JP2015061809A - 繊維状ガラス組成物の製造方法、繊維状ガラス組成物の製造装置、繊維状ガラス組成物、およびガラス素材 - Google Patents

繊維状ガラス組成物の製造方法、繊維状ガラス組成物の製造装置、繊維状ガラス組成物、およびガラス素材 Download PDF

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Abstract

【課題】例えば、ES法に見られるようなゾル・ゲル法の実施工程などを行う必要もなく、製造時間の短縮化を図ることが可能な、繊維状ガラス組成物の製造方法、繊維状ガラス組成物の製造装置、繊維状ガラス組成物、および該繊維状ガラス組成物を備えるガラス素材を提供する。
【解決手段】レーザー光Lを板ガラス100の表面におけるメルト領域100内で走査させながら照射して、板ガラス100におけるメルト領域100内を、表面側から裏面側へかけて板ガラス100の軟化点以上の温度に加熱することにより、板ガラス100の裏面側に繊維状ガラス組成物101を生成させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば、平均繊維径が1[nm]〜2[μm]程度の微細な繊維状ガラス組成物の製造方法、繊維状ガラス組成物の製造装置、繊維状ガラス組成物、および該繊維状ガラス組成物を備えるガラス素材の技術に関する。
例えば、再生医療の分野においては、細胞を培養する際の基材(スキャフォールド)として、多孔質材料が多く用いられる。
前記多孔質材料としては、近年、平均繊維径がナノサイズとなる微細な繊維組成物(ナノファイバー)が知られている(例えば、「特許文献1」および「特許文献2」を参照)。
ここで、ナノファイバーの主な製造方法としては、従来から、エレクトロスピニング法(以下、「ES法」と記載)が知られている(例えば、「特許文献3」を参照)。
そして、ナノファイバーの中でも、ガラス製のナノファイバー(以下、「繊維状ガラス組成物」と記載)は、樹脂製のナノファイバーなどと比べて、化学的耐久性に優れているなどの理由から、大いに注目されている(例えば、「特許文献4」を参照)。
特開2005−290610号公報 特開2004−290133号公報 米国特許第1975504号明細書 特開2007−319074号公報
しかしながら、このような繊維状ガラス組成物の製造方法に関する技術については、以下に示す理由から、未だ完全に確立されるに至っていない。
即ち、特許文献3に開示される前記ES法は、主に、樹脂製のナノファイバーに対して確立された製造方法であるところ、前記ES法に基づき、繊維状ガラス組成物を製造しようとすれば、該繊維状ガラス組成物の原材料を、ゾル・ゲル法によって液相中にて合成する工程が別途必要となり、製造時間が長くなるという問題があった。
本発明は、以上に示した問題点を鑑みてなされたものであり、例えば、ES法に見られるようなゾル・ゲル法の実施工程などを行う必要もなく、製造時間の短縮化を図ることが可能な、繊維状ガラス組成物の製造方法、繊維状ガラス組成物の製造装置、繊維状ガラス組成物、および該繊維状ガラス組成物を備えるガラス素材を提供することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、本発明の請求項1に係る繊維状ガラス組成物の製造方法は、対向する二面を備えるガラス素材にレーザー光を照射して繊維状のガラス組成物を製造する、繊維状ガラス組成物の製造方法であって、前記レーザー光を前記ガラス素材の一方の面における所定の領域内で走査させながら照射して、前記ガラス素材における前記所定の領域内を、一方の面側から他方の面側へかけて前記ガラス素材の軟化点以上の温度に加熱することにより、前記ガラス素材の他方の面側に前記繊維状のガラス組成物を生成させることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る繊維状ガラス組成物の製造方法は、前記レーザー光の前記ガラス素材の一方の面における照射点は、前記所定の領域内にて、渦巻形状の走査軌跡を描くように走査されることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る繊維状ガラス組成物の製造方法は、前記レーザー光の前記ガラス素材の一方の面における照射点は、前記所定の領域内にて、矩形波形状の走査軌跡を描くように走査されることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る繊維状ガラス組成物の製造方法は、前記レーザー光の照射点は、前記所定の領域内において予め定められた走査経路の始点から終点へ向けて、繰り返し走査され、または前記始点と前記終点とを往復するよう走査されることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る繊維状ガラス組成物の製造方法は、前記レーザー光の照射による前記繊維状のガラス組成物の生成中に、前記ガラス素材における、レーザー光を照射する前記所定の領域の位置を、連続的または断続的に移動することを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る繊維状ガラス組成物の製造方法は、前記レーザー光の焦点位置を、該レーザー光の光源から見て前記ガラス素材より遠方に設定することを特徴とする。
また、本発明の請求項7に係る繊維状ガラス組成物の製造方法は、前記レーザー光の焦点位置を、前記ガラス素材内部に設定することを特徴とする。
また、本発明の請求項8に係る繊維状ガラス組成物の製造方法は、前記ガラス素材は円筒形状を成し、前記レーザー光を前記ガラス素材の外周面に照射し、前記レーザー光の照射による前記繊維状のガラス組成物の生成中に、前記ガラス素材を、前記円筒形状の軸心を中心として連続的または断続的に回転させるとともに、前記軸心方向に沿って連続的または断続的に移動させることを特徴とする。
一方、本発明の請求項9に係る繊維状ガラス組成物の製造装置は、対向する二面を備えるガラス素材にレーザー光を照射して繊維状のガラス組成物を製造するための、繊維状ガラス組成物の製造装置であって、レーザー光を照射するレーザー光照射手段を備え、前記レーザー光照射手段により、前記レーザー光を前記ガラス素材の一方の面における所定の領域内で走査させながら照射して、前記ガラス素材における前記所定の領域内を、一方の面側から他方の面側へかけて前記ガラス素材の軟化点以上の温度に加熱することにより、前記ガラス素材の他方の面側に前記繊維状のガラス組成物を生成させることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項10に係る繊維状ガラス組成物は、請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の繊維状ガラス組成物の製造方法によって製造された繊維状ガラス組成物であって、平均繊維径が1nm〜2μmであることを特徴とする。
また、本発明の請求項11に係る繊維状ガラス組成物は、前記平均繊維径より大きな直径の粒状部を有することを特徴とする。
さらに、本発明の請求項12に係るガラス素材は、請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の繊維状ガラス組成物の製造方法によって製造された繊維状ガラス組成物、または、請求項10もしくは請求項11に記載の繊維状ガラス組成物を備えることを特徴とする。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明の請求項1における繊維状ガラス組成物の製造方法によれば、例えば、ES法に見られるようなゾル・ゲル法の実施工程などを行う必要もなく、製造時間の短縮化を図ることができる。
また、本発明の請求項2における繊維状ガラス組成物の製造方法によれば、単純な渦巻形状の走査軌跡を描くようにレーザー光の照射点を走査するだけで、所定の領域内を隈なく走査することが可能であり、該所定の領域内に対して安定的、且つ均一的に熱量を加えることができる。
また、本発明の請求項3における繊維状ガラス組成物の製造方法によれば、直線的な往復移動からなる、単純な矩形波形状の走査軌跡を描くようにレーザー光の照射点を走査するだけで、所定の領域内を隈なく走査することが可能であり、該所定の領域内に対して安定的、且つ均一的に熱量を加えることができる。
その結果、極めて繊維径の細い繊維状ガラス組成物を安定して大量に製造できる。
また、本発明の請求項4における繊維状ガラス組成物の製造方法においては、レーザー光の照射点を走査する際の、渦巻形状の走査軌跡の方向を、中心側の位置から外周側へ向かう方向、または前記所定の領域の外周側の位置から中心側へ向買う方向の何れか一方向に限定したうえで、所定の領域内にてレーザー光の照射点を繰り返し走査するため、前記所定の領域内にて、一度通過したレーザー光が再び通過するタイミングは、全ての場所で同じであり、前記所定の領域内に対して安定的、且つ均一的に熱量を加えることができる。
また、本発明の請求項5における繊維状ガラス組成物の製造方法によれば、ガラス素材の移動方向に沿って、連続的または断続的に、該ガラス素材にレーザー光を照射することができ、繊維状ガラス組成物の製造作業の効率化を図りつつ、該繊維状ガラス組成物の生成量の増加を図ることができる。
また、形成される複数の繊維状ガラス組成物が互いに絡み合うことで、該繊維状ガラス組成物の形態が、安定して保持されるため、該繊維状ガラス組成物の回収作業の容易化を図ることができる。
また、本発明の請求項6における繊維状ガラス組成物の製造方法によれば、一方の面側から他方の面側に向かって、ガラス素材を板厚方向に一気に効率良く加熱できるため、繊維状ガラス組成物の成形速度を速くすることができる。
また、本発明の請求項7における繊維状ガラス組成物の製造方法によれば、レーザー光のエネルギーの拡散を抑制して、加熱不足に起因する繊維状ガラス組成物の成形不良等を抑制することができる。
また、本発明の請求項8における繊維状ガラス組成物の製造方法によれば、円筒形状のガラス素材の回転方向および移動方向に沿って、連続的または断続的に、該ガラス素材にレーザー光を照射することができ、繊維状ガラス組成物の製造作業の効率化を図りつつ、該繊維状ガラス組成物の生成量の増加を図ることができる。
また、形成される複数の繊維状ガラス組成物が互いに絡み合うことで、該繊維状ガラス組成物の形態が、安定して保持されるため、該繊維状ガラス組成物の回収作業の容易化を図ることができる。
一方、本発明の請求項9における繊維状ガラス組成物の製造装置によれば、繊維状ガラス組成物を製造する際の製造時間の短縮化、作業効率の改善、および設備コストの低減化を図ることができる。
さらに、本発明の請求項10における繊維状ガラス組成物によれば、繊維状ガラス組成物を製造する際の製造時間の短縮化、作業効率の改善、および設備コストの低減化が図られた製造方法によって製造された繊維状ガラス組成物であって、複数の粒状の粒子を内部に有することにより、絡み合う複数の微細なガラス繊維同士の結合状態が、より強固なものとなり、全体的に安定した形態に保持された繊維状ガラス組成物を提供することができる。
また、本発明の請求項11における繊維状ガラス組成物によれば、例えば、再生医療の分野において、化学的耐久性に優れているなどの理由から、近年大いに注目されている、繊維状ガラス組成物(ガラス製ナノファイバー)(以下、「繊維状ガラス組成物」と記載)を提供することができる。
さらに、本発明の請求項12におけるガラス素材によれば、製造された繊維状ガラス組成物に直接手を触れることなく、ガラス素材を把持しつつ、該繊維状ガラス組成物を持ち運ぶことができるため、該繊維状ガラス組成物の取り扱いが容易である。
本発明の一実施形態に係る繊維状ガラス組成物製造装置の全体的な構成を示した図。 製造された繊維状ガラス組成物の回収方法の概略を示した図。 その他の、製造された繊維状ガラス組成物の回収方法の概略を示した図。 本発明の第一実施形態に係る繊維状ガラス組成物の製造方法の概略を示した図。 照射対象物にレーザー光Lを照射する際の、該レーザー光Lの走査軌跡を示した図であって、(a)は渦巻状の走査軌跡を示した概念図、(b)は同心円形状の走査軌跡を示した概念図、(c)は略矩形渦巻状の走査軌跡を示した概念図、(d)は同心矩形状の走査軌跡を示した概念図、(e)は矩形波形状の走査軌跡を示した概念図。 第一実施形態に係る繊維状ガラス組成物の製造方法によって製作された、繊維状ガラス組成物を備える板ガラスを示した図であって、(a)は繊維状ガラス組成物の全体を示した拡大図(×15倍)、(b)は図6(a)に記載の領域Aを示した拡大図(×30倍)。 第一実施形態に係る繊維状ガラス組成物の製造方法によって製作された、繊維状ガラス組成物を示した図であって、(a)は繊維状ガラス組成物の全体を示した拡大図(×1000倍)、(b)は図7(a)に記載の領域Bを示した拡大図(×5000倍)。 本発明の第二実施形態に係る繊維状ガラス組成物の製造方法の概略を示した図。 第二実施形態に係る繊維状ガラス組成物の製造方法によって製作された、繊維状ガラス組成物を備える板ガラスを示した図であって、繊維状ガラス組成物の全体を示した拡大図(×2.5倍)。 本発明の第三実施形態に係る繊維状ガラス組成物の製造方法の概略を示した図。 第三実施形態に係る繊維状ガラス組成物の製造方法によって製作された、繊維状ガラス組成物を備える板ガラスを示した図であって、繊維状ガラス組成物の全体を示した拡大図(×2.5倍)。 本発明の第四実施形態に係る繊維状ガラス組成物の製造方法の概略を示した図。 検証実験におけるレーザーの走査方法を示した図。 検証実験における板ガラスのメルト領域の横断面形状を示した拡大図(×100倍)。
次に、発明の実施の形態を説明する。
[繊維状ガラス組成物製造装置1の全体構成]
先ず、本発明における繊維状ガラス組成物の製造方法を具現化する繊維状ガラス組成物製造装置1(以下、単に「製造装置1」と記載する)の全体構成について、図1、図2、および図3を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図1、図2、および図3の上下方向を製造装置1、または板ガラス100の上下方向と規定して説明する。
本実施形態における製造装置1は、図1に示すように、対向する二面を備えるガラス素材(例えば、板ガラス100)にレーザー光Lを照射することにより、平均繊維径が1[nm]〜2[μm]程度、より好ましくは10[nm]〜1[μm]の微細な繊維状ガラス組成物(ガラス製ナノファイバー)101を製造するための装置である。
ここで、前記板ガラス100は、無アルカリガラスや石英ガラス、ソーダガラス、ホウ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス、アルミン酸塩ガラスなど、何れの材料のものであってもよい。
製造装置1には、レーザー光Lを照射するためのレーザー光照射手段10が備えられる。
前記レーザー光照射手段10は、主にレーザー発振器11、ガルバノスキャナ12、およびfθ(エフシータ)レンズ13などにより構成される。
レーザー発振器11は、レーザー光Lを発振させて外部に放出するための機器である。
レーザー発振器11によって発振されるレーザー光Lについては、後述するように、板ガラス100のメルト領域100A(100B、100C、100D、または100E。図4を参照)内を、局所的に軟化点以上の温度にまで加熱することが可能であれば、例えば、フェムト秒レーザーやピコ秒レーザーなど、何れのパルス幅であってもよく、また、炭酸ガスレーザーやエキシマレーザーなど、何れの波長であってもよい。
なお、レーザー発振器11にて発振されたレーザー光Lは、その後、ガルバノスキャナ12の内部へと導かれる。
次に、ガルバノスキャナ12について説明する。
ガルバノスキャナ12は、板ガラス100の一側面に、レーザー発振器11にて発振され放出されるレーザー光Lを走査するための、光学系の一つとしてレーザー光照射手段10に配設されるものである。
ガルバノスキャナ12には、複数(本実施形態においては、二個)のガルバノミラー121・121が内装される。
前記各ガルバノミラー121は、エンコーダーが内装された駆動モータ121a、および該駆動モータ121aの出力軸の先端部に固設される鏡面体121bなどにより構成される。
また、鏡面体121bは、駆動モータ121aの出力軸が、所定の回転方向、且つ回転角度だけ回転するのに伴って、平面部が所定の方向に向けられるようになっている。
このような構成からなるガルバノスキャナ12に対して、レーザー発振器11よりレーザー光Lが放出される。
レーザー発振器11より放出されたレーザー光Lは、ガルバノスキャナ12の内部へと導入される。
そして、レーザー光Lは、複数のガルバノミラー121・121の鏡面体121b・121bによって反射されることにより屈曲され、ガルバノスキャナ12の外部へと導出される。
ところで、各ガルバノミラー121における駆動モータ121aの制御については、それぞれ所定のプログラムが予め設定されており、該プログラムに基づき、高速・高精度に駆動モータ121aの運転が制御されることにより、鏡面体121bの平面部の向きがフレキシブルに変更され、ガルバノスキャナ12より導出された後のレーザー光Lの進行方向が自在に変更されるようになっている。
なお、ガルバノスキャナ12より導出されたレーザー光Lは、その後、fθレンズ13へと導かれる。
次に、fθレンズ13について説明する。
fθレンズ13は、集光レンズの一種である。
fθレンズ13には、互いに対向配置された複数枚のレンズ(図示せず)が備えられ、レンズ面の中心部と周辺部とにおいて該レンズ面を通過する様々なレーザー光の走査速度が常に一定の値となるように、また、レーザー光Lが板ガラス100に常に垂直に照射されるよう設計されている。
なお、fθレンズには種々のものがあり、上記以外の構成のものを使用することも可能である。
そして、ガルバノスキャナ12より導出されたレーザー光Lは、fθレンズ13を通過して、板ガラス100の表面(本実施形態においては、上面)に照射される。
ここで、レーザー光Lは、fθレンズ13を通過することによって、所定のスポット径で、板ガラス100の表面(上面)上に照射される。
なお、レーザー光Lの焦点位置は、レーザー光Lの焦点深度や板ガラス100の特性等に応じて任意の位置に定めてよい。
例えば、レーザー光Lの焦点深度が比較的深い場合や、板ガラス100の板厚が比較的薄い場合には、レーザー光Lの焦点位置はレーザー発振器11から見て板ガラス100より遠方(本実施形態においては板ガラス100の下面より下に外れた位置)に位置することが好ましい。具体的には、板ガラス100の下面を基準として0[mm]〜10[mm]の範囲内に位置することが好ましい。
このような焦点位置とすることによって、板ガラス100を板厚方向に下面側まで一気に効率良く加熱できるため、繊維状ガラス組成物101の成形速度を速くすることができる。
また、レーザー光Lの焦点深度が浅い場合や板ガラス100の板厚が比較的厚い場合には、レーザー光Lの焦点位置は、板ガラス100の内部(板ガラス100の上面、下面、およびこれらの間の領域を含む)に位置することが好ましい。
このような焦点位置とすることによって、レーザー光Lのエネルギーの拡散を抑制して、加熱不足に起因する繊維状ガラス組成物101の成形不良等を抑制することができる。
なお、後述するように、板ガラス100に照射されるレーザー光Lはガルバノミラー121の動作によって進行方向を変更され、板ガラス100の表面におけるレーザー光Lの照射点Lp(図4を参照)が所定の走査軌跡を描くように走査される。
つまり、ガルバノミラー121の動作によって、fθレンズ13を通過するレーザー光Lの照射方向が任意に変化することとなるが、前述したように、fθレンズ13が、レンズ面の何れの箇所を通過するレーザー光に対しても、その走査速度が常に一定の値となるように構成されていることから、安定したスポット径をもって、板ガラス100に前記レーザー光Lを照射することができる。
以上のような構成からなる製造装置1において、板ガラス100が投入され、水平状態で所定の位置にセットされると、レーザー発振器11よりレーザー光Lが発振される。
レーザー発振器11より発振されたレーザー光Lは、ガルバノスキャナ12、fθレンズ13と順に通過した後、板ガラス100の表面(上面)上に所定のスポット径をもって照射される。
その後、予め設定された所定のプログラムに基づき、ガルバノミラー121の動作が制御され、板ガラス100の表面(上面)上にて、レーザー光Lの照射点Lpが、繰り返し走査される。
なお、この際のレーザー光Lの具体的な走査方法については、後述する、「レーザー光Lの走査方法(第一乃至第四実施形態)」によって示されるような、様々な方法が考えられる。
板ガラス100の表面(上面)上における、レーザー光Lの照射点Lpが繰り返し走査される所定の領域(以下、「メルト領域100A(100B、100C、100D、または100E)」と記載する)内は、前記レーザー光Lの照射による熱量が加えられ、当該所定の領域内の板ガラス100は加熱される。
そして、後述するように、板ガラス100のメルト領域100A(100B、100C、100D、または100E)における加熱は、板ガラス100の表面(上面)側から裏面(下面)側へ向けて進行し、やがて裏面(下面)にまで到達する。これにより、前記裏面(下面)において、繊維状ガラス組成物101が製造される。
このように、本実施形態にける、製造装置1による繊維状ガラス組成物101の製造方法においては、板ガラス100の裏面(下面)に繊維状ガラス組成物101が製造されるため、レーザー光Lとの干渉を気にすることなく、該繊維状ガラス組成物101を回収することができるのである。
なお、図2に示すように、製造装置1においては、製造された繊維状ガラス組成物101の回収手段として、例えば、エアーWaを繊維状ガラス組成物101に向けて放出するエアブロー手段16や、繊維状ガラス組成物101周囲のエアーWbを吸気する吸気手段17などが配設されている。
そして、エアブロー手段16によるエアーWaによって、製造された繊維状ガラス組成物101は、吸気手段17側へと吹き流される一方、外気エアーWbとともに該吸気手段17によって吸い込まれ、図示せぬ容器中に集められ回収される。
また、図3に示すように、製造装置1において、製造された繊維状ガラス組成物101の回収手段として、例えば、エアーWaを繊維状ガラス組成物101に向けて放出するエアブロー手段16や、軸心を中心に回動可能に配設される回転ドラム18などを配設することとしてもよい。
即ち、エアブロー手段16によるエアーWaによって、製造された繊維状ガラス組成物101は、回転ドラム18側へと吹き流され、該回転ドラム18によって巻き取られて回収される。
こうして、回収された繊維状ガラス組成物101の量が、所定量に到達すると、レーザー発振器11の動作は一旦停止し、レーザー光Lの照射が一時中断される。
そして、繊維状ガラス組成物101が回収された板ガラス100は、製造装置1より取出される。
その後、新たな板ガラス100が再び製造装置1に投入され、繊維状ガラス組成物101の製造が繰り返されるのである。
なお、製造された繊維状ガラス組成物101は、板ガラス100より引き離されることなく、該板ガラス100とともに回収されることとしてもよい。
このような、繊維状ガラス組成物101が備えられる板ガラス100は、該繊維状ガラス組成物101に直接手を触れることなく、板ガラス100を把持しつつ、前記繊維状ガラス組成物101を持ち運ぶことができるため、前記繊維状ガラス組成物101にとって、取り扱いが容易である。
[レーザー光Lの走査方法(第一実施形態)]
次に、繊維状ガラス組成物101を製造する際の、第一実施形態におけるレーザー光Lの走査方法について、図4、図5、図6、および図7を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図4の上下方向を板ガラス100の上下方向と規定して説明する。
前述したように、製造装置1による繊維状ガラス組成物101の製造において、板ガラス100の表面(上面)上に照射されるレーザー光Lの照射点Lpは、所定のプログラムに基づき該表面(上面)上にて繰り返し走査される。
ここで、第一実施形態におけるレーザー光Lの走査方法においては、図4に示すように、板ガラス100の表面(上面)上の所定の箇所に、一箇所のメルト領域100A(100B、100C、100D、または100E)を想定し、該メルト領域100A(100B、100C、100D、または100E)内を隈なく塗り潰すようにして、レーザー光Lの照射点Lpを繰り返し走査させることを特徴とする。つまり、レーザー光Lを、板ガラス100の表面(上面)における所定の領域(メルト領域100A(100B、100C、100D、または100E))内で走査させながら照射する。
例えば、図5(a)に示すように、メルト領域100A内におけるレーザー光Lの照射点Lpの走査軌跡は、渦巻形状とすることができる。
具体的には、円形状のメルト領域100Aを予め想定し、該メルト領域100Aの中心の位置(図5(a)におけるレーザー光Lの照射点Laの位置)より、徐々に外周方向に広がるようにして、該メルト領域100A内を隈なく塗り潰すように、レーザー光Lの照射点Lpを繰り返し走査させるのである。
もちろん、メルト領域100Aの外周と内接する位置より、該メルト領域100Aの中心に向かって、レーザー光Lの照射点Lpを渦巻形状に繰り返し走査させることも可能である。
このように、本実施形態においては、レーザー光Lが走査されながら照射される所定の領域であるメルト領域100Aは円形状に想定され、該メルト領域100A内にて、レーザー光Lの照射点Lpは、前記メルト領域100Aと同心状の渦巻形状の走査軌跡を描くように走査される。
この際、レーザー光Lの照射点Lpは、メルト領域100A内において予め定められた走査経路の始点(即ち、メルト領域100Aの中心側の位置)から終点(即ち、メルト領域100Aの外周と内接する位置)へ向けて、繰り返し走査され、または前記始点と前記終点とを往復するよう走査されるようになっている。
また、例えば、図5(b)に示すように、メルト領域100B内におけるレーザー光Lの照射点Lpの走査軌跡は、同心円形状とすることができる。
具体的には、円形状のメルト領域100Bを予め想定し、先ず初めに、該メルト領域100Bの中心近傍の位置(図5(b)におけるレーザー光Lの照射点Lbの位置)より、該メルト領域100Bとの最小の同心円形状を描くようにして、レーザー光Lの照射点Lpを走査させる。
次に、直前の走査軌跡の外周に沿って、さらに拡大された同心円形状を描くようにしてレーザー光Lの照射点Lpを走査させる。
こうして、同心円形状の走査を繰返しながら、徐々に外周方向に広がるようにして、該メルト領域100B内を隈なく塗り潰すように、レーザー光Lの照射点Lpを繰り返し走査させるのである。
もちろん、メルト領域100Bの外周と内接する同心円形状から、徐々に縮小された同心円形状を描くようにして、レーザー光Lの照射点Lpを繰り返し走査させることも可能である。
また、例えば、図5(c)に示すように、メルト領域100C内におけるレーザー光Lの照射点Lpの走査軌跡は、略矩形渦巻形状とすることができる。
具体的には、角丸長方形状のメルト領域100Cを予め想定し、該メルト領域100Cの中心近傍の位置(図5(c)におけるレーザー光Lの照射点Lcの位置)より、徐々に外周方向に広がるようにして、該メルト領域100C内を隈なく塗り潰すように、レーザー光Lの照射点Lpを繰り返し走査させるのである。
もちろん、メルト領域100Cの外周と内接する位置より、該メルト領域100Cの中心に向かって、レーザー光Lの照射点Lpを略矩形渦巻形状に繰り返し走査させることも可能である。
このように、本実施形態においては、レーザー光Lが走査されながら照射される所定の領域であるメルト領域100Cは角丸長方形状に想定され、該メルト領域100C内にて、レーザー光Lの照射点Lpは、直線的に往復移動を繰り返す矩形波形状の走査軌跡を描くように走査される。
この際、レーザー光Lの照射点Lpは、メルト領域100C内において予め定められた走査経路の始点(即ち、メルト領域100Cの中心近傍の位置)から終点(即ち、メルト領域100Cの外周と内接する位置)へ向けて、繰り返し走査され、または前記始点と前記終点とを往復するよう走査されるようになっている。
また、例えば、図5(d)に示すように、メルト領域100D内におけるレーザー光Lの照射点Lpの走査軌跡は、同心矩形状とすることができる。
具体的には、角丸長方形状のメルト領域100Dを予め想定し、先ず初めに、該メルト領域100Dの中心近傍の位置(図5(d)におけるレーザー光Lの照射点Ldの位置)より、該メルト領域100Dとの最小の同心矩形状を描くようにして、レーザー光Lの照射点Lpを走査させる。
次に、直前の走査軌跡の外周に沿って、さらに拡大された同心矩形状を描くようにしてレーザー光Lの照射点Lpを走査させる。
こうして、同心矩形状の走査を繰返しながら、徐々に外周方向に広がるようにして、該メルト領域100D内を隈なく塗り潰すように、レーザー光Lの照射点Lpを繰り返し走査させるのである。
もちろん、メルト領域100Dの外周と内接する同心矩形状から、徐々に縮小された同心矩形状を描くようにして、レーザー光Lの照射点Lpを繰り返し走査させることも可能である。
さらに、例えば、図5(e)に示すように、メルト領域100E内におけるレーザー光Lの照射点Lpの走査軌跡は、矩形波形状とすることができる。
具体的には、長方形状のメルト領域100Eを予め想定し、先ず初めに、該メルト領域100Eの一方の隅部(図5(e)におけるレーザー光Lの照射点Leの位置)より、該隅部との対向側の隅部に向かって、一直線状にレーザー光Lの照射点Lpを走査させる。
次に、直前の走査軌跡に沿って、再び前記一方の隅部に向かって、一直線状にレーザー光Lの照射点Lpを走査させる。
つまり、メルト領域100Eを長方形状(矩形状)に想定し、該メルト領域100E内にて、レーザー光Lの照射点Lpを、直線的に往復移動を繰り返す矩形波形状の走査軌跡を描くようにして、前記メルト領域100E内を隈なく塗り潰すように、繰り返し走査させるのである。
なお、以上に示したレーザー光Lの照射点Lpの走査軌跡の形状は、ほんの一例に過ぎず、予め想定されたメルト領域100A(100B、100C、100D、または100E)内を隈なく塗り潰せるならば、何れのような走査軌跡の形状を採用してもよい。
このような様々な走査軌跡をもって、レーザー光Lの照射点Lpが繰り返し走査されることにより、メルト領域100A(100B、100C、100D、または100E)内においては、安定的、且つ均一的に、前記レーザー光Lの照射による熱量が加えられて蓄積されることとなる。
但し、メルト領域100A(100B、100C、100D、または100E)内において、レーザー光Lの照射点Lpを一回走査させると、該照射点Lpが通過した箇所から、直ちに熱量が外部に奪われるため、前記メルト領域100A(100B、100C、100D、または100E)内におけるレーザー光Lの照射点Lpの走査は、連続的に複数回繰り返されることが好ましい。
これにより、メルト領域100A(100B、100C、100D、または100E)内の全範囲に渡って熱量が蓄積され、該メルト領域100A(100B、100C、100D、または100E)は、板ガラス100の軟化点以上の温度に加熱されて軟化または溶融した、局所的なメルト部に形成される。
そして、図4に示すように、レーザー光Lの照射により、板ガラス100の表面(上面)のメルト領域100A(100B、100C、100D、または100E)内に蓄積された熱は、前記板ガラス100の裏面(下面)側へ伝播し、該裏面(下面)にて前記メルト領域100A(100B、100C、100D、または100E)と対向する位置に想定される裏側メルト領域100a(100b、100c、100d、または100e)にまで蓄積される。
この際、裏側メルト領域100a(100b、100c、100d、または100e)の少なくとも一部が板ガラス100の軟化点に到達する温度にまで加熱されるように、レーザー光Lの照射点Lpの走査が行われる。
即ち、板ガラス100のメルト領域100A(100B、100C、100D、または100E)内においては、レーザー光Lの照射により、まず表面(上面)側が軟化または溶融した後、その軟化または溶融が裏面(下面)側へ進行して、裏面(下面)にまで到達する。
その結果、図6(a)の領域Aによって示すように、板ガラス100の裏面(下面)において、例えば裏側メルト領域100aの周囲には、繊維状ガラス組成物101が生成する。
ここで、図6(b)に示すように、生成する繊維状ガラス組成物101は、平均繊維径が1[nm]〜2[μm]程度の微細なファイバー状の物質である。
具体的には、図7(a)の電子顕微鏡による撮像写真に示すように、複数の微細なガラス繊維が、互いに絡み合った状態の組成物である。
また、本図中の領域Bによって示すように、これらの複数のガラス繊維には、微細な粒状の粒子からなる球状物質101aが所々に存在し、前記複数の微細なガラス繊維と絡み合って内在される。
ここで、図7(b)の電子顕微鏡による撮像写真に示すような、複数のガラス繊維に絡み合う球状物質101aは、以下のようにして製造されると考えられている。
即ち、繊維状ガラス組成物101は、裏側メルト領域100a(100b、100c、100d、または100e)の温度が板ガラス100の軟化点を越えることにより、軟化または溶融した裏側メルト領域100a(100b、100c、100d、または100e)内の板ガラス100が無数の粒子となって、糸を引くようにしてガラス繊維を伴いながら飛散することによって製造される。
この際の無数の粒子が、球状物質101aとなって、繊維状ガラス組成物101内に残留すると考えられている。
このような無数の球状物質101a・101a・・・を内部に有することにより、絡み合う複数の微細なガラス繊維同士の結合状態が、より強固なものとなり、繊維状ガラス組成物101の形態が、安定して保持されるのである。
このように、本実施形態においては、レーザー光Lを板ガラス(ガラス素材)100の一方の面(表面)における、メルト領域(所定の領域)100A(100B、100C、100D、または100E)内で走査させながら照射して、板ガラス(ガラス素材)100におけるメルト領域(所定の領域)100A(100B、100C、100D、または100E)内を、一方の面(表面)側から他方の面(裏面)側へかけて板ガラス(ガラス素材)100の軟化点以上の温度に加熱することにより、板ガラス(ガラス素材)100の他方の面(裏面)側に繊維状ガラス組成物101を生成させることとしている。
これにより、繊維状ガラス組成物を製造する際の製造時間の短縮化、作業効率の改善、および設備コストの低減化を図ることが可能となっている。
具体的には、ガラス素材にレーザー光を照射することによって繊維状ガラス組成物を製造するために、従来のES法に見られるような、ゾル・ゲル法によって繊維状ガラス組成物の原材料を、液相中にて合成する必要もなく、繊維状ガラス組成物の製造時間の短縮化を図ることができる。
[レーザー光Lの走査方法(第二実施形態)]
次に、繊維状ガラス組成物201を製造する際の、第二実施形態におけるレーザー光Lの走査方法について、図8、図9を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図8の上下方向を板ガラス200の上下方向と規定して説明する。
第二実施形態におけるレーザー光Lの走査方法は、前述した第一実施形態におけるレーザー光Lの走査方法と略同等な構成を有する一方、一枚の板ガラス200に対して複数の箇所において繊維状ガラス組成物201・201・・・を製造する点において、前記走査方法(第一実施形態)と相違する。
よって、以下の説明においては、主に前記走査方法(第一実施形態)との相違点について記載し、前記走査方法(第一実施形態)との同等な構成についての記述は省略する。
第二実施形態におけるレーザー光Lの走査方法においては、図8に示すように、板ガラス200の表面(上面)上の所定の箇所に、複数箇所のメルト領域(図示せず)を想定し、該複数箇所のメルト領域内を隈なく塗り潰すようにして、レーザー光Lの照射点Lp(図4を参照)を繰り返し走査させることを特徴とする。
具体的には、例えば、本実施形態の走査方法においては、複数のレーザー光照射手段を備える製造装置が用いられ、これら複数のレーザー光照射手段によって、複数のレーザー光L・L・・・が、板ガラス200の表面(上面)上の、想起された複数のメルト領域内に同時に照射され、照射点Lpが繰り返し走査される。
または、例えば、本実施形態の走査方法においては、一基のレーザー光照射手段を備える製造装置が用いられ、該レーザー光照射手段によって、レーザー光Lが、板ガラス200の表面(上面)上の、想定された複数のメルト領域内に、順に連続して照射され、照射点Lpが繰り返し走査される。
このようにして、板ガラス200の表面(上面)上に複数のレーザー光L・L・・・の照射点Lp・Lp・・・を走査させることにより、図9に示すように、前記板ガラス200の裏面(下面)には、複数の繊維状ガラス組成物201・201・・・が製造されることから、該繊維状ガラス組成物201・201・・・の生成量の増加を図ることができる。
また、この際、板ガラス200の表面(上面)上にて想定される複数箇所のメルト領域の配置位置を、極力隣接させることによって、形成される複数の繊維状ガラス組成物201・201・・・が、互いに絡み合うこととなり、該繊維状ガラス組成物201・201・・・の形態が、全体的に安定して保持されるのである。
[レーザー光Lの走査方法(第三実施形態)]
次に、繊維状ガラス組成物301を製造する際の、第三実施形態におけるレーザー光Lの走査方法について、図10、図11を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図10の上下方向を板ガラス300の上下方向と規定して説明する。
また、図10においては、矢印Cの方向を板ガラス300の搬送方向と規定して記述する。
第三実施形態におけるレーザー光Lの走査方法は、前述した第一実施形態におけるレーザー光Lの走査方法と略同等な構成を有する一方、一枚の板ガラス300に対して、連続的に複数の繊維状ガラス組成物301・301・・・を製造する点において、前記走査方法(第一実施形態)と相違する。
よって、以下の説明においては、主に前記走査方法(第一実施形態)との相違点について記載し、前記走査方法(第一実施形態)との同等な構成についての記述は省略する。
第三実施形態におけるレーザー光Lの走査方法においては、図10に示すように、板ガラス300の表面(上面)上の所定の箇所に、複数箇所のメルト領域(図示せず)を一直線状に順番に想定していき、該複数箇所のメルト領域内を、順番に隈なく塗り潰すようにして、レーザー光Lの照射点Lp(図4を参照)を繰り返し走査させることを特徴とする。
具体的には、例えば、本実施形態の走査方法においては、一基のレーザー光照射手段を備える製造装置が用いられ、該レーザー光照射手段によって、レーザー光Lの照射点Lpが、板ガラス300の表面(上面)上の、想起されたメルト領域内に照射され繰り返し走査される。
また、板ガラス300に対するレーザー光Lの照射とともに、該板ガラス300は、前記製造装置と相対的に、一方側(図10中における矢印Cの方向側)に向かって、連続的に、または断続的に搬送される。
換言すると、板ガラス(ガラス素材)300は、レーザー光Lが照射される前記メルト領域(第一所定領域)の位置と相対的に、連続的または断続的に搬送(移動)される。
このようにして、板ガラス300の表面(上面)上に、レーザー光Lの照射点Lpを、該板ガラス300の搬送方向に沿って一直線状に連続して繰り返し走査させることにより、図11に示すように、前記板ガラス300の裏面(下面)には、複数の繊維状ガラス組成物301・301・・・が、連続的に一直線状に製造されることから、該繊維状ガラス組成物301・301・・・の製造作業の効率化を図りつつ、該繊維状ガラス組成物301・301・・・の生成量の増加を図ることができる。
また、この際、板ガラス300の表面(上面)上に照射されるレーザー光Lのピッチを極力狭くすることにより、形成される複数の繊維状ガラス組成物301・301・・・が近接して互いに絡み合うこととなり、該繊維状ガラス組成物301・301・・・の形態が一体的となり、全体的に安定して保持されるのである。
[レーザー光Lの走査方法(第四実施形態)]
次に、繊維状ガラス組成物401を製造する際の、第四実施形態におけるレーザー光Lの走査方法について、図12を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図12の上下方向を円筒ガラス400の上下方向と規定して説明する。
また、図12においては、矢印Dの方向を円筒ガラス400の搬送方向と、また矢印Eの方向を円筒ガラス400の回転方向と規定して記述する。
第四実施形態におけるレーザー光Lの走査方法は、前述した第一実施形態におけるレーザー光Lの走査方法と略同等な構成を有する一方、照射対象物を円筒ガラス400とするとともに、該円筒ガラス400に対して、連続的に複数の繊維状ガラス組成物401・401・・・を製造する点において、前記走査方法(第一実施形態)と相違する。
よって、以下の説明においては、主に前記走査方法(第一実施形態)との相違点について記載し、前記走査方法(第一実施形態)との同等な構成についての記述は省略する。
第四実施形態におけるレーザー光Lの走査方法においては、図12に示すように、円筒ガラス400の外周面上の所定の箇所に、複数箇所のメルト領域(図示せず)を円周方向および軸心方向に順番に想定していき、該複数箇所のメルト領域内を、順番に隈なく塗り潰すようにして、レーザー光Lの照射点Lp(図4を参照)を繰り返し走査させることを特徴とする。
具体的には、例えば、本実施形態の走査方法においては、一基のレーザー光照射手段を備える製造装置が用いられ、該レーザー光照射手段によって、レーザー光Lが、円筒ガラス400の外周面上の、想定されたメルト領域内に照射され走査される。
また、円筒ガラス400に対するレーザー光Lの照射とともに、該円筒ガラス400は、軸心を中心として一方側(図12中における矢印Eの方向側)に連続的または断続的に回転されるとともに、軸心方向の一方側(図12中における矢印Dの方向側)に向かって、連続的または断続的に搬送される。
換言すると、円筒ガラス(ガラス素材)400を円筒形状に形成し、レーザー光Lを円筒ガラス(ガラス素材)400の外周面に照射し、レーザー光Lの照射による繊維状ガラス組成物401の生成中に、円筒ガラス(ガラス素材)400を、前記円筒形状の軸心を中心として連続的または断続的に回転させるとともに、前記軸心方向に沿って連続的または断続的に搬送(移動)させる。これにより、円筒ガラス400の外周面上におけるレーザー光Lの照射点Lpの位置が、円筒ガラス(ガラス素材)400の動作に伴って移動することとなり、円筒ガラス400の外周面上において、複数のメルト領域が、螺旋状に連続して配置されることとなる。
このようにして、円筒ガラス400の外周面上に、レーザー光Lの照射点Lpを、該円筒ガラス400の円周方向および軸心方向に沿って連続的に繰り返し走査させることにより、前記円筒ガラス400の内周面上には、複数の繊維状ガラス組成物401・401・・・が、連続的に製造される。
この際、円筒ガラス400の外周面上に照射されるレーザー光Lのピッチを極力狭くすることにより、形成される複数の繊維状ガラス組成物401・401・・・が近接して互いに絡み合うこととなり、該繊維状ガラス組成物401・401・・・の形態が一体的となり、全体的に安定して保持される。
また、円筒ガラス400の内周部(内周面によって囲まれた空間)に、例えば圧縮空気Vなどを流通させることにより、製造された繊維状ガラス組成物401・401・・・の前記円筒ガラス400からの回収作業を容易にすることができるのである。
[検証実験]
次に、本実施形態にける繊維状ガラス組成物の製造方法について、その有効性を判断するために、本発明者が行った検証実験について、図13、および図14を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図14の上下方向を板ガラスの上下方向と規定して説明する。
先ず初めに、本発明者は、製造装置によるレーザー光Lの照射対象物として、厚さ0.5[mm]の無アルカリガラスからなる板ガラス(日本電気硝子(株)製:OA−10G)を用意した。
一方、製造装置によるレーザー光照射の条件としては、波長355[nm]、パルス幅約40[ns]のレーザー光を、ガルバノスキャナによって1回、または複数回繰り返して、走査させることとした。
この際、前記レーザー光の周波数は100[kHz]、出力は12[w]程度に設定することとした。
また、fθレンズは焦点距離103[mm]のものを使用するとともに、該fθレンズを通過した後のレーザー光の焦点位置を、前記板ガラスのガラス表面より0.2[mm]程度ガラス内部の位置とし、その際のレーザー光のスポット径が約20[μm]程度となるように設定した。
さらに、図13に示すように、レーザー光Lの照射点Lpは、板ガラスのガラス表面上において、渦巻形状の走査軌跡をもって走査されることとした。
この際、レーザー光Lの照射点Lpの走査速度は、300[mm/s]に設定した。
そして、レーザー光Lの照射点Lpの走行軌跡の条件として、隣り合う走査軌跡間の距離はピッチP[μm]と規定し、また走査軌跡全体の直径寸法は走査範囲S[μm]と規定し、さらにレーザー光Lの走査の繰り返し回数はスキャン回数N[回]と規定することとして、これらのピッチP、走査範囲S、スキャン回数Nの設定値をそれぞれ変更しながら前記板ガラスにレーザー光を照射して繊維状ガラス組成物の生成を試み、レーザー光の照射が行われた複数の板ガラスのサンプルを得た。
こうして得られた板ガラスのサンプルを、金属顕微鏡や走査電子顕微鏡によって各々分析し、繊維状ガラス組成物の発生の有無を確認することとした。以下に、その結果を説明する。
[条件1]
レーザー光Lの照射点Lpの走行軌跡の条件1として、ピッチP[μm]を1[μm]、3[μm]、5[μm]、10[μm]、20[μm]、30[μm]と規定し、また走査範囲S[μm]を500[μm]と規定し、さらにスキャン回数N[回]を1回、3回、5回と規定した場合について、板ガラスの表面(レーザー光Lの入射面)における繊維状ガラス組成物の発生の有無をそれぞれ確認し、[表1]によって示される結果を得た。
なお、以下の[表1]〜[表4]の確認結果において、〇は量的に十分な繊維状ガラス組成物が確認された場合、×は繊維状ガラス組成物の発生が見られない、または量的に不十分な場合であることを示す。
[表1]に示すように、[条件1]の下でレーザー光が照射された板ガラスの表面上においては、全てのピッチPおよびスキャン回数Nについて、量的に十分な繊維状ガラス組成物の発生が見られないことが確認された。
なお、厳密的に言えば、例えば、ピッチPが10[μm]、且つスキャン回数Nが3[回]の条件下において、微量の繊維状ガラス組成物の発生が見られたが、量的に十分なレベルまでには至らなかった。
[条件2]
次に、レーザー光Lの照射点Lpの走行軌跡の条件2として、ピッチP[μm]を1[μm]、3[μm]、5[μm]、10[μm]、20[μm]、30[μm]と規定し、また走査範囲S[μm]を500[μm]と規定し、さらにスキャン回数N[回]を1回、3回、5回と規定した場合について、板ガラスの裏面(レーザー光Lの出射面)における繊維状ガラス組成物の発生の有無をそれぞれ確認し、[表2]によって示される結果を得た。
[表2]に示すように、[条件2]の下でレーザー光が照射された板ガラスの裏面上においては、ピッチPが1[μm]であれば、何れのスキャン回数N(1回、3回、5回)であっても量的に十分な繊維状ガラス組成物の発生が見られ、またピッチPが3[μm]であれば、スキャン回数が3回、5回の場合に量的に十分な繊維状ガラス組成物の発生が見られ、さらにピッチPが5[μm]または10[μm]であれば、スキャン回数が5回の場合に量的に十分な繊維状ガラス組成物の発生が見られることが確認された。
なお、量的に十分な繊維状ガラス組成物の発生が見られなかった条件下においては、板ガラスの裏面上において熱の蓄積が十分に行われず、軟化点以上の温度にまで到達することができなかったと考えられる。
[条件3]
次に、レーザー光Lの照射点Lpの走行軌跡の条件3として、ピッチP[μm]を3[μm]と規定し、また走査範囲S[μm]を0[μm]、100[μm]、300[μm]、500[μm]、1000[μm]、2000[μm]と規定し、さらにスキャン回数N[回]を3回、5回と規定した場合について、板ガラスの表面(レーザー光Lの入射面)における繊維状ガラス組成物の発生の有無をそれぞれ確認し、[表3]によって示される結果を得た。
[表3]に示すように、[条件3]の下でレーザー光が照射された板ガラスの表面上においては、全ての走査範囲Sおよびスキャン回数Nについて、量的に十分な繊維状ガラス組成物の発生が見られないことが確認された。
なお、走査範囲Sの規定値が大きくなるにともない、繊維状ガラス組成物の製造に至らない溶融飛散物の量が増加する傾向にあることが確認された。
[条件4]
次に、レーザー光Lの照射点Lpの走行軌跡の条件4として、ピッチP[μm]を3[μm]と規定し、また走査範囲S[μm]を0[μm]、100[μm]、300[μm]、500[μm]、1000[μm]、2000[μm]と規定し、さらにスキャン回数N[回]を3回、5回と規定した場合について、板ガラスの裏面(レーザー光Lの出射面)における繊維状ガラス組成物の発生の有無をそれぞれ確認し、[表4]によって示される結果を得た。
[表4]に示すように、[条件4]の下でレーザー光が照射された板ガラスの裏面上においては、走査範囲Sが100[μm]であれば、スキャン回数が5回の場合に量的に十分な繊維状ガラス組成物の発生が見られ、走査範囲Sが300[μm]、500[μm]、1000[μm]であれば、何れのスキャン回数N(3回、5回)であっても量的に十分な繊維状ガラス組成物の発生が見られることが確認された。
なお、走査範囲Sが2000[μm]となると、何れのスキャン回数N(3回、5回)であっても量的に十分な繊維状ガラス組成物の発生が見られなくなるが、これは、走査範囲が広くなり、先にレーザー光Lの照射が行われて加熱された箇所が、他の箇所にレーザー光Lの照射を行っている間に冷めてしまうためと考えられる。
ところで、図14は、ピッチP[μm]を3[μm]と規定し、また走査範囲S[μm]を500[μm]と規定し、さらにスキャン回数N[回]を3回と規定して、板ガラス500にレーザー光Lを照射した際の、該板ガラス500のメルト領域501の横断面形状を示した図である。
本条件における板ガラス500においては、前述した条件1〜条件4によって示したとおり、量的に十分な繊維状ガラス組成物の発生が、裏面(下面)に見られることが確認されている。
図14に示すメルト領域501によれば、レーザー光Lの照射面となる板ガラス500の表面(上面)側の面積よりも、裏面(下面)側の面積の方が小さくなっているものの、板ガラス500の表面(上面)から裏面(下面)までにかけて、ガラスが軟化又は溶融しているメルト領域が連続的に形成されていることがわかる。
このように、レーザー光Lの照射によりガラスが軟化又は溶融した状態となるメルト領域501が、板ガラス500の表面(上面)から裏面(下面)にまで達した状態となることで、板ガラス500の裏面(下面)側に繊維状ガラス組成物が生成されることとなる。
なお、本発明においては、スキャン回数、或いはレーザー光の出力を適宜調整することによって、繊維状ガラス組成物を生成するとともに、スキャン対象のガラスに孔をあけることが可能である。
1 製造装置(繊維状ガラス組成物製造装置)
10 レーザー光照射手段
100 板ガラス(ガラス素材)
100A メルト領域(所定の領域)
100B メルト領域(所定の領域)
100C メルト領域(所定の領域)
100D メルト領域(所定の領域)
100E メルト領域(所定の領域)
100a 裏側メルト領域
100b 裏側メルト領域
100c 裏側メルト領域
100d 裏側メルト領域
100e 裏側メルト領域
101 繊維状ガラス組成物(ガラス製ナノファイバー)
101a 球状物質
300 板ガラス(ガラス素材)
400 円筒ガラス(ガラス素材)
L レーザー光
Lp 照射点

Claims (12)

  1. 対向する二面を備えるガラス素材にレーザー光を照射して繊維状のガラス組成物を製造する、繊維状ガラス組成物の製造方法であって、
    前記レーザー光を前記ガラス素材の一方の面における所定の領域内で走査させながら照射して、
    前記ガラス素材における前記所定の領域内を、一方の面側から他方の面側へかけて前記ガラス素材の軟化点以上の温度に加熱することにより、
    前記ガラス素材の他方の面側に前記繊維状のガラス組成物を生成させる、
    ことを特徴とする繊維状ガラス組成物の製造方法。
  2. 前記レーザー光の前記ガラス素材の一方の面における照射点は、前記所定の領域内にて、渦巻形状の走査軌跡を描くように走査される、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の繊維状ガラス組成物の製造方法。
  3. 前記レーザー光の前記ガラス素材の一方の面における照射点は、前記所定の領域内にて、矩形波形状の走査軌跡を描くように走査される、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の繊維状ガラス組成物の製造方法。
  4. 前記レーザー光の照射点は、前記所定の領域内において予め定められた走査経路の始点から終点へ向けて、繰り返し走査され、または
    前記始点と前記終点とを往復するよう走査される、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の繊維状ガラス組成物の製造方法。
  5. 前記レーザー光の照射による前記繊維状のガラス組成物の生成中に、前記ガラス素材における、レーザー光を照射する前記所定の領域の位置を、連続的または断続的に移動する、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の繊維状ガラス組成物の製造方法。
  6. 前記レーザー光の焦点位置を、該レーザー光の光源から見て前記ガラス素材より遠方に設定する、
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の繊維状ガラス組成物の製造方法。
  7. 前記レーザー光の焦点位置を、前記ガラス素材内部に設定する、
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の繊維状ガラス組成物の製造方法。
  8. 前記ガラス素材は円筒形状を成し、
    前記レーザー光を前記ガラス素材の外周面に照射し、
    前記レーザー光の照射による前記繊維状のガラス組成物の生成中に、前記ガラス素材を、前記円筒形状の軸心を中心として連続的または断続的に回転させるとともに、
    前記軸心方向に沿って連続的または断続的に移動させる、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の繊維状ガラス組成物の製造方法。
  9. 対向する二面を備えるガラス素材にレーザー光を照射して繊維状のガラス組成物を製造するための、繊維状ガラス組成物の製造装置であって、
    レーザー光を照射するレーザー光照射手段を備え、
    前記レーザー光照射手段により、前記レーザー光を前記ガラス素材の一方の面における所定の領域内で走査させながら照射して、
    前記ガラス素材における前記所定の領域内を、一方の面側から他方の面側へかけて前記ガラス素材の軟化点以上の温度に加熱することにより、
    前記ガラス素材の他方の面側に前記繊維状のガラス組成物を生成させる、
    ことを特徴とする繊維状ガラス組成物の製造装置。
  10. 請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の繊維状ガラス組成物の製造方法によって製造された繊維状ガラス組成物であって、
    平均繊維径が1nm〜2μmである、
    ことを特徴とする繊維状ガラス組成物。
  11. 前記平均繊維径より大きな直径の粒状部を有する、
    ことを特徴とする、請求項10に記載の繊維状ガラス組成物。
  12. 請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の繊維状ガラス組成物の製造方法によって製造された繊維状ガラス組成物、または、請求項10もしくは請求項11に記載の繊維状ガラス組成物を備える、
    ことを特徴とするガラス素材。
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