JP2011156756A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナー担持スリーブの表面に付着させたトナーを用いて直接記録方式を行う構成に比べて、記録オン電圧のスイッチング用ICの低コスト化を図り、且つ、回路基板表面の孔近傍箇所にトナーを付着させることに起因する画像濃度不足の発生を抑える。
【解決手段】直接記録方式において、トナー担持スリーブ30Yの表面上で、その表面に沿って並ぶ第1電極33aYと第2電極33bYとの間でトナー粒子Tを繰り返しホッピングさせるようにした。また、第1電極33aYに対して繰り返しパルス電圧を印加する一方で、第2電極33bYに対してその繰り返しパルス電圧の波高の中心値と同じ値の一定電圧を印加してトナー粒子Tをホッピングさせるようにした。
【選択図】図10

Description

本発明は、直接記録方式とホッピング方式とを併用して画像を形成する複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
従来、直接記録方式によって画像を形成する画像形成装置が知られている。直接記録方式では、潜像を形成してからその潜像にトナーを付着させるという間接的な電子写真プロセスによらずに、次のようなプロセスによってトナー像を形成する。即ち、潜像を形成していない記録体のドット形成領域に対してトナーを選択的に付着させるという直接的なプロセスである。図1は、従来の直接記録方式の画像形成装置における要部構成を示す構成図である。同図において、トナー担持体としてのトナー担持ローラ901は、その回転軸線を図中左右方向に延在させる姿勢で配設され、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられる。表面にトナー粒子Tを担持したトナー担持ローラ901の図中下方には、複数の貫通孔902を具備する回路基板903が配設されている。貫通孔902の周囲には、孔を囲む孔近傍電極としてのリング状の飛翔制御電極904が形成されている。同図では、便宜上、貫通孔902と飛翔制御電極904との組合せを1つしか図示していないが、実際には複数設けている。
回路基板903の図中下方には、回路基板903を介してトナー担持ローラ901に対向する対向電極906と、この対向電極6上で図示しない搬送手段によって図紙面に直交する方向に搬送される記録紙907とが配設されている。トナー担持ローラ901は、例えば接地された状態で、マイナス極性のトナー粒子Tを表面に担持する。この状態で、複数の貫通孔902のうち、記録紙907の画像部に対応する位置にある貫通孔902である画像孔を囲んでいる飛翔制御電極904に対し、例えばプラス極性の記録オン電圧を印加したとする。すると、トナー担持ローラ901の表面上において、その飛翔制御電極904と対向する位置にあるトナー粒子Tに、ローラ側から電極側に向かう静電気力が作用する。これにより、トナー粒子Tの集合体がドット状の形状でトナー担持ローラ901から飛翔して貫通孔902内に進入する。そして、飛翔制御電極904と、これよりも高い電位になっている対向電極906との間に形成される電界に引かれて飛翔を続け、貫通孔902を通過して記録紙9077の表面に付着する。この付着により、トナー粒子Tの集合体はドットを形成する。
このような直接記録方式においては、複数の飛翔制御電極904に対する記録オン電圧の入切を、それぞれ専用のICによって個別に行う必要があり、そのICはかなりの数になる。例えば、600[dpi]の解像度で画像を形成する仕様では、貫通孔902と飛翔制御電極904との組合せを4960組設ける必要があるため、前述のICが4960個必要になる。一般に、ICはその耐電圧が高くなるほど高価になるため、直接記録方式では記録オン電圧の値をできるだけ低く抑えることが重要になる。ところが、鏡像力、ファンデルワールス力、液架橋力などによるトナー担持ローラ901とトナー粒子Tとの付着力に打ち勝てる電界を形成するためには、記録オン電圧の値を少なくとも500[V]以上にする必要がある。このことが、低コスト化を図る上での障害になっていた。
そこで、特許文献1に記載の画像形成装置では、直接記録方式において、トナー担持ローラの表面に吸着させたトナーではなく、その表面上でホッピングさせたトナーを用いるホッピング方式を採用している。詳しくは、この画像形成装置は、トナー担持ローラ901として、図2に示すような第1電極たるA相電極901aと第2電極たるB相電極901bとを周方向に交互に配設したものを用いる。A相電極901aに対しては、図3に示すようなA相繰り返しパルス電圧を印加する。また、B相電極901bに対しては、図示のように、A相繰り返しパルス電圧と逆位相で、且つ位相以外の条件がA相繰り返しパルス電圧と同じ条件に調整したB相繰り返しパルス電圧を印加する。この印加により、トナー担持ローラ901の表面上において、互いに隣り合うA相電極901aとB相電極901bとの間でトナー粒子をホッピングによって往復移動させる。このようにしてトナー粒子をホッピングさせているトナー担持ローラ901を回転させて、ホッピング中のトナー粒子を回路基板903の貫通孔902との対向位置に搬送する。トナー粒子をホッピングさせていることで、トナー担持ローラ901の表面とトナー粒子との付着力を無くしているので、トナー粒子を貫通孔902に通すための電界として、前記表面との付着力に打ち勝つほど強いものを形成する必要がなくなる。よって、上述した記録オン電圧を大幅に低減して、記録オン電圧のスイッチング用のICの低コスト化を図ることができる。
ところが、かかる構成では、ベタ画像などといった画像面積率の高い画像を連続して出力すると、画像濃度を次第に低下させていき、やがて画像濃度不足を引き起こしてしまうという現象を発生させ易くなることが、本発明者らの実験によって判明した。そこで、本発明者らは、かかる現象を引き起こしてしまう原因について鋭意研究したところ、次のようなことがわかってきた。即ち、トナー粒子Tをホッピングさせた状態では、図4に示すように、回路基板903の飛翔制御電極904に記録オン電圧を印加して一部のトナー粒子Tを貫通孔902に進入させる際、孔周囲のトナー粒子Tを基板表面の孔周囲箇所に付着させる。基板表面の孔周囲箇所には、トナーとは逆極性の記録オン電圧が印加される飛翔制御電極904が存在するからである。記録オン電圧の印加時間は長くてもせいぜい数百[msec]程度であり、その印加が終わると、飛翔制御電極904にはトナーと同極性の記録オフ電圧が印加される。これにより、通常は基板表面の孔周囲箇所に付着していたトナー粒子Tが飛翔制御電極904と反発して基板表面から離れる。ところが、高画像面積率の画像を連続出力する際に、同じ飛翔制御電極904に対して記録オン電圧を短時間のうちに繰り返し印加していると、トナー粒子Tを基板表面の孔周囲箇所に強く押し付けてしまう。そして、トナー粒子Tと基板表面との付着力や、基板表面上のトナー粒子同士の付着力を非常に高めてしまい、飛翔制御電極904に記録オフ電圧を印加してもトナー粒子を基板表面から離間させることができなくなることがある。すると、多くのトナー粒子が基板表面の孔周囲箇所に付着したままの状態になり、それらトナー粒子の電荷により、貫通孔902に対するトナー粒子の進入を阻害する電界が孔周囲に形成されてしまう。この電界の形成により、貫通孔902に対するトナー通過量を低減してしまうことが、画像濃度不足を引き起こしている原因になっていることがわかった。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のような画像形成装置を提供することである。即ち、トナー担持体の表面に付着させたトナーを用いて直接記録方式を行う構成に比べて、記録オン電圧のスイッチング用ICの低コスト化を図り、且つ、回路基板表面の孔近傍箇所にトナーを付着させることに起因する画像濃度不足の発生を抑えることができる画像形成装置である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、基板を厚み方向に貫通する貫通孔及びこれの近傍に設けられた孔近傍電極の組合せである孔電極組を複数具備する回路基板と、自らの無端移動する表面に沿って並ぶ第1電極及び第2電極の組合せを複数具備し、前記表面に担持したトナー中のトナー粒子を前記第1電極と前記第2電極との間で繰り返しホッピングさせるトナー担持体と、前記回路基板に対してトナー担持体側とは反対側から対向する対向電極と、前記第1電極に第1電圧を印加し且つ前記第2電極に第2電圧を印加してトナー粒子を両電極間で繰り返しホッピングさせるホッピング用電圧印加手段と、画像形成対象となる記録部材の画像部にドットを記録するドット記録処理を実施するときには、前記回路基板における複数の貫通孔のうち、前記ドットに対応する位置にある貫通孔である画像孔と前記組合せをなしている前記孔近傍電極に対して、記録オン電圧を印加して、前記トナー担持体の表面上でホッピング中のトナー粒子を前記画像孔に進入させる一方で、前記ドット記録処理を実施しないときには、複数の貫通孔に対して記録オフ電圧を印加して、ホッピング中のトナー粒子の貫通孔への進入を阻止する記録電圧印加手段とを備え、前記画像孔に進入したトナー粒子を前記対向電極に向けて飛翔させて、前記対向電極又はこれの表面上にある記録部材にドットを記録する画像形成装置において、前記第1電圧と前記第2電圧とのうち、何れか一方として、所定の周期で立ち上がりと立ち下がりとを繰り返す繰り返しパルス電圧を印加し、且つ、他方として、前記繰り返しパルス電圧の最小値と最大値との中心の値の一定電圧を印加する処理を実施するように、前記ホッピング用電圧印加手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、基板を厚み方向に貫通する貫通孔及びこれの近傍に設けられた孔近傍電極の組合せである孔電極組を複数具備する回路基板と、自らの無端移動する表面に沿って並ぶ第1電極及び第2電極の組合せ複数具備し、前記表面に担持したトナー中のトナー粒子を前記第1電極と前記第2電極との間で繰り返しホッピングさせるトナー担持体と、前記回路基板に対してトナー担持体側とは反対側から対向する対向電極と、前記第1電極に第1電圧を印加し且つ前記第2電極に第2電圧を印加してトナー粒子を両電極間で繰り返しホッピングさせるホッピング用電圧印加手段と、画像形成対象となる記録部材の画像部にドットを記録するドット記録処理を実施するときには、前記回路基板における複数の貫通孔のうち、前記ドットに対応する位置にある貫通孔である画像孔と前記組合せをなしている前記孔近傍電極に対して、記録オン電圧を印加して、前記トナー担持体の表面上でホッピング中のトナー粒子を前記画像孔に進入させる一方で、前記ドット記録処理を実施しないときには、複数の貫通孔に対して記録オフ電圧を印加して、ホッピング中のトナー粒子の貫通孔への進入を阻止する記録電圧印加手段とを備え、前記画像孔に進入したトナー粒子を前記対向電極に向けて飛翔させて、前記対向電極又はこれの表面上にある記録部材にドットを記録する画像形成装置において、前記第1電圧、第2電圧としてそれぞれ、所定の周期で立ち上がりと立ち下がりとを繰り返し、立ち上がり時の最大値が前記記録オフ電圧よりも大きく、立ち下がり時の最小値が前記記録オフ電圧よりも小さく、且つ互いに同位相の繰り返しパルス電圧を印加する処理を実施するように、前記ホッピング用電圧印加手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、前記第2電圧として、前記第1電圧よりも振幅が大きい又は小さい繰り返しパルス電圧を印加する処理を実施するように、前記ホッピング用電圧印加手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2の画像形成装置において、記録部材に画像を形成するための画像形成動作を行っていないときには、前記第1電圧、第2電圧としてそれぞれ、立ち上がり時の最大値が前記記録オフ電圧よりも大きく、且つ立ち下がり時の最小値が前記記録オフ電圧よりも小さい同一の繰り返しパルス電圧を所定のタイミングで印加する一方で、前記画像形成動作を行っているときには、前記第1電圧、第2電圧として、互いに異なるものを印加する処理を実施するように、前記ホッピング用電圧印加手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1又は3の画像形成装置において、記録部材に画像を形成するための画像形成動作を行っていないときには、前記第1電極と前記第2電極とに対してそれぞれ、立ち上がり時の最大値が前記記録オフ電圧よりも大きく、且つ立ち下がり時の最小値が前記記録オフ電圧よりも小さい同一の繰り返しパルス電圧を所定のタイミングで印加する処理を実施するように、前記ホッピング用電圧印加手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項4又は5の画像形成装置において、前記所定のタイミングで前記第1電極と前記第2電極とに対してそれぞれ印加する同一の繰り返しパルス電圧として、前記画像形成動作中に前記第1電圧や第2電圧として印加する繰り返しパルス電圧よりも、ピークツウピーク値の大きなものを用いる処理を実施するように、前記ホッピング用電圧印加手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項4乃至6の何れかの画像形成装置において、前記所定のタイミングで前記第1電極及び前記第2電極にそれぞれ印加される同一の繰り返しパルス電圧の最小値と最大値との中心の値よりも、トナーの正規帯電極側にシフトした値の電圧を、前記所定のタイミングで前記孔近傍電極に印加する処理を実施するように、前記記録電圧印加手段を構成したことを特徴とするものである。
これらの発明においては、直接記録方式とホッピング方式とを併用することで、トナー担持体の表面に付着させたトナーを用いて直接記録方式を行う構成に比べて、記録オン電圧のスイッチング用ICの低コスト化を図ることができる。
また、これらの発明において、請求項1の発明特定事項の全てを備えるものでは、以下に説明する理由により、回路基板表面の孔近傍箇所にトナーを付着させることに起因する画像濃度不足の発生を抑えることができる。
即ち、従来装置では、先に図3を用いて説明したように、トナー担持体のA相電極とB相電極とに対して互いに逆位相の繰り返しパルス電圧をそれぞれ印加してトナー担持体の表面上のトナー粒子をホッピングさせていた。このような電圧条件では、A相電極とB相電極とのうち、何れか一方に対して最大値(Vmax)を印加し且つ他方に対して最小値(Vmin)を印加しているときに、両電極間の電位差が最大になる。この最大電位差を大きくし過ぎると、両電極間で放電を発生させてしまうため、最大電位差についてはある程度の大きさに留める必要がある。従来装置では、その最大電位差が繰り返しパルス電圧のピークツウピーク電位と同じ値であるため、A相電極やB相電圧に印加する繰り返しパルス電圧のピークツウピーク電位をある程度の大きさに留めていた。ピークツウピーク電位はトナー担持体の表面上におけるトナー粒子のホッピング高さと正の相関関係にあるため、従来装置では、結果的にホッピング高さを制限していた。一方、請求項1に係る発明においては、トナー担持体の第1電極(従来のA相電極に相当)と第2電極(従来のB相電極に相当)とのうち、何れか一方に対して図5(a)に示すような繰り返しパルス電圧を印加する。また、他方に対しては、図5(b)に示すような、一定電圧を印加する。この一定電圧の値は、図5(a)に示した繰り返しパルス電圧の最大値(Vmax)と最小値(Vmin)との中心の値と同じVoである。このような電圧条件では、繰り返しパルス電圧の値を最大値(Vmax)にしたときと、最小値(Vmin)にしたときとでそれぞれ、第1電極と第2電極との電位差を最大にする。その最大電位差は、繰り返しパルス電圧のピークツウピーク電位(Vmin〜Vmax)のちょうど半分になる。このため、最大電位差を繰り返しパルス電圧のピークツウピーク電位と同じ値にしていた従来装置と比べて、ピークツウピーク電位を最大で2倍まで増大させることが可能になる。ピークツウピーク電位を増大させると、トナー担持体の表面上におけるトナー粒子のホッピング高さを従来よりも大きくする。すると、回路基板表面の孔近傍箇所(孔近傍電極の真上)に付着させてしまったトナー粒子に対して、ホッピング中のトナー粒子を衝突させ易くして、前者のトナー粒子の孔近傍箇所からの離脱を促す。これにより、従来に比べて、回路基板表面の孔近傍箇所に付着させたままにしてしまうトナー粒子の数を減らすことで、孔近傍箇所にトナーを付着させることに起因する画像濃度不足の発生を抑えることができる。
また、請求項2の発明特定事項の全てを備える発明においては、以下に説明する理由により、高画像面積率の画像を連続出力する際の画像濃度不足の発生を抑えることができる。
即ち、この発明では、トナー担持体の第1電極(従来のA相電極に相当)と第2電極(従来のB相電極に相当)とに対してそれぞれ、互いに同位相の繰り返しパルス電圧を印加する。それら繰り返しパルス電圧の最大値はそれぞれ、回路基板の孔近傍電極に印加される記録オフ電圧よりも大きい値になっている。また、それら繰り返しパルス電圧の最小値はそれぞれ、記録オフ電圧よりも小さい値になっている。このような条件において、回路基板の孔近傍電極に対して記録オフ電圧を印加している状態では、トナー担持体の第1電極上や第2電極上に着地させているトナー粒子をそれら電極上から同時に飛び上がらせることになる。そのタイミングは、互いに同位相の2つの繰り返しパルス電圧をそれぞれ同時に立ち上げる過程でそれらの値を記録オフ電圧よりも小さい状態から大きい状態に変化させたタイミング、あるいは、それら繰り返しパルス電圧を同時に立ち下げる過程でそれらの値を記録オフ電圧よりも大きい状態から小さい状態に変化させたタイミング、の何れかである。トナーとしてマイナス帯電性のものを用いる場合には後者のタイミングであり、プラス帯電性のものを用いる場合には前者のタイミングである。第1電極上、第2電極上からそれぞれ同時に飛び上がったトナー粒子は、記録オフ電圧が印加される孔近傍電極に向かう。そして、前述した2つのタイミングのうち、トナーを第1電極上や第2電極上から飛び上がらせるタイミングとは異なる方のタイミングで、トナー粒子が今度は逆に回路基板の孔近傍電極からトナー担持体の第1電極や第2電極に向かう。このようにして、トナー粒子がトナー担持体の第1電極と回路基板の孔近傍電極との間や、トナー担持体の第2電極と回路基板の孔近傍電極との間で往復移動する。かかる構成では、高画像面積率の画像を連続出力する際にトナー粒子を回路基板表面の孔近傍に付着させても、その付着箇所に対応する孔近傍電極に記録オフ電圧を印加してトナー粒子を前述のように往復移動させることで、そのトナー粒子を回路基板表面の孔近傍箇所に付着しているトナー粒子に衝突させて、後者のトナー粒子の孔近傍箇所からの離脱を促す。これにより、従来に比べて、回路基板表面の孔近傍箇所に付着させたままにしてしまうトナー粒子の数を減らすことで、孔近傍箇所にトナーを付着させることに起因する画像濃度不足の発生を抑えることができる。
従来の直接記録方式の画像形成装置における要部構成を示す構成図。 直接記録方式とホッピング方式とを併用した従来の直接記録方式の画像形成装置における要部構成を示す構成図。 同画像形成装置のトナー担持ローラの第1電極に印加される第1繰り返し電圧と第2電極に印加される第2繰り返し電圧との経時変化を示す波形図。 同トナー担持ローラ上におけるトナー粒子のホッピング状態を示す構成図。 (a)は、本発明における第1電圧と第2電圧とのうち、何れか一方の経時変化の一例を示す波形図。(b)は、他方の経時変化の一例を示す波形図。 第1実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタにおけるY用の画像形成部のトナー担持スリーブを示す斜視図。 同トナー担持スリーブを示す横断面図。 同トナー担持スリーブの円筒部を平面的に展開した平面展開図。 同画像形成部の一部とその周囲とを示す拡大構成図。 同画像形成部の回路基板の孔近傍電極に印加される記録オン電圧Vc−onと記録オフ電圧Vc−offとの関係を示すグラフ。 同回路基板を中間記録ベルト側から示す平面図。 同回路基板をトナー担持スリーブ側から示す平面図。 同画像形成部を示す拡大構成図。 第1実施形態に係るプリンタの第1変形例における回路基板をトナー担持スリーブ側から示す平面図。 第2変形例に係るプリンタのY用のホッピングユニットを示す拡大構成図。 従来装置における連続プリント枚数と画像ID(画像濃度)との関係を示すグラフ。 (a)は、第1実施形態に係るプリンタのトナー担持ローラの第1電極と第2電極とのうち、何れか一方に対して印加される電圧の経時変化を示す波形図。(b)は、他方の電極に印加される電圧の経時変化を示す波形図。 同プリンタにおける連続プリント枚数と画像ID(画像濃度)との関係を示すグラフ。 (a)は、第2実施形態に係るプリンタのトナー担持ローラの第1電極と第2電極とのうち、何れか一方に対して印加される電圧の経時変化を示す波形図。(b)は、他方の電極に印加される電圧の経時変化を示す波形図。 実施例に係るプリンタにおける第1電圧と第2電圧とを示す波形図。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、直接記録方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の第1実施形態について説明する。
まず、このプリンタの基本的な構成について説明する。図6は、第1実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。同図において、このプリンタは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーを用いて画像を形成するY,M,C,K用の画像形成部90Y,M,C,K、中間記録装置100、給紙カセット120、レジストローラ対122、定着装置130などを備えている。
画像形成部90Y,M,C,Kは、水平方向に所定のピッチで並ぶように配設され、それぞれ、回路基板10Y,M,C,Kや、トナー担持体たるトナー担持スリーブ30Y,M,C,Kなどを有している。
中間記録装置100は、画像形成部90Y,M,C,Kの上方に配設されている。無端状の中間記録ベルト101、駆動ローラ102、従動ローラ103、対向電極板104Y,M,C,K、ベルトクリーニング装置110、転写ローラ115などを有している。中間記録ベルト101は、駆動ローラ102と従動ローラ103とによって水平方向に延在する姿勢で張架されながら、駆動ローラ102の図中反時計回りの回転駆動によって図中反時計回り方向に無端移動せしめられる。中間記録ベルト101のおもて面(ループ外面)は、ベルト無端移動に伴って画像形成部90Y,M,C,Kとの対向位置を順次通過していく。この際、Y,M,C,Kトナー像が順次重ね合わせて記録されていく。これにより、中間記録ベルト101のおもて面には4色重ね合わせトナー像が形成される。
中間記録装置100の4つの対向電極板104Y,M,C,Kは、中間記録ベルト101のループ内で、ベルトを介して、画像形成部90Y,M,C,Kの回路基板30Y,M,C,Kに対向するように配設されている。また、中間記録装置100の転写ローラ115は、中間記録ベルト101のループ外に配設され、ベルトにおける駆動ローラ102に対する掛け回し箇所に当接して転写ニップを形成している。この転写ニップにおいては、図示しない電源によってプラスの転写バイアスが印加される転写ローラ115と、駆動ローラ102との電位差によって転写電界が形成されている。
中間記録装置100のベルトクリーニング装置110は、中間記録ベルト101における周方向の全領域のうち、転写ニップを通過した後、Y用の画像形成部90Yとの対向位置に進入する前の領域に当接するように配設されている。
給紙カセット120は、複数枚の記録紙Pを重ね合わせて収容しており、一番上の記録紙Pの給紙ローラ120aを当接させている。そして、所定のタイミングで給紙ローラ120を回転駆動させて、一番上の記録紙Pを給紙路121に向けて送り出す。送り出された記録紙Pは、上述の転写ニップの直前に配設されたレジストローラ対122のローラ間に挟まれる。レジストローラ対122は、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを、中間記録ベルト101上の4色重ね合わせトナー像に密着させ得るタイミングを見計らって転写ニップに向けて送り出す。転写ニップで記録紙Pに密着せしめられた4色重ね合わせトナー像は、転写電界やニップ圧の作用によって記録紙Pに転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラートナー像になる。このようにしてフルカラートナー像が形成された記録紙Pは、転写ニップから定着装置130に送られてフルカラートナー像が定着せしめられた後、機外へと排出される。なお、定着装置130は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ121とこれに向けて押圧されている加圧ローラ122との当接によって定着ニップを形成している。そして、この定着ニップ内に記録紙Pを挟み込んだ際に、ニップ圧や加熱の作用によってフルカラートナー像を記録紙Pの表面に定着せしめる。
ベルトクリーニング装置110は、転写ニップを通過した後の中間記録ベルト101に付着している転写残トナーをクリーニングする。
図7は、Y用の画像形成部(90Y)のトナー担持スリーブ30Yを示す斜視図である。また、図8は、このトナー担持スリーブ30Yの横断面図である。また、図9は、トナー担持スリーブ30Yの円筒部31Yを平面的に展開した平面展開図である。図7に示すように、トナー担持スリーブ30Yは、円筒部31Y、これの軸線方向の両端面にそれぞれ接続されたフランジ36Y,38Y、それぞれのフランジの中心から突出する軸部材37Y,39Yなどを有している。円筒部31Yの周面には、ローラ軸線方向に延在する形状の複数の電極33Yが、周方向(回転方向)に所定のピッチで並ぶように形成されている。これら電極のうち、周方向において1個おきに並んでいるもの同士は、互いに同じ電位状態にされる電気的に同相の電極になっている。
円筒部31Yの周面には、図8に示すように、第1電極33aYと第2電極33bYとが周方向に交互に並ぶように配設されている。第1電極33aYは、円筒部31Yの軸線方向の一端まで延在しており、円筒部31Yの一端には金属製のフランジ36Yが接続されている(図7を参照)。このフランジ36Yにより、複数の第1電極33aYが互いに電気的に導通している。また、第2電極33bYは、円筒部31Yの軸線方向の他端まで延在しており、円筒部31Yの他端には金属製のフランジ38Yが接続されている。このフランジ38Yにより、複数の第2電極33bYが互いに電気的に導通している。
図7に示したトナー担持スリーブ30Yは、軸線方向の両端の軸部材37Y,39Yがそれぞれ回転自在に支持されながら回転駆動される。そして、図示のように、図中左側のフランジ36Yには、搬送制御部91Yによって第1電極用の電圧が印加される。この印加は、フランジ36Yに摺擦する図示しない摺擦電極を介して行われる。フランジ36Yに印加された第1電極用の電圧は、複数の第1電極33aYにそれぞれ導かれる。また、図中右側のフランジ38Yには、搬送制御部91Yによって第2電極用の電圧が印加される。この印加は、フランジ38Yに摺擦する図示しない摺擦電極を介して行われる。フランジ38Yに印加された第2繰り返しパルス電圧は、複数の第2電極33bYにそれぞれ導かれる。
このように、第1電極33aYに第1電極用の電圧が印加されるとともに、第2電極33bYに第2電極用の電圧が印加されることで、図8に示すように、トナー担持スリーブ30Yの表面上において、トナー粒子Tが第1電極33aYと第2電極33bYとの間を繰り返しホッピングする。以下、トナー粒子Tをこのようにして繰り返しホッピングさせている状態をフレア(Flare)という。
円筒部31Yの周面における第1電極33aY上と第2電極33bYとの間におけるホッピングの繰り返しで、円筒部31Yの周面上にフレアを形成しているYトナーは、トナー担持スリーブ30Yの回転駆動により、図6に示したY用の回路基板10Yに対向するY用の記録領域まで搬送される。そして、その記録領域にて、その放物線状のホッピング軌跡の頂点付近で回路基板10Yの近傍に至ると、必要に応じて回路基板10Yの後述する図示しない貫通孔内に取り込まれて、トナー像の記録に寄与する。
なお、図8に示したように、円筒部31Yの表面には、絶縁材料からなる表面保護層34Yを設けている。この表面保護層34Yにより、Yトナーと第1電極33aYや第2電極33bYとの直接接触を回避することで、電極からYトナーへの電荷注入の発生を回避している。
円筒部31Yの円筒状の基材32Yとしては、ガラス基板、樹脂基板、セラミックス基板等の絶縁性材料からなる基板、ステンレス等の導電性材料からなる基板にSiO等の絶縁膜を成膜したもの、ポリイミドフィルム等の変形可能な材料からなる基板などを用いることができる。第1実施形態では、基板32Yとして、膜厚0.1[mm]のポリイミドフィルムを使用し、このポリイミドフィルムをアルミ製のローラに巻きつけることで、筒状のフィルムを得た。
第1電極33aYや第2電極33bYについては、例えば次のようにして作成する。即ち、まず、基板32Y上にAl、Ni−Cr等の導電性材料を0.1〜10[μm]、好ましくは0.5〜2.0[μm]の厚みで成膜してから、これをフォトリソグラフィー技術等によって所要の電極形状にパターン化して各電極を得る。これらの電極の幅W(ローラ表面移動方向の長さ)については、トナーの体積平均粒径の1倍以上20倍以下とすることが望ましい。第1実施形態では、電極の材料としてAlを使用し、これを2[μm]の厚みで成膜した。幅Wについては、50[μm]とした。
表面保護層34Yとしては、例えばSiO、TiO、TiN、Taなどを厚さ0.5〜10[μm]、好ましくは厚さ0.5〜2[μm]で成膜して形成している。ポリカーボネート、ポリイミド、メチルメタアクリレート等の有機材料を0.5〜10μm厚に薄膜印刷塗布して加熱硬化したものでもよい。
図10は、Y用の画像形成部90Yの一部とその周囲とを示す拡大構成図である。トナー担持体としてのトナー担持スリーブ30Yは、表面上のトナーを第1電極と第2電極との間でホッピングさせてフレアを形成しながら、図中時計回り方向に回転駆動する。このトナー担持スリーブ30Yの上方にはY用の回路基板10Yが配設されており、スリーブとの間に距離dのギャップを介在させている。更に、回路基板10Yの上方では、中間記録ベルト101が図中矢印A方向に移動しており、更にその上方には対向電極板104Yがベルトと回路基板10Yとを介してトナー担持スリーブ30Yに対向している。
回路基板10Yは、絶縁性基板11Yを具備している。また、絶縁性基板11Yに形成された複数の貫通孔14Yと、それぞれの貫通孔14Yに個別に対応する複数の孔近傍電極12Y及び共通電極13Yとを具備している。
図11は、孔近傍電極12Yに印加される記録オン電圧Vc−onと記録オフ電圧Vc−offとの関係を示すグラフである。また、図12は、回路基板10Yを中間記録ベルト(101)側から示す平面図である。また、図13は、回路基板10Yをトナー担持スリーブ(30Y)側から示す平面図である。図10では、便宜上、貫通孔14Y、及び孔近傍電極12Yの組合せを1つしか示していなかったが、図13に示すように、回路基板10Yには、その組合せが複数形成されている。孔近傍電極12Yは、そのリング形状のループ内側に1つの貫通孔14Yを位置させるように形成されている。また、共通電極13Yは、そのリング状の形状の内側に孔近傍電極を位置させつつ、孔近傍電極と所定の間隙を維持するように形成されている。複数の孔近傍電極には、それぞれ金属からなるリード部15Yが繋がっており、これらリード部Yは互いに絶縁を維持する状態で、後述する記録制御部に接続されている。また、複数の共通電極13Yは、共通リード部16Yを介して互いに導通している。
平面方向において、リング状の孔近傍電極12Yの電極幅は10〜100[μm]であり、この孔近傍電極12Yから20〜50[μm]の距離をおいて、リング状の共通電極13Yが孔近傍電極12Yを囲んでいる。孔近傍電極12Yと共通電極13Yとの間には絶縁層が介在している。貫通孔14Yの径は、形成するドットの径に応じて決定されるが、直径φで30〜150[μm]程度である。
回路基板10Yは、例えば次のようにして製造されたものである。即ち、まず、厚さ30〜100[μm]の絶縁性フィルムからなる絶縁性基板11Yの表面に、厚さ0.2〜1[μm]程度の金属蒸着膜(例えばアルミ蒸着膜)を形成する。絶縁性フィルムの材質としては、ポリイミド、PET、PEN、PES等を例示することができる。次に、フォトリソグラフィー技術に用いるフォトレジストをスピンナで塗布後、プリベーク及びマスク露光を行う。そして、フォトレジストの加熱硬化を進めた後、金属エッチング液によって金属蒸着膜を個々の電極やリードの形状にパターンニングする。フィルムの裏面にも電極パターンが必要な場合には、同様のパターンニングを行う。複数の孔近傍電極12Yと、複数の共通電極13Yとを絶縁性基板11Yの同一面に配設することで、それらを1回のパターンニングで同時に形成して、製造コストを抑えつつ、両電極間の位置精度を良好に維持することができる。貫通孔14Yについては、電極パターン形成後にパンチ加工、レーザー加工、スパッタエッチング加工等のドライエッチング加工などによって形成する。
先に図10に示したように、搬送制御部91Yは、トナー担持スリーブ30Yの第1電極、第2電極に対し、第1電極用の電圧、第2電極用の電圧を印加して、スリーブ表面上のトナー粒子を両電極間でホッピングさせる。
一方、回路基板10Yの孔近傍電極12Yは記録制御部28Yに接続されている。この記録制御部28Yは、回路基板10Yの複数の孔近傍電極12Yに対する、記録オン電圧Vc−onや記録オフ電圧Vc−off(図11参照)の印加をそれぞれ個別に入切することができる。図11に示した記録オン電圧Vc−onと記録オフ電圧Vc−offとの間の点線は、上述した第1電極用の電圧や第2電極用の電圧が印加されるトナー担持スリーブ30Yの平均電位を示している。この平均電位は、孔近傍電極12Yに印加される記録オン電圧Vc−onと記録オフ電圧Vc−offとの間の値になっている。より詳しく説明すると、記録オン電圧Vc−onは、スリーブの平均電位よりも、トナーの帯電極性とは逆極性側に大きな値になっている。
中間記録ベルトにドットを記録するためのドット記録処理を実施する際には、複数の孔近傍電極12Yのうち、ドットに対応するものに記録オン電圧Vc−onを印加する。記録オン電圧Vc−onが印加された公金帽電極12Yは、その上方に位置しているスリーブ表面上のホッピングトナーを自らに向けて引き寄せるようになる。これに対し、記録オフ電圧Vc−offは、スリーブの平均電位よりも、トナーの帯電極性側に大きな値になっている。これにより、複数の孔近傍電極12Yのうち、記録オフ電圧Vc−offが印加されたものは、その上方に位置しているスリーブ表面上のホッピングトナーを自らと反発させるようになる。
貫通孔14Y及び孔近傍電極12Yを取り囲んでいる共通電極13Yには、共通電源29Yによって共通バイアスVgが印加されている。この共通バイアスVgの値は、上述した記録オフ電圧Vc−offと同じになっている。また、回路基板10Yと中間記録ベルト101とを介してトナー担持スリーブ30Yに対向している対向電極104Yには、対向電源116によって対向バイアスVpが印加されている。この対向バイアスは、トナーの帯電極性とは逆極性であり、且つ上述した記録オン電圧Vc−onよりも、トナーとは逆極性側に大きな値になっている。
トナー担持スリーブ30Yの表面上でホッピングしているトナー粒子は、記録オン電圧Vc−onが印加されている孔近傍電極12Yの中の貫通孔14Yである画像孔内に進入した後、画像孔を通過して図示しない対向電極板104Yに向けて飛翔する。そして、対向電極板104Y上の中間記録ベルト101に着地してドットを形成する。
なお、対向電極板104Yに印加する対向バイアスVpの値は、回路基板10Yと対向電極板との距離に応じて設定される。当然ながら、距離が大きくなるほど、対向バイアスVpは大きな値に設定される。マイナス帯電性のトナーであれば、+200〜+1500[V]程度に設定される。
なお、孔近傍電極12Yに印加する記録オフ電圧Vc−offについては、共通電極13Yに印加する共通バイアスVpと同じ値にする必要はなく、それよりもトナー帯電極性側に大きくしてもよい。
図14は、Y用の画像形成部(90Y)を示す拡大構成図である。図6では、便宜上、トナー担持スリーブ30Yの周囲構成を割愛して示していたが、図14に示すように、トナー担持スリーブ30Yは、ホッピングユニット40Yのケーシング41Y内に収容されている。ホッピングユニット40Yは、トナー担持スリーブ30Yの他に、第1剤収容部48Y、第2剤収容部46Y、磁気ブラシ部などを有している。
第1剤収容部48Yは、図中時計回り方向に回転駆動される第1搬送スクリュウ49Yを、図示しない磁性キャリアとトナーとを混合した混合剤とともに収容している。また、第2剤収容部46Yは、図中反時計回りに回転駆動される第2搬送スクリュウ47Yを、混合剤とともに収容している。これら剤収容部は、互いに仕切壁によって仕切られているが、一部が互いに連通口を介して連通している。
第1搬送スクリュウ49Yは、その回転駆動によって第1収容部48Y内の混合剤を回転撹拌しながら、図紙面に直交する方向における手前側から奥側へと搬送する。このとき、搬送途中の混合剤は、第1収容部48Yの天板に固定されたトナー濃度センサ50Yによってトナー濃度が検知される。そして、図中奥側の端部付近まで搬送された混合剤は、仕切壁の連通口を経て、第2収容部46Y内に進入する。
第2収容部46Yは、後述するトナー供給ロール42Yを収容する磁気ブラシ形成部に連通しており、第2搬送スクリュウ47Yとトナー供給ロール42Yとは所定の間隙を介して互いに軸線方向を平行にする姿勢で対向している。第2収容部46Y内の第2搬送スクリュウ47Yは、その回転駆動によって第2収容部46Y内の混合剤を回転撹拌しながら、図中奥側から手前側へと搬送する。この過程において、第2搬送スクリュウ47Yによって搬送される混合剤の一部は、トナー供給ロール42Yの筒状のトナー供給スリーブ43Yによって汲み上げられる。そして、トナー供給スリーブ43Yの図中反時計回り方向の回転駆動に伴って、後述するトナー供給領域を通過した後、トナー供給スリーブ43Yの表面から離脱して再び第2収容部46Y内に戻される。その後、第2搬送スクリュウ47Yによって図中手前側の端部付近まで搬送された混合剤は、仕切壁の連通口を経て第1収容部48Y内に戻される。
上述したトナー濃度センサ50Yは、透磁率センサからなる。このトナー濃度センサ50Yによる混合剤の透磁率の検知結果は、電圧信号として図示しない制御部に送られる。混合剤の透磁率は、混合剤のKトナー濃度と相関を示すため、トナー濃度センサ50Yはトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。
本プリンタの図示しない制御部はデータ記憶手段としてのRAM(Random Access Memory)を備えており、この中にトナー濃度センサ50Yからの出力電圧の目標値であるY用のVtrefを格納している。そして、トナー濃度センサ50Yからの出力電圧値と、RAM内のY用のVtrefとを比較して、比較結果に応じた時間だけ図示しないトナー供給装置を駆動させる。この駆動により、作像に伴うトナー消費によってトナー濃度を低下させた混合剤に対し、第1収容部48Y内に適量のトナーが供給される。このため、第2収容部46Y内の混合剤のトナー濃度が所定の範囲内に維持される。
トナー供給ロール42Yは、図中反時計回り方向に回転駆動される非磁性材料からなる筒状のトナー供給スリーブ43Yと、これに連れ回らないように内包されるマグネットローラ44Yとを有している。筒状のトナー供給スリーブ43Yは、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂などの非磁性体が円筒形に形成されたものである。また、マグネットローラ44Yは、図示のように、回転方向に並ぶ複数の磁極(図中12時の位置から反時計回り方向に順にN極、S極、N極、S極、N極、S極)を有している。これら磁極により、トナー供給スリーブ43Yの周面上に混合剤が吸着せしめられて、磁力線に沿って穂立ちした磁気ブラシとなる。
トナー供給スリーブ43Yの表面に汲み上げられた混合剤は、トナー供給スリーブ43Yの回転に伴って図中反時計回り方向に回転する。そして、自らの先端をトナー供給スリーブ43Yの表面に対して所定の間隙を介して対向させている規制部材45Yとの対向位置である担持量規制位置に進入する。このとき、規制部材45Yとスリーブ表面との間隙を通過することで、スリーブ表面上における担持量が規制される。
トナー供給スリーブ43Yの図中左側方では、トナー担持体たるトナー担持スリーブ30Yがトナー供給スリーブ43Y表面と所定の間隙を介して対向しながら、図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動されている。トナー供給スリーブ43Yの回転に伴って上述の担持量規制位置を通過した混合剤は、トナー担持スリーブ30Yとの接触位置であるトナー供給領域に進入して、磁気ブラシ先端を摺擦せしめながら移動する。この摺擦や、トナー供給スリーブ43Yとトナー担持スリーブ30Yとの電位差などにより、磁気ブラシ中のトナーがトナー担持スリーブ30Yの表面上に供給される。なお、トナー供給スリーブ43Yには、バイアス制御部55Yにより、可変可能なバイアスが印加される。トナー供給スリーブ43Yからトナー担持スリーブ30Yへのトナー供給を行うときには、バイアス制御部55Yにより、トナー供給スリーブ43Yに対してトナー供給バイアスが印加される。これにより、トナー供給スリーブ43Yとトナー担持スリーブ30Yとの間に、トナーを前者から後者に移動させる電界が形成される。供給バイアスは、トナーの帯電極性と同極性の直流電圧でもよいし、かかる直流電圧に交流電圧を重畳したものでもよい。
トナー供給領域を通過したトナー供給スリーブ43Y上の磁気ブラシ(混合剤)は、スリーブの回転に伴って第2収容部46Yとの対向位置まで搬送される。この対向位置の付近には、マグネットローラ44Yに磁極が設けられておらず、混合剤をスリーブ表面に引き付ける磁力が作用していないため、混合剤はスリーブ表面から離脱して第2収容部46Y内に戻る。なお、マグネットローラ44Yとして、6つの磁極を有するものの代わりに、6つを超える磁極を有するものを用いてもよい。
トナー供給スリーブ43Yから供給されたトナーを担持するトナー担持スリーブ30Yは、ケーシング41Yに設けられた開口から周面の一部を露出させている。この露出箇所は、回路基板10Yに対向している。
トナー担持スリーブ30Yの表面上に供給されたトナーは、トナー担持スリーブ30Yの表面上でホッピングしながら、トナー担持スリーブ30Yの回転に伴って、トナー供給領域から回路基板10Yとの対向領域に向けて搬送される。そして、回路基板10Yとの対向領域において、必要に応じて回路基板10Yの貫通孔内に取り込まれて、ドットの記録に寄与する。Y用の画像形成部(90Y)について詳しく説明してきたが、他色の画像形成部(90M,C,K)もY用のものと同様の構成になっている。
以上の構成の本プリンタにおいては、トナー担持体の表面に付着させているトナー粒子を回路基板の画像孔内に取り込むものとは異なり、トナー担持スリーブの表面上でホッピングさせているトナー粒子を回路基板の画像孔内に取り込んでいる。これにより、回路基板の孔近傍電極に対する印加電圧を制御する記録制御部(例えば28Y)の低コスト化を図ることができる。具体的には、複数の孔近傍電極に対する記録オン電圧Vc−onや記録オフ電圧Vc−offの入切については、専用のICによって個別に行う必要がある。このICの数は、相当数に及ぶ。例えば、600[dpi]の解像度で画像を形成する仕様では、前述のICを4960個設ける必要がある。一般に、ICは、その耐電圧が高くなるほどチップ面積を必要とするため高価になる。直接記録方式では、いかに制御電圧を下げるかが、記録制御部の低コスト化を図る上で重要な要素となる。ところが、一般的な直接記録方式では、ICとして、少なくとも500[V]以上の耐電圧のものを用いる必要がある。これは次に説明する理由による。即ち、トナー粒子とトナー担持体とには、鏡像力、ファンデルワールス力、液架橋力などによって互いに引き付け合うような付着力が作用しており、これに打ち勝つだけの電界をつくり出すには、少なくとも絶対値が500[V]以上であるバイアスを孔近傍電極に印加しなければならないのである。これに対し、本プリンタにおいては、トナー担持スリーブ30Yの表面上でトナーをホッピングさせることで、スリーブ表面とトナーとの付着力をなくしているので、数十[V]程度のバイアスを孔近傍電極に印加すれば、記録のオンオフを制御することが可能である。つまり、上述のICとして、100[V]程度の耐電圧のものでよいのである。
図15は、第1実施形態に係るプリンタの第1変形例におけるY用の回路基板10Yをトナー担持スリーブ(30Y)側から示す平面図である。第1変形例に係るプリンタの回路基板10Yは、共通電極13Yを基板面のほぼ全域に渡ってベタ状に形成し、且つ、孔近傍電極12Yの形成エリアやその周囲だけ、共通電極13Yを設けない領域としている。共通電極13Yを基板面のほぼ全域に渡って形成することで、共通電極13Yに対するクリーニングバイアスの印加により、基板面のほぼ全域に対してクリーニング処理を施すことができる。
図16は、第1実施形態に係るプリンタの第1変形例におけるY用のホッピングユニット40Yを示す拡大構成図である。このホッピングユニット40Yは、トナーと磁性キャリアとを混合した混合剤を収容する代わりに、トナーそのものを収容している。トナー収容部内に収容しているトナーを、回転するトナー供給ローラ52Yの弾性材料からなるローラ部と、これに当接しながら回転する帯電ローラ53Yとの間にトナーを挟み込むことで、トナーの摩擦帯電を助長しながら、そのトナーをトナー供給ローラ52Y表面で汲み上げる。汲み上げられたトナーは、トナー供給ローラ52Yに当接している規制部材51Yによって層厚が規制された後、トナー供給ローラ52Yの回転に伴ってトナー担持スリーブ30Yとの対向領域まで搬送される。
プリントジョブ時には、トナー供給ローラ52Yに対して、バイアス制御部55Yによって供給バイアスが印加される。この供給バイアスは、トナー担持スリーブ30Yの第1電極や第2電極に印加されるパルス電圧の平均電位Vsよりも、トナーの帯電極性とは逆極性側に大きな値のバイアスである。よって、トナー供給ローラ52Yと、トナー担持スリーブ30Yとの間には、トナーをトナー供給ローラ52Y側からスリーブ側に移動させる電界が形成される。トナー供給ローラ52Yの表面上のトナーは、その電界の作用によってローラ表面からスリーブ表面に転移する。トナー担持スリーブ30Yの表面上では、既に説明したように、トナーのホッピングによるフレアが形成される。フレアを形成しているトナーの一部は、回路基板10Yの貫通孔内に取り込まれてドットの形成に寄与する。
回路基板10Yとの対向領域で回路基板10Yの貫通孔内に取り込まれなかったトナーは、トナー担持スリーブ30Yの回転に伴ってケーシング内に至った後、図示しない回収手段によってトナー担持スリーブ30Yの表面から回収される。回収されたトナーは再びトナー収容部される。
かかる構成においては、第1実施形態に比べて、ホッピングユニット40Yの構造を簡素化することができる。
次に、従来装置で発生していた不具合について説明する。
本発明者らは、第1実施形態に係るプリンタと同様の機械的構造になっているプリンタ試験機を用意した。このプリンタ試験機における諸条件は次に列記する通りである。
・トナー担持スリーブにおける第1電極や第2電極の幅W:80[μm]。
・トナー担持スリーブの表面上における第1電極と第2電極との間の間隙:80[μm]。
・孔近傍電極のリングの幅:8[μm]。
・トナー担持スリーブの回転線速:100[mm/sec]。
・トナー担持スリーブと回路基板との間のギャップ:約200[μm]。
・回路基板と中間記録ベルト101との間のギャップ:約500[μm]。
・中間記録ベルト101の線速:42[mm/sec]。
・トナー担持スリーブの表面上における単位面積当たりのトナー担持量:約0.4[mg/cm]。
・トナー担持スリーブの表面上におけるトナーの平均帯電量:−20〜−30[μC/g]。
・第1電極に印加する第1繰り返しパルス電圧のピークツウピーク電位:500[V]。
・第1繰り返しパルス電圧の周波数1[kHz]。
・第2電極に印加する第2繰り返しパルス電圧のピークツウピーク電位:500[V]。
・第2繰り返しパルス電圧の位相:第1繰り返しパルス電圧とは逆位相。
・第1、第2繰り返しパルス電圧の波形:矩形波。
・第1、第2繰り返しパルス電圧の最大値と最小値との中心の値(以下、パルス中心電圧という):0[V]
・孔近傍電極に印加する記録オン電圧Vc−on:120[V](=パルス中心電圧+120V)。
・記録オン電圧Vc−onの印加時間:連続(全面ベタ印字のため、全ての孔近傍電極に対してVc−onを連続して印加した)。
・対向電極板に印加する対向バイアスVp:750[V](パルス中心電圧+750V)。
このような条件のプリントテスト機を用いて、複数のA4サイズの用紙に対して黒ベタ画像を連続して出力する連続プリント試験を行った。図17は、この連続プリント試験における連続プリント枚数と画像ID(画像濃度)との関係を示すグラフである。図示のように、連続プリントを9枚行っただけで、画像IDが1枚目に比べて約0.3も低下している。
本発明者らは、このような画像IDの低下をきたす原因について鋭意研究を行ったところ、次のようなことを見出した。即ち、ホッピングトナーによるフレアをトナー担持スリーブと回路基板との間に形成している状態で、画像孔に対応する孔近傍電極に対して記録オン電圧Vc−onを印加すると、回路基板表面における画像孔の周囲箇所にホッピング中のトナー粒子の一部を付着させる。ベタ画像などといった高画像面積率の画像を連続出力すると、前記周囲箇所とトナー粒子との付着力や、前記周囲箇所上におけるトナー粒子同士の付着力を過剰に高めてしまう。すると、それらトナー粒子の電荷により、画像孔に対するトナー粒子の進入を阻害する電界が画像孔周囲に形成されてしまう。この電界の形成により、画像孔に対するトナー通過量を低減してしまうことが、画像濃度不足を引き起こしている原因になっていることがわかった。
なお、画像孔周囲の付着トナー粒子が非常に多くなってくると、付着トナー粒子で画像孔を塞いでしまい、画像を正常に記録することができなくなるおそれもある。
また、実験では、記録オン電圧Vc−onを連続して印加したが、実際の装置では、ベタ画像を出力するにしても、次のような電圧制御を行う仕様を採用することもある。即ち、ある程度の時間だけ記録オン電圧Vc−onを印加して1ドットを形成した後、少しの時間だけ記録オン電圧Vc−onに代えて記録オフ電圧Vc−offを印加するという処理を繰り返し実施することで、副走査方向に並ぶ複数のドットを形成してベタ画像を得る仕様である。このような仕様において、記録オン電圧Vc−onの印加によって回路基板の孔周囲箇所にトナーを付着させた後、トナーと同極性の記録オフ電圧Vc−offに切り替えても、トナーを孔周囲箇所に付着させたままになることがある。電気的には、回路基板の孔近傍電極とトナーとを反発させていても、回路基板とトナーとに働く鏡像力やファンデルワールス力の方がその反発力よりも勝ってしまうからである。
次に、第1実施形態に係るプリンタの特徴的な構成について説明する。
図18(a)は、第1実施形態に係るプリンタのトナー担持ローラの第1電極と第2電極とのうち、何れか一方に対して印加される電圧の経時変化を示す波形図である。また、図18(b)は、他方の電極に印加される電圧の経時変化を示す波形図である。図18(a)に示すように、第1実施形態に係るプリンタにおいては、第1電極に印加する第1電圧と、第2電極に印加する第2電圧とのうち、何れか一方として、所定の周期で立ち上がりと立ち下がりとを繰り返す繰り返しパルス電圧を印加する。また、図18(b)に示すように、他方として、一定電圧を印加する。この一定電圧は、前記繰り返しパルス電圧の最小値と最大値との中心値Voと同じ値になっている。
このような電圧条件では、図18(a)に示した繰り返しパルス電圧の値を最大値(Vmax)にしたときと、最小値(Vmin)にしたときとでそれぞれ、第1電極と第2電極との電位差を最大にする。その最大電位差は、繰り返しパルス電圧のピークツウピーク電圧であるVppのちょうど半分になる。すると、図3に示したような繰り返しパルス電圧の組合せを採用していた従来装置に比べて、Vppを最大で2倍にまで増大させることが可能になる。例えば、プリント試験機では、第1電極と第2電極との間の放電を回避するためには、前述の最大電位差を500[V]以下に留める必要があり、図3に示したような繰り返しパルス電圧の組合せを採用した場合には、Vppを500[V]以下に留める必要がある。これに対し、図18(a)及び(B)に示した電圧の組合せを採用した場合、図18(a)の繰り返しパルス電圧のVppを1[kV]と図3の2倍にしても、第1電極と第2電極との最大電位差を500[V]に留めることが可能である。このように、第1実施形態に係るプリンタにおいては、従来装置に比べて、繰り返しパルス電圧のVppを増大させることが可能になる。
本発明者らは、プリンタ試験機における第1電圧及び第2電圧の組合せとして、図18(a)及び(b)に示した組合せを採用した。具体的には、第1電圧として、図18(a)に示したような繰り返しパルス電圧を採用した。この繰り返し電圧のVppについては、先の実験の2倍である1[kV]に設定した。繰り返しパルス電圧において、Vpp以外の条件は、先の実験と同様にした。また、第2電圧として、図18(b)に示したような一定電圧を採用した。この一定電圧は、パルス中心電圧と同じ値であるため、0[V]である。また、記録オン電圧Vc−onとしては、−70[V]を採用した。それら以外の条件については、先の実験と同様に設定した。以上のような設定で、先の実験と同様に黒ベタ画像を連続プリントした。
なお、記録オン電圧Vc−onとして、先の実験では、トナーと逆極性である+120[V]を採用していたのに対し、今回の実験では、トナーと同極性である−70[V]を採用しているが、回路基板の孔周囲箇所に対するトナー付着は今回の方が発生し易くなっている。これは次に説明する理由による。即ち、先の実験では、第1電圧や第2電圧を、谷側のピーク値である−250[V]にしたときに、トナー粒子に対して、回路基板の孔周囲箇所に向かう方向の静電気力を最も強く付与する。その静電気力は、トナー担持スリーブの第1電極や第2電極と、回路基板の孔近傍電極との間に生ずる370[V](250+120)の電位差によるものである。これに対し、今回の実験では、第1電圧や第2電圧を、谷側のピーク値である−500[V]にしたときに、トナー粒子に対して、回路基板の孔周囲箇所に向かう方向の静電気力を最も強く付与する。その静電気力は、トナー担持スリーブの第1電極や第2電極と、回路基板の孔近傍電極との間に生ずる430[V](500−70)の電位差によるものであり、この電位差は先の実験よりも大きくなっている。よって、今回の実験の方が、回路基板の孔周囲箇所に対してトナーを付着させ易くなっている。
図19は、今回の連続プリント試験における連続プリント枚数と画像ID(画像濃度)との関係を示すグラフである。図示のように、9枚目のプリントまで一定の画像IDを維持することができている。つまり、従来装置に比べて、連続プリントの際における画像IDの低下を抑え得ることが、立証されている。
なお、第1電圧として繰り返しパルス電圧を印加し、且つ第2電圧として一定電圧を印加する例について説明したが、第1電圧として一定電圧を印加し、且つ第2電圧として繰り返しパルス電圧を印加してもよい。また、実験では、パルス中心電圧や一定電圧として0[V]を採用したが、絶対値がゼロよりも大きい値の電圧を採用してもよい。
次に、本発明を適用した第2実施形態のプリンタについて説明する。なお、以下に特筆しない限り、第2実施形態に係るプリンタの構成は、第1実施形態と同様である。
図20は、(a)は、第2実施形態に係るプリンタのトナー担持ローラの第1電極と第2電極とのうち、何れか一方に対して印加される電圧の経時変化を示す波形図である。また、図20(b)は、他方の電極に印加される電圧の経時変化を示す波形図である。それらの図に示すように、第2実施形態に係るプリンタにおいては、第1電極に印加する第1電圧、第2電極に印加する第2電圧として、互いに同位相で立ち上がりと立ち下がりとを繰り返す繰り返しパルス電圧を採用している。それら繰り返しパルス電圧は、互いに同位相ではあるものの、振幅が互いに異なっている。具体的には、図20(a)に示した繰り返しパルス電圧のVpp(振幅の倍である波高)は、図20(b)に示した繰り返しパルス電圧のVppよりも大きくなっている。それぞれの繰り返しパルス電圧における中心値Voは、互いに同じ値になっている。
図20(a)に示した繰り返しパルス電圧の最大値Vmax1や、図20(b)に示した繰り返しパルス電圧の最大値Vmax2は何れも、回路基板の孔近傍電極に印加される記録オフ電圧Vc−offよりも大きな値になっている。また、図20(a)に示した繰り返しパルス電圧の最小値Vmin1や、図20(b)に示した繰り返しパルス電圧の最小値Vmin2は何れも、記録オフ電圧Vc−offよりも小さな値になっている。そして、記録オフ電圧Vc−offは、繰り返しパルス電圧の中心値Vcよりも、トナーの帯電極性側であるマイナス側に所定の値だけシフトさせたものになっている。
このような電位条件において、回路基板の孔近傍電極に対して記録オフ電圧Vc−offを印加した状態では、トナー担持スリーブの第1電極上や第2電極上に着地させているトナー粒子をそれら電極上から同時に飛び上がらせることになる。そのタイミングは、2つの繰り返しパルス電圧を同時に立ち下げる過程でそれらの値を記録オフ電圧Vc−offよりも大きい状態から小さい状態に変化させたタイミングである。
トナー担持スリーブの表面において、第1電極上、第2電極上からそれぞれ同時に飛び上がったトナー粒子は、記録オフ電圧が印加される孔近傍電極に向かう。そして、2つの繰り返しパルス電圧をそれぞれ同時に立ち上げる過程でそれらの値を記録オフ電圧Vc−offよりも小さい状態から大きい状態に変化させたタイミングで、トナー粒子が今度は逆に回路基板の孔近傍電極からトナー担持スリーブの第1電極や第2電極に向かう。このようにして、トナー粒子がトナー担持スリーブの第1電極と回路基板の孔近傍電極との間や、トナー担持スリーブの第2電極と回路基板の孔近傍電極との間で往復移動する。
このような往復移動は、第1電極に印加する繰り返しパルス電圧と、第2電極に印加する繰り返しパルス電圧とを、全く同一のものにしても起こる。しかしながら、この場合、トナー担持スリーブの表面上における殆ど全てのトナー粒子について、トナー担持スリーブの第1電極、第2電極上から飛び上がらせるタイミングや、回路基板の孔近傍電極側から第1電極、第2電極に向けて逆戻りさせるタイミングを同期させてしまう。すると、前者のタイミングではトナー粒子を良好に画像孔に進入させるのに対し、後者のタイミングではトナー粒子を画像孔に進入させることが困難になる。このため、ドットに対するトナー付着量を大きく変動させて画像濃度ムラを発生させてしまう。
そこで、第2実施形態に係るプリンタでは、第1電極に印加する繰り返しパルス電圧と、第2電極に印加する繰り返しパルス電圧とで、ピークツウピーク電位を互いに異ならせている(ひいては振幅を互いに異ならせている)。このようにすると、第1電極と第2電極とのうち、ピークツウピーク電位の高い方の繰り返しパルス電圧を印加する電極(以下、「高振幅相電極」という)上においては、その「高振幅相電極」と、回路基板の孔近傍電極との間でトナーを往復移動させることに加えて、「高振幅相電極」と、もう一方の「低振幅相電極」との間でトナーを繰り返しホッピングさせる。この繰り返しのホッピングにより、全てのトナー粒子をほぼ同期させて第1電極や第2電極と、孔近傍電極との間を往復移動させることを回避することで、ドットに対するトナー付着量の変動を抑えることができる。
本発明者らは、上述したプリンタ試験機における第1電圧及び第2電圧の組合せとして、図20(a)及び(b)に示した組合せを採用した。具体的には、第1電圧として、図20(a)に示したような繰り返しパルス電圧を採用した。その周波数は1[kHz]であり、Vppは1[kV]である。また、第2電圧として、図20(b)に示したような繰り返しパルス電圧を採用した。そのVppは500[V]であり、Vpp以外の条件はもう一方の繰り返しパルス電圧と同じである。この条件で、練連続プリント試験を実施したところ、従来装置に比べて、連続プリントの際における画像IDの低下を抑え得ることが確認された。また、第1実施形態における実験よりも、画像IDの低下を抑え得ることが確認された。これは、第2実施形態では、第1電極や第2電極と、回路基板の孔近傍電極との間でトナー粒子を往復移動させることで、かかる往復移動が起こらない第1実施形態に比べて、回路基板の貫通孔の周囲箇所に付着したトナー粒子をより良好いはじき飛ばすことができたためと考えられる。
次に、第1実施形態あるいは第2実施形態に係るプリンタに、より特徴的な構成を付加した実施例のプリンタについて説明する。なお、以下に特筆しない限り、実施例に係るプリンタの構成は、第1実施形態あるいは第2実施形態と同様である。
実施例に係るプリンタにおいては、画像形成動作を行っていないときに、所定のタイミングでクリーニング処理を実施するようになっている。このクリーニング処理では、4色全てのトナー担持スリーブにおいて、第1電極や第2電極に対して図21に示すような同一の繰り返しパルス電圧を印加する。これにより、トナー担持スリーブの第1電極と回路基板の孔近傍電極との間でトナー粒子を往復移動させたり、トナー担持スリーブの第2電極と回路基板の孔近傍電極との間でトナー粒子を往復移動させたりする。
本発明者らは実験により、このように、第1電極と第2電極とに同一の繰り返しパルス電圧を印加すると、第2実施形態の画像形成動作中に採用する図20(a)及び(b)の組合せのような振幅の異なる繰り返しパルス電圧を印加する場合に比べて、貫通孔の周囲箇所に付着したトナー粒子をより良好にはじき飛ばせることを見出した。よって、画像形成動作中に回路基板の貫通孔の周囲箇所に付着させて除去し切れななかったトナー粒子を、画像形成動作を行っていないときのクリーニング処理中に良好に除去することができる。なお、前述の実験においては、クリーニング処理における繰り返しパルス電圧として、Vpp=1[kV]で、周波数=1[kHz]のものを採用した。
クリーニング処理を実施するタイミングとしては、プリンタの電源ON直後、電源OFF直後、所定枚数のプリントを行う毎の非画像形成動作中などが挙げられる。
実施例に係るプリンタのように、クリーニング処理中に第1電極と第2電極とに同一の繰り返しパルス電圧を印加する構成では、クリーニング処理中に第1電極と第2電極とに電位差を発生させることがない。このため、その繰り返しパルス電圧として、どんなにVppの大きなものを採用したとしても、第1電極と第2電極との間で放電を発生させることはない。そこで、本発明者らは、クリーニング処理時に第1電極及び第2電極に印加する繰り返しパルス電圧のVppを、1[kV]から徐々に大きくして、最終的に2[kV]まで増加させた(周波数〜1kHz、印加持続時間=10秒)。すると、Vppを大きくするほど、回路基板の貫通孔の周囲箇所に付着したトナー粒子を良好に除去し得ることがわかった。そこで、実施例に係るプリンタにおいては、クリーニング処理中の繰り返しパルス電圧として、画像形成動作中に第1電極や第2電極に印加する繰り返しパルス電圧よりもVppの大きなものを印加するように、ホッピング用電圧印加手段としての搬送制御部を構成している。
クリーニング処理中には、回路基板の孔近傍電極に対して、クリーニング処理中の繰り返しパルス電圧の最大値と大小値との中心値よりも、トナーの正規帯電極性側(本例ではマイナス側)にシフトした値の電圧を、孔近傍電極に印加するように、記録電圧印加手段としての記録制御部を構成している。かかる構成では、クリーニング処理中に、孔近傍電極と、第1電極や第2電極との間に、トナー粒子を相対的に前者から後者に向けて移動させる電界を形成することで、回路基板の貫通孔の周囲箇所に付着したトナー粒子の同周囲箇所からの離脱を助長することができる。
以上、第2実施形態に係るプリンタにおいては、画像形成動作中に第2電極に印加する繰り返しパルス電圧として、第1電極に印加する繰り返しパルス電圧よりも振幅が大きい又は小さいものを印加する処理を実施するように、ホッピング用電圧印加手段としての搬送制御部を構成している。かかる構成では、既に説明したように、第1電極と第2電極とのうち、ピークツウピーク電位の高い方の繰り返しパルス電圧が印加される方である「高振幅相電極」と、回路基板の孔近傍電極との間でトナーを往復移動させることに加えて、「高振幅相電極」と、もう一方の「低振幅相電極」との間でトナーを繰り返しホッピングさせる。この繰り返しのホッピングにより、第1電極と第2電極とに同一の繰り返しパルス電圧を印加する場合に比べて、ドットに対するトナー付着量の変動を抑えることができる。更には、第1実施形態に比べて、画像ID不足の発生を抑えることもできる。
また、実施例に係るプリンタにおいては、記録部材たる中間記録ベルトに画像を形成するための画像形成動作を行っていないときには、第1電圧、第2電圧としてそれぞれ、立ち上がり時の最大値Vmaxが記録オフ電圧Vc−offよりも大きく、且つ立ち下がり時の最小値Vminが記録オフ電圧Vc−offよりも小さい同一の繰り返しパルス電圧を所定のタイミングで印加する。この一方で、画像形成動作を行う際には、第1電圧、第2電圧として、互いに異なるものを印加する。かかる構成では、画像形成動作を行っていないときの所定のタイミングで、回路基板の貫通孔の周囲箇所に付着したトナー粒子を画像形成動作中よりも良好に除去するクリーニング処理を実施して、次の画像形成動作中における画像ID不足をより良好に抑えることができる。
また、実施例に係るプリンタにおいては、非画像形成動作中の前記所定のタイミングで第1電極と第2電極とに対してそれぞれ印加する同一の繰り返しパルス電圧として、画像形成動作中に第1電圧や第2電圧として印加する繰り返しパルス電圧よりも、ピークツウピーク値の大きなものを用いる処理を実施するように、ホッピング用電圧印加手段としての搬送制御部を構成している。かかる構成では、上述したように、前記所定のタイミングで画像形成動作中と同じピークツウピーク値の繰り返しパルス電圧を印加する場合に比べて、回路基板の貫通孔の周囲箇所に付着したトナー粒子をより良好に除去することができる。
また、実施例に係るプリンタにおいては、非画像形成動作中の前記所定のタイミングで第1電極及び前記第2電極にそれぞれ印加される同一の繰り返しパルス電圧の最小値Vmaxと最大値Vminとの中心値よりも、トナーの正規帯電極側にシフトした値の電圧を、同タイミングで孔近傍電極に印加する処理を実施するように、記録電圧印加手段としての記録制御部を構成している。かかる構成では、同タイミングにおいて、孔近傍電極と、第1電極や第2電極との間に、トナー粒子を相対的に前者から後者に向けて移動させる電界を形成して、回路基板の貫通孔の周囲箇所に付着したトナー粒子の同周囲箇所からの離脱を助長することができる。
10Y,M,C,K:回路基板
11Y:絶縁性基板(基板)
12Y:孔近傍電極
14Y:貫通孔
28Y:記録制御部(記録電圧印加手段)
30Y:トナー担持スリーブ(トナー担持体)
33aY:第1電極
33bY:第2電極
91Y:搬送制御部(ホッピング用電圧印加手段)
101:中間記録ベルト(記録部材)
104Y:対向電極板(対向電極)
特開2009−39948号公報

Claims (7)

  1. 基板を厚み方向に貫通する貫通孔及びこれの近傍に設けられた孔近傍電極の組合せである孔電極組を複数具備する回路基板と、
    自らの無端移動する表面に沿って並ぶ第1電極及び第2電極の組合せを複数具備し、前記表面に担持したトナー中のトナー粒子を前記第1電極と前記第2電極との間で繰り返しホッピングさせるトナー担持体と、
    前記回路基板に対してトナー担持体側とは反対側から対向する対向電極と、
    前記第1電極に第1電圧を印加し且つ前記第2電極に第2電圧を印加してトナー粒子を両電極間で繰り返しホッピングさせるホッピング用電圧印加手段と、
    画像形成対象となる記録部材の画像部にドットを記録するドット記録処理を実施するときには、前記回路基板における複数の貫通孔のうち、前記ドットに対応する位置にある貫通孔である画像孔と前記組合せをなしている前記孔近傍電極に対して、記録オン電圧を印加して、前記トナー担持体の表面上でホッピング中のトナー粒子を前記画像孔に進入させる一方で、前記ドット記録処理を実施しないときには、複数の貫通孔に対して記録オフ電圧を印加して、ホッピング中のトナー粒子の貫通孔への進入を阻止する記録電圧印加手段とを備え、
    前記画像孔に進入したトナー粒子を前記対向電極に向けて飛翔させて、前記対向電極又はこれの表面上にある記録部材にドットを記録する画像形成装置において、
    前記第1電圧と前記第2電圧とのうち、何れか一方として、所定の周期で立ち上がりと立ち下がりとを繰り返す繰り返しパルス電圧を印加し、且つ、他方として、前記繰り返しパルス電圧の最小値と最大値との中心の値の一定電圧を印加する処理を実施するように、前記ホッピング用電圧印加手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 基板を厚み方向に貫通する貫通孔及びこれの近傍に設けられた孔近傍電極の組合せである孔電極組を複数具備する回路基板と、
    自らの無端移動する表面に沿って並ぶ第1電極及び第2電極の組合せ複数具備し、前記表面に担持したトナー中のトナー粒子を前記第1電極と前記第2電極との間で繰り返しホッピングさせるトナー担持体と、
    前記回路基板に対してトナー担持体側とは反対側から対向する対向電極と、
    前記第1電極に第1電圧を印加し且つ前記第2電極に第2電圧を印加してトナー粒子を両電極間で繰り返しホッピングさせるホッピング用電圧印加手段と、
    画像形成対象となる記録部材の画像部にドットを記録するドット記録処理を実施するときには、前記回路基板における複数の貫通孔のうち、前記ドットに対応する位置にある貫通孔である画像孔と前記組合せをなしている前記孔近傍電極に対して、記録オン電圧を印加して、前記トナー担持体の表面上でホッピング中のトナー粒子を前記画像孔に進入させる一方で、前記ドット記録処理を実施しないときには、複数の貫通孔に対して記録オフ電圧を印加して、ホッピング中のトナー粒子の貫通孔への進入を阻止する記録電圧印加手段とを備え、
    前記画像孔に進入したトナー粒子を前記対向電極に向けて飛翔させて、前記対向電極又はこれの表面上にある記録部材にドットを記録する画像形成装置において、
    前記第1電圧、第2電圧としてそれぞれ、所定の周期で立ち上がりと立ち下がりとを繰り返し、立ち上がり時の最大値が前記記録オフ電圧よりも大きく、立ち下がり時の最小値が前記記録オフ電圧よりも小さく、且つ互いに同位相の繰り返しパルス電圧を印加する処理を実施するように、前記ホッピング用電圧印加手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    前記第2電圧として、前記第1電圧よりも振幅が大きい又は小さい繰り返しパルス電圧を印加する処理を実施するように、前記ホッピング用電圧印加手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2の画像形成装置において、
    記録部材に画像を形成するための画像形成動作を行っていないときには、前記第1電圧、第2電圧としてそれぞれ、立ち上がり時の最大値が前記記録オフ電圧よりも大きく、且つ立ち下がり時の最小値が前記記録オフ電圧よりも小さい同一の繰り返しパルス電圧を所定のタイミングで印加する一方で、
    前記画像形成動作を行っているときには、前記第1電圧、第2電圧として、互いに異なるものを印加する処理を実施するように、前記ホッピング用電圧印加手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1又は3の画像形成装置において、
    記録部材に画像を形成するための画像形成動作を行っていないときには、前記第1電極と前記第2電極とに対してそれぞれ、立ち上がり時の最大値が前記記録オフ電圧よりも大きく、且つ立ち下がり時の最小値が前記記録オフ電圧よりも小さい同一の繰り返しパルス電圧を所定のタイミングで印加する処理を実施するように、前記ホッピング用電圧印加手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4又は5の画像形成装置において、
    前記所定のタイミングで前記第1電極と前記第2電極とに対してそれぞれ印加する同一の繰り返しパルス電圧として、前記画像形成動作中に前記第1電圧や第2電圧として印加する繰り返しパルス電圧よりも、ピークツウピーク値の大きなものを用いる処理を実施するように、前記ホッピング用電圧印加手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項4乃至6の何れかの画像形成装置において、
    前記所定のタイミングで前記第1電極及び前記第2電極にそれぞれ印加される同一の繰り返しパルス電圧の最小値と最大値との中心の値よりも、トナーの正規帯電極側にシフトした値の電圧を、前記所定のタイミングで前記孔近傍電極に印加する処理を実施するように、前記記録電圧印加手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
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