JP5348450B2 - 研削盤 - Google Patents
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を備える。
そして、前記面形状取得手段は、複数の前記砥石車の外径に応じた複数の前記砥石車の外周面形状を予め算出しておき、前記砥石成形手段は、予め算出されたそれぞれの前記砥石車の外周面形状を成形可能であって、前記研削盤に備えられた複数の総形ロータリドレッサである。
上述したように、面形状取得手段は、複数の前記砥石車の外径に応じた複数の砥石車の外周面形状を予め算出しておき、砥石成形手段は、予め算出されたそれぞれの砥石車の外周面形状を成形可能であって、研削盤に備えられた複数の総形ロータリドレッサである。
この場合、総形ロータリドレッサの数によって、砥石車の外周面形状の数が限定される。従って、砥石車の外径の変化にきめ細かく対応できない。一方、砥石車の成形が非常に容易であるため、砥石車成形時間を低減できる。もちろん、装置コストを低減できる。そこで、例えば、砥石車の外径に応じて砥石車の外周面形状の変化をそれほど大きくない場合や、要求される研削精度が比較的低い場合などに、総形ロータリドレッサを適用するとよい。なお、複数の総形ロータリドレッサは、それぞれを別体に形成されており、それぞれ隣接した状態で配置してもよいし、離間した状態で配置してもよい。その他に、複数の総形ロータリドレッサが、一体に形成されるものでもよい。
前記砥石外径検出手段は、前記砥石車の外周面のうち最も摩耗している部位の外径を検出し、
前記面形状取得手段は、前記砥石外径検出手段により検出された前記部位の外径に応じた前記砥石車の外周面形状を取得するとよい。
前記面形状取得手段は、
前記砥石外径検出手段により検出された前記砥石車の外径および前記砥石成形手段による前記砥石車の成形による減少径に基づいて成形後の前記砥石車の外径を算出し、
前記成形後の前記砥石車の外径に応じた前記砥石車の外周面形状を取得するようにしてもよい。
すなわち、本発明の研削盤において、
円筒状または円柱状の工作物を主軸軸周りに回転可能に保持する主軸装置と、
前記主軸装置に対して前記主軸軸方向および前記主軸軸の直交方向に相対移動可能で、且つ、中心軸周りに回転可能に配置された前記砥石車と、
を備え、
回転させた前記砥石車により前記工作物の外周面にねじ溝を研削して雄ねじを形成する研削盤であって、
前記雄ねじのねじ軸に対する前記砥石車の前記中心軸の傾き角Σを、前記雄ねじのリード角γと異なる角度に設定して前記ねじ溝を研削するとよい。
すなわち、本発明の研削盤において、
前記面形状取得手段は、研削目標の前記ねじ溝のねじ溝面と前記砥石車との接触線を算出し、前記接触線を前記砥石車の中心軸周りに回転させることにより前記砥石車の外周面形状を算出し、
前記砥石成形手段は、前記面形状取得手段により算出される前記砥石車の外周面形状に前記砥石車の外周面を成形するようにする。
(1)工作物の説明
まず、本発明の研削盤による研削対象である工作物(雄ねじ)100について、図1を参照して説明する。図1(a)は、工作物100の側面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A断面拡大図である。
次に、本実施形態の研削盤の機械構成について、図2を参照して説明する。図2は、研削盤1の平面図である。図2に示すように、研削盤1は、ベッド10と、第一主軸装置20と、第二主軸装置30と、砥石支持装置40と、NCツルーイング装置50と、制御装置60から構成される。
(3−1)傾き角Σによって異なることを説明
雄ねじ100のねじ軸102に対する砥石車43の中心軸(砥石軸)の傾き角Σとリード角γとが一致する場合と、両者が異なる場合とにおいて、図4および図5を参照して、砥石車43の外周面形状について説明する。ただし、ここでは、砥石車43の外径は同一であると仮定する。
次に、砥石車43の外径が異なる場合であって、雄ねじ100のねじ軸102に対する砥石車43の中心軸(砥石軸)の傾き角Σとリード角γとが一致する場合と、両者が異なる場合とにおいて、図6および図7を参照して、砥石車43の外周面形状について説明する。
本実施形態の砥石車43の外周面形状は、傾き角Σをリード角γと異なるように設定する。従って、上記(3−1)に示すように、両者の差によって、砥石車43の外周面形状が異なる。ここで、砥石車43は研削を継続するにつれて、摩耗していく。そのため、上記(3−2)のように、傾き角Σをリード角γと異なるように設定するときには、砥石車43の外径が変化することによっても、砥石車43の外周面形状が異なることになる。つまり、本実施形態においては、砥石車43の外周面形状を、傾き角Σと砥石車43の外径とによって計算により決定している。この点については、次の項において詳細に説明する。
(4−1)概要
上述したように、砥石車43の外周面形状は、傾き角Σおよび砥石車43の外径によって異なる。そこで、まずは、研削により得られるねじ溝面に相当する螺旋面の方程式を導き出し、その後に、砥石車43と螺旋面(ねじ溝面)との接触線を算出する。そして、接触線を砥石車43の中心軸周りに回転させることにより、砥石車43の外周面形状に相当する面形状が得られる。以下に、それぞれの計算工程について詳細に説明する。
螺旋面方程式の導出について、図8および図9を参照して説明する。ここでは、図8に示すような、ボールねじのように、円柱状部材200の外周面に円弧断面形状の螺旋面201を考える。図9(b)は、図8の螺旋面201の進行方向に直交する断面図であって、図9(a)は、図9(b)の座標系の平面図である。ここで、図8に示すように、空間の座標系(o−xyz)における単位ベクトルをそれぞれ式(2)のように定義する。
次に、砥石車43と螺旋面(ねじ溝面)201(101)との接触線の算出について、図10を参照して説明する。図10は、工作物100としてのボールねじを砥石車43により研削するある状態を示す図であって、各座標系を示している。この座標系のうち、図8および図9の座標系と同記号は、同一座標系を示している。
算出した砥石車43とボールねじの接触線(x、y、z)を、砥石車43の中心軸(Z軸)の周りに回転させることにより、砥石車43の外周面形状が得られる。具体的には、式(7)の関係に基づいて接触線をボールねじの座標系(o−xyz)から砥石車43の座標系(o’−XYZ)に変換する。そして、砥石車43の座標系(o’−XYZ)変換された接触線を、砥石車43の中心軸Z軸の周りに回転させることで、砥石車43の外周面形状(X、Y、Z)が得られる(図11参照)。そして、得られた外周面形状(X、Y、Z)を、中心軸からの半径Rと、中心からのZ軸値とにより表すと、式(22)のようになる。この(R、Z)は、図12を参照する。図12は、X−Z平面における砥石車43の外周面形状の一部を示す。
以上説明した計算方法を適用して砥石車43の外周面形状を決定している。つまり、傾き角Σがリード角γと異なる角度に設定されたとしても、それに応じた砥石車43の外周面形状が決定される。さらに、このような研削では、砥石車43の外径に応じて砥石車43の外周面形状が変化する。この場合であっても、外径検出部61により検出された砥石車43の外径に応じた砥石車43の外周面形状を決定している。
次に、第二実施形態の研削盤300について図13〜図15を参照して説明する。第二実施形態の研削盤300は、第一実施形態の研削盤1に対して、制御装置360が相違する。他の機械構成は共通するため、説明を省略する。また、同一構成については、同一符号を付して説明を省略する。
次に、第三実施形態の研削盤について図17を参照して説明する。第三実施形態の研削盤は、第一実施形態の研削盤において、砥石車43が砥石台トラバースベース41に対してX軸周り(A軸)に旋回する機構を有する。ただし、この旋回機構は、手動でも自動でも構わない。
次に、第四実施形態の研削盤について図18を参照して説明する。図18は、砥石車43の断面形状と、ねじ溝101のねじ溝面の断面形状とを示す図である。ここで、ねじ溝101のねじ溝面のうち砥石車43による研削部位は、図18の破線と実線とで囲まれる領域(ハッチング領域)である。つまり、砥石車43の外周面のうち研削量の最も多い部位、すなわち、砥石車43の先端部分が、特に摩耗する。従って、研削を継続すればするほど、砥石車43の外周面の形状は、摩耗量が大きな部位と摩耗量が小さな部位との差が大きくなる。
次に、第五実施形態の研削盤について図19を参照して説明する。本実施形態の研削盤は、第一実施形態の研削盤におけるNCツルーイング装置50に替えて、総形ロータリドレッサ500を備えている。ここで、図19は、総形ロータリドレッサ500の側面図を示す。
10:ベッド、 20:第一主軸装置、 30:第二主軸装置
40:砥石支持装置、 41:砥石台トラバースベース、 42:砥石台
43:砥石車、 44:砥石回転用モータ
50:NCツルーイング装置、 52:ロータリドレッサ
60、360:制御装置
100:工作物(雄ねじ)、 101:ねじ溝、 102:ねじ軸
500:総形ロータリドレッサ
Claims (6)
- 砥石車の外径に応じて前記砥石車の外周面形状が変化する研削を行う研削盤であって、
前記砥石車の外径を検出する砥石外径検出手段と、
前記砥石外径検出手段により検出された前記砥石車の外径に応じた前記砥石車の外周面形状を取得する面形状取得手段と、
前記面形状取得手段により取得された前記砥石車の外周面形状に基づいて前記砥石車を成形する砥石成形手段と、
を備え、
前記面形状取得手段は、複数の前記砥石車の外径に応じた複数の前記砥石車の外周面形状を予め算出しておき、
前記砥石成形手段は、予め算出されたそれぞれの前記砥石車の外周面形状を成形可能であって、前記研削盤に備えられた複数の総形ロータリドレッサであることを特徴とする研削盤。 - 前記砥石外径検出手段は、前記砥石車の外周面のうち最も摩耗している部位の外径を検出し、
前記面形状取得手段は、前記砥石外径検出手段により検出された前記部位の外径に応じた前記砥石車の外周面形状を取得する請求項1に記載の研削盤。 - 前記面形状取得手段は、
前記砥石外径検出手段により検出された前記砥石車の外径および前記砥石成形手段による前記砥石車の成形による減少径に基づいて成形後の前記砥石車の外径を算出し、
前記成形後の前記砥石車の外径に応じた前記砥石車の外周面形状を取得する請求項1または2に記載の研削盤。 - 円筒状または円柱状の工作物を主軸軸周りに回転可能に保持する主軸装置と、
前記主軸装置に対して前記主軸軸方向および前記主軸軸の直交方向に相対移動可能で、且つ、中心軸周りに回転可能に配置された前記砥石車と、
を備え、
回転させた前記砥石車により前記工作物の外周面にねじ溝を研削して雄ねじを形成する研削盤であって、
前記雄ねじのねじ軸に対する前記砥石車の前記中心軸の傾き角Σを、前記雄ねじのリード角γと異なる角度に設定して前記ねじ溝を研削する請求項1〜3の何れか一項に記載の研削盤。 - 前記ねじ軸の平行線に対する前記砥石車の前記中心軸の前記傾き角Σは、式(1)を満たす範囲とする請求項4に記載の研削盤。
- 前記面形状取得手段は、研削目標の前記ねじ溝のねじ溝面と前記砥石車との接触線を算出し、前記接触線を前記砥石車の中心軸周りに回転させることにより前記砥石車の外周面形状を算出し、
前記砥石成形手段は、前記面形状取得手段により算出される前記砥石車の外周面形状に前記砥石車の外周面を成形する請求項5に記載の研削盤。
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