JP5345705B2 - 炊飯器 - Google Patents

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Description

本発明は、炊飯器の構造に関する。
従来、特開2000−308572号公報(以下、特許文献1)に開示されるように水流発生手段を備え、内鍋内の水を流動し、米への熱伝達を向上させて、沸点未満に加熱制御することで、水蒸気の発生を抑制しつつ、火通りの良い美味なるご飯を炊くことを目的とする炊飯器が開示されている。
図16に、特許文献1の図2に開示される炊飯器200Aを示す。炊飯器本体201の内部には、内鍋202が収容されている。この内釜202の底部外側には、内鍋温度検知手段204、内鍋加熱手段205、および水流発生手段203が配置されている。内釜202の底部内側には、水流発生手段203に設けられ、内釜202を貫通する回転軸に固定される攪拌回転羽根233が配設されている。攪拌回転羽根233は、吸水口231および吐出口232を有する水流制御板230によって覆われている。
図17に、特許文献1の図3に開示される炊飯器200Bを示す。炊飯器本体201の内部には、内鍋202が収容されている。この内釜202の底部外側には、内鍋温度検知手段204、内鍋加熱手段205、および回転磁界発生手段235が配置されている。内釜202の底部内側には、磁石234を有する攪拌回転羽根233が回転可能に配設されている。攪拌回転羽根233および回転磁界発生手段235により、水流発生手段203が構成され、回転磁界発生手段235が回転することにより、攪拌回転羽根233が回転する。
上記構成を備える炊飯器200Aにおいては、以下に示す課題が挙げられる。攪拌回転羽根233の周囲に水流制御板230を設け、攪拌回転羽根233の軸方向に吸水口231を設け、攪拌回転羽根233の軸方向に対して垂直方向に吐出口232を設けることで、水流制御板230および攪拌回転羽根233によりポンプ機能を担保させている。
しかし、水流制御板230の内部に多くの米が流入する結果、攪拌効果の出る水流が発生しないおそれがある、また、吸水口231にフィルタを設けた場合には、米によるフィルタの目詰まりが生じ、同様に攪拌効果の出る水流が発生しないおそれがある。
上記構成を備える炊飯器200Bにおいては、以下に示す課題が挙げられる。磁力を用い、回転磁界発生手段235と攪拌回転羽根233とを着脱できる構成が採用されている。しかし、内鍋202を炊飯器本体201から外した状態では、攪拌回転羽根233は磁力で拘束されないため、内鍋202を反対に裏返した場合には、攪拌回転羽根233がご飯に埋もれた状態になる(たとえば、すし飯等で内鍋202をひっくり返し、ご飯を取り出すような場合)。また、内鍋202内にご飯がなく、内鍋202を洗浄するような場合には、攪拌回転羽根233が内鍋202から脱落し、内鍋202や攪拌回転羽根233自身を損傷させるおそれがある。
特開2000−308572号公報
この発明が解決しようとする課題は、内鍋内に攪拌回転羽根以外に水流制御板等を設けた場合には米の目詰まりを生じさせるおそれがある点、攪拌回転羽根の回転に磁力を用いた非接触回転構造を採用した際、内鍋を反転させた場合には、ご飯に攪拌回転羽根が埋まってしまうことや、攪拌回転羽根が内鍋から落下してしまう点にある。したがって、この発明の目的は、内鍋内に攪拌回転羽根を設けた場合に、米の目詰まりを生じさせることなく、また、内鍋を反転させた場合の攪拌回転羽根の内鍋からの落下を防止することのできる構造を備える、炊飯器を提供することである。
この発明に基づいた炊飯器においては、内鍋と、上記内鍋内に収容された米および水を流動させるための水流発生手段とを備え、上記内鍋の底面中央部分には、脱落防止磁性材が設けられ、上記水流発生手段は、上記内鍋の外側に位置し、駆動手段により回転可能に設けられた駆動用磁性材と、攪拌回転羽根とを含み、上記攪拌回転羽根は、上記脱落防止磁性材に対して対向する位置に配設された羽根側脱落防止用磁性材と、上記駆動用磁性材に対して対向する位置に配設された従動用磁性材とを有している。
上記駆動用磁性材と上記従動用磁性材との少なくともいずれか一方は、磁化された磁石であり、上記脱落防止磁性材と上記羽根側脱落防止用磁性材の少なくともいずれか一方は、磁化された磁石である。
上記炊飯器の他の形態においては、上記内鍋の開口部位置から底面に向かう約1/2位置までの間の上記内鍋の側壁は、ほぼ同面積の開口部面積を有する筒状に設けられ、更に底面に向かう約1/2の間の上記内鍋の側壁は、内側に向けて傾斜するように設けられ、上記内鍋の底部面積は上記開口部面積よりも小さくなるように設けられる。
上記いずれかの炊飯器の他の形態においては、上記攪拌回転羽根は、外面に複数のリブを放射状に形成した略半球状の曲面形状を有する。
この発明に基づいた他の炊飯器においては、内鍋と、上記内鍋内に収容された米および水を流動させるための水流発生手段とを備え、上記水流発生手段は、上記内鍋内の外側に位置し、駆動手段により回転可能に設けられた駆動用磁性材と、攪拌回転羽根とを含み、上記攪拌回転羽根は、上記駆動用磁性材に対して対向する位置に配設された従動用磁性材を有している。
上記駆動用磁性材と上記従動用磁性材との少なくともいずれか一方は、磁化された磁石であり、上記駆動用磁性材と上記従動用磁性材とは、上記駆動手段の回転軸と垂直な平面内で結合する。
上記炊飯器の他の形態においては、上記内鍋の開口部位置から底面に向かう約1/2位置までの間の上記内鍋の側壁は、ほぼ同面積の開口部面積を有する筒状に設けられ、更に底面に向かう約1/2の間の上記内鍋の側壁は、内側に向けて傾斜するように設けられ、上記内鍋の底部面積は上記開口部面積よりも小さくなるように設けられる。
上記いずれかの炊飯器の他の形態においては、上記攪拌回転羽根は、外面に複数のリブを放射状に形成した略半球状の曲面形状を有する。
この発明に基づいたさらに他の炊飯器においては、内鍋と、上記内鍋内に収容された米および水を流動させるための水流発生手段とを備え、上記内鍋の底面中央部分には、上記内鍋の底部を外面側から内面側に向けて押出し、内側に向かって突出する凸状突起が設けられている。
上記凸状突起には、突起側脱落防止磁性材が設けられ、上記水流発生手段は、上記内鍋の上記凸状突起の外面側に位置し、駆動手段により回転軸周り沿って回転可能に設けられた駆動用磁性材と、上記内鍋の上記凸状突起が嵌合する凹部が底面側に設けられる攪拌回転羽根とを含み、上記攪拌回転羽根は、上記突起側脱落防止磁性材に対して対向する位置に配設された羽根側脱落防止用磁性材と、上記駆動用磁性材に対して対向する位置に配設された従動用磁性材とを有している。
上記駆動用磁性材と上記従動用磁性材との少なくともいずれか一方は、磁化された磁石であり、上記突起側脱落防止磁性材と上記羽根側脱落防止用磁性材の少なくともいずれか一方は、磁化された磁石である。
上記炊飯器の他の形態においては、上記内鍋の開口部位置から底面に向かう約1/2位置までの間の上記内鍋の側壁は、ほぼ同面積の開口部面積を有する筒状に設けられ、更に底面に向かう約1/2の間の上記内鍋の側壁は、内側に向けて傾斜するように設けられ、上記内鍋の底部面積は上記開口部面積よりも小さくなるように設けられる。
上記いずれかの炊飯器の他の形態においては、上記攪拌回転羽根は、外面に複数のリブを放射状に形成した略半球状の曲面形状を有する。
上記いずれかの炊飯器の他の形態においては、上記内鍋の上記凸状突起は、内鍋側平坦部を有し、上記攪拌回転羽根の上記凹部は、上記内鍋側平坦部に対向する羽根側平坦部を有し、上記羽根側平坦部には、上記内鍋側平坦部側に向かって突出する小突起を有する。
この発明に基づいた炊飯器によれば、内鍋内に攪拌回転羽根を設けた場合であっても、米の目詰まりを生じさせることなく、また、内鍋を反転させた場合の攪拌回転羽根の内鍋からの落下を防止することのできる炊飯器を提供することが可能となる。
実施の形態における炊飯器の内部構造を示す図である。 実施の形態における炊飯器に採用される内鍋の平面図である。 実施の形態における炊飯器に採用される内鍋の正面図である。 図2中のIV−IV線矢視断面図である。 図4中のVで囲まれた領域の拡大断面図である。 実施の形態におけるに炊飯器の内鍋に攪拌回転羽根を装着した状態を示す平面図である。 図6中のVII−VII線矢視断面図である。 実施の形態における炊飯器に採用される攪拌回転羽根の内部構造を示す図である。 図8中のIX−IX線矢視断面図である。 実施の形態における炊飯器に採用される攪拌回転羽根の外観を示す斜視図である。 実施の形態における炊飯器に採用される攪拌回転羽根の外観を示す平面図である。 実施の形態における炊飯器に採用される攪拌回転羽根の外観を示す正面図である。 実施の形態における炊飯器に採用される攪拌回転羽根の外観を示す底面図である。 図11中のXIV−XIV線矢視断面図である。 図14中のXV−XV線矢視断面図である。 背景技術における炊飯器の内部構造を示す図である。 背景技術における炊飯器の内部構造を示す図である。
本発明に基づいた各実施の形態における炊飯器について、以下、図を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施の形態は一例であり、種々の形態での実施が本発明の範囲内で可能である。また、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
(炊飯器100の概略構成)
図1に、本発明に基づいた実施の形態における炊飯器の内部構造を示す。この炊飯器100は、炊飯器本体容器101の内部に、非磁性材料であるアルミ製の内鍋2を収容する外釜1を有する。外釜1は、炊飯器本体容器101に対して支持部材103により支持されている。
さらに、炊飯器本体容器101の内部には、内鍋2の加熱手段であるヒータ3と、ヒータ3の出力を調整するための内鍋温度センサ10と、内鍋2の内部に収容され、米と水とからなる収容物11を攪拌流動させる攪拌回転羽根5と、攪拌回転羽根5を回転駆動するために攪拌回転羽根5内に一体成型された従動用磁石7b、従動用磁石7bに非接触でカップリングされ、駆動力を伝達する駆動用磁石6と、駆動用磁石6を回転させるためのモータ4と、駆動用磁石6を取り囲み内鍋2の凸状突起2a(図2、図4参照)に嵌合して位置決めを行う円筒状の円筒カバー9とを備えている。
この炊飯器100の動作は、モータ4の回転を磁力で内鍋2内の攪拌回転羽根5に伝達し、攪拌回転羽根2が回転することで水流を生じさせ、内鍋2内の収容物11を攪拌する。なお、ヒータ3は、加熱手段の一例であって、他の加熱手段として、ガス加熱、誘導加熱を用いることも可能である。
(内鍋2の詳細構造)
次に、図2から図5を参照して、内鍋2の詳細構造について説明する。図2は、内鍋2の平面図、図3は、内鍋の正面図、図4は、図2中のIV−IV線矢視断面図、図5は、図4中のVで囲まれた領域の拡大断面図である。
内鍋2は、非磁性材料であるアルミを成型加工している。図4に示すように、内鍋2の高さをhとした場合、内鍋2の開口部位置から底面に向かう約1/2位置(h/2)までの間の内鍋2の側壁2cは、ほぼ同面積の開口部面積を有する筒状に設けられている。また、底面に向かう約1/2の間の内鍋2の側壁2dは、内側に向けて傾斜するように設けられ、内鍋2の底部2eの面積は開口部面積よりも小さくなるように設けられている。
側壁2cの上端部には外方に張り出すフランジ部2fが設けられている。また、内鍋2の底部2eの略中央部分には、内鍋2の底部2eを外面側から内面側に向けて押出し、内側に向かって突出する凸状突起2aが設けられている。凸状突起2aは、内鍋側平坦部を有するハット型の形態である。凸状突起2aの内鍋側平坦部には、磁性板2bが圧入されている(図5参照)。
側壁2dの傾斜は、特に低炊飯容量時に有効で、攪拌回転羽根5が遠心力で径方向に発生させた水流を側壁2dの傾斜で中央に自然還流するサイクルにより、停滞のない水流攪拌が可能になる。角度は急傾斜であるほど自然還流が促進されるが、内釜2の直径を大きくしないと容量が減少するため、内鍋2の大きさと水流とが適度にバランスする角度を設定すれば良い。
内鍋2に成形された凸状突起2aは、攪拌回転羽根5の回転軸として用いられる。凸状突起2aの反対面の凹部は駆動用磁石6の位置決め兼衝突防止用として有底筒状の円筒カバー9が嵌合して磁気カップリングが形成される。内鍋2に成形された凸状突起2aの大きさの一例としては、直径約40mm×高さ約10mm程度の円筒形状とした。直径約40mm×高さ約10mm程度としたのは、攪拌回転羽根5を取り外した際に出っ張り過ぎず、小さ過ぎない比較的洗浄し易い凸形状になるためである。
凸状突起2aの外面側に磁性板2bを圧入しているのは、攪拌回転羽根5内に成型、封入した脱落防止用磁石8(図7参照)との磁力による吸引作用を生じさせるためである。内鍋2を取り出した際、磁力により内鍋2から攪拌回転羽根5が容易に落下しないよう配慮したものである。なお、凸状突起2aの外面側に磁石を圧入し、攪拌回転羽根5内に脱落防止用磁性材を封入してもかまわない。また、凸状突起2aおよび攪拌回転羽根5の両方に、脱落防止用磁石を用いることも可能である。
この構成によれば、内鍋2の開口部面積より、底部の面積が小さく、且つ、内鍋2の内底面中央に凸状突起2aを形成したことで、低炊飯容量時(2合未満)の米と水と収容物11の流動に対し、側壁面2dが中心部に向けて傾斜した状態となるので、攪拌回転羽根5の回転により、側壁側2dに持ち上げられた後、重力で内鍋2の中心部へ還流する水流が起こり、内鍋2の内容量をあまり小さくすることなく、低炊飯容量時のみ攪拌効果を得ることができる。
なお、側壁2dが内側に向けて傾斜する位置を内鍋2の高さのh/2の場合について説明しているが、h/2の高さ位置に限定されるものはない。内鍋2の開口部面積よりも底部面積が小さい形状であれば、低炊飯容量時における攪拌効果の向上を期待することができる。
(磁気カップリングと攪拌回転羽根5の構成)
次に、図6から図9を参照して、磁気カップリングと攪拌回転羽根5の構成について説明する。図6は、内鍋2に攪拌回転羽根5を装着した状態を示す平面図、図7は、図6中のVII−VII線矢視断面図、図8は、攪拌回転羽根5の内部構造を示す図、図9は、図8中のIX−IX線矢視断面図である。
内鍋2の凸状突起2aによって構成される外面の凹部内に円筒カバー9が嵌合している。円筒カバー9の内部に位置するモータ4の回転軸4aには、駆動用磁石6が装着されたインナーヨーク6aが固定されている。駆動用磁石6は、円周上等ピッチで6箇所設けられている。また、内鍋2の凸状突起2aの内面側には、フッ素樹脂等で一体成型された攪拌回転羽根5の凹部5bが回転可能に嵌合している。
このように、内鍋2の凸状突起2aの内面側に攪拌回転羽根5の凹部5bが嵌合し、内鍋2の凸状突起2aの外面側に円筒カバー9が嵌合することで、駆動用磁石6と従動用磁石7bとの位置決めが正確に行なわれる。さらに、円筒カバー9が設けられることで、内鍋2の外面に駆動用磁石6が直接接触することがなく、内鍋2を損傷から保護することができる。
攪拌回転羽根5は、環状のアウターヨーク7aを有し、このアウターヨーク7aの内側の駆動用磁石6に対して対向する位置に、合計6個の従動用磁石7bが装着され、駆動用磁石6と従動用磁石7bとの磁力バランスが図られるように位置決めされている。攪拌回転羽根5の中央部分には、脱落防止用磁石8が封入されている(図7、図14、および図15参照)。駆動用磁性材6と従動用磁性材7bとは、モータ4の回転軸4aと垂直な平面内で結合(磁気カップリング)される。これにより、回転途中における磁気カップリングの解除が効果的に低減でき、攪拌性能を確保することができる。
内鍋2を外釜1から取り外した状態では、上述したように、内鍋2の凸状突起2a内に圧入した磁性板2bと攪拌回転羽根5の中央に同じく一体成型された脱落防止用磁石8とが相互の吸引し、攪拌回転羽根5の自然脱落を防止しつつ、意図的な外力での取り外しを可能としている。
なお、駆動用磁石6および従動用磁石7bにそれぞれ磁石を用いる場合について説明しているが、少なくともいずれか一方が磁化された磁石であり、他方が磁性材であってもかまわない。
次に、図10から図13を参照して、攪拌回転羽根5の外観形状について説明する。図10は、攪拌回転羽根5の外観を示す斜視図、図11は、攪拌回転羽根5の外観を示す平面図、図12は、攪拌回転羽根の外観を示す正面図、図13は、攪拌回転羽根の外観を示す底面図である。
攪拌回転羽根5は円形曲面で構成した略半円状の外面に十字形状に4個の水流発生用リブ5aを有している。内部には上述した従動用磁石7bと脱落防止用磁石8とが、フッ素樹脂等で一体成型されている。攪拌回転羽根5の大きさは、直径約60mm〜約70mm、高さ約15mm〜約20mm程度の略半球状の形状である。なお、水流発生用リブ5aの数量は4個に限られない。
攪拌回転羽根5の外面形状として、円形曲面で構成した略半円状の外面を採用することで、杓文字が曲面に沿って逃げる形であり、またフッ素樹脂材は低摩擦であるため、杓文字が接触で滑り、水流発生と良好なほぐし性とを両立している。攪拌回転羽根5の外面形状や、リブの形状、数量はこの形に限定されるものでなく、類似し、同様の効果が発揮できるものであれば良い。
また、内鍋2の凸状突起2aと嵌合する、攪拌回転羽根5の内面側の凹部5bの平坦部には、内鍋2の凸状突起2aの平坦部側に向かって突出する小突起5cが複数設けられている。この小突起5cを設けることで、内鍋2の凸状突起2aと攪拌回転羽根5の凹部5bとの接触が点接触となる。
さらに、駆動用磁石6と従動用磁石7bとの磁力バランス点を、小突起5cが内鍋2の凸状突起2aの上面と接触しない位置にバランスさせておけば、攪拌回転羽根5の回転時に攪拌回転羽根5が僅かに浮上した形で回転し、水流や米の重みの影響を受けて接触しても負荷が小さくなる。
その結果、攪拌回転羽根5が内鍋2の凸状突起2aに嵌合した状態では、点接触状態になるので摺動抵抗の小さい回転系が構成され、低電力駆動が達成されるとともに磨耗しにくく耐久性が向上する。これにより、回転部分の経年劣化を抑制することでき、回転振動や回転音が大きくなることを抑制し、炊飯器の長期信頼性を向上させることができる。
以上、本実施の形態に基づいた炊飯器を用いることにより、米の目詰まりを生じさせることなく、米の低炊飯容量でも十分な水流流動ができ、且つ、ご飯をほぐす際にも攪拌回転羽根5が大きく邪魔にならず、且つ、攪拌回転羽根5の清掃性が良好で不用意な落下がなく、且つ、回転部分の信頼性も高いなど、多大な効果を得ることが可能となる。
なお、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 外釜、2 内鍋、2a 凸状突起、2b 磁性板、2c,2d 側壁、2e 底部、2f フランジ部、3 ヒータ、4 モータ、4a 回転軸、5 攪拌回転羽根、5a 水流発生用リブ、5b 凹部、5c 小突起、6 駆動用磁石、6a インナーヨーク、7a アウターヨーク、7b 従動用磁石、8 脱落防止用磁石、9 円筒カバー、10 内鍋温度センサ、11 収容物(米、水)、100 炊飯器、101 炊飯器本体容器、103 支持部材。

Claims (10)

  1. 内鍋(2)と、
    前記内鍋(2)内に収容された米および水を流動させるための水流発生手段(4,5,6,7)と、
    を備え、
    前記内鍋(2)の底面中央部分には、脱落防止磁性材(2b)が設けられ、
    前記水流発生手段は、前記内鍋(2)の外側に位置し、駆動手段(4)により回転可能に設けられた駆動用磁性材(6)と、攪拌回転羽根(5)とを含み、
    前記攪拌回転羽根(5)は、前記脱落防止磁性材(2b)に対して対向する位置に配設された羽根側脱落防止用磁性材(8)と、前記駆動用磁性材(6)に対して対向する位置に配設された従動用磁性材(7)とを有し、
    前記駆動用磁性材(6)と前記従動用磁性材(7b)との少なくともいずれか一方は、磁化された磁石であり、
    前記脱落防止磁性材(2b)と前記羽根側脱落防止用磁性材(8)の少なくともいずれか一方は、磁化された磁石である、
    炊飯器。
  2. 前記内鍋(2)の開口部位置から底面に向かう約1/2位置までの間の前記内鍋(2)の側壁(2c)は、ほぼ同面積の開口部面積を有する筒状に設けられ、更に底面に向かう約1/2の間の前記内鍋(2)の側壁(2d)は、内側に向けて傾斜するように設けられ、前記内鍋(2)の底部(2e)面積は前記開口部面積よりも小さくなるように設けられる、請求の範囲第1項に記載の炊飯器。
  3. 前記攪拌回転羽根(5)は、外面に複数のリブを放射状に形成した略半球状の曲面形状を有する、請求の範囲第1項に記載の炊飯器。
  4. 内鍋(2)と、
    前記内鍋(2)内に収容された米および水を流動させるための水流発生手段(4,5,6,7)と、
    を備え、
    前記水流発生手段は、前記内鍋(2)の外側に位置し、駆動手段(4)により回転可能に設けられた駆動用磁性材(6)と、攪拌回転羽根(5)とを含み、
    前記攪拌回転羽根(5)は、前記駆動用磁性材(6)に対して対向する位置に配設された従動用磁性材(7)を有し、
    前記駆動用磁性材(6)と前記従動用磁性材(7b)との少なくともいずれか一方は、磁化された磁石であり、
    前記駆動用磁性材(6)と前記従動用磁性材(7b)とは、前記駆動手段(4)の回転軸(4a)と垂直な平面内で結合する、
    炊飯器。
  5. 前記内鍋(2)の開口部位置から底面に向かう約1/2位置までの間の前記内鍋(2)の側壁(2c)は、ほぼ同面積の開口部面積を有する筒状に設けられ、更に底面に向かう約1/2の間の前記内鍋(2)の側壁(2d)は、内側に向けて傾斜するように設けられ、前記内鍋(2)の底部(2e)面積は前記開口部面積よりも小さくなるように設けられる、請求の範囲第4項に記載の炊飯器。
  6. 前記攪拌回転羽根(5)は、外面に複数のリブを放射状に形成した略半球状の曲面形状を有する、請求の範囲第4項に記載の炊飯器。
  7. 内鍋(2)と、
    前記内鍋(2)内に収容された米および水を流動させるための水流発生手段(4,5,6,7)と、
    を備え、
    前記内鍋(2)の底面中央部分には、前記内鍋(2)の底部(2e)を外面側から内面側に向けて押出し、内側に向かって突出する凸状突起(2a)が設けられ、
    前記凸状突起(2a)には、突起側脱落防止磁性材(2b)が設けられ、
    前記水流発生手段は、前記内鍋(2)の前記凸状突起(2a)の外面側に位置し、駆動手段(4)により回転軸周り沿って回転可能に設けられた駆動用磁性材(6)と、前記内鍋(2)の前記凸状突起(2a)が嵌合する凹部(5b)が底面側に設けられる攪拌回転羽根(5)とを含み、
    前記攪拌回転羽根(5)は、前記突起側脱落防止磁性材(2b)に対して対向する位置に配設された羽根側脱落防止用磁性材(8)と、前記駆動用磁性材(6)に対して対向する位置に配設された従動用磁性材(7)とを有し、
    前記駆動用磁性材(6)と前記従動用磁性材(7b)との少なくともいずれか一方は、磁化された磁石であり、
    前記突起側脱落防止磁性材(2b)と前記羽根側脱落防止用磁性材(8)の少なくともいずれか一方は、磁化された磁石である、
    炊飯器。
  8. 前記内鍋(2)の開口部位置から底面に向かう約1/2位置までの間の前記内鍋(2)の側壁(2c)は、ほぼ同面積の開口部面積を有する筒状に設けられ、更に底面に向かう約1/2の間の前記内鍋(2)の側壁(2d)は、内側に向けて傾斜するように設けられ、前記内鍋(2)の底部(2e)面積は前記開口部面積よりも小さくなるように設けられる、請求の範囲第7項に記載の炊飯器。
  9. 前記攪拌回転羽根(5)は、外面に複数のリブを放射状に形成した略半球状の曲面形状を有する、請求の範囲第7項に記載の炊飯器。
  10. 前記内鍋(2)の前記凸状突起(2a)は、内鍋側平坦部を有し、
    前記攪拌回転羽根(5)の前記凹部(5b)は、前記内鍋側平坦部に対向する羽根側平坦部を有し、
    前記羽根側平坦部には、前記内鍋側平坦部側に向かって突出する小突起(5c)を有する、請求範囲第7項に記載の炊飯器。
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