JP2009043481A - 色素増感太陽電池および色素増感太陽電池モジュール - Google Patents

色素増感太陽電池および色素増感太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】受光面積の低下を抑制し、かつ透明電極の抵抗を減少させた、高い開放端電圧および光電変換効率を有する色素増感太陽電池およびそれを用いた色素増感太陽電池モジュールを提供することを課題とする。
【解決手段】受光面となる透光性基板上に形成された透明電極と対極とが電解質層を介して対向配置され、色素を吸着させた多孔性半導体膜が前記透明電極の非受光面側の少なくとも一部に形成された色素増感太陽電池であり、前記多孔性半導体膜が、非受光面側から前記透明電極に達する貫通孔を具備し、かつ前記貫通孔内の前記透明電極と前記多孔性半導体膜が形成されていない領域の前記透明電極とが、前記多孔性半導体膜の非受光面側に形成された導電層により電気的に接続されてなることを特徴とする色素増感太陽電池により、上記の課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、色素増感太陽電池および色素増感太陽電池モジュールに関する。さらに詳しくは、本発明は、受光面積の減少を最小限にして集電のための導電層を形成した色素増感太陽電池およびそれを用いた色素増感太陽電池モジュールに関する。
色素増感太陽電池は、有機系太陽電池の中でも高い光電変換効率を示すため、広く注目されている。このような色素増感太陽電池では、表面に分光色素を吸着させて可視光領域に吸収スペクトルをもたせた半導体膜が光電変換材料として用いられている。
例えば、特許第2664194号公報(特許文献1)には、表面に遷移金属錯体からなる分光色素を吸着させた金属酸化物半導体膜を光電変換材料として用いた色素増感太陽電池が記載されている。
また、特公平8−15097号公報(特許文献2)には、金属イオンをドープした酸化チタン半導体膜の表面に、遷移金属錯体などの分光色素層を有する色素増感太陽電池が記載されている。
さらに、特開平7−249790号公報(特許文献3)には、半導体膜の表面に分光増感剤のエタノール溶液を加熱還流させることにより得られた光電変換材料用半導体膜を用いた色素増感太陽電池が記載されている。
色素増感太陽電池は、例えば、表面に電極が形成された2枚のガラス基板の電極間に、上記の光電変換材料と電解質層材料(電解液)とからなる光電変換層を挟持したものである。このような電解液を用いた色素増感太陽電池(図2参照)は一般に次のようにして作製される。
まず、透明支持体21上に透明導電体膜22および酸化チタンのような多孔性半導体膜23を順次形成し、得られた多孔性半導体膜23に色素を吸着させる。次いで、対極25上に任意に白金膜のような触媒層26を形成(コーティング)し、多孔性半導体膜23と触媒層26または対極25とが対向するように透明支持体21と対極25を重ね合わせる。次いで、これらの間に電解液を注入して電解液層24とし、透明支持体21と対極25との側面をエポキシ樹脂のような封止材27で封止することにより色素増感太陽電池を得る。
しかしながら、上記のような色素増感太陽電池の基本構造は、2枚のガラス基板の電極間に電解液を注入した形態であり、小面積の太陽電池の試作は可能であっても、1m角のような大面積の太陽電池への適用は困難である。つまり、1つの太陽電池セルの面積を大きくすると、発生電流は面積に比例して増加するが、電極部分に用いる透明導電層の面内方向の抵抗が増大し、ひいては太陽電池としての内部直列電気抵抗が増大する。その結果、太陽電池セルの特性、すなわち光電変換時の電流電圧特性における曲線因子(フィルファクタ、FF)、さらには短絡電流が低下し、光電変換効率が低くなるという問題が起こる。
そこで、上記の問題を解決するために次のような技術が提案されている。
特開2000−285977号公報(特許文献4)には、色素増感太陽電池を大面積化したときの基板抵抗を低減させることを目的として、透明導電性基板上に金属リード(バスパー電極やグリッド電極など)を形成した光電変換素子およびこれを用いた光電池が記載されている。
また、特開2004−39471号公報(特許文献5)には、より長波長側の光を利用し、かつ開放電圧を向上させることを目的として、酸化物半導体膜の膜厚を増加させ、かつ酸化物半導体膜の透明電極と反対側の少なくとも一部に導電層を形成した色素増感型太陽電池が記載されている。
さらに、特許第3237621号公報(特許文献6)には、基板を貫通する貫通孔を通じて裏面電極に接続することにより、単位光電変換素子を直列接続した光電変換装置が記載されている。
特許第2664194号公報 特公平8−15097号公報 特開平7−249790号公報 特開2000−285977号公報 特開2004−39471号公報 特許第3237621号公報
特許文献4に記載の光電変換素子では、透明電極上に金属リードを形成するため、多孔性半導体膜を形成しない場合と、金属リード上に多孔性半導体膜を形成する場合があるが、いずれの場合でも金属リードの部分が光を遮断するため、受光面積が低下するという問題があった。そこで、受光面積を大きくするため金属リード間の距離を長くすると透明電極の抵抗が増大するためにセル特性が低下するという問題があった。
このように色素増感太陽電池において、大きな受光面積を確保しつつ、透明電極の抵抗を低減させることは困難であった。
本発明は、受光面積の低下を抑制し、かつ透明電極の抵抗を減少させた、高い開放端電圧および光電変換効率を有する色素増感太陽電池(以下、「太陽電池」ともいう)およびそれを用いた色素増感太陽電池モジュール(以下、「モジュール」ともいう)を提供することを課題とする。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、色素を吸着させた多孔性半導体膜が透明電極の非受光面側の少なくとも一部に形成された色素増感太陽電池において、多孔性半導体膜に非受光面側から前記透明電極に達する貫通孔を設け、かつ貫通孔内の透明電極と多孔性半導体膜が形成されていない領域の透明電極とを多孔性半導体膜の非受光面側に設けた導電層により電気的に接続することにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに到った。
かくして本発明によれば、受光面となる透光性基板上に形成された透明電極と対極とが電解質層を介して対向配置され、色素を吸着させた多孔性半導体膜が前記透明電極の非受光面側の少なくとも一部に形成された太陽電池であり、前記多孔性半導体膜が、非受光面側から前記透明電極に達する貫通孔を具備し、かつ前記貫通孔内の前記透明電極と前記多孔性半導体膜が形成されていない領域の前記透明電極とが、前記多孔性半導体膜の非受光面側に形成された導電層により電気的に接続されてなることを特徴とする太陽電池が提供される。
また、本発明によれば、上記の太陽電池を含む少なくとも2つ以上の太陽電池のそれぞれの透明電極と対極とが電気的に直列に接続されてなることを特徴とするモジュールが提供される。
本発明によれば、多孔性半導体膜に非受光面側から前記透明電極に達する貫通孔を設け、かつ貫通孔内の透明電極と多孔性半導体膜が形成されていない領域の透明電極とを多孔性半導体膜の非受光面側に設けた導電層により電気的に接続する、すなわち多孔性半導体膜に貫通孔を形成し、貫通孔および貫通孔内部と周囲の透明電極を導電層により電気的に接続するので、透明電極の抵抗を低減でき、優れた光電変換効率を有する太陽電池およびそれを用いたモジュールを提供することができる。
特許文献5に記載の太陽電池は、厚膜の多孔性半導体膜の両面から電子を取り出すことにより長波長光を利用し、開放電圧を向上させるものであり、本発明の太陽電池とは形態やその効果が全く異なる。また、特許文献6に記載の光電変換装置は、基板そのものに貫通孔を開けて下部電極と上部電極を接続するものであり、本発明の太陽電池とは全く形態が異なる。
本発明の太陽電池は、受光面となる透光性基板上に形成された透明電極と対極とが電解質層を介して対向配置され、色素を吸着させた多孔性半導体膜が前記透明電極の非受光面側の少なくとも一部に形成された太陽電池であり、前記多孔性半導体膜が、非受光面側から前記透明電極に達する貫通孔を具備し、かつ前記貫通孔内の前記透明電極と前記多孔性半導体膜が形成されていない領域の前記透明電極とが、前記多孔性半導体膜の非受光面側に形成された導電層により電気的に接続されてなることを特徴とする。
また、本発明のモジュールは、上記の太陽電池を含む少なくとも2つ以上の太陽電池のそれぞれの透明電極と対極とが電気的に直列に接続されてなることを特徴とする。
本発明の太陽電池の好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、この実施形態は一例であり、種々の形態での実施が本発明の範囲内で可能である。
図22は、本発明の太陽電池の層構成を示す要部の概略断面図である。図中、220は透光性基板、221は透明電極、222は色素を吸着しかつその間隙に電解液が充填された多孔性半導体膜、223は貫通孔および貫通孔内部と周囲の透明電極を電気的に接続する導電層、224は触媒層(白金膜)、225は対極付き支持基板(ITO導電性基板)、226は熱融着フィルム、227は電解液注入用孔、228は電解質層、229は紫外線硬化樹脂、230は集電電極部である。図番223の「周囲の透明電極」とは、多孔性半導体膜が形成されていない領域の多孔性半導体膜の外周およびその外側を意味する。
図1に示すように、本発明において多孔性半導体膜が具備する「貫通孔(図番3)」とは、周囲が多孔性半導体膜2で囲まれた、非受光面側から透明電極1に達する孔、すなわち透明電極1が剥き出しになるように多孔性半導体膜2に形成された孔を示す。
図1の(a)は本発明の太陽電池における多孔性半導体膜に形成した貫通孔を示す概略平面図を示し、(b)は断面概略図(X−Y断面)を示す。
貫通孔は、貫通孔内の透明電極と多孔性半導体膜が形成されていない領域の透明電極とが導電層を介して電気的に接続できるものであればよく、多孔性半導体膜に少なくとも1つあればよいが、本発明の効果を最大限に発揮させるためには、複数個あるのが好ましい。また、それらの貫通孔同士の距離は0.5〜40mm、好ましくは1〜10mmである。
貫通孔は透明電極の抵抗を低減させるために設けるものであり、貫通孔同士の距離が長いと透明電極の抵抗の影響が大きくなり、その距離が短いと貫通孔を数多く形成することになり受光面積が大幅に減少することになるので、上記の範囲が好ましい。
また、貫通孔は多孔性半導体膜の外周から0.5〜40mm、好ましくは1〜10mmの距離に少なくとも1つ形成されているのが好ましい。
上記と同様に、貫通孔と多孔性半導体膜の外周からの距離が長いと透明電極の抵抗の影響が大きくなり、その距離が短いと貫通孔を数多く形成することになり受光面積が大幅に減少することになるので、上記の範囲が好ましい。
貫通孔の面積は、0.01〜100mm2/個、好ましくは0.01〜10mm2である。貫通孔の面積が小さいと受光面積が減少し、その面積が大きいと透明電極の抵抗の低減効果が得られ難いので、上記の範囲が好ましい。
また、貫通孔の合計面積は、貫通孔を含む多孔性半導体膜の合計面積の0.05〜15%、好ましくは0.5〜10%である。貫通孔の合計面積が小さいと透明導電膜と十分な電気的な接続をするための貫通孔を必要な面積で必要な数だけ形成できず、大きいと受光面積が低下するので、上記の範囲が好ましい。
貫通孔の形状は、貫通孔内の透明電極と多孔性半導体膜が形成されていない領域の透明電極とが導電層を介して電気的に接続できるものであれば特に限定されず、具体的には、円形、楕円形、多角形などが挙げられる。
また、形成された貫通孔は、貫通孔内部の透明電極と導電層が電気的な接続ができれば、内部の透明電極の一部に多孔性半導体膜などの構成材料が付着していたり、貫通孔の形成時に透明導電膜の一部がなくなっていてもよい。
本発明の太陽電池では、複数個の貫通孔の少なくとも1つの貫通孔内の透明導電膜と多孔性半導体膜の周囲の透明導電膜が導電層以外で電気的に接続されていないのが好ましい(実施例7参照)。
次に、貫通孔が設けられる多孔性半導体膜について説明する。
(多孔性半導体膜)
多孔性半導体膜を構成する材料は、一般に光電変換材料に使用されるものであれば特に限定されない。このような材料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉄、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化タングステン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウム、硫化鉛、硫化亜鉛、リン化インジウム、銅−インジウム硫化物(CuInS2)、CuAlO2、SrCu22などの半導体化合物およびこれらの組み合わせが挙げられる。これらの中でも、安定性および安全性の点から、酸化チタンが特に好ましい。
この酸化チタンは、アナタース型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、無定形酸化チタン、メタチタン酸、オルソチタン酸などの各種の狭義の酸化チタンおよび水酸化チタン、含水酸化チタンなどを包含し、これらは単独または混合物として用いることができる。アナターゼ型とルチル型の2種類の結晶系は、その製法や熱履歴によりいずれの形態にもなり得るが、アナターゼ型が一般的である。本発明においては、色素増感に関して、アナターゼ型の含有率の高いもの、例えば80%以上のものが特に好ましい。
半導体膜の形態としては、半導体微粒子などの焼結により得られる多孔性半導体膜、ゾルーゲル法、スパッタ法、スプレー熱分解法などにより得られる薄膜状半導体膜、繊維状半導体膜、および針状晶からなる半導体膜などが挙げられ、太陽電池の使用目的に応じて適宜選択することができる。これらの中でも、色素吸着量などの観点から、多孔性半導体膜、針状晶からなる半導体膜などの比表面積の大きな半導体膜が好ましい。また、半導体微粒子の粒径により入射光の利用率などを調整できる観点から、半導体微粒子から形成される多孔性半導体膜が特に好ましい。
半導体微粒子は、水熱合成法などのゾルーゲル法、硫酸法、塩素法などの公知の方法により製造することができ、目的の半導体微粒子を製造できる方法であれば特に限定されない。これらの中でも、結晶性の観点から、水熱合成法が特に好ましい。
半導体微粒子の平均粒径は、1nm〜500nm程度であり、多孔性半導体膜の比表面積を大きくするという点から1〜50nm程度が好ましい。また、太陽電池における入射光を効率的に利用するためには、平均粒径の異なる半導体微粒子を混合してもよく、例えば、前記の半導体微粒子に平均粒径が200〜400nm程度の大きな半導体粒子を添加してもよい。
多孔性半導体膜の膜厚は、特に限定されるものではないが、透過性、変換効率などの観点から、0.5〜45μm程度が好ましい。
(多孔性半導体膜の形成方法)
多孔性半導体膜は、例えば、半導体微粒子を任意に高分子などの有機化合物と共に分散剤、有機溶剤、水などに加え、分散させて懸濁液を得、その懸濁液を透明基板上に形成された透明導電膜上に塗布し、得られた塗膜を乾燥、焼成することにより形成することができる。
懸濁液に有機化合物を添加することにより、有機化合物が焼成工程で燃焼して多孔性半導体膜中に空隙を確保するができる。また、有機化合物の分子量や添加量を選択することにより多孔性半導体膜の空隙率を変化させることができる。
このような有機化合物は、懸濁液中に溶解し、焼成工程で燃焼して除去できるものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、エチルセルロースなどの高分子が挙げられる。
有機化合物の種類や量は、使用する半導体微粒子の種類や懸濁液の総重量に対する割合により適宜設定すればよい。半導体微粒子の割合が小さ過ぎる場合には、太陽電池の多孔性半導体膜としての所望の強度が得られないことがあり、半導体微粒子の割合が大き過ぎる場合には、多孔性半導体膜としての所望の空隙率が得られないことがある。したがって、懸濁液の総重量に対する半導体微粒子の割合は、例えば、10〜40重量%程度である。
有機溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのグライム系溶剤、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤、イソプロピルアルコール/トルエンなどの混合溶剤、水などが挙げられる。
懸濁液の塗布方法は、貫通孔の有する多孔性半導体膜を形成できる方法であれば特に限定されず、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法、スクリーン印刷法などの公知の方法が挙げられる。
多孔性半導体膜に貫通孔を形成する方法は、所望の貫通孔を形成し得る方法であれば特に限定されず、例えば、(1)多孔性半導体膜の形成前に予め貫通孔となる部分に被膜(例えば、高分子膜やテープなど)を形成し、懸濁液の塗布後に被膜を除去する方法、(2)多孔性半導体膜を形成した後、貫通孔となる部分を除去する方法、(3)貫通孔に対応するパターンを有するマスクを用いて懸濁液を塗布(例えば、スクリーン印刷法)する方法などが挙げられる。
多孔性半導体膜は、特定の平均粒径を有する単一の半導体微粒子を用いて形成した単層膜のみならず、種類や平均粒径の異なる半導体微粒子を含む懸濁液を用いて形成した単層膜、種類や平均粒径の異なる半導体微粒子を含む個々の懸濁液を連続塗布した多層膜であってもよい。また、1回の塗布で所望の膜厚が得られない場合には、同一の懸濁液を連続塗布して膜厚を増加させてもよい。
次いで、得られた塗膜を乾燥および焼成するが、各工程における温度、時間、雰囲気などの条件は、多孔性半導体膜の支持体や半導体微粒子の種類などにより適宜設定すればよい。乾燥および焼成は、例えば大気雰囲気下または不活性ガス雰囲気下、50〜800℃程度の範囲内で、10秒〜12時間程度で行うことができる。この乾燥および焼成は、単一の温度で1回または温度を変化させて2回以上行うことができる。
太陽電池の光電変換効率を向上させるためには、多孔性半導体膜に後述する色素をより多く吸着させることが必要となる。このため、多孔性半導体膜は、比表面積がある程度大きなものが好ましく、10〜200m2/g程度が好ましい。
また、多孔性半導体膜の空隙率は、色素の吸着および後述する電解質層中のイオンの拡散、すなわち電荷輸送の観点から、40〜80%程度が好ましい。
なお、「空隙率」とは、多孔性半導体膜の体積の中で、細孔が占める体積の割合を%で示した値を意味する。
(導電層)
本発明において導電層は、多孔性半導体膜の非受光面側に形成されて、貫通孔内の透明電極と多孔性半導体膜が形成されていない領域の透明電極とを電気的に接続する。
このため、貫通孔内部が導電層で覆われていないと、その内部では発電ができないだけでなく、透明電極との電気的な接続もできないので、すべて貫通孔は導電層により覆われているのが好ましい。
導電層を構成する材料としては、チタン、タンタル、タングステン、ニッケル、インジウム、アルミニウム、ロジウム、金、銀、銅、亜鉛、イリジウムなどの金属、シリコンなどの半金属および半導体、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム(ITO)、酸化亜鉛などの導電性酸化物などが挙げられる。
導電層を構成する材料の中でも、後述する電解質層に対して耐腐食性を有する材料は、導電層を保護する層を設ける必要がないので好ましい。このような材料としては、FTO、白金、ニッケル、チタン、タンタルなどが挙げられ、チタン、タンタルおよびニッケルから選択された金属材料が好ましく、チタンが特に好ましい。
また、導電層を構成する材料が後述する電解質層に対して耐腐食性を有さない材料、例えば、銀、銅、アルミニウムなどの場合には、導電層を保護する、すなわち導電層の表面が直接電解質層と触れないようにするために、集電電極と多孔性半導体層との間に保護層(電気絶縁層)を設けるのが好ましい。具体的には、後述する電気絶縁層を形成後、集電電極を形成する。
導電層を単一の材料で形成するのではなく、2つ以上の材料を用いて形成してもよい。例えば、貫通孔内の側面をシリカなど絶縁性の材料でコートし、その内部に銀を設置してこれを覆うようにチタンの導電層を形成する方法などが挙げられる。
導電層の形状としては、貫通孔内の透明電極と多孔性半導体膜が形成されていない領域の透明電極とが導電層を介して電気的に接続できるものであれば特に限定されない。
しかしながら、導電層が多孔性半導体層の全面に形成されていると、電子の授受が阻害される、電解液の輸送が阻害されるなどの不都合が生じるため、導電層の形状は、線状またはその組み合わせが好ましい。
多孔性半導体膜が複数の貫通孔を具備している場合には、それぞれの貫通孔に対して線状の導電層を形成すると多孔性半導体膜を覆う割合が増えるので、同一の線状の導電層により少なくとも2つ以上の貫通孔が覆われているのが好ましい。
導電層の形状としては、例えば、図3〜5に示されるようなストライプ状、図6および図7に示されるような格子状、図8に示されるような櫛歯状またはそれらの組み合わせが挙げられる。ここで「線状」とは直線あるいは曲線状の形状を意味する。
また、「ストライプ状」とは、多孔性半導体膜の周囲より内側に形成された線状の導電層が互いに交差せずに形成されたものを意味し、「格子状」とは少なくとも1箇所以上で交差して形成されているものを意味する。
また、導電層は、図9〜11に示されるように透明電極の非受光面側における多孔性半導体膜の外周上にも形成されていてもよい。
導電層は、図12および図13に示されるように透明電極以外に設けられた集電電極部と電気的に接続されていてもよい。また、導電層は、図13に示されるように集電電極部と一体化されていてもよい。
「集電電極部」とは、太陽電池の場合には、太陽電池(単セル)の接続端子部分を意味し、後述するモジュールの場合には、太陽電池(単セル)同士の接続部分を意味する。集電電極部については、実施例で具体的に述べる。
導電層は、透明電極以外に設けられた集電電極部と電気的に接続されているのが好ましく、導電層が透明電極を介さず直接集電電極部と電気的に接続されている、または導電層が集電電極部と一体化されているのが好ましい。
導電層は、少なくともその一部が、集電電極部の長軸方向に対して垂直方向に形成されているのが好ましい。導電層は多孔性半導体膜で生成した電子を多孔性半導体膜の周囲に効率的に輸送する必要があることから、少なくとも導電層の一部は集電電極に対して最も短い距離で電子を輸送できる形状であることが好ましい。
本発明において、垂直とは厳密に90°である場合のみならず、略垂直である場合(45〜135°程度)を含む。
また、導電層の幅は、特に限定されず、導電層に用いる材料の比抵抗や導電層の膜厚、コストによって勘案し設定することができるが、多孔性半導体膜と接する領域において0.05〜12mmであるのが好ましい。これにより、多孔性半導体膜を覆う割合を極力低くし、十分な電子の輸送を行うことができる。
導電層の幅は、その位置によって異なっていてもよい。導電層に複数の貫通孔から電子が流れ込むと多孔性半導体膜の周囲に近づくほど輸送される電子の数が多くなることから、導電層の幅は、図14〜17に示されるように多孔性半導体膜の外周に向かって広い、すなわち多孔性半導体膜の周囲に近付く程広いのが好ましい。
図3〜17は、それぞれ本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図であり、図中、31は透明電極、32は多孔性半導体膜、34は導電層、35は集電電極部である。
導電層が多孔性半導体膜を覆う割合は、0.01〜99%であり、好ましくは1〜40%であり、より好ましくは2〜25%である。
(導電層の形成方法)
導電層を形成する方法は、特に限定されず、例えば、所定のパターンが形成されたマスクを用いて、マグネトロンスパッタ法および電子ビーム蒸着法などの物理的蒸着法などで金属を堆積させる方法、前記方法で金属を堆積させた後でフォトリソグラフィー法などによりパターニングする方法が挙げられる。目的の形状の導電層を形成するために、前記の工程を二回以上繰り返してもよい。また、各々の金属成分を含有するペーストを用いてスクリーン印刷法などによりパターニングした後で焼成する方法などが挙げられる。
本発明の太陽電池における他の各構成要素について説明する。
(透光性基板、透明支持体)
透光性基板を構成する材料は、少なくとも後述する色素に実効的な感度を有する波長の光を実質的に透過させ、かつ太陽電池を支持し得るものであれば特に限定されず、例えば、ソーダ石灰フロートガラス、石英ガラスなどのガラス、テトラアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PA)、ポリエーテルイミド(PEI)、フェノキシ樹脂などの透明ポリマーシートが挙げられる。最も一般的にはガラスが使用されるが、透明ポリマーシートは可撓性(フレキシビリティ)を有する点、コスト面において有利である。
透光性基板の厚さは、特に限定されないが、通常、0.5〜8mm程度である。
透光性基板上には、後述する透明電極が形成される。
(透明電極、透明導電膜)
透明電極を構成する材料は、少なくとも後述する色素に実効的な感度を有する波長の光を実質的に透過させ得る材料であればよく、必ずしもすべての波長領域の光に対して透過性を有する必要はない。このような材料としては、例えば、インジウム錫複合酸化物(ITO)、酸化錫(SnO2)、フッ素をドープした酸化錫(FTO)、酸化亜鉛(ZnO)、タンタルあるいはニオブをドープした酸化チタンなどが挙げられる。
透明導電層は、スパッタ法、スプレー法などの公知の方法により、前記透光性基板上に形成することができる。透明導電層の膜厚は、0.02〜5μm程度であり、その膜抵抗は低いほどよく、40Ω/sq以下が好ましい。
透光性基板としてのソーダ石灰フロートガラス上に、透明導電層としてのFTOを積層した透光性導電基板が特に好ましく、本発明では、このような透光性導電基板の市販品を用いてもよい。
また、透明電極は、多孔性半導体膜の全面と電気的に接続している必要はなく、スクライブなどにより絶縁されていてもよく、少なくとも1つ以上の貫通孔と導電層により電気的に接続されていればよい。スクライブなどにより区切られる透明電極の面積は限定されないが、貫通孔からの電子が十分に輸送されるように、貫通孔の面積および導電層の幅や厚さなどを考慮して適宜設定すればよい。
(色素)
多孔性半導体膜に吸着して光増感剤として機能する色素としては、種々の可視光領域および/または赤外光領域に吸収をもつ有機色素、金属錯体色素などが挙げられ、本発明ではこれらの色素の1種または2種以上を選択的に用いることができる。
有機色素としては、例えば、アゾ系色素、キノン系色素、キノンイミン系色素、キナクリドン系色素、スクアリリウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、ポリフィリン系色素、フタロシアニン系色素、ペリレン系色素、インジゴ系色素、ナフタロシアニン系色素などが挙げられる。
金属錯体色素としては、Cu、Ni、Fe、Co、V、Sn、Si、Ti、Ge、Cr、Zn、Ru、Mg、Al、Pb、Mn、In、Mo、Y、Zr、Nb、Sb、La、W、Pt、TA、Ir、Pd、Os、Ga、Tb、Eu、Rb、Bi、Se、As、Sc、Ag、Cd、Hf、Re、Au、Ac、Tc、Te、Rhなどの金属分子が配位結合した形態のものが挙げられ、具体的には、ルテニウムビピリジン系金属錯体色素、ルテニウムターピリジン系金属錯体色素、ルテニウムクォーターピリジン系金属錯体色素などのルテニウム系金属錯体色素が挙げられる。
また、多孔性半導体膜に色素を強固に吸着させるためには、色素分子中にカルボキシル基(COOH基)、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、スルホン酸基、エステル基、メルカプト基、ホスホニル基などのインターロック基を有するものが好ましく、これらの中でもカルボキシル基が特に好ましい。一般に、インターロック基は、励起状態の色素と多孔性半導体膜の伝導帯との間の電子移動を容易にする電気的結合を供給する。
このようなインターロック基を有する色素としては、上記の有機色素および金属錯体色素が挙げられ、これらの中でも次式(1)〜(3)で表わされるルテニウム系金属錯体色素が特に好ましい。
Figure 2009043481
(色素の吸着法)
多孔性半導体膜に色素を吸着させる方法としては、例えば、透明電極上に形成された多孔性半導体膜を、色素を溶解した溶液(色素吸着用溶液)に浸漬する方法が挙げられる。
色素を溶解させる溶剤としては、色素を溶解するものであればよく、例えば、エタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトニトリルなどの窒素化合物類、クロロホルムなどのハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチルなどのエステル類、水などが挙げられる。本発明では、これらの溶剤の2種類以上を混合して用いることもできる。
色素吸着用溶液中の色素濃度は、使用する色素および溶剤の種類などにより適宜調整することができるが、吸着機能を向上させるためにはある程度高濃度である方が好ましく、例えば、5×10-5モル/リットル以上の濃度であればよい。
また、色素の吸着状態や多孔性半導体膜の表面などを制御するために、色素吸着用溶液に共吸着剤としてデオキシコール酸などの有機化合物を添加してもよい。
透明電極上に形成された多孔性半導体膜を色素吸着用溶液に浸漬するときの温度、時間、雰囲気などの条件は、多孔性半導体膜を構成する材料や状態、色素吸着用溶液の構成材料などにより適宜設定すればよい。浸漬は、例えば大気雰囲気下、室温程度で行うことができる。加熱下で浸漬することにより、多孔性半導体膜に色素を効率よく吸着させることができる。
(触媒層)
触媒層を構成する材料は、一般に光電変換材料に使用されるものであれば特に限定されない。このような材料としては、例えば、白金、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレンなどが挙げられる。
触媒層は、例えば、白金を用いる場合には、スパッタ法、塩化白金酸の熱分解、電着などの公知の方法により形成することができる。その膜厚は、触媒機能を発現できればよく、例えば1〜2000nm程度である。また、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレンなどのカーボンを用いる場合には、溶剤に分散してペースト状にしたカーボンをスクリーン印刷法などにより塗布して触媒層を形成することができる。
(対極、対極導電層)
触媒層の抵抗が高い場合には、触媒層の非受光面側の層上に対極がさらに積層されてなるのが好ましい。
対極を構成する材料としては、インジウム錫複合酸化物(ITO)、酸化錫(SnO2)、酸化錫にフッ素をドープしたもの(F-doped SnO2、FTO)、酸化亜鉛(ZnO)、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、チタンなどが挙げられる。
対極は、スパッタ法、スプレー法などの公知の方法により、触媒層上に形成することができる。その膜厚は、0.02〜5μm程度であり、その膜抵抗は低いほどよく、40Ω/sq以下が好ましい。
(支持基板、カバー)
支持基板としてはガラスや高分子フィルム、金属板(箔)などが考えられる。特に抵抗値を低下させるために、支持基板としては導電性基板が好ましい。また、支持基板の導電性が低いときには、導電層と同様な手法、および材料により電極を形成してもよい。
(電解質層)
電解質層は、イオンを輸送し得る導電性材料からなり、例えば、液体電解質層、固体電解質層などが挙げられる。
液体電解質層は、酸化還元種を含む液状物であればよく、一般に電池や太陽電池などにおいて使用することができるものであれば特に限定されない。具体的には、酸化還元種とこれを溶解可能な溶剤からなる組成物が挙げられる。
酸化還元種としては、例えば、LiI、NaI、KI、CaI2などの金属ヨウ化物とヨウ素の組み合わせ、LiBr、NaBr、KBr、CaBr2などの金属臭化物と臭素の組み合わせ、ヨウ化物イオンからなる塩とヨウ素の組み合わせ、臭化物イオンからなる塩と臭素の組み合わせが挙げられ、これらの中でも、LiIとヨウ素の組み合わせ、ヨウ化物イオンからなる塩とヨウ素の組み合わせが好ましい。これらの酸化還元種は、2種以上を組み合わせて用いることができる。
液体電解質層には、電極表面への吸着などによる特性改善のために、グアニジンチオシアネートなどのイオン性化合物や4-tert-ブチルピリジンなどの窒素含有複素環化合物、その他の有機化合物が添加されていてもよい。
酸化還元種を溶解可能な溶剤としては、プロピレンカーボネートなどのカーボネート化合物、γ−ブチロラクトンなどのラクトン類、アセトニトリルなどのニトリル化合物、エタノールなどのアルコール類、水、非プロトン極性物質などが挙げられ、これらの中でも、カーボネート化合物、ラクトン類、ニトリル化合物が特に好ましい。これらの溶剤は2種類以上を混合して用いることもできる。
酸化還元種を溶解可能な溶剤として溶融塩を用いることもでき、上記の溶剤と混合して用いることもできる。
「溶融塩」とは、溶剤を含まず、イオンのみから構成される液体状態の塩である。
溶融塩は、例えばInorg. Chem., 1996年, 35, p.1168-1178およびElectrochemistry., 2002年, 2, p.130-136などの文献、ならびに特表平9−507334号公報および特開平8−259543号公報などの特許文献に記載されているような、一般に電池や太陽電池などにおいて使用することができるものであれば特に限定されない。また、溶融塩は、酸化還元種の生成に関与するものでも関与しないものでもどちらでも用いることができ、これらを混合したものも用いることができる。
溶融塩としては、室温(25℃)より低い融点を有する塩、室温より高い融点を有していても他の溶融塩や溶融塩以外の電解質層塩と溶解させることにより室温で液体状態となる塩が好ましい。
溶融塩のカチオンとしては、アンモニウム、イミダゾリウム、オキサゾリウム、チアゾリウム、ピラゾリウム、イソオキサゾリウム、チアジアゾリウム、オキサジアゾリウム、トリアゾリウム、ピロリジニウム、ピリジニウム、ピリミジニウム、ピリダジニウム、ピラジニウム、トリアジニウム、ホスホニウム、スルホニウム、カルバゾリウム、インドリウムおよびその誘導体が好ましく、これらの中でも、アンモニウム、イミダゾリウム、ピリジニウム、スルホニウムが特に好ましい。
溶融塩のアニオンとしては、AlCl4 -、Al2Cl7 -などの金属塩化物、PF6 -,BF4 -、CF3SO3 -、N(CF3SO22 -、N(SO2F)2 -、F(HF)n -などのフッ素含有物、NO3 -、CH3COO-、C611COO-、SCN-、N(CN)2 -などの非フッ素含有物、ヨウ素、臭素などのハロゲン化物が挙げられる。
溶融塩は、上記の各種文献や特許公報に記載された公知の方法により合成することができる。4級アンモニウム塩を例に挙げると、第一段階として3級アミンにアルキル化剤としてアルキルハライドを用いてアミンの4級化を行い、第二段階としてハライドアニオンから目的のアニオンへイオン交換を行うという方法、および3級アミンを目的のアニオンを有する酸と反応させて一段階で目的の化合物を得る方法が挙げられる。
酸化還元種を溶解可能な溶剤として溶剤や溶融塩を用いる場合には、導電層と対極との短絡を防止するために、これらの間にセパレータ層を設けてもよい。
セパレータ層は、電気的に絶縁であり、太陽電池の構成材料に対して安定なものであれば特に限定されず、具体的にはSiO2やZrO2などの金属酸化物から形成される多孔質層、高分子化合物などから形成される不織布などが挙げられる。
電解質層を構成する固体電解質層としては、高分子化合物により液体電解質層を固体化した高分子電解質層(ゲル電解質層)、溶融塩を含む液体電解質層を微粒子により固体化した電解質層、有機P型半導体、CuIなどの無機P型半導体などが挙げられる。
高分子化合物により液体電解質層を固体化した高分子電解質層における高分子化合物は、混合溶剤と電解質層で構成される電解液を保持できる高分子化合物であれば特に限定されない。このような高分子化合物としては、下式一般式(4)で表わされるモノマー単位を重合もしくは共重合して得られるポリ(メタ)アクリレート系の重合体もしくは共重合体、イソシアネート基を有する化合物Aと活性水素基を有する化合物Bを重付加したもの、エポキシ樹脂類などが挙げられ、これらの中でもポリ(メタ)アクリレート系の重合体もしくは共重合体、イソシアネート基を有する化合物Aと活性水素基を有する化合物Bを重付加したものが好ましい。
Figure 2009043481
(式中、Rは水素原子またはメチル基であり、Xはエステル基と炭素原子で結合している残基であり、nは2〜4の整数である。)
上記の高分子化合物の重合方法は、特に限定されず、常温常圧下での重合、熱重合および光重合など、用いるモノマー材料などにより適宜設定すればよい。但し、多孔性半導体膜に酸化チタンを使用する場合には、紫外線領域の光照射により酸化チタンが光触媒反応を起こし、多孔性半導体膜に吸着した色素が分解するなどの問題が考えられるため、高分子化合物の重合は、常温常圧下での重合または熱重合が好ましい。
固体電解質層中への電解質層の注入方法は、使用する化合物により適宜選択すればよい。
例えば、ヨウ素が重合に影響しないイソシアネートを含む化合物と活性水素基を含む化合物を使用する場合には、重合前に電解質層を添加した溶剤と混合し、得られた混合物を重合させてゲル電解質層を得る。
また、ヨウ素が重合禁止剤として作用するラジカル重合により(メタ)アクリレート類を重合する場合には、高分子化合物と溶剤のみで重合し、得られた重合体を電解質層と溶剤からなる電解液中に浸漬することにより、ゲル電解質層を得る。
溶融塩を含む液体電解質層を微粒子により固体化した電解質層における微粒子としては、液体電解質層を固体化できる化合物であれば特に限定されない。このような化合物としては、酸化ケイ素などの金属酸化物、カーボンナノチューブなどが挙げられる。
多孔性半導体膜中の電解質層の含有量が少ないと得られる太陽電池の光電変換効率が低くなる。したがって、多孔性半導体膜中(空孔内部)には、より多くの液体電解質層を注入もしくは固体電解質層を形成する必要がある。
液体電解質層が低粘度であれば、常温常圧下でも多孔性半導体膜中に液体電解質層を注入することは可能であるが、高粘度の溶剤や溶融塩を多量に含む高粘度の液体電解質層の場合には、常温常圧下でも多孔性半導体膜中に注入することは困難になる。したがって、多孔性半導体膜への液体電解質層の注入方法は、真空注入法が好ましい。
電解質層として、高分子化合物により液体電解質層を固体化した高分子電解質層を使用する場合には、例えば、液状のプレポリマー溶液を多孔性半導体膜中に含浸させた後に重合させればよい。多孔性半導体膜中へのプレポリマー溶液の注入方法は、真空注入法が好ましい。
また、電解質層として、イオン結合などにより形成され、熱により可逆的に固液の相変化を起こす固体電解質層を使用する場合には、例えば、加熱などにより液体状態にした固体電解質層を真空注入法により多孔性半導体膜内に注入すればよい。
その他の構成要素、熱融着フィルム、電解液注入用孔および紫外線硬化樹脂は、当該技術分野で用いられる材料および形成方法を適用でき、これらについては、後述するモジュールの項で具体的に述べる。
(モジュール)
本発明のモジュールは、上記の太陽電池(太陽電池単セル)を含む少なくとも2つ以上の太陽電池のそれぞれの透明電極と対極とが電気的に直列に接続されてなる。すなわち、モジュールを構成する少なくとも2つ以上の太陽電池単セルの中で、少なくとも1つが本発明の太陽電池であればよい。ここで、「太陽電池単セル(色素増感太陽電池単セル)」とは、一対の透明電極と対極からなる太陽電池を示す。
本発明のモジュールは、本発明の太陽電池の効果を最大限に発揮させるためには、2つ以上の太陽電池がすべて上記の太陽電池であるのが好ましく、太陽電池の多孔性半導体膜が同一基板上の透明電極上に形成されてなるのが好ましい。
また、本発明のモジュールは、多孔性半導体膜側が受光面である太陽電池と対極側が受光面である太陽電池のそれぞれの透明電極と対極とが電気的に直列に接続されていてもよく、このような場合には、図19に示されるように、多孔性半導体膜側が受光面である太陽電池が、本発明の太陽電池であるのが好ましい。
本発明のモジュールの作製例について具体的に説明するが、これらの作製例により本発明が限定されるものではない。
(作製例1)
図18に示される構成のモジュールを作製した。
図18は、本発明のモジュールの層構成を示す要部の概略断面図であり、図中、180は透光性基板、181は支持基板(カバー)、182は透明電極、183は色素を吸着しかつその間隙に電解液が充填された多孔性半導体膜、184は貫通孔および貫通孔内部と周囲の透明電極を電気的に接続する導電層、185はスクライブ上の絶縁層、186は多孔性絶縁層、187は触媒層、188は対極(導電膜)、189はセル間絶縁層、190は電解質層である。
ガラスからなる透光性基板180上にSnO2膜からなる透明電極182が成膜された、49mm×66.3mm×厚さ1mmのガラス基板(日本板硝子株式会社製、SnO2膜付ガラス)を用意した。YAGレーザー(基本波長:1.06μm)を搭載したレーザースクライブ装置(西進商事株式会社製)を用いて、透明電極182上の所定の位置にレーザー光を照射してSnO2膜を切断することにより、溝(スクライブライン)を形成した。
次いで、貫通孔を具備した多孔性半導体膜のパターンを有するスクリーン版とスクリーン印刷機(ニューロング精密工業株式会社製、型番:LS−150)を用いて、透明電極182上に市販の酸化チタンペースト(Solaronix社製、商品名:Ti−Nanoxide T/SP)を塗布し、室温で1時間レベリングを行った。その後、得られた塗膜を80℃に設定したオーブンで20分間乾燥し、さらに450℃に設定した焼成炉(株式会社デンケン製、型番:KDF P−100)を用いて空気中で60分間焼成して、膜厚8μmの多孔性半導体膜αを得た。
次いで、上記のスクリーン版とスクリーン印刷機を用いて、多孔性半導体膜α上に、市販の酸化チタンペースト(Solaronix社製、商品名:Ti−Nanoxide D/SP)を塗布し、室温にて1時間レベリングを行った。その後、得られた塗膜を80℃に設定したオーブンで20分間乾燥し、さらに450℃に設定した上記の焼成炉を用いて空気中で60分間焼成した。この塗布および焼成工程を3回繰り返して、膜厚18μmの多孔性半導体膜βを得た。
次いで、上記のスクリーン版とスクリーン印刷機を用いて、多孔性半導体膜β上に、予め調製しておいた酸化チタンペーストを塗布し、室温にて1時間レベリングを行った。その後、得られた塗膜を80℃に設定したオーブンで20分間乾燥し、さらに450℃に設定した上記の焼成炉を用いて空気中で40分間焼成して、膜厚5μmの多孔性半導体膜γを得、多孔性半導体膜α、β、γの3層からなる、貫通孔を有する多孔性半導体膜を得た。この多孔性半導体膜は、透明電極182側から光散乱性の低い層から高い層の順にα、β、γが積層された。
酸化チタンペーストは、平均一次粒径350nmのアナターゼ型酸化チタン粒子をテルピネオールに分散させ、さらにエチルセルロースを混合してペーストを調整した。
次いで、各多孔質半導体膜の間にスクライブ上絶縁層185を形成するためのスクリーン版と上記のスクリーン印刷機を用いて、スクライブライン上に、ガラスペースト(ノリタケカンパニーリミテド製)を塗布し、100℃に設定したオーブンで15分間乾燥し、さらに500℃に設定した上記の焼成炉を用いて空気中で60分間焼成して、スクライブ上の絶縁層185を得た。
次いで、所定のパターンが形成されたマスクおよび蒸着装置(アネルバ株式会社製、型番:EVD500A)を用いて蒸着速度0.5Å/Sで、多孔質半導体膜上にチタンを成膜して、膜厚800nmの貫通孔および貫通孔内部と周囲の透明電極を電気的に接続する導電層184をパターン形成した。
次いで、導電層184を形成した多孔性半導体膜上に多孔性絶縁層186を形成するためのスクリーン版と上記のスクリーン印刷機を用いて、予め調製しておいた酸化ジルコニウムペーストを塗布し、室温で60分間レベリングを行った。次いで得られた塗膜を80℃で20分間予備乾燥し、450℃に設定した上記の焼成炉を用いて空気中で60分間焼成して、膜厚5μmの多孔性絶縁層186を得た。
酸化ジルコニウムペーストは、平均粒径100nmの酸化ジルコニウム粒子(シーアイ化成株式会社製)テルピネオールに分散させ、さらにエチルセルロースを混合してペーストを調整した。
次いで、上記の蒸着装置を用いて蒸着速度0.5Å/Sで、多孔性絶縁層186上にPtを成膜して、膜厚50nmの触媒層187を得た。
さらに、上記の蒸着装置を用いて蒸着速度0.5Å/Sで、触媒層187上およびスクライブ上絶縁層185上、ならびにスクライブ上絶縁層185側の導電層184に達するように膜厚300nmのチタンを成膜して、対極(導電膜)188を得た。
次いで、予め調製しておいた色素吸着用溶液に上記の積層体を室温で24時間浸漬し、その後、積層体をエタノールで洗浄し、約60℃で約5分間乾燥させて、多孔性半導体膜に色素を吸着させた。
吸着用色素溶液は、前記式(3)の色素(Solaronix社製、商品名:Ruthenium620)を濃度3×10-4モル/リットルになるように、体積比1:1のアセトニトリルとt−ブタノールの混合溶剤に溶解させて調製した。
次いで、ディスペンサー(EFD社製、商品名:ULTRASAVER)を用いて、図18の導電層184上における図番189の位置に紫外線硬化樹脂(スリーボンド社製、型番:31X−101)を塗布し、別途用意した支持基板(カバー)181としての49mm×56mm×厚さ1mmのガラス基板(コーニング7059)を貼り合せた。ガラス基板には予め電解液注入用孔(図示せず)を設けておいた。次いで、紫外線ランプ(EFD社製、商品名:NOVACURE)を用いて、塗布部分にすばやく紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させることにより、セル間絶縁層189を得ると同時に、透光性基板180と支持基板181とを固定した。
次いで、支持基板181の電解液注入用孔から予め調製しておいた電解液を注入して、電解質層190および色素を吸着しかつその間隙に電解液が充填された多孔性半導体膜183を得、上記と同様にして紫外線硬化樹脂を用いて電解液注入用孔を封止することによりモジュールを完成した。
電解液は、溶剤としてのアセトニトリルに、酸化還元種としてLiI(アルドリッチ社製)が濃度0.1モル/リットル、I2(キシダ化学社製)が濃度0.01モル/リットルになるように、さらに添加剤としてt−ブチルピリジン(アルドリッチ社製)が濃度0.5モル/リットル、ジメチルプロピルイミダゾールアイオダイド(四国化成工業社製)が濃度0.6モル/リットルになるように添加し、溶解させて得た。
(作製例2)
図19に示される構成のモジュールを作製した。
図19は、本発明のモジュールの層構成を示す要部の概略断面図であり、図中、191は透光性基板、192は支持基板(絶縁性支持体)、193は透明電極、194は対極(導電膜)、195は色素を吸着しかつその間隙に電解液Iが充填された多孔性半導体膜I、196は触媒層II、197は貫通孔および貫通孔内部と周囲の透明電極を電気的に接続する導電層、198はスクライブ(グリッド)電極、199は色素を吸着しかつその間隙に電解液IIが充填された多孔性半導体膜II、200は触媒層I、201はセル間絶縁層、202は電解液Iにより形成された電解質層I、203は電解液IIにより形成された電解質層IIである。
ガラスからなる透光性基板191上にSnO2膜からなる透明電極193が成膜された、49mm×71mm×厚さ1mmのガラス基板(日本板硝子株式会社製、SnO2膜付ガラス)を用意した。YAGレーザー(基本波長:1.06μm)を搭載したレーザースクライブ装置(西進商事株式会社製)を用いて、透明電極上の所定の位置にレーザー光を照射してSnO2膜を切断することにより、スクライブラインを形成した。
次いで、貫通孔を具備した多孔性半導体膜のパターンを有するスクリーン版とスクリーン印刷機(ニューロング精密工業株式会社製、型番:LS−150)を用いて、透明電極193上に市販の酸化チタンペースト(Solaronix社製、商品名:D/SP)を塗布し、室温で1時間レベリングを行った。その後、得られた塗膜を80℃に設定したオーブンで20分間乾燥し、さらに450℃に設定した焼成炉(株式会社デンケン製、型番:KDF P−100)を用いて空気中で60分間焼成した。この塗布および焼成工程を3回繰り返して、膜厚20μmの多孔性半導体膜を得た。
次いで、作製例1の同様にして蒸着装置を用いて蒸着速度0.5Å/Sで、透明電極193上にPtを成膜して、膜厚5nmの触媒層I196を得た。
次いで、作製例1の同様にして蒸着装置を用いて蒸着速度0.5Å/Sで、多孔質半導体膜上にチタンを成膜して、膜厚800nmの貫通孔および貫通孔内部と周囲の透明電極を電気的に接続する導電層197をパターン形成した。
このようにして得られた積層体を基板甲とする。
次に、ガラスからなる支持基板(絶縁性支持体)192上にSnO2膜からなる対極(導電膜)194が成膜された、49mm×62mm×厚さ1mmのガラス基板(日本板硝子株式会社製、SnO2膜付ガラス)を用意した。基板甲と同様にして、レーザースクライブ装置を用いて、対極(導電膜)194上の所定の位置にスクライブラインを形成した。ガラス基板には予め電解液注入用孔(図示せず)を設けておいた。
次いで、作製例1の同様にして蒸着装置を用いて蒸着速度0.5Å/Sで、対極(導電膜)194上にチタンを成膜して、膜厚600nmのスクライブ(グリッド)電極198を得た。
次いで、基板甲と同様にして、スクライブ(グリッド)電極198の一部にパターンを有するスクリーン版とスクリーン印刷機を用いて、酸化チタンペースト(Solaronix社製、商品名D/SP)を塗膜し、室温にて1時間レベリングを行った。その後、得られた塗膜を80℃に設定したオーブンで20分間乾燥し、さらに450℃に設定した焼成炉を用いて空気中で60分間焼成した。この塗布および焼成工程を3回繰り返して、膜厚20μmの貫通孔のない多孔性半導体膜を得た。
次いで、作製例1の同様にして蒸着装置を用いて蒸着速度0.5Å/Sで、スクライブ(グリッド)電極198と対極(導電膜)194上にPtを成膜して、膜厚5nmの触媒層I200を得た。
このようにして得られた積層体を基板乙とする。
次に、作製例1の同様にして、予め調製しておいた色素吸着用溶液に上記の基板甲および基板乙を浸漬し、これらを洗浄し乾燥させて、多孔性半導体膜に色素を吸着させた。
次いで、作製例1の同様にしてディスペンサーを用いて、基板甲および基板乙のいずれか一方における図19の図番201の位置に紫外線硬化樹脂を塗布した。次いで、図19に示されるように基板甲と基板乙とを貼り合せた。次いで、紫外線ランプを用いて、塗布部分にすばやく紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させることにより、セル間絶縁層201を得ると同時に、基板甲と基板乙とを固定した。
次いで、作製例1の同様にして、支持基板192の電解液注入用孔から多孔性半導体膜I195側には予め調製しておいた電解液Iを注入して、電解質層I202および色素を吸着しかつその間隙に電解液Iが充填された多孔性半導体膜I195を得、多孔性半導体膜II199側には予め調製しておいた電解液IIを注入して、電解質層II203および色素を吸着しかつその間隙に電解液IIが充填された多孔性半導体膜II199を得た。次いで、
紫外線硬化樹脂を用いて電解液注入用孔を封止することによりモジュールを完成した。
本発明を実施例および比較例によりさらに具体的に説明するが、これらの実施例および比較例により本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
図20〜22に基づいて太陽電池(単セル)を作製した。
図20および図21は、本発明の太陽電池の作製工程を説明するための概略平面図であり、図22は、その層構成を示す要部の概略断面図(図21のV−W断面)である。図中、31は透明電極基板、32は多孔性半導体膜、33は貫通孔、34は導電層、35は集電電極部であり、220は透光性基板、221は透明電極、222は色素を吸着しかつその間隙に電解液が充填された多孔性半導体膜、223は貫通孔および貫通孔内部と周囲の透明電極を電気的に接続する導電層、224は触媒層(白金膜)、225は対極付き支持基板(ITO導電性基板)、226は熱融着フィルム、227は電解液注入用孔、228電解質層はである。
ガラスからなる透光性基板上にSnO2膜からなる透明電極が成膜された、22.5mm×32.5mm×厚さ1mmの透明電極基板31(日本板硝子株式会社製、SnO2膜付ガラス)を用意した。
次いで、φ0.5mmの貫通孔33を具備した多孔性半導体膜のパターンを有するスクリーン版とスクリーン印刷機(ニューロング精密工業株式会社製、型番:LS−150)を用いて、透明電極31(透光性基板220+透明電極221)の透明電極221上に、市販の酸化チタンペースト(Solaronix社製、商品名:D/SP)を塗布し、室温で1時間レベリングを行った。その後、得られた塗膜を80℃に設定したオーブンで20分間乾燥し、さらに450℃に設定した焼成炉(株式会社デンケン製、型番:KDF P−100)を用いて空気中で60分間焼成した。この塗布および焼成工程を4回繰り返して、膜厚25μmの多孔性半導体膜32(222)を得た。
図20における各寸法は、aを22.5mm、bを32.5mm、cを18.5mm、dを2mm、eを4mm、fを10mm、gを3.5mm、hを5mmとした。
次いで、所定のパターンが形成されたマスクおよび蒸着装置(アネルバ株式会社製、型番:EVD500A)を用いて蒸着速度0.5Å/Sで、多孔質半導体膜上32(222)にチタンを成膜して、貫通孔および貫通孔内部と周囲の透明電極を電気的に接続する、すなわち貫通孔33を覆いかつ集電電極部35の一部を覆う膜厚800nmの導電層34(223)を得た。
図21における各寸法は、cを18.5mm、gを3.5mm、hを5mm、iを0.5mm、jを1mm、kを5mmとした。
次いで、予め調製しておいた色素吸着用溶液に上記の積層体を室温で24時間浸漬し、その後、積層体をエタノールで洗浄し、約60℃で約5分間乾燥させて、多孔性半導体膜に色素を吸着させた。
吸着用色素溶液は、前記式(2)の色素(Solaronix社製、商品名:Ruthenium620 1H3TBA)を濃度4×10-4モル/リットルになるように、体積比1:1のアセトニトリルとt−ブタノールの混合溶剤に溶解させて調製した。
次いで、得られた積層体と、触媒層(白金膜)224を具備した対極付き支持基板(ITO導電性基板)225とを、多孔性半導体膜223を囲う形に切り出した熱融着フィルム(デュポン社製、サーリン1702)226を用いて貼り合せた。対極付き支持基板225には予め電解液注入用孔227を設けておいた。次いで、約100℃に設定したオーブンで10分間加熱することによりこれらを圧着した。
次いで、電解液注入用孔227から予め調製しておいた電解液を注入して、電解質層228および色素を吸着しかつその間隙に電解液が充填された多孔性半導体膜222を得、紫外線硬化樹脂(スリーボンド社製、型番:31X−101)229を用いて電解液注入用孔227を封止することにより太陽電池(単セル)を完成した。
電解液は、溶剤としてのアセトニトリルに、酸化還元種としてLiI(アルドリッチ社製)が濃度0.1モル/リットル、I2(キシダ化学社製)が濃度0.01モル/リットルになるように、さらに添加剤としてt−ブチルピリジン(アルドリッチ社製)が濃度0.5モル/リットル、ジメチルプロピルイミダゾールアイオダイド(四国化成工業社製)が濃度0.6モル/リットルになるように添加し、溶解させて得た。
得られた太陽電池に集電電極部35(230)としてAgペースト(藤倉化成株式会社製、商品名:ドータイト)を塗布した。次いで、太陽電池の受光面に、開口部の面積が3.4cm2である黒色のマスクを設置して、この太陽電池に1kW/m2の強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、光電変換効率を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例2〜6)
導電層34を図23〜27に示すようなパターンでそれぞれ形成したこと以外は実施例1と同様にして太陽電池(単セル)を作製し、その光電変換効率を測定した。それらの結果を表1に示す。
図23〜27は、太陽電池の作製に用いる導電層の形状を説明するための概略平面図であり、図中、31は透明電極基板、32は多孔性半導体膜、34は導電層、35、36は集電電極部である。
また、各図中における各寸法は、c、g、h、iおよびkは実施例1と同様であり、jを1mm、lを4mm、mを20.5mm、nを0.5mm、oを9.5mm、pを1、rを4.5mm、sを21.5mmとした。
(実施例7)
作製例1と同様に、YAGレーザー(基本波長:1.06μm)を搭載したレーザースクライブ装置(西進商事株式会社製)を用いて、透明電極基板31における透明電極上の所定の位置にレーザー光を照射してSnO2膜を切断することにより、図28に示すように幅0.1mmのスクライブラインを形成したこと以外は、実施例1と同様にして太陽電池(単セル)を作製し、その光電変換効率を測定した。それらの結果を表1に示す。
図28は、太陽電池の作製に用いる、透明電極上に形成するスクライブラインの形状を説明するための概略平面図であり、図中、31は透明電極基板、37はスクライブラインである。また、図中における各寸法は、aおよびbは実施例1と同様であり、tを8.1mm、uを6.1mm、vを10.1mmとした。
(比較例1)
貫通孔33および導電層34を形成しないこと以外は実施例1と同様にして太陽電池(単セル)を作製し、その光電変換効率を測定した。それらの結果を表1に示す。
Figure 2009043481
(実施例8)
作製例1に基づき、実施例1と同様の電解液を用いて、図30に示されるような3直列のモジュールを作製した。このモジュールにおける色素を吸着しかつその間隙に電解液が充填された多孔性半導体膜の受光面積は、13mm×29mm(貫通孔の面積を含む)である。
図29は、本発明のモジュールの作製に用いた、(a)貫通孔および多孔性半導体膜の概略平面図、ならびに(b)多孔性半導体膜と導電層の概略平面図である。図中、31は透明電極基板、32は多孔性半導体膜、33は貫通孔、34は導電層である。
貫通孔の寸法はすべてφ0.5mmとし、図29における各寸法は、Aを13mm、Bを29mm、Cを5mm、Dを3.5mm、E(多孔性半導体膜間の距離)を2.6mm、Fを9.7mm、Gを1.5mmとした。
図30は、本発明のモジュールの層構成を示す要部の概略断面図である。図中、180は透光性基板、181は支持基板(カバー)、182は透明電極、183は色素を吸着しかつその間隙に電解液が充填された多孔性半導体膜、184は貫通孔および貫通孔内部と周囲の透明電極を電気的に接続する導電層、185はスクライブ上の絶縁層、186は多孔性絶縁層、187は触媒層、188は対極、189はセル間絶縁層、190は電解質層である。
図30における寸法は、Hを10mm、Iを13mm、Jを0.5mm、Kを0.6mm、Lを1.5mm、Mを1mm、Nを11mm、Oを13.25mm、Pを15.6mmとした。
得られたモジュールの受光面に、開口部の面積が12.8cm2である黒色のマスクを設置して、このモジュールに1kW/m2の強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、光電変換効率を測定した。その結果を表2に示す。
(比較例2)
貫通孔33および導電層34を形成しないこと以外は実施例8と同様にして太陽電池を作製し、その光電変換効率を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2009043481
(実施例9)
作製例2に基づき、電解液Iとして実施例1と同様の電解液、電解液IIとして電解液Iのヨウ素濃度を0.01Mに変更した電解液を用いて、図33に示されような4直列のモジュールを作製した。なお、基板甲は作製例2に基づいて作成し、基板乙は導電層316と同様の手法で、同じ形状、同じ位置にグリッド電極として膜厚800nmのチタンを形成した。このモジュールにおける色素を吸着しかつその間隙に電解液が充填された多孔性半導体膜の受光面積は、13mm×29mm(貫通孔の面積を含む)である。
図31は、本発明のモジュールの作製に用いた貫通孔、多孔性半導体膜、触媒層およびスクライブラインの概略平面図である。図中、311は透明電極基板、312はスクライブライン、313は多孔性半導体膜、314は貫通孔、315は触媒層である。
図32は、本発明のモジュールの作製に用いる多孔性半導体膜、触媒層、スクライブラインおよび導電層の概略平面図であり、図中、316は導電層である。
図33は、本発明のモジュールの層構成を示す要部の概略断面図である。図中、191は透光性基板、192は支持基板(絶縁性支持体)、193は透明電極、194は対極(導電膜)、195は色素を吸着しかつその間隙に電解液Iが充填された多孔性半導体膜I、196は触媒層II、197は貫通孔および貫通孔内部と周囲の透明電極を電気的に接続する導電層、198はスクライブ(グリッド)電極、199は色素を吸着しかつその間隙に電解液IIが充填された多孔性半導体膜II、200は触媒層I、201はセル間絶縁層、202は電解液Iにより形成された電解質層I、203は電解液IIにより形成された電解質層IIである。
貫通孔の寸法はすべてφ0.5mmとし、図31〜33における各寸法は、A、B、CおよびDは実施例8と同様とし、Qを2mm、Rを10mm、Sを10mm、Tを9mmとした。
得られたモジュールの受光面に、開口部の面積が16.8cm2である黒色のマスクを設置して、このモジュールに1kW/m2の強度の光(AM1.5ソーラーシミュレータ)を照射して、光電変換効率を測定した。その結果を表3に示す。
(比較例3)
貫通孔314および導電層316を形成しないこと以外は実施例9と同様にしてモジュールを作製し、その光電変換効率を測定した。その結果を表3に示す。
Figure 2009043481
本発明の太陽電池における(a)多孔性半導体膜に形成した貫通孔を示す概略平面図および(b)概略断面図((a)のX−Y断面)である。 従来の色素増感太陽電池の層構成を示す要部の概略断面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。
本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。 本発明の太陽電池における導電層の形状の一例を示す概略平面図である。
本発明のモジュールの層構成を示す要部の概略断面図である(作製例1)。 本発明のモジュールの層構成を示す要部の概略断面図である(作製例2)。
本発明の太陽電池の作製工程を説明するための概略平面図である(実施例1)。 本発明の太陽電池の作製工程を説明するための概略平面図である(実施例1)。 本発明の太陽電池の層構成を示す要部の概略断面図(図21のV−W断面)である(実施例1)。 本発明の太陽電池の作製に用いた導電層の形状を説明するための概略平面図である(実施例2)。 本発明の太陽電池の作製に用いた導電層の形状を説明するための概略平面図である(実施例3)。 本発明の太陽電池の作製に用いた導電層の形状を説明するための概略平面図である(実施例4)。 本発明の太陽電池の作製に用いた導電層の形状を説明するための概略平面図である(実施例5)。 本発明の太陽電池の作製に用いる導電層の形状を説明するための概略平面図である(実施例6)。 本発明の太陽電池の作製に用いた、透明電極上に形成するスクライブラインの形状を説明するための概略平面図である(実施例7)。
本発明のモジュールの作製に用いた、(a)貫通孔および多孔性半導体膜の概略平面図、ならびに(b)多孔性半導体膜と導電層の概略平面図である(実施例8)。 本発明のモジュールの層構成を示す要部の概略断面図である(実施例8)。 本発明のモジュールの作製に用いた貫通孔、多孔性半導体膜、触媒層およびスクライブラインの概略平面図である(実施例9)。 本発明のモジュールの作製に用いた多孔性半導体膜、触媒層、スクライブラインおよび導電層の概略平面図である(実施例9)。 本発明のモジュールの層構成を示す要部の概略断面図である(実施例9)。
符号の説明
1 透明電極
2 多孔性半導体膜
3 貫通孔
21 透明支持体
22 透明導電体膜
23 多孔性半導体膜
24 電解液層
25 対極
26 触媒層(白金膜)
27 封止材(エポキシ樹脂)
31 透明電極
32 多孔性半導体膜
33 貫通孔
34 導電層
35、36 集電電極部
37 スクライブライン
180 透光性基板
181 支持基板(カバー)
182 透明電極
183 色素を吸着しかつその間隙に電解液が充填された多孔性半導体膜
184 貫通孔および貫通孔内部と周囲の透明電極を電気的に接続する導電層
185 スクライブ上の絶縁層
186 多孔性絶縁層
187 触媒層
188 対極(導電膜)
189 セル間絶縁層
190 電解質層
191 透光性基板
192 支持基板(絶縁性支持体)
193 透明電極
194 対極(導電膜)
195 色素を吸着しかつその間隙に電解液Iが充填された多孔性半導体膜I
196 触媒層II
197 貫通孔および貫通孔内部と周囲の透明電極を電気的に接続する導電層
198 スクライブ(グリッド)電極
199 色素を吸着しかつその間隙に電解液IIが充填された多孔性半導体膜II
200 触媒層I
201 セル間絶縁層
202 電解液Iにより形成された電解質層I
203 電解液IIにより形成された電解質層II
220 透光性基板
221 透明電極
222 色素を吸着しかつその間隙に電解液が充填された多孔性半導体膜
223 貫通孔および貫通孔内部と周囲の透明電極を電気的に接続する導電層
224 触媒層(白金膜)
225 対極付き支持基板(ITO導電性基板)
226 熱融着フィルム
227 電解液注入用孔
228 電解質層
229 紫外線硬化樹脂
230 集電電極部

Claims (20)

  1. 受光面となる透光性基板上に形成された透明電極と対極とが電解質層を介して対向配置され、色素を吸着させた多孔性半導体膜が前記透明電極の非受光面側の少なくとも一部に形成された色素増感太陽電池であり、前記多孔性半導体膜が、非受光面側から前記透明電極に達する貫通孔を具備し、かつ前記貫通孔内の前記透明電極と前記多孔性半導体膜が形成されていない領域の前記透明電極とが、前記多孔性半導体膜の非受光面側に形成された導電層により電気的に接続されてなることを特徴とする色素増感太陽電池。
  2. 前記導電層の形状が、ストライプ状、格子状、櫛歯状またはそれらの組み合わせである請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  3. 前記導電層が、前記透明電極の非受光面側における前記多孔性半導体膜の外周上にも形成されている請求項1または2に記載の色素増感太陽電池。
  4. 前記導電層が、前記透明電極以外に設けられた集電電極部と電気的に接続されている請求項1〜3のいずれか1つに記載の色素増感太陽電池。
  5. 前記導電層が、前記透明電極を介さず直接集電電極部と電気的に接続されている請求項4に記載の色素増感太陽電池。
  6. 前記導電層が、前記集電電極部と一体化されている請求項4に記載の色素増感太陽電池。
  7. 前記導電層の少なくとも一部が、集電電極部の長軸方向に対して垂直方向に形成されている請求項4〜6のいずれか1つに記載の色素増感太陽電池。
  8. 前記導電層の幅が、前記多孔性半導体膜の外周に向かって広い請求項1〜7のいずれか1つに記載の色素増感太陽電池。
  9. 前記導電層の幅が、前記多孔性半導体膜と接する領域において0.05〜12mmである請求項1〜8のいずれか1つに記載の色素増感太陽電池。
  10. 前記導電層が、チタン、タンタルおよびニッケルから選択された金属材料から形成されている請求項1〜9のいずれか1つに記載の色素増感太陽電池。
  11. 前記貫通孔が複数個であり、かつ該貫通孔同士の距離が0.5〜40mmである請求項1〜10のいずれか1つに記載の色素増感太陽電池。
  12. 前記貫通孔が、前記多孔性半導体膜の外周から0.5〜40mmの距離に少なくとも1つ形成されている請求項1〜11のいずれか1つに記載の色素増感太陽電池。
  13. 前記貫通孔の面積が、0.01〜100mm2/個である請求項1〜12のいずれか1つに記載の色素増感太陽電池。
  14. 前記貫通孔の合計面積が、貫通孔を含む多孔性半導体膜の合計面積の0.05〜15である請求項1〜13のいずれか1つに記載の色素増感太陽電池。
  15. 前記複数個の貫通孔の少なくとも1つの貫通孔内の透明導電膜と前記多孔性半導体膜の周囲の透明導電膜が前記導電層以外で電気的に接続されていない請求項11〜14のいずれか1つに記載の色素増感太陽電池。
  16. 請求項1〜15のいずれか1つに記載の色素増感太陽電池を含む少なくとも2つ以上の色素増感太陽電池のそれぞれの透明電極と対極とが電気的に直列に接続されてなることを特徴とする色素増感太陽電池モジュール。
  17. 2つ以上の色素増感太陽電池がすべて請求項1〜15のいずれか1つに記載の色素増感太陽電池である請求項16に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  18. 色素増感太陽電池の多孔性半導体膜が同一基板上の透明電極上に形成されてなる請求項16または17に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  19. 多孔性半導体膜側が受光面である色素増感太陽電池と対極側が受光面である色素増感太陽電池のそれぞれの透明電極と対極とが電気的に直列に接続されてなる請求項16に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  20. 多孔性半導体膜側が受光面である色素増感太陽電池が、請求項1〜15のいずれか1つに記載の色素増感太陽電池である請求項19に記載の色素増感太陽電池モジュール。
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