JP5347969B2 - ガラス板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス板の製造方法に関する。具体的には、ディスプレイ基板用ガラス板、特にフラットパネルディスプレイ基板用ガラス板や、フォトマスク用のガラス板として使用した場合に、ガラス板の表面若しくはガラス板の内部、好ましくは、ガラス板の表面およびガラス板の内部に、これらの用途にとって問題となる大きさの泡が存在しないガラス板の製造方法に関する。
現在、ディスプレイ基板用ガラス板、特に液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイといったフラットパネルディスプレイ基板用ガラス板、住宅、ビル等の建造物の窓に使用されるガラス板または自動車、鉄道、航空機、船舶等、輸送機関の窓に使用されるガラス板等、実に多くの分野の開口部材としてガラス板が用いられている。このようなガラス板は、フロート法、フュージョン法またはダウンドロー法を用いて溶融ガラスから製造される。
これらのガラス板の内部に存在する泡が視認性を妨げるため問題となっている。例えば、ディスプレイ基板用のガラス板には、厚さ3mm以下のガラス板が用いられているが、ガラス板中に一定以上の大きさの泡が存在していると、ディスプレイの画面上に白抜けが生じ、ディスプレイの視認性を妨げる。また、フォトマスクとして厚さ7mm以下のガラス板が用いられているが、ガラス板中に一定以上の大きさの泡が存在している場合、該フォトマスクの欠陥となる。
原料バッチを溶融過程でガラス化する際にCO2、H2O、O2、SO2などのガスが放出され、このガスの一部は溶融ガラス中に泡として残存する。溶融ガラスを板状に成形する際、溶融ガラス中に存在する泡は、水平方向に引き伸ばされて略楕円形状となる。略楕円形状の泡は、引き伸ばされる前の球状の泡と比べると泡の最大径が大きくなるため、ガラス板の視認性に特に悪影響をおよぼす。
従来、ガラス板の内部に存在する泡の量を低減するため、溶解槽の構造やその内部の攪拌機構の改良、泡の発生や成長を抑制するガラス組成の選択、または泡の発生や成長を抑制する微量添加物の添加などの方法が実施されている。しかしながら、これらの方法により、ガラス板の内部に存在する泡の量を低減させることはできても、泡の量を限りなくゼロにすることは困難であった。また、装置の改良やガラス組成変更には、実に多くの検討課題があり、その分ガラス板の製造コストに反映される。
特許文献1には、フォトマスク用ガラスに存在する微少欠陥を除去した後に、該欠陥が存在した位置にガラス小片と液状硬化性樹脂を充填することを特徴とするフォトマスク用ガラスの欠陥修復方法が開示されている。しかしながら、この方法は、微少欠陥をドリル等で削り取った位置にガラス小片と液状硬化性樹脂を充填するため操作が面倒である。例えば、ドリルで削り取った位置を充填するために、所望の大きさのガラス小片を準備する必要がある。また、ガラス小片と液状硬化性樹脂を充填した後、所望の平坦度を達成するため、フォトマスク表面の研磨操作が必要となる。これらの問題は、ガラス薄板の厚さ方向の中心付近に存在する欠点を修復する場合、特に難しくなる。さらに、ガラス小片および液状硬化性樹脂を充填した部分と、他の部分の光学特性を完全に一致させることは困難であり、ガラス小片および液状硬化性樹脂を充填した部分が新たな欠陥となる恐れがある。
本発明者らは、上記した従来技術の問題点を解決するため、ガラス板の内部に存在する泡の径を縮小する方法であって、ガラス板の内部に存在する泡に向けて光源から光線を照射し、前記泡の近傍のガラスの温度を該ガラスの軟化点以上にすることにより、前記泡の最大径を縮小することを特徴とするガラス板の内部に存在する泡の径を縮小する方法を開示した(特許文献2参照)。
特許文献2に記載の方法によれば、ガラス板、特にディスプレイ用ガラス基板、特にフラットパネルディスプレイ用ガラス基板やフォトマスクとして使用されるガラス板の内部に存在する泡の径を該ガラス板の視認性を妨げない程度まで縮小することができる。これにより、白抜けが低減された、視認性に優れたディスプレイ用ガラス基板を得ることができ、泡の存在による欠陥が解消されたフォトマスクを得ることができる。
特許文献2に記載の方法によれば、泡近傍のガラスの温度を局所的に軟化点以上に上昇させることによって泡の径を縮小するため、ガラス板自体の形状を損なうことがない。このため、処理後のガラス板に新たな欠陥が生じる恐れが低減される。
しかしながら、特許文献2に記載の方法は、高強度のレーザ光線などをガラス板に照射するため、光線照射によるガラス板への影響が問題となる。
第1に、CO2レーザ光線のように、ガラスにほとんど吸収される波長領域の光線を使用した場合、ガラス板の表面付近でCO2レーザ光線の大半が吸収される。この結果、レーザ光線が照射されたガラス板の表面付近の温度が上昇する。この温度上昇によって表面付近のガラスが膨張し、ガラス板の表面に局所的な隆起形状が生じる場合がある。ガラス板の表面に隆起形状が生じた場合、ガラス板の外観や光学特性に悪影響を及ぼす恐れがある。
第2に、ガラス板のレーザ光線を集光させた部位では、ガラスの密度変化や網目構造の変化が誘起される。この変化によってガラス板の内部に局所的に残留応力や複屈折性が発現する恐れがある。ガラス板の内部に局所的な残留応力や複屈折性が発現すると、ガラス板の光学特性に悪影響を及ぼす場合もある。
したがって、特許文献2に記載の方法を実施する際には、上記したガラス板の表面の隆起形状、またはガラス板の内部における局所的な残留応力若しくは複屈折性といった問題が発生しないように、またはできるだけ軽微になるように、光線の照射条件(光源の強度、波長、照射時間、照射部位等)を選択する必要がある。
また、ガラス板の表面の隆起形状についても、隆起形状が生じる位置をガラス板の使用上問題ない位置になるように光線を照射する位置を選択する必要がある。
さらに、ガラス板の表面に生じた隆起形状は、ガラス板の表面を研磨することによって除去する必要がある。一方、光線を集光させた部位におけるガラスの密度変化や網目構造の変化は、光線照射後のガラス板を電気炉などで徐々に加熱し、その後徐冷することで解消する必要がある。
特開平10−239828号公報 国際公開2006−112415号パンフレット
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するため、レーザ光線照射による不具合、具体的には、ガラス板の表面における局所的な隆起形状の発生、ガラス板の内部での局所的な残留応力や複屈折性の発現等を生じることなしに、ディスプレイ基板用ガラス板、特にフラットパネルディスプレイ基板用ガラス板、またはフォトマスク用のガラス板としての使用上問題となる泡が存在しないガラス板を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明は、泡を含むガラス板を特定温度に加熱し、ガラス板中の該泡にレーザ光線を照射して該泡を縮小ないし消失させることを特徴とするガラス板の製造方法に関する。
すなわち、本発明は、泡を含むガラス板をそのガラスの粘度が107〜1014.5dPa・sとなる温度に加熱し、該加熱温度下において、前記ガラス板に対する吸収率が30%以上となる波長のレーザ光線を前記ガラス板中の泡に照射して該泡を縮小ないし消失させることを特徴とするガラス板の製造方法を提供する。
上記発明において、前記ガラスの粘度が107〜1014.5dPa・sとなる温度は、ガラスの歪点以上かつ軟化点以下の温度であることが好ましい。また、前記ガラス板の表面における前記レーザ光線の最大径Dは、下記式を満たすことが好ましい。
2≦D≦4d1
(式中、d1およびd2は、それぞれ前記泡を前記ガラス板表面の法線方向に投影した形状における最大径および最小径を表す。)
さらに、上記発明において、前記レーザ光線の照射後において、前記ガラス板に存在する泡の最大径は350μm未満であることが好ましい。
本発明は、また、ガラス板製造工程におけるガラスリボンが特定温度域にある状態で、そのガラスリボン中の泡にレーザ光線を照射して該泡を縮小ないし消失させることを特徴とするガラス板の製造方法に関する。
すなわち、本発明は、溶融ガラスをガラスリボンに成形する成形工程とガラスリボンを冷却する冷却工程と冷却されたガラスリボンを切断してガラス板とする切断工程とを含むガラス板の製造方法であって、ガラスリボンのガラスの粘度が107〜1014.5dPa・sである温度域において、ガラスリボンに対する吸収率が30%以上となる波長域のレーザ光線を、ガラスリボン中の泡に照射して、該泡を縮小ないし消失させる工程を備えた、ガラス板の製造方法も提供する。
さらにガラスリボンにレーザ光線を照射する上記発明においては、下記態様の採用が好ましい。
前記ガラスの粘度が107〜1014.5dPa・sである温度域は、ガラスリボンのガラスの歪点以上かつ軟化点以下の温度域であることが好ましい。また、前記ガラスリボンの表面における前記レーザ光線の最大径Dは、下記式を満たすことが好ましい。
2≦D≦4d1
(式中、d1およびd2は、それぞれ前記泡を前記ガラスリボン表面の法線方向に投影した形状における最大径および最小径を表す。)
さらに上記Dは下記式を満たすことがより好ましい。
1≦D≦2d1
(式中、d1は、前記泡を前記ガラスリボン表面の法線方向に投影した形状における最大径を表す。)
また、前記ガラスリボン表面における前記レーザ光線の中心軸と前記泡を前記ガラスリボン表面の法線方向に投影した形状の中心軸との距離Eは、下記式を満たすことが好ましい。
0≦E≦d2/2
(式中、d2は、前記泡を前記ガラスリボン表面の法線方向に投影した形状における最小径を表す。また、前記形状の中心軸とは、前記形状内のある点を通る任意の直交軸に対して、断面2次モーメントがともにゼロとなる軸を表す。)
前記レーザ光線の波長は、10〜360nm若しくは2700〜10600nmであることが好ましく、また、前記レーザ光線照射位置のガラスリボンの厚さは0.05〜25mmであることが好ましい。
さらに、上記製造方法においては、ガラスリボン中の泡を検出する手順を有し、該手順で検出された泡にレーザ光線を照射することが好ましい。
また、前記レーザ光線の照射後において、前記ガラスリボン中の泡の最大径が350μm未満であることが好ましく、さらに、ガラスリボンの表面から深さ10μmの範囲内に最大径80μm以上の泡が実質的に存在しないことが好ましい。
また、前記レーザ光線の光源は、CO2レーザ、YAGレーザ、エキシマレーザ、及びYVO4レーザからなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。
本発明のガラス板の製造方法によれば、ディスプレイ基板用ガラス板、特にフラットパネルディスプレイ基板用ガラス板、若しくは、フォトマスク用のガラス板としての使用上問題となる泡が存在しないガラス板を製造することができる。
また、本発明の方法によれば、白抜けが低減された、視認性に優れたディスプレイ基板用ガラス板を得ることができる。
さらに、本発明の方法によれば、泡の存在による欠陥が解消されたフォトマスクを得ることができる。
本発明の方法では、ガラス板またはガラスリボンに対して、そのガラスの粘度が107〜1014.5dPa・sである温度下でレーザ光線を照射するため、レーザ光線の照射によって、ガラス板やガラスリボンの表面に局所的な隆起形状が発生したり、ガラス内部に局所的な残留応力や複屈折性が発現したりする恐れがない。
流動性のある溶融ガラスにレーザ光線を照射した場合、溶融ガラス中での泡の位置が変化する可能性がある。このため、溶融ガラス中での泡の位置の変化を考慮してレーザ光線を照射する必要があり、泡に向けてレーザ光線を照射する操作が複雑になる。しかしながら、本発明の方法では、実質的に流動性を持たない状態のガラス中に存在する泡にレーザ光線を照射するため、ガラス板やガラスリボンの中の泡の位置の変化を考慮する必要がなく、泡に向けてレーザ光線を照射する操作が比較的容易である。
また、本発明のガラス板の製造方法では、溶融ガラスに対してレーザ光線を照射する場合に比較して、厚さ方向における泡の位置を考慮してレーザ光線を泡に集光させる操作が容易である。
さらに、本発明のガラスリボンに対してレーザ光線を照射してガラス板を製造する方法では、ガラスリボンに対する吸収率が30%以上のレーザ光線を泡に向けて照射することのみで、レーザ光線照射による泡縮小作用、若しくは、レーザ光線照射による泡浮上作用により、ディスプレイ基板用ガラス板、特にフラットパネルディスプレイ基板用ガラス板、若しくは、フォトマスク用のガラス板としての使用上問題となる泡が存在しない状態にすることができる。このため、背景技術として前述した従来の方法に比べて工数が少なくてすみ、かつ操作が容易である。
さらにまた、本発明のガラス板の製造方法では、ガラス板やガラスリボンに存在する泡を品質上問題ない大きさに縮小するだけでなく、実質的に消失させることもできる。
図1は、ガラス板(ガラスリボン)の内部に存在する泡を模式的に示した平面図である。
符号の説明
1:泡
10:ガラス板(ガラスリボン)
本発明において「泡を縮小する」とは泡の最大径を小さくすることをいう。前記のようにガラス板やガラスリボン中の泡の多くは、水平方向に引き伸ばされた略楕円形状を有する。略楕円形状の泡は、同じ体積の球状の泡と比べると最大径が大きくなるため、ガラス板の視認性に特に悪影響をおよぼす。したがって、泡の最大径を縮小することにより、この悪影響を低減できる。よって、本発明においては、たとえ泡の体積が変化しなくとも、泡の最大径が縮小する場合は「泡を縮小する」に該当するものとする。勿論、泡の体積が減少して最大径が小さくなった場合も「泡を縮小する」に該当する。
さらに本発明においては、泡を縮小するとともに、泡をガラス内部で移動させることもできる。泡の周囲のガラスを溶解して流動性を持たせることにより、泡の浮力により泡をガラス内で上方(鉛直方向の上方)に移動させることができる。ガラス板やガラスリボンの上表面近傍に泡が存在する場合は、この浮力により泡を上表面まで移動させ、上表面で破泡させて泡を消失させることができる。ガラス板やガラスリボンの下表面近傍に泡が存在する場合は、浮力により泡を下表面から遠ざけることができる。ガラスリボンの場合は困難ではあるが、ガラス板の場合は、他方の表面近傍に泡が存在する場合もガラス板を反転してレーザ光線を照射することにより、当該泡を消失させることができ、または表面から遠ざけることができる。
図1は、ガラス板やガラスリボンの内部に存在する泡を模式的に示した平面図であり、泡はガラス板表面やガラスリボン表面の法線方向に投影した形状で示されている。ガラス板(ガラスリボン)10の内部に存在する泡1は、ガラス成形時に水平方向に引き伸ばされて略楕円形状をなしている。以下の説明では、図に示すように、泡をガラス板表面の法線方向に投影した形状において、泡の最大径をd1、泡の最小径をd2で表す。略楕円形状の泡は球状の泡が一方向に引き伸ばされて形成されると考えられることより、図に示した泡の厚さ(図1の紙面に垂直方向の大きさ)は泡の最小径d2にほぼ等しいと考えられる。すなわち、泡1は回転楕円形にほぼ等しい形状を有すると考えられる。
本発明のガラス板の製造方法では、ガラスの粘度が107〜1014.5dPa・sである温度下においてレーザ光線を泡に照射する。ガラスの粘度が1014.5dPa・sである温度は、そのガラスの歪点に相当する。したがって、本発明のガラス板の製造方法では、ガラス板やガラスリボンがそのガラスの歪点以上の温度にある条件下でレーザ光線をガラス板やガラスリボンに照射するため、特許文献1に記載の方法のような、高強度の光源からガラス板に光線を照射することによって生じる問題、すなわち、ガラス板の表面での隆起形状の発生、ガラス板の内部における局所的な残留応力若しくは複屈折性の発生といった問題が軽減される。
また、ガラスの粘度が107dPa・sである温度は、そのガラスが実質的に流動しない温度に相当する。したがって、この温度以下ではガラス板やガラスリボン中の泡の位置が実質的に変化せず、レーザ光線を泡に照射することが容易になる。より好ましい温度の上限は、ガラスの粘度が107.6dPa・sである温度であり、この温度はそのガラスの軟化点に相当する。
なお、上記粘度に対応するガラスの温度は、粘度の下限値付近ではJIS R3103−1:2001の方法で、粘度の上限値付近ではJIS R3103−2:2001の方法に基づいて測定したものをいう。
ガラス板やガラスリボンに対する吸収率が30%以上となる波長のレーザ光線は、泡の周囲近傍のガラスを効率的に加熱して溶融するために使用される。吸収率が低すぎるとガラスを透過する光線の割合が高くなり泡の周囲のガラスを効率的に加熱できない。また、レーザ光線は泡の周囲近傍のガラスを加熱して溶融するために充分な強度を有する必要がある。泡の周囲近傍のガラスを溶融するために必要なレーザ光線の強度は、吸収率以外に、泡の位置(照射された表面からの距離)や泡の大きさ、レーザ光線の断面積の大きさ、照射時間などによっても左右されると考えられ、それらを考慮して光源のレーザ光線強度が決められる。本発明においては、レーザ光線の照射時にガラス板やガラスリボンの温度が歪点以上にあることより、前記特許文献2に記載の発明に比較して、レーザ光線によって与えるエネルギー量が少なくてすみ、より小さい強度で短時間に泡の周囲近傍のガラスを溶融することができる。
レーザ光線はガラス板やガラスリボンの上方から照射することが好ましい。レーザ光線を泡に照射した場合、レーザ光線が照射された部分のガラスが加熱されることより、泡によりレーザ光線の進入が妨げられる部分(泡の影となる部分)のガラスは充分加熱され難い。泡を溶融ガラス内で浮力により移動させるためには泡の上方のガラスが充分低粘度の溶融ガラスとなっている必要がある。レーザ光線をガラス板やガラスリボンの下方から照射すると、泡の上方はレーザ光線の影となりやすい。泡の移動を主な目的としない場合や高強度のレーザ光線で泡の周囲のガラスを充分加熱できる場合は、ガラス板やガラスリボンの下方からレーザ光線を照射してもよい。
泡をレーザ光線で照射する際、泡の大きさや形状により照射面の大きさや形状を調整することが好ましい。泡はガラス板やガラスリボン内部にあることより、レーザ光線の照射面の大きさや形状は、泡をガラス板やガラスリボンの表面(レーザ光線進入側表面)に投影したものの大きさや形状により調整することが好ましい。ガラス板表面やガラスリボン表面におけるレーザ光線の最大径Dは、下記式を満たすことが好ましい。
2≦D≦4d1
より好ましくは、d2≦D≦2d1
本発明の製造方法によれば、本発明により得られるガラス板(レーザ光線の照射後のガラスリボンから切り出されたガラス板も意味する)中に存在する泡の最大径を所望の大きさ以下に縮小することができる。ディスプレイ基板として使用されるガラス板の場合、レーザ光線照射後の泡の最大径は350μm未満に縮小することが好ましく、200μm未満に縮小することがより好ましく、100μm未満に縮小されることがさらに好ましい。より高精細の表示装置およびパソコン用のモニター用のガラス板の場合には、許容できる泡が前記のさらに好ましい範囲となることが望ましい。フォトマスクとして使用されるガラス板の場合、内部に存在する泡の最大径は50μm以下に縮小されることが好ましく、20μm以下に縮小されることがより好ましい。
レーザ光線の照射前のガラス中の泡の最大径は、製造方法および製造条件によって相違するが液晶ディスプレイ用ガラス基板の場合に150〜1000μm程度、プラズマディスプレイ用ガラス基板の場合に200〜1000μm程度である。よって、ディスプレイ用基板において、レーザ光線の照射前の泡の最大径に対するレーザ光線の照射後の当該泡の最大径は60%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましい。特に、10%以下であることが好ましい。上記のようにガラス板の用途によって要求される品質(泡の大きさや数)が異なる場合がある。本発明では、泡の最大径はこのような要求品質に従い、レーザ光線の照射前の品質要求を満たさない泡の最大径から、品質要求を満たす最大径に縮小することができ、また、泡を消失させることができる。したがって、また、泡の最大値の縮小割合は、縮小後の最大径が品質要求を満たす最大径となる限り、上記縮小割合に限定されるものではない。
なお、以上の説明は1つの泡に焦点をあてて本発明を説明したものであるが、本発明はガラス板(レーザ光線の照射後のガラスリボンから切り出されたガラス板も意味する)中の泡すべてが上記説明の対象の泡であることに限られるものではない。例えば、ガラス板中の泡によってはレーザ光線照射の対象とならないものがあってもよい。ガラス板において、ある基準(上記要求品質など)を満たす大きさの泡が存在する場合、その泡は本発明におけるレーザ光線照射の対象とする必要はない。本発明において、泡を縮小ないし消失させるとは、ガラス板全体としては、ある基準(上記要求品質など)を満たさない大きさの泡の数を減少ないし消滅させることを意味する。
本発明は、ガラス板製造工程におけるガラスリボンにレーザ光線を照射してガラスリボン中の泡を縮小ないし消失させる、板ガラスの製造方法であることが好ましい。前記温度にあるガラスリボンにレーザ光線を照射する製造方法は、ガラスリボンを冷却し切断して得られたガラス板を、その後前記温度に加熱してレーザ光線を照射する製造方法に比較し、熱エネルギーの利用効率の面で有利である。また、一定速度で流れるガラスリボン中の泡を検出しレーザ光線を照射することは、個々の板ガラス中の泡を検出しレーザ光線を照射する場合に比較して、ガラス板のセッティングなどの操作が必要なく、操作的に容易でかつ効率的である。一方、多品種少量製造の場合には個々のガラス板を加熱してレーザ光線照射を行う方が好ましい場合が少なくない。
以下、ガラスリボンにレーザ光線を照射してガラスリボン中の泡を縮小ないし消失させる本発明の製造方法(以下、ガラスリボン照射法ともいう)についてさらに詳細に説明する。下記説明は、ガラスリボン照射法特有のものでない限り、個々のガラス板を加熱してレーザ光線照射を行う本発明の製造方法の説明にも適用できる。
ガラスリボン照射法における本発明のガラス板の製造方法は、溶融ガラスをガラスリボンに成形する成形工程とガラスリボンを冷却する冷却工程と冷却されたガラスリボンを切断してガラス板とする切断工程とを含むガラス板の製造方法において、ガラスリボンのガラスの粘度が107〜1014.5dPa・sである温度域にあるガラスリボン中の泡に前記レーザ光線を照射して、該泡を縮小ないし消失させる、ガラス板の製造方法である。この方法は、前記温度域にあるガラスリボン中の泡に前記レーザ光線を照射する点を除いて、通常のガラス板の製造方法と特に異なるものではない。通常のガラス板の製造方法と同様に、上記成形工程の前には、一般的な手順として、ガラス原料を加熱溶解させて溶融ガラスとする溶解工程、及び、溶融ガラス中の泡を揮発等により除去する清澄工程を通常有する。
上記成形工程では、軟化点以上の温度にある流動性の溶融ガラスを一定の厚さの連続した板状(リボン状)に成形し、冷却工程では成形工程で形成されたガラスリボンを一定速度で移動させながら徐冷して溶融ガラスを流動性の少ない温度乃至は軟化点以下の温度とし、さらにガラスリボンの温度をそのガラスの歪点以下とし、さらに室温に近い温度まで徐冷して、切断工程で個々のガラス板に切断する。本発明ではこの成形工程から冷却工程におけるガラスリボンのガラスの粘度が107〜1014.5dPa・sである温度域においてレーザ光線を照射する。成形工程における溶融ガラスの成形法は、フロート法、ダウンドロー法、フュージョン法等の各種成形方法を用いることができる。これら成形方法は、成形されるガラスリボンにその長さ方向の引っ張り応力が加えられることにより、ガラスリボン中の泡は前記した略楕円形状となる。
詳しくは後述するが、前述のように所定の温度域にあるガラスリボン中の泡にレーザ光線を照射すると、泡およびその近傍のガラスがレーザ光線を吸収し、加熱される。その結果、ガラスリボン中に存在する泡の径が縮小ないし消失する。さらに泡をガラスリボン内部で浮上させて移動させることもできる。これらの作用により、ディスプレイ基板用ガラス板、特にフラットパネルディスプレイ基板用ガラス板、若しくは、フォトマスク用のガラス板としての使用上問題となる泡が存在しない状態にすることができる。以下、本明細書において、レーザ光線を照射することによって、ガラスリボンに存在する泡の径が縮小する作用のことを「レーザ光線照射による泡縮小作用」といい、レーザ光線を照射することによって、ガラスリボンの特に下表面近傍に存在する泡を浮上させてガラスリボンの内部に移動させる作用のことを「レーザ光線照射による泡浮上作用」という。
図1に示した泡がなす略楕円形状は成形方法によっても異なるが、フロート法で成形されたガラスリボン10を例にとると、泡1の最大径(長径)d1および最小径(短径)d2の関係は一般的に以下のようになる。
1/d2=1.5〜10
この関係から明らかなように、ガラスリボン10の内部に存在する泡1の径で問題となるのは、泡1の最大径、すなわち略楕円形状をした泡1の長径d1である。なお、フュージョン法もしくはダウンドロー法といった他の成形方法で成形されたガラスリボンにおいても、ガラスリボンの内部に存在する泡は、成形時にガラスリボンの長さ方向に引き伸ばされて略楕円形状になることが多い。
なお、フュージョン法やダウンドロー法などの成形方法においては、ガラスリボンは水平方向以外の方向(通常は鉛直方向)に移動させるため、前記した泡の浮上による破泡や泡を表面から遠ざける作用は有効とはいえない。しかし、これら成形方法によって形成されるガラスリボン中の略楕円形状の泡の長径はほぼ鉛直方向に存在していることから、泡の浮力により効果的にその泡の最大径を縮小することができると考えられる。以下の説明では、フロート法などの、ガラスリボンを水平方向に移動して冷却するガラス板の製造方法について説明する。
本発明の方法において、レーザ光線照射による泡縮小作用の原理として以下の3通りの原理が考えられる。
第1の原理として、ガラスリボン10に存在する泡1に向けてレーザ光線を照射すると、泡1近傍のガラス、より具体的には、泡1との境界面付近のガラスが加熱されることによって、泡1との境界面付近のガラスが流動性を持つようになる。この際、泡1の界面における圧力が均一になるように、泡1の形状が略楕円形状から球状に変化する。この結果、泡1の形状が球状に変化することによって、泡1の最大径が略楕円形状時に比べて縮小される。
第2の原理として、泡1がガラスリボン10の上表面(この場合、図上方からレーザ光線で照射されるとする。)付近に存在する場合、泡1近傍からガラスリボン10の表面にわたる領域のガラスが加熱され、この領域のガラスが流動性を持つようになる。これによって、泡1がガラスリボン10の表面へと浮上する。ガラスリボン10の表面に達した泡1は破泡して消失する。すなわち、この原理ではガラスリボン10内部の泡1は実質的に消失するため、ガラスリボン10内部の泡1の最大径はゼロとなる。
第3の原理として、泡1近傍、より具体的には、泡1との境界面付近のガラスが加熱されることによって、泡1との境界面付近のガラスが膨張する。泡1との境界面付近のガラスの膨張によって、泡1が押し潰されて泡1の体積が減少する。これにより泡1の最大径が縮小する。泡1近傍のガラスの温度が上昇した際、泡1も膨張しようとするが、気体である泡1の膨張力は、ガラスの膨張力に比べてはるかに弱い。結果的に近傍のガラスの膨張によって泡1の体積が減少するので、泡1の最大径が縮小する。
本発明の方法では、上記した3通りの原理のいずれか、またはこれらの組み合わせにより、ガラスリボン10に存在する泡1の最大径を所望の大きさ以下に縮小することができる。前述したように、ディスプレイ基板として使用されるガラスリボン10の場合、レーザ光線照射後の泡1の最大径は350μm未満に縮小することが好ましく、200μm未満に縮小することがより好ましく、100μm未満に縮小されることがさらに好ましい。
より高精細の表示装置およびパソコン用のモニター用のガラスリボン10の場合には、許容できる泡が前記のさらに好ましい範囲となることが望ましい。フォトマスクとして使用されるガラスリボン10の場合、内部に存在する泡1の最大径は50μm以下に縮小されることが好ましく、20μm以下に縮小されることがより好ましい。
一方、レーザ光線照射による泡浮上作用については以下の原理が考えられる。
泡1がガラスリボン10の下表面付近に存在する場合、レーザ光線をガラスリボン10の上表面側から照射することによって、泡1近傍、特に、泡1に対して上方のガラスが加熱され流動性を持つようになる。これによって、泡1が上方へと浮上し、ガラスリボン10の内部へと移動する。
液晶ディスプレイ基板の場合、最大径が100μm未満の泡であっても、基板表面に最大径が80μm以上の開放泡が存在すると、液晶ディスプレイの基板表面に形成される配線を断線してしまう。
したがって、液晶ディスプレイ基板用のガラス板は、表面に最大径が80μm以上の開口泡が存在してはならない。しかも、液晶ディスプレイ基板用のガラス板は、表面に存在する欠点を除去するため、表面がエッチング処理される場合があり、製造段階には表面に開口泡が存在しない場合であっても、表面付近に最大径が80μm以上の泡が存在すると、エッチング処理によってガラス板の表面に最大径が80μm以上の開口泡が生じる場合がある。このため、液晶ディスプレイ基板用のガラス板は、表面から深さ10μmの範囲には、最大径が80μm以上の泡が存在してはならない。
本発明の方法では、ガラスリボンの裏面から深さ10μmの範囲に最大径が80μm以上の泡が存在する場合であっても、レーザ光線照射による泡浮上作用により、ガラスリボンの内部に泡を移動させることで、ガラスリボンの裏面から深さ10μmの範囲に最大径が80μm以上の泡が存在しない状態にすることができる。他方、ガラスリボンの表面から深さ10μmの範囲に最大径が80μm以上の泡が存在する場合については、レーザ光線照射による泡縮小作用の第2の原理によって、泡を破泡、消滅させることにより、ガラスリボンの表面から深さ10μmの範囲に最大径が80μm以上の泡が存在しない状態にすることができる。
本発明の方法において、ガラスリボンに対する吸収率が30%以上となる波長域のレーザ光線を用いる理由は、泡およびその近傍のガラスがレーザ光線を吸収し、短時間で温度上昇させる必要があるからである。ガラスリボンに対するレーザ光線の吸収率は、ガラスの組成、厚さ、およびレーザ光線の波長域によって異なるので、ガラスリボンのガラス組成および厚さに応じて、使用するレーザ光線の波長域を適宜選択する必要がある。例えば、ソーダライム系ガラスで厚さが2mmの場合、波長360nm以下、好ましくは330nm以下と、波長2500nm以上の2つの領域においてレーザ光線に対する吸収率は30%以上となる。例えば、無アルカリガラスで厚さが0.7mmの場合、波長360nm以下、好ましくは330nm以下と、波長2700nm以上の2つの領域においてレーザ光線に対する吸収率は30%以上となる。なお、ガラスリボンの厚さが増えると、同じ波長に対する吸収率は増加するため、上記の吸収率が30%以上となる波長の範囲は広がる。2700nm以上であると、ソーダライム系ガラスと無アルカリガラスとを共用できるため好ましい。
本発明の方法においては、レーザ光線の波長の前記2つの領域のうち低い方の領域での下限値は、レーザの取り扱いを考慮すると、X線の範囲ではなく10nm以上が好ましく、100nm以上がより好まく、150nm以上がさらに好ましい。
また、本発明の方法においては、レーザ光線の波長の前記2つの領域のうち高い方の領域での上限値は、COレーザの波長である10600nmが好ましい。
本発明の方法では、移動するガラスリボンにレーザ光線を照射することを考慮すると短時間で温度を上げるために、ガラスリボンに対する吸収率が50%以上となる波長域のレーザ光線を使用することが好ましい。
レーザ光線が照射されるガラスの歪点および軟化点は、ガラスの組成によって異なるので、ガラス組成に応じて、レーザ光線を照射する温度域を適宜選択する必要がある。具体的には、例えば、あるソーダライムガラスでは歪点および軟化点がそれぞれ510℃および729℃である。あるプラズマディスプレイ基板用ガラスでは歪点および軟化点がそれぞれ570℃および830℃である。ある無アルカリガラスでは歪点および軟化点がそれぞれ670℃および950℃である。これらの温度は、各対象ガラスのガラス組成の違いによって当然ながら変動する。本発明におけるガラスとしては、歪点が450〜750℃、軟化点が650〜1100℃で、両者の差が150℃以上のガラスが好ましい。特に、歪点が500〜700℃、軟化点が700〜1000℃で、両者の差が200〜350℃のガラスが好ましい。
本発明の方法では、ガラスの粘度が107dPa・sとなる温度以下の温度域でガラスリボンにレーザ光線を照射するため、実質的に流動性を持たない状態のガラス中に存在する泡に向けてレーザ光線を照射することになる。これは、ガラスリボン中に存在する泡に向けてレーザ光線を照射する操作を行う上で重要である。
冷却工程では、ガラスリボンに成形されたガラスは、徐冷窯へと搬送され、該徐冷窯内を移動しながら徐冷される。したがって、本発明の方法では、ガラスリボン中に存在する泡にレーザ光線を照射する場合、徐冷窯へと移動する途中のガラスリボン中の泡に向けて、または、徐冷窯内を移動するガラスリボン中の泡に向けて、レーザ光線を照射することになる。すなわち、ガラスリボン中の泡に向けてレーザ光線を照射するためには、ガラスリボンの移動方向に沿ってレーザ光線を走査する必要がある。したがって、静止したガラス板中の泡にレーザ光線を照射する場合に比べると、泡に向けてレーザ光線を照射する操作が複雑になる。しかし、仮に流動している溶融ガラス中の泡にレーザ光線を照射する場合と比較すると、レーザ光線を照射する操作は容易である。上流から下流へと一定方向に流動している溶融ガラスの場合は、その溶融ガラスの流動に加えて、溶融ガラス内部で泡の位置が変化することにより、泡に向けてレーザ光線を照射する操作がさらに複雑になる。
一方、本発明の方法では、ガラスの粘度が107dPa・sとなる温度以下の温度域でレーザ光線を照射するため、実質的に流動性を持たない状態のガラスリボン中の泡に向けてレーザ光線を照射することになり、ガラスリボンの移動方向に沿ってレーザ光線を走査する必要はあるが、ガラスリボン内部における泡の位置の変化を考慮する必要がなく、泡に向けてレーザ光線を照射する操作が比較的容易である。
さらに、溶融ガラス中の泡にレーザ光線を照射した場合は、レーザ光線照射による泡縮小作用が発揮されたとしても、その溶融ガラスをガラスリボンに成形する際に泡がガラスリボンの長さ方向に引き伸ばされて略楕円形状となるおそれが大きい。このため、いったん縮小した泡の最大径が成形によって拡大され、要求品質を満たさなくなるおそれがある。
本発明の方法では溶融ガラスを成形した後の実質的に流動性がない状態のガラスリボンにレーザ光線を照射することより、そのようなおそれは生じない。
泡はガラスリボン内部に存在することより、本発明の方法においては、ガラスリボンの厚さ方向における泡の位置を考慮して、レーザ光線を泡に集光させる必要がある。しかし、ガラスリボンの厚さは、製品のガラス板の厚さとほぼ等しい厚さを有し、比較的薄いことより、厚さ方向における泡の位置を考慮してレーザ光線を泡に集光させる操作が容易である。製品のガラス板の厚さは、その用途により様々であるが、通常は、0.05〜25mm、好ましくは0.1〜25mmである。したがって、本発明の方法におけるレーザ光線照射位置におけるガラスリボンの厚さは、その位置の温度により製品ガラス板の厚さよりも多少異なるものの、0.05〜25mmであること、さらに0.1〜25mmであることが好ましい。多くの製品ガラス板の厚さは0.1〜10mmであることより、レーザ光線照射位置におけるガラスリボンの厚さは0.1〜10mmであることがより好ましい。例えば、ディスプレイ基板用ガラス板の厚さは通常0.1〜6mmであることより、それを製造する場合の、レーザ光線照射位置におけるガラスリボンの厚さは0.1〜6mmであることが好ましい。
本発明の方法では、ガラスリボン10の内部に存在する泡1に向けて照射するレーザ光線の径、具体的には、ガラスリボン10の表面(照射面)におけるレーザ光線の最大径Dが、下記式(1)を満たすことが好ましい。
2≦D≦4d1 (1)
より好ましくは、d2≦D≦2d1
ガラスリボン10の表面におけるレーザ光線の最大径Dが上記式を満たすレーザ光線を照射することにより、泡1およびその近傍のガラスがレーザ光線を吸収し、レーザ光線照射による泡縮小作用、または、レーザ光線照射による泡浮上作用が好ましく発揮される。
ガラスリボン10の表面におけるレーザ光線の最大径Dは、下記式(2)を満たすことがより好ましい。
1≦D≦2d1 (2)
本発明の方法では、ガラスリボン10の表面(照射面)におけるレーザ光線の中心軸と、泡をガラスリボン10の表面(照射面)の法線方向に投影した形状の中心軸と、の距離Eが、下記式(3)を満たすことが好ましい。
0≦E≦d2/2 (3)
レーザ光線と、ガラスリボンに存在する泡と、が上記式で示される関係を満たしていれば、泡1およびその近傍のガラスがレーザ光線を吸収し、レーザ光線照射による泡縮小作用、または、レーザ光線照射による泡浮上作用が好ましく発揮される。
本発明の方法で用いるレーザ光線は、ガラスリボンに対する吸収率が30%以上となる波長域のレーザ光線である限り特に限定されない。レーザ光源としては、CO2レーザ、YAGレーザ、エキシマレーザ、およびYVO4レーザといった公知のレーザ光源を用いることができる。これらのレーザ光源は単独で使用してもよいし、複数のレーザ光源を組み合わせて使用してもよい。但し、一般的に広く使用されており、かつ高強度の光源が得られることから、CO2レーザ、YAGレーザ、またはエキシマレーザが好ましい。
CO2レーザでは、発振波長10600nmの光線が最も一般的である。この波長領域の光線は、ガラスリボンの厚さによらず、ほぼすべてのガラス組成のガラスリボンに対して吸収率が90%以上となる。
エキシマレーザでは、発振波長157、193、248、308、351nmの光線が一般的である。この波長領域であれば、ガラスリボンの厚さに応じて吸収率が変化するが、ほぼすべてのガラス組成の前記した厚さのガラスリボンに対して吸収率が30%以上となる。
一方、YAGレーザでは、基本波長である1064nmの光線を除く、その高調波である355nmおよび266nmの光線を用いることができる。YVO4レーザについても、同様に高調波の光線を用いることによって、吸収率が30%以上となる。
但し、発振波長とガラスリボンの組成との関係によっては、ガラスリボンに対する吸収率が低く、30%未満となる場合もある。したがって、ガラスリボンに対する吸収率が30%以上となるように、ガラスリボンの組成に応じて、レーザ光の発振波長を適宜選択する必要がある。
本発明の方法で使用するレーザ光源の強度は、ガラスリボンに存在する泡の大きさ、ガラスリボンの厚さ、ガラスリボンの組成、使用するレーザ光源の種類(発振波長、発振形態など)等に応じて適宜選択することができるが、レーザ光線の照射により意図した効果を発揮するためには、光源の強度は高いほうが好ましい。
但し、極端に高強度の光源を使用した場合、ガラスの変質や蒸発が発生する恐れや、ガラスリボン表面に隆起形状が発生する恐れや、ガラスリボン内部に局所的な残留応力若しくは複屈折性が発生する恐れがある。
このため、レーザ光源は、平均出力が0.1〜100Wのレーザ光源を使用することが好ましく、より好ましくは0.5〜50Wであり、1〜30Wであることがさらに好ましい。なお、光源の強度の好適範囲は、使用するレーザ光源の種類によっても異なる。例えば、CO2レーザの場合、ほぼすべてのガラス組成のガラスリボンに対して吸収率が高いため、平均出力が0.1〜50Wのレーザ光源を使用することが好ましく、より好ましくは0.5〜30Wであり、1〜20Wであることがさらに好ましい。一方、YAGレーザまたはYVO4レーザの場合、発振波長とガラスリボンの組成との関係によっては、ガラスリボンに対する吸収率が低くなるので、平均出力が1〜100Wのレーザ光源を使用することが好ましく、より好ましくは2〜50Wであり、5〜30Wであることがさらに好ましい。
レーザ光源の発振形態も特に限定されず、連続発振光(CW光)またはパルス発振光のいずれであってもよい。また、連続光のレーザ光源を使用する場合、ガラスリボンのレーザ光線を照射した部位の温度が過度に上昇することを防止するために、例えば、0.1秒照射した後、0.05秒照射を停止するといった照射サイクルでレーザ光線を断続的に照射してもよい。
レーザ光線の照射時間も泡のある位置や、大きさ、ガラスリボンのガラス組成等に応じて適宜選択することができる。
一般に、照射部位、例えば、ガラスリボン表面(照射面)におけるレーザ光線の形状は円形であるが、略楕円形状をした泡に合わせた断面形状のレーザ光線を照射してもよい。例えば、照射部位におけるレーザ光線の形状が楕円形状になるように、楕円形状のレンズを用いてレーザ光線を照射してもよい。また、ダイクロックミラー等の光学系を利用して、照射部位におけるレーザ光線の形状が楕円形状をなすようにレーザ光線を走査してもよい。さらに、照射部位における全体形状が楕円形状をなすように、複数のレーザ光線を照射してもよい。
これらの場合においても、ガラスリボン10の表面におけるレーザ光線の最大径D、および、ガラスリボン表面におけるレーザ光線の中心軸と泡をガラスリボン表面の法線方向に投影した形状の中心軸との距離Eが、上記式(1)〜(3)を満たすようにレーザ光線を照射することが好ましい。ここで、レーザ光線の最大径Dおよび距離Eは、楕円形状をなすレーザ光線の最大径、および、楕円形状をなすレーザ光線の中心軸と泡をガラスリボン表面の法線方向に投影した形状の中心軸との距離と解する。
本発明の方法では、ガラスリボン中の泡を検出する手順を設け、該手順で検出された泡にレーザ光線を照射することが好ましい。泡を検出する手順でガラスリボンに存在する泡を検出し、検出した泡の大きさや位置等からレーザ光線照射の要否を判断し、要と判断された泡に向けてレーザ光線を照射することが好ましい。ガラスリボンに存在する泡の大きさや位置を検出する方法としては、例えば、カメラで直接観察する方法や、検査用のレーザ光線をガラスリボンに照射して、ガラスリボンに存在する泡からの散乱光をカメラで検出する方法が挙げられる。また、PIV法と呼ばれる粒子の場所と速度を同時に測定する方法もあり、ガラスリボンに存在する泡の検出に好ましく用いることができる。
以下、実施例により本発明についてさらに説明する。
内部に泡が存在するガラス板を用意した。ガラス板は、3cm×3cmの液晶ディスプレイ用ガラス基板(商品名AN100、旭硝子株式会社製、歪点670℃、軟化点950℃)であり、厚みは0.7mmであった。このガラス板中にある泡は、略楕円形をしており、最大径が400μmであった。このガラス板を加熱炉に入れて、ガラス板の温度を800℃にした後、このガラス板中の泡に向けて、CO2レーザ光源から以下の条件で照射した。
光線形態: 連続発振光(CW光)
ガラス板表面における光線の最大径: 1.4mm
平均出力: 5W
照射時間: 10秒
照射後の泡の最大径は、当初の400μmから200μm程度に縮小する。また、ガラス板上の照射領域の近傍およびその周辺を目で確認すると、ガラス板表面の形状の変化、屈折率の変化などは確認できない。
同様に、最大径300μmの泡のガラスを用意して(泡の最大径以外は上記と同様のガラス)、光線の最大径0.5mmのレーサ゛を照射する(光線の最大径以外は上記と同様のレーザ照射条件)。泡の最大径は、当初の300μmから150μm程度に縮小する。また、ガラス板上の照射領域の近傍およびその周辺を目で確認しても、ガラス板表面の形状の変化、屈折率の変化などは確認されない。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2007年11月8日出願の日本特許出願2007−290652に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
以上、本発明の方法について、ディスプレイ基板用ガラス板、特にフラットパネルディスプレイ基板用ガラス板や、フォトマスク用のガラス板を製造した場合の利点について説明したが、これら以外の用途のガラス板、例えば、住宅、ビル等の建造物の窓に使用されるガラス板または自動車、鉄道、航空機、船舶等、輸送機関の窓に使用されるガラス板等を製造した場合であっても、ガラス板中に存在する泡が縮小されることは、視認性や外観を向上させるので好ましい。

Claims (15)

  1. 泡を含むガラス板をそのガラスの粘度が107〜1014.5dPa・sとなる温度に加熱し、該加熱温度下において、前記ガラス板に対する吸収率が30%以上となる波長のレーザ光線を前記ガラス板中の泡に照射して該泡を縮小ないし消失させることを特徴とするガラス板の製造方法。
  2. 前記ガラスの粘度が107〜1014.5dPa・sとなる温度が、ガラスの歪点以上かつ軟化点以下の温度である、請求項1に記載のガラス板の製造方法。
  3. 前記ガラス板の表面における前記レーザ光線の最大径Dが、下記式を満たす請求項1または2に記載のガラス板の製造方法。
    2≦D≦4d1
    (式中、d1およびd2は、それぞれ前記泡を前記ガラス板表面の法線方向に投影した形状における最大径および最小径を表す。)
  4. 前記レーザ光線の照射後において、前記ガラス板に存在する泡の最大径が350μm未満である請求項1〜3のいずれかに記載のガラス板の製造方法。
  5. 溶融ガラスをガラスリボンに成形する成形工程とガラスリボンを冷却する冷却工程と冷却されたガラスリボンを切断してガラス板とする切断工程とを含むガラス板の製造方法であって、
    ガラスリボンのガラスの粘度が107〜1014.5dPa・sである温度域において、ガラスリボンに対する吸収率が30%以上となる波長域のレーザ光線を、ガラスリボン中の泡に照射して、該泡を縮小ないし消失させる工程を備えた、ガラス板の製造方法。
  6. 前記ガラスの粘度が107〜1014.5dPa・sである温度域が、ガラスリボンのガラスの歪点以上かつ軟化点以下の温度域である、請求項5に記載のガラス板の製造方法。
  7. 前記ガラスリボンの表面における前記レーザ光線の最大径Dが、下記式を満たす請求項5または6に記載のガラス板の製造方法。
    2≦D≦4d1
    (式中、d1およびd2は、それぞれ前記泡を前記ガラスリボン表面の法線方向に投影した形状における最大径および最小径を表す。)
  8. 前記ガラスリボンの表面における前記レーザ光線の最大径Dが、下記式を満たす請求項5または6に記載のガラス板の製造方法。
    1≦D≦2d1
    (式中、d1は、前記泡を前記ガラスリボン表面の法線方向に投影した形状における最大径を表す。)
  9. 前記ガラスリボン表面における前記レーザ光線の中心軸と、前記泡を前記ガラスリボン表面の法線方向に投影した形状の中心軸と、の距離Eが、下記式を満たす請求項5〜8のいずれかに記載のガラス板の製造方法。
    0≦E≦d2/2
    (式中、d2は、前記泡を前記ガラスリボン表面の法線方向に投影した形状における最小径を表す。また、前記形状の中心軸とは、前記形状内のある点を通る任意の直交軸に対して、断面2次モーメントがともにゼロとなる軸を表す。)
  10. 前記レーザ光線の波長が、10〜360nm若しくは2700〜10600nmである請求項5〜9のいずれかに記載のガラス板の製造方法。
  11. 前記レーザ光線照射位置のガラスリボンの厚さが0.05〜25mmである請求項5〜10のいずれかに記載のガラス板製造方法。
  12. ガラスリボン中の泡を検出する手順を有し、該手順で検出された泡にレーザ光線を照射する請求項5〜11のいずれかに記載のガラス板製造方法。
  13. 前記レーザ光線の照射後において、前記ガラスリボン中の泡の最大径が350μm未満である請求項5〜12のいずれかに記載のガラス板製造方法。
  14. 前記レーザ光線の照射後において、ガラスリボンの表面から深さ10μmの範囲内に最大径80μm以上の泡が実質的に存在しない請求項5〜13のいずれかに記載のガラス板製造方法。
  15. 前記レーザ光線の光源が、CO2レーザ、YAGレーザ、エキシマレーザ、及びYVO4レーザからなる群から選択される少なくとも一つである請求項5〜14のいずれかに記載のガラス板製造方法。
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