JP5343202B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技領域には、該遊技領域を流下する遊技球を内部へ導入可能な変動入賞装置を備え、該変動入賞装置には、遊技球を当該変動入賞装置へ受け入れ不能とする第1状態と、受け入れ可能とする第2状態と、に変換可能な可動部材と、該可動部材により受け入れられた遊技球が入賞可能な特定入賞領域と、を備え、予め設定された始動条件の成立に基づいて、可動部材を第1状態から第2状態へ変換する補助遊技を行い、該補助遊技の実行時に可動部材により受け入れられた遊技球が特定入賞領域に入賞した場合に特別遊技状態を発生可能なパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来の遊技機、例えば、所謂ハネモノと称されるタイプのパチンコ遊技機においては、遊技領域に変動入賞装置を配置し、該変動入賞装置の内部には特定入賞領域(V入賞口)を設け、変動入賞装置の左右両側部には、開閉可能に構成された一対の可動部材を備えている。そして、所定条件の成立(例えば、遊技領域内に配設された始動入賞口への遊技球の入賞や、その入賞に基づく小当りの発生)に基づいて、可動部材に予め定められた所定回数の開閉動作を実行するように構成されている。さらに、可動部材の開閉動作中に遊技球が変動入賞装置内へ流入して特定入賞領域に入賞すると、特別遊技状態(大当たり)が発生するように構成されている。
このような構成を備えたパチンコ遊技機では、変動入賞装置内へ流入した遊技球の挙動によって特定入賞領域に入賞するか否か、ひいては特別遊技状態が発生するか否かが左右されるため、遊技者は、変動入賞装置内に流入した後の遊技球の挙動を見て楽しみながら遊技を実行することが多い。そこで、変動入賞装置内に可動板を備え、可動板を駆動して可動板上の遊技球の転動態様を変化可能とする旨が提案されている。さらに、通常では可動部材と可動板とが同じタイミングで状態変換して、遊技球を特定入賞領域へ誘導し難くし、所定条件(例えば、1回目の大当たり終了)が成立すると、可動板が可動するタイミングを可動部材より遅らせて、遊技球を特定入賞領域へ誘導し易くするように構成する旨が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−148316号公報
ところで、上記した特許文献1に記載のパチンコ遊技機では、変動入賞装置のうち可動部材の近傍に、変動入賞装置内に流入する遊技球を検出する球検出手段としてのカウントセンサを備え、このカウントセンサが遊技球を検出した後で可動板を駆動し、しかも、可動板の駆動タイミングが所定条件成立後(例えば1回目の大当り終了後)に予め定められている。このため、遊技球の転動をランダムに変化させることが困難である。さらに、可動板を駆動するための駆動源を可動部材の駆動源とは別個に設ける必要があり、パチンコ遊技機内の限られた空間を有効に利用することができない。
また、従来のハネモノタイプのパチンコ遊技機に装着される可動部材は、遊技領域を流下する遊技球を変動入賞装置内へ流入させるだけのものであり、どのような同種のパチンコ遊技機に設けられたとしても、変動入賞装置内へ流入した遊技球の転動や誘導に影響を及ぼすものではなく、あまり代わり映えのしないものであった。
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、可動部材とは別個の構成要素を備えずに、変動入賞装置内の遊技球の挙動をランダムに変化させて遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供しようとするものである。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、遊技領域には、該遊技領域を流下する遊技球を内部へ導入可能な変動入賞装置を備え、
該変動入賞装置には、前記遊技球を当該変動入賞装置へ受け入れ不能とする第1状態と、受け入れ可能とする第2状態と、に変換可能な可動部材と、該可動部材により受け入れられた遊技球が入賞可能な特定入賞領域と、を備え、
予め設定された始動条件の成立に基づいて、前記可動部材を第1状態から第2状態へ変換する補助遊技を行い、該補助遊技の実行時に前記可動部材により受け入れられた遊技球が前記特定入賞領域に入賞した場合には、前記可動部材を第1状態と第2状態とに予め定められた回数繰り返して変換する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記変動入賞装置は、
当該変動入賞装置内に遊技球が流入したことを検出する球検出手段と、
該球検出手段によって検出された遊技球が移動可能な移動空間部と、を備え、
該移動空間部の上部には遊技球が流下可能な誘導通路を設けるとともに、前記移動空間部内のうち前記誘導通路よりも下方の位置には前記特定入賞領域を設定し、
前記誘導通路は、
前記特定入賞領域に遊技球を誘導可能な特定誘導路と、
前記移動空間部のうち前記特定入賞領域とは異なる領域に遊技球を誘導可能な通常誘導路と、を備え、
前記可動部材は、
前記第2状態において前記遊技領域を流下する遊技球を受け得る球受部と、
該球受部で受けた遊技球を前記誘導通路へ向けて流入させる球案内部と、
該球案内部を挟んで前記球受部とは反対側に設けられ、前記球案内部から流入してきた遊技球に当接して該遊技球の誘導方向を切換可能な球誘導切換部と、を一体にして備え、
該球誘導切換部は、前記変動入賞装置内へ流入して前記球検出手段により検出された遊技球を前記特定誘導路へ誘導可能としたことを特徴とする遊技機である。
請求項2に記載のものは、前記特定誘導路の上流端と前記通常誘導路の上流端とを連通させて誘導連通部を形成し、該誘導連通部には、前記球誘導切換部が通過可能な通過開口を開設し、
前記球誘導切換部により前記通過開口を閉成すると、前記球案内部から流入してきた遊技球を前記特定誘導路へ誘導可能としたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機である。
請求項3に記載のものは、前記可動部材を前記第2状態へ変換すると、前記球誘導切換部が前記通過開口を通過して前記誘導連通部内へ進入し、前記球案内部から流入してきた遊技球を前記特定誘導路へ誘導不能としたことを特徴とする請求項2に記載の遊技機である。
請求項4に記載のものは、前記移動空間部のうち前記誘導通路よりも下方には、遊技球が転動可能な上面に複数の振分突起が突設された球転動回転体を備え、前記通常誘導路の下流端を前記球転動回転体の上方で開放して、前記通常誘導路を流下してきた遊技球を前記球転動回転体の上面へ誘導可能とし、
前記特定誘導路のうち、前記特定入賞領域の直上または直上の近傍には、遊技球を前記特定入賞領域へ向けて放出する第1放出開口を開設し、該第1放出開口から外れた位置には、遊技球を前記球転動回転体へ向けて放出する第2放出開口を開設したことを特徴とする請求項3に記載の遊技機である。
請求項5に記載のものは、遊技領域には、該遊技領域を流下する遊技球を内部へ導入可能な変動入賞装置を備え、
該変動入賞装置には、前記遊技球を当該変動入賞装置へ受け入れ不能とする第1状態と、受け入れ可能とする第2状態と、に変換可能な可動部材と、該可動部材により受け入れられた遊技球が入賞可能な特定入賞領域と、を備え、
予め設定された始動条件の成立に基づいて、前記可動部材を第1状態から第2状態へ変換する補助遊技を行い、該補助遊技の実行時に前記可動部材により受け入れられた遊技球が前記特定入賞領域に入賞した場合には、前記可動部材を第1状態と第2状態とに予め定められた回数繰り返して変換する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
前記変動入賞装置は、
当該変動入賞装置内に遊技球が流入したことを検出する球検出手段と、
該球検出手段によって検出された遊技球が移動可能な移動空間部と、を備え、
該移動空間部の上部には遊技球が流下可能な誘導通路を設けるとともに、前記移動空間部内のうち前記誘導通路よりも下方の位置には前記特定入賞領域を設定し、
前記誘導通路は、
遊技球を前記特定入賞領域へ向けて放出可能な特定放出開口と、
前記移動空間部のうち前記特定入賞領域とは異なる領域に遊技球を誘導可能な通常誘導路と、を備え、
前記可動部材は、
前記第2状態において前記遊技領域を流下する遊技球を受け得る球受部と、
該球受部で受けた遊技球を前記誘導通路へ向けて流入させる球案内部と、
該球案内部を挟んで前記球受部とは反対側に設けられ、前記特定放出開口を開閉して前記球案内部から流入してきた遊技球の誘導方向を切換可能な球誘導切換部と、を一体にして備え、
該球誘導切換部が前記特定放出開口を開放すると、前記変動入賞装置内へ流入して前記球検出手段により検出された遊技球を前記特定放出開口から放出することを特徴とする遊技機である。
請求項6に記載のものは、前記移動空間部のうち前記誘導通路よりも下方には、遊技球が転動可能な上面に複数の振分突起が突設された球転動回転体を備え、前記通常誘導路の下流端を前記球転動回転体の上方で開放して、前記通常誘導路を流下してきた遊技球を前記球転動回転体の上面へ誘導可能としたことを特徴とする請求項5に記載の遊技機である。
請求項7に記載のものは、前記移動空間部のうち前記誘導通路と前記特定入賞領域との間には、遊技球が横方向へ転動可能な球転動棚を設け、前記通常誘導路の下流端を前記球転動棚の上方へ開放して、前記通常誘導路を流下してきた遊技球を前記球転動棚の上面へ誘導可能としたことを特徴とする請求項6に記載の遊技機である。
請求項8に記載のものは、前記可動部材は、前記変動入賞装置の一側に設けられた一側可動部材と、他側に設けられた他側可動部材と、から構成され、
前記特定放出開口は、前記一側可動部材により受け入れられた遊技球を放出可能な一側特定放出開口と、前記他側可動部材により受け入れられた遊技球を放出可能な他側特定放出開口と、から構成され、
前記通常誘導路は、前記一側可動部材により受け入れられた遊技球を誘導可能な一側通常誘導路と、前記一側可動部材により受け入れられた遊技球を誘導可能な他側通常誘導路と、から構成され、
前記一側可動部材と前記他側可動部材とを共に前記第1状態へ変換すると、前記一側可動部材の球誘導切換部が前記一側特定放出開口を閉成する一方、前記他側可動部材の球誘導切換部が前記他側特定放出開口を開放し、
前記一側可動部材と前記他側可動部材とを共に前記第2状態へ変換すると、前記一側可動部材の球誘導切換部が前記一側特定放出開口を開放する一方、前記他側可動部材の球誘導切換部が前記他側特定放出開口を閉成することを特徴とする請求項7に記載の遊技機である。
本発明によれば、以下のような優れた効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、変動入賞装置は、当該変動入賞装置内に遊技球が流入したことを検出する球検出手段と、該球検出手段によって検出された遊技球が移動可能な移動空間部と、を備え、該移動空間部の上部には遊技球が流下可能な誘導通路を設けるとともに、移動空間部内のうち誘導通路よりも下方の位置には特定入賞領域を設定し、誘導通路は、特定入賞領域に遊技球を誘導可能な特定誘導路と、移動空間部のうち特定入賞領域とは異なる領域に遊技球を誘導可能な通常誘導路と、を備え、可動部材は、第2状態において遊技領域を流下する遊技球を受け得る球受部と、該球受部で受けた遊技球を誘導通路へ向けて流入させる球案内部と、該球案内部を挟んで球受部とは反対側に設けられ、球案内部から流入してきた遊技球に当接して該遊技球の誘導方向を切換可能な球誘導切換部と、を一体にして備え、該球誘導切換部は、変動入賞装置内へ流入して球検出手段により検出された遊技球を特定誘導路へ誘導可能としたので、可動部材に、遊技球を変動入賞装置内へ受け入れる機能だけではなく、変動入賞装置内へ流入した遊技球の誘導態様を変化させる機能をも備えることができ、変動入賞装置内の遊技球の誘導態様を可動部材の状態変換に伴って変化させることができる。したがって、可動部材とは別個の構成要素を備えずに、変動入賞装置内の遊技球の挙動をランダムに変化させることができ、遊技の興趣の向上を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、特定誘導路の上流端と通常誘導路の上流端とを連通させて誘導連通部を形成し、該誘導連通部には、球誘導切換部が通過可能な通過開口を開設し、球誘導切換部により通過開口を閉成すると、球案内部から流入してきた遊技球を特定誘導路へ誘導可能としたので、遊技球を特定誘導路へ誘導する構成を簡単に実現することができる。
請求項3に記載の発明によれば、可動部材を第2状態へ変換すると、球誘導切換部が通過開口を通過して誘導連通部内へ進入し、球案内部から流入してきた遊技球を特定誘導路へ誘導不能としたので、遊技球の特定誘導路への流下を阻止する構成を簡単に実現することができる。
請求項4に記載の発明によれば、移動空間部のうち誘導通路よりも下方には、遊技球が転動可能な上面に複数の振分突起が突設された球転動回転体を備え、通常誘導路の下流端を球転動回転体の上方で開放して、通常誘導路を流下してきた遊技球を球転動回転体の上面へ誘導可能とし、特定誘導路のうち、特定入賞領域の直上または直上の近傍には、遊技球を特定入賞領域へ向けて放出する第1放出開口を開設し、該第1放出開口から外れた位置には、遊技球を球転動回転体へ向けて放出する第2放出開口を開設したので、特定誘導路または通常誘導路から流下してきた遊技球の挙動を複雑にして遊技者に見せることができ、遊技の興趣を一層向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、変動入賞装置は、当該変動入賞装置内に遊技球が流入したことを検出する球検出手段と、該球検出手段によって検出された遊技球が移動可能な移動空間部と、を備え、該移動空間部の上部には遊技球が流下可能な誘導通路を設けるとともに、移動空間部内のうち誘導通路よりも下方の位置には特定入賞領域を設定し、誘導通路は、遊技球を特定入賞領域へ向けて放出可能な特定放出開口と、移動空間部のうち特定入賞領域とは異なる領域に遊技球を誘導可能な通常誘導路と、を備え、可動部材は、第2状態において遊技領域を流下する遊技球を受け得る球受部と、該球受部で受けた遊技球を誘導通路へ向けて流入させる球案内部と、該球案内部を挟んで球受部とは反対側に設けられ、特定放出開口を開閉して球案内部から流入してきた遊技球の誘導方向を切換可能な球誘導切換部と、を一体にして備え、該球誘導切換部が特定放出開口を開放すると、変動入賞装置内へ流入して球検出手段により検出された遊技球を特定放出開口から放出するので、可動部材に、遊技球を変動入賞装置内へ受け入れる機能だけではなく、変動入賞装置内へ流入した遊技球の誘導態様を変化させる機能をも備えることができ、変動入賞装置内の遊技球の誘導態様を可動部材の状態変換に伴って変化させることができる。したがって、可動部材とは別個の構成要素を備えずに、変動入賞装置内の遊技球の挙動をランダムに変化させることができ、遊技の興趣の向上を図ることができる。また、遊技球を特定放出開口から放出して特定入賞領域へ迅速に向かわせることができる。したがって、特定入賞領域へ入賞し得る遊技球の挙動に迫力を持たせることができ、遊技の興趣を一層高めることができる。
請求項6に記載の発明によれば、移動空間部のうち前記誘導通路よりも下方には、遊技球が転動可能な上面に複数の振分突起が突設された球転動回転体を備え、通常誘導路の下流端を球転動回転体の上方で開放して、通常誘導路を流下してきた遊技球を球転動回転体の上面へ誘導可能としたので、通常誘導路から流下してきた遊技球の挙動を複雑にして遊技者に見せることができ、遊技の興趣を一層向上させることができる。
請求項7に記載の発明によれば、移動空間部のうち誘導通路と特定入賞領域との間には、遊技球が横方向へ転動可能な球転動棚を設け、通常誘導路の下流端を球転動棚の上方へ開放して、通常誘導路を流下してきた遊技球を球転動棚の上面へ誘導可能としたので、移動空間部内の遊技球の挙動を簡単な構成で複雑にすることができ、遊技者に遊技球の挙動を十分に楽しませることができる。
請求項8に記載の発明によれば、可動部材は、変動入賞装置の一側に設けられた一側可動部材と、他側に設けられた他側可動部材と、から構成され、特定放出開口は、一側可動部材により受け入れられた遊技球を放出可能な一側特定放出開口と、他側可動部材により受け入れられた遊技球を放出可能な他側特定放出開口と、から構成され、通常誘導路は、一側可動部材により受け入れられた遊技球を誘導可能な一側通常誘導路と、一側可動部材により受け入れられた遊技球を誘導可能な他側通常誘導路と、から構成され、一側可動部材と他側可動部材とを共に第1状態へ変換すると、一側可動部材の球誘導切換部が一側特定放出開口を閉成する一方、他側可動部材の球誘導切換部が他側特定放出開口を開放し、一側可動部材と他側可動部材とを共に第2状態へ変換すると、一側可動部材の球誘導切換部が一側特定放出開口を開放する一方、他側可動部材の球誘導切換部が他側特定放出開口を閉成するので、可動部材の状態変換に伴って変化する遊技球の誘導態様を可動部材毎に異ならせることができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
遊技盤の正面図である。 変動入賞装置の斜視図であり、(a)は上方から見た斜視図、(b)は下方から見た斜視図である。 変動入賞装置の断面図である。 (a)は変動入賞装置の分解図、(b)は取付基板の分解図である。 可動部材、カウントセンサ、誘導通路の斜視図であり、(a)は可動部材を第1状態とした斜視図、(b)は可動部材を第2状態とした斜視図である。 誘導通路の斜視図である。 球転動部の斜視図である。 制御系統の説明に供するブロック構成図である。 (a)は遊技の流れを示す説明図であり、(b)は「大当たり」,「小当たり1」,「小当たり2」の出現確率を示す表である。 第1始動遊技状態または第2始動遊技状態におけるタイムチャートであり、(a)は遊技球が一般入賞領域へ入賞するときのタイムチャート、(b)は遊技球が特定入賞領域へ入賞するときのタイムチャートである。 通常誘導路へ誘導される遊技球の挙動を示す説明図である。 特定誘導路へ誘導される遊技球の挙動を示す説明図である。 特定誘導路へ誘導される遊技球の挙動を示す可動部材、カウントセンサ、誘導通路の斜視図である。 第2実施形態における変動入賞装置の斜視図であり、(a)は可動部材を第1状態とした斜視図、(b)は可動部材を第2状態とした斜視図である。 遊技球が通常誘導路へ誘導される様子を示した説明図である。 遊技球が特定放出開口から放出される様子を示した説明図である。 第2実施形態の変形例における可動部材および通常誘導路の説明図であり、(a)は可動部材を第1状態とした正面図、(b)は第1状態における左側可動部材および左側通常誘導路を後方から見た斜視図、(c)は可動部材を第2状態とした正面図、(d)は第2状態における左側可動部材および左側通常誘導路を後方から見た斜視図、(e)は第2状態から第1状態へ変換している途中の左側可動部材および左側通常誘導路を後方から見た斜視図、(f)は第2状態から第1状態へ変換している途中の右側可動部材および右側通常誘導路を前方から見た斜視図である。 (a)は補助遊技における可動部材の状態変換の所要時間を開閉動作パターンとして示す表、(b)は小当たり図柄乱数と可動部材の開閉動作パターンとの対応を示す表である。 小当たり図柄乱数と可動部材の開閉動作回数との対応を示す表である。 (a)は特別遊技における可動部材の開閉動作パターンを示す表、(b)はラウンド数と小当たり図柄乱数と可動部材の開閉動作パターンとの対応を示す表である。
以下、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機を例に挙げて本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
パチンコ遊技機の遊技盤1は、図1に示すように、矩形状の遊技盤本体2の表面にガイドレール3や複数のサイドケース4等の区画部材を装着して遊技領域5を区画形成し、該遊技領域5内の略中央には、遊技領域5を流下する遊技球を内部へ導入可能な変動入賞装置(センター役物)7を配設している。また、遊技領域5のうち変動入賞装置7の一側方(図1中、左側方)には一般入賞口9を配置し、変動入賞装置7の他側方(図1中、右側方)には、遊技の進行に伴って発光や画像表示を実行する演出部材10および演出表示装置11を配置している。さらに、変動入賞装置7の下方には普図始動ゲート12を配置し、該普図始動ゲート12の周辺には複数の始動入賞口(第1始動口13、第2始動口14)配置している。具体的には、普図始動ゲート12の左右両側方には第1始動口13をそれぞれ配置し、普図始動ゲート12の下方(直下)には、羽根状の普通電動役物14aが左右に備えられた第2始動口14を配置している。そして、第2始動口14の下方に位置する遊技領域5の下端には、入賞せずに流下してきた遊技球を回収するアウト口15を設けている。
また、サイドケース4の下部のうち普図始動ゲート12および第2始動口14を挟んでガイドレール3とは反対側(すなわち、遊技領域5の外)に位置する箇所には、遊技の進行に伴って変化する情報を発光により表示する表示ユニット17を備えている。表示ユニット17は、普通図柄表示器19、普図始動記憶表示器20、第1特図始動記憶表示器21、第2特図始動記憶表示器22として機能する複数のLED(点状発光体)と、第1特別図柄表示器23および第2特別図柄表示器24として機能する2つの7セグメントLEDとを実装している。
普通図柄表示器19は、遊技球の普図始動ゲート12への入賞(通過)を契機として普図変動表示ゲームを行う表示器であり、普図変動表示ゲーム時に発光態様(例えば2つのLEDの点灯状態)を異ならせて普通図柄(普図)を表示するように構成されている。また、普図始動記憶表示器20では、遊技球が普図始動ゲート12を通過したが未処理となっている普図変動表示ゲームの回数を所定数(例えば4個)まで表示できるように構成されている。
第1特別図柄表示器23は、遊技球の第1始動口13への入賞を始動条件として第1特図変動表示ゲームを行う表示器であり、第1特図変動表示ゲーム時に数字、記号等の第1特別図柄(第1特図)を変動表示するように構成されている。また、第2特別図柄表示器24は、遊技球の第2始動口14への入賞を始動条件として第2特図変動表示ゲームを行う表示器であり、第2特図変動表示ゲーム時に数字、記号等の第2特別図柄(第2特図)を変動表示するように構成されている。さらに、第1特図始動記憶表示器21では、遊技球が第1始動口13に入賞したが未処理となっている第1特図変動表示ゲームの回数を所定数(例えば4個)まで表示できるように構成されており、第2特図始動記憶表示器22では、遊技球が第2始動口14に入賞したが未処理となっている第2特図変動表示ゲームの回数を所定数(例えば4個)まで表示できるように構成されている。なお、各変動表示ゲームに基づく遊技の進行については、後で詳細に説明する。
次に、変動入賞装置7について説明する。
変動入賞装置7は、図2〜図4に示すように、前方へ向けて開放された箱状の装置ベース31を備え、該装置ベース31の前側には、当該変動入賞装置7を遊技盤1の表面へ取り付けるための取付基板32を枠状に形成して止着している。また、装置ベース31の内部空間と取付基板32の中央部に開設された基板開口部32aとを前後に重ねた状態で連通して、当該変動入賞装置7の内側に移動空間部(凹室)33を後方の装置ベース31側へ凹ませた状態で形成している。さらに、取付基板32の前面側のうち基板開口部32aの上方には、キャラクターの顔を模した形状の鎧部34を備え、基板開口部32aの左右両側縁部の下寄りには縦長な球侵入阻止壁35を備え、基板開口部32aの下縁部には下側装飾パネル36を備え、鎧部34、球侵入阻止壁35、下側装飾パネル36をそれぞれ変動入賞装置7の前方へ向けて突出している。そして、基板開口部32aの左右各側縁部のうち、鎧部34の左右下端と球侵入阻止壁35の左右上端との間には、羽根状の可動部材38を基板開口部32aの外方(側方)へ向けて開閉(回動)可能な状態で配置し、可動部材38を開くと、遊技領域5の上部から流下してくる遊技球を変動入賞装置7内へ受け入れ可能となり(図5(b)参照)、可動部材38を閉じると、変動入賞装置7内へ受け入れ不能となるように構成されている(図5(a)参照)。なお、可動部材38の構造については、後で詳細に説明する。
また、図2(a)および(b)に示すように、基板開口部32aの上縁部の左右両側、詳しくは可動部材38よりも変動入賞装置7の中央寄りに位置する箇所にはカウントセンサ41(本発明における球検出手段に相当)をそれぞれ配置し、可動部材38を開いて受け入れられた遊技球が変動入賞装置7内に流入したことをカウントセンサ41により検出可能としている。さらに、カウントセンサ41の球通過口41a(図5(a)参照)の下端を移動空間部33の上部へ臨ませ、可動部材38により受け入れられた遊技球をカウントセンサ41で検出した後で移動空間部33内へ流下(移動)させるように構成されている。そして、カウントセンサ41の前方、およびカウントセンサ41を挟んで可動部材38と反対側(言い換えると変動入賞装置7の中央側)に位置する箇所にはセンサカバー42(図4(b)参照)を設け、可動部材38により受け入れられた遊技球をセンサカバー42の内側へ当接してカウントセンサ41の球通過口41aへ案内可能としている。
さらに、移動空間部33の上部には、カウントセンサ41を通過してきた遊技球が流下可能な誘導通路45を設け、移動空間部33の底部(下部)の前寄り、言い換えると移動空間部33のうち誘導通路45よりも下方に位置し、且つ下側装飾パネル36側に位置する箇所には、移動空間部33内に流入した遊技球が入賞可能な入賞部46を設けている。また、入賞部46の後方には、誘導通路45から流下してきた遊技球を入賞部46へ向けて転動させる球転動部47を備えている。
誘導通路45は、図5および図6に示すように、変動入賞装置7の前側から後側へ向けて下り傾斜した複数の誘導路(特定誘導路51、通常誘導路52)で構成されている。そして、特定誘導路51を移動空間部33の左右方向の中央部に配置し、該特定誘導路51の左右両側方に通常誘導路52を備えている。具体的には、特定誘導路51の左側方(一側方)には左側通常誘導路52a(本発明における一側通常誘導路に相当)を備え、右側方(他側方)には右側通常誘導路52bを備えている。そして、通常誘導路52を特定誘導路51よりも1段高くして配置し、特定誘導路51および通常誘導路52をそれぞれ遊技球が1個ずつ流下可能な通路幅(左右幅)で形成している。また、左側通常誘導路52aの上流端を上方へ開放して左側(一側)のカウントセンサ41の球通過口41aの下端へ連通し、右側通常誘導路52bの上流端を上方へ開放して右側(他側)のカウントセンサ41の球通過口41aの下端へ連通している。さらに、特定誘導路51の上流端と各通常誘導路52の上流端とを連通させて誘導連通部54を誘導通路45の左右両側にそれぞれ形成し、各誘導連通部54の下側(入賞部46側)から前側(通常誘導路52または特定誘導路51の傾斜上端側)に亘る箇所には通過開口55を開設し、該通過開口55に後述する可動部材38の一部を通過可能としている。そして、特定誘導路51の下流端(後端)および通常誘導路52の下流端(後端)を誘導通路45の後方へ向けてそれぞれ開放し、特定誘導路51または通常誘導路52を流下してきた遊技球を移動空間部33の後部へ放出するように構成されている。さらに、特定誘導路51の下流端および通常誘導路52の下流端を、移動空間部33の後部区画壁33aから前方へ遊技球が十分に通過可能な距離を空けて離間し、特定誘導路51の下流端または通常誘導路52端の下流端から放出された遊技球を移動空間部33の下部へ落下可能としている(図3参照)。
入賞部46は、図2(a)に示すように、移動空間部33の左右方向の中央部分、言い換えると特定誘導路51の上流部の直下に配置された特定入賞領域(V入賞口)57と、特定入賞領域57の左右両側方であって各通常誘導路52の上流部の直下に配置された一般入賞領域58とを備えて構成されている。また、図3に示すように、特定入賞領域57と下側装飾パネル36との間には特定案内樋59を後方の特定入賞領域57側へ向けて下り傾斜した姿勢で設け、特定案内樋59に載った遊技球を特定入賞領域57へ案内可能としている。さらに、特定案内樋59の下方には、特定入賞領域57へ流入した遊技球(入賞球)を流下させる特定流下路61を前方の下側装飾パネル36側へ屈曲した状態で形成し、特定流下路61の途中には入賞球を検出可能な特定入賞センサ62を設けている。そして、図4(a)に示すように、取付基板32の下部の裏面側には流路形成部材64を止着し、該流路形成部材64と下側装飾パネル36との間には、一般入賞領域58へ流入した遊技球を流下させる一般流下路65を後方の流路形成部材64側へ屈曲した状態で形成している。さらに、遊技盤1の裏面側には、特定流下路61または一般流下路65を流下してきた遊技球を回収する球回収路(図示せず)を設け、該球回収路の途中には、回収された遊技球を検出可能な残存球検出センサ66(図8参照)を配置し、カウントセンサ41で検出された遊技球(変動入賞装置7内へ進入した遊技球)の数と、残存球検出センサ66で検出された遊技球(変動入賞装置7から排出された遊技球)の数とを照合して、変動入賞装置7内に遊技球が残存しているか否かを確認できるようになっている。なお、遊技領域5のうち変動入賞装置7の下方に所謂クルーンと称される擂鉢状の球旋回転動部(図示せず)を配置してもよい。そして、特定入賞センサ62を通過して特定流下路61を流下してきた遊技球を球旋回転動部上へ放出し、球旋回転動部上を転動させてから球回収路へ回収してもよい。
球転動部47は、図3および図7に示すように、移動空間部33の前方へ向けて下り傾斜した姿勢で設けられており、該球転動部47の前後方向の中央部分であって、通常誘導路52の下流部および特定誘導路51の下流部の下方に位置する箇所には、円板状の球転動回転体68を円形状の上面(遊技球が転動可能な球転動面)が球転動部47に沿って下り傾斜した姿勢で配置している。そして、通常誘導路52の下流端および特定誘導路51の下流端を球転動回転体68の上方で開放するとともに、球転動回転体68から遊技球が十分に通過可能な距離で離間して、通常誘導路52または特定誘導路51の下流端まで流下してきた遊技球を球転動回転体68の上面へ誘導可能とし、さらには、誘導通路45の下部に引っ掛からずに球転動部47上(球転動回転体68上)を転動するように構成されている。また、球転動回転体68の中心部を特定誘導路51の直下(言い換えると移動空間部33の左右方向の中央部)に配置し、該中心部から球転動部47の傾斜方向とは直交する回転中心軸68aを下方へ向けて突設して回転モータ69へ接続し、回転モータ69を駆動すると球転動回転体68が下り傾斜姿勢を維持した状態で回転するように構成されている。
さらに、球転動回転体68の上面には複数の振分突起71を遊技球が停留不能な状態、言い換えると互いに隣り合う振分突起71の離間距離を遊技球が十分に通過可能な寸法に設定して突設している。そして、図7に示すように、球転動回転体68を回転している最中には、振分突起71が特定入賞領域57と一般入賞領域58との間から球転動部47の傾斜方向に沿って延在する直線X上に並ぶ状態、および一般入賞領域58の中心から球転動部47の外側縁寄りに外れた位置から球転動部47の傾斜方向に沿って延在する直線Y上に並ぶ状態となり得るように設定している。したがって、この状態で特定誘導路51が下流端から遊技球を放出した場合には、遊技球がこの球転動回転体68の左右方向の中央部分を通って振分突起71へ衝突せずに特定入賞領域57に到達可能となり、通常誘導路52が下流端から遊技球を放出した場合には、遊技球が球転動回転体68の側部を通って振分突起71へ衝突せずに一般入賞領域58に到達可能となる。このことから、変動入賞装置7内へ流入した遊技球を、特定誘導路51および球転動部47により特定入賞領域57へ誘導可能とする一方、通常誘導路52および球転動部47により一般入賞領域58(言い換えると、移動空間部33内のうち特定入賞領域57とは異なる領域)へ誘導可能としている。
また、図1および図7に示すように、球転動部47の傾斜上端のうち、変動入賞装置7の正面から見て特定誘導路51および通常誘導路52の直下に位置する箇所には振分突条72を球転動部47の傾斜方向に沿って延在する下り傾斜姿勢で突設し、該振分突条72に遊技球(具体的には、特定誘導路51の下流端または通常誘導路52の下流端から落下してきた遊技球)が衝突し得るように構成されている。なお、振分突条72を通常誘導路52の直下に位置する箇所にのみ設けてもよい。このようにすれば、特定誘導路51の下流端から放出された遊技球が振分突条72へ衝突せずに球転動部47の傾斜上端へ直接落下し、前方の特定入賞領域57へ向けて迅速に転動し易くなる。
次に、可動部材38について説明する。
可動部材38は、取付基板32の前面のうち通常誘導路52の上流端の側方に位置する箇所(通常誘導路52を挟んで特定誘導路51とは反対側に位置する箇所)に設けられた羽根状の部材であり、変動入賞装置7の左側(一側)に設けられた左側可動部材38a(本発明における一側可動部材に相当)と、右側(他側)に設けられた右側可動部材38b(本発明における他側可動部材に相当)とから構成されている。また、図5に示すように、各可動部材38の長手方向の中央部分に、変動入賞装置7の前後方向に沿って延設された回動軸75の一端(前端)を止着し、該回動軸75の他端(後端)を装置ベース31の後部へ突出して、装置ベース31の後部の左右両側に設けられた可動ソレノイド76(図3参照)へ接続し、該可動ソレノイド76を駆動して当該可動部材38を開閉できるように構成されている。具体的には、可動ソレノイド76を消磁すると、図1および図5(a)に示すように、可動部材38を縦向き姿勢の第1状態(閉状態)に変換し、鎧部34の左右下端と球侵入阻止壁35の左右上端との間を閉塞して、遊技領域5の上方から流下してくる遊技球を変動入賞装置7内(移動空間部33内)に受け入れない状態となる。また、可動ソレノイド76を励磁すると、図2および図5(b)に示すように、可動部材38の上部を外方へ移動して開いた姿勢の第2状態(開状態)に変換し、鎧部34の左右下端と球侵入阻止壁35の左右上端との間を開放して、遊技領域5の上方から流下してくる遊技球を変動入賞装置7内(移動空間部33内)に受け入れ可能な状態となる。具体的には、変動入賞装置7の左側方(一側方)を流下する遊技球を左側可動部材38aにより受け入れて左側通常誘導路52aまたは特定誘導路51へ導入可能となり、変動入賞装置7の右側方(他側方)を流下する遊技球を右側可動部材38bにより受け入れて右側通常誘導路52bまたは特定誘導路51へ導入可能となる。なお、左側可動部材38aに接続された可動ソレノイド76と、右側可動部材38bに接続された可動ソレノイド76は同期して駆動し、両可動部材38を常時互いに同じ状態(同じ姿勢)に設定するように構成されている。
そして、各可動部材38には球受部77と球案内部78と球誘導切換部79とを一体にしてそれぞれ備えている。具体的に説明すると、可動部材38の上端部(鎧部34側に位置する端部)には球受部77を設け、第2状態(開状態)において球受部77を遊技領域5の上方へ臨ませて遊技球(遊技領域5を流下する遊技球)を受け得るように構成されている。また、可動部材38のうち球受部77よりも回動軸75側には球案内部78を凹ませて設け、第2状態においては球案内部78の上面を球受部77側からカウントセンサ41側(移動空間部33の中央側)へ向けて下り傾斜させ、球受部77で受けた遊技球を移動空間部33内、言い換えると誘導通路45へ向けて流下可能としている。さらに、可動部材38のうち球案内部78および回動軸75を挟んで球受部77とは反対側に位置する下端部には球誘導切換部79を後方の装置ベース31側へ向けて突設している。そして、可動部材38を第1状態(閉状態)から第2状態(開状態)へ変換すると、球誘導切換部79が回動軸75を中心にして回動して上昇し、通過開口55を通って誘導通路45の下方から誘導連通部54へ進入するように構成されている。また、可動部材38を第2状態(開状態)から第1状態(閉状態)へ変換すると、球誘導切換部79が回動軸75を中心にして回動して下降し、誘導連通部54から通過開口55を通って誘導通路45の下方へ移動する(抜き出される)ように構成されている。さらに、可動部材38を状態変換している最中には、球誘導切換部79が通過開口55(詳しくは通過開口55の下側開口箇所)の内側に位置して通過開口55を閉成するように構成されている。そして、可動部材38を状態変換している最中で通過開口55を閉成した状態、または、可動部材38を第2状態へ変換して球誘導切換部79が誘導連通部54へ進入した状態においては、遊技球(詳しくは、球案内部78から流下して誘導連通部54へ進入してきた遊技球)に球誘導切換部79を当接可能としている。
さらに、変動入賞装置7は、図2(b)および図3に示すように、特定誘導路51の底部のうち特定入賞領域57の直上の近傍、詳しくは特定誘導路51のうち特定入賞領域57の直上よりも上流端寄りの位置(言い換えると特定案内樋59の直上の位置)に、遊技球を1個ずつ放出可能な第1放出開口81を開設し、特定誘導路51内を流下する遊技球を第1放出開口81から特定入賞領域57へ向けて放出できるように構成されている。また、特定誘導路51の底部のうち第1放出開口81から外れた位置、詳しくは第1放出開口81よりも下流側の位置であって球転動回転体68の回転中心の直上に位置する箇所には、遊技球を1個ずつ放出可能な第2放出開口82を開設し、特定誘導路51内を流下する遊技球を第2放出開口82から球転動回転体68へ向けて放出できるように構成されている。なお、第1放出開口81は、特定案内樋59の直上の位置に開設されることに限定されない。要は、第1放出開口81から放出された遊技球が特定入賞領域57へ向けて放出できれば、特定誘導路51の底部の何処に開設されていてもよい。例えば、特定入賞領域57の直上の位置に開設されていてもよい。
そして、パチンコ遊技機は、図8に示すように、遊技制御装置85を中心とする制御系統を備え、遊技制御装置85により遊技進行の制御を行うように構成されている。遊技制御装置85は、遊技制御を司るCPU、遊技制御のためのプログラム等を記憶しているROM、および遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース等から構成されている。そして、各種検出装置(第1始動口センサ86、第2始動口センサ87、普図ゲートセンサ88、カウントセンサ41、入賞口センサ89、特定入賞センサ62、残存球検出センサ66、回転体位置検出センサ90、磁気センサ91、振動センサ92)からの信号を受信して、変動表示ゲーム(普図変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム)の実行、特別遊技状態(大当たり状態)の発生、遊技者に対する報知等、種々の処理を行う。さらに、サブ制御装置となる各種制御装置(演出制御装置94、排出発射制御装置95)の他、第1特別図柄表示器23、第2特別図柄表示器24、第1特図始動記憶表示器21、第2特図始動記憶表示器22、普通図柄表示器19、普図始動記憶表示器20、遊技状態表示器96、外部出力端子97、第2始動口14の普通電動役物14aを開閉するための普電開閉ソレノイド98、可動ソレノイド76、回転モータ69等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
また、演出制御装置94は、演出制御を司るCPU、演出制御のためのプログラム等を記憶しているROM、および演出制御時にワークエリアとして利用されるRAM等から構成されている。そして、遊技制御装置85からの信号や、遊技者が操作する操作ボタン100からの信号などを受信して、遊技中の演出動作に関する処理を行う。さらに、演出部材10、演出表示装置11、スピーカ101などに指令信号を送信したり、演出制御に関する処理情報等を遊技制御装置85へ送信したりする。
そして、排出発射制御装置95は、遊技者が操作する発射操作ユニットのタッチセンサ102や発射停止スイッチ103からの信号を受信したり、遊技制御装置85からの信号を受信したりして、遊技球の排出や発射に関する処理を行う。さらに、発射装置104、排出装置105に指令信号を送信したり、排出制御および発射制御に関する処理情報等を遊技制御装置85へ送信したりする。
次に、上記した構成を有する遊技盤1の動作、特に、変動入賞装置7の可動部材38の動作について説明する。なお、遊技制御装置85は、予め可動部材38を第1状態(閉状態)に変換して通常遊技状態P1(図9(a)参照)に設定しておき、遊技球の変動入賞装置7内への進入を規制しているものとする。また、球転動回転体68を常時回転しているものとする。
発射装置104から発射された遊技球が遊技領域5へ飛入して流下し、普図始動ゲート12へ入賞(通過)すると、遊技制御装置85は、普通図柄表示器19において普図変動表示ゲームを実行し、普図変動表示ゲームの結果態様が「当たり」を示す状態になった場合には第2始動口14の普通電動役物14aを開いて、遊技球が第2始動口14へ入賞し易い状態に変換する。
また、図9(a)に示すように、遊技球が第1始動口13へ入賞すると、第1特別図柄表示器23において第1特図変動表示ゲームを実行して変動表示状態P2とし、遊技球が第2始動口14へ入賞すると、第2特別図柄表示器24において第2特図変動表示ゲームを実行して変動表示状態P2とする。なお、第1特図変動表示ゲームまたは第2特図変動表示ゲームを実行している最中に遊技球が第1始動口13または第2始動口14へ入賞して第1始動口センサ86または第2始動口センサ87に検出された場合(図10(a)参照)には、この入賞に基づく特図変動表示ゲームの実行を、現在実行中の特図変動表示ゲームが終了するまで保留する。
そして、第1特図変動表示ゲームまたは第2特図変動表示ゲームの結果態様が「はずれ」を示す状態になった場合には、可動部材38を第1状態に維持したまま通常遊技状態P1に戻す。さらに、「小当たり1」を示す状態になった場合には、第1始動遊技状態P3を発生させて変動入賞装置7の可動部材38を1回開く動作(第1補助遊技)を行い、遊技球の変動入賞装置7内への進入を許容する。具体的には、可動部材38を第1状態から第2状態へ変換し、再び第1状態へ戻す。また、「小当たり2」を示す状態になった場合には、第2始動遊技状態P4を発生させて変動入賞装置7の可動部材38を2回開く動作(第2補助遊技)を行い、遊技球の変動入賞装置7内への進入を許容する。具体的には、可動部材38を第1状態から第2状態、第1状態、第2状態、第1状態の順で変換する。なお、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4において、可動部材38の1回あたりの開閉動作時間(小当たり時開閉時間)、詳しくは第1状態から第2状態への変換動作を開始してから次に第1状態へ戻るまでの時間は、予め設定された所定時間(例えば、400ms)に設定されている(図10(a)参照)。
さらに、第1特図変動表示ゲームまたは第2特図変動表示ゲームの結果態様が「大当たり」を示す状態になった場合には、特別遊技状態(大当たり状態)P5を発生させ、可動部材38を第1状態と第2状態とに予め定められた回数繰り返して変換する動作(特別遊技)を行う。具体的には、可動部材38の開閉を繰り返すラウンドの実行回数を2回(2R)、4回(4R)、8回(8R)、16回(16R)の中から選択して可動部材38の開閉動作を実行する。そして、選択されたラウンドが全て終了したならば、可動部材38を第1状態としたまま特別遊技状態P5を終了して通常遊技状態P1に戻す。なお、特別遊技状態P5において、可動部材38の1回あたりの開閉動作時間(大当たり時開閉時間)、詳しくは第1状態から第2状態への変換動作を開始してから次に第1状態へ戻るまでの時間は、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4における1回当たりの開閉動作時間よりも長い時間(例えば、800ms)に設定されている(図10(b)参照)。
そして、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4の発生中(言い換えると、第1補助遊技または第2補助遊技の実行時)に遊技球が可動部材38に受け入れられて変動入賞装置7内に流入すると、この遊技球は、図10(a)に示すように、カウントセンサ41により検出される。そして、特定入賞領域57へ入賞せずに一般入賞領域58へ入賞した場合には、一般入賞領域58から球回収路へ回収されたところを残存球検出センサ66により検出される。このとき、遊技制御装置85は、図9(a)に示すように、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4において「はずれ」と判断し、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4から通常遊技状態P1へ戻す。
また、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4の発生中に遊技球が変動入賞装置7内に流入して特定入賞領域57へ入賞した場合には、この遊技球は、図10(b)に示すように、特定流下路61を流下しているところを特定入賞センサ62により検出される。すると、遊技制御装置85は、図9(a)に示すように、特別遊技状態(大当たり状態)P5を発生させ、第1特図変動表示ゲームまたは第2特図変動表示ゲームの結果「大当たり」になった場合と同様に、可動部材38を第1状態と第2状態とに予め定められた回数繰り返して変換する動作(特別遊技)を行う。具体的には、可動部材38の開閉を繰り返すラウンドの実行回数を2回(2R)、4回(4R)、8回(8R)、16回(16R)の中から選択して可動部材38の開閉動作を実行する。そして、選択されたラウンドが全て終了したならば、可動部材38を第1状態としたまま特別遊技状態P5を終了して通常遊技状態P1に戻す。
なお、遊技制御装置85は、図9(b)に示すように、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームとで「大当たり」の出現確率を同じ1/293に設定しているが、「小当たり1」、「小当たり2」の出現確率を異ならせている。具体的には、第1特図変動表示ゲームにおける「小当たり1」の出現確率を200/293に設定する一方、第2特図変動表示ゲームにおける「小当たり1」の出現確率を第1特図変動表示ゲームにおける「小当たり1」の出現確率よりも低い42/293に設定している。また、第1特図変動表示ゲームにおける「小当たり2」の出現確率を92/293に設定する一方、第2特図変動表示ゲームにおける「小当たり2」の出現確率を第1特図変動表示ゲームにおける「小当たり2」の出現確率よりも高い250/293に設定している。
次に、変動入賞装置7へ進入する遊技球の挙動について説明する。
特別遊技状態P5または第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4において可動部材38を第2状態(開状態)へ変換すると、可動部材38は、図5(b)および図11に示すように、球誘導切換部79を通過開口55へ通して誘導連通部54内へ進入させ、通常誘導路52の上流側の底部よりも高く位置させる。この状態で遊技球が球受部77上に落下し、球案内部78からカウントセンサ41を通って通常誘導路52の上流端に流入すると、球誘導切換部79がこの遊技球(カウントセンサ41により検出された遊技球)の側面に当接して、遊技球が誘導連通部54に進入すること、ひいては遊技球の特定誘導路51への誘導を不能とする。したがって、遊技球の特定誘導路51への流下を阻止する構成を簡単に実現することができる。
球誘導切換部79により誘導連通部54への進入を阻止された遊技球は、通常誘導路52を流下し、通常誘導路52の下流端から球転動部47の傾斜上端側の側部へ落下し、球転動部47の側部を球転動部47の下り傾斜方向に沿って転動してから回転中の球転動回転体68の上面へ誘導される。そして、振分突起71に衝突して特定入賞領域57へ振り分けられることもあるが、振分突起71に衝突しなかった場合には、球転動部47の側部を流下し続けて一般入賞領域58へ入賞し易い。これにより、通常誘導路52から流下してきた遊技球の挙動を複雑にして遊技者に見せることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特別遊技状態P5または第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4において可動部材38を第2状態(開状態)から第1状態(閉状態)へ変換する途中(可動部材38を閉じかけている途中)では、可動部材38は、図12および図13に示すように、球誘導切換部79を誘導連通部54内から引き出して通過開口55(詳しくは通過開口55の下側)を閉成する。そして、球誘導切換部79と通過開口55の開口縁との間隔を遊技球が通過不能な寸法(遊技球の直径よりも狭い寸法)に設定する。さらに、通常誘導路52の上流側の底部よりも低く、且つ特定誘導路51の上流側の底部よりも高く位置させて、遊技球が通常誘導路52の上流側から特定誘導路51の上流側へ流下し易くなる構造を誘導連通部54内に形成する。この状態で遊技球が球受部77上に落下し、球案内部78からカウントセンサ41を通って通常誘導路52の上流端に流入すると、この遊技球(カウントセンサ41により検出された遊技球)は、球誘導切換部79の上面を転動して誘導連通部54へ進入および通過し、特定誘導路51の上流端へ誘導される。したがって、可動部材38に、遊技球を変動入賞装置7内へ受け入れる機能だけではなく、変動入賞装置7内へ流入した遊技球の誘導態様を変化させる機能をも備えることができ、変動入賞装置7内の遊技球の誘導態様を可動部材38の状態変換に伴って変化させることができる。このことから、可動部材38とは別個の構成要素を備えずに、変動入賞装置7内の遊技球の挙動をランダムに変化させることができ、遊技の興趣の更なる向上を図ることができる。さらに、遊技球を特定誘導路51へ誘導する構成を簡単に実現することができる。
球誘導切換部79により誘導連通部54への進入および通過を許容されて特定誘導路51の上流端へ誘導された遊技球は、特定誘導路51を流下し、第1放出開口81から特定誘導路51の下方へ放出されたり、第2放出開口82から特定誘導路51の下方へ放出されたり、特定誘導路51の下流端まで流下してから特定誘導路51の下方へ放出されたりする。第1放出開口81から放出された場合には、特定案内樋59上に落下し、特定案内樋59を後方の特定入賞領域57側へ流下して特定入賞領域57へ入賞する。また、第2放出開口82から放出された場合には、球転動部47のうち球転動回転体68の中心部に落下し、球転動回転体68の左右方向の中心部分を前方へ向けて流下する。そして、振分突起71に衝突して一般入賞領域58へ振り分けられることもあるが、振分突起71に衝突しなかった場合には、球転動部47の中央部を流下し続けて特定入賞領域57へ入賞し易い。さらに、特定誘導路51の下流端から放出された場合には、球転動部47の傾斜上端側のうち左右方向の中央部へ落下し、球転動部47の下り傾斜方向に沿って転動してから回転中の球転動回転体68の上面へ誘導される。そして、振分突起71に衝突して特定入賞領域57へ振り分けられることもあるが、振分突起71に衝突しなかった場合には、球転動部47の中央部を流下し続けて特定入賞領域57へ入賞し易い。これにより、特定誘導路51から流下してきた遊技球の挙動を複雑にして遊技者に見せることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、可動部材38を第1状態(閉状態)から第2状態(開状態)へ変換する途中(可動部材38を開きかけている途中)であっても、可動部材38は、図12および図13に示すように、球誘導切換部79を誘導連通部54内から引き出して通過開口55を閉成し、通常誘導路52の上流側の底部よりも低く、且つ特定誘導路51の上流側の底部よりも高く位置させることができる。したがって、可動部材38により受け入れられた遊技球を球誘導切換部79により特定誘導路51へ誘導することができる。しかしながら、可動部材38を第1状態から第2状態へ変換しているときには、球誘導切換部79を上昇させており、遊技球の特定誘導路51への誘導に対して障害物を形成しようとしている最中である。一方、可動部材38を第2状態から第1状態へ変換しているときには、球誘導切換部79を下降させており、遊技球の特定誘導路51への誘導に対して障害物を排除しようとしている最中である。このことから、遊技球の特定誘導路51への誘導は、可動部材38を第1状態から第2状態へ変換する途中よりも、第2状態から第1状態へ変換する途中の方が発生し易い。
ところで、上記第1実施形態においては、遊技球を特定入賞領域57へ誘導可能な特定誘導路51を設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図14〜図16に示す第2実施形態においては、基本的には第1実施形態の構成と同じであるが、誘導通路45′に特定誘導路を設けず、その代わりに特定放出開口110を開設している点、さらには移動空間部33内に球転動棚112を設けた点で異なる。
具体的に説明すると、誘導通路45′は、図15に示すように、変動入賞装置7の前側から後側へ向けて下り傾斜した通常誘導路52′(左側通常誘導路52a′、右側通常誘導路52b′)を移動空間部33の上部の左右両側にそれぞれ位置させて備え、各通常誘導路52′をそれぞれ遊技球が1個ずつ流下可能な通路幅(左右幅)で形成している。また、左側通常誘導路52a′の上流端を上方へ開放して左側(一側)のカウントセンサ41の球通過口41aの下端へ連通し、右側通常誘導路52b′の上流端を上方へ開放して右側(他側)のカウントセンサ41の球通過口41aの下端へ連通している。そして、通常誘導路52′の上流端のうち、下側(入賞部46側)から移動空間部33の左右方向の中央側に亘る箇所には、遊技球が1個ずつ通過可能な特定放出開口110を開設している。具体的には、特定放出開口110を左側特定放出開口110a(本発明における一側特定放出開口に相当)と右側特定放出開口110b(本発明における他側特定放出開口に相当)とで構成し、左側特定放出開口110aを左側通常誘導路52a′の上流端に開設し、右側特定放出開口110bを右側通常誘導路52b′の上流端に開設している。また、左側可動部材38aにより変動入賞装置7内へ受け入れられた遊技球を左側特定放出開口110aから放出可能とし、右側可動部材38bにより変動入賞装置7内へ受け入れられた遊技球を右側特定放出開口110bから放出可能としている。さらに、特定放出開口110を特定入賞領域57および特定案内樋59の上方へ臨ませ、該特定放出開口110を球誘導切換部79で開閉可能としている。
球転動棚112は、移動空間部33内のうち誘導通路45′と特定入賞領域57との間、詳しくは通常誘導路52′の下流端と球転動部47の傾斜上端との間に設けられた横長な棚部材であり、当該球転動棚112の前縁部(入賞部46側に位置する縁部)を球転動回転体68の回転中心よりも後方(球転動部47の傾斜上端側)に配置している。また、球転動棚112の上面を左右両側から中央部分へ向けて僅かに傾斜させ、且つ前方(球転動部47の傾斜下端側)へ向けて僅かに下り傾斜させ、球転動棚112の上面の上方には通常誘導路52′の下流端を開放して、通常誘導路52′を流下してきた遊技球を球転動棚112の上面へ誘導し、さらには球転動回転体68上へ放出するように構成されている。
このような構成を備えた変動入賞装置7においては、図14(a)に示すように、可動部材38を第1状態(閉状態)へ変換すると、球誘導切換部79が通常誘導路52′側から球侵入阻止壁35側へ回動し、特定放出開口110から下方へ外れて特定放出開口110を開放する。一方、図14(b)および図15に示すように、可動部材38を第2状態(開状態)へ変換すると、球誘導切換部79が球侵入阻止壁35側から通常誘導路52′側へ回動し、特定放出開口110へ下方から進入して特定放出開口110を閉成する。この閉成状態では、球誘導切換部79は、当該球誘導切換部79と特定放出開口110の各開口縁との間隔をいずれも遊技球が通過不能な寸法(遊技球の直径よりも狭い寸法)に設定するとともに、通常誘導路52′の区画壁のうちカウントセンサ41寄りに位置する側壁と球誘導切換部79との間隔を、遊技球が通過可能な寸法(遊技球の直径よりも広い寸法)に設定する。
このように可動部材38を第2状態へ変換している最中に、遊技球が球受部77上に落下し、球案内部78からカウントセンサ41を通って通常誘導路52′の上流端に流入すると、球誘導切換部79がこの遊技球(カウントセンサ41により検出された遊技球)の側面に当接して、遊技球が特定放出開口110を通過すること、ひいては入賞部46(特定入賞領域57)へ向けて放出(誘導)されることを阻止する。そして、球誘導切換部79により特定放出開口110の通過を阻止された遊技球は、通常誘導路52′を流下し、通常誘導路52′の下流端から球転動棚112上へ落下する。さらに、球転動棚112上を左右方向へ揺動しながら前方へ転動して、球転動棚112の前縁部から球転動回転体68上へ落下する。このとき、球転動棚112上における左右方向への揺動の影響により、球転動回転体68の左右両側部上へ落下し易い。したがって、移動空間部33内の遊技球の挙動を簡単な構成で複雑にすることができ、遊技者に遊技球の挙動を十分に楽しませることができる。そして、球転動回転体68上に落下した遊技球は、振分突起71に衝突して特定入賞領域57へ振り分けられることもあるが、振分突起71に衝突しなかった場合には、球転動部47の側部を流下し続けて一般入賞領域58へ入賞し易い。
また、可動部材38を第2状態(開状態)から第1状態(閉状態)へ変換する途中(可動部材38を閉じかけている途中)では、可動部材38は、図16に示すように、球誘導切換部79を特定放出開口110から引き出して特定放出開口110を開放し、引き出された球誘導切換部79を特定放出開口110の直下に配置する。さらに、特定放出開口110の下側の開口縁と球誘導切換部79との上下方向の離間距離を遊技球の半径よりも狭く設定する。この状態で遊技球が球受部77上に落下し、球案内部78からカウントセンサ41を通って通常誘導路52′の上流端に流入すると、この遊技球(カウントセンサ41により検出された遊技球)は、底部を特定放出開口110のうち下向きに開放された部分へ進入させるが、球誘導切換部79に当接して下方へ落下することを阻止される。さらに、球誘導切換部79により側方(移動空間部33の左右方向の中央側)へ向けて案内され、特定放出開口110のうち側方へ開放された部分から放出されて特定案内樋59上に落下する。そして、特定案内樋59を後方の特定入賞領域57側へ流下して特定入賞領域57へ入賞する。
このようにして、第2実施形態における変動入賞装置7では、球誘導切換部79が特定放出開口110を開放すると、変動入賞装置7内へ流入してカウントセンサ41により検出された遊技球を特定放出開口110から放出して特定入賞領域57へ誘導するので、可動部材38に、遊技球を変動入賞装置7内へ受け入れる機能だけではなく、変動入賞装置7内へ流入した遊技球の誘導態様を変化させる機能をも備えることができ、変動入賞装置7内の遊技球の誘導態様を可動部材38の状態変換に伴って変化させることができる。したがって、可動部材38とは別個の構成要素を備えずに、変動入賞装置7内の遊技球の挙動をランダムに変化させることができ、遊技の興趣の向上を図ることができる。また、遊技球を特定放出開口110から放出して特定入賞領域57へ迅速に向かわせることができる。したがって、特定入賞領域57へ入賞し得る遊技球の挙動に迫力を持たせることができ、遊技の興趣を一層高めることができる。
なお、可動部材38を第1状態(閉状態)から第2状態(開状態)へ変換する途中(可動部材38を開きかけている途中)であっても、球誘導切換部79は、図16に示すように、特定放出開口110を開放することができ、可動部材38により受け入れられた遊技球を特定放出開口110から放出して特定誘導路51へ誘導することができる。しかしながら、可動部材38を第1状態から第2状態へ変換しているときには、球誘導切換部79を上昇させて近づけており、遊技球の特定放出開口110からの放出動作を阻止しようとしている最中である。一方、可動部材38を第2状態から第1状態へ変換しているときには、球誘導切換部79を下降させて遠ざけており、遊技球の特定放出開口110からの放出動作を許容しようとしている最中である。このことから、遊技球の特定放出開口110からの放出は、可動部材38を第1状態から第2状態へ変換する途中よりも、第2状態から第1状態へ変換する途中の方が発生し易い。
ところで、上記第2実施形態では、左右両側の可動部材38の球誘導切換部79が互いに同じ遊技球の誘導状態を常時設定するように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図17に示す第2実施形態の変形例では、基本的には第2実施形態の構成と同じであるが、左側通常誘導路52a″、左側特定放出開口110a″、左側可動部材38aの球誘導切換部79″が異なり、左側可動部材38aと右側可動部材38bとが同じ状態に変換したとしても、左側可動部材38aの球誘導切換部79″と、右側可動部材38bの球誘導切換部79とが互いに異なる遊技球の誘導状態に設定されるように構成されている。
具体的に説明すると、第2実施形態の変形例における誘導通路45″は、図17(a)および(b)に示すように、左側通常誘導路52a″の上流端を第1状態における左側可動部材38aの下部の後方に配置するとともに前方の左側可動部材38a側へ向けて開放し、左側通常誘導路52a″の上流端と左側可動部材38aとの間には左側特定放出開口110a″を開設して遊技球が左側特定放出開口110a″を上下方向へ通過可能としている。また、左側可動部材38aに形成された球誘導切換部79″は、回動軸75を中心とした周方向に沿って延在する開口開閉壁114と、該開口開閉壁114のうち右側可動部材38b側の端部(図17(b)中、左端部)から左側可動部材38aの回動軸75側へ向けて延在する落下阻止壁115とを備え、開口開閉壁114および落下阻止壁115の前後幅を左側特定放出開口110a″の前後幅よりも僅かに狭い寸法に設定している。
そして、図17(b)に示すように、左側可動部材38aを第1状態(閉状態)へ変換すると、開口開閉壁114が左側通常誘導路52a″の底面と同じ高さまたは左側通常誘導路52a″の底面よりも高い位置に配置され、この状態で左側特定放出開口110a″を閉成する。また、落下阻止壁115が左側特定放出開口110a″の右側通常誘導路52b′側(図17(b)中、左側)に縦向き姿勢で位置する。さらに、図17(d)に示すように、左側可動部材38aを第2状態(開状態)へ変換すると、開口開閉壁114および落下阻止壁115が左側通常誘導路52a″の前方から側方の右側通常誘導路52b′側へ外れ、左側特定放出開口110a″を開放する。
このような構成の可動部材38および誘導通路45″を備えた変動入賞装置7においては、図17(a)に示すように、左側可動部材38aと右側可動部材38bとを共に第1状態(閉状態)へ変換すると、左側可動部材38aの球誘導切換部79″が左側特定放出開口110a″を閉成する一方、右側可動部材38bの球誘導切換部79が右側特定放出開口110bを開放する。また、図17(c)に示すように、左側可動部材38aと右側可動部材38bとを共に第2状態(開状態)へ変換すると、左側可動部材38aの球誘導切換部79″が左側特定放出開口110a″を開放する一方、右側可動部材38bの球誘導切換部79が右側特定放出開口110bを閉成する。この第2状態で左側可動部材38aが遊技球を変動入賞装置7内へ受け入れると、この遊技球は、左側特定放出開口110a″を通過して特定案内樋59上に落下し、特定入賞領域57へ入賞する。また、右側可動部材38bが遊技球を変動入賞装置7内へ受け入れると、この遊技球は、右側特定放出開口110bの通過を阻止されて右側通常誘導路52b′へ誘導され、一般入賞領域58へ入賞し易い。
さらに、左側可動部材38aと右側可動部材38bとを第2状態(開状態)から第1状態(閉状態)へ変換する途中(可動部材38を閉じかけている途中)では、左側可動部材38aは、図17(e)に示すように、球誘導切換部79″の開口開閉壁114を左側特定放出開口110a″へ側方の右側可動部材38b側から差し入れて左側特定放出開口110a″を途中まで閉成して遊技球が通過不能な半閉状態にし、さらに左側特定放出開口110a″を閉成しようとする。また、落下阻止壁115を開口開閉壁114の上方(詳しくは右側可動部材38b寄りの上方)に縦向き姿勢で配置する。そして、右側可動部材38bは、図17(f)に示すように、球誘導切換部79を右側特定放出開口110bから下方へ引き出して右側特定放出開口110bを開放し、引き出された球誘導切換部79を右側特定放出開口110bからさらに離そうとする。また、特定放出開口110の下側の開口縁と球誘導切換部79との上下方向の離間距離を遊技球の半径よりも狭く設定する。
この状態で左側可動部材38aが遊技球を変動入賞装置7内へ受け入れると、この遊技球は、左側特定放出開口110a″を全閉しようとしている開口開閉壁114に衝突して左側特定放出開口110a″の通過を阻止されたり、落下阻止壁115に衝突して右側可動部材38b側へ飛び出すことを阻止されたりして、後方の左側通常誘導路52a″へ誘導される。そして、球転動棚112の側部および球転動部47の側部を転動して一般入賞領域58へ入賞し易い。一方、右側可動部材38bが遊技球を変動入賞装置7内へ受け入れると、この遊技球は、底部を右側特定放出開口110bのうち下向きに開放された部分へ進入させるが、球誘導切換部79に当接して下方へ落下することを阻止される。さらに、球誘導切換部79により側方(移動空間部33の左右方向の中央側)へ向けて案内され、右側特定放出開口110bのうち側方へ開放された部分から放出されて特定案内樋59上に落下する。そして、特定案内樋59を後方の特定入賞領域57側へ流下して特定入賞領域57へ入賞する。したがって、左側可動部材38aと右側可動部材38bとを第2状態(開状態)から第1状態(閉状態)へ変換する途中(可動部材38を閉じかけている途中)では、遊技球は、左側可動部材38aから変動入賞装置7内へ受け入れられると一般入賞領域58へ入賞し易く、右側可動部材38bから変動入賞装置7内へ受け入れられると特定入賞領域57へ入賞し易い。
また、左側可動部材38aと右側可動部材38bとを第1状態(閉状態)から第2状態(開状態)へ変換する途中(可動部材38を開きかけている途中)では、左側可動部材38aは、球誘導切換部79″の開口開閉壁114を側方の右側可動部材38b側へ移動して特定放出開口110を途中まで開放して遊技球が通過可能な半開状態にし、落下阻止壁115を開口開閉壁114の上方(詳しくは右側可動部材38b寄りの上方)に縦向き姿勢で配置する。また、右側可動部材38bは、球誘導切換部79を上昇させて右側特定放出開口110bを閉成しようとする。
この状態で左側可動部材38aが遊技球を変動入賞装置7内へ受け入れると、この遊技球は、左側特定放出開口110a″を全開しようとしている開口開閉壁114には衝突し難く、左側特定放出開口110a″を通過する。さらに、特定案内樋59上に落下し、特定入賞領域57へ入賞する。一方、右側可動部材38bが遊技球を変動入賞装置7内へ受け入れると、この遊技球は、右側特定放出開口110bを閉成しようとしている球誘導切換部79に衝突し易く、右側特定放出開口110bの通過を阻止されて右側通常誘導路52b′へ誘導され易い。そして、球転動棚112の側部および球転動部47の側部を転動して一般入賞領域58へ入賞し易い。したがって、左側可動部材38aと右側可動部材38bとを第1状態(閉状態)から第2状態(開状態)へ変換する途中(可動部材38を開きかけている途中)では、遊技球は、左側可動部材38aから変動入賞装置7内へ受け入れられると特定入賞領域57へ入賞し易く、右側可動部材38bから変動入賞装置7内へ受け入れられると一般入賞領域58へ入賞し易い。これにより、可動部材38の状態変換に伴って変化する遊技球の誘導態様を可動部材38毎に異ならせることができ、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
ところで、上記した第2実施形態の変形例では、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4において実行される補助遊技に関し、可動部材38の状態変換に要する時間、具体的には第1状態から第2状態へ変換する所要時間(開放動作時間)、および第2状態から第1状態へ変換する所要時間(閉成動作時間)を第1特別変動表示ゲームまたは第2特別変動表示ゲームにおいて小当たり(小当たり1,小当たり2)を決定するための小当たり図柄乱数に基づいて異ならせるようにしてもよい。
例えば、図18(a)に示すように、可動部材38の開放動作時間および閉成動作時間を同じ時間に設定した開閉動作パターンをパターンAとし、開放動作時間を閉成動作時間よりも短く設定した開閉動作パターンをパターンBとし、開放動作時間を閉成動作時間よりも長く設定した開閉動作パターンをパターンCとする。また、可動部材38の1回あたりの開閉動作時間(小当たり時開閉時間)、詳しくは第1状態から第2状態への変換動作を開始してから次に第1状態へ戻るまでの時間をいずれのパターンにおいても一定(400ms)に設定する。さらに、パターンAにおいては、開放動作時間および閉成動作時間をそれぞれ200msに設定し、パターンBにおいては、開放動作時間を100msに設定するとともに閉成時間を300msに設定し、パターンCにおいては、開放動作時間を300msに設定するとともに閉成時間を100msに設定する。
そして、図18(b)に示すように、第1特別変動表示ゲームまたは第2特別変動表示ゲームにおいて、0〜50の小当たり図柄乱数が取得されて小当たり1が出現した場合、または、200〜230の小当たり図柄乱数が取得されて小当たり2が出現した場合には、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4において実行される補助遊技の可動部材38の開閉動作パターンをパターンAとする。また、51〜155の小当たり図柄乱数が取得されて小当たり1が出現した場合、または、231〜270の小当たり図柄乱数が取得されて小当たり2が出現した場合には、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4において実行される補助遊技の可動部材38の開閉動作パターンをパターンBとする。さらに、156〜199の小当たり図柄乱数が取得されて小当たり1が出現した場合、または、271〜292の小当たり図柄乱数が取得されて小当たり2が出現した場合には、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4において実行される補助遊技の可動部材38の開閉動作パターンをパターンCとする。
可動部材38をパターンBで開閉した場合には、可動部材38を閉じかける状態が開きかける状態よりも長く発生するため、可動部材38を閉じかけているときに遊技球を変動入賞装置7内へ流入させ易く、しかも、右側可動部材38bから変動入賞装置7内へ受け入れれば特定入賞領域57へ入賞させ易い。また、可動部材38をパターンCで開閉した場合には、可動部材38を開きかける状態が閉じかける状態よりも長く発生するため、可動部材38を開きかけているときに遊技球を変動入賞装置7内へ流入させ易く、しかも、左側可動部材38aから変動入賞装置7内へ受け入れれば特定入賞領域57へ入賞させ易い。したがって、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4における特定入賞領域57への入賞難易度を変化させることができ、遊技の興趣を一層高めることができる。
なお、図19に示すように、小当たり図柄乱数に基づいて開閉動作パターンを異ならせるのではなく、可動部材38の開閉動作回数を異ならせるように設定してもよい。例えば、第1特別変動表示ゲームまたは第2特別変動表示ゲームにおいて、0〜50の小当たり図柄乱数が取得されて小当たり1が出現した場合、あるいは、200〜230の小当たり図柄乱数が取得されて小当たり2が出現した場合には、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4において実行される補助遊技の可動部材38の開閉動作回数を1回としてもよい。また、51〜155の小当たり図柄乱数が取得されて小当たり1が出現した場合、あるいは、231〜270の小当たり図柄乱数が取得されて小当たり2が出現した場合には、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4において実行される補助遊技の可動部材38の開閉動作回数を2回としてもよい。さらに、156〜199の小当たり図柄乱数が取得されて小当たり1が出現した場合、あるいは、271〜292の小当たり図柄乱数が取得されて小当たり2が出現した場合には、第1始動遊技状態P3または第2始動遊技状態P4において実行される補助遊技の可動部材38の開閉動作回数を3回と設定してもよい。
また、上記した第2実施形態の変形例では、特別遊技状態P5において実行される特別遊技に関し、可動部材38の開放動作時間および閉成動作時間を、第1特別変動表示ゲームまたは第2特別変動表示ゲームにおいて小当たりを決定するための小当たり図柄乱数と、特別遊技状態P5において選択されたラウンド実行回数との組み合わせに基づいて異ならせるようにしてもよい。
例えば、図20(a)に示すように、可動部材38の開放動作時間および閉成動作時間を同じ時間に設定した開閉動作パターンをパターンAとし、開放動作時間を閉成動作時間よりも長く設定した開閉動作パターンをパターンB,Cとし、開放動作時間を閉成動作時間よりも短く設定した開閉動作パターンをパターンD,Eとする。また、可動部材38の1回あたりの開閉動作時間(小当たり時開閉時間)、詳しくは第1状態から第2状態への変換動作を開始してから次に第1状態へ戻るまでの時間をいずれのパターンにおいても一定(800ms)に設定する。さらに、パターンAにおいては、開放動作時間および閉成動作時間をそれぞれ400msに設定し、パターンBにおいては、開放動作時間を700msに設定するとともに閉成時間を100msに設定し、パターンCにおいては、開放動作時間を500msに設定するとともに閉成時間を300msに設定する。また、パターンDにおいては、開放動作時間を500msに設定するとともに閉成時間を300msに設定し、パターンEにおいては、開放動作時間を700msに設定するとともに閉成時間を100msに設定する。
そして、図20(b)に示すように、特別遊技状態P5のラウンド実行回数が4回(4R)に選択された場合、第1特別変動表示ゲームまたは第2特別変動表示ゲームにおいて0〜10の小当たり図柄乱数が取得された小当たりに基づく特別遊技であれば、当該特別遊技の開閉動作パターンをパターンAとし、11〜20の小当たり図柄乱数が取得された小当たりに基づく特別遊技であれば、当該特別遊技の開閉動作パターンをパターンBとし、21〜30の小当たり図柄乱数が取得された小当たりに基づく特別遊技であれば、当該特別遊技の開閉動作パターンをパターンCとする。また、特別遊技状態P5のラウンド実行回数が8回(8R)に選択された場合、第1特別変動表示ゲームまたは第2特別変動表示ゲームにおいて31〜40の小当たり図柄乱数が取得された小当たりに基づく特別遊技であれば、当該特別遊技の開閉動作パターンをパターンAとし、41〜50の小当たり図柄乱数が取得された小当たりに基づく特別遊技であれば、当該特別遊技の開閉動作パターンをパターンBとし、51〜65の小当たり図柄乱数が取得された小当たりに基づく特別遊技であれば、当該特別遊技の開閉動作パターンをパターンDとし、66〜80の小当たり図柄乱数が取得された小当たりに基づく特別遊技であれば、当該特別遊技の開閉動作パターンをパターンEとする。さらに、特別遊技状態P5のラウンド実行回数が16回(16R)に選択された場合、第1特別変動表示ゲームまたは第2特別変動表示ゲームにおいて81〜90の小当たり図柄乱数が取得された小当たりに基づく特別遊技であれば、当該特別遊技の開閉動作パターンをパターンCとし、91〜99の小当たり図柄乱数が取得された小当たりに基づく特別遊技であれば、当該特別遊技の開閉動作パターンをパターンDとする。
可動部材38をパターンB,Cで開閉した場合には、可動部材38を閉じかける状態が開きかける状態よりも長く発生するため、可動部材38を閉じかけているときに遊技球を変動入賞装置7内へ流入させ易く、しかも、右側可動部材38bから変動入賞装置7内へ受け入れれば特定入賞領域57へ入賞させ易い。また、可動部材38をパターンD,Eで開閉した場合には、可動部材38を開きかける状態が閉じかける状態よりも長く発生するため、可動部材38を開きかけているときに遊技球を変動入賞装置7内へ流入させ易く、しかも、左側可動部材38aから変動入賞装置7内へ受け入れれば特定入賞領域57へ入賞させ易い。したがって、特別遊技状態P5における特定入賞領域57への入賞難易度を変化させることができ、遊技の興趣を一層高めることができる。
なお、上記した小当たり図柄乱数と開閉動作パターンとの組み合わせは、第1特別変動表示ゲームを実行して小当たり図柄乱数が取得された場合にも、第2特別変動表示ゲームを実行して小当たり図柄乱数が取得された場合にも適用されるように構成したが、これに限定されない。例えば、第1特別変動表示ゲームを実行して小当たり図柄乱数が取得された場合に適用される組み合わせと、第2特別変動表示ゲームを実行して小当たり図柄乱数が取得された場合に適用される組み合わせとを異ならせてもよい。
また、特別遊技においては、予め定められたラウンド実行回数(例えば、8R、16R)が選択された場合に、全てのラウンド実行時に同じ開閉動作パターンを適用せず、ラウンド毎に開閉動作パターンを異ならせて可動部材38の開閉動作を実行するように設定してもよい。さらに、前回ラウンドと次回ラウンドとの間に設定されるインターバル期間において、次回ラウンドにおける開閉動作パターンが前回ラウンドとは異なる開閉動作パターンに設定されている場合には、演出表示装置11で演出動作(演出画面の表示)を実行して開閉動作パターンが変化する旨を報知してもよい。
ところで、上記実施形態では、第1特図変動表示ゲームまたは第2特図変動表示ゲームの結果態様が「小当たり1」、「小当たり2」を示す状態になった場合に、可動部材38を第1状態から第2状態へ変換する補助遊技を行うに構成したが、本発明はこれに限定されない。要は、予め設定された始動条件の成立に基づいて補助遊技を行うように構成すれば、どのような始動条件を設定してもよい。
また、上記実施形態では、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機を例にして説明したが、本発明はこれに限らず、変動入賞装置には、遊技球を当該変動入賞装置へ受け入れ不能とする第1状態と、受け入れ可能とする第2状態と、に変換可能な可動部材と、該可動部材により受け入れられた遊技球が入賞可能な特定入賞領域と、を備え、予め設定された始動条件の成立に基づいて、可動部材を第1状態から第2状態へ変換する補助遊技を行い、該補助遊技の実行時に可動部材により受け入れられた遊技球が特定入賞領域に入賞した場合には、可動部材を第1状態と第2状態とに予め定められた回数繰り返して変換する特別遊技状態を発生可能な遊技機であればどのような遊技機でもよい。例えば、封入球式パチンコ機、アレンジボール式遊技機、雀球式遊技機等の遊技機であってもよい。
なお、前記した実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は、上記した説明に限らず特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれるものである。
1 遊技盤
5 遊技領域
7 変動入賞装置
13 第1始動口
14 第2始動口
33 移動空間部
38 可動部材
38a 左側可動部材
38b 右側可動部材
41 カウントセンサ
45,45′,45″ 誘導通路
47 球転動部
51 特定誘導路
52,52′ 通常誘導路
52a,52a′,52a″ 左側通常誘導路
52b,52b′ 右側通常誘導路
54 誘導連通部
55 通過開口
57 特定入賞領域
58 一般入賞領域
59 特定案内樋
68 球転動回転体
71 振分突起
77 球受部
78 球案内部
79,79″ 球誘導切換部
81 第1放出開口
82 第2放出開口
110 特定放出開口
110a,110a″ 左側特定放出開口
110b 右側特定放出開口
112 球転動棚
114 開口開閉壁
115 落下阻止壁

Claims (8)

  1. 遊技領域には、該遊技領域を流下する遊技球を内部へ導入可能な変動入賞装置を備え、
    該変動入賞装置には、前記遊技球を当該変動入賞装置へ受け入れ不能とする第1状態と、受け入れ可能とする第2状態と、に変換可能な可動部材と、該可動部材により受け入れられた遊技球が入賞可能な特定入賞領域と、を備え、
    予め設定された始動条件の成立に基づいて、前記可動部材を第1状態から第2状態へ変換する補助遊技を行い、該補助遊技の実行時に前記可動部材により受け入れられた遊技球が前記特定入賞領域に入賞した場合には、前記可動部材を第1状態と第2状態とに予め定められた回数繰り返して変換する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    前記変動入賞装置は、
    当該変動入賞装置内に遊技球が流入したことを検出する球検出手段と、
    該球検出手段によって検出された遊技球が移動可能な移動空間部と、を備え、
    該移動空間部の上部には遊技球が流下可能な誘導通路を設け、前記移動空間部内のうち前記誘導通路よりも下方の位置には前記特定入賞領域を設定し、
    前記誘導通路は、
    前記特定入賞領域に遊技球を誘導可能な特定誘導路と、
    前記移動空間部のうち前記特定入賞領域とは異なる領域に遊技球を誘導可能な通常誘導路と、を備え、
    前記可動部材は、
    前記第2状態において前記遊技領域を流下する遊技球を受け得る球受部と、
    該球受部で受けた遊技球を前記誘導通路へ向けて流入させる球案内部と、
    該球案内部を挟んで前記球受部とは反対側に設けられ、前記球案内部から流入してきた遊技球に当接して該遊技球の誘導方向を切換可能な球誘導切換部と、を一体にして備え、
    該球誘導切換部は、前記変動入賞装置内へ流入して前記球検出手段により検出された遊技球を前記特定誘導路へ誘導可能としたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記特定誘導路の上流端と前記通常誘導路の上流端とを連通させて誘導連通部を形成し、該誘導連通部には、前記球誘導切換部が通過可能な通過開口を開設し、
    前記球誘導切換部により前記通過開口を閉成すると、前記球案内部から流入してきた遊技球を前記特定誘導路へ誘導可能としたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記可動部材を前記第2状態へ変換すると、前記球誘導切換部が前記通過開口を通過して前記誘導連通部内へ進入し、前記球案内部から流入してきた遊技球を前記特定誘導路へ誘導不能としたことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記移動空間部のうち前記誘導通路よりも下方には、遊技球が転動可能な上面に複数の振分突起が突設された球転動回転体を備え、前記通常誘導路の下流端を前記球転動回転体の上方で開放して、前記通常誘導路を流下してきた遊技球を前記球転動回転体の上面へ誘導可能とし、
    前記特定誘導路のうち、前記特定入賞領域の直上または直上の近傍には、遊技球を前記特定入賞領域へ向けて放出する第1放出開口を開設し、該第1放出開口から外れた位置には、遊技球を前記球転動回転体へ向けて放出する第2放出開口を開設したことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 遊技領域には、該遊技領域を流下する遊技球を内部へ導入可能な変動入賞装置を備え、
    該変動入賞装置には、前記遊技球を当該変動入賞装置へ受け入れ不能とする第1状態と、受け入れ可能とする第2状態と、に変換可能な可動部材と、該可動部材により受け入れられた遊技球が入賞可能な特定入賞領域と、を備え、
    予め設定された始動条件の成立に基づいて、前記可動部材を第1状態から第2状態へ変換する補助遊技を行い、該補助遊技の実行時に前記可動部材により受け入れられた遊技球が前記特定入賞領域に入賞した場合には、前記可動部材を第1状態と第2状態とに予め定められた回数繰り返して変換する特別遊技状態を発生可能な遊技機において、
    前記変動入賞装置は、
    当該変動入賞装置内に遊技球が流入したことを検出する球検出手段と、
    該球検出手段によって検出された遊技球が移動可能な移動空間部と、を備え、
    該移動空間部の上部には遊技球が流下可能な誘導通路を設けるとともに、前記移動空間部内のうち前記誘導通路よりも下方の位置には前記特定入賞領域を設定し、
    前記誘導通路は、
    遊技球を前記特定入賞領域へ向けて放出可能な特定放出開口と、
    前記移動空間部のうち前記特定入賞領域とは異なる領域に遊技球を誘導可能な通常誘導路と、を備え、
    前記可動部材は、
    前記第2状態において前記遊技領域を流下する遊技球を受け得る球受部と、
    該球受部で受けた遊技球を前記誘導通路へ向けて流入させる球案内部と、
    該球案内部を挟んで前記球受部とは反対側に設けられ、前記特定放出開口を開閉して前記球案内部から流入してきた遊技球の誘導方向を切換可能な球誘導切換部と、を一体にして備え、
    該球誘導切換部が前記特定放出開口を開放すると、前記変動入賞装置内へ流入して前記球検出手段により検出された遊技球を前記特定放出開口から放出することを特徴とする遊技機。
  6. 前記移動空間部のうち前記誘導通路よりも下方には、遊技球が転動可能な上面に複数の振分突起が突設された球転動回転体を備え、前記通常誘導路の下流端を前記球転動回転体の上方で開放して、前記通常誘導路を流下してきた遊技球を前記球転動回転体の上面へ誘導可能としたことを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記移動空間部のうち前記誘導通路と前記特定入賞領域との間には、遊技球が横方向へ転動可能な球転動棚を設け、前記通常誘導路の下流端を前記球転動棚の上方へ開放して、前記通常誘導路を流下してきた遊技球を前記球転動棚の上面へ誘導可能としたことを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
  8. 前記可動部材は、前記変動入賞装置の一側に設けられた一側可動部材と、他側に設けられた他側可動部材と、から構成され、
    前記特定放出開口は、前記一側可動部材により受け入れられた遊技球を放出可能な一側特定放出開口と、前記他側可動部材により受け入れられた遊技球を放出可能な他側特定放出開口と、から構成され、
    前記通常誘導路は、前記一側可動部材により受け入れられた遊技球を誘導可能な一側通常誘導路と、前記一側可動部材により受け入れられた遊技球を誘導可能な他側通常誘導路と、から構成され、
    前記一側可動部材と前記他側可動部材とを共に前記第1状態へ変換すると、前記一側可動部材の球誘導切換部が前記一側特定放出開口を閉成する一方、前記他側可動部材の球誘導切換部が前記他側特定放出開口を開放し、
    前記一側可動部材と前記他側可動部材とを共に前記第2状態へ変換すると、前記一側可動部材の球誘導切換部が前記一側特定放出開口を開放する一方、前記他側可動部材の球誘導切換部が前記他側特定放出開口を閉成することを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
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