JP5342057B1 - 吊設機器の振れ止め措置構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】構造体Sから垂設された複数本の吊下げ棒状体1の下端側部位に、吊設機器Aの吊下げ支持対象部位に設けられた被取付け部2が連結されているとともに、吊下げ棒状体1のうち、少なくとも一本の吊下げ棒状体1における吊設機器Aの被取付け部2との連結箇所以外の設定部位とそれに対応する吊設機器Aの対応部位との遠近方向での相対移動を規制する移動規制手段Cが設けられている。
【選択図】図1
Description
また、構造体から吊設機器の被取付け部までの吊下げ距離が長い場合には、例えば、特許文献1,2に示すように、左右方向及び前後方向で相対向する振れ止め措置対象の各対の吊りボルトにわたって、振れ止め部材の一例である1本又は2本の振れ止めボルト(ブレースボルト)を傾斜姿勢又は水平姿勢或いはX字状の交差姿勢で連結するか、若しくは、特許文献3に示すように、振れ止め措置対象の吊下げ棒状体である吊りボルトの下側部位と前記構造体における吊りボルトの基部から外方側に変位した部位とにわたって振れ止め部材である振れ止めボルトを傾斜姿勢で連結する吊下げ支持構造が採用されている。
前記吊下げ棒状体のうち、少なくとも一本の吊下げ棒状体における前記吊設機器の被取付け部との連結箇所以外の設定部位とそれに対応する吊設機器の対応部位との遠近方向での相対移動を規制する移動規制手段が設けられている。
そして、本発明による第1の特徴構成は、構造体から垂設された複数本の吊下げ棒状体の下端側部位に、吊設機器の吊下げ支持対象部位に設けられた被取付け部が連結されている吊設機器の振れ止め措置構造であって、
前記吊下げ棒状体のうち、少なくとも一本の吊下げ棒状体における前記吊設機器の被取付け部との連結箇所以外の設定部位とそれに対応する吊設機器の対応部位との遠近方向での相対移動を規制する移動規制手段が設けられ、前記移動規制手段には、前記吊下げ棒状体の前記設定部位と前記吊設機器の前記対応部位との間の間隔に相当する移動規制間隔を調節する規制間隔調節手段が設けられている点にある。
本発明による第2の特徴構成は、構造体から垂設された複数本の吊下げ棒状体の下端側部位に、吊設機器の吊下げ支持対象部位に設けられた被取付け部が連結されている吊設機器の振れ止め措置構造であって、
前記吊下げ棒状体のうち、少なくとも一本の吊下げ棒状体における前記吊設機器の被取付け部との連結箇所以外の設定部位とそれに対応する吊設機器の対応部位との遠近方向での相対移動を規制する移動規制手段が設けられ、前記移動規制手段には、前記吊下げ棒状体に脱着可能に取付けられる取付け部と、前記吊設機器の前記対応部位に当接又は押圧可能な状態で前記取付け部に装備される当接部とが備えられている点にある。
本発明による第3の特徴構成は、前記移動規制手段が、前記吊下げ棒状体における前記吊設機器の被取付け部との連結箇所よりも上方側の設定部位とそれに対応する吊設機器の対応部位との間に設けられている点にある。
本発明による第4の特徴構成は、前記吊下げ棒状体のうち、振れ止め措置対象の吊下げ棒状体と前記構造体又は他の吊下げ棒状体との間に振れ止め部材が連結されている点にある。
本発明による第5の特徴構成は、前記規制間隔調節手段が、前記吊下げ棒状体に当接する取付け部と前記吊設機器の前記対応部位に当接する当接部とを前記遠近方向に相対移動操作可能な状態で設けて、前記移動規制間隔を調節可能に構成されている点にある。
本発明による第6の特徴構成は、前記規制間隔調節手段には、前記取付け部と前記当接部とを複数の調節位置で選択的に係合保持する係止部と被係止部とが備えられている点にある。
本発明による第7の特徴構成は、前記当接部には、前記吊設機器の前記対応部位に当接する当接面と、当該当接面に対して傾斜する傾斜側面とが備えられ、この傾斜側面には、前記取付け部に形成された摺動ガイド溝に嵌合する摺動突起と前記被係止部を構成する複数の係止溝とが形成されているとともに、前記取付け部には、前記係止溝に選択的に係合する前記係止部としての係止爪が形成されている点にある。
本発明による第8の特徴構成は、前記係止溝が、前記傾斜側面における前記摺動突起の幅方向両外側部に形成されている点にある。
図1〜図11は、吊設機器の一例である空調機器Aの振れ止め措置構造を示し、図1に示すように、構造体の一例であるコンクリート製の天井スラブSに垂設された4本の吊りボルト(吊下げ棒状体の一例)1に、空調機器Aの四箇所の吊下げ支持対象部位に設けられた被取付け部2を連結するとともに、左右方向及び前後方向で相対向する振れ止め措置対象の各対の吊りボルト1の上下二箇所にわたって、振れ止め部材の一例である2本の振れ止めボルト(ブレースボルト)3をX字状に交差させた姿勢で連結してある。
図5(a)は、前記間隔(移動規制間隔)Lが最も小さい場合を示し、取付け部15の係止爪20が、被係止部18の最前列の係止溝18Aに係合している。
また、図5(b)は、前記間隔(移動規制間隔)Lが大きい場合を示し、取付け部15の係止爪20が、被係止部18の後列側の係止溝18Aに係合している。
規制間隔調節手段Dによる移動規制間隔Lの調節範囲は、取付け部15の係止爪20が被係止部18の最前列の係止溝18Aに係合している状態を最小とし、取付け部15の基部15eの摺動ガイド溝19から当接部16の摺動突起17が抜け出す直前において取付け部15の係止爪20が被係止部18の係止溝18Aに係合している状態を最大とする調節範囲である。
図12は、吊設機器の一例である空調機器Aの振れ止め措置構造の別実施形態を示し、これは、各吊りボルト1における空調機器Aの吊り金具2よりも上方側の設定部位とそれに対応する空調機器Aの対応部位との遠近方向での相対移動を規制する移動規制手段Cを、吊りボルト1に対して脱着可能に挾持状態で取付けられる金属製の第2取付け部25と、空調機器Aの隅切り角部側の短尺側面4bに当接又は押圧可能な状態で第2取付け部25に装備される左右一対の第2当接部26とを備えた第2移動規制具C2から構成してある。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図13は、吊設機器の一例である空調機器Aの振れ止め措置構造の別実施形態を示し、これは、各吊りボルト1における空調機器Aの吊り金具2よりも上方側の設定部位とそれに対応する空調機器Aの対応部位との遠近方向での相対移動を規制する移動規制手段Cを、吊りボルト1に対して脱着可能に挾持状態で取付けられる第3取付け部31と、空調機器Aの隅切り角部側の短尺側面4bに当接又は押圧可能な状態で第3取付け部31に装備される第3当接部32とを備えた第3移動規制具C3から構成してある。
図14は、吊設機器の一例である空調機器Aの振れ止め措置構造の別実施形態を示し、これは、各吊りボルト1における空調機器Aの吊り金具2よりも上方側の設定部位とそれに対応する空調機器Aの対応部位との遠近方向での相対移動を規制する移動規制手段Cを、吊りボルト1に対して脱着可能に挾持状態で取付けられる第4取付け部41と、空調機器Aの隅切り角部側の短尺側面4bに当接又は押圧可能な状態で第4取付け部41に装備される第4当接部42とを備えた第4移動規制具C4から構成してある。
(1)上述の第1実施形態では、左右方向及び前後方向で相対向する振れ止め措置対象の各対の吊りボルト1の上下二箇所にわたって、振れ止め部材の一例である2本の振れ止めボルト(ブレースボルト)3をX字状に交差させた姿勢で連結したが、対をなす吊りボルト1にわたって、2本の振れ止めボルト3を横向きV字状に交差させた姿勢で連結してもよい。
また、対をなす吊りボルト1にわたって、1本の振れ止めボルト3を水平姿勢又は傾斜姿勢で連結してもよい。
さらに、振れ止め措置対象の吊りボルト1の下側部位と構造体における吊りボルト1の基部から外方側に変位した部位とにわたって振れ止めボルト3を傾斜姿勢で連結してもよい。
この場合、移動規制ブロックには、吊りボルト1の前記設定部位と空調機器Aの前記対応部位との間の間隔に相当する移動規制間隔を調節する規制間隔調節手段Dが存在しないが、この移動規制ブロックを、吊りボルト1の前記設定部位と空調機器Aの前記対応部位との間の間隔よりも少し大きく形成して、当該移動規制ブロックの弾性変形により、吊りボルト1の前記設定部位と空調機器Aの前記対応部位との間の間隙に押し込み状態で保持させるように構成してもよい。
この吊りボルト1だけの吊下げ支持構造においても、本発明の前記移動規制手段Cを設けることによって地震等に起因する吊設機器Aの揺れ動きを抑制することができる。
C 移動規制手段
D 規制間隔調節手段
L 移動規制間隔
S 構造体(天井スラブ)
1 吊下げ棒状体(吊りボルト)
2 被取付け部(吊り金具)
3 振れ止め部材(振れ止めボルト)
15 取付け部
16 当接部
16a 当接面(側面)
16c 傾斜側面
17 摺動突起
18 被係止部
18A 係止溝
19 摺動ガイド溝
20 係止部(係止爪)
25 取付け部(第2取付け部)
26 当接部(第2当接部)
31 取付け部(第3取付け部)
32 当接部(第3当接部)
41 取付け部(第4取付け部)
42 当接部(第4当接部)
Claims (8)
- 構造体から垂設された複数本の吊下げ棒状体の下端側部位に、吊設機器の吊下げ支持対象部位に設けられた被取付け部が連結されている吊設機器の振れ止め措置構造であって、
前記吊下げ棒状体のうち、少なくとも一本の吊下げ棒状体における前記吊設機器の被取付け部との連結箇所以外の設定部位とそれに対応する吊設機器の対応部位との遠近方向での相対移動を規制する移動規制手段が設けられ、前記移動規制手段には、前記吊下げ棒状体の前記設定部位と前記吊設機器の前記対応部位との間の間隔に相当する移動規制間隔を調節する規制間隔調節手段が設けられている吊設機器の振れ止め措置構造。 - 構造体から垂設された複数本の吊下げ棒状体の下端側部位に、吊設機器の吊下げ支持対象部位に設けられた被取付け部が連結されている吊設機器の振れ止め措置構造であって、
前記吊下げ棒状体のうち、少なくとも一本の吊下げ棒状体における前記吊設機器の被取付け部との連結箇所以外の設定部位とそれに対応する吊設機器の対応部位との遠近方向での相対移動を規制する移動規制手段が設けられ、前記移動規制手段には、前記吊下げ棒状体に脱着可能に取付けられる取付け部と、前記吊設機器の前記対応部位に当接又は押圧可能な状態で前記取付け部に装備される当接部とが備えられている吊設機器の振れ止め措置構造。 - 前記移動規制手段が、前記吊下げ棒状体における前記吊設機器の被取付け部との連結箇所よりも上方側の設定部位とそれに対応する吊設機器の対応部位との間に設けられている請求項1又は2記載の吊設機器の振れ止め措置構造。
- 前記吊下げ棒状体のうち、振れ止め措置対象の吊下げ棒状体と前記構造体又は他の吊下げ棒状体との間に振れ止め部材が連結されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の吊設機器の振れ止め措置構造。
- 前記規制間隔調節手段が、前記吊下げ棒状体に当接する取付け部と前記吊設機器の前記対応部位に当接する当接部とを前記遠近方向に相対移動操作可能な状態で設けて、前記移動規制間隔を調節可能に構成されている請求項1又は2記載の吊設機器の振れ止め措置構造。
- 前記規制間隔調節手段には、前記取付け部と前記当接部とを複数の調節位置で選択的に係合保持する係止部と被係止部とが備えられている請求項5記載の吊設機器の振れ止め措置構造。
- 前記当接部には、前記吊設機器の前記対応部位に当接する当接面と、当該当接面に対して傾斜する傾斜側面とが備えられ、この傾斜側面には、前記取付け部に形成された摺動ガイド溝に嵌合する摺動突起と前記被係止部を構成する複数の係止溝とが形成されているとともに、前記取付け部には、前記係止溝に選択的に係合する前記係止部としての係止爪が形成されている請求項6記載の吊設機器の振れ止め措置構造。
- 前記係止溝が、前記傾斜側面における前記摺動突起の幅方向両外側部に形成されている請求項7記載の吊設機器の振れ止め措置構造。
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