方式の画像形成装置であるカラープリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。図4は実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。同図において、本プリンタは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーを用いて画像を形成するY,M,C,K用の画像形成部90Y,M,C,K、中間記録装置100、給紙カセット120、レジストローラ対122、定着装置130などを備えている。
画像形成部90Y,M,C,Kは、鉛直方向に所定のピッチで並ぶように配設され、それぞれ、制御基板10Y,M,C,Kや、トナー担持体たるトナー担持スリーブ30Y,M,C,Kなどを有している。
中間記録装置100は、画像形成部90Y,M,C,Kの図中右側方に配設されている。無端状の中間記録ベルト101、駆動ローラ102、押さえローラ103、4つの対向電極ローラ104Y,M,C,K、転写ローラ115などを有している。中間記録ベルト101は、駆動ローラ102と、4つの対向電極ローラ104Y,M,C,Kとによって縦長の姿勢で張架されながら、駆動ローラ102の図中反時計回り方向の回転駆動によって図中反時計回り方向に無端移動せしめられる。中間記録ベルト101のおもて面(ループ外面)は、ベルト無端移動に伴って画像形成部90Y,M,C,Kとの対向位置を順次通過していく。この際、Y,M,C,Kトナー像が順次重ね合わせて記録されていく。これにより、中間記録ベルト101のおもて面には4色重ね合わせトナー像が形成される。
中間記録装置100の4つの対向電極ローラ104Y,M,C,Kは、中間記録ベルト101のループ内で、ベルトを介して、画像形成部90Y,M,C,Kの制御基板10Y,M,C,Kに対向するように配設されている。また、中間記録装置100の転写ローラ115は、中間記録ベルト101のループ外に配設され、ベルトにおける駆動ローラ102に対する掛け回し箇所に当接して転写ニップを形成している。この転写ニップにおいては、図示しない電源によってプラスの転写バイアスが印加される転写ローラ115と、駆動ローラ102との電位差によって転写電界が形成されている。
給紙カセット120は、複数枚の記録紙Pを重ね合わせて収容しており、一番上の記録紙Pの給紙ローラ120aを当接させている。そして、所定のタイミングで給紙ローラ120を回転駆動させて、一番上の記録紙Pを給紙路121に向けて送り出す。送り出された記録紙Pは、上述の転写ニップの直前に配設されたレジストローラ対122のローラ間に挟まれる。レジストローラ対122は、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを、中間記録ベルト101上の4色重ね合わせトナー像に密着させ得るタイミングを見計らって転写ニップに向けて送り出す。転写ニップで記録紙Pに密着せしめられた4色重ね合わせトナー像は、転写電界やニップ圧の作用によって記録紙Pに転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラートナー像になる。このようにしてフルカラートナー像が形成された記録紙Pは、転写ニップから定着装置130に送られてフルカラートナー像が定着せしめられた後、機外へと排出される。なお、定着装置130は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ131とこれに向けて押圧されている加圧ローラ132との当接によって定着ニップを形成している。そして、この定着ニップ内に記録紙Pを挟み込んだ際に、ニップ圧や加熱の作用によってフルカラートナー像を記録紙Pの表面に定着せしめる。
図5は、Y用の画像形成部(90Y)のトナー担持スリーブ30Yを示す斜視図である。また、図6は、このトナー担持スリーブ30Yの横断面図である。また、図7は、トナー担持スリーブ30Yの円筒部31Yを平面的に展開した平面展開図である。図5に示すように、トナー担持スリーブ30Yは、円筒部31Y、これの軸線方向の両端面にそれぞれ接続されたフランジ36Y,38Y、それぞれのフランジの中心から突出する軸部材37Y,39Yなどを有している。円筒部31Yの周面には、ローラ軸線方向に延在する形状の複数の電極33Yが、周方向(回転方向)に所定のピッチで並ぶように形成されている。これら電極のうち、周方向において1個おきに並んでいるもの同士は、互いに同じ電位状態にされる電気的に同相の電極になっている。具体的には、円筒部31Yの周面には、図6や図7に示すように、A相電極33aYとB相電極33bYとが周方向に交互に並ぶように配設されている。A相電極33aYは、円筒部31Yの軸線方向の一端まで延在しており、円筒部31Yの一端には金属製のフランジ36Yが接続されている(図5を参照)。このフランジ36Yにより、複数のA相電極33aYが互いに電気的に導通している。また、B相電極33bYは、円筒部31Yの軸線方向の他端まで延在しており、円筒部31Yの他端には金属製のフランジ38Yが接続されている。このフランジ38Yにより、複数のB相電極33bYが互いに電気的に導通している。
図5に示したトナー担持スリーブ30Yは、軸線方向の両端の軸部材37Y,39Yがそれぞれ回転自在に支持されながら回転駆動される。そして、図示のように、図中左側のフランジ36Yには、搬送制御部91YによってA相パルス電圧が印加される。この印加は、フランジ36Yに摺擦する図示しない摺擦電極を介して行われる。フランジ36Yに印加されたA相パルス電圧は、複数のA相電極33aYにそれぞれ導かれる。また、図中右側のフランジ38Yには、搬送制御部91YによってB相パルス電圧が印加される。この印加は、フランジ38Yに摺擦する図示しない摺擦電極を介して行われる。フランジ38Yに印加されたB相パルス電圧は、複数のB相電極33bYにそれぞれ導かれる。
図8は、A相電極33aYに印加されるA相パルス電圧、及びB相電極33bYに印加されるB相パルス電圧の波形を示すグラフである。A相パルス電圧と、B相パルス電圧とは、図示のように互いに逆位相になっており、単位時間あたりにおける平均電位は互いに同じである。それぞれのパルス電圧の波形における中心位置で水平方向に延在している線が、この平均電位を示している。これにより、A相電極33aYやB相電極33bYは、平均的にトナーとは逆極性の電位を帯びる。このようなパルス電圧がそれぞれの電極に印加されると、トナー担持スリーブ30Yにおける円筒部31Yの表面上のYトナーが、A相電極33aY上とB相電極33bY上との間を往復移動するように繰り返しホッピングする。以下、トナー担持スリーブ30Yの表面上でトナーが所定の周期でホッピングを繰り返している状態をフレア(Flare)という。
なお、図示のような矩形波状のパルス電圧では、極性が瞬時に切り替わるため、トナーに対して大きな静電力を付与することが可能である。但し、サイン波状のパルス電圧や三角波状のパルス電圧を採用してもよい。また、A相電極33aYとB相電極33bYとのうち、一方に対して周波数fの矩形波状のパルス電圧を印加する一方で、もう一方に対して前記パルス電圧の平均電位となる直流電圧を印加しても、逆位相のパルス電圧を採用する場合と同様に、フレア現象を生起せしめることが可能である(図9)。
円筒部31Yの周面におけるA相電極33aY上とB相電極33bYとの間をホッピングによる往復移動の繰り返しで、円筒部31Yの周面上にフレアを形成しているYトナーは、トナー担持スリーブ30Yの回転駆動により、図4に示したY用の制御基板10Yに対向するY用の記録領域まで搬送される。そして、その記録領域にて、その放物線状のホッピング軌跡の頂点付近で制御基板10Yの近傍に至ると、必要に応じて制御基板10Yの後述する図示しない貫通孔内に取り込まれて、トナー像の記録に寄与する。
なお、図6に示したように、円筒部31Yの表面には、絶縁材料からなる表面保護層34Yを設けている。この表面保護層34Yにより、YトナーとA相電極33aYやB相電極33bYとの直接接触を回避することで、電極からYトナーへの電荷注入の発生を回避している。
円筒部31Yの円筒状の基材32Yとしては、ガラス基板、樹脂基板、セラミックス基板等の絶縁性材料からなる基板、ステンレス等の導電性材料からなる基板にSiO2等の絶縁膜を成膜したもの、ポリイミドフィルム等の変形可能な材料からなる基板などを用いることができる。
A相電極33aYやB相電極33bYについては、次のようにして作成することが可能である。即ち、まず、基板32Y上にAl、Ni−Cr等の導電性材料を0.1〜10[μm]、好ましくは0.5〜2.0[μm]の厚みで成膜してから、これをフォトリソグラフィー技術等によって所要の電極形状にパターン化して各電極を得る。
表面保護層34Yとしては、例えばSiO2、TiO2、TiN、Ta2O5などを厚さ0.5〜10[μm]、好ましくは厚さ0.5〜2[μm]で成膜したものを例示することができる。ポリカーボネート、ポリイミド、メチルメタアクリレート等の有機材料を0.5〜10μm厚に薄膜印刷塗布して加熱硬化したものでもよい。
図10は、Y用の画像形成部90Yの一部とその周囲とを示す拡大構成図である。トナー担持体としてのトナー担持スリーブ30Yは、表面上のトナーをA相電極とB相電極との間でホッピングさせてフレアを形成しながら、図中時計回り方向に回転駆動する。このトナー担持スリーブ30YにはY用の制御基板10Yが所定の間隙を介して対向配設されており、スリーブとの間に距離dのギャップを介在させている。更に、制御基板10Yの上方では、中間記録ベルト101が図中矢印方向に移動しており、更にその上方には対向電極ローラ104Yがベルトと制御基板10Yとを介してトナー担持スリーブ30Yに対向している。
制御基板10Yは、基体としての絶縁性基板11Yを具備している。また、絶縁性基板11Yに形成された複数の貫通孔14Yと、それぞれの貫通孔14Yに個別に対応する複数の飛翔制御電極12Yとを具備している。
図11は、飛翔制御電極12Yに印加される記録オン電圧Vc−onと記録オフ電圧Vc−offとの関係を示すグラフである。図10では、便宜上、貫通孔14Y及び飛翔制御電極12Yの組合せを1つしか示していないが、制御基板10Yには、その組合せが複数形成されている。孔近傍電極としての飛翔制御電極12Yは、そのリング形状のループ内側に1つの貫通孔14Yを位置させるように形成されている。複数の飛翔制御電極には、それぞれ金属からなるリード部15Yが繋がっており、それらリード部15Yは互いに絶縁を維持する状態で、記録制御部28Yに接続されている。
搬送制御部91Yは、トナー担持スリーブ30YのA相電極やB相電極に対し、先に図8に示したA相パルス電圧やB相パルスを印加して、スリーブ表面上のトナーを電極間でホッピングさせる。それらパルス電圧は、何れもデューティ比が50%になっているので、ピークツウピーク電圧Vppの半分の電位が、スリーブ表面上での平均電位Vsとなる。例えば、パルス電圧として、一方のピークが+150[V]で且つもう一方のピークが−150[V]のものを用いた場合、平均電位Vsは0[V]である。パルス電圧の周波数fは、例えば、0.5〜7[KHz]程度である。なお、パルス電圧のVppは、±60〜±300程度がよい。
一方、制御基板10Yの飛翔制御電極12Yは、スイッチングドライバ27Yに接続されている。このスイッチングドライバ27Yは、電源26Yから出力される記録オン電圧Vc−onや記録オフ電圧Vc−offの印加の入切を、複数の飛翔制御電極12Yに対して個別に行うものであり、個別の入切を実現するために、飛翔制御電極12Yと同数のICを具備している。
図11に示した記録オン電圧Vc−onと記録オフ電圧Vc−offとの間の点線は、上述したA相パルス電圧とB相パルス電圧との平均電位Vsを示している。つまり、平均電位Vsは、飛翔制御電極12Yに印加される記録オン電圧Vc−onと記録オフ電圧Vc−offとの間の値になっている。より詳しく説明すると、記録オン電圧Vc−onは、スリーブの平均電位Vsよりも、トナーの帯電極性とは逆極性側に大きな値になっている。これにより、複数の飛翔制御電極12Yのうち、記録オン電圧Vc−onが印加されたものは、その上方に位置しているスリーブ表面上のホッピングトナーを自らに向けて引き寄せる。引き寄せられたトナーは、貫通孔14Yを通過して対向電極ローラ104Kに向けて飛翔し、対向電極ローラ104K上の中間記録ベルト101に着地してドットを形成する。これに対し、記録オフ電圧Vc−offは、スリーブの平均電位Vsよりも、トナーの帯電極性側に大きな値になっている。これにより、複数の飛翔制御電極12Yのうち、記録オフ電圧Vc−offが印加されたものは、その上方に位置しているスリーブ表面上のホッピングトナーを自らと反発させるようになる。
なお、対向電極ローラ104Kに印加する対向バイアスVpの値は、制御基板10Yと対向電極ローラとの距離に応じて設定される。当然ながら、距離が大きくなるほど、対向バイアスVpは大きな値に設定される。マイナス帯電性のトナーであれば、+200〜+1500[V]程度に設定される。
図12は、Y用の画像形成部(90Y)を示す拡大構成図である。図4では、便宜上、トナー担持スリーブ30Yの周囲構成を割愛して示していたが、図12に示すように、トナー担持スリーブ30Yは、ホッピングユニット40Yのケーシング41Y内に収容されている。ホッピングユニット40Yは、トナー担持スリーブ30Yの他に、第1剤収容部48Y、第2剤収容部46Y、磁気ブラシ部などを有している。
第1剤収容部48Yは、図中時計回り方向に回転駆動される第1搬送スクリュウ49Yを、図示しない磁性キャリアとトナーとを混合した混合剤とともに収容している。また、第2剤収容部46Yは、図中反時計回りに回転駆動される第2搬送スクリュウ47Yを、混合剤とともに収容している。これら剤収容部は、互いに仕切壁によって仕切られているが、一部が互いに連通口を介して連通している。
第1搬送スクリュウ49Yは、その回転駆動によって第1収容部48Y内の混合剤を回転撹拌しながら、図紙面に直交する方向における手前側から奥側へと搬送する。このとき、搬送途中の混合剤は、第1収容部48Yの天板に固定されたトナー濃度センサ50Yによってトナー濃度が検知される。そして、図中奥側の端部付近まで搬送された混合剤は、仕切壁の連通口を経て、第2収容部46Y内に進入する。
第2収容部46Yは、後述するトナー供給ロール42Yを収容する磁気ブラシ形成部に連通しており、第2搬送スクリュウ47Yとトナー供給ロール42Yとは所定の間隙を介して互いに軸線方向を平行にする姿勢で対向している。第2収容部46Y内の第2搬送スクリュウ47Yは、その回転駆動によって第2収容部46Y内の混合剤を回転撹拌しながら、図中奥側から手前側へと搬送する。この過程において、第2搬送スクリュウ47Yによって搬送される混合剤の一部は、トナー供給ロール42Yの筒状のトナー供給スリーブ43Yによって汲み上げられる。そして、トナー供給スリーブ43Yの図中反時計回り方向の回転駆動に伴って、後述するトナー供給領域を通過した後、トナー供給スリーブ43Yの表面から離脱して再び第2収容部46Y内に戻される。その後、第2搬送スクリュウ47Yによって図中手前側の端部付近まで搬送された混合剤は、仕切壁の連通口を経て第1収容部48Y内に戻される。
上述したトナー濃度センサ50Yは、透磁率センサからなる。このトナー濃度センサ50Yによる混合剤の透磁率の検知結果は、電圧信号として図示しない制御部に送られる。混合剤の透磁率は、混合剤のKトナー濃度と相関を示すため、トナー濃度センサ50Yはトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。
本プリンタの図示しない制御部は、演算手段としてのCPU(Central Processing Unit)や、データ記憶手段としてのRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を備えている。そして、ROMの中にトナー濃度センサ50Yからの出力電圧の目標値であるY用のVtrefを格納している。そして、トナー濃度センサ50Yからの出力電圧値と、RAM内のY用のVtrefとを比較して、比較結果に応じた時間だけ図示しないトナー供給装置を駆動させる。この駆動により、作像に伴うトナー消費によってトナー濃度を低下させた混合剤に対し、第1収容部48Y内に適量のトナーが供給される。このため、第2収容部46Y内の混合剤のトナー濃度が所定の範囲内に維持される。
トナー供給ロール42Yは、図中反時計回り方向に回転駆動される非磁性材料からなる筒状のトナー供給スリーブ43Yと、これに連れ回らないように内包されるマグネットローラ44Yとを有している。筒状のトナー供給スリーブ43Yは、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂などの非磁性体が円筒形に形成されたものである。また、マグネットローラ44Yは、図示のように、回転方向に並ぶ複数の磁極(図中12時の位置から反時計回り方向に順にN極、S極、N極、S極、N極、S極)を有している。これら磁極により、トナー供給スリーブ43Yの周面上に混合剤が吸着せしめられて、磁力線に沿って穂立ちした磁気ブラシとなる。
トナー供給スリーブ43Yの表面に汲み上げられた混合剤は、トナー供給スリーブ43Yの回転に伴って図中反時計回り方向に回転する。そして、自らの先端をトナー供給スリーブ43Yの表面に対して所定の間隙を介して対向させている規制部材45Yとの対向位置である担持量規制位置に進入する。このとき、規制部材45Yとスリーブ表面との間隙を通過することで、スリーブ表面上における担持量が規制される。
トナー供給スリーブ43Yの図中左側方では、トナー担持体たるトナー担持スリーブ30Yがトナー供給スリーブ43Y表面と所定の間隙を介して対向しながら、図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動されている。トナー供給スリーブ43Yの回転に伴って上述の担持量規制位置を通過した混合剤は、トナー担持スリーブ30Yとの接触位置であるトナー供給領域に進入して、磁気ブラシ先端を摺擦せしめながら移動する。この摺擦や、トナー供給スリーブ43Yとトナー担持スリーブ30Yとの電位差などにより、磁気ブラシ中のトナーがトナー担持スリーブ30Yの表面上に供給される。なお、トナー供給スリーブ43Yには、バイアス制御部55Yにより、可変可能なバイアスが印加される。トナー供給スリーブ43Yからトナー担持スリーブ30Yへのトナー供給を行うときには、バイアス制御部55Yにより、トナー供給スリーブ43Yに対してトナー供給バイアスが印加される。これにより、トナー供給スリーブ43Yとトナー担持スリーブ30Yとの間に、トナーを前者から後者に移動させる電界が形成される。供給バイアスは、トナーの帯電極性と同極性の直流電圧でもよいし、かかる直流電圧に交流電圧を重畳したものでもよい。
トナー供給領域を通過したトナー供給スリーブ43Y上の磁気ブラシ(混合剤)は、スリーブの回転に伴って第2収容部46Yとの対向位置まで搬送される。この対向位置の付近には、マグネットローラ44Yに磁極が設けられておらず、混合剤をスリーブ表面に引き付ける磁力が作用していないため、混合剤はスリーブ表面から離脱して第2収容部46Y内に戻る。なお、マグネットローラ44Yとして、6つの磁極を有するものの代わりに、6つを超える磁極を有するものを用いてもよい。
トナー供給スリーブ43Yから供給されたトナーを担持するトナー担持スリーブ30Yは、ケーシング41Yに設けられた開口から周面の一部を露出させている。この露出箇所は、制御基板10Yに対向している。
トナー担持スリーブ30Yの表面上に供給されたトナーは、トナー担持スリーブ30Yの表面上でホッピングしながら、トナー担持スリーブ30Yの回転に伴って、トナー供給領域から制御基板10Yとの対向領域に向けて搬送される。そして、制御基板10Yとの対向領域において、必要に応じて制御基板10Yの貫通孔内に取り込まれて、ドットの記録に寄与する。Y用の画像形成部(90Y)について詳しく説明してきたが、他色の画像形成部(90M,C,K)もY用のものと同様の構成になっている。
以上の構成の本プリンタにおいては、特許文献1に記載の画像形成装置のようなトナー担持体の表面に付着させているトナーを制御基板の貫通孔内に取り込むものとは異なり、トナー担持体の表面上でホッピングさせているトナーを制御基板の貫通孔内に取り込んでいる。これにより、制御基板の飛翔制御電極に対する印加電圧を制御する記録制御部(例えば28Y)の低コスト化を図ることができる。具体的には、複数の飛翔制御電極に対する記録オン電圧Vc−onや記録オフ電圧Vc−offの入切については、専用のICによって個別に行う必要がある。このICの数は、相当数に及ぶ。例えば、600[dpi]の解像度で画像を形成する仕様では、前述のICを4960個設ける必要がある。一般に、ICは、その耐電圧が高くなるほどチップ面積を必要とするため高価になる。直接記録方式では、いかに制御電圧を下げるかが、記録制御部の低コスト化を図る上で重要な要素となる。ところが、特許文献1に記載の画像形成装置では、ICとして、少なくとも500[V]以上の耐電圧のものを用いる必要がある。これは次に説明する理由による。即ち、トナーとトナー担持スリーブとには、鏡像力、ファンデルワールス力、液架橋力などによって互いに引き付け合うような付着力が作用しており、これに打ち勝つだけの電界をつくり出すには、少なくとも絶対値が500[V]以上であるバイアスを飛翔制御電極に印加しなければならないのである。これに対し、本プリンタにおいては、トナー担持スリーブ30Yの表面上でトナーをホッピングさせることで、スリーブ表面とトナーとの付着力をなくしているので、数十[V]程度のバイアスを飛翔制御電極に印加すれば、記録のオンオフを制御することが可能である。つまり、上述のICとして、100[V]程度の耐電圧のものでよいのである。
また、本プリンタにおいては、トナー担持スリーブ30Yの表面上でトナーをホッピングさせることで、トナーの摩擦帯電を促して、トナーの帯電量不足の発生を抑えることができる。具体的には、トナー担持スリーブ30Yの表面上でトナーを繰り返しホッピングさせると、スリーブ表面に対してトナーを繰り返し衝突させて、トナーの摩擦帯電を促すことができるのである。
図13は、Y用の制御基板10Yの一部を拡大して示す拡大平面図である。制御基板10Yは、600[dpi]の解像度で画像を記録するものであり、孔近傍電極としての飛翔制御電極12Yと、貫通孔14Yとの組合せを4960組具備している。4960個の孔−電極組は、620個ずつが1つの列を構成している。詳しくは、図中で、互いに副走査方向(図中矢印B方向)に間隔をおいて並ぶ列A、列B、列C、列D、列E、列F、列G、列Hは、それぞれ、主走査方向(図中矢印A方向)に所定ピッチで並ぶ620個の孔−電極組からなる。
図14は、Y用のトナー担持スリーブ30Yと制御基板10Yとを拡大して示す拡大構成図である。同図において、L1は、各列のうち、トナー担持スリーブ30Yの回転方向において最も上流側に位置している列Aにおける貫通孔14Y出口とトナー担持スリーブ30Y表面との距離を示している。また、L2は、各列のうち、トナー担持スリーブ30Yの回転方向において最も上流側から4番目に位置している列Dにおける貫通孔14Y出口とトナー担持スリーブ30Y表面との距離を示している。また、L3は、各列のうち、トナー担持スリーブ30Yの回転方向において最も上流側から5番目に位置している列Eにおける貫通孔14Y出口とトナー担持スリーブ30Y表面との距離を示している。また、L4は、各列のうち、トナー担持スリーブ30Yの回転方向において最も下流側に位置している列Hにおける貫通孔14Y出口とトナー担持スリーブ30Y表面との距離を示している。図示のように、トナー担持スリーブ30Yの表面が湾曲面であるのに対し、各列が副走査方向(図示の例では左右方向)に一直線状に並んでいることから、貫通孔14Y出口とトナー担持スリーブ30Y表面との距離は、各列で異なってくる。そして、距離が異なることにより、各列において、貫通孔14Yに対するトナー通過量が異なって画像濃度ムラを引き起こしてしまう。特に、本プリンタのように、トナー担持スリーブ30Y上でトナーをホッピングさせる構成では、スリーブ表面に担持したトナーを貫通孔に向けて飛翔させる構成に比べて、孔とスリーブ表面との間の電界強度の微妙な変化が貫通孔14Yに対するトナー通過量に大きく影響する。このため、列毎の距離の違いが、列毎の画像濃度の違いに大きく影響してしまう。
なお、トナー担持スリーブ30Yや制御基板10Yには、画像形成装置の製品毎に組み付け誤差がある。図15は、スリーブ及び基板を図14に示した画像形成装置の製品とは異なる製品におけるトナー担持スリーブ30Yと制御基板10Yとを拡大して示す拡大構成図である。図14と図15との比較からわかるように、各列において、貫通孔14Yとトナー担持スリーブ30Y表面との距離は、前述の誤差により、製品毎にバラツキがある。このため、たとえ各列毎に、孔とスリーブ表面との距離に応じて記録オン電圧Vc−onを個別に設定したとしても、前述のバラツキにより、製品によってはその設定値が適切でなくなって、画像濃度ムラを十分に抑えることができなくなってしまう。
また、環境変動などによってトナーの帯電量や流動性が変化すると、貫通孔14Yに対するトナー通過量が変化する。このため、環境変動があると、各列のトナー通過量がともに増加したり減少したりすることから、経時において画像濃度が安定しなくなる。
次に、本プリンタの特徴的な構成について説明する。
先に示した図4において、本プリンタは、中間記録ベルト101における周方向の全域のうち、K用の対向電極ローラ104Kに対する掛け回し箇所に対して所定の間隙を介して対向する付着量センサ140を有している。この付着量センサ140は、反射型フォトセンサからなり、ベルト表面の光反射率に応じた電圧を出力する。ベルト表面の光反射率は、ベルト表面に形成されたトナー像に対する単位面積あたりのトナー付着量に応じて変化するので、付着量センサ140は付着量検知手段として機能している。
本プリンタにおいては、記録オン電圧Vc−onの条件として、図11に示した制御パルスVcの横幅(パルス状の記録オン電圧の持続時間)を変化させることで、トナー付着量を調整するようになっている。トナー付着量を変化させる方法としては、その他、制御パルスVcの高さ(記録オン電圧Vc−onの大きさ)を変化させる方法を採用してもよい。この場合、電源として、列数(本例では8本)と同じ数の出力回路を備え、それぞれの出力回路で出力電圧を個別に調整可能なものを用いればよい。但し、後述する実施例のように、同じ列でも飛翔制御電極の位置によって条件を異ならせる場合、条件として制御パルスVcの高さを採用すると、かなりの数の(場合によっては電極と同じ数)電源回路が必要になってくるので、実用的ではない。
上述したように、列A、列B、列C、列D、列E、列F、列G、列Hでは、貫通孔14Y出口とトナー担持スリーブ30Y表面との距離(以下、「孔〜スリーブ間距離」という)が互いに異なるが、例えば同じ列Aであっても、その距離は、組み付け誤差等によって製品毎に異なる。そして、同距離が製品毎に異なると、トナー像に対してトナー付着量を所定量だけ増減させるための制御パルスVcの横幅の変化量(以下、単位トナー付着量あたりのパルス横幅変化量という)が製品毎に異なってしまう。つまり、同じ列であっても、単位トナー付着量あたりのパルス横幅変化量が製品毎に異なるのである。
そこで、本プリンタにおいては、各プリンタ製品についてそれぞれ、工場出荷時に、各列における制御パルスVcの横幅を次のように設定している。即ち、まず、常温常湿などの所定の環境下においたプリンタ製品により、列A〜列Hについてそれぞれ、一列だけを用いてパターン画像を形成する。例えば、列Aによるパターン画像を形成する場合には、列Aにおける複数の飛翔制御電極14Yに対して、パルス状の記録オン電圧Vc−onを印加する代わりに、長期間に渡って持続する直流の記録オン電圧を印加する。すると、列Aにおける620個の孔−電極組により、図16(a)に示すように、副走査方向(矢印B方向)に延在するライン画像を主走査方向(矢印A方向)に所定ピッチで620本並べたパターン画像Paが中間記録ベルト(101)上に形成される。また例えば、列Hによるパターン画像を形成する場合には、列Hにおける複数の飛翔制御電極14Yに対して、長期間に渡って持続する直流の記録オン電圧を印加する。すると、列Hにおける620個の孔−電極組により、図16(b)に示すように、副走査方向に延在するライン画像を主走査方向に所定ピッチで620本並べたパターン画像Phが中間記録ベルト(101)上に形成される。列A、列B、列C、列D、列E、列F、列G、列Hをそれぞれ用いて、パターン画像Pa、Pb、Pc、Pd、Pe、Pf、Pg、Phを形成しながら、それぞれに対するトナー付着量を付着量センサ140によって検知する。また、それぞれのトナー付着量と標準付着量との差である付着量誤差を求める。次いで、各列についてそれぞれ、予めの実験によって構築したトナー付着量と「孔〜スリーブ間距離」との関係式に、パターン画像に対するトナー付着量を代入して「孔〜スリーブ間距離」を求める。一定環境下においては、この「孔〜スリーブ間距離」と、単位トナー付着量あたりのパルス横幅変化量とに良好な相関関係が成立する。その関係式を予めの実験によって特定しておく。そして、各列についてそれぞれ、前述の関係式に対して、「孔〜スリーブ間距離」を代入して、単位トナー付着量あたりのパルス横幅変化量を求める。次に、各列の単位トナー付着量あたりのパルス横幅変化量を、それぞれプリンタ製品の制御部のデータ記憶手段に記憶させる。また、各列についてそれぞれ、所定の標準幅に対して、上記付着量誤差と単位トナー付着量あたりのパルス横幅変化量とを乗じた値を加算して、各列における記録オン電圧Vc−onの横幅初期値を決定した後、各列の記録オン電圧Vc−onの横幅をその初期値に設定する。このような設定により、客先においては、各列で形成されるドットの画像濃度をそれぞれほぼ同じ濃度に揃えることができる。よって、各列で形成するドットの濃度差を解消して、画像濃度ムラの発生を抑えることができる。但し、その後、環境変動があると、トナーの帯電量や流動性などの変化により、各列についてのパルス横幅が一律に過剰になったり不足したりして、画像全体の濃度が濃くなったり薄くなったりしてしまう。
そこで、本プリンタの制御部は、装置の主電源ON時、所定時間経過毎、所定枚数プリント毎などといった定期的なタイミングで、各列についての記録オン電圧Vc−onのパルス横幅をそれぞれ補正するためのパルス横幅補正処理を実施するようになっている。このパルス横幅補正処理では、上述したパターン画像Pa、Pb、Pc、Pd、Pe、Pf、Pg、Phのうち、少なくとも何れか1つを形成して、それに対するトナー付着量を検知した後、検知結果と、標準付着量との差分を求める。環境変動があると、各列でそれぞれ、トナー付着量がほぼ一律に増減する。そこで、各列についてそれぞれ、次のようにしてパルス横幅を補正する。即ち、各列についてそれぞれ、前述の差分に対して、予め記憶しておいた単位トナー付着量あたりのパルス横幅変化量を乗じて、目標のトナー付着量を得るためのパルス横幅の増減量を求める。そして、それまでのパルス横幅に対して、その増減量を増減して、パルス横幅を補正する。このような記録オン電圧補正処理により、長期間に渡って安定した画像濃度を実現することができる。
図17は、本プリンタの変形例におけるY用のホッピングユニット40Yを示す拡大構成図である。このホッピングユニット40Yは、トナーと磁性キャリアとを混合した混合剤を収容する代わりに、トナーそのものを収容している。トナー収容部内に収容しているトナーを、回転するトナー供給ローラ52Yの弾性材料からなるローラ部と、これに当接しながら回転する帯電ローラ53Yとの間にトナーを挟み込むことで、トナーの摩擦帯電を助長しながら、そのトナーをトナー供給ローラ52Y表面で汲み上げる。汲み上げられたトナーは、トナー供給ローラ52Yに当接している規制部材51Yによって層厚が規制された後、トナー供給ローラ52Yの回転に伴ってトナー担持スリーブ30Yとの対向領域まで搬送される。
プリントジョブ時には、トナー供給ローラ52Yに対して、バイアス制御部55Yによって供給バイアスが印加される。この供給バイアスは、トナー担持スリーブ30YのA相電極やB相電極に印加されるパルス電圧の平均電位Vsよりも、トナーの帯電極性とは逆極性側に大きな値のバイアスである。よって、トナー供給ローラ52Yと、トナー担持スリーブ30Yとの間には、トナーをトナー供給ローラ52Y側からスリーブ側に移動させる電界が形成される。トナー供給ローラ52Yの表面上のトナーは、その電界の作用によってローラ表面からスリーブ表面に転移する。トナー担持スリーブ30Yの表面上では、既に説明したように、トナーのホッピングによるフレアが形成される。フレアを形成しているトナーの一部は、制御基板10Yの貫通孔内に取り込まれてドットの形成に寄与する。
制御基板10Yとの対向領域で制御基板10Yの貫通孔内に取り込まれなかったトナーは、トナー担持スリーブ30Yの回転に伴ってケーシング内に至った後、図示しない回収手段によってトナー担持スリーブ30Yの表面から回収される。回収されたトナーは再びトナー収容部される。
かかる構成においては、実施形態に比べて、ホッピングユニット40Yの構造を簡素化することができる。
次に、実施形態のプリンタに、より特徴的な構成を付加した各実施例に係るプリンタについて説明する。なお、以下に特筆しない限り、各実施例に係るプリンタの構成は実施形態と同様である。
[第1実施例]
ホッピングユニットに組み付け誤差があると、図18に示すように、トナー担持スリーブ30Yが、その軸線Ax1’を本来の軸線Ax1から傾けてしまうことがある。また、トナー担持スリーブ30Yが本来の軸線Ax1に沿った姿勢であったとしても、制御基板が傾いてしまうこともある。スリーブや制御基板が傾くと、同じ列であっても、貫通孔〜スリーブ表面間の距離が主走査方向の位置によって異なってくる。このため、同じ列であっても、主走査方向の位置によって画像濃度ムラが発生してしまう。
そこで、本プリンタにおいては、トナー付着量センサ140として、第1トナー付着量センサ、及び第2トナー付着量センサの2つを設けている。第1トナー付着量センサについては、中間記録ベルトの幅方向の一端側において、パターン画像に対するトナー付着量を検知させるように配設している。また、第2トナー付着量センサについては、中間記録ベルトの幅方向の他端側において、パターン画像に対するトナー付着量を検知させるように配設している。
工場出荷時においては、上述したパターン画像Pa、Pb、Pc、Pd、Pe、Pf、Pg、Phを、中間記録ベルトの幅方向の一端側と他端側とにそれぞれ形成して、第1トナー付着量センサ、第2トナー付着量センサにそれぞれトナー付着量を検知させる。そして、各列についてそれぞれ、一端側と他端側とのトナー付着量の差を求め、その差と、予めの実験によって構築しておいた傾き計算式とに基づいて、各列における一端側から他端側への傾きを求める。次いで、各列における飛翔制御電極の最も一端側におけるものについては、実施形態と同様にして記録オン電圧Vc−onのパルス横幅初期値を求める。また、各列についてそれぞれ、2番目以降の飛翔制御電極については、求めておいた傾きに基づいて、記録オン電圧Vc−onのパルス横幅初期値を求める。このようにして、列毎のみならず、同じ列でも、基板の傾きに起因する「孔〜スリーブ間距離」の違いに応じて個々の飛翔制御電極でそれぞれ独自にパルス横幅を設定することで、同じ列内におけるドットの濃度差を解消することができる。
[第2実施例]
第2実施例に係るプリンタにおいては、工場出荷時におけるパルス電圧の初期値の設定を、自動で実施するように、制御部に専用のプログラムを記憶させている。具体的には、プリンタ製品を所定の環境下においた状態で、作業者が所定の実行命令を制御部に発すると、制御部が、上述したパターン画像の形成処理、トナー付着量の検知処理、「孔〜スリーブ間距離」との関係式に、パターン画像に対するトナー付着量を代入して「孔〜スリーブ間距離」を求める。一定環境下においては、この「孔〜スリーブ間距離」算出処理、単位トナー付着量あたりのパルス横幅変化量の算出処理、パルス横幅初期設定処理などを自動で行う。かかる構成においては、工場出荷時の手間のかかるパルス横幅初期設定処理を自動で実行させて、装置の製造コストを低減することができる。
以上、実施形態に係るプリンタにおいては、列A〜列Hの全てについて、記録オン電圧の条件をそれぞれ個別に設定することで、孔〜スリーブ表面間の距離の列間でのバラツキに起因する画像濃度ムラを解消することができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、対向電極ローラ(104Y,M,C,K)上の中間記録ベルト101の表面に形成されたトナー像に対する単位面積あたりのトナー付着量を検知するトナー付着量検知センサ140と、1つの列だけを用いてベルトにパターン画像を形成した後、そのパターン画像に対するトナー付着量の検知結果に基づいて記録オン電圧の条件を設定する処理を、全ての列(列A〜列H)、についてそれぞれ実施する制御手段としての制御部とを設けている。かかる構成では、制御部によって前述の処理を定期的に実施することで、環境変動に伴う画像濃度の増減を解消して長期間に渡って安定した画像濃度を得ることができる。
また、実施形態に係るプリンタにおいては、トナー担持スリーブとして、その表面上のトナーを電極間でホッピングさせるための複数の電極(A相電極、B相電極)を設けたものを用いることで、上述したように、記録オン電圧を入切するICとして低電圧のものを用いることが可能になる。更には、トナー担持スリーブの表面上でトナーを良好に帯電させることもできる。