JP5348068B2 - 光走査装置,画像形成装置,制御方法,およびプログラム - Google Patents

光走査装置,画像形成装置,制御方法,およびプログラム Download PDF

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Description

この発明は、レーザビーム等の光ビーム(単に「光」ともいう)を偏向走査する光走査装置、その光走査装置を搭載し、それによって偏向走査される光で像担持体の表面に画像書き込みを行って画像を形成するデジタル複写機,デジタル複合機(MFP),ファクシミリ装置,プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置、上記光走査装置における制御方法、および上記光走査装置を制御するコンピュータに必要な機能(この発明に係わる機能)を実現させるためのプログラムに関する。
上記のような電子写真方式の画像形成装置では、次のように画像形成を行っている。つまり、像担持体である感光体の周囲に帯電,露光,現像,転写をそれぞれ行う各部を設けた作像プロセス部を備え、回転する感光体の表面を均一に帯電し、その表面を光源から射出される画像データに応じて変調された光ビームの走査により露光して静電潜像を形成し、それをトナーで現像してトナー画像とし、転写材(記録媒体)である転写紙に直接転写するか、中間転写ベルト上に転写した後、転写紙に転写する。そのトナー画像が転写された転写紙を定着器を通して定着して排出する。
ところで、露光部に相当する光走査装置では、一般にレーザダイオード(LD)等の発光素子を用いた光源(発光素子)から射出される光ビームを、回転するポリゴンミラー等の偏向器によって周期的に偏向させ、副走査方向に移動(回動)する感光体の被走査面上をその副走査方向に直交する主走査方向に反復走査する(主走査する)ことにより、その被走査面上に光書き込みを行うようにしている。
このような光走査装置に関し、例えば特許文献1に見られるように、偏向器で偏向された光ビームが主走査方向に移動しながら入射し、光が通過する2辺が主走査方向に直交する形状の第1受光部と、光が通過する2辺が主走査方向に対して傾斜している形状の第2受光部とを有する受光素子を含む光検出器とを備え、光が第1受光部を通過するタイミングと、第2受光部を通過するタイミングとの時間差から、被走査面の副走査位置(副走査方向の位置)を検出し、その検出した副走査位置のずれ量に基づいて、走査する副走査位置を補正する技術が開示されている。
特許文献1に記載のものにおいて、偏向器の走査速度が安定した状態で、光源をオンにして動作を開始する場合、光源をオンにするタイミングは偏向器による主走査位置(主走査方向の位置)とは非同期なので、光検出器から最初に出力される光検出信号は、第1受光部に光ビームが入射した場合と、第2受光部に光ビームが入射した場合の2通りがあり得る。
主走査の開始基準信号としては、光ビームが通過する2辺が主走査方向に直交する形状の第1受光部に光ビームが入射したタイミングの検出信号を使う必要がある(光ビームの副走査位置の影響を受けない)ので、動作を開始した後に、第1受光部に光ビームが入射したタイミングの検出信号を認識する必要がある。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、第1受光部に光ビームが入射したタイミングの光検出信号を認識できるようにすることを目的とする。
この発明は、上記の目的を達成するため、以下に示す光走査装置、それを搭載した画像形成装置、上記光走査装置における制御方法、上記光走査装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムを提供する。
この発明による光走査装置は、光源と、その光源からの光を偏向器によって周期的に偏向させ、副走査方向に移動する被走査面上を主走査方向に反復走査することにより、その被走査面上に光書き込みを行う光走査手段と、それによって走査される光を上記被走査面の外側で受光して光検出信号を出力する、上記光が通過する2辺が上記主走査方向に対して直交する形状の第1受光部および上記光が通過する2辺が上記主走査方向に対して傾斜している形状の第2受光部を有する受光素子を含む光検出手段とを備え、その光検出手段から出力される光検出信号を上記光走査手段による上記主走査方向の光走査の基準信号として使用する光走査装置であって、上記光走査手段(実際には偏向器)の走査速度が安定した状態で、上記光源をオンにし、上記光検出信号を検知した場合に上記光源をオフにすると同時に上記光走査手段による上記主走査方向の光走査の周期である走査周期のカウントを「0」から開始する第1の制御手段と、それによって上記走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第1の所定値に達した場合に上記光源をオンにし、上記光検出信号を検知した場合に上記光源をオフにすると同時に上記走査周期のカウントを「0」から開始する第2の制御手段と、それによって上記走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第2の所定値に達した場合に上記光源をオンにし、上記光検出信号を検知した場合に上記光源をオフにすると同時に上記走査周期のカウントを「0」から開始する第3の制御手段とを設け、その第3の制御手段が、上記走査周期のカウントを開始した後、そのカウント値が上記第2の所定値に達した場合に再び上記光源をオンにし、上記光検出信号を検知した場合に再び上記光源をオフにすると同時に上記走査周期のカウントを「0」から開始する制御を繰り返すものである。
なお、上記第2の所定値を、上記走査周期より若干短い値とし、上記第1の所定値を、上記光検出手段が上記第2受光部に上記光が入射するタイミングで上記光検出信号を出力する時点から上記第1受光部に上記光が入射するタイミングで上記光検出信号を出力する時点までの時間よりも短い値とするとよい。
この場合、上記第3の制御手段に、外部からの指示により、上記走査周期のカウントを「0」から開始した後、上記第2受光部に上記光が入射するタイミングに達する前に、上記光源をオンにする手段を備え、上記光検出手段が上記第1受光部に上記光が入射するタイミングで上記光検出信号を出力する時点から上記第2受光部に上記光が入射するタイミングで上記光検出信号を出力する時点までの上記走査周期のカウント値に基づいて、上記光の上記副走査方向に関する位置ずれ量を検出する位置ずれ量検出手段と、その検出結果に基づいて、上記副走査方向の光書き込み位置を補正する書込位置補正手段とを設けることが望ましい。
この発明による画像形成装置は、画像書込装置として上記の光走査装置を搭載したものである。
この発明による制御方法は、光源と、その光源からの光を偏向器によって周期的に偏向させ、副走査方向に移動する被走査面上を主走査方向に反復走査することにより、その被走査面上に光書き込みを行う光走査手段と、それによって走査される光を上記被走査面の外側で受光して光検出信号を出力する、上記光が通過する2辺が上記主走査方向に対して直交する形状の第1受光部および上記光が通過する2辺が上記主走査方向に対して傾斜している形状の第2受光部を有する受光素子を含む光検出手段とを備え、その光検出手段から出力される光検出信号を上記光走査手段による上記主走査方向の光走査の基準信号として使用する光走査装置における制御方法であって、上記光走査手段の走査速度が安定した状態で、上記光源をオンにし、上記光検出信号を検知した場合に上記光源をオフにすると同時に上記光走査手段による上記主走査方向の光走査の周期である走査周期のカウントを「0」から開始する第1の制御工程と、それによって上記走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第1の所定値に達した場合に上記光源をオンにし、上記光検出信号を検知した場合に上記光源をオフにすると同時に上記走査周期のカウントを「0」から開始する第2の制御工程と、それによって上記走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第2の所定値に達した場合に上記光源をオンにし、上記光検出信号を検知した場合に上記光源をオフにすると同時に上記走査周期のカウントを「0」から開始する第3の制御工程とを有し、その第3の制御工程が、上記走査周期のカウントを開始した後、そのカウント値が上記第2の所定値に達した場合に再び上記光源をオンにし、上記光検出信号を検知した場合に再び上記光源をオフにすると同時に上記走査周期のカウントを「0」から開始する制御を繰り返すものである。
この発明によるプログラムは、光源と、その光源からの光を偏向器によって周期的に偏向させ、副走査方向に移動する被走査面上を主走査方向に反復走査することにより、その被走査面上に光書き込みを行う光走査手段と、それによって走査される光を上記被走査面の外側で受光して光検出信号を出力する、上記光が通過する2辺が上記主走査方向に対して直交する形状の第1受光部および上記光が通過する2辺が上記主走査方向に対して傾斜している形状の第2受光部を有する受光素子を含む光検出手段とを備え、その光検出手段から出力される光検出信号を上記光走査手段による上記主走査方向の光走査の基準信号として使用する光走査装置を制御するコンピュータに、上記光走査手段の走査速度が安定した状態で、上記光源をオンにし、上記光検出信号を検知した場合に上記光源をオフにすると同時に上記光走査手段による上記主走査方向の光走査の周期である走査周期のカウントを「0」から開始する第1の制御機能と、それによって上記走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第1の所定値に達した場合に上記光源をオンにし、上記光検出信号を検知した場合に上記光源をオフにすると同時に上記走査周期のカウントを「0」から開始する第2の制御機能と、それによって上記走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第2の所定値に達した場合に上記光源をオンにし、上記光検出信号を検知した場合に上記光源をオフにすると同時に上記走査周期のカウントを「0」から開始する第3の制御機能とを実現させるためのプログラムであり、上記第3の制御機能が、上記走査周期のカウントを開始した後、そのカウント値が上記第2の所定値に達した場合に再び上記光源をオンにし、上記光検出信号を検知した場合に再び上記光源をオフにすると同時に上記走査周期のカウントを「0」から開始する制御を繰り返すものである。
この発明によれば、光走査装置が、第1受光部に光が入射したタイミングの光検出信号を認識することができる。
この発明による光走査装置を搭載した画像形成装置の主要部の構成例を示す斜視図である。 図1の光検出器13の構成例を示す図である。 図1の制御部14によるこの発明に関わる動作の2つのケースを示すタイミング図である。 同じくこの発明に関わる動作の図3とは異なるケースを示すタイミング図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、この発明の一実施形態である画像形成装置の主要部の構成と動作について、図1を参照して説明する。なお、この実施形態では、画像形成装置が画像書込装置として搭載する光走査装置として、1本の光ビームを偏向して1個の感光体の被走査面を走査するものについて説明するが、複数本の光ビームを偏向して1個又は複数個の感光体の被走査面を走査するものを使用することもできる。
図1は、この発明による光走査装置を搭載した画像形成装置の主要部の構成例を示す図である。図2は、図1の光検出器13の構成例を示す図である。
この画像形成装置は、デジタル複写機,デジタル複合機,ファクシミリ装置,プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置であり、例えば図1に示すような光走査装置10を備えている。
光走査装置10は、レーザダイオード(LD)等の発光素子を用いた光源11と、光源11からのレーザビーム等の光ビームを偏向走査する偏向器12(この例ではポリゴンミラー)と、偏向器12で偏向走査された光ビームを像担持体(被走査体)であるドラム状の感光体(以下「感光体ドラム」又は単に「感光体」ともいう)1の被走査面に集光する図示しない走査光学系と、偏向器12によって偏向走査される光ビームを検出して光検出信号を出力する光検出手段である光検出器13と、光検出器13から出力される光検出信号を偏向器12による主走査方向の光走査の基準信号として使用し、装置の動作を制御する制御部14とを備えている。なお、偏向器12と走査光学系が光走査手段としての機能を果す。また、感光体ドラム1の代わりに感光体ベルト(ベルト状の感光体)を使用してもよい。
走査光学系は、fθレンズ,折り返しミラー,トロイダルレンズ等によって構成されるものである(例えば特許文献1参照)。
光検出器13は、感光体1の被走査領域(被走査面)の外側に配置されており、偏向器12によって偏向され、走査光学系を介した光ビームが主走査方向Aに移動しながら入射し、例えば図2に示すように、光ビームが通過する2辺が主走査方向Aに直交する形状の第1受光部13aと、光ビームが通過する2辺が主走査方向に対して傾斜している形状の第2受光部13bとを有する受光素子を備えている。
また、その受光素子からの受光量に応じた信号(光電変換信号)を増幅する増幅器(アンプ)13cと、増幅器13cの出力信号レベルと予め設定されている基準レベルVrとを比較し、その比較結果を出力する比較器(コンパレータ)13dとを備えている。なお、増幅器13cでは、例えば入力信号の反転・増幅が行われる。その場合、受光素子の受光量が多いほど、増幅器13cの出力信号レベルは低くなる。
光検出器13は、感光体1に対する光ビームの主走査方向の走査開始、および光ビームの副走査方向に関する位置ずれ量(副走査ずれ量)を検出するために用いられる。
なお、感光体1および偏向器12をそれぞれ回転させる駆動モータとその駆動回路も別途設けられているが、図示は省略している。また、光源11および光検出器13の構成等の詳細は、例えば特許文献1に記載のものと同様である。
制御部14は、例えばCPU(中央処理装置),ROM,RAMを含むマイクロコンピュータを用いたものであり、光検出器13から出力される光検出信号に基づき、画像データを生成する図示しないコントローラからの画像データに応じて光源11のオン/オフを制御して、感光体1への光書き込みを制御する。また、上記RAMを利用して偏向器12による主走査方向への光走査の周期である走査周期のカウントを行う。よって、制御部14が、この発明に関わる第1,第2,第3の各制御手段,位置ずれ量検出手段,および書込位置補正手段としての機能を果す。また、走査周期カウンタとしての機能も果す。
ここで、この光走査装置10を用いた作像プロセスについて簡単に説明しておく。
光源11から射出された光ビームが図示しないコリメートレンズによって平行光線となり、次いで偏向器12が回転することによって偏向走査された後、図示しない走査光学系によって感光体1の予め図示しない帯電器によって帯電された表面である被走査面上に画像(静電潜像)を結像する。この光ビームは、制御部14により画像データに基づいて光源11が変調駆動されてオン/オフを繰り返し、偏向器12によって周期的に偏向され、副走査方向Bに回転(移動)する感光体1の被走査面上を主走査方向Aに反復走査されることにより、その被走査面上に光書き込みが行われ、そこに静電潜像(静電画像)が形成される。
感光体1の被走査面上に形成された静電潜像は、図示しない現像器からの帯電されたトナーによって現像され、更に図示しない転写器でトナーとは反対の電荷を与えられた転写紙(「用紙」「記録紙」ともいう)等の転写材が感光体1に密着させられることで、トナー画像が転写材に転写される。そして、転写材が感光体1から分離した後、定着器で加熱および加圧されることでトナー画像が転写材上に融着して定着が行われる。
次に、図1の制御部14によるこの発明に関わる動作である光検出器13からの光検出信号の出力動作,光源11へのオン信号の出力動作,および走査周期カウントの動作について、図3,図4を参照して説明する。
図3は、図1の制御部14によるこの発明に関わる動作の2つのケースを示すタイミングチャートである。図4は、同じくこの発明に関わる動作の図3とは異なるケースを示すタイミングチャートである。
図3において、ケース(CASE)1は、光検出器13から始めに出力される光検出信号が第1受光部13aに光ビームが入射するタイミングで出力される場合を、ケース2は、その光検出信号が第2受光部13bに光ビームが入射するタイミングで出力される場合をそれぞれ示している。図中、光検出信号「DETP_N」の破線部分は、第1受光部13aおよび第2受光部13bのいずれかを走査するタイミングで光源11がオフのために光検出信号が発生しないことを表している。
図3のケース1,2のいずれにおいても、制御部14が、(1)〜(5)等に示すタイミングで、光源11へ出力する光源オン信号「bdgate」をハイレベル“H(1)”又はローレベル“L(0)”にして光源11をオン又はオフにしたり、走査周期のカウント「bdlcount」を開始したりする。
(1)偏向器12の走査速度が安定した状態で、光源オン信号「bdgate」を“H”にする(光源11をオンにする)。なお、偏向器12の走査速度が安定した状態であるかどうかは、偏向器12を駆動する駆動モータの回転数から判定することができる。例えば、その駆動モータがステッピングモータであれば、そのモータへの出力信号を、サーボモータであれば、そのモータの軸に取り付けられているエンコーダの出力信号をそれぞれ監視し、それらの出力信号に対応するモータの回転数が予め設定された所定回転数に達した場合に、偏向器12の走査速度が安定した状態であると判定すればよい。
(2)光検出信号「DETP_N」を検知すると、光源オン信号「bdgate」を“L”にし(光源11をオフにし)、同時に走査周期のカウントを「0」から開始する。
(3)走査周期のカウント値「bdlcount」と図示しない第1のレジスタに予め設定された第1の所定値「bdpos0_r」の関係がbdlcount≧bdpos0_rになると、再び光源オン信号「bdgate」を“H”にする(光源11をオンにする)。
(4)光検出信号「DETP_N」を検知すると、再び光源オン信号「bdgate」を“L”にし(光源11をオフにし)、同時に再び走査周期のカウントを「0」から開始する。
(5)走査周期のカウント値「bdlcount」と図示しない第2のレジスタに予め設定された第2の所定値「bdpos_r(bdpos0_rと異なる値)」の関係がbdlcount≧bdpos_rになると、再び光源オン信号「bdgate」を“H”にする(光源11をオンにする)。
以後、上記(4)(5)の動作シーケンスを順次繰り返し行うことにより、第1受光部13aに光ビームが入射するタイミングで発生する光検出信号を確保することができる。
なお、図3の例では、第1のレジスタには、走査周期の約半分の値を第1の所定値「bdpos0_r」として設定し、第2のレジスタには、走査周期の約95%の値を第2の所定値「bdpos_r」として設定してある。これらの値は、走査周期および第1受光部13aと第2受光部13bとの間隔に応じて適切な値を設定するとよい。但し、第2の所定値「bdpos_r」は、少なくとも走査周期より若干短い値とし、第1の所定値「bdpos0_r」は、光検出器13が第2受光部13bに光ビームが入射するタイミングで光検出信号を出力する時点から第1受光部13aに光ビームが入射するタイミングで光検出信号を出力する時点までの時間よりも短い値とする必要がある。
また、コントローラ等の外部からの指示(例えば所定の画像形成枚数毎に発生する)により、上記(4)以降の動作シーケンス時に、光ビームの副走査方向の走査位置(副走査位置)を検出するために、第2受光部13bへ光ビームを入射させるときには、例えば図4に示すように、第1受光部13aに光ビームが入射するタイミングで発生した光検出信号を基準に走査周期のカウントを開始したカウント値「bdlcount」が、第3の所定値(第2受光部13bに光ビームが入射する手前)に達したときに光源11をオンにし、第2受光部13bへ光ビームが入射して光検出信号を検出したら、光源11をオフにする。
ここで、第1受光部13aは主走査方向と直交する向きに設けているが、第2受光部13bはそれとは傾いた向きに配置している。従って、光ビームが通過する副走査方向の位置に応じて、第1受光部13aと第2受光部13bとの距離が異なる。このため、光検出信号に含まれる2つのパルスの間隔から、光ビームの副走査方向の走査位置を求めることができる。そして、このパルス間隔を走査周期のカウント値から求めて光ビームの副走査方向に関する位置ずれ量を検出し、その位置ずれ量が基準値からずれた場合には、その差分だけ副走査方向の光書き込みラインをシフトして(光書き込みタイミングを変更し)、副走査方向の光書き込み位置を補正する。
このように、光走査装置では、光走査手段を構成する偏向器の走査速度が安定した状態で、光源をオンにし、光検出器からの光検出信号を検知した場合に光源をオフにすると同時に偏向器による主走査方向の光走査の周期である走査周期のカウントを「0」から開始する第1の制御工程(第1の制御手段)と、それによって走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第1の所定値に達した場合に光源をオンにし、光検出信号を検知した場合に光源をオフにすると同時に走査周期のカウントを「0」から開始する第2の制御工程(第2の制御手段)と、それによって走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第2の所定値に達した場合に光源をオンにし、光検出信号を検知した場合に光源をオフにすると同時に走査周期のカウントを「0」から開始する第3の制御工程(第3の制御手段)とを有し、その第3の制御工程において、走査周期のカウントを開始した後、そのカウント値が第2の所定値に達した場合に再び上記光源をオンにし、光検出信号を検知した場合に再び光源をオフにすると同時に走査周期のカウントを「0」から開始する制御を繰り返すことにより、動作を開始するために、最初に光源をオンにするタイミングが偏向器の主走査位置と非同期であっても、第1受光部に光が入射するタイミングで発生する光検出信号を認識して確保し、偏向器による主走査方向の光走査の基準信号として使用することができるので、副走査方向の光書き込み位置のずれを防止することができる。
なお、第2の所定値を、走査周期より若干短い値とし、第1の所定値を、光検出器が第2受光部に光が入射するタイミングで光検出信号を出力する時点から第1受光部に光が入射するタイミングで光検出信号を出力する時点までの時間よりも短い値とすれば、第1受光部に光が入射するタイミングで発生する光検出信号を確実に確保することができる。
また、第3の制御工程において、外部からの指示により、走査周期のカウントを「0」から開始した後、第2受光部に光が入射するタイミングに達する前に光源をオンにし、光検出器が第1受光部に光が入射するタイミングで光検出信号を出力する時点から第2受光部に光が入射するタイミングで光検出信号を出力する時点までの走査周期のカウント値に基づいて、光の副走査方向に関する位置ずれ量を検出し、その検出結果に基づいて副走査方向の光書き込み位置を補正することにより、副走査方向の光書き込み位置のずれを防止することもできる。
上記の光走査装置を画像書込装置として搭載した画像形成装置によれば、主走査基準信号を使用して画像書き込み動作を制御することにより、主走査方向の画像書き込み位置のずれを防止することができる。また、副走査方向の光書き込みタイミングを必要に応じて変更することにより、副走査位置の画像書き込み位置を補正することができる。よって、高画質の画像を得ることができる。
この実施形態の画像形成装置は、作像プロセス部の感光体から転写材に直接モノクロ等の単色のトナー画像を転写する直接転写方式の画像形成装置であるが、各作像プロセス部の感光体から転写材に直接各色のトナー画像を転写する直接転写方式のカラー画像形成装置や、作像プロセス部の感光体から各色のトナー画像をベルト状又はドラム状の中間転写体上に順次重ねて転写した後、そのフルカラーのトナー画像を転写材に一括転写する間接転写方式の画像形成装置にも、その画像書込装置(露光器)として、この発明による光走査装置を搭載することにより、この発明による画像形成装置とすることができる。あるいは、2色又は3色等の色数の電子写真方式の画像形成装置を構成することもできる。
〔この発明に関わるプログラム〕
このプログラムは、光走査装置又はそれを備えた画像形成装置を制御するコンピュータ(CPU)に、この発明に関わる第1,第2,第3の各制御手段,位置ずれ量検出手段,および書込位置補正手段としての機能を実現させるためのプログラムであり、このようなプログラムをコンピュータに実行させることにより、上述したような作用効果を得ることができる。
このようなプログラムは、はじめから光走査装置又はそれを備えた画像形成装置に備えるROM、あるいは不揮発性メモリ(フラッシュROM,EEPROM等)、あるいはHDD(ハードディスク装置)などの記憶手段に格納しておいてもよいが、記録媒体であるCD−ROM、あるいはメモリカード,フレキシブルディスク,MO,CD−R,CD−RW,DVD+R,DVD+RW,DVD−R,DVD−RW,又はDVD−RAM等の不揮発性記録媒体(メモリ)に記録して提供することもできる。それらの記録媒体に記録されたプログラムを光走査装置又はそれを備えた画像形成装置にインストールしてCPUに実行させるか、CPUにそれらの記録媒体からこのプログラムを読み出して実行させることにより、上述した各手順を実行させることができる。
さらに、ネットワークに接続され、プログラムを記録した記録媒体を備える外部機器(印刷装置等)あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部機器からダウンロードして実行させることも可能である。
この発明は、複写機,プリンタ,ファクシミリ装置,デジタル複合機(MFP)等の電子写真方式の単色からフルカラーまで各種の画像形成装置、特にレーザ光等の光ビームを走査して感光体を露光する光ビーム走査装置と、それを備えた画像形成装置に利用できる。
1:感光体 10:光走査装置 11:光源 12:偏向器 13:光検出器
13a:第1受光部 13b:第2受光部 13c:増幅器 13d:比較器
14:制御部
特開2009−175165号公報

Claims (6)

  1. 光源と、該光源からの光を偏向器によって周期的に偏向させ、副走査方向に移動する被走査面上を主走査方向に反復走査することにより、該被走査面上に光書き込みを行う光走査手段と、該光走査手段によって走査される光を前記被走査面の外側で受光して光検出信号を出力する、前記光が通過する2辺が前記主走査方向に対して直交する形状の第1受光部および前記光が通過する2辺が前記主走査方向に対して傾斜している形状の第2受光部を有する受光素子を含む光検出手段とを備え、該光検出手段から出力される光検出信号を前記光走査手段による前記主走査方向の光走査の基準信号として使用する光走査装置であって、
    前記光走査手段の走査速度が安定した状態で、前記光源をオンにし、前記光検出信号を検知した場合に前記光源をオフにすると同時に前記光走査手段による前記主走査方向の光走査の周期である走査周期のカウントを「0」から開始する第1の制御手段と、
    該第1の制御手段によって前記走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第1の所定値に達した場合に前記光源をオンにし、前記光検出信号を検知した場合に前記光源をオフにすると同時に前記走査周期のカウントを「0」から開始する第2の制御手段と、
    該第2の制御手段によって前記走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第2の所定値に達した場合に前記光源をオンにし、前記光検出信号を検知した場合に前記光源をオフにすると同時に前記走査周期のカウントを「0」から開始する第3の制御手段とを設け、
    該第3の制御手段は、前記走査周期のカウントを開始した後、そのカウント値が前記第2の所定値に達した場合に再び前記光源をオンにし、前記光検出信号を検知した場合に再び前記光源をオフにすると同時に前記走査周期のカウントを「0」から開始する制御を繰り返すことを特徴とする光走査装置。
  2. 前記第2の所定値は、前記走査周期より若干短い値であり、
    前記第1の所定値は、前記光検出手段が前記第2受光部に前記光が入射するタイミングで前記光検出信号を出力する時点から前記第1受光部に前記光が入射するタイミングで前記光検出信号を出力する時点までの時間よりも短い値であることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 請求項2に記載の光走査装置において、
    前記第3の制御手段は、外部からの指示により、前記走査周期のカウントを「0」から開始した後、前記第2受光部に前記光が入射するタイミングに達する前に、前記光源をオンにする手段を有し、
    前記光検出手段が前記第1受光部に前記光が入射するタイミングで前記光検出信号を出力する時点から前記第2受光部に前記光が入射するタイミングで前記光検出信号を出力する時点までの前記走査周期のカウント値に基づいて、前記光の前記副走査方向に関する位置ずれ量を検出する位置ずれ量検出手段と、
    該位置ずれ量検出手段による検出結果に基づいて、前記副走査方向の光書き込み位置を補正する書込位置補正手段とを設けたことを特徴とする光走査装置。
  4. 画像書込装置として請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光走査装置を搭載したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 光源と、該光源からの光を偏向器によって周期的に偏向させ、副走査方向に移動する被走査面上を主走査方向に反復走査することにより、該被走査面上に光書き込みを行う光走査手段と、該光走査手段によって走査される光を前記被走査面の外側で受光して光検出信号を出力する、前記光が通過する2辺が前記主走査方向に対して直交する形状の第1受光部および前記光が通過する2辺が前記主走査方向に対して傾斜している形状の第2受光部を有する受光素子を含む光検出手段とを備え、該光検出手段から出力される光検出信号を前記光走査手段による前記主走査方向の光走査の基準信号として使用する光走査装置における制御方法であって、
    前記光走査手段の走査速度が安定した状態で、前記光源をオンにし、前記光検出信号を検知した場合に前記光源をオフにすると同時に前記光走査手段による前記主走査方向の光走査の周期である走査周期のカウントを「0」から開始する第1の制御工程と、
    該第1の制御工程によって前記走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第1の所定値に達した場合に前記光源をオンにし、前記光検出信号を検知した場合に前記光源をオフにすると同時に前記走査周期のカウントを「0」から開始する第2の制御工程と、
    該第2の制御工程によって前記走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第2の所定値に達した場合に前記光源をオンにし、前記光検出信号を検知した場合に前記光源をオフにすると同時に前記走査周期のカウントを「0」から開始する第3の制御工程とを有し、
    該第3の制御工程は、前記走査周期のカウントを開始した後、そのカウント値が前記第2の所定値に達した場合に再び前記光源をオンにし、前記光検出信号を検知した場合に再び前記光源をオフにすると同時に前記走査周期のカウントを「0」から開始する制御を繰り返すことを特徴とする制御方法。
  6. 光源と、該光源からの光を偏向器によって周期的に偏向させ、副走査方向に移動する被走査面上を主走査方向に反復走査することにより、該被走査面上に光書き込みを行う光走査手段と、該光走査手段によって走査される光を前記被走査面の外側で受光して光検出信号を出力する、前記光が通過する2辺が前記主走査方向に対して直交する形状の第1受光部および前記光が通過する2辺が前記主走査方向に対して傾斜している形状の第2受光部を有する受光素子を含む光検出手段とを備え、該光検出手段から出力される光検出信号を前記光走査手段による前記主走査方向の光走査の基準信号として使用する光走査装置を制御するコンピュータに、
    前記光走査手段の走査速度が安定した状態で、前記光源をオンにし、前記光検出信号を検知した場合に前記光源をオフにすると同時に前記光走査手段による前記主走査方向の光走査の周期である走査周期のカウントを「0」から開始する第1の制御機能と、
    該第1の制御機能によって前記走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第1の所定値に達した場合に前記光源をオンにし、前記光検出信号を検知した場合に前記光源をオフにすると同時に前記走査周期のカウントを「0」から開始する第2の制御機能と、
    該第2の制御機能によって前記走査周期のカウントが開始された後、そのカウント値が予め設定された第2の所定値に達した場合に前記光源をオンにし、前記光検出信号を検知した場合に前記光源をオフにすると同時に前記走査周期のカウントを「0」から開始する第3の制御機能とを実現させるためのプログラムであり、
    前記第3の制御機能は、前記走査周期のカウントを開始した後、そのカウント値が前記第2の所定値に達した場合に再び前記光源をオンにし、前記光検出信号を検知した場合に再び前記光源をオフにすると同時に前記走査周期のカウントを「0」から開始する制御を繰り返すことを特徴とするプログラム。
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