JP5342918B2 - 薄膜リチウムイオン二次電池、薄膜リチウムイオン二次電池製造方法 - Google Patents

薄膜リチウムイオン二次電池、薄膜リチウムイオン二次電池製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、薄膜リチウムイオン二次電池と、薄膜リチウムイオン二次電池に用いられる保護膜に関するものである。
リチウムイオン二次電池は、携帯電話やノートパソコンの充電池として広く用いられているが、電解液の液漏れが起こらない固体電解質を用いたリチウムイオン二次電池が注目されている。リチウムイオン二次電池に含まれるリチウムと大気中の水分を反応させないために保護膜としてセラミックス等から成る防水膜が用いられている。従来のリチウムイオン二次電池を構成する電極や電極集電体の角部と接触する部分の保護膜は、長期間使用していると大気中の水分が透過、浸透してリチウムイオン二次電池が動作不良を起こすという不都合が生じていた。
特開2002−42863号公報 特開2004−193112号公報
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、電極や電極集電体の角部で脆くならない段差解消膜と、大気中の水分とリチウムとを反応させない防水膜を有した薄膜リチウムイオン二次電池を形成する技術を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、基板と、前記基板上に配置され、リチウムを含む導電性膜から成る正電極膜と、前記正電極膜の上に配置され、リチウムを含む固体電解質から成る電解質膜と、前記電解質膜の上に配置され、導電性膜から成る負電極膜とを有する薄膜リチウムイオン二次電池であって、前記負電極膜の上に配置され、樹脂から成る段差解消膜と、前記段差解消膜の上に配置され、金属から成る金属膜が設けられた第一の防水膜とを有し、前記段差解消膜は、ジアミン化合物とイソシアネート化合物とが前記負電極膜の上で重合して形成されたポリウレア膜である薄膜リチウムイオン二次電池である。
本発明は、前記第一の防水膜の上に配置され、樹脂から成る第二の防水膜を有する薄膜リチウムイオン二次電池である。
本発明は、前記第一の防水膜は、前記段差解消膜の上に配置されたセラミックス膜を有する薄膜リチウムイオン二次電池である。
本発明は、前記金属膜は、膜厚1nm以上50nm以下のアルミニウム膜である薄膜リチウムイオン二次電池である。
本発明は、基板の上にリチウムを含む導電性膜から成る正電極膜を配置する正電極膜形成工程と、前記正電極膜の上にリチウムを含む固体電解質から成る電解質膜を配置する電解質膜形成工程と、前記電解質膜の上に導電性膜から成る負電極膜を配置する負電極膜形成工程と、ジアミン化合物とイソシアネート化合物を別々に蒸発させて、前記負電極膜の上で重合させた段差解消膜を形成する段差解消膜形成工程と、前記段差解消膜の上に金属から成る金属膜が設けられた第一の防水膜を形成する防水膜形成工程とを有する薄膜リチウムイオン二次電池製造方法である。
本発明は、前記ジアミン化合物と前記イソシアネート化合物とを別々に加熱して蒸発させる薄膜リチウムイオン二次電池製造方法である。
本発明により、従来より長期に亘り電池性能の安定性が得られる薄膜リチウムイオン二次電池を形成できる。
本発明の薄膜リチウムイオン二次電池を形成する真空処理装置の構成図 (a):本発明の一例の薄膜リチウムイオン二次電池の平面図(b):本発明の一例の薄膜リチウムイオン二次電池のA−A’裁断面図 (a):本発明の他の例の薄膜リチウムイオン二次電池の平面図(b):本発明の他の例の薄膜リチウムイオン二次電池のB−B’裁断面図 (a):本発明の他の例の薄膜リチウムイオン二次電池の平面図(b):本発明の他の例の薄膜リチウムイオン二次電池のC−C’裁断面図 表面に防水膜が無い薄膜リチウムイオン二次電池の断面写真 表面に防水膜が形成された薄膜リチウムイオン二次電池の断面写真
<全体の装置>
図1の符号1は、真空処理装置であり、移動室2と、搬入室31と搬出室32と、第一、第二の仕込取出室161、162と、薄膜二次電池形成装置35と、保護膜形成装置36とを有している。
搬入室31は、移動室2の一端に接続され、搬出室32は、移動室2の他端に接続されている。
移動室2内には、不図示の移動機構が配置されており、移動室2内部に位置する基板70を搬入室31側から搬出室32側へ移動させるように構成されている。
搬入室31と、搬出室32は、それぞれ開閉自在な入口用扉62と、出口用扉63を有しており、搬入室31の内部雰囲気と搬出室32の内部雰囲気と、移動室2の内部雰囲気との間とを遮断して入出口用扉62、63を開けると、移動室2の内部を所望のガスの雰囲気に維持しながら、搬入室31の内部雰囲気と搬出室32の内部雰囲気とを、大気に接続して大気との間で基板70の搬出、又は搬入ができるようになっている。
入出口用扉を閉じると、各室31、32の内部雰囲気を大気雰囲気と遮断することができる。
移動室2と、搬入室31と、搬出室32には、真空排気装置(不図示)が接続されており、各室内部を真空雰囲気にすることができる。
搬入室31と搬出室32と移動室2とを真空雰囲気にすると、搬入室31から移動室2への基板70の搬入と、搬出室32への移動室2からの基板70の搬出を行うことができる。
第一の仕込取出室161は、移動室2に接続され、第二の仕込取出室162は、第一の仕込取出室161が接続された位置と搬出室が接続された位置の間に接続されている。
薄膜二次電池形成装置35は、第一の仕込取出室161に接続され、保護膜形成装置36は、第二の仕込取出室162に接続されている。
第一の仕込取出室161と、第二の仕込取出室162には、それぞれ真空排気部(不図示)が接続されている。
上記真空処理装置1は、移動室2と第一、第二の仕込取出室161、162の間でそれぞれ基板を搬送する第一、第二の搬送部21、22を有しており、第一、第二の仕込取出室161、162の内部雰囲気を真空雰囲気にすると、基板70を移動室2と第一、第二の仕込取出室161、162との間で移動させることができる。上記真空処理装置1で基板を真空処理する際、基板70を搬入室31から移動室2に搬入し、第一の搬送部21によって、第一の仕込取出室161に移動させ、薄膜二次電池形成装置35内に搬入した基板70を真空処理した後、第一の仕込取出室161に戻し、移動室2から搬出室32方向へ移動させて、第二の仕込取出室162を介して保護膜形成装置36内に搬入し、薄膜二次電池形成装置35内で真空処理した基板70を、更に、真空処理し、第二の仕込取出室162を介して移動室2に戻し、基板70を搬出室32へ移動させ、搬出室32から大気に取り出すことができる。
<薄膜二次電池製造装置>
図1の符号35は薄膜二次電池形成装置であり、薄膜二次電池形成装置35は、第一〜第五の処理室11〜15と、搬送室20とを有している。
第一〜第五の処理室11〜15と第一の仕込取出室161は、搬送室20を中心に、搬送室20の周りに配置されている。第一〜第五の処理室11〜15と第一の仕込取出室161は、それぞれ開閉自在なゲートバルブを介して搬送室20と接続されている。
搬送室20内には、搬送ロボット(不図示)が配置されており、基板70を搬送室20を介して第一の仕込取出室161と第一〜第五の処理室11〜15との間及び第一〜第五の処理室11〜15の間で移動させることができる。
第一〜第五の処理室11〜15と搬送室20には、真空排気装置(不図示)が接続されている。
搬送室20内部は、真空排気装置により真空雰囲気にされている。各ゲートバルブを閉じ、移動室2と第一の仕込取出室161との間のゲートバルブを開けて第一の仕込取出室161内に基板70を搬入し、移動室2と第一の仕込取出室161との間のゲートバルブを閉じて、真空排気装置により第一の仕込取出室161内部を真空雰囲気にする。基板70を第一の仕込取出室161から搬送室20へ搬送できる。
真空排気装置を動作させて第一〜第五の処理室11〜15内を真空雰囲気にして、各ゲートバルブを開けると、搬送ロボットにより搬送室20を介して第一〜第五の処理室11〜15に真空雰囲気を維持した状態で基板70を搬送することができる。
第一〜第五の処理室11〜15と第一の仕込取出室161には、それぞれガス導入装置(不図示)が接続されており、ガス導入装置を動作させると第一〜第五の処理室11〜15と第一の仕込取出室161の内部を所望圧力のガス雰囲気にすることができる。
第一、第二、第四、第五の処理室11、12、14、15の内部には、ターゲットがそれぞれ配置されており、第一、第二、第四、第五の処理室11、12、14、15の内のいずれかの一室に基板70が搬送され、基板70が搬送された処理室と搬送室20との間のゲートバルブを閉じてガス導入装置により処理室の内部に反応ガスを導入すると、基板70の表面に、搬入された処理室に配置されたターゲットの薄膜を成膜できるように構成されている。
また、第三の処理室13の内部には、加熱装置(不図示)が配置されており、加熱装置に通電すると加熱装置が赤外線を放出して第三の処理室13内部に搬送された基板70を設定温度に加熱することができる。
<保護膜形成装置>
図1の符号36は保護膜形成装置であり、有機膜成膜装置41と、無機膜成膜装置42とを有している。
有機膜成膜装置41は、第六の処理室17を有し、無機膜成膜装置42は、第七、第八の処理室18、19を有しており、第六〜第八の処理室17〜19は、搬送室20を中心に、搬送室20の周りに配置されている。第六〜第八の処理室17〜19と第二の仕込取出室162は、それぞれ開閉自在なゲートバルブを介して搬送室20と接続されている。
搬送室20内には、搬送ロボットが配置されており、基板70を搬送室20を介して第二の仕込取出室162と第六〜第八の処理室17〜19との間及び第六〜第八の処理室17〜19との間で移動させることができる。
第六の処理室17には、複数の蒸発源と基板を加熱する基板加熱装置と、複数の蒸発源を別々に加熱できる蒸発源加熱装置が配置されており、処理室内部に基板の成膜面と蒸発源と対面させて配置し、基板を加熱する基板加熱装置により基板を加熱しながら、蒸発源を加熱する蒸発源加熱装置により二つの蒸発源を加熱して蒸発させると、基板の表面に二種類の蒸発源を重合させた薄膜を蒸着することができる。
<実施例>
図1の第一の処理室11に基板70を配置する。各処理室11〜15、18、19と第六の処理室17内を真空雰囲気にした後に第一の処理室11内にアルゴンガスを導入し、第一の処理室11の内部を圧力0.60Paのアルゴンガス雰囲気にして、バナジウムから成るターゲットの表面積1cm2に対する印加電圧を6.2Wにし、アルゴンプラズマを形成して、成膜速度を11.0nm/分にして基板70の表面に正極集電体膜81として120nmのバナジウム薄膜を形成する。
正極集電体膜81が形成された基板70を第二の処理室12に搬送して、第二の処理室12内にアルゴンガスを導入し、第二の処理室12の内部を圧力0.80Paのアルゴンガス雰囲気にして、LiCoO2から成るターゲットの表面積1cm2に対する印加電圧を3.5Wにし、アルゴンプラズマを形成して、成膜速度を85.0nm/分にして基板の温度を300℃に保ち、正極集電体膜81の上に正電極膜82としてLiCoO2膜2000nmを形成する。
正電極膜82が形成された基板70を第三の処理室13に搬送し、ガス導入装置により第三の処理室13内部にアルゴンと酸素の混合気体を導入して、第三の処理室13内部を1atmのアルゴンと酸素の混合気体雰囲気にして15分間、500℃〜700℃程度に保ちLiCoO2を結晶化させるアニール処理を行う。
アニール処理後に正電極膜82が形成された基板70を第四の処理室14に搬送し、第四の処理室14の内部を圧力0.25Paの窒素ガス雰囲気にして、Li3PO4から成るターゲットの表面積1cm2に対する印加電圧を3.5Wにし、窒素プラズマを形成して、成膜速度を18.0nm/分にして正電極膜82の上に電解質膜83としてLiPON膜1000nmを100℃以下の温度で成膜する。
電解質膜83が形成された基板70を第五の処理室15に搬送して、第五の処理室15の内部を圧力0.33Paのアルゴンガス50%と酸素ガス50%の雰囲気にして、バナジウムから成るターゲットの表面積1cm2に対する印加電圧を3.5Wにし、アルゴンと酸素から成るプラズマを形成して、成膜速度を1.0nm/分にして負極集電体膜85として電解質膜83の上にV25膜200nmを成膜する。
負電極膜84が形成された基板70を再び第一の処理室11内部に搬送して、上述した第一の処理室11で行った真空処理の条件と同じ条件で負電極膜84の上に負極集電体膜85として120nmのバナジウム薄膜を形成する。
負極集電体膜85が形成された基板70は、第一の仕込取出室161に戻され、第一の仕込取出室161から移動室2を通り第二の仕込取出室162を介して保護膜形成装置36内の第六の処理室17内部に搬送される。
第六の処理室17の内部には、ジアミン化合物の蒸発源とイソシアネート(ジイソシアネート)化合物の蒸発源が配置されており、ここでは、ジアミン化合物は、下記式(1)に記載されている1,12ジアミノドデカンであり、
イソシアネート化合物は、下記式(2)に記載されている1,3ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンである。
負極集電体膜85が形成された基板70の成膜面と蒸発源と対面させて、基板加熱装置により負極集電体膜85が形成された基板70を加熱しながら蒸発源加熱装置によって蒸発源を加熱し、ジアミン化合物とイソシアネート化合物を蒸発させて基板表面に蒸気を到達させてポリウレアを形成する。
ジアミン化合物が1,12ジアミノドデカンであり、イソシアネート化合物が1,3ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンである場合は、下記式(3)に記載されている段差解消膜として膜厚1μmのポリウレア膜が形成される。
ただし、式(1)、式(2)、式(3)中のnは1以上の整数を表している。
負電極膜84や負極集電体膜85の角部の段差を解消し表面を平坦化させる段差解消膜としてポリウレア膜を形成後に、ポリウレア膜が形成された基板70を第七の処理室18に搬送し、第七の処理室18の内部を圧力0.7Paのアルゴンガス50%と酸素ガス50%の雰囲気にして、金属のターゲットとしてここでは、Alから成るターゲットの表面積1cm2に対する印加電圧を6.2Wにし、アルゴンと酸素から成るプラズマを形成して、成膜速度を1.1nm/分にしてポリウレア膜の上に、セラミックス膜としてここではAl23膜100nmを成膜する。
Al23膜を形成後、Al23膜が形成された基板を第八の処理室19に搬送して、第八の処理室19の内部を圧力1.0Paのアルゴンガス雰囲気にして、Alから成るターゲットの表面積1cm2に対する印加電圧を6.2Wにし、アルゴンプラズマを形成して、成膜速度を10.0nm/分にしてAl23膜の上に、大気中の水分と負電極膜84とを反応させない金属としてAl膜50nmを成膜する。
Al膜が形成された基板を再び第七の処理室18に戻して、上述した第七の処理室18で行った真空処理の条件と同じ条件でAl膜の上にセラミックス膜として、ここでは、Al23膜100nmを成膜し、Al23膜とAl膜とAl23膜から成る第一の防水膜が形成される。
Al23膜が形成された基板を再び第六の処理室17に搬送して、上述した第六の処理室17で行った真空処理の条件と同じ条件でAl23膜の上に第二の防水膜としてポリウレア膜を形成する(図2)。
上述した真空処理中には、各処理室11〜15、17〜19内の真空排気は継続して行われる。
ポリウレア膜を形成後、最表面にポリウレア膜が形成された基板70を第二の仕込取出室162から移動室2を通り搬出室へ搬送される。
負極集電体膜85から段差解消膜としてポリウレア膜、Al23膜とAl膜とAl23膜を含む第一の防水膜と、第二の防水膜としてポリウレア膜をこの順序で積層させた保護膜86は、負電極膜84を大気中の水分と反応させないために形成されており、薄膜リチウムイオン二次電池を大気中へ取り出すことができる。
この薄膜リチウムイオン二次電池は、放電する場合は、電解質膜83中の負電極膜84側のリチウムイオンが正電極膜82側へ移動することにより正極集電体膜81を介して正電極膜82に接続された負荷の一端から、負極集電体膜85を介して負電極膜84に接続された負荷の他端に電流が流れ、充電する場合は、負極集電体膜85を介して負電極膜84に接続された充電器の一端から正極集電体膜81を介して正電極膜82に接続された充電器の他端に電流を流すと、電解質膜83中の正電極膜82側のリチウムイオンが負電極膜84側へ移動する。
図3は、本発明の他の例であり、真空処理装置1を用いて、薄膜二次電池の負電極膜の上には、段差解消膜としてポリウレア膜と、Al23膜とAl膜から成る第一の防水膜、第二の防水膜としてポリウレア膜をこの順序で積層させた保護膜86が形成されている。
図4も、本発明の他の例であり、薄膜二次電池の負電極膜の上には、段差解消膜としてポリウレア膜、Al23膜とAl膜とAl23膜から成る第一の防水膜と第二の防水膜としてポリウレア膜を形成し、さらに第一の防水膜と第二の防水膜とを交互に配置して積層させた保護膜86が形成されている。
なお、金属は水分を透過させないために配置され、セラミックス膜は金属膜を腐食させないために配置されており、ここではAl23膜は、Al膜が傷つくのを防いでいる。ポリウレア膜は厚みを厚くすることで素子の平滑性を向上させAl23、Alの付きまわりを向上させている。
また第二の防水膜は、形成しなくてもよい。
<実験>
図6は最表面にアルミナ膜とアルミニウム膜から成る第一の防水膜を配置したときの薄膜リチウムイオン二次電池の断面写真であり、図5は第一の防水膜を形成しなかったときの薄膜リチウムイオン二次電池を三日間室内に放置した後の薄膜リチウムイオン二次電池の断面写真である。
図5の防水膜が無いときは、LiPON膜に空孔が発生しているが、図6の防水膜がある場合は、LiPON表面に空孔は発生していない。しかし三日より長期間で薄膜二次電池を使用した場合、電極膜や電極集電体膜の角部と接触する部分の防水膜は、脆くなる虞があり、本発明の段差解消膜と複数の第一、第二の防水膜から成る保護膜86を用いることよって、薄膜リチウムイオン二次電池を従来より長期に亘り電池性能の安定性が得られると考えられる。
1……真空処理装置 2……移動室 11〜15、17〜19……第一〜第八の処理室 20……搬送室 31……搬入室 32……搬出室 62……入口用扉 63……出口用扉 70……基板 81……正極集電体膜 82……正電極膜 83……電解質膜 84……負電極膜 85……負極集電体膜 86……保護膜 911、912、913……ポリウレア膜 921、922、923、924……アルミナ膜 931、932……アルミニウム膜

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板上に配置され、リチウムを含む導電性膜から成る正電極膜と、
    前記正電極膜の上に配置され、リチウムを含む固体電解質から成る電解質膜と、
    前記電解質膜の上に配置され、導電性膜から成る負電極膜とを有する薄膜リチウムイオン二次電池であって、
    前記負電極膜の上に配置され、樹脂から成る段差解消膜と、
    前記段差解消膜の上に配置され、金属から成る金属膜が設けられた第一の防水膜とを有し、
    前記段差解消膜は、ジアミン化合物とイソシアネート化合物とが前記負電極膜の上で重合して形成されたポリウレア膜である薄膜リチウムイオン二次電池。
  2. 前記第一の防水膜の上に配置され、樹脂から成る第二の防水膜を有する請求項1記載の薄膜リチウムイオン二次電池。
  3. 前記第一の防水膜は、前記段差解消膜の上に配置されたセラミックス膜を有する請求項1記載の薄膜リチウムイオン二次電池。
  4. 前記金属膜は、膜厚1nm以上50nm以下のアルミニウム膜である請求項1記載の薄膜リチウムイオン二次電池。
  5. 基板の上にリチウムを含む導電性膜から成る正電極膜を配置する正電極膜形成工程と、
    前記正電極膜の上にリチウムを含む固体電解質から成る電解質膜を配置する電解質膜形成工程と、
    前記電解質膜の上に導電性膜から成る負電極膜を配置する負電極膜形成工程と、
    ジアミン化合物とイソシアネート化合物を別々に蒸発させて、前記負電極膜の上で重合させた段差解消膜を形成する段差解消膜形成工程と、
    前記段差解消膜の上に金属から成る金属膜が設けられた第一の防水膜を形成する防水膜形成工程とを有する薄膜リチウムイオン二次電池製造方法。
  6. 前記ジアミン化合物と前記イソシアネート化合物とを別々に加熱して蒸発させる請求項5記載の薄膜リチウムイオン二次電池製造方法。
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