JP5346593B2 - 官能基を有するかご開裂型シロキサン樹脂とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、かご開裂型シロキサン樹脂及びその製造方法に関し、詳しくはケイ素原子にビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリル基、アリル基又はオキシラン環から選ばれた1種又は2種以上の有機官能基を有し、そのうちの少なくとも2つはビニル基、(メタ)アクリル基又はアリル基から選ばれた不飽和二重結合を含む反応性有機官能基を有したかご開裂型シロキサン樹脂及びその製造方法に関するものである。
ポリフェニルシロキサンは、耐熱性、電気絶縁性等に優れているため、コーティング材、シーリング材、層間絶縁膜その他に利用されている。このポリフェニルシロキサンの製造方法の一例としては、フェニルトリクロロシランを有機溶剤中で加水分解してフェニルトリヒドロキシシランとし、該加水分解物を水のない溶媒中にてアルカリ性転移及び縮合触媒を用いて加熱し、脱水縮重合させてかご型オクタフェニルシロキサンを得る方法(特許文献1)、該かご型オクタフェニルシロキサンを分離し、再度アルカリ性転移及び縮合触媒を用いて加熱重合して固有粘度の低いフェニルシロキサンプレポリマーを得る方法(特許文献2)、それを更にアルカリ性転移及び縮重合触媒を用いて加熱重合させてフェニルシロキサン重合体を製造する方法(非特許文献1)などが知られている。
また、かご型を形成するシロキサン樹脂の一部のシロキサン結合が切れて、かごの一部が開裂したかご開裂型シロキサン樹脂の合成法として、シクロヘキシル基を有するシロキサンの合成法がFeher,F.J.により報告されており(非特許文献2参照)、これ以外にも、例えばフェニル基とビニル基を有するかご開裂型シロキサン樹脂の製造方法が報告されている(特許文献3参照)。
また、上記特許文献3では、シラノール基を含まないかご型ポリフェニルシルセスキオキサンの分子鎖末端のSiO全部または一部に、反応性官能基を有するトリオルガノシリル基が結合したシリコーン化合物を、有機溶剤中、アルカリ性転位及び縮合触媒の存在下で加熱し、平衡反応させて反応性官能基を有するフェニルシロキサン重合体の製造方法が記載されている。
特公昭40-1598900号公報 特開昭50-139900号公報 特開平10-251407号公報 J.Polymer Sci. PartCNo.1,PP.83-97(1963) J.Am.Chem.Soc.111,1741-8(1989)
上述したような、従来のかご開裂型シロキサン樹脂の合成方法は、長い反応時間を要して高収率で目的物が得られないことや、硬化性を有する反応性官能基の数が少ないため十分な弾性率や熱線膨張率などの物性が得られない。一方で、硬化性を有する反応性官能基1種類のみをすべてのケイ素原子に有するかご型シロキサンは分子構造の対称性が良いため結晶性が高い。そのため、他の樹脂との相用性が悪く他の樹脂と混合して物性を改質した多様な成形体を作成することが困難である。
本発明の目的は、従来の欠点を解消し、他の樹脂と相溶性があり、分子量分布及び分子構造の制御されたビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有するかご開裂型シロキサン樹脂を提供することにある。また、このようなかご開裂型シロキサン樹脂を高収率で製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の反応条件によりこれを解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(2)
[R SiO1/2[RSiO3/2 (2)
〔但し、繰り返し単位mの構造におけるRはビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であり、繰り返し単位nの構造におけるRはビニル基、アルキル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、(m+n)個あるRのうちの少なくとも2つは不飽和二重結合を有するビニル基、(メタ)アクリロイル基又はアリル基から選ばれた反応性有機官能基であり、かつ、繰り返し単位nにおいてn個あるRのうち少なくとも1つは不飽和二重結合を有するビニル基、(メタ)アクリロイル基又はアリル基を有する基から選ばれた反応性有機官能基であり、Rはメチル基を示す。mは1〜4の整数、nは8〜16の整数であり、mとnの和は10〜20である。〕で表されるかご開裂型シロキサン樹脂である。
また、本発明は、下記一般式(1)
SiX (1)
〔但し、Rはビニル基、アルキル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、Xはアルコキシ基、ハロゲン原子又はヒドロキシル基から選ばれた加水分解性基を示す〕で表される1種又は2種以上であって、少なくとも1種のRは不飽和二重結合を有するビニル基、(メタ)アクリロイル基又はアリル基であるケイ素化合物を、塩基性触媒存在下、非極性溶媒又は極性溶媒のどちらか一方又は両方を合わせた溶媒中で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた重縮合物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で再縮合させ、得られた再縮合物にジシロキサン化合物を平衡化反応させることにより得られるかご開裂型シロキサン樹脂である。
更に、本発明は、下記一般式(1)
SiX (1)
〔但し、Rはビニル基、アルキル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、Xはアルコキシ基、ハロゲン原子又はヒドロキシル基から選ばれた加水分解性基を示す〕で表される1種又は2種以上であって、少なくとも1種のRは不飽和二重結合を有するビニル基、(メタ)アクリロイル基又はアリル基であるケイ素化合物を、塩基性触媒存在下、非極性溶媒又は極性溶媒のどちらか一方又は両方を合わせた溶媒中で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた重縮合物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で再縮合させ、得られた再縮合物にジシロキサン化合物を平衡化反応させることを特徴とするかご開裂型シロキサン樹脂の製造方法である。
本発明におけるかご開裂型シロキサン樹脂の構造式の例を、下記式(4)〜(10)に示す。ここで、構造式(4)は一般式(2)においてm=2及びn=8の場合であり、以下同様に、(5)はm=3、n=9、(6)はm=2、n=10、(7)はm=3、n=11、(8)はm=2、n=12、(9)はm=3、n=13、(10)はm=2、n=14である。なお、本発明のかご開裂型シロキサン樹脂はこれら以外のm、n数をとるものもあり、これらに限定されない。また、構造式(4)〜(10)におけるR及びRは一般式(2)の場合と同じである。
Figure 0005346593
Figure 0005346593
Figure 0005346593
Figure 0005346593
Figure 0005346593
本発明のかご開裂型シロキサン樹脂の製造方法では、まず、一般式(1)で表されるケイ素化合物を、塩基性触媒存在下、非極性溶媒又は極性溶媒のどちらか一方又は両方を合わせた溶媒中で加水分解反応を行う。一般式(1)中、Rはビニル基、アルキル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選ばれる有機基であり、硬化性を付与するために不飽和二重結合を有する基を含む。
一般式(1)において、Xは加水分解性基であり、具体的にはアルコキシ基、ハロゲン原子又はヒドロキシル基が挙げられるが、アルコキシル基であることが好ましい。アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、n-及びi-プロポキシ基、n-、i-及びt-ブトキシ基等が挙げられる。このうち反応性が高いメトキシ基であることが好ましい。
一般式(1)で表されるケイ素化合物について、好ましい化合物の具体例を示せば、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、及びビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。なかでも、原料の入手が容易であるフェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、及びビニルトリメトキシシランがより好ましい。
上記加水分解反応に用いられる塩基性触媒としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウムなどのアルカリ金属水酸化物のほか、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリエチルアンモニウムヒドロキシドなどの水酸化アンモニウム塩が例示される。これらの中でも、触媒活性が高い点からテトラメチルアンモニウムヒドロキシドが好ましく用いられる。塩基性触媒は、通常水溶液として使用される。
加水分解反応条件については、反応温度は0〜60℃が好ましく、20〜40℃がより好ましい。反応温度が0℃より低いと、反応速度が遅くなり加水分解性基が未反応の状態で残存してしまい反応時間を多く費やす結果となる。一方、60℃より高いと反応速度が速すぎるために複雑な縮合反応が進行し結果として加水分解生成物の高分子量化が促進される。また、反応時間は2時間以上が好ましい。反応時間が2時間に満たないと、加水分解反応が十分に進行せず加水分解性基が未反応の状態で残存してしまう状態となる。
加水分解反応は水の存在が必須であるが、これは塩基性触媒の水溶液から供給することもできるし、別途水として加えてもよい。水の量は加水分解性基を加水分解するに足る量以上、好ましくは理論量の1.0〜1.5倍量であるのがよい。また、加水分解時には非極性溶媒又は極性溶媒のうちの1つもしくは両方合わせて使用する。好ましくは両方用いるか、極性溶媒のみ用いるのがよい。極性溶媒としてはメタノール、エタノール、2-プロパノールなどのアルコール類、或いは他の極性溶媒を用いることができる。好ましくは、水と溶解性のある炭素数1〜6の低級アルコール類であり、2-プロパノールを用いることがより好ましい。非極性溶媒のみを用いると反応系が均一にならず反応中高分子体が析出しやすい。
加水分解反応終了後は、反応溶液を弱酸性溶液で中和し、中性もしくは酸性よりにした後、水又は水含有反応溶媒を分離する。水又は水含有反応溶媒の分離は、この溶液を食塩水等で洗浄し水分やその他の不純物を十分に除去し、その後無水硫酸マグネシウム等の乾燥剤で乾燥させる等の手段が採用できる。極性溶媒を使用した場合は、減圧蒸発等の手段が採用でき、極性溶媒を除去した後非極性溶媒を添加して重縮合物を溶解させて上記同様に、洗浄、乾燥を行う。弱酸性溶液については、硫酸希釈溶液、塩酸希釈溶液、クエン酸溶液、酢酸、塩化アンモニウム水溶液、リンゴ酸溶液、リン酸溶液、シュウ酸溶液などが用いられる。非極性溶媒は、蒸発等の手段で分離すれば、加水分解反応生成物を回収することができるが、非極性溶媒が次の反応で使用する非極性溶媒として使用可能であれば、これを分離する必要はない。
本発明の加水分解反応では加水分解と共に、加水分解物の縮合反応が生じる。加水分解物の縮合反応が伴う重縮合物は、通常、数平均分子量が500〜7000の無色の粘性液体となる。重縮合物は、反応条件により異なるが数平均分子量が500〜3000の樹脂(又はオリゴマー)となり、一般式(1)に表される加水分解性基Xの大部分、好ましくはほぼ全部がOH基に置換され、更にそのOH基の大部分、好ましくは95%以上が縮合されている。
重縮合物の構造については、複数種のかご型、はしご型、ランダム型のシロキサンであり、かご型構造をとっている化合物についても完全なかご型構造の割合は少なく、かごの一部が開いている不完全なかご型の構造が主となっている。この重縮合物を更に、非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で加熱し、シロキサン結合を縮合(再縮合という)させることにより再縮合物(かご型構造のシロキサン)を選択的に製造する。
再縮合物を得る際には、水又は水含有反応溶媒を分離したのち、非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下に再縮合反応を行う。再縮合反応の反応条件については、反応温度は90〜200℃の範囲が好ましく、100〜140℃がより好ましい。反応温度が低すぎると再縮合反応をさせるために十分なドライビングフォースが得られず反応が進行しない。反応温度が高すぎると、反応性有機官能基が自己重合反応を起こす可能性があるので、反応温度を抑制するか、重合禁止剤などを添加する必要がある。反応時間は2〜12時間が好ましい。非極性溶媒の使用量は加水分解反応生成物を溶解するに足る量であることがよく、塩基性触媒の使用量は再縮合物に対し、0.1〜5wt%の範囲である。より好ましくは、0.5〜2.0wt%の範囲である。
非極性溶媒としては、水と溶解性の無い又は殆どないものであればよいが、炭化水素系溶媒が好ましい。炭化水素系溶媒としてはトルエン、ベンゼン、キシレンなどの沸点の低い非極性溶媒を挙げることができ、なかでもトルエンを用いるのが好ましい。一方、塩基性触媒としては、加水分解反応に使用される塩基性触媒が使用でき、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウムなどのアルカリ金属水酸化物、あるいはテトラメルアンモニウムヒヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリエチルアンモニウムヒドロキシドなどの水酸化アンモニウム塩を挙げることができるが、テトラアルキルアンモニウム等の非極性溶媒に可溶性の触媒が好ましい。尚、一般式(1)のケイ素化合物を塩基性触媒存在下で加水分解反応させる際に非極性溶媒を用いる場合、上記で例示したようなものを使用することができる。加水分解反応で使用する非極性溶媒と再縮合物を得る際に使用する非極性溶媒とは互いに同じものを使用してもよく、異なるものを使用してもよいが、合成手順等を簡便にするために好ましくは互いに同じものを使用するのがよい。
また、再縮合に使用する加水分解生成物は水洗、脱水し濃縮したものを用いるのが好ましいが、水洗、脱水を行わなくても使用できる。この反応の際、水は存在してもよいが、積極的に加える必要はなく、塩基性触媒溶液から持ち込まれる水分程度にとどめることがよい。なお、重縮合物の加水分解が十分に行われていない場合は、残存する加水分解性基を加水分解するに必要な理論量以上の水分が必要である。再縮合反応後は、触媒を水洗して取り除き濃縮し、再縮合物が得られる。
次いで、上記で得られた再縮合物にジシロキサン化合物を付加させることで、かご開裂型シロキサン樹脂を得ることができる。このジシロキサン化合物について、具体的には下記一般式(3)で表すことができる。また、再縮合物にジシロキサン化合物を付加させる際の反応についてはトルエン、ベンゼン、キシレン等の非極性溶媒、及びテトラメルアンモニウムヒヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等の塩基性触媒の存在下で行うのがよい。
(R12 2Si)2O (3)
(但し、R1はビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基から選択される1種または2種の基であり、R2はメチル基を示す)
前記した再縮合物と一般式(3)で表されるジシロキサン化合物との間の塩基触媒下での付加反応は平衡化反応であり、酸素原子が3/2個結合したケイ素原子ユニット(T単位)から構成される再縮合物の開裂、或いは再縮合物単独による高分子量化の競争反応であるため、前者(再縮合物の開裂)をできる限り優先的に行う必要がある。また、本発明における反応は基本的に平衡反応であることから、目的物の末端に反応性官能基を有するかご開裂型シロキサンの数平均分子量Mn、収率、及び生成速度は、反応温度、反応時間、両原料の添加量比、アルカリ触媒量等によって自ずと決定されるため、以下に記した条件下で行うのが好ましい。
すなわち、前記で得られた再縮合物は、非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下に一般式(3)で示すジシロキサン化合物を付加させるのがよい。反応条件については、反応温度は90〜200℃の範囲が好ましく、100〜140℃がより好ましい。しかし、一般式(3)で表されるジシロキサン化合物の沸点が低いものに関しては反応温度が沸点以上に達して反応系外に蒸発する可能性があるので、その場合には沸点以下で長時間反応させるのがよい。塩基性条件下、再縮合物のかごを形成するシロキサン結合は切断と結合の平衡状態にあるが、ジシロキサン化合物が存在すると、切断された部分がジシロキサン化合物と反応するため、かごの一部分が開裂した状態で安定し、かご開裂型シロキサン樹脂が得られる。ここで言うかご開裂型シロキサンとは、かご構造を形成しているシロキサン結合のうち少なくとも1つが切れることで不完全なかご構造を形成したシロキサン分子構造のことを表す。なお、反応時間は1〜5時間が好ましい。
再縮合物とジシロキサン化合物との平衡化反応で非極性溶媒を使用する場合、非極性溶媒の使用量は再縮合物を溶解するに足る量であることがよい。一方、再縮合物とジシロキサン化合物との反応割合については、再縮合物のT単位10個に相当する[R1SiO1.5]10で表される構造単位1モルに対し、ジシロキサン化合物を0.5〜4.0モル、好ましくは1.0〜2.0モルとなるように加水分解付加させるのがよい。ジシロキサン化合物がこの範囲より少ないと反応が進行せず、反対に多いと未反応物が生成物の物性に悪影響を及ぼすおそれがあり好ましくない。なお、例えばヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン等のように揮発性の高いジシロキサン化合物を使用した場合には、反応中に揮散する量も考慮して添加量を多めに設定してもさしつかえない。また、ここで使用する非極性溶媒の例としては、再縮合物を得る際に使用するものと同じものを例示することができ、再縮合物を得る際に使用するものと同じであってもよく、異なるものを使用してもよい。
また、再縮合物とジシロキサン化合物との平衡化反応で塩基性触媒を使用する場合、塩基性触媒の使用量については、[R1SiO1.5]10で表される再縮合物の構造単位1モルに対し、塩基性触媒を0.05〜0.15モル、好ましくは0.06〜0.1モルとなるように加えるのがよい。
一般式(3)で表されるジシロキサン化合物について好ましい化合物の具体例を示せば、1,3-ジフェニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサエチルジシロキサン、ヘキサフェニルジシロキサン、ペンタメチルジシロキサン、1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,1,3,3-テトラビニルジメチルジシロキサン、1,3-ジエチル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジn-プロピル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジブチル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジペンチル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジオクチル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジメタクリロキシメチル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジ(3-メタクリロキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジアクリロキシメチル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジ(3-アクリロキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジ(3-グリシドキシプロピル)-1, 1,3,3-テトラメチルジシロキサン、ビス-[2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチル]-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジアリルー1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,2-ジp-スチリル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、及び1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン等が挙げられる。
本発明によって得られるかご開裂型シロキサン樹脂は、一般式(2)のmが1〜4、nが8〜16であり、mとnの和が10〜20で表される構造式(4)〜(10)に示されるような化合物の混合物として得られる場合が多い。また、得られるかご開裂型シロキサン樹脂の数平均分子量Mnは、通常600〜10000の範囲である。
本発明のかご開裂型シロキサン樹脂の製造方法を用いれば、分子量分散度の低い構造制御されたかご開裂型シロキサン樹脂を高収率で製造することができる。得られたかご開裂型シロキサン樹脂は分子構造の対称性が低く低粘度で、反応性官能基をもつシロキサンオリゴマーと任意で配合できる相溶性を有し、硬化性樹脂組成物の原料として広く使用することができる。また、かご構造に類似する構造のシロキサンであることから、本発明のかご開裂型シロキサン樹脂を含む硬化性樹脂組成物を硬化させて得た成形体には無機ガラスの様な強度、透明性、耐熱性、及び寸法安定性を備え、かつ、プラスチックの様な高靭性、好加工性が付与されて、例えば、レンズ、光ディスク、光ファイバー及びフラットパネルディスプレイ基板等の光学用途や、各種輸送機械や住宅等の窓材などに適用可能であり、また、軽量性や高衝撃強度等が要求される各種の透明部材にも使用でき、利益、インパクトともに大きい。
図1はR1 が CH2=CH−の再縮合物のGPCチャート 図2はR1 が CH2=CH−、R2 が CH3−のかご開裂型シロキサン樹脂混合物のGPCチャート 図3はR1 が CH2=CH−、R2 が CH3−のかご開裂型シロキサン樹脂混合物のMSスペクトル 図4はR1 が (CH3−:CH2=CH− = 5 : 5)の再縮合物のGPCチャート 図5はR1 が (CH3−:CH2=CH− = 5 : 7)、R2 が CH3−のかご開裂型シロキサン樹脂のGPCチャート 図6はR1 が (CH3− : CH2=CH− = 2 : 10)、R2 が CH3−のかご開裂型シロキサン樹脂混合物のGPCチャート 図7はR1 及びR2 が図中に示した通りの場合のかご開裂型シロキサン樹脂混合物のGPCチャート 図8はR1 = (CH2=C(CH3)−COO−(CH2) 3−:CH2=CH− = 2 : 10)、R2 = CH3−のかご開裂型シロキサン樹脂混合物のGPCチャート
以下、実施例に基づき本発明を更に具体的に説明する。
撹拌機、滴下ロート、及び温度計を備えた反応容器に、溶媒としてトルエン150mlと2-プロパノール(IPA)85mlを入れ、また、塩基性触媒として5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TMAH水溶液)37.2gを入れた。滴下ロートにトルエン25mlとトリメトキシビニルシラン(信越化学株式会社製KBM1003)50.3gを入れ、反応容器を撹拌しながら、室温でトリメトキシビニルシランのトルエン溶液を3時間かけて滴下した。トリメトキシビニルシラン滴下終了後、室温で2時間撹拌した。1時間撹拌後、攪拌を停止して1日静置した。反応溶液を10%クエン酸水溶液23.0gで中和した後、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで重縮合物を20.6g、収率77%で得た。この重縮合物は種々の有機溶剤に難溶な白色固体であった。また、この重縮合物のGPCを測定した結果、数平均分子量はMn1188、分子量分散度(Mw/Mn)は2.03であった。
次に、撹拌機、ディンスターク、冷却管、及び温度計を備えた反応容器に上記で得られた重縮合物15.0gとトルエン380mlと5%TMAH水溶液1.72gとを入れ120℃で水を留去しながらトルエンを還流加熱して再縮合反応を行った。トルエン還流後3時間撹拌した後、室温に戻し反応を終了とした。反応溶液を10%クエン酸23.0gで中和にした後、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで再縮合物を14.5g得た。得られた再縮合物は、白色固体で種々の溶媒に難溶性を示した。この再縮合物のGPCを測定した結果を図1に示す。[R1SiO1.5]nで表される再縮合物のうち、nが13以上のかご型シロキサン、ラダー型シロキサン、及びランダム型シロキサンを含むピーク1〔数平均分子量Mn1979(Mw/Mn 2.03)〕とnが12以下のかご型シロキサンを含むピーク2〔数平均分子量Mn747(Mw/Mn1.02)〕が得られた。
次いで、撹拌機、ディンスターク、及び冷却管を備えた反応容器に上記で得られた再縮合物14.5g、トルエン300ml、5%TMAH水溶液3.0g、及び1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン(TMDVDS:信越化学工業株式会社製LS-7250)9.76gを入れ、120℃で水を留去しながらトルエンを還流加熱して平衡化反応を行った。トルエン還流後3時間撹拌した後、室温に戻し反応を終了とした。反応溶液を10%クエン酸3.24gで中和した後、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで目的のかご開裂型シロキサン(混合物)16.9gが収率88%で得られた。得られたかご開裂型シロキサン樹脂は、種々の有機溶媒に可溶な無色の粘性液体であった。
このかご開裂型シロキサン樹脂のGPCを測定した結果を図2に示す。かご開裂型シロキサン樹脂の数平均分子量はMn1049(ピーク3:Mw/Mn1.17)で得られた。ジシロキサン化合物の平衡化反応により再縮合物のピーク1(Mn1979)は低分子側にシフトし、ピーク2(Mn747)が高分子側にシフトした(ピーク3)。シフトしたピークの数平均分子量は再縮合物のピーク2の数平均分子量にジシロキサン化合物が1分子付加した数値とほぼ一致した。またピーク1に関しては、[R1SiO1.5]nのnが13以上の大きい化合物であり、平衡化反応中の加熱でシロキサン結合の切断と結合が繰り返されてnが小さくなり、これとジシロキサン化合物が反応したと考えられる。この結果から、かご開裂型シロキサン樹脂は、重縮合物のかごを形成するシロキサン結合の一部分が切断されてジシロキサン化合物と反応したことにより得られたことが分かる。
また、上記で得られたかご開裂型シロキサン樹脂の1H-NMRを測定したところ、6.2〜5.7ppmのビニル基による5.8〜6.2ppmのマルチプレットピークと0.17ppmのメチル基によるピーク積分比は、ビニル基15.4に対してメチル基6であった。
更に、得られたかご開裂型シロキサン樹脂を液体クロマトグラフィ大気圧イオン化分析計(LC/APCI-MS)により質量分析を行った結果を図3に示す。あわせて、表1には質量分析して検出された主なピークと、それに相当する化学式(2)のm、nに当てはまる数値をまとめて示す。検出されるピークm/zは、下記一般式(2)(但し、mが1〜4、nが8〜16であり、mとnの和が10〜20)で表されるかご開裂型シロキサン樹脂の分子量に、アンモニウムイオンが付加した値である。この質量分析結果からも、かご開裂型シロキサン樹脂は、重縮合物のかごを形成するシロキサン結合の一部分が切断されてジシロキサン化合物と反応したことにより得られたことが分かる。
[R12 2SiO1/2]m[R1SiO3/2]n (2)
Figure 0005346593
実施例1と同様に、撹拌機、滴下ロート、及び温度計を備えた反応容器に、トルエン384ml、5%TMAH水溶液40.0g、2-プロパノール(IPA)192ml、トリメトキシビニルシラン43.6g、トリメトキシメチルシラン47.4g、及びIPA128mlの溶液を3時間かけて滴下した後、3時間室温(20〜25℃)で撹拌した。この反応溶液を1日静置した。反応溶液は、10%クエン酸水溶液で中和にした後、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することでメチル基とビニル基を有する重縮合物46.6gを収率80%で得た。この重縮合物のGPCを測定した結果、数平均分子量はMn1447(Mw/Mn 31 .5)であった。
次に、撹拌機、ディンスターク、冷却管、及び温度計を備えた反応容器に上記で得られた重縮合物15.0gとトルエン380mlと5%TMAH水溶液1.72gを入れ120℃で水を留去しながらトルエンを還流加熱して再縮合反応を行った。トルエン還流後3時間撹拌した後、室温に戻し反応を終了とした。反応溶液を10%クエン酸23.0gで中和にした後、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで再縮合物を14.5g得た。得られた再縮合物は、無色透明液体が得られた。この再縮合物のGPCを測定した結果を図4に示す。[R1SiO1.5]nで表される再縮合物のうち、nが13以上のかご型シロキサン、ラダー型シロキサン、及びランダム型シロキサンを含むピーク4〔数平均分子量Mn1676(Mw/Mn 1.27)〕とnが12以下のかご型シロキサンものを含むピーク5〔数平均分子量Mn645(Mw/Mn1.02)〕が得られた。ただし、再縮合物[R1SiO1.5]nにおけるR1はビニル基のみを有するもの、メチル基のみを有するもの、ビニル基とメチル基の2種類を有するものを含む。
上記で得られた再縮合物10g、トルエン342ml、5%TMAH水溶液3.0g及びTMDVDS 9.6gを撹拌機、ディンスターク及び冷却管を備えた反応容器に入れ、120℃で水を留去しながらトルエンを還流加熱し加水分解付加反応を行った。トルエン還流しながら3時間撹拌した後、室温に戻し反応を終了とした。反応溶液を10%クエン酸1.2gで中和した後、蒸留水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで目的のかご開裂型シロキサン樹脂11.4gを収率86%で得た。得られたかご開裂型シロキサン樹脂は、種々の有機溶媒に可溶な無色の粘性液体であった。このかご開裂型シロキサン樹脂のGPCを測定した結果を図5に示す。かご開裂型シロキサンの数平均分子量はMn928(ピーク6:Mw/Mn1.16)で得られた。
実施例1と同様にして得た再縮合物7.95g、ヘキサメチルジシロキサン1.41g、5%TMAH水溶液0.47g及びトルエン50mlを撹拌機、ディンスターク及び冷却管を備えた反応容器に入れ、80℃で3時間攪拌した後、100℃に昇温して1.5時間、更に130℃に昇温して1.5時間攪拌した。反応溶液を室温に戻してクエン酸、10%クエン酸3.24gで中和した後、飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで目的のかご開裂型シロキサン樹脂9.45gを収率94%で得た。得られたかご開裂型シロキサンは、種々の有機溶媒に可溶な無色の粘性液体であった。このかご開裂型シロキサン樹脂のGPCを測定した結果を図6に示す。かご開裂型シロキサン樹脂の数平均分子量はMn939 (ピーク7:Mw/Mn1.12)で得られた。
実施例1と同様にして得た再縮合物5.00g、1,3-ジ(3−グリシドキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン(信越化学工業株式会社製LS-7970)2.28g、5%TMAH水溶液1.14g及びトルエン63mlを撹拌機、ディンスターク及び冷却管を備えた反応容器に入れ、120℃で水を留去しながらトルエンを還流加熱してトルエンを還流して再縮合反応を行った。トルエン還流後5時間撹拌した後、室温に戻し反応を終了とした。反応溶液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで目的のかご開裂型シロキサン樹脂、再縮合物、及び1,3-ビス(グリシドキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンの反応混合物6.48gを収量89%で得た。GPCにおいて原料であるジシロキサンのピーク(ピーク9:Mn357)と、かご開裂型シロキサンと再縮合物を含むピーク(ピーク8:Mn1242)が確認できた。得られた反応混合物は、種々の有機溶媒に可溶な透明の粘性液体であった。この反応混合物のGPCを測定した結果を図7に示す。
実施例1と同様にして得た再縮合物4.00g、1,3-ジ(3-メタクリロキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン2.27g、5%TMAH水溶液1.07g及びトルエン60mlを撹拌機、ディンスターク及び冷却管を備えた反応容器に入れ、120℃で水を留去しながらトルエンを還流加熱して再縮合反応を行った。トルエン還流後5時間撹拌した後、室温に戻し反応を終了とした。反応溶液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで目的のかご開裂型シロキサン樹脂と再縮合物、1,3-ジ(3-メタクリロキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンの反応混合物5.51gを収量91%で得た。GPCにおいて原料であるジシロキサンのピーク(ピーク11:Mn422)と、かご開裂型シロキサン樹脂と再縮合物を含むピーク(ピーク10:Mn1122)が確認できた。得られたかご開裂型シロキサン樹脂を含む反応混合物は、種々の有機溶媒に可溶な透明の粘性液体であった。この反応混合物のGPCを測定した結果を図8に示す。
上記の実施例1〜5において、再縮合物にジシロキサン化合物を平衡化反応させる反応の際の仕込み量を以下の表2にまとめて示す。
Figure 0005346593
また、下記表3には、上記実施例1〜5において得られたかご開裂型シロキサン樹脂のGPC計算結果をまとめて示す。ジシロキサン化合物の平衡化反応により再縮合物のピーク1(Mn1979)は低分子側にシフトし、ピーク2(Mn747)が高分子側にシフトした。シフトしたピークの数平均分子量は再縮合物のピーク2の数平均分子量にジシロキサン化合物が1分子付加した数値とほぼ一致した。またピーク1に関しては、[R1SiO1.5]nのnが13以上の大きい化合物であり、平衡化反応中の加熱でシロキサン結合の切断と結合が繰り返されてnが小さくなり、これにジシロキサン化合物が付加したと考えられる。これらの結果より実施例1〜5で得られたかご開裂型シロキサン樹脂は、重縮合物のかごを形成するシロキサン結合の一部分が切断されてジシロキサン化合物と反応したことにより得られたことが分かる。
Figure 0005346593
更に、上記実施例1〜5で得られたかご開裂型シロキサンとその他のシロキサン樹脂(11)〜(14)との相溶性を確認した。結果を表4に示す。この結果より、再縮合物であるかご状シロキサンは結晶性が高く、他のシロキサン樹脂との相溶性はほとんどないが、平衡化反応によりかご型構造の一部のシロキサン結合を開裂したかご開裂型シロキサン樹脂では、他のシロキサン樹脂との相溶性が大きく向上したことが分かる。尚、表4における記号は、「○:相溶性がある、×:相溶性がない」を表す。また、相溶性を確認したシロキサン樹脂(11)、(12)、(13)(14)は下記に示す一般式で表される化合物である。
Figure 0005346593
Figure 0005346593
Figure 0005346593
Figure 0005346593
Figure 0005346593
また、下記の表5には、上記実施例1〜5において得られたかご開裂型シロキサン樹脂のGPCチャートにおいて、原料であるジシロキサン化合物を除いたピーク3、6、7、8、10を谷ピークで分割し再計算を行い、一般式(2)
[R12 2SiO1/2]m[R1SiO3/2]n (2)
(但し、mが1〜4、nが8〜16であり、mとnの和が10〜20)に相当する分子量範囲の数平均分子量とその面積比率をまとめた結果を示す。
Figure 0005346593

Claims (11)

  1. 下記一般式(2)
    [R SiO1/2[RSiO3/2 (2)
    〔但し、繰り返し単位mの構造におけるRはビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であり、繰り返し単位nの構造におけるRはビニル基、アルキル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、(m+n)個あるRのうちの少なくとも2つは不飽和二重結合を有するビニル基、(メタ)アクリロイル基又はアリル基から選ばれた反応性有機官能基であり、かつ、繰り返し単位nにおいてn個あるRのうち少なくとも1つは不飽和二重結合を有するビニル基、(メタ)アクリロイル基又はアリル基を有する基から選ばれた反応性有機官能基であり、Rはメチル基を示す。mは1〜4の整数、nは8〜16の整数であり、mとnの和は10〜20である。〕で表されるかご開裂型シロキサン樹脂。
  2. 数平均分子量Mnが600〜10000の範囲であり、GPCチャートにおける最大面積を有するピークの占める割合が50%以上である請求項1に記載のかご開裂型シロキサン樹脂。
  3. 数平均分子量Mnが900〜2000の範囲であり、分子量分散度(Mw/Mn)が1.0〜3.5である請求項1記載のかご開裂型シロキサン樹脂。
  4. 下記一般式(1)
    SiX (1)
    〔但し、Rはビニル基、アルキル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、Xはアルコキシ基、ハロゲン原子又はヒドロキシル基から選ばれた加水分解性基を示す〕で表される1種又は2種以上であって、少なくとも1種のRは不飽和二重結合を有するビニル基、(メタ)アクリロイル基又はアリル基であるケイ素化合物を、塩基性触媒存在下、非極性溶媒又は極性溶媒のどちらか一方又は両方を合わせた溶媒中で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた重縮合物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で再縮合させ、得られた再縮合物にジシロキサン化合物を平衡化反応させることにより得られるかご開裂型シロキサン樹脂。
  5. ジシロキサン化合物が、下記一般式(3)
    (R Si)O (3)
    〔但し、Rはビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であり、Rはメチル基を示す〕で表される請求項4記載のかご開裂型シロキサン樹脂。
  6. 数平均分子量Mnが600〜10000の範囲であり、分子量分散度(Mw/Mn)が1.0〜3.5である請求項4記載のかご開裂型シロキサン樹脂。
  7. 下記一般式(1)
    SiX (1)
    〔但し、Rはビニル基、アルキル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、Xはアルコキシ基、ハロゲン原子又はヒドロキシル基から選ばれた加水分解性基を示す〕で表される1種又は2種以上であって、少なくとも1種のRは不飽和二重結合を有するビニル基、(メタ)アクリロイル基又はアリル基であるケイ素化合物を、塩基性触媒存在下、非極性溶媒又は極性溶媒のどちらか一方又は両方を合わせた溶媒中で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた重縮合物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で再縮合させ、得られた再縮合物にジシロキサン化合物を平衡化反応させることを特徴とするかご開裂型シロキサン樹脂の製造方法。
  8. かご開裂型シロキサン樹脂が、下記一般式(2)
    [R SiO1/2[RSiO3/2 (2)
    〔但し、繰り返し単位mの構造におけるRはビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であり、繰り返し単位nの構造におけるRはビニル基、アルキル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であって、(m+n)個あるRのうちの少なくとも2つは不飽和二重結合を有するビニル基、(メタ)アクリロイル基又はアリル基を有する基から選ばれた反応性有機官能基であり、かつ、繰り返し単位nにおいてn個あるRのうち少なくとも1つは不飽和二重結合を有するビニル基、(メタ)アクリロイル基又はアリル基を有する基から選ばれた反応性有機官能基であり、Rはメチル基を示す。mは1〜4の整数、nは8〜16の整数であり、mとnの和は10〜20である〕で表される請求項7記載のかご開裂型シロキサン樹脂の製造方法。
  9. 再縮合物に対するジシロキサン化合物の平衡化反応は非極性溶媒及び塩基性触媒の存在下で行うものであって、塩基性触媒の使用量が再縮合物中の[RSiO1.510で表される構造単位1モルに対して0.05〜0.15モルの範囲であり、かつ、ジシロキサン化合物が、下記一般式(3)
    (R Si)O (3)
    〔但し、Rはビニル基、アルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基又はオキシラン環を有する基であり、Rはメチル基を示す〕で表される請求項7に記載のかご開裂型シロキサン樹脂の製造方法。
  10. 得られるかご開裂型シロキサン樹脂の数平均分子量Mnが600〜10000の範囲であり、分子量分散度(Mw/Mn)が1.0〜3.5である請求項7記載のかご開裂型シロキサン樹脂の製造方法。
  11. 再縮合物中の[RSiO1.510で表される構造単位1モルに対し、ジシロキサン化合物を0.5〜4.0モルの範囲で加水分解付加させる請求項7に記載のかご開裂型シロキサン樹脂の製造方法。
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