JPH0752445A - イオンヘッドを使用した画像記録装置 - Google Patents

イオンヘッドを使用した画像記録装置

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Publication number
JPH0752445A
JPH0752445A JP20760193A JP20760193A JPH0752445A JP H0752445 A JPH0752445 A JP H0752445A JP 20760193 A JP20760193 A JP 20760193A JP 20760193 A JP20760193 A JP 20760193A JP H0752445 A JPH0752445 A JP H0752445A
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JP
Japan
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accelerating
voltage
image carrier
acceleration
charged particle
Prior art date
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Application number
JP20760193A
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English (en)
Inventor
Takuo Nogami
卓生 野上
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0752445A publication Critical patent/JPH0752445A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 像担持体とイオンヘッドとの間の位置決めを
高精度に行なわなくても高品質の画像記録を可能とし、
これにより調整に要する手間と時間を低減して生産性お
よび保守性の向上を図る。 【構成】 イオンヘッドA1を平面状に構成し、かつイ
オンヘッドA1の交換などが行なわれた場合に、主制御
部25の加速電圧設定制御により、加速電圧発生回路2
3から加速電極5に印加される加速電圧V3を徐々に増
加させながら加速電流検出回路24により加速電流の変
化を検出して、加速電圧V3に対する加速電流の変化特
性を測定する。そして、この電圧電流変化特性からイオ
ンヘッドA1における放電開始電圧Vaを認識し、この
放電開始電圧Vaを基に最適な加速電圧V3を算出し
て、この最適な加速電圧V3を加速電圧発生回路23に
設定するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば情報処理装置や
ファクシミリ装置において使用される画像記録装置に係
わり、特にイオンヘッドを使用した画像記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、荷電粒子を像担持体に直接照射し
て潜像を形成し、この潜像を現像したのち定着すること
により画像記録を行なうイオンヘッドを使用した画像記
録装置が開発されている。この種の装置は、レーザビー
ムや発光ダイオードを光源として像担持体に潜像を形成
するタイプの画像記録装置に比べ、像担持体に光電変換
機能を持たせる必要がないため、簡単な構成で高速度の
記録が可能である。
【0003】図8はイオンヘッドを使用した画像記録装
置の概略構成図であり、Aはイオンヘッド、Bは像担持
体をそれぞれ示している。イオンヘッドAは、図9に示
すように誘電体2を挟んで複数条の第1の電極11〜1
nと複数条の第2の電極3とをマトリクス状に配設し、
かつ第2の電極3の側に絶縁体4を介在して第3の電極
5を配設した積層体により構成されている。また、上記
絶縁体4および第3の電極5の上記第2の電極3と対向
する位置には、それぞれ小径の複数のイオン放出孔6が
一列に穿設されている。一方像担持体Bは、ドラムの周
面に背面電極8および誘電体層7を形成したもので、図
示しない駆動軸に回転可能に支持されている。
【0004】図10はイオンヘッドAと像担持体Bとの
配置を示すもので、イオンヘッドAはそのヘッド面、つ
まり第3の電極5が像担持体Bの周面に対し一定の間隔
を保持するように、上記像担持体Bの周面の曲率に対応
して湾曲形成されている。なお、9はヘッド支持体であ
り、このヘッド支持体9に上記イオンヘッドAは接合部
材10により固定される。
【0005】この様な装置において画像記録を行なう場
合には、像担持体Bを矢印C方向に回転させながら、第
1の電極11〜1nと第2の電極3との間に記録画像デ
ータに応じたパルス電圧V1を印加して、これにより第
2の電極3の第1の電極11〜1nとのマトリクス交点
に相当する部位に各々放電を発生させる。そして、この
放電により生じるイオン流Iを上記第2の電極3と第3
の電極5との間に印加した電圧V2により制御して各イ
オン放出孔6から導出し、この導出されたイオン流を第
3の電極5と像担持体Bの背面電極8との間に印加した
加速電圧V3により加速して像担持体Bの周面に収束照
射し、これにより像担持体Bの周面に静電潜像を形成す
る。
【0006】そして、像担持体Bの周面に1頁分の記録
画像データに対応する静電潜像が形成されると、この静
電潜像を図示しない現像装置から供給されるトナーによ
り現像し、さらに図示しない転写器により普通紙などの
転写材に転写したのち定着器により定着する。かくして
1頁の記録画像が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の画
像記録装置には、次のような解決すべき課題があった。
すなわち、イオンヘッドを使用した画像記録装置では、
イオンヘッドAのヘッド面と像担持体Bの周面との間隔
が最適な距離に保たれていないと、イオン放出孔6から
像担持体Bへのイオン流の照射が安定に行なわれず、種
々の支障が生じることがある。例えば、間隔が大きすぎ
るとイオン放出孔6から放出されたイオン流が拡散して
しまい、明瞭な画像が得られなくなる。また間隔が小さ
すぎると、第3の電極5と像担持体Bとの間で異常放電
が発生してイオンヘッドAもしくは像担持体Bの故障の
原因となる。
【0008】しかしながら、イオンヘッドAを装置に組
み込む場合、イオンヘッドAの中心軸線と像担持体Bの
中心軸線とが互いに平行となり、かつ両軸線を含む平面
とこれに像担持体表面で交わる母線における接線を含む
平面とが直交するように同心をとって配置しなければ、
各イオン放出孔6と像担持体Bの周面との間隔はすべて
のイオン放出孔6について同等にならない。すなわち、
製造組み立て時に高精度の調整作業が必要となる。
【0009】しかも、イオンヘッドAは、一般にその使
用時間が長くなるにしたがって放電によって消耗するた
め定期的な交換が必要である。このため、たとえ製造組
み立て時に高精度の調整が行なわれた装置であっても、
イオンヘッドAの交換によって位置決め精度が低下して
記録画像の品質劣化を生じることがあった。すなわち、
像担持体Bに対するイオンヘッドAの配置状態を常に最
良の状態に保持することは難しかった。
【0010】さらに、イオンヘッドAの位置決めを高精
度に行なうには、熟練と多くの調整時間を必要とするた
め製品の生産性が低く、また保守性が極めて悪かった。
さらに、ヘッド交換の場合には、位置調整のために長時
間に渡って装置を使用できなくなるといった不具合も生
じていた。
【0011】なお、位置調整を比較的簡単にしかも高精
度に行なえるようにするために、装置に調整機構を予め
組み込んでおくことも考えられている。しかし、この様
に構成すると、装置の構成が複雑かつ大形化して、装置
のコストアップが避けられなかった。
【0012】一方、従来のイオンヘッドは、図10に示
したように像担持体Bの周面形状に対応して湾曲形成さ
れる。この種のイオンヘッドを製作する場合、製造工程
の簡略化のため、平面状の基板に第1の電極11〜1
n、誘電層2、第2の電極3、絶縁層4および第3の電
極5を順に積層してヘッドを作製し、しかるのちこのヘ
ッドを支持体9の湾曲凹部に貼着することが一般的であ
る。
【0013】しかし、このように製作すると、支持体9
の湾曲凹部の曲率半径が大きい場合には問題ないが、曲
率半径が例えば70mm以下と小さい場合には、支持体9
の湾曲凹部に沿ってヘッドを強制的に湾曲させたとき
に、ヘッドに生じる内部応力によって第1の電極11〜
1nと誘電層2との間や誘電層2と第2の電極3との間
に層間剥離が発生してしまうことがある。この層間剥離
は、製作時に発生しなくても、使用開始後の発熱による
ヘッドの熱膨張と収縮との繰り返しによって発生するこ
とも多い。層間剥離が発生すると、各電極11〜1n,
3と誘電層2との間に間隙が発生し、この間隙によって
異常放電が発生して誘電層2が絶縁破壊を起こし、延い
ては故障がイオンヘッド自体に止まらずイオンヘッドを
駆動するための電源回路にまで及ぶことがあった。すな
わち、湾曲形成したイオンヘッドを使用する従来の画像
記録装置は、イオンヘッドの信頼性が低く、また寿命が
短いためランニングコストも高くつくという欠点があっ
た。
【0014】なお、上記した層間剥離の発生を低減する
ために、各電極、誘電層および絶縁層をそれぞれ積層前
に湾曲加工しておき、この湾曲加工された電極、誘電層
および絶縁層を積層することも考えられている。しか
し、このように製作すると、各層の湾曲加工に要する費
用が多大なものになるばかりでなく、各層間の湾曲状態
を保ったまま相互の位置関係を確保して積層するため
に、各層間の平均的な位置に係わる二次元的な位置精度
を保持するのみならず、湾曲方向も含めた三次元の位置
精度を保つことが必要となり、この結果イオンヘッドの
製造コストを大幅に引き上げてしまい、結局装置が極め
て高価になるという問題点があった。
【0015】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その第1の目的は、像担持体とイオンヘッドとの間
の位置決めを高精度に行なわなくても高品質の画像記録
を可能とし、これにより調整に要する手間と時間を低減
して生産性および保守性の向上を図ることができるイオ
ンヘッドを使用した画像記録装置を提供することであ
る。
【0016】また本発明の第2の目的は、イオンヘッド
に複数の荷電粒子放出開口が設けられ、かつこれらの荷
電粒子放出開口と像担持体との間隔が荷電粒子放出開口
ごとに異なる場合でも、すべての荷電粒子放出開口にお
いて最適な荷電粒子放出動作が行なわれるようにし、こ
れにより均一で高品質の画像記録を行なうことができる
イオンヘッドを使用した画像記録装置を提供することで
ある。
【0017】さらに本発明の第3の目的は、像担持体ド
ラムが偏心等を起こしている場合でも、この偏心分等の
像担持体側のずれ分を含めて位置ずれを補償することが
でき、これにより一層高品質の画像記録を行なうことが
できるイオンヘッドを使用したが像記録装置を提供する
ことである。
【0018】さらに本発明の第4の目的は、イオンヘッ
ドの構成を簡素化してヘッドの信頼性の向上および長寿
命化を図り、かつ製造コストおよびランニングコストの
低減を可能にすることができるイオンヘッドを使用した
画像記録装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために本発明は、像担持体に対向配置される荷電粒子
発生源と、この荷電粒子発生源により発生された荷電粒
子の像担持体への移動を制御する少なくとも一つの荷電
粒子放出開口と、この荷電粒子放出開口と像担持体との
間に荷電粒子加速電界を生じさせる加速電極とを有する
イオンヘッドを使用した画像記録装置において、上記荷
電粒子の加速電界を発生させるための電源を電圧可変機
能を備えた電源により構成するとともに、この加速電界
発生電源から上記加速電極に供給される加速電流値を検
出するために加速電流検出手段を設け、さらに加速電圧
設定制御手段を設けている。そして、この加速電圧設定
制御手段により、上記加速電流検出手段で検出された加
速電流値を監視しながら上記加速電界発生電源の加速電
圧値を可変することにより、加速電圧に対する加速電流
の変化特性を測定し、この測定結果を基に最適な加速電
圧値を設定するようにしたものである。
【0020】また上記第2の目的を達成するために本発
明は、イオンヘッドが複数の荷電粒子放出開口を有する
場合に、加速電圧設定制御手段においてこれらの荷電粒
子放出開口ごとに加速電圧に対する加速電流の変化特性
を測定し、この測定結果を基に各荷電粒子放出開口ごと
の最適な加速電圧値をそれぞれ設定するようにしたこと
を特徴としている。
【0021】さらに上記第3の目的を達成するために本
発明は、像担持体がドラム状をなす場合に、加速電圧設
定制御手段において、この像担持体を少なくとも1回転
させ、この回転動作中に加速電圧に対する加速電流の変
化特性を測定し、この測定結果を基に最適な加速電圧値
を設定することを特徴としている。
【0022】一方上記第4の目的を達成するために他の
本発明は、ドラム状をなす像担持体に対し、イオンヘッ
ドを平面状に構成している。そして、この像担持体の湾
曲した周面とイオンヘッドの平面状のヘッド面との形状
の不一致を補償するために、ヘッド駆動部に、電圧可変
機能を備えた加速電界発生電源と、この加速電界発生電
源から加速電極に供給される加速電流値を検出するため
の加速電流検出手段と、加速電圧設定制御手段とを設け
ている。そして、この加速電圧設定制御手段により、上
記加速電流検出手段で検出された加速電流値を監視しな
がら上記加速電界発生電源の加速電圧値を可変すること
により、加速電圧に対する加速電流の変化特性を測定
し、この測定結果に基づいて最適な加速電圧値を設定す
るようにしたものである。
【0023】
【作用】この結果本発明によれば、加速電圧に対する加
速電流の変化特性が測定され、この測定結果を基に最適
な加速電圧値が設定される。このため、たとえ像担持体
とイオンヘッドとの対向配置が最良の位置からずれてい
たとしても、この位置ずれは上記加速電圧の制御により
補償されることになる。したがって、画像記録の品質を
高品質に保ちながら、イオンヘッドと像担持体との相対
位値を高精度に調整する必要がなくなり、これにより調
整に要する手間と時間が低減されて生産性および保守性
の向上を図ることが可能となる。
【0024】また本発明によれば、イオンヘッドが複数
の荷電粒子放出開口を有する場合に、加速電圧設定制御
手段においてこれらの荷電粒子放出開口ごとに加速電圧
に対する加速電流の変化特性が測定され、この測定結果
を基に各荷電粒子放出開口ごとの最適な加速電圧値がそ
れぞれ設定される。このため、複数の荷電粒子放出開口
と像担持体との間隔が荷電粒子放出開口ごとに異なる場
合でも、すべての荷電粒子放出開口において最適な荷電
粒子放出動作が行なわれことになり、これにより均一で
高品質の画像記録を行なうことが可能となる。
【0025】さらに本発明によれば、像担持体がドラム
状をなす場合に、この像担持体の回転動作中に加速電圧
に対する加速電流の変化特性が測定され、この測定結果
を基に最適な加速電圧値が設定される。このため、像担
持体ドラムがたとえ偏心していたとしても、また像担持
体ドラムが真円になっていない場合でも、これらの条件
を含めてイオンヘッドと像担持体との相対位置のずれを
補償することができ、これによりさらに高品質の画像記
録を行なうことが可能となる。また、像担持体の加工精
度や軸支機構の精度を緩和することも可能となる。
【0026】一方他の本発明によれば、イオンヘッドが
平面状に構成されている。このため、イオンヘッドを像
担持体の周面形状に対応させて湾曲形成する必要がなく
なり、これによりヘッドの製作が大幅に簡略化されるこ
とは勿論のこと、湾曲形成による各電極と誘電体層との
間の剥離等が発生する心配がなくなる。したがって、ヘ
ッドの信頼性は向上されかつ長寿命化が図られ、これに
より製造コストおよびランニングコストの低減が可能と
なる。
【0027】また、イオンヘッドを平面状に構成したこ
とにより、このイオンヘッドのヘッド面とドラム状をな
す像担持体の湾曲周面との間の対向間隔は、イオンヘッ
ドの各荷電粒子放出開口ごとに異なることになり、この
対向間隔の相違により各荷電粒子放出開口から像担持体
への荷電粒子の照射は不均一になる。しかし本発明で
は、加速電圧設定制御手段により各荷電粒子放出開口ご
とに最適な加速電圧が設定される。このため、上記各荷
電粒子放出開口と像担持体との間の対向間隔の差は結果
的に補償され、各荷電粒子放出開口による荷電粒子放出
動作は均一となる。したがって、ドラム状をなす像担持
体に対しイオンヘッドを平面状に構成しているにも拘ら
ず、均一で高品質の画像記録を行なうことができる。
【0028】
【実施例】
(第1の実施例)図1は、本発明の第1の実施例に係わ
るイオンヘッド画像記録装置の構成を示すもので、A1
はイオンヘッド、B1は像担持体ドラムをそれぞれ示し
ている。
【0029】このうち先ず像担持体ドラムB1は、図示
しない円筒基体の周面に背面電極8および誘電体層7を
順に積層して構成したもので、図示しない駆動軸に回転
自在に支持されている。
【0030】これに対しイオンヘッドA1は、平面状を
なす支持板9の一面に、第1の電極11〜14と、誘電
体層2と、第2の電極3と、絶縁体層4と、加速電極と
しての第3の電極5とを順に積層し、かつ第3の電極5
および絶縁体層4に複数列のイオン放出孔6を穿設した
ものである。なお、第1の電極11〜14、第2の電極
3およびイオン放出孔6の配置位置関係は、図9に示し
たものと同様に設定されている。
【0031】また、このイオンヘッドA1の、像担持体
ドラムB1の回転方向に対応する幅寸法は、像担持体ド
ラムB1の直径に対し十分に小さく設定されている。例
えば、像担持体ドラムB1の直径を100mmとした場合
には、イオンヘッドA1の幅寸法は1mmに設定される。
この幅1mmの間に複数の第1の電極(図では4個)11
〜14が等間隔で形成される。
【0032】この様に構成したことにより、イオンヘッ
ドA1は平面ヘッドであるにも拘らず、像担持体ドラム
B1の周面に対する各イオン放出孔6の対向間隔の相互
差は約10μm程度となる。そして、イオンヘッドA1
と像担持体ドラムB1との間の最も近接する位置におけ
る対向間隔を約0.2mmに設定すると、像担持体ドラム
B1に対する各イオン放出孔6の対向間隔の差(10μ
m)は、イオンヘッドA1と像担持体ドラムB1との間
の対向間隔(0.2mm)に比べて5%未満と極めて小さ
くなる。したがって、上記像担持体ドラムB1に対する
各イオン放出孔6の対向間隔の差(10μm)による画
像の記録むらは生じない。
【0033】ところで、本実施例の装置は、駆動回路系
として高圧電源回路21および加速電源回路22を備
え、さらに主制御回路25を備えている。このうち高圧
電源回路21は、主制御回路25から供給される記録画
像データに応じて第1の電極11〜14と第2の電極と
の間にパルス電圧V1を印加するとともに、第2の電極
3と第3の電極5との間に各イオン放出孔6からイオン
流Iを導出するための電圧V2を印加するものである。
【0034】加速電源回路22は、電圧可変機能を有し
た加速電圧発生回路23と、加速電流検出回路24とを
有している。加速電圧発生回路23は、主制御回路25
から電圧指定データVDにより指示された加速電圧V3
を第3の電極5に印加する。加速電流検出回路24は、
上記加速電圧発生回路23から第3の電極5に供給され
る加速電流値を検出し、この加速電流値を表わす電流検
出データIDを主制御回路25に供給する。
【0035】主制御回路25は、マイクロコンピュータ
を主制御部として備えたもので、その制御機能として、
画像記録に係わる通常の制御手段に加えて、加速電圧設
定制御手段26を新たに有している。この加速電圧設定
制御手段26は、イオンヘッドA1の交換などがなされ
たり、装置が連続して一定時間以上使用されなかった場
合に、最適な加速電圧V3を設定するための制御を実行
する。その制御の内容は、加速電圧発生回路23から加
速電極5に印加される加速電圧V3を徐々に増加させな
がら、加速電流検出回路24により加速電流の変化を検
出して、これにより加速電圧V3に対する加速電流の変
化特性を測定する。そして、この電圧電流変化特性から
イオンヘッドA1における放電開始電圧Vaを認識し、
この放電開始電圧Vaに基づいて最適な加速電圧V3を
算出し、この最適な加速電圧V3を電圧指定データVD
により加速電圧発生回路23に指示する。
【0036】次に、以上のように構成された装置の動作
を説明する。例えばイオンヘッドA1の交換が終了して
電源スイッチが投入されるか、またはヘッドの交換とは
無関係に装置の使用停止時間が一定時間を越えると、主
制御回路25は次のように加速電圧設定制御を実行す
る。図2はその制御手順および制御内容を示すフローチ
ャートである。
【0037】すなわち、主制御回路25は先ずステップ
2aにより加速電圧発生回路23に対し加速電圧V3の
初期値Vsを設定する。このため、加速電圧発生回路2
3からは上記加速電圧の初期値Vsが発生されて、イオ
ンヘッドA1の第3の電極5と像担持体ドラムB1の背
景電極8との間に印加される。次に主制御回路25は、
ステップ2bにて像担持体ドラムB1の回転駆動系に対
し回転開始指示を出力し、これにより像担持体ドラムB
1の回転を開始させる。そして、この像担持体ドラムB
1の回転動作開始後に、ステップ2cにて高圧電源回路
21に電圧印加指示を出力し、これにより第1の電極1
と第2の電極3との間に所定の高電圧V1を印加させ
る。このため、イオンヘッドA1の各イオン放出孔6の
底部では放電が引き起こされてイオン流が発生し、この
イオン流は上記加速電圧V3による電界によって加速さ
れてイオン放出孔6から像担持体ドラムB1の周面に照
射される。
【0038】この状態で主制御回路25は、加速電流検
出回路24を介して加速電流値を検出し、この加速電流
の検出値IDを加速電流の最大許容電流値Imax とステ
ップ2dにて比較する。そして、この比較の結果、加速
電流検出値IDが最大許容電流値Imax よりも小さけれ
ば、主制御回路25はステップ2iに移行して、ここで
加速電圧発生回路23から発生される加速電圧値V3を
予め定めた電圧Vaddだけ増加させる。そして、ステッ
プ2dに戻り、上記電圧増加後の加速電流値を加速電流
検出回路24を介して検出して、この加速電流検出値I
Dを最大許容電流値Imax と比較する。以後同様に主制
御回路25は、加速電圧値V3を電圧Vadd ずつ増加さ
せるごとに、そのときの加速電流検出値IDを最大許容
電流値Imax とステップ2dで比較する動作を繰り返
す。
【0039】さて、加速電圧V3を徐々に増加していく
と、加速電流値も微小ながら徐々に増加する。そして、
加速電圧V3が所定の値Vaに達すると図3に示すごと
く加速電流値は急速に増加して最大許容電流値Imax に
達する。この加速電流値が急速に増加するときの加速電
圧値Vaつまり放電開始電圧は、一般に近接電極間の放
電開始電圧を定義するバッシェンの法則による値に比べ
て小さいことが実験により確認されている。これは、イ
オンヘッドA1の第3の電極5と像担持体ドラムB1と
の間に遊離イオンが介在するためで、第1の電極1と第
2の電極3との間に高圧電圧を印加せずにイオンを発生
させていない条件の下では、ほぼ上記法則通りの値をと
ることが確認されている。
【0040】上記放電開始電圧Vaが検出されると、主
制御回路25はステップ2dからステップ2eに移行
し、ここで高圧電圧V1の印加を停止させるとともに、
ステップ2fで像担持体ドラムB1の回転を停止させ
る。そして、ステップ2hにおいて上記放電開始電圧V
aから予め定められた異常放電余裕値Vmを減算し、こ
の減算後の電圧値を最適な加速電圧V3として加速電圧
発生回路23に指示する。かくして、加速電圧発生回路
23には、現在の像担持体ドラムB1とイオンヘッドA
1との位置関係にあって最適となる加速電圧V3が設定
される。
【0041】なお、上記異常放電余裕値Vmは、例えば
実験などによって、大き過ぎずまた小さ過ぎることのな
いような適当な値に設定される。ちなみに、異常放電余
裕値Vmが大き過ぎると、加速電圧V3が低くなって記
録画像の明瞭度が低下してしまう。これに対し小さ過ぎ
ると、イオンヘッドA1と像担持体ドラムB1との間に
浮遊するトナーなどの微粉末によって瞬間的な異常放電
が発生し、これにより記録画像に不要なドットや黒筋な
どのノイズが記録されて画像品質の劣化が生じる。
【0042】また、上記放電開始電圧Vaの値は、イオ
ンヘッドA1と像担持体B1との間の対向間隔に応じて
変化する。例えば本発明者等の実験によると図4に示す
ようになった。また、加速電圧の初期値Vsについて
は、約150Vあるいは放電開始電圧Vaの値の15%
程度が適当であることが、本発明者等の実験により確認
された。
【0043】このように本実施例のイオンヘッド画像記
録装置では、イオンヘッドA1を平面状に構成し、かつ
イオンヘッドA1の交換などが行なわれた場合に、主制
御部25の制御により、加速電圧発生回路23から加速
電極5に印加される加速電圧V3を徐々に増加させなが
ら、加速電流検出回路24により加速電流の変化を検出
して、これにより加速電圧V3に対する加速電流の変化
特性を測定する。そして、この電圧電流変化特性からイ
オンヘッドA1における放電開始電圧Vaを認識し、こ
の放電開始電圧Vaを基に最適な加速電圧V3を算出し
て、この最適な加速電圧V3を加速電圧発生回路23に
設定するようにしている。
【0044】したがって本実施例であれば、たとえ像担
持体ドラムB1とイオンヘッドA1との対向配置が最良
の位置からずれていたとしても、この位置ずれは上記の
ように設定された最適な加速電圧V3により結果的に補
償されることになる。したがって、画像記録の品質を高
品質に保ちながら、イオンヘッドA1と像担持体ドラム
B1との相対位値を必ずしも高精度に調整する必要がな
くなり、これにより調整に要する手間と時間が低減され
て、装置の生産性および保守性の向上を図ることができ
る。
【0045】また、イオンヘッドA1を平面状に構成し
たことによって、イオンヘッドA1を像担持体ドラムB
1の周面形状に対応させて湾曲形成する必要がなくな
り、これによりヘッドA1の製作が大幅に簡略化される
ことは勿論のこと、湾曲形成による各電極1,3と誘電
体層2との間の剥離等が発生する心配がなくなる。した
がって、ヘッドA1の信頼性は向上されかつ長寿命化が
図られ、これにより製造コストおよびランニングコスト
を低減することが可能となる。
【0046】さらに本実施例では、像担持体ドラムB1
を回転させている最中に加速電圧V3に対する加速電流
値の変化特性を測定し、この測定結果を基に最適な加速
電圧値V3を設定するようにしている。したがって、像
担持体ドラムB1がたとえ偏心していたとしても、また
像担持体ドラムB1が真円になっていない場合でも、こ
れらの条件を含めてイオンヘッドA1と像担持体ドラム
B1との相対位置のずれを補償することができる。この
ため、より一層高品質の画像記録を行なうことが可能と
なる。また、像担持体ドラムB1の加工精度や軸支機構
の精度を緩和することも可能となる。
【0047】(第2の実施例)図5は、本発明の第2の
実施例に係わる画像記録装置において使用されるイオン
ヘッドの構成を示す断面図である。なお、同図において
イオンヘッド以外の駆動回路系の構成については、前記
図1に示した装置と同一なので図示は省略している。
【0048】イオンヘッドA2は、平面状をなす支持板
9の一面に、第1の電極S1〜S10と、誘電体層2
と、第2の電極3と、絶縁体層4と、加速電極としての
第3の電極5とを順に積層し、かつ第3の電極5および
絶縁体層4に複数列のイオン放出孔6を穿設したものと
なっている。
【0049】また、このイオンヘッドA2の、像担持体
ドラムB2の回転方向に対応する幅寸法は、前記第1の
実施例とは異なり像担持体ドラムB2の直径に対し比較
的大きく設定されている。例えば、像担持体ドラムB2
の直径が40mmであるのに対し、イオンヘッドA2の幅
寸法は3mmに設定されている。この3mmの幅内に、上記
10個の第1の電極S1〜S10が等間隔で配設されて
いる。
【0050】このため、例えばイオンヘッドA2の幅方
向の中央部、つまり第1の電極S5,S6に対応する位
置と像担持体ドラムB2との対向間隔L2(min) を0.
15mmに設定したとすると、このL2(min) と、イオン
ヘッドA2の幅方向の端部位置、つまり第1の電極S
1,S10に対応する位置と像担持体ドラムB2との対
向間隔L2(max) との差は、約220μmとなり、画像
記録を行なう上で決して無視できない大きな値となる。
【0051】そこで本実施例の装置では、この対向間隔
の差による画像記録への悪影響を、イオンヘッドA2の
各イオン放出孔6ごとに各々最適な加速電圧V3を設定
することにより解消している。図6はこの加速電圧の設
定制御手順および制御内容を示すフローチャートであ
る。
【0052】すなわち、主制御回路25は先ずステップ
5aにて像担持体ドラムB2の回転駆動系に対し回転開
始指示を出力し、これにより像担持体ドラムB2の回転
を開始させる。そして、この状態でステップ5bにて第
1の電極S1〜S10の中から制御対象となる電極S1
を選択し、この選択した電極S1に対し高圧電源回路2
1から所定の高電圧V1を印加させる。また、主制御回
路25はステップ5cにおいて設定した加速電圧V3の
初期値Vsをステップ5dにて加速電圧発生回路23に
対し指示し、これにより加速電極5に対し加速電圧発生
回路23から上記加速電圧の初期値Vsを印加させる。
このため、イオンヘッドA2では、上記第1の電極S1
に対応するイオン放出孔6においてイオン流が発生さ
れ、このイオン流は上記加速電圧の初期値Vsによって
生じた加速電界により加速されて像担持体ドラムB2の
周面に照射される。
【0053】さて、この状態で主制御回路25は、加速
電流検出回路24を介して加速電流値を検出し、この加
速電流の検出値IDを加速電流の最大許容電流値Imax
とステップ5eにて比較する。そして、この比較の結
果、加速電流検出値IDが最大許容電流値Imax よりも
小さければ、主制御回路25はステップ5fに移行し
て、ここで加速電圧発生回路23から発生される加速電
圧値V3を予め定めた電圧Vadd だけ増加させる。そし
て、ステップ5dに戻ってこの増加した電圧V3+Vad
d を加速電極5に印加させ、この状態で再びステップ5
eに移行して上記電圧増加後の加速電流値を加速電流検
出回路24を介して検出して、この加速電流検出値ID
を最大許容電流値Imax と比較する。以後同様に主制御
回路25は、加速電圧値V3を電圧Vadd ずつ増加させ
るごとに、そのときの加速電流検出値IDを最大許容電
流値Imax と比較する動作を繰り返す。
【0054】そうして、加速電圧V3を徐々に増加して
いくと、加速電流値も微小ながら徐々に増加する。そし
て、加速電圧V3が放電開始電圧Va1に達すると図3
に示したように加速電流値は急速に増加して最大許容電
流値Imax に達する。主制御回路25は、加速電流値が
最大許容電流値Imax に達したことをステップ5eで検
出すると、ステップ5gに移行してここで高圧電圧V1
の印加を停止させ、しかるのちステップ5iで上記放電
開始電圧Va1から予め定められた異常放電余裕値Vm
を減算し、この減算後の電圧値を上記第1の電極S1に
対応するイオン放出孔にとって最適な加速電圧V31と
して記憶する。
【0055】次に主制御回路25は、ステップ5jにお
いてすべての第1の電極S1〜S10についての制御が
終了したか否かを判定し、まだ制御が行なわれていない
電極があればステップ5lで電極の番号nをインクリメ
ントした後、ステップ5cに戻る。そして、このステッ
プ5cで設定した加速電圧Vsを、ステップ5dにて次
の電極S2に印加させる。そして、上記した電極S1の
場合と同様に、ステップ5e,5f,5dのループによ
り、加速電圧値V3をVadd ずつ増加させるごとにその
ときの加速電流検出値IDを最大許容電流値Imax と比
較する動作を繰り返す。この動作により上記電極S2に
対応するイオン放出孔における放電開始電圧Va2が検
出されると、主制御回路25はステップ5gで高圧電圧
V1の印加を停止した後、ステップ5iにて上記放電開
始電圧Va2から予め定められた異常放電余裕値Vmを
減算し、この減算後の電圧値を上記第1の電極S2に対
応するイオン放出孔にとって最適な加速電圧V32とし
て記憶する。
【0056】以下同様に主制御回路25は、すべての第
1の電極S1〜S10について上記加速電圧設定制御を
繰り返し、これによりすべての電極S1〜S10につい
ての制御が終了すると、ステップ5jからステップ5k
に移行してここで像担持体ドラムB2の回転動作を停止
させ、待機状態に戻る。かくして、第1の各電極S1〜
S10に各々対応するイオン放出孔にとって最適な加速
電圧V31〜V310が求められる。
【0057】その後画像記録を行なう場合に、主制御回
路25は第1の電極S1〜S10に対するパルス電圧V
1の印加タイミングに同期して、加速電圧発生回路23
から上記加速電圧V31〜V310を時系列的に発生さ
せ、これらの加速電圧V31〜V310を加速電極5に
順次印加させる。図7は、そうして印加される加速電圧
V3の一例を示すものである。
【0058】この例から明らかなように、画像記録を行
なう際に加速電極5には、像担持体ドラムB2の周面部
との対向間隔が最も近いヘッド中央部に対応する電極S
5,S6を駆動するタイミングにおいて、最も低い加速
電圧V35,V36が印加され、一方像担持体ドラムB
2の周面部との対向間隔が最も遠いヘッド中央部に対応
する電極S1,S10を駆動するタイミングにおいて、
最も高い加速電圧V31,V310が印加される。
【0059】なお、図7の例は厳密にいえば、電極S5
に対応するヘッド面位置が像担持体ドラムB2の周面に
対し最も近接し、電極S10に対応するヘッド面位置が
像担持体ドラムB2の周面から最も離間している場合を
示している。
【0060】このように本実施例では、画像記録に先立
ち、平面状に構成されたイオンヘッドA2の複数の第1
の電極S1〜S10の各々に対応して最適な加速電圧V
31〜V310を求めている。そして、画像記録を行な
う際に、上記第1の各電極S1〜S10の駆動タイミン
グに同期して、加速電極5に対し上記加速電圧V31〜
V310を順次印加するようにしている。
【0061】したがって本発明によれば、ヘッドが平面
状に構成されており、これによりヘッド中央部と像担持
体ドラムB2との対向間隔と、ヘッド端部と像担持体ド
ラムB2との対向間隔とが大きく異なる場合であって
も、この対向間隔の差は上記加速電圧の可変制御により
補償され、これにより像担持体ドラムB2の周面にはヘ
ッドA2のイオン放出孔6の位置に拘らず均一のイオン
流を照射することができる。このため、均一で高品質の
画像記録を行なうことができる。
【0062】また、イオンヘッドA2を平面状に構成し
たことによって、前記第1の実施例でも述べたようにイ
オンヘッドA2を像担持体ドラムB2の周面形状に対応
させて湾曲形成する必要がなくなり、これによりヘッド
A2の製作が大幅に簡略化されることは勿論のこと、湾
曲形成による各電極1,3と誘電体層2との間の剥離等
が発生する心配がなくなる。したがって、ヘッドA2の
信頼性は向上されかつ長寿命化が図られ、これにより製
造コストおよびランニングコストを低減することができ
る。
【0063】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ものではない。例えば、上記第2の実施例では、第3電
極5に印加する加速電圧をステップ的に変化させるよう
にしたが、これを正弦波などの制御し易い電圧波形に近
似し、この正弦波電圧を第1の電極に対するパルス電圧
V1の印加タイミングに同期して印加するようにしても
よい。
【0064】また、より一層曲率の小さい像担持体ドラ
ムを使用したり、幅寸法がより一層大きいイオンヘッド
を使用した場合には、像担持体ドラム周面に対する各イ
オン放出孔間の対向間隔の差がさらに拡大して、最適な
加速電圧を設定できなくなることが考えられる。この場
合には、前記各実施例のように放電開始電圧Vaから固
定された異常放電余裕値Vmを一律に減算して最適な加
速電圧値を求めるのではなく、イオン放出孔と像担持体
ドラム周面との間の対向間隔の大きさに応じて異常放電
余裕値Vmを可変し、この可変した異常放電余裕値V
m′を放電開始電圧Vaから減算して最適な加速電圧値
V3を求めるようにしてもよい。
【0065】その他、イオンヘッドの構造や、像担持体
ドラムの構造、加速電圧設定制御の制御手順およびその
制御内容などについても、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形して実施できる。
【0066】
【発明の効果】以上詳述したように本発明では、荷電粒
子の加速電界発生電源を電圧可変機能を備えた電源によ
り構成するとともに、この加速電界発生電源から上記加
速電極に供給される加速電流値を検出するために加速電
流検出手段を設け、さらに加速電圧設定制御手段を設け
ている。そして、この加速電圧設定制御手段により、上
記加速電流検出手段で検出された加速電流値を監視しな
がら上記加速電界発生電源の加速電圧値を可変すること
により、加速電圧に対する加速電流の変化特性を測定
し、この測定結果を基に最適な加速電圧値を設定するよ
うにしている。
【0067】したがって本発明によれば、像担持体とイ
オンヘッドとの間の位置決めを高精度に行なわなくても
高品質の画像記録をおこなうことができ、これにより調
整に要する手間と時間を低減して生産性および保守性の
向上を図ることができるイオンヘッドを使用した画像記
録装置を提供することができる。
【0068】また本発明では、イオンヘッドが複数の荷
電粒子放出開口を有する場合に、加速電圧設定制御手段
においてこれらの荷電粒子放出開口ごとに加速電圧に対
する加速電流の変化特性を測定し、この測定結果を基に
各荷電粒子放出開口ごとの最適な加速電圧値をそれぞれ
設定するようにしている。
【0069】したがって、イオンヘッドに複数の荷電粒
子放出開口が設けられ、かつこれらの荷電粒子放出開口
と像担持体との間隔が荷電粒子放出開口ごとに異なる場
合でも、すべての荷電粒子放出開口において最適な荷電
粒子放出動作が行なわれるようになり、これによりさら
に均一で高品質の画像記録を行なうことができる。
【0070】さらに本発明では、像担持体がドラム状を
なす場合に、加速電圧設定制御手段において、この像担
持体を少なくとも1回転させ、この回転動作中に加速電
圧に対する加速電流の変化特性を測定し、この測定結果
を基に最適な加速電圧値を設定するようにしている。
【0071】したがって、像担持体ドラムが偏心してい
る場合や像担持体ドラムが真円になっていない場合で
も、これらによるずれ分を含めて位置ずれを補償するこ
とができ、これによりさらに高品質の画像記録を行なう
ことができ、そのうえ像担持体ドラムの加工精度や像担
持体ドラムの軸支機構の精度を緩和して、製造コストの
低減に寄与する。
【0072】一方他の本発明では、ドラム状をなす像担
持体に対し、イオンヘッドを平面状に構成している。そ
して、この像担持体の湾曲した周面とイオンヘッドの平
面状のヘッド面との形状の不一致を補償するために、ヘ
ッド駆動部に、電圧可変機能を備えた加速電界発生電源
と、この加速電界発生電源から加速電極に供給される加
速電流値を検出するための加速電流検出手段と、加速電
圧設定制御手段とを設けている。そして、この加速電圧
設定制御手段により、上記加速電流検出手段で検出され
た加速電流値を監視しながら上記加速電界発生電源の加
速電圧値を可変することにより、加速電圧に対する加速
電流の変化特性を測定し、この測定結果に基づいて最適
な加速電圧値を設定するようにしている。
【0073】したがって本発明によれば、イオンヘッド
の構成を簡素化してヘッドの信頼性の向上および長寿命
化を図り、かつ製造コストおよびランニングコストの低
減を可能にすることができるイオンヘッドを使用した画
像記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係わるイオンヘッド画
像記録装置の構成を示す図。
【図2】図1に示した装置による加速電圧設定制御の制
御手順および制御内容を示すフローチャート。
【図3】加速電圧に対する加速電流の変化特性の一例を
示す図。
【図4】イオンヘッドと像担持体との対向間隔に対する
放電開始電圧Vaの値の測定結果を示す図。
【図5】本発明の第2の実施例に係わるイオンヘッドの
構成を示す断面図。
【図6】図5に示したイオンヘッドを使用した画像記録
装置における加速電圧設定制御の制御手順および制御内
容を示すフローチャート。
【図7】図6に示した加速電圧設定制御による加速電圧
値V3の設定例を示す図。
【図8】イオンヘッドの概略構成を説明するために用い
る断面図。
【図9】従来のイオンヘッドの構造を示す斜視図。
【図10】従来のイオンヘッドの構造を示す断面図。
【符号の説明】
A1,A2…イオンヘッド B1,B2…像担持体ドラム 11〜14,S1〜S10…第1の電極 2…イオンヘッドの誘電体層 3…第2の電極 4…絶縁体層 5…加速電極 6…イオン放出孔 7…像担持体ドラムの誘電体層 8…背面電極 9…支持体 10…接合部材 21…高圧電源回路 22…加速電源回路 23…加速電圧発生回路 24…加速電流検出回路 25…主制御回路 26…加速電圧設定制御手段 V3,V31〜V310…加速電圧 Va,Va1〜Va10…放電開始電圧 Vm…異常放電余裕値

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体に対向配置される荷電粒子発生
    源と、この荷電粒子発生源により発生された荷電粒子の
    像担持体への移動を制御する少なくとも一つの荷電粒子
    放出開口と、この荷電粒子放出開口と像担持体との間に
    荷電粒子加速電界を生じさせる加速電極とを有するイオ
    ンヘッドを使用した画像記録装置において、 前記荷電粒子加速電界を生じさせるための加速電圧を前
    記加速電極に対し印加するための電圧可変機能を有する
    加速電界発生電源と、 この加速電界発生電源から前記加速電極に供給される加
    速電流値を検出するための加速電流検出手段と、 この加速電流検出手段により検出された加速電流値を監
    視しながら前記加速電界発生電源の加速電圧値を可変す
    ることにより加速電圧に対する加速電流の変化特性を測
    定し、この測定結果を基に最適な加速電圧値を設定する
    ための加速電圧設定制御手段とを具備したことを特徴と
    するイオンヘッドを使用した画像記録装置。
  2. 【請求項2】 加速電圧設定制御手段は、イオンヘッド
    が複数の荷電粒子放出開口を有する場合に、これらの荷
    電粒子放出開口ごとに加速電圧に対する加速電流の変化
    特性を測定し、この測定結果を基に各荷電粒子放出開口
    ごとの最適な加速電圧値をそれぞれ設定することを特徴
    とする請求項1に記載のイオンヘッドを使用した画像記
    録装置。
  3. 【請求項3】 加速電圧設定制御手段は、像担持体がド
    ラム状をなす場合に、この像担持体を少なくとも1回転
    させ、この回転動作中に加速電圧に対する加速電流の変
    化特性を測定し、この測定結果を基に最適な加速電圧値
    を設定することを特徴とする請求項1に記載のイオンヘ
    ッドを使用した画像記録装置。
  4. 【請求項4】 ドラム状をなす像担持体と、平面状に構
    成されたイオンヘッドと、駆動部とを備え、 イオンヘッドは、 前記像担持体の周面に対しその回転方向に沿って対向し
    て配列された複数の荷電粒子発生源と、 これらの荷電粒子発生源により発生された荷電粒子の前
    記像担持体への移動をそれぞれ制御する複数の荷電粒子
    放出開口と、 これらの荷電粒子放出開口と前記像担持との間に荷電粒
    子加速電界をそれぞれ生じさせる加速電極とを備え、 かつ駆動部は、 前記荷電粒子加速電界を生じさせるための加速電圧を前
    記加速電極に印加するための電圧可変機能を有する加速
    電界発生電源と、 この加速電界発生電源から前記加速電極に供給される加
    速電流値を検出するための加速電流検出手段と、 前記各荷電粒子放出開口ごとに、前記加速電流検出手段
    により検出された加速電流値を監視しながら前記加速電
    界発生電源の加速電圧値を可変することにより加速電圧
    に対する加速電流の変化特性を測定し、この測定結果を
    基に各荷電粒子放出開口ごとの最適な加速電圧値を設定
    するための加速電圧設定制御手段とを具備したことを特
    徴とするイオンヘッドを使用した画像記録装置。
JP20760193A 1993-08-23 1993-08-23 イオンヘッドを使用した画像記録装置 Withdrawn JPH0752445A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010188531A (ja) * 2009-02-16 2010-09-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2010214722A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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JP2010188531A (ja) * 2009-02-16 2010-09-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
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