JP5339756B2 - 光電変換素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池のような光電変換素子の製造方法に関するものである。
一般に、色素増感型太陽電池などの光電変換素子は、ガラス板などの透明基板上に透明導電膜を形成し、これを光増感色素で染色してなる電極と、対極用基板上に透明導電膜を形成してなる対極と、両電極間に介在されたヨウ素系の固体電解質液とからなる。
前記固体電解質液に用いられるヨウ素は、腐蝕性を有するため、安全性や機器の耐久性の面から使用することの問題が指摘されており、その対策として、固体電解質液部分を固体化する研究が進められている(特許文献1)。
特開2005−71688
上記のように、固体電解質液部分を固体化すると、固体電解質を含んだ光増感色素で染色してなる電極上に、例えば白金板上に透明導電膜を形成してなる対極を組み合わせることになる。
この場合、電極及び対極の表面は互いに固体化したもの同士の接触となるため、密着性が十分でなく、光電変換効率が低下するという問題があった。
そこで、本発明では、固体化された固体電解質でありながら光電変換効率が高い光電変換素子の製造方法を提供する。
本発明による光電変換素子の製造方法は、透明な電極とこれに対向する対極とを有する光電変換素子を製造する方法であって電極を作成する工程と、対極用基板の片面上に天然高分子またはその誘導体により固体化されたゲル状固体電解質シートを配置する工程と、電極とゲル状固体電解質シートとの間に光増感色素で染色された光触媒膜を介在させる工程と、電極と対極とを両極間にゲル状固体電解質シートおよび光触媒膜が挟まれるように対向させる工程と、加熱によりゲル状固体電解質シートを溶解する工程と、冷却により溶解した固体電解質を固体化する工程とを含んでいることを特徴とする。
電極は、合成樹脂板、ガラス板などの透明基板上に透明導電膜を形成したものとされる。電極用透明基板は、加熱接着性を上げるために、熱可塑性材料とされることが好ましく、例えば、ポリエチレン・ナフタレート、ポリエチレン・テレフタレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂製とされることがある。
透明導電膜は、スズ添加酸化インジウム[Indium Tin Oxide(ITO)]、フッ素添加酸化スズ[Fluorine doped Tin Oxide(FTO)]、酸化スズ[SnO]などの導電性金属酸化物を含む薄膜とされる。
ゲル状固体電解質シートは、DMPImI(ジメチルプロピルイミダゾリウムヨウ化物)のような固体電解質に微粒子を混ぜて作成することができ、また、多孔質体(例えば不織布)にゲル状固体電解質を含浸させることで得ることもできる。
固体電解質としては、例えば、DMPImIが例示され、このほか、LiI、NaI、KI、CsI、CaIなどの金属ヨウ化物、およびテトラアルキルアンモニウムヨーダイドなど4級アンモニウム化合物のヨウ素塩などのヨウ化物とIとを組み合わせたもの;LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBrなどの金属臭化物、およびテトラアルキルアンモニウムブロマイドなど4級アンモニウム化合物の臭素塩などの臭化物とBrとを組み合わせたものなどを適宜使用することができる。
天然高分子またはその誘導体としては、例えば、ゼラチンが例示され、カラゲニン(カラジーナン)、アガロース、寒天、キチン、キトサン、セルロース、デンプン、アミロース、アミロペクチン、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、マンナン、グルコマンナンなどの多糖類やその誘導体;ゼラチンのほか、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、フィブロイン、ケラチン、グロブリン、などのタンパク質やその誘導体などが挙げられる。
光増感色素で染色された光触媒膜を形成するには、例えば、光増感色素と光触媒粒子とを含むペーストを塗布し、乾燥により、色素で染色された光触媒粒子を担持するようにすればよい。前記ペーストはさらにカーボンナノチューブ粒子などの微粒子を含むことが好ましい。
光触媒粒子は、酸化チタン(TiO)、酸化スズ(SnO)、酸化タングステン(WO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb) などの金属酸化物とされ、光増感色素は、例えばビピリジン構造、ターピリジン構造などを含む配位子を有するルテニウム錯体や鉄錯体、ポルフィリン系やフタロシアニン系の金属錯体、さらにはエオシン、ローダミン、メロシアニン、クマリンなどの有機色素などとされる。
電極の周縁部と対極の周縁部との加熱接着は、例えば、光触媒膜およびゲル状固体電解質シートが上側の電極および下側の対極に挟まれた状態で、上型および下型からなる金型によって両側から挟まれて加熱されることで行われることが好ましい。このようにすると、電極の周縁部と対極の周縁部との接着時の熱がゲル状固体電解質シートに伝わって、ゲル状固体電解質シートが溶解することにより、密着性が高められる。
対極の構成としては、金属(アルミニウム、銅、スズなど)またはカーボン製などのメッシュ状電極にゲル状固体電解質を保持させることで対極を構成していることがあり、また、対極用基板の片面上に導電性接着剤層を同基板を覆うように形成し、同接着剤層を介して、別途形成のブラシ状カーボンナノチューブ群を基板に転写することで、対極を構成していることがある。前者は、ゲル状固体電解質シートとは別に、対極の表面にゲル状固体電解質を配置することで、密着性をより向上することができ、後者は、カーボンナノチューブ間に固体電解質が入り込むことで、密着性をより向上することができる。ブラシ状カーボンナノチューブ群を基板に転写する構成では、対極用基板上のブラシ状カーボンナノチューブ群の表面にも固体電解質層を形成し、この固体電解質層の表面に光増感色素で染色された光触媒膜を形成することがより好ましい。
また、電極の構成としては、電極用基板の片面上に透明導電膜を形成し、さらに、この上に固体電解質層を設けることが好ましい。この固体電解質層は、ゲル状固体電解質であってもよく、ヨウ化銅からなる固体電解質であってもよく、後者は、ヨウ化銅(CuI)を含むアセトニトリル溶液を滴下し、乾燥によりアセトニトリルを蒸発させることで形成することができる。
体電解質は、ゲル状シートの形態で用意されて、対極用基板の片面上に配置される。光触媒膜は、ペースト状とされて、電極用透明基板の透明導電膜上または対極用基板のゲル状固体電解質シート上に塗布される。
天然高分子またはその誘導体により固体化されたゲル状固体電解質シートは、加熱されることで溶解し、その後、常温となることで、再び固体化される。加熱時のゲル状固体電解質シートの溶解に伴って、光触媒膜−固体電解質−対極間の密着性が高められる。
上記の光電変換素子の製造方法において、対極用基板をメッシュ状電極としてこれにゲル状固体電解質を保持させる工程をさらに含んでいることがあり、また、対極用基板の片面上にゲル状固体電解質シートを配置する工程の前に、前記対極用基板の片面上に導電性接着剤層を同基板を覆うように形成する工程と、同接着剤層を介して、別途形成のブラシ状カーボンナノチューブ群を基板に転写する工程と、固体電解質層をブラシ状カーボンナノチューブ群の表面に形成する工程とを含んでいることがある。
対極用基板上のブラシ状カーボンナノチューブ群の表面に固体電解質層を形成し、さらに同層の表面に光増感色素で染色された光触媒膜を形成することで、これら相互間の密着性を高めることができ、これによって発電効率を向上させることができる。また、ブラシ状カーボンナノチューブ群上の固体電解質層の上に光触媒膜が形成されているようにすることで、固体電解質層が光触媒膜の層を超えて透明導電膜側に流れることがなく、短絡の危険性がなくなる。
なお、ブラシ状カーボンナノチューブ群の表面に固体電解質層を形成する前に、ポリアニリン、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)およびポリスチレンスルホネート(PSS)の少なくとも1つからなる高分子膜を形成し、同層の上に固体電解質層を形成することが好ましい。
加熱に際しては、前記光触媒粒子にエネルギービームを照射することが好ましい。エネルギービームとしては、光触媒粒子にエネルギーを与えるものであれば特に制限なく、プラズマ(波長の長いもの)、マイクロ波、可視光(600nm以上)や赤外線などが用いられる。
上記の光電変換素子およびその製造方法において、ゲル状固体電解質シート中に微粒子を含むことが好ましい。微粒子としては、直径1〜50nmのものが好ましく、セラミック、5nmが例示され、多孔質体とすることもできる。
このようにすることで、光電変換効率を維持しつつ、電極・対極間の短絡が抑制でき、また、微粒子を含有させた場合には、入射光(太陽光)を散乱させることにより、さらに光電変換効率を向上することができる。
本発明によれば、光増感色素で染色された光触媒膜およびゲル状の固体電解質シートが、電極と対極との間に挟まれた状態で加熱されるので、これら相互間の密着性を高めることができ、これによって発電効率を向上させることができる。
本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
実施例1
図2は、実施例1の光電変換素子を示し、図1は、その製造途中の状態を示している。
図2に示すように、光電変換素子は、負極となる電極(1)と、正極となる対極(2)と、両極(1)(2)間に介在させられた光触媒膜(3)および固体電解質層(4)とからなる。固体電解質層(4)は、図1に示す製造段階では、ゲル状固体電解質シート(12)として用意され、このゲル状固体電解質シート(12)が加熱後冷却されることにより、図2に示すように、光触媒膜(3)および対極(2)に密着した固体電解質層(4)が得られている。
1.電極の製造
電極(1)は、電極用透明基板(5)の表面に、導電性金属酸化物を含む透明導電膜(6)を形成し、さらに、その上に、固体電解質層(7)を形成した構造である。
電極用透明基板(5)は、熱可塑性樹脂製とされる。固体電解質層(7)は、ヨウ化銅(CuI)を含むアセトニトリル溶液を滴下し、乾燥によりアセトニトリルを蒸発させることで形成される。
2.対極の製造
対極(2)は、固体電解質に天然高分子を加えてゲル状とし、このゲル状固体電解質(9)をメッシュ状の銅電極(8)に流し込むことで作成される。固体電解質は、ゲル状に限定されるものではなく、完全固体型の固体電解質であってもよい。また、全てをゲル状にしたものに限定されるものではなく、表面(対極側の面)およびその近傍のみを完全固体型の固体電解質としてもよい。
光触媒膜(3)は、光増感色素(11)で染色された光触媒粒子(10)からなる。光触媒膜(3)は、ゲル状固体電解質シート(12)の表面に、光増感色素(11)と光触媒粒子(10)とを含むペーストを塗布した後、乾燥させることにより形成される。ペーストは、光増感色素(11)と光触媒粒子(10)の混合物に例えばアルコールと水を加えて調製することができる。
光増感色素(11)と光触媒粒子(10)とを含むペーストを用いることで、短時間でゲル状固体電解質シート(12)の表面に光増感色素(11)で染色された光触媒粒子(10)を担持させることができる。
光増感色素(11)と光触媒粒子(10)とを含むペーストは、さらにカーボンナノチューブ粒子を含むことが好ましい。この場合、光触媒粒子(10)は平均粒子径が約20nmであることが好ましく、カーボンナノチューブ粒子は、マルチウオールナノチューブ群(MWNT)の長さ1μmの粒子(MWNTをアルコールに分散し、超音波洗浄器で微粉化し、濾過器で1μm以下のMWNTを取り出したもの)とされる。MWNT以外に、シングルウオールナノチューブ群(SWNT)やダブルウオールナノチューブ群(DWNT)を用いても良い。このようにすると、カーボンナノチューブ粒子により、電子の移動がよりスムーズになり、発電効率の向上につながる。
3.ゲル状固体電解質シートの製造
別途、固体電解質に微粒子を混ぜて、ゲル状固体電解質シート(12)を作成する。ゲル状固体電解質シート(12)は、多孔質体(例えば不織布)にゲル状固体電解質を含浸させたものでもよい。
4.素子の組立て
ゲル状固体電解質(9)を含むメッシュ状電極(8)からなる対極(2)の上にゲル状固体電解質シート(12)を配置し、その上に光増感色素(11)を含む光触媒粒子(10)を担持させて光触媒膜(3)を形成する。ついで、電極(1)と対極(2)との間に光触媒膜(3)およびゲル状固体電解質シート(12)が挟まれるように、電極(1)と対極(2)とを重ね合わせて、これらを焼成(加熱)する。焼成に際しては、例えば、ヒーター内蔵の金型(13)(14)が使用される。
すなわち、図2に示すように、平らな下型(13)と下面が開口した筒状の上型(14)とを使用し、電極(1)の周縁部と対極(2)の周縁部とを密着させて5秒〜1分程度加熱する。これにより、熱可塑性樹脂製透明基板(5)の周縁部が対極(2)の周縁部に加熱接着(ヒートシール)され、透明導電膜(6)および固体電解質(7)(9)(12)が電極(1)と対極(2)との間に封入される。ゲル状固体電解質シート(12)は、加熱されることで液化し、光触媒粒子(10)内部に浸透する。その後、冷却することで、ゲル状固体電解質シート(12)は固体化して固体電解質層(4)を形成し、これにより、密着性に優れた光電変換素子が得られる。
なお、図1において、電極(1)および対極(2)は、下型(13)とほぼ同じ大きさ(面積)とされ、電極(1)の透明導電膜(6)は、短絡防止のために、予め、レーザーによって除去されて、これらよりも一回り小さい大きさとされる。これにより、電極(2)の熱可塑性樹脂製透明基板(5)は、透明導電膜(6)を介さずに対極(2)に密着させられる。
この実施例1の構成において、電極(1)の透明基板(5)をPEN(ポリエチレン・ナフタレート)(厚さ100μm)、透明導電膜(6)をITO、対極(2)のゲル状固体電解質(9)およびゲル状固体電解質シート(12)をDMPImI、天然高分子をゼラチン、ゲル状固体電解質シート(12)内に混入する微粒子を5nmのセラミック、光触媒粒子(10)を酸化チタン、光増感色素(11)をルテニウム色素、光触媒膜(3)の厚さを0.2nmとし、これらを重ね合わせて30秒加熱することで、光電変換素子(色素増感太陽電池)を製造し、この10mm角の光電変換素子について、AM1.5、100mW/cmの標準光源照射により電力変換効率を計測した結果、変換効率は6%であった。
実施例2
図3は、実施例2の光電変換素子を示し、図4は、その製造途中の状態を示している。
実施例2の光電変換素子は、実施例1のものと対極の構成が相違しているもので、図3に示すように、この光電変換素子は、負極となる電極(1)と、正極となる対極(20)と、両極(1)(20)間に介在させられた光触媒膜(3)および固体電解質層(4)とからなる。固体電解質層(4)は、図3に示す製造段階では、ゲル状固体電解質シート(12)として用意され、このゲル状固体電解質シート(12)が加熱後冷却されることにより、図4に示すように、光触媒膜(3)および対極(20)のブラシ状カーボンナノチューブ群(24)に密着した固体電解質層(4)が得られている。
1.電極の製造
電極(1)は、実施例1と同じとする
2.対極の製造
対極(20)は、下記の工程で製造する。まず、対極用基板(21)の表面に、導電性金属酸化物を含む透明導電膜(22)を形成し、その上に、導電性接着剤を塗布して導電性接着剤層(23)を形成し、同層(23)の上に、別途、熱化学蒸着、プラズマ化学蒸着などの方法で基材に実質上垂直に形成したブラシ状カーボンナノチューブ群(24)を対極用基板(21)の表面に対して実質状垂直に配向するように転写する。ついで、カーボンナノチューブ群(24)上に、ヨウ化銅からなる固体電解質層(25)を形成する。
対極用基板(21)および透明導電膜(22)は、電極(1)と同じ構造とされている。対極用基板(21)および透明導電膜(22)は、アルミニウム、銅、スズなどの金属のシートに代えることができる。
導電性接着剤層(23)は、カーボン系導電性接着剤からなるものであってよいが、これに限定されない。
固体電解質層(25)を形成する前に、ブラシ状カーボンナノチューブ群(24)の表面に導電性高分子膜(図示省略)を形成する。導電性高分子はポリアニリン(ポリエチレンジオキシチオフェン[PEDOT]、ポリスチレンスルホネート[PSS]等であって良い。導電性高分子膜は必須ではないが、同膜を形成することでブラシ状カーボンナノチューブ群(24)と固体電解質層(25)との密着性が向上する。
ブラシ状カーボンナノチューブ群(24)は、対極用基板(21)の表面に対して実質状垂直に配向する以外に、対極用基板(21)の表面に対して傾斜状に設けても良い。この場合、カーボンナノチューブ群の厚さを薄くすることができ、これにより電極厚みを薄くすることができる。結果として、薄膜の光電変換素子(色素増感太陽電池)が実現できる。また、体積当たりのカーボン密度(カーボンナノチューブ群密度)が高まることで、体積当たりカーボン表面積が増加し、体積当たりエネルギー密度と体積当たり出力密度がともに高くなる。
ヨウ化銅からなる固体電解質層(25)は、導電性高分子膜を有する又は有しないブラシ状カーボンナノチューブ群(24)上に、ヨウ化銅(CuI)を含むアセトニトリル溶液を滴下した後、乾燥させて、アセトニトリルを蒸発させることにより形成することができる。
3.ゲル状固体電解質シートの製造
ゲル状固体電解質シート(12)は、実施例1と同じとする。
4.素子の組立て
こうして製造した電極(1)と対極(20)を、前者の透明導電膜(6)と後者のブラシ状カーボンナノチューブ群(24)が内側になるように、対向させて、互いに押し付けながら、これらを焼成することで光電変換素子を製造する。
焼成は、実施例1と同様にして行うことができる。
また、焼成時に、電極(1)側から光触媒膜(3)に向けてエネルギービームを照射することで光触媒粒子(10)間の密着性を向上させることができる。
この実施例2の構成において、電極(1)の透明基板(5)をPEN(ポリエチレン・ナフタレート)(厚さ100μm)、透明導電膜(6)をITO、対極(2)のゲル状固体電解質シート(12)をDMPImI、天然高分子をゼラチン、ゲル状固体電解質シート(12)内に混入する微粒子を5nmのセラミック、光触媒粒子(10)を酸化チタン、光増感色素(11)をルテニウム色素、光触媒膜(3)の厚さを0.2nm、ブラシ状カーボンナノチューブの厚さを50μmとし、これらを重ね合わせて30秒加熱することで、光電変換素子(色素増感太陽電池)を製造し、この10mm角の光電変換素子について、AM1.5、100mW/cmの標準光源照射により電力変換効率を計測した結果、変換効率は6%であった。
図1は、実施例1による光電変換素子の製造途中を示す断面図である。 図2は、実施例1による光電変換素子を示す断面図である。 図3は、実施例2による光電変換素子の製造途中を示す断面図である。 図4は、実施例2による光電変換素子を示す断面図である。
(1) 電極
(2) 対極
(3) 光触媒膜
(4) 固体電解質
(5) 電極用基板
(6) 透明導電膜
(7) 固体電解質層
(8) メッシュ状電極
(9) 固体電解質層
(10) 光触媒粒子
(11) 光増感色素
(20) 対極
(21) 対極用基板
(22) 透明導電膜
(23) 導電性接着剤層
(24) ブラシ状カーボンナノチューブ群

Claims (4)

  1. 透明な電極とこれに対向する対極とを有する光電変換素子を製造する方法であって、電極を作成する工程と、対極用基板の片面上に天然高分子またはその誘導体により固体化されたゲル状固体電解質シートを配置する工程と、電極とゲル状固体電解質シートとの間に光増感色素で染色された光触媒膜を介在させる工程と、電極と対極とを両極間にゲル状固体電解質シートおよび光触媒膜が挟まれるように対向させる工程と、加熱によりゲル状固体電解質シートを溶解する工程と、冷却により溶解した固体電解質を固体化する工程とを含んでおり、加熱によりゲル状固体電解質シートを溶解する工程において、前記光触媒粒子にエネルギービームを照射することを特徴とする、光電変換素子の製造方法。
  2. 対極用基板の片面上にゲル状固体電解質シートを配置する工程の前に、前記対極用基板の片面上に導電性接着剤層を同基板を覆うように形成する工程と、同接着剤層を介して、別途形成のブラシ状カーボンナノチューブ群を基板に転写する工程と、固体電解質層をブラシ状カーボンナノチューブ群の表面に形成する工程とを含んでいることを特徴とする、請求項記載の光電変換素子の製造方法。
  3. 前記ゲル状固体電解質シート中に微粒子を含むことを特徴とする、請求項またはに記載の光電変換素子の製造方法。
  4. 電極を作成する工程は、透明基板の片面上に透明導電膜を形成する工程と、透明導電膜上に固体電解質層を形成する工程とを含んでいることを特徴とする、請求項から3までのいずれかに記載の光電変換素子の製造方法。
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