JP5341415B2 - 圧電単結晶、及び、その製造方法 - Google Patents

圧電単結晶、及び、その製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、圧電デバイスに好適なランガサイト系単結晶、及び、その製造方法に関する。
特開2006-282426 特開2003-95792
ランガサイト単結晶、及び、ランガサイト系単結晶は、温度による弾性波伝搬速度、周波数の変化率が小さく、圧電性の大小を表す電気機械結合係数(電気エネルギーと機械エネルギーの相互変換効率を示す係数)が大きいことから、近年、高機能圧電材料として研究が行われている。これらの単結晶を育成するには、引上育成炉内で化学量論比の組成に基づいた原料を融解してルツボ内で融液とし、該融液から単結晶インゴットをチョクラルスキー法により引き上げ育成している。
特許文献1には、チョクラルスキー法によりランガサイト(La3Ga5SiO14)単結晶を育成する方法が記載されている。特許文献1では、Y54方位の種結晶を用い、引上げ軸の回転数を20r.p.m.以上、30r.p.m.以下とすることにより基板間の音速ばらつきを低減する技術が記載されている。特許文献1には、育成される結晶の上部に従来存在した結晶の均一性が悪く音速の低い領域が形成される問題を解決したと記載されている。
しかしながら、従来法で作成したランガサイト単結晶、又は、ランガサイト系単結晶には、その面内の組成のばらつきが大きいという問題があった。特許文献1に記載された方法を用いても、結晶の面内の組成のばらつきを小さくすることはできなかった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、結晶内の組成のばらつきの小さいランガサイト系単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
本発明(1)は、ランタンの酸化物、タンタルの酸化物、ガリウムの酸化物、及び、アルミニウムの酸化物を原子比で、La : Ta : Ga : Al = 3.0 : 0.5 : 5.5-x : x (ただし、0.1≦x≦0.3)の量比で混合し、得られた混合物を原料として用い、チョクラルスキー法によりLTGA単結晶を育成する圧電単結晶の製造方法において、前記酸化物のいずれも純度が99.99%以上で、前記LTGA単結晶を育成する際の雰囲気が、不活性ガス中に、酸素を体積基準で1.0%以上3.0%以下の比率で含む混合ガスであって、前記LTGA単結晶のチョクラルスキー法による育成装置の高周波コイルと坩堝の内径比が、0.3以上、0.4以下であることを特徴とする圧電単結晶の製造方法である
本発明()は、前記LTGA単結晶のチョクラルスキー法による育成装置の垂直方向の温度勾配が坩堝上端より上に向かって3℃/mm以下であることを特徴とする前記発明(1)の圧電単結晶の製造方法である。
本発明()は、前記坩堝の外周と上方をアルミナまたはジルコニアからなる断熱材で囲み、温度分布を調節するためのホットゾーンを形成することを特徴とする前記発明()の圧電単結晶の製造方法である。
本発明()は、前記LTGA単結晶を育成する際に前記LTGA単結晶の回転数を調整して固液界面を平坦に制御することを特徴とする前記発明(1)乃至前記発明()の圧電単結晶の製造方法である。
本発明()は、種結晶を融液に接触させてから前記LTGA単結晶のネッキング部形成までの結晶の回転数に対し、前記LTGA単結晶の直胴部とテール部形成における結晶の回転数を1/10以上、1/3以下とすることを特徴とする前記発明()の圧電単結晶の製造方法である。
本発明()は、前記LTGA単結晶の育成後の冷却時に、不活性ガス雰囲気、又は、不活性ガスと酸素ガスの混合ガス雰囲気で、700℃以上、900℃以下、5時間以上、24時間以下のアニールを行うことを特徴とする前記発明(1)乃至前記発明()の圧電単結晶の製造方法である。
本発明()は、前記アニールの雰囲気における酸素ガスの混合比が、モル分率で、0%以上、1%以下であることを特徴とする前記発明()の圧電単結晶の製造方法である。
本発明()は、組成式が、LTGA(La3Ta0.5Ga5.5-xAlxO14(0.1≦x≦0.3)) で表され、前記発明(1)乃至前記発明()の圧電単結晶の製造方法により製造される圧電単結晶である
本発明()は、前記発明()の圧電単結晶を用いる磁気光学素子である。
本発明(1)は、チョクラルスキー法によるLTGA単結晶の育成装置において、高周波コイルと坩堝の内径比が、0.3以上、0.4以下であることを特徴とする圧電単結晶の製造装置である。
本発明(1)は、チョクラルスキー法によるLTGA単結晶の育成装置において、垂直方向の温度勾配が坩堝上端より上に向かって3℃/mm以下であることを特徴とする前記発明(10)の圧電単結晶の製造装置である。
本発明(1)は、前記坩堝の外周と上方をアルミナまたはジルコニアからなる断熱材で囲み、温度分布を調節するためのホットゾーンを形成することを特徴とする前記発明(1)の圧電単結晶の製造装置である。
本発明(1)、(8)によれば、結晶内の組成の均一性、及び、結晶性に優れた圧電単結晶の製造が可能になる。
本発明()によれば、結晶育成時に、β-Ga2O3の分解反応を抑制できる。
本発明()乃至()、及び、(1)乃至(1)によれば、炉材内部の温度勾配、及び、坩堝内の融液の対流を効率的に精密に制御することが可能になり、より結晶内の組成の均一性、及び、結晶性に優れた圧電単結晶の製造が可能になる。
本発明()、()によれば、より結晶性の優れた圧電単結晶の製造が可能になる。
本発明()によれば、素子間の特性のばらつきが小さく、かつ、優れた特性の磁気光学素子の製造が可能になる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態による圧電結晶の製造方法について説明する。ランガサイト系単結晶の中でも、特に、LTGA(La3Ta0.5Ga5.5-xAlxO14(0.1≦x≦0.3))からなる単結晶の製造を例にとり、本発明の圧電結晶の製造方法について説明する。
(多結晶原料の製造工程)
ランガサイト系単結晶製造の出発原料としては、ランタンの酸化物、タンタルの酸化物、ガリウムの酸化物、及び、アルミニウムの酸化物を原子比で、
La : Ta : Ga : Al = 3.0 : 0.5 : 5.5-x : x (ただし、0.1≦x≦0.3)
の量比で混合し、得られた混合物を原料として用い、チョクラルスキー法によりLTGA単結晶を育成するのが好ましい。出発原料の純度は、99.99%以上とするのが好ましい。例えば、La2O3、Ta2O3、Ga2O3、Al2O3を用いる。これらの出発原料を、原子比でLa:Ta:Ga:Al=3.0:0.5:5.3:0.2になるように調整して秤量し、振動攪拌機で混合した後、ペレット状に成型したものを電気炉で焼成して(加熱温度1200〜1300℃)、La3Ta0.5Ga5.5-xAlxO14(0.1≦x≦0.3)からなる多結晶を作製する。
(単結晶の育成工程)
図1は、ランガサイト系単結晶の育成に使用するチョクラルスキー法による結晶製造装置1の断面図である。結晶製造装置1は、坩堝3、炉材4、高周波コイル5、引き上げ装置2から構成される。上記多結晶原料の製造工程で得られた多結晶を坩堝3に入れ、高周波コイル5等により加熱して多結晶を溶融し、所定温度の融液6とする。坩堝3の材料はイリジウム金属、又は、イリジウム合金とするのが好ましい。加熱温度は1500℃以上とするのが好ましい。さらに、坩堝3の外側と上方に、アルミナ系又はジルコニア系の断熱材を設け、ホットゾーンを形成するのが好ましい。結晶育成の雰囲気は、β-Ga2O3の分解反応を抑制する目的で、Ar又はN2等の不活性ガスにO2を体積比で1.0〜3.0%混合するのが好ましい。雰囲気を精密に制御するには、石英製のチャンバーを炉材4の内部に配置して坩堝3を覆うのが好ましい。また、炉材4内部の温度勾配、及び、坩堝内の融液の対流を効率的に精密に制御するために、高周波コイル5の内径φwと坩堝3の内径φcとの比を0.3以上、0.4以下とするのが好ましい。
原料が十分溶融したら、種結晶7を引き上げ軸8に固定し、融液6に投入する。その後、所定の回転数と引き上げ速度で融液6から結晶インゴットを引き上げ、LTGA単結晶を育成する。この際、引き上げ軸8につながる重量センサーで検出した結晶の重量変化信号により、コンピュータプログラムを用いて単結晶インゴットの自動直径制御を行う。単結晶が所定の寸法に達した段階で育成を終了する。育成した結晶は坩堝と同材質かつ同直径の筒状のアフターヒーター内に保持されたまま室温まで徐々に冷却される。
(固液界面形状の制御)
結晶育成中は、固液界面形状が平らにするのが好ましい。固液界面形状が平らになるように引き上げ速度と引き上げ軸の回転数を調整する。融液の表面を平らに制御して結晶を育成する技術が特許文献2に開示されている。特許文献2に開示された技術は、ブリッジマン法と呼ばれる育成方法で、坩堝自体を回転・昇降して、その速度を調整することにより固液界面を平らに制御する技術である。
本発明で使用するチョクラルスキー法は、坩堝を固定し種結晶を回転・昇降して結晶を育成する技術である。本発明では、結晶の回転や坩堝の内外の温度分布を制御することにより固液界面を平らに制御する。
チョクラルスキー法は、ブリッジマン法を用いる場合と比較して融液から種結晶を用いて引き上げる方式であるため、結晶の育成時に無理な応力がかからないので、結晶内の物性のばらつきが小さく、結晶強度が高く、加工性が良いという利点がある。
(ホットゾーンの形成)
坩堝の外周と上方は、アルミナ系又はジルコニア系の断熱材で囲み、温度分布を調節するためのホットゾーンと呼ばれるものを形成するのが望ましい。融液が所定温度に達した際、融液の液面より上方に上がっていくに従って、雰囲気温度が下がり、温度勾配と呼ばれる温度分布が形成される。ホットゾーンの設計は、この温度勾配が坩堝上端より上に向かって垂直方向に3℃/mm以下で緩やかに低下していくのが望ましい。チョクラルスキー法においてLTGA結晶は融点よりも低い温度で育成する過冷却状態で育成される。温度勾配が3℃/mmより大きいと融液中から成長してきたLTGA結晶が冷えすぎることで二次相が発生しやすくなり単結晶育成を阻害する。そのため、結晶が冷えすぎないようにこの温度勾配を3℃/mm以下として結晶を育成するのが望ましい。
(高周波コイルと坩堝の内径比)
LTGA結晶では垂直方向の温度勾配は緩やかな方が望ましいことは上に述べたが、水平方向の温度勾配は急なほうが望ましい。チョクラルスキー法で育成される結晶においては高周波発振用ワークコイル内径対坩堝内径の比は0.1から0.7付近と育成する結晶に応じて様々である。坩堝に対して高周波発振用ワークコイルが大きければ水平方向の温度勾配は緩くなり、小さければ急になる。この結晶の育成において特に0.3以上0.4以下と規定しているのは、水平方向の温度勾配を急にすることで坩堝内部の融液の対流を促進するためである。これは先に述べた理由で垂直方向の温度勾配を緩めたことにも関連している。垂直方向の温度勾配が緩くなったことで、坩堝内部の上下の温度差が大きくなる。そのためLTGA結晶構造とは異なる構造を持つ二次相結晶が坩堝底部で成長しやすくなり、LTGA結晶に取り込まれる。この問題を解決する目的で、水平方向の温度勾配を急にするのが好ましい。融液内部の対流を促進することが可能で、坩堝内部の融液の均一性を保つことができる。
(結晶の回転数の制御)
また、結晶の回転数も固液界面形状に大きな影響を与える因子の一つである。種結晶を融液面に接触させる段階から肩部が形成されるまでの間、固液界面が小さいため坩堝内融液は坩堝加熱による自然対流の方が、結晶による回転撹拌よりも影響が大きい。そのため、固液界面は融液に向けて膨らんだ形状を示す。しかし、育成が肩部から直胴部に入ると結晶の直径が大きいため回転数をそのまま保つと結晶による回転撹拌の影響が自然対流をしのぐため固液界面は融液に対して凹んだ形状を示す。それに対し、直胴部で結晶の回転数を落とすことで、固液界面を平面に近い形状とすることができる。LTGA結晶の場合、結晶のネック部から肩部にかけての回転数(初期回転数)に対し、結晶肩部終端から直胴部開始にかけては結晶の回転数を徐々に初期回転数の1/10以上1/3以下へと落とせば固液界面が最も平面を保ちやすくなる。また、直胴部形成からテール部形成にかけても結晶の回転数を初期回転数の1/10以上1/3以下とすることにより固液界面を平坦にすることができる。
(アニール工程)
結晶製造時の雰囲気は、上述の通り、β-Ga2O3の分解反応を抑制する目的で、Ar又はN2等の不活性ガスにO2を1〜3%混合したガスを用いるが、製造後の冷却時にO2の混合比を減らすことで、結晶の抵抗率の温度依存性が小さく、高温領域での使用に適した圧電素子用結晶材料を作製することができる。冷却時のO2のモル分率zは0≦z≦1%が好ましく、0≦z≦0.5%とするのがより好ましく、さらにz=0%とするのがより好ましい。例えば、窒素雰囲気で冷却するのが好ましい。結晶の冷却時には、結晶を一定温度で保持するアニール工程を行うと、さらに結晶性の改善に効果がある。アニール温度は、700℃以上、900℃以下とするのが好ましい。アニール時間は、5時間以上、24時間以下とするのが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
(実施例1)
原子比でLa:Ta:Ga:Al=3.0:0.5:5.3:0.2になるように調整された99.99 %の純度の酸化ランタン(La2O3)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化ガリウム(Ga2O3)、酸化アルミニウム(Al2O3)の混合物4000 gを、直径100 mm、高さ100 mmのイリジウム坩堝に仕込み、窒素+2.0%(体積比)酸素雰囲気下、種結晶回転数をネッキング部より肩部までを15r.p.m.直胴部よりテール部までを5r.p.m.とし、引き上げ速度1.0 mm/hrの条件の下、チョクラルスキー法により結晶を育成した。この際、ワークコイル内径対坩堝内径比は0.34とした。なお、種結晶としては、Z方位のLa3Ta0.5Ga5.3Al0.2O14単結晶を用いた。結果、図2に示される重量1000 gの茶色の単結晶が得られた。得られた結晶の面内組成分布および育成方向での組成分布を測定した所、La、Ta、Ga、Alいずれの元素も初期秤量組成からのズレが0.l mol%以下であった。
(実施例2)
原子比でLa:Ta:Ga:Al=3.0:0.5:5.3:0.2になるように調整された99.99 %の純度の酸化ランタン(La2O3)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化ガリウム(Ga2O3)、酸化アルミニウム(Al2O3)の混合物4000 gを、直径100 mm、高さ100 mmのイリジウム坩堝に仕込み、窒素雰囲気下、種結晶回転数ネッキング部より肩部までを15r.p.m.直胴部よりテール部までを5r.p.m.とし、引き上げ速度1.0 mm/hrの条件の下、チョクラルスキー法により結晶を育成した。この際、ワークコイル内径対坩堝内径比は0.34とした。なお、種結晶としては、Z方位のLa3Ta0.5Ga5.3Al0.2O14単結晶を用いた。結果、図3に示される重量1000 gの無色単結晶が得られた。得られた結晶の面内組成分布および育成方向での組成分布を測定した所、La、Ta、Ga、Alいずれの元素も初期秤量組成からのズレが0.l mol%以下であった。
(実施例3)
原子比でLa:Ta:Ga:Al=3.0:0.5:5.3:0.2になるように調整された99.99 %の純度の酸化ランタン(La2O3)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化ガリウム(Ga2O3)、酸化アルミニウム(Al2O3)の混合物4000 gを、直径100 mm、高さ100 mmのイリジウム坩堝に仕込み、窒素+2.0 %(体積比)酸素雰囲気下、種結晶回転数ネッキング部より肩部までを15r.p.m.直胴部よりテール部までを5r.p.m.とし、引き上げ速度1.0 mm/hrの条件の下、チョクラルスキー法により結晶を育成した。この際、ワークコイル内径対坩堝内径比は0.34とした。なお、種結晶としては、Z方位のLa3Ta0.5Ga5.3Al0.2O14単結晶を用いた。育成後の冷却途中には、酸素の混入をやめ、窒素のみの雰囲気で800℃で12時間アニールを行った。得られた結晶の面内組成分布および育成方向での組成分布を測定した所、La、Ta、Ga、Alいずれの元素も初期秤量組成からのズレが0.l mol%以下であった。
(比較例1)
原子比でLa;Ta:Ga:Al=3.0:0.5:4.7:0.8になるように調整された99.99 %の純度の酸化ランタン(La2O3)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化ガリウム(Ga2O3)、酸化アルミニウム(Al2O3)の混合物4000 gを、直径100 mm、高さ100 mmのイリジウム坩堝に仕込み、窒素雰囲気下、種結晶回転数ネッキング部より肩部までを15r.p.m.直胴部よりテール部までを5r.p.m.とし、引き上げ速度1.0 mm/hrの条件の下、チョクラルスキー法により結晶を育成した。この際、ワークコイル内径対坩堝内径比は0.34とした。なお、種結晶としては、Z方位のLa3Ta0.5Ga5.3Al0.2O14単結晶を用いた。結果、図1同様の重量1000 gの茶色の単結晶が得られた。しかしながら、得られた結晶の面内組成分布および育成方向での組成分布を測定した所、育成方位の組成分布において、Gaが育成に伴い減少、Alが育成に伴い増加し、その変化量は0.l mol%を超えていた。
(比較例2)
原子比でLa:Ta:Ga:Al=3.0:0.5:3.5:2.0になるように調整された99.99 %の純度の酸化ランタン(La2O3)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化ガリウム(Ga2O3)、酸化アルミニウム(Al2O3)の混合物4000 gを、直径100 mm、高さ100 mmイリジウム±坩堝に仕込み、窒素雰囲気下、種結晶回転数ネッキング部より肩部までを15r.p.m.直胴部よりテール部までを5r.p.m.とし、引き上げ速度1.0mm/hrの条件の下、チョクラルスキー法により結晶を育成した。この際、ワークコイル内径対坩堝内径比は0.6とした。なお、種結晶としては、Z方位のLa3Ta0.5Ga5.3Al0.2O14単結晶を用いた。結果、重量1000 gの茶色の単結晶が得られたが、二次相の発生により、無数のクラックが入っていた。
(比較例3)
原子比でLa:Ta:Ga:Al=3.0:0.5:5.3:0.2になるように調整された99.99 %の純度の酸化ランタン(La2O3)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化ガリウム(Ga2O3)、酸化アルミニウム(Al2O3)の混合物4000 gを、直径100 mm、高さ100 mmイリジウム坩堝に仕込み、窒素+2.0 %(体積比)酸素雰囲気下、種結晶回転数を始終15 r.p.m.、引き上げ速度1.0 mm/hrの条件の下、チョクラルスキー法により結晶を育成した。この際、ワークコイル内径対坩堝内径比は0.6とした。なお、種結晶としては、Z方位のLa3Ta0.5Ga5.3Al0.2O14単結晶を用いた。結果、重量1000 gの茶色の単結晶が得られたが、二次相の影響と考えられる多数のクラックが観察された。
以上のように、本発明に係るランガサイト系単結晶、及び、その製造方法は、結晶内の組成変動が小さく、かつクラックのない高品質なランガサイト系単結晶を製造可能とした技術であり、エレクトロニクスなどの分野で有用である。
結晶製造装置の断面図である。 本発明の実施例に係るランガサイト系単結晶の製造方法により育成した単結晶の外観写真である。 本発明の別の実施例に係るランガサイト系単結晶の製造方法により育成した単結晶の外観写真である。
符号の説明
1 結晶製造装置
2 引き上げ装置
3 坩堝
4 炉材
5 高周波コイル
6 融液
7 種結晶
8 引き上げ軸
9 アフターヒーター










Claims (12)

  1. ランタンの酸化物、タンタルの酸化物、ガリウムの酸化物、及び、アルミニウムの酸化物を原子比で、
    La : Ta : Ga
    : Al = 3.0 : 0.5 : 5.5-x : x (ただし、0.1≦x≦0.3)の量比で混合し、得られた混合物を原料として用い、チョクラルスキー法によりLTGA単結晶を育成する圧電単結晶の製造方法において、
    前記酸化物のいずれも純度が99.99%以上で、
    前記LTGA単結晶を育成する際の雰囲気が、不活性ガス中に、酸素を体積基準で1.0%以上3.0%以下の比率で含む混合ガスであって、
    前記LTGA単結晶のチョクラルスキー法による育成装置の高周波コイルと坩堝の内径比が、0.3以上、0.4以下である
    ことを特徴とする圧電単結晶の製造方法。
  2. 前記LTGA単結晶のチョクラルスキー法による育成装置の垂直方向の温度勾配が坩堝上端より上に向かって3℃/mm以下であることを特徴とする請求項記載の圧電単結晶の製造方法。
  3. 前記坩堝の外周と上方をアルミナまたはジルコニアからなる断熱材で囲み、温度分布を調節するためのホットゾーンを形成することを特徴とする請求項記載の圧電単結晶の製造方法。
  4. 前記LTGA単結晶を育成する際に前記LTGA単結晶の回転数を調整して固液界面を平坦に制御することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の圧電単結晶の製造方法。
  5. 種結晶を融液に接触させてから前記LTGA単結晶の肩部形成までの結晶の回転数に対し、前記LTGA単結晶の直胴部とテール部形成における結晶の回転数を1/10以上、1/3以下とすることを特徴とする請求項記載の圧電単結晶の製造方法。
  6. 前記LTGA単結晶の育成後の冷却時に、不活性ガス雰囲気、又は、不活性ガスと酸素ガスの混合ガス雰囲気で、700℃以上、900℃以下、5時間以上、24時間以下のアニールを行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の圧電単結晶の製造方法。
  7. 前記アニールの雰囲気における酸素ガスの混合比が、モル分率で、0%以上、1%以下であることを特徴とする請求項記載の圧電単結晶の製造方法。
  8. 組成式が、LTGA(La3Ta0.5Ga5.5-xAlxO14(0.1≦x≦0.3)) で表され、請求項1乃至のいずれか1項記載の圧電単結晶の製造方法により製造される圧電単結晶。
  9. 請求項記載の圧電単結晶を用いる磁気光学素子。
  10. チョクラルスキー法によるLTGA単結晶の育成装置において、高周波コイルと坩堝の内径比が、0.3以上、0.4以下であることを特徴とする圧電単結晶の製造装置。
  11. チョクラルスキー法によるLTGA単結晶の育成装置において、垂直方向の温度勾配が坩堝上端より上に向かって3℃/mm以下であることを特徴とする請求項10記載の圧電単結晶の製造装置。
  12. 前記坩堝の外周と上方をアルミナまたはジルコニアからなる断熱材で囲み、温度分布を調節するためのホットゾーンを形成することを特徴とする請求項1記載の圧電単結晶の製造装置。
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