JPH0659556A - コロナ帯電器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ないコロナワイヤを用いてコロナイオンの
均一性と高密度化を達成する。 【構成】 ケーシング電極とコロナワイヤとの間に直流
高電圧を印加し、コロナイオンを発生させて記録媒体を
帯電させるコロナ帯電器において、導電性回転軸に取付
けられた支持部材で支持されて回転軸と平行に張られ、
導電性回転軸を通してケーシング電極との間に高電圧が
印加される複数本のコロナワイヤを有し、導電性回転軸
を回転駆動することによりコロナワイヤを該回転軸を中
心に回転させるようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は複写機やプリンタ等にお
ける感光体ドラム及び誘電体ドラムの帯電用や、イオン
プリンタ用のコロナイオン供給装置に関連して用いられ
るコロナ帯電器の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、コロナ帯電器としては、図３に示
すように、ケーシング電極２の中に一本のコロナワイヤ
１を設け、両電極間に直流高電圧を印加してコロナイオ
ンを発生させるものが知られている。一方、記録信号に
応じてイオン流の放出制御を行って記録を行うイオンフ
ロー記録ヘッドが知られているが、そのイオン発生部と
して図３のコロナ帯電器が用いられている。すなわち、
図４に示すように、上部電極８、下部電極９で絶縁層１
１を挟み、イオン流を通過させるホール（小孔）を形成
したイオンフロー記録ヘッド７の上部に図３のコロナ帯
電器を配置し、コロナワイヤ１とケーシング電極２間の
放電により生じたコロナイオンをホール１２へ通し、こ
のとき上部電極８、下部電極９間の電圧を制御してホー
ルを通るイオン流を制御し、誘電体ドラム１０上に電荷
像を形成するものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、一般にはイオ
ンフロー記録ヘッドのホールはドラムの副走査方向に対
して複数列が配列されるためコロナワイヤ１と記録ヘッ
ド７の各ホール８との距離の違いにより、端の孔ほどイ
オン量が少なくなり、現像したときに誘電体ドラム１０
上での周期的な濃度ムラ発生の原因となってしまう。位
置によるイオン量の均一性を確保するために、非常に高
い直流電圧を印加する方法もあるが、コロナワイヤの耐
久性という点から問題がある。

【０００４】また、図５に示すように、コロナワイヤを
複数本張ってイオン量の均一性を向上させることも考え
られるが、電力消費が多くなるという問題がある。

【０００５】さらに、発生したコロナイオンを記録ヘッ
ドの上部電極８とコロナワイヤ１との間の電界で記録ヘ
ッドの各ホールへ導いているが、より高解像度化を図る
ためにホール径を小さくした場合、ホールを通過するコ
ロナイオン量が少なくなってしまうという問題がある。

【０００６】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、少ない本数のコロナワイヤを使用してコロナイオン
の均一性と高密度化を図り、高解像度化に対応すること
ができるコロナ帯電器を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、ケーシング電
極とコロナワイヤとの間に直流高電圧を印加し、コロナ
イオンを発生させて記録媒体を帯電させるコロナ帯電器
において、導電性回転軸に取付けられた支持部材で支持
されて回転軸と平行に張られ、導電性回転軸を通してケ
ーシング電極との間に高電圧が印加される複数本のコロ
ナワイヤを有し、導電性回転軸を回転駆動することによ
りコロナワイヤを該回転軸を中心に回転させるようにし
たことを特徴とする。

【０００８】また、本発明は、導電性回転軸に絶縁性の
羽根を設け、前記回転軸の回転により羽根を回転させて
空気流を発生させ、イオンの拡散を強制するようにした
ことを特徴とする。

【０００９】また、本発明は、発生したコロナイオンは
イオン流記録ヘッドにより制御されて記録媒体を帯電記
録することを特徴とする。

【００１０】

【作用】本発明のコロナ帯電器は、ケーシング電極、導
電性の回転軸、導電性の回転軸に取付けられた支持部材
で支持された複数本のコロナワイヤからなり、コロナワ
イヤと導電性回転軸とを支持部材で固定し、モータ等を
用いて導電性回転軸を一定速度で回転させ、導電性回転
軸を通してコロナワイヤとケーシング電極間に直流高電
圧を印加してコロナ放電を生起する。また、回転軸に絶
縁性の羽根を設け、コロナワイヤとケーシング間に直流
高電圧を印加した状態で回転させることにより、ケーシ
ング内部の空気流によってコロナイオンの拡散を強制す
る。したがって、コロナ帯電器から記録媒体へのイオン
供給は効率よく行われるとともに、均一化され、濃度ム
ラをなくし、かつ高解像度化に対応することができ、ま
た、イオンフロー記録ヘッドのイオン発生部として使用
すれば記録ヘッドの各ホールへ均一かつ高密度にコロナ
イオンを導くことが可能となる。

【００１１】

【実施例】図１は本発明のコロナ帯電器の一実施例を示
す図で、図１（ａ）は断面図、図１（ｂ）は斜視図であ
る。ケーシング電極２内には導電性回転軸４に支持部材
５で固定された２本のコロナワイヤが回転軸と平行に張
られており、コロナワイヤと回転軸間は支持部材５、或
いは支持部材に設けた導線等により電気的に接続されて
いる。回転軸４には回転駆動軸１４が連結されて図示し
ないモータにより定速度で回転駆動されるようになって
いる。

【００１２】このような構成において、回転軸を通して
ケーシング電極２とコロナワイヤ間に直流高電圧を印加
した状態で回転軸４を回転させてコロナワイヤを回転軸
を中心に回転させると、コロナワイヤと感光体ドラム１
３各部との間の距離の相違は平均化され、均一で高密度
のイオン供給を行うことが可能となる。

【００１３】図２は本発明のコロナ帯電器の他の実施例
を示す図で、図２（ａ）は全体斜視図、図２（ｂ）はコ
ロナワイヤ部分を示す図である。本実施例は、図１にお
けるコロナワイヤが固定されている導電性回転軸４に絶
縁性の羽根６を付加したものであり、回転軸を駆動して
羽根を回転させることによりケーシング内で空気流を起
こしてコロナイオンの拡散を強制させるようにしてい
る。本実施例を図４で示したようなイオンフロー記録ヘ
ッドに適用すると、記録ヘッドの各ホールへの高密度な
コロナイオンを効率よく、かつ均一に導くことができ、
高解像度化に対応することができる。

【００１４】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、少ない本
数のコロナワイヤで均一かつ高密度なコロナイオンの発
生を行って高解像度化に対応可能となり、さらに回転軸
に絶縁性の羽根を設けることにより空気流によるコロナ
イオンの拡散を強制し、イオンフロー記録ヘッドに適用
すれば、発生したコロナイオンを効率よく各ホールへ導
くことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明のコロナ帯電器の一実施例を示す図で
ある。

【図２】 本発明のコロナ帯電器の他の実施例を示す図
である。

【図３】 従来のコロナ帯電器を示す図である。

【図４】 イオンフロー記録ヘッドを説明する図であ
る。

【図５】 複数のコロナワイヤを有するコロナ帯電器を
示す図である。

【符号の説明】

１…コロナワイヤ、２…ケーシング電極、４…導電性回
転軸、５…支持部材、６…絶縁性の羽根、７…イオンフ
ロー記録ヘッド、８…上部電極、９…下部電極、１０…
誘電体ドラム、１１…絶縁層、１２…ホール、１３…感
光体ドラム、１４…回転駆動軸。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーシング電極とコロナワイヤとの間に
   直流高電圧を印加し、コロナイオンを発生させて記録媒
   体を帯電させるコロナ帯電器において、導電性回転軸に
   取付けられた支持部材で支持されて回転軸と平行に張ら
   れ、導電性回転軸を通してケーシング電極との間に高電
   圧が印加される複数本のコロナワイヤを有し、導電性回
   転軸を回転駆動することによりコロナワイヤを該回転軸
   を中心に回転させるようにしたことを特徴とするコロナ
   帯電器。
2. 【請求項２】 請求項１記載の帯電器において、導電性
   回転軸に絶縁性の羽根を設け、前記回転軸の回転により
   羽根を回転させて空気流を発生させ、イオンの拡散を強
   制するようにしたことを特徴とするコロナ帯電器。
3. 【請求項３】 請求項１または２記載のコロナ帯電器に
   おいて、発生したコロナイオンはイオン流記録ヘッドに
   より制御されて記録媒体を帯電記録することを特徴とす
   るコロナ帯電器。