JP2013157201A - 光電変換素子モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】光電変換素子モジュールにおいて絶縁性基板同士の剥離の発生を抑制して信頼性を向上する。
【解決手段】第1絶縁性基板21と、第1絶縁性基板21に間隔を置いて対向した第2絶縁性基板と、第1絶縁性基板21と第2絶縁性基板との間に挟持され、互いに間隔を置いて位置する複数の光電変換素子と、複数の光電変換素子のうちの互いに隣接する光電変換素子同士の間にてこの光電変換素子同士を隔離するように延在して第1絶縁性基板21と第2絶縁性基板とを接着するセル間絶縁封止部29とを備える。セル間絶縁封止部29の外形においてこのセル間絶縁封止部29の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線112の少なくとも一方の長さが、上記延在方向におけるセル間絶縁封止部29の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さLSより長い。
【選択図】図3

Description

本発明は、光電変換素子モジュールに関する。
化石燃料に代るエネルギー源として、太陽光を電力に変換できる太陽電池が注目されている。現在、結晶系シリコン基板を用いた太陽電池および薄膜シリコン太陽電池が実用化され始めている。
しかし、結晶系シリコン基板を用いた太陽電池には、シリコン基板の製造コストが高いという問題がある。薄膜シリコン太陽電池には、多種の半導体製造用ガスおよび複雑な装置を用いる必要があり、製造コストが高くなるという問題がある。
このため、いずれの太陽電池においても光電変換の効率化を図って発電出力当たりのコストを低減するための開発が続けられているが、上記の問題を解決するには至っていない。
新しいタイプの太陽電池として金属錯体の光誘起電子移動を応用した光電変換素子を開示した先行文献として、特許第2664194号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された光電気化学電池などの光電変換素子は、表面上に第1電極が形成された第1絶縁性基板と、第2電極と、第1電極に光増感色素を吸着させて可視光領域に吸収スペクトルをもたせた光電変換層と、電解質層と、これらの電極および層を第1絶縁性基板との間で挟持する第2絶縁性基板とを有している。
この光電変換素子に対して透明な第1電極側から光電変換層に光を照射すると、光電変換層に含まれる光増感色素が光を吸収して電子を発生し、発生した電子が第1電極から外部電気回路を通って第2電極に移動する。そして、移動した電子が電解質中のイオンにより運ばれて光電変換層に戻る。このような一連の電子移動により光電変換素子から継続的に電気エネルギーを取り出すことができる。
上記の複数の光電変換素子を直列に接続した光電変換素子モジュールである光起電力セル電池を開示した先行文献として、特表平11−514787号公報(特許文献2)がある。特許文献2に記載された光起電力セル電池においては、複数の直列接続された光起電力素子が、互いに平行な細長いストライプとして、共通の電気絶縁性の透明基板上に配置されている。互いに隣接する光起電力素子同士は、互いの間に設けられた非多孔質の絶縁体により電解質を介した電気的分流が防止されている。
特許第2664194号公報 特表平11−514787号公報
従来の光電変換素子モジュールにおいては、互いに平行な細長いストライプ状に形成された非多孔質の絶縁体により第1絶縁性基板と第2絶縁性基板とが接着されている。このため、接着強度が不足して第1絶縁性基板と第2絶縁性基板とが剥離することがあった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、絶縁性基板同士の剥離の発生を抑制して信頼性を向上した光電変換素子モジュールを提供することを目的とする。
本発明者らは、光電変換素子モジュールを構成する絶縁性基板同士の剥離を抑制するための手段について鋭意検討を重ねたところ、絶縁性基板同士を接着するセル間絶縁封止部の平面視における形状を従来とは異なる形状にすることにより絶縁性基板同士の接着強度を高めて光電変換素子モジュールの信頼性を向上できることを見出した。
本発明に基づく光電変換素子モジュールは、第1絶縁性基板と、第1絶縁性基板に間隔を置いて対向した第2絶縁性基板と、第1絶縁性基板と第2絶縁性基板との間に挟持され、互いに間隔を置いて位置する複数の光電変換素子と、複数の光電変換素子のうちの互いに隣接する光電変換素子同士の間にてこの光電変換素子同士を隔離するように延在して第1絶縁性基板と第2絶縁性基板とを接着するセル間絶縁封止部とを備える。複数の光電変換素子は互いに電気的に接続されている。セル間絶縁封止部の外形においてこのセル間絶縁封止部の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線の少なくとも一方の長さが、上記延在方向におけるセル間絶縁封止部の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さより長い。
本発明の一形態においては、2本の第1線は、上記延在方向に延びるセル間絶縁封止部の中心線に対して線対称である。
本発明の一形態においては、第1線は極値点を含む。
本発明の一形態においては、2本の第1線にそれぞれ位置する極値点同士の最短距離が、セル間絶縁封止部の外形において上記延在方向に対して交差する方向に延びる側面の平面視における複数の第2線のいずれかの長さ以上である。
本発明によれば、光電変換素子モジュールにおいて絶縁性基板同士の剥離の発生を抑制して信頼性を向上できる。
本発明の一実施形態に係る光電変換素子モジュールの構成を示す断面図である。 比較例として従来のセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。 同実施形態に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。 同実施形態に係るセル間絶縁封止部の平面視における一部拡大図である。 実施例2に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。 実施例3に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。 実施例4に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。 実施例5に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。 実施例6に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。 実施例7に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。 実施例8に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。 実施例9に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る光電変換素子モジュールについて図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。また、図中の長さ、幅、厚さ、深さなどの寸法関係は、図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表わすものではない。
(光電変換素子モジュール)
図1は、本発明の一実施形態に係る光電変換素子モジュールの構成を示す断面図である。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る光電変換素子モジュール20は、第1絶縁性基板21と、第1絶縁性基板21に間隔を置いて対向した第2絶縁性基板28とを備えている。
また、光電変換素子モジュール20は、第1絶縁性基板21と第2絶縁性基板28との間に挟持され、互いに間隔を置いて位置する複数の光電変換素子と、複数の光電変換素子のうちの互いに隣接する光電変換素子同士の間にてこの光電変換素子同士を隔離するように延在して第1絶縁性基板21と第2絶縁性基板28とを接着するセル間絶縁封止部29とを備えている。
光電変換素子は、第1絶縁性基板21上に位置する第1電極22と、第1電極22上に位置する光電変換層23と、光電変換層23を覆うように位置する多孔性絶縁層24と、多孔性絶縁層24を覆うように位置する反射層25と、反射層25上に位置する触媒層26と、触媒層26上に位置する第2電極27とを含む。
第1電極22は、部分的に断続されており、その断続されている部分をスクライブライン22’と称する。第2電極27は、隣接する光電変換素子の第1電極22と接続されている。その結果、複数の光電変換素子が互いに電気的に接続されている。第1絶縁性基板21の端部に、第1電極22と接続された集電電極32が設けられている。
光電変換層23、多孔性絶縁層24、反射層25および触媒層26のそれぞれは空隙を有し、その空隙にはキャリア輸送材料が充填されている。光電変換層23は、多孔性半導体とキャリア輸送材料と光増感剤とを含む。
第1絶縁性基板21と第2絶縁性基板28とは、セル間絶縁封止部29によって接着されている。光電変換素子を挟むように位置する2つのセル間絶縁封止部29の端部同士は、図示しない絶縁枠部により接続されている。その結果、各光電変換素子は平面視において、セル間絶縁封止部29および絶縁枠部により周りを囲まれている。第1絶縁性基板21と第2絶縁性基板28とは、絶縁枠部によっても接着されている。絶縁枠部は、セル間絶縁封止部29と同一の材料で形成されている。
第1絶縁性基板21に対して直交する方向に多孔性絶縁層24を投影した投影面積、および、第1絶縁性基板21に対して直交する方向に反射層25を投影した投影面積は、第1絶縁性基板21に対して直交する方向に光電変換層23を投影した投影面積よりも大きい。この構造により、反射層25の光散乱効果を向上させて、光電変換素子の光電変換効率を高めることができる。
以下、本実施形態に係る光電変換素子モジュール20の各構成について詳細に説明する。
(第1絶縁性基板)
第1絶縁性基板21は、少なくとも受光面となる部分が光透過性を有する必要があるため、光透過性を有する材料から形成されている。ただし、第1絶縁性基板21は、必ずしもすべての波長領域の光に対して透過性を有する必要はなく、後述する色素に実効的な感度を有する波長の光を実質的に透過させる材料であればよい。第1絶縁性基板21においては、厚みが0.2mm以上5mm以下程度であることが好ましい。
第1絶縁性基板21を構成する材料としては、一般に太陽電池に使用されている材料であれば特に限定されず、たとえば、ソーダガラス、溶融石英ガラス、結晶石英ガラスなどのガラス基板、または、可撓性フィルムなどの耐熱性樹脂板などを用いることができる。可撓性フィルムとしては、たとえば、テトラアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PA)、ポリエーテルイミド(PEI)、フェノキシ樹脂、テフロン(登録商標)などを用いることができる。
第1絶縁性基板21上に加熱を伴って他の部材を形成する場合、具体的にたとえば、第1絶縁性基板21上に250℃程度の加熱を伴って多孔性半導体からなる光電変換層23を形成する場合、250℃以上の耐熱性を有しているテフロン(登録商標)を第1絶縁性基板21として用いることが好ましい。
また、第1絶縁性基板21は、他の構造体に取り付けるときの基体として利用される。第1絶縁性基板21の周辺部を金属加工部品およびねじを用いて挟持することにより、光電変換素子モジュールを他の構造体に容易に取り付けることが可能となる。
(第1電極)
第1電極22は、後述する光増感剤に実効的な感度を有する波長の光を実質的に透過する材料で形成されている。ただし、第1電極22の材料は、必ずしもすべての波長領域の光に対して透過性を有する材料である必要はない。このような材料として、たとえばインジウム錫複合酸化物(ITO)、酸化錫(SnO2)、フッ素をドープした酸化錫(FTO)、酸化亜鉛(ZnO)、タンタルまたはニオブをドープした酸化チタンなどを用いることができる。
第1電極22は、スパッタ法またはスプレー法などの公知の方法により、第1絶縁性基板21上に形成することができる。第1電極22においては、膜厚が0.02μm以上5μm以下程度で、膜抵抗が40Ω/sq以下であることが好ましい。
第1絶縁性基板21としてソーダ石灰フロートガラスを用いる場合は、第1絶縁性基板21上に、FTOからなる第1電極22を積層することが好ましく、予め第1電極22が設けられた市販品の第1絶縁性基板21を用いてもよい。
(光電変換層)
光電変換層23は、多孔性半導体とキャリア輸送材料と光増感剤とを含む。光電変換層23においては、光増感剤を吸着した多孔性半導体の内部をキャリア輸送材料が移動可能に保持されている。
(多孔性半導体)
光電変換層23を構成する多孔性半導体としては、一般に光電変換材料として使用されるものであればその種類は特に限定されず、たとえば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉄、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化タングステン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、硫化カドミウム、硫化鉛、硫化亜鉛、リン化インジウム、銅−インジウム硫化物(CuInS2)、CuAlO2、SrCu22などの半導体およびこれらを組み合わせた混合物を用いることができる。これらの中でも、安定性および安全性の観点から、酸化チタンを多孔性半導体の材料に用いることが特に好ましい。
多孔性半導体の材料に用いられる酸化チタンとしては、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、無定形酸化チタン、メタチタン酸、オルソチタン酸などの各種の狭義の酸化チタンおよび水酸化チタン、含水酸化チタンなどを用いることができる。また、これらを単独で、または、2種類以上を混合して多孔性半導体の材料に用いることができる。
アナターゼ型およびルチル型の2種類の結晶系酸化チタンは、その製法および熱履歴によりいずれの形態にもなるが、多孔性半導体を構成する酸化チタンとしては、アナターゼ型酸化チタンの含有率が高い方が好ましく、80%以上のアナターゼ型酸化チタンを含むものがより好ましい。
多孔性半導体は、単結晶および多結晶のいずれの構造を有してもよいが、安定性、結晶成長の容易さおよび製造コストなどの観点から、多結晶であることが好ましい。また、多孔性半導体としては、ナノスケールからマイクロスケールの半導体微粒子によって構成されたものが好ましく、酸化チタンの微粒子から構成されたものがより好ましい。
酸化チタンの微粒子は、水熱合成法もしくは硫酸法などの液相法または気相法などの公知の方法により製造することができる。また、酸化チタンの微粒子は、デグサ(Degussa)社が開発した塩化物を高温加水分解することによっても得ることができる。
多孔性半導体を構成する半導体微粒子としては、同一の組成からなる半導体化合物を用いてもよいし、2種類以上の異なる組成の半導体化合物を混合して用いてもよい。半導体微粒子の粒子サイズとしては、100nm以上500nm以下程度の平均粒子径のものを用いてもよいし、5nm以上50nm以下程度の平均粒子径のものを用いてもよい。
また、これらの平均粒子径の異なる半導体微粒子を混合して用いてもよく、その場合、100nm以上500nm以下程度の平均粒子径の半導体微粒子は入射光を散乱させて光捕捉率の向上に寄与し、5nm以上50nm以下程度の平均粒子径の半導体微粒子は吸着点をより多くして色素の吸着量の向上に寄与するものと考えられる。
異なる平均粒子径の半導体微粒子を2種類以上混合して多孔性半導体を構成する場合は、大きい方の半導体微粒子の平均粒子径が、小さい方の半導体微粒子の平均粒子径の10倍以上であることが好ましい。2種類以上の半導体微粒子を混合する場合、吸着作用の強い半導体化合物を粒子サイズの小さい方の半導体微粒子として用いることが好ましい。
多孔性半導体の膜厚、すなわち光電変換層23の膜厚は、特に限定されるものではないが、たとえば、0.1μm以上100μm以下程度であることが好ましい。多孔性半導体は、その表面積が大きなものが好ましく、たとえば、10m2/g以上200m2/g以下程度であることが好ましい。
(光増感剤)
多孔性半導体に吸着される光増感剤は、光電変換素子に入射した光エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を有している。光増感剤を多孔性半導体に強固に吸着させるために、光増感剤を構成する分子中にインターロック基を有するものが含まれていることが好ましい。
インターロック基とは、一般に、多孔性半導体に色素が固定される際に介在して励起状態の色素と半導体の伝導帯との間の電子の移動を容易にする電気的結合を生じさせるものである。インターロック基として、具体的には、カルボキシル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、エステル基、メルカプト基、ホスホニル基などの官能基を用いることができる。
多孔性半導体に吸着される光増感剤としては、可視光領域もしくは赤外光領域に吸収をもつ種々の有機色素または金属錯体色素などを用いることができ、これらの色素の2種類以上を組み合わせたものを用いてもよい。有機色素の吸光係数は、一般に後述する金属錯体色素の吸光係数に比べて大きい。
有機色素としては、たとえば、アゾ系色素、キノン系色素、キノンイミン系色素、キナクリドン系色素、スクアリリウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、ポルフィリン系色素、ペリレン系色素、インジゴ系色素またはナフタロシアニン系色素などを用いることができる。
金属錯体色素は、金属原子に遷移金属が配位結合したものである。金属錯体色素としては、たとえば、ポルフィリン系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素またはルテニウム系色素などを用いることができる。
金属錯体色素を構成する金属原子としては、たとえば、Cu、Ni、Fe、Co、V、Sn、Si、Ti、Ge、Cr、Zn、Ru、Mg、Al、Pb、Mn、In、Mo、Y、Zr、Nb、Sb、La、W、Pt、Ta、Ir、Pd、Os、Ga、Tb、Eu、Rb、Bi、Se、As、Sc、Ag、Cd、Hf、Re、Au、Ac、Tc、Te、Rhなどを用いることができる。金属錯体色素として、フタロシアニン系色素またはルテニウム系色素に上記の金属が配位したものが好ましく、ルテニウム系金属錯体色素が特に好ましい。
ルテニウム系金属錯体色素として、次式(1)〜(3)のいずれかで表されるルテニウム系金属錯体色素を用いることが好ましい。市販のルテニウム系金属錯体色素では、たとえば、Solaronix社製の商品名Ruthenium535色素、Ruthenium535−bisTBA色素、Ruthenium620−1H3TBA色素などを用いることができる。
Figure 2013157201
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(キャリア輸送材料)
光電変換素子モジュール20内の空間および空隙内の全域にキャリア輸送材料が充填されている。すなわち、キャリア輸送材料11は、図1に示す、第1電極22、第2絶縁性基板28およびセル間絶縁封止部29によって囲まれた封入領域31に充填されている。また、キャリア輸送材料は、光電変換層23、多孔性絶縁層24、反射層25および触媒層26の各々の空隙にも充填されている。
キャリア輸送材料は、イオンを輸送できる導電性材料で構成される。キャリア輸送材料としては、液体電解質、固体電解質、ゲル電解質または溶融塩ゲル電解質などを用いることができる。
液体電解質としては、酸化還元種を含む液体であればよく、一般に太陽電池の分野に使用されるものであれば特に限定されない。液体電解質として、たとえば、酸化還元種とこれを溶解可能な溶剤とからなるもの、酸化還元種とこれを溶解可能な溶融塩とからなるもの、または、酸化還元種とこれを溶解可能な溶剤および溶融塩とからなるものを用いることができる。
酸化還元種としては、たとえば、I-/I3-系、Br2-/Br3-系、Fe2+/Fe3+系、キノン/ハイドロキノン系などを用いることができる。具体的には、酸化還元種として、ヨウ化リチウム(LiI)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、ヨウ化カリウム(KI)、ヨウ化カルシウム(CaI2)などの金属ヨウ化物とヨウ素(I2)とを組み合わせたものを用いることができる。
また、酸化還元種として、テトラエチルアンモニウムアイオダイド(TEAI)、テトラプロピルアンモニウムアイオダイド(TPAI)、テトラブチルアンモニウムアイオダイド(TBAI)、テトラヘキシルアンモニウムアイオダイド(THAI)などのテトラアルキルアンモニウム塩とヨウ素とを組み合わせたものを用いることができる。
さらに、酸化還元種として、臭化リチウム(LiBr)、臭化ナトリウム(NaBr)、臭化カリウム(KBr)、臭化カルシウム(CaBr2)などの金属臭化物と臭素とを組み合わせたものを用いることができる。これらの中でも、LiIとI2とを組み合わせたものが特に酸化還元種として好ましい。
酸化還元種の溶剤としては、プロピレンカーボネートなどのカーボネート化合物、アセトニトリルなどのニトリル化合物、エタノールなどのアルコール類、水、非プロトン極性物質などを用いることができる。これらの中でも、カーボネート化合物またはニトリル化合物が特に酸化還元種の溶剤として好ましい。また、これらの溶剤を2種類以上混合して酸化還元種の溶剤として用いることもできる。
固体電解質は、電子、ホールおよびイオンを輸送できる導電性材料であって、太陽電池の電解質として用いることができて流動性がないものを用いることができる。具体的には、ポリカルバゾールなどのホール輸送材、テトラニトロフロオルレノンなどの電子輸送材、ポリロールなどの導電性ポリマー、液体電解質を高分子化合物により固体化した高分子電解質、ヨウ化銅、チオシアン酸銅などのp型半導体、溶融塩を含む液体電解質を微粒子により固体化した電解質などを用いることができる。
ゲル電解質は、通常、電解質とゲル化剤とからなる。ゲル化剤としては、たとえば、架橋ポリアクリル樹脂誘導体、架橋ポリアクリロニトリル誘導体、ポリアルキレンオキシド誘導体、シリコーン樹脂類、側鎖に含窒素複素環式四級化合物塩構造を有するポリマーなどの高分子ゲル化剤などを用いることができる。
溶融塩ゲル電解質は、通常、ゲル電解質と常温型溶融塩とからなる。常温型溶融塩としては、たとえば、ピリジニウム塩類またはイミダゾリウム塩類などの含窒素複素環式四級アンモニウム塩化合物類を用いることができる。
上記の電解質には、必要に応じて添加剤を加えてもよい。添加剤としては、t-ブチルピリジン(TBP)などの含窒素芳香族化合物、ジメチルプロピルイミダゾールアイオダイド(DMPII)、メチルプロピルイミダゾールアイオダイド(MPII)、エチルメチルイミダゾールアイオダイド(EMII)、エチルイミダゾールアイオダイド(EII)、ヘキシルメチルイミダゾールアイオダイド(HMII)などのイミダゾール塩を用いることができる。
電解質中の電解質濃度は、0.001mol/L以上1.5mol/L以下の範囲が好ましく、0.01mol/L以上0.7mol/L以下の範囲がより好ましい。ただし、光電変換素子モジュールにおいて第2絶縁性基板28が受光面側となる場合、電解液を通過した入射光が光電変換層23に達してキャリアを励起することになる。この場合、電解質濃度が高すぎると、光電変換層23に到達する入射光が低減して太陽電池の発電性能が低下する。よって、上記の点を考慮して電解質濃度を設定することが好ましい。
(反射層)
反射層25は、光電変換層23の上方に形成されていれば、位置は特に限定されない。後述する多孔性絶縁層24と位置が入れ替わっていてもよい。反射層25は、光電変換層23または多孔性絶縁層24上に形成されることにより、光電変換層23を透過した光を反射して光電変換層23に再入射させることができる。このようにして光電変換層23に光を再入射させることにより、光電変換素子の光電変換効率を高めることができる。
反射層25は、光電変換層23または多孔性絶縁層24の上面に接して光電変換層23を覆える程度以上の面積で形成されていることが好ましい。よって、光電変換層23または多孔性絶縁層24の上面に同じ形状で反射層25が形成されることが好ましい。
また、光電変換層23または多孔性絶縁層24の上面および側面を覆うように反射層25が形成されていることがより好ましい。このように、反射層25を光電変換層23または多孔性絶縁層24の表面全面を覆うように形成することにより、光電変換層23を通過した光のほとんどを反射して、光電変換層23に光を再入射させることができる。
ここで、反射層25は、光を反射することができる材料であればいかなる材料を用いてもよい。反射層25の材料として、たとえば、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸バリウムなどを用いることができる。これらの材料の中でも反射層25の材料として、酸化アルミニウムまたは酸化チタンを含む材料が好ましく、さらに、多孔性半導体を構成する材料と同一の材料が好ましい。
反射層25を構成する微粒子においては、多孔性半導体を構成する微粒子よりも平均粒子径が大きい微粒子の割合が高いほど好ましい。反射層25を構成する微粒子が、多孔性半導体を構成する微粒子よりも大きい微粒子のみによって構成されていることがより好ましい。
反射層25の膜厚は、5μm以上であることが好ましい。反射層25の膜厚が5μm未満の場合、光の反射率が低下することに加え、反射層25上の触媒層26および第2電極27と、多孔性半導体または第1電極22とが接触する可能性が高くなるため好ましくない。
多孔性絶縁層24および反射層25の合計膜厚は、10μm以上であることが好ましく、11μm以上20μm以下であることがより好ましい。多孔性絶縁層24および反射層25の合計膜厚が10μm未満である場合、反射層25上の触媒層26および第2電極27と、多孔性半導体または第1電極22とが接触する可能性が高くなるため好ましくない。また、多孔性絶縁層24および反射層25の合計膜厚が20μmを超える場合、キャリア輸送材料における輸送抵抗が大きくなるため好ましくない。
多孔性絶縁層24上に反射層25を形成し、その厚みを上記の範囲内にすることによって、リークを抑制するための絶縁層の機能を反射層25に持たせることができる。
(多孔性絶縁層)
多孔性絶縁層24は、光電変換層23の上面に接して設けられている。ただし、多孔性絶縁層24は、反射層25と位置が入れ替わっていてもよい。多孔性絶縁層24によって、光電変換層23から第2電極27へのリーク電流が低減される。多孔性絶縁層24は、光電変換層23の上面および側面に接して形成されていることが好ましい。
反射層25と多孔性絶縁層24との位置が入れ替わっている場合は、多孔性絶縁層24は、反射層25の上面および側面に接して形成されていることが好ましい。このように、多孔性絶縁層24を光電変換層23または反射層25の上面および側面を覆うように形成することにより、光電変換層23からのリーク電流を低減することができる。
多孔性絶縁層24を構成する材料としては、たとえば、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、シリカガラス、ソーダガラスなどの酸化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バリウムなどを用いることができる。また、これらの材料の2種類以上を組み合わせて、多孔性絶縁層24を構成する材料として用いることができる。
多孔性絶縁層24に用いられる材料としては、粒子状の材料が好ましい。その粒子状材料の平均粒径は、5nm以上500nm以下であることが好ましく、10nm以上300nm以下であることがより好ましい。たとえば、平均粒径が100nm以上500nm以下の酸化チタン粒子またはルチル型酸化チタン粒子からなる材料を多孔性絶縁層24用材料として好適に用いることができる。
多孔性絶縁層24は、1×1012Ω・cm以下の導電率を有する材料で形成されていることが好ましい。このような導電率の低い材料で多孔性絶縁層24を形成することにより、光電変換層23から第2電極27へのリーク電流を低減できる。
一方、多孔性絶縁層24が1×1012Ω・cmを超える導電率を有する材料で形成されている場合、リーク電流が増加してフィルファクタが低下することにより、光電変換素子の光電変換効率が低下するため好ましくない。
多孔性絶縁層24の膜厚は、0.2μm以上5μm以下であることが好ましく、0.5μm以上2μm以下であることがより好ましい。多孔性絶縁層24の膜厚が5μmを超える場合、反射層25の光散乱効果が阻害され、光電変換素子の短絡電流値(Jsc)が低下するため好ましくない。また、多孔性絶縁層24の膜厚が0.2μm未満である場合、リーク電流が発生しやすくなるため好ましくない。
(触媒層)
触媒層26は、第2電極27に接して設けられる。触媒層26により第2電極27との電子の受け渡しを効率的に行なうことができる。触媒層26の材料は、その表面で電子の受け渡しができる材料であれば特に限定されない。触媒層26の材料として、たとえば、白金、パラジウムなどの貴金属材料、または、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレンなどのカーボン系材料などを用いることができる。
(第2電極)
第2電極27の材料は、導電性を有する材料であれば特に限定されず、光透過性を必ずしも有していなくてもよい。ただし、第2絶縁性基板28を受光面側に配置する場合は、第1電極22と同様の光透過性を有する必要がある。
第2電極27の材料としては、たとえば、インジウム錫複合酸化物(ITO)、酸化錫(SnO2)、酸化錫にフッ素をドープしたもの(FTO)、酸化亜鉛(ZnO)などを用いることができる。また、第2電極27の材料として、チタン、ニッケル、タンタルなど、電解液に対して耐腐食性を有する金属を用いてもよい。このような材料からなる第2電極27は、スパッタ法またはスプレー法などの公知の方法により形成することができる。
第2電極27の膜厚は、0.02μm以上5μm以下程度であることが好ましい。第2電極27の膜抵抗は、40Ω/sq以下であることが好ましい。第2電極27を構成する材料が緻密な構造を有する場合は、多孔性半導体への光増感剤の吸着を容易にし、また、キャリア輸送材料の充填を容易にするために、第2電極27に複数の小孔を形成することが好ましい。
複数の小孔は、第2電極27に対して機械加工またはレーザー加工をすることによって形成することができる。小孔の大きさは、0.1μm以上100μm以下程度が好ましく、1μm以上50μm以下程度がより好ましい。小孔同士の間隔は、1μm以上200μm以下程度であることが好ましく、10μm以上30μm以下程度であることがより好ましい。
また、第2電極27にストライプ状の開口部を形成することによっても複数の小孔を形成した場合と同様の効果を得られる。ストライプ状の開口部同士の間隔は、1μm以上200μm以下程度であることが好ましく、10μm以上30μm程度であることがより好ましい。
(第2絶縁性基板)
第2絶縁性基板28は、キャリア輸送材料11の外部への漏れを防ぎつつ、外部から水などの浸入を防ぐ機能を有している。第2絶縁性基板28を受光面側に配置する場合、第2絶縁性基板28を第1絶縁性基板21と同様の光透過性を有する材料で形成する。光電変換素子を屋外に設置する場合を考慮すると、第2絶縁性基板28を強化ガラスなどで形成することが好ましい。
第2絶縁性基板28は、第1絶縁性基板21上の光電変換層23とは接触していないことが好ましい。第2絶縁性基板28の表面に触媒層26および第2電極27が形成されている場合は、触媒層26および第2電極27が光電変換層23とは接触していないことが好ましい。
このようにすることにより、光電変換素子の内部にキャリア輸送材料を封入するための十分な空間を確保することができる。第2絶縁性基板28には、キャリア輸送材料を注入するための注入口が形成されていることが好ましい。その場合、真空注入法または真空含浸法などを用いて、注入口からキャリア輸送材料を注入することができる。上記のように第2絶縁性基板28と光電変換層23とが接触していない場合、注入口からキャリア輸送材料を注入するときの注入速度を速くすることができる。このため、光電変換素子および光電変換素子モジュールの製造タクトを短縮することができる。
(セル間絶縁封止部)
セル間絶縁封止部29は、第1絶縁性基板21と第2絶縁性基板28とを接着して互いに接合させる機能を有している。セル間絶縁封止部29の材料としては、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソブチレン系樹脂、ホットメルト樹脂、ガラス系材料、または、これらの2種類以上を積層構造にして用いることができる。
セル間絶縁封止部29の材料として、具体的にたとえば、スリーボンド社製の型番31X−101またはスリーボンド社製の型番31X−088などの市販されているエポキシ樹脂などを用いることができる。
シリコーン樹脂、エポキシ樹脂またはガラスフリットを用いてセル間絶縁封止部29を形成する場合は、ディスペンサーを用いることが好ましい。ホットメルト樹脂を用いてセル間絶縁封止部29を形成する場合は、シート状のホットメルト樹脂にパターニングして穴を開けて形成する。
図1に示すように、光電変換素子モジュール20において、セル間絶縁封止部29は光電変換層23の両側に形成される。
図2は、比較例として従来のセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。図2においては、第1絶縁性基板21およびセル間絶縁封止部29のみ図示している。
図2に示すように、比較例のセル間絶縁封止部29は、平面視において矩形状の外形を有している。複数のセル間絶縁封止部29は、互いに平行に位置している。すなわち、比較例のセル間絶縁封止部29の外形においてセル間絶縁封止部29の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線111の長さが、上記延在方向におけるセル間絶縁封止部29の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さLSと同一である。
比較例のセル間絶縁封止部29の外形において、上記延在方向に対して交差する方向に延びる側面の平面視における2本の第2線101同士の間の間隔が長さLSである。
比較例のセル間絶縁封止部29を有する光電変換素子モジュール20においては、第1絶縁性基板21および第2絶縁性基板28とセル間絶縁封止部29との接触面積が比較的小さいため、セル間絶縁封止部29による接着強度が不足して第1絶縁性基板21と第2絶縁性基板28とが剥離することがあった。
そこで、本実施形態に係る光電変換素子モジュール20においては、セル間絶縁封止部29の外形においてセル間絶縁封止部29の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線の少なくとも一方の長さが、上記延在方向におけるセル間絶縁封止部29の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さLSより長くなるようにセル間絶縁封止部29を形成している。
図3は、本実施形態に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。図4は、本実施形態に係るセル間絶縁封止部の平面視における一部拡大図である。図3においては、第1絶縁性基板21およびセル間絶縁封止部29のみ図示している。また、セル間絶縁封止部29の延在方向の中心線C1を一点鎖線で示している。
図3,4に示すように、本実施形態に係るセル間絶縁封止部29は、均等の幅を有して波形に形成されている。複数のセル間絶縁封止部29は、互いに所定の間隔を維持して位置している。
具体的には、セル間絶縁封止部29同士のピッチP1を7mmにしている。各セル間絶縁封止部29において、セル間絶縁封止部29の延在方向においてピッチLP1毎に、セル間絶縁封止部29の中心線C1に対して直交する方向にそれぞれ交互に変位する波形状にセル間絶縁封止部29を形成している。本実施形態においては、ピッチLP1を8mmとし、変位Laを0.5mmとしている。ただし、上記の各ピッチおよび変位の数値は一例であって、各ピッチおよび変位は適宜設定される。
本実施形態に係るセル間絶縁封止部29は波形状に形成されているため、セル間絶縁封止部29の外形においてセル間絶縁封止部29の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線112の少なくとも一方の長さを、上記延在方向におけるセル間絶縁封止部29の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さLSより長くすることができる。
上記の構成により、第1絶縁性基板21および第2絶縁性基板28とセル間絶縁封止部29との接触面積が比較例に比べて大きいため、セル間絶縁封止部29による接着強度を確保して第1絶縁性基板21と第2絶縁性基板28との剥離の発生を抑制することができる。
また、セル間絶縁封止部29の延在方向に直交する方向において、第1絶縁性基板21および第2絶縁性基板28とセル間絶縁封止部29との接触長さを長く確保できるため、この方向において第1絶縁性基板21と第2絶縁性基板28との一体性を確保して両者が相対的にずれることを抑制することができる。
上記のように、本実施形態に係るセル間絶縁封止部29によって、光電変換素子モジュール20の耐久性および安定性を向上することができる。
図3,4に示すように、第1線112は極値点132,142を含んでいる。波形状のセル間絶縁封止部29において、極値点132は凸部の頂点であり、極値点142は凹部の最下点である。このように第1線112に極値点を設けることにより、平面内におけるセル間絶縁封止部29の変形抵抗を増加させることができる。その結果、セル間絶縁封止部29により第1絶縁性基板21と第2絶縁性基板28との一体性をさらに確保することができる。
本実施形態においては、2本の第1線112にそれぞれ位置する極値点132,142同士の最短距離L1が、セル間絶縁封止部29の外形において上記延在方向に対して交差する方向に延びる側面の平面視における2本の第2線102の一方の長さL0と同一になるようにセル間絶縁封止部29を形成している。ただし、L1≧L0であればよい。
このようにすることにより、近接する極値点132と極値点142との間においてセル間絶縁封止部29の幅が局所的に狭くなってセル間絶縁封止部29による接着強度が部分的に不足することを防止することができる。
(多孔性半導体の形成方法)
第1電極22上に光電変換層23を構成する多孔性半導体を形成する方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。たとえば、半導体微粒子を適当な溶剤に分散させた懸濁液を、公知の方法を用いて第1電極22上の所定箇所に塗布し、乾燥および焼成の少なくとも一方を行なうことによって多孔性半導体を形成する。
光電変換層23とセル間絶縁封止部29とが接触するように光電変換層23を形成する場合は、懸濁液の粘度を低く調整し、その懸濁液をディスペンサーなどを用いてセル間絶縁封止部29および絶縁枠部によって囲まれた領域内に塗布することが好ましい。この方法により、懸濁液の自重によって懸濁液が上記領域内の端部まで均一に広がって容易にレベリングすることができる。
懸濁液に用いる溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのグライム系溶剤、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、イソプロピルアルコール/トルエンなどのアルコール系混合溶剤、または、水などを用いることができる。
また、懸濁液の代わりに市販の酸化チタンペースト、たとえば、Solaronix社製、Ti−nanoxide(T,D,T/SP,D/SP)を用いてもよい。
懸濁液または酸化チタンペーストを第1電極22上に塗布して、乾燥および焼成の少なくとも一方を行なうことにより、第1電極22上に多孔性半導体を形成する。懸濁液を塗布する方法としては、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法またはスクリーン印刷法などの公知の方法を用いることができる。
多孔性半導体を乾燥および焼成するために必要な温度、時間、雰囲気などの条件は、半導体微粒子の種類に応じて適宜設定すればよい。たとえば、大気雰囲気下または不活性ガス雰囲気下で乾燥および焼成する場合は、50℃以上800℃以下程度の範囲で、10秒以上12時間以下程度維持することが好ましい。乾燥および焼成は、単一の温度で1回または温度を変化させて2回以上行なってもよい。
多孔性半導体は、複数の層に積層されたものであってもよい。多孔性半導体を積層体で構成するためには、異なる半導体微粒子の懸濁液を調製し、各懸濁液を塗布して乾燥および焼成の少なくともいずれかを行なう一連の工程を2回以上繰り返すことが好ましい。
多孔性半導体を形成した後、多孔性半導体の性能を向上させるために後処理を行なうことが好ましい。多孔性半導体に対して後処理を行なうことにより、半導体微粒子同士の電気的接続の向上、多孔性半導体の表面積の増加、または、半導体微粒子上の欠陥準位の低減などを図ることができる。たとえば、酸化チタンからなる多孔性半導体を四塩化チタン水溶液を用いて後処理することにより、多孔性半導体の性能を向上させることができる。
(多孔性絶縁層の形成方法)
光電変換層23上に多孔性絶縁層24を形成する方法として、上述の多孔性半導体を形成する方法と同様の方法を用いることができる。すなわち、微粒子状の絶縁物を適当な溶剤に分散させ、さらに、エチルセルロース、ポリエチレングリコール(PEG)などの高分子化合物を混合して懸濁液を作製する。このようにして得られた懸濁液を光電変換層23上に塗布し、乾燥および焼成の少なくとも一方を行なう。これにより、光電変換層23上に多孔性絶縁層24を形成することができる。
(反射層の形成方法)
多孔性絶縁層24上に反射層25を形成する方法としては、上述の光電変換層23を形成する方法と同様の方法を用いることができる。
(光増感剤の吸着方法)
多孔性半導体に光増感剤を吸着させる方法としては特に限定されず、たとえば、多孔性半導体を上述の有機色素または金属錯体色素を含む色素吸着用溶液に浸漬する方法を用いることができる。この際、色素吸着用溶液を多孔性半導体の微細孔の奥部まで浸透させるために、色素吸着用溶液を加熱してもよい。
光増感剤を溶解させる溶剤としては、光増感剤を溶解するものであれば特に限定されず、たとえば、アルコール、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルム、ジメチルホルムアミドなどを用いることができる。これらの溶剤は精製されていることが好ましく、また、これらの溶剤を2種類以上を混合して用いてもよい。
色素吸着用溶液に含まれる色素の濃度は、使用する色素、溶剤の種類、色素吸着工程などの条件に応じて適宜設定することができるが、吸着機能を向上させるために高濃度であることが好ましく、たとえば、1×10-5mol/L以上であることが好ましい。色素吸着用溶液の調製においては、色素の溶解性を向上させるために溶剤を加熱してもよい。
本実施形態に係る光電変換素子モジュール20においては、上記の構成のセル間絶縁封止部29を有することにより、第1絶縁性基板21と第2絶縁性基板28との剥離の発生を抑制して信頼性を向上できる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下において、各層の膜厚は、特に断りのない限り、表面粗さ形状測定機(株式会社東京精密製、商品名:サーフコム1400A)を用いて測定した値である。
(実施例1)
実施例1においては、図1に示す構造を有する光電変換素子モジュール20を作製した。まず、縦50mm×横37mmの透明電極基板(日本板硝子株式会社製、SnO2膜付ガラス)を用意した。透明電極基板は、ガラスからなる第1絶縁性基板21上に、SnO2からなる第1電極22が成膜されたものである。
第1電極22をレーザースクライブによって切断することにより、図3中の縦方向に平行に、60μmの幅のスクライブライン22’を形成した。図1に示すように、スクライブライン22’を、第1絶縁性基板21の左端から9.5mmの位置と、そこから7mm間隔毎に合計4箇所に形成した。
次に、5mm×30mmのパターンを有するスクリーン版とスクリーン印刷機(ニューロング精密工業株式会社製、型番:LS−150)とを用いて、第1電極22上に市販の酸化チタンペースト(Solaronix社製、商品名:D/SP)を塗布し、室温で1時間レベリングを行なった。
その後、酸化チタンペーストの塗膜を80℃に設定したオーブンで20分間乾燥した。さらに、塗膜を500℃に設定した焼成炉(株式会社デンケン製、型番:KDF P−100)を用いて空気中で60分間焼成した。
上記と同様に、酸化チタンペーストの塗布および焼成を各4回ずつ繰り返すことにより、膜厚25μmの多孔性半導体を作製した。第1絶縁性基板21の左端から6.9mmの位置を中心として、厚さ25μm、幅5mm、長さ30mmのサイズの多孔性半導体を形成し、その位置から7mmの間隔毎に同様のサイズの多孔性半導体を3つ形成した。
次に、平均粒子径が50nmのジルコニア粒子を含むペーストを、7mm×38mmのパターンを有するスクリーン版とスクリーン印刷機とを用いて多孔性半導体上に塗布した。その後、ペーストを500℃で60分間焼成することにより、平坦部分の膜厚が4μmの多孔性絶縁層24を形成した。
インピーダンス測定装置(Solartron社製、製品名:1255)を用いて多孔性絶縁層24の導電率を測定したところ、2×1013Ω・cmであることが確認された。多孔性絶縁層24は、第1絶縁性基板21の左端から6.9mmの位置を中心として、幅5.6mm、長さ46mmのサイズで1つ形成した。この多孔性絶縁層24の中心から7mmの間隔毎に同様のサイズの多孔性絶縁層を3つ作製した。
次に、多孔性絶縁層24の作製に用いたスクリーン版と同じパターンのスクリーン版を用いて、300nmの平均粒子径の酸化チタン粒子を含むペーストを多孔性絶縁層24上に塗布した。
その後、ペーストを500℃で60分間焼成することにより、平坦部分の膜厚が11μmの反射層25を形成した。よって、多孔性絶縁層24と反射層25との合計膜厚は15μmであった。
次に、反射層25上のうちの多孔性半導体の直上の位置に、Ptからなる触媒層26を蒸着により形成した。触媒層26は、多孔性半導体と同程度の大きさで形成した。
さらに、触媒層26上に、9mm×36mmの大きさの第2電極27を蒸着により形成した。第2電極27は、第1絶縁性基板21の左端から7.2mmの位置を中心として、幅5.6mm、長さ44mmのサイズで1つ形成し、この多孔性絶縁層24の中心から7mmの間隔毎に同様の大きさの第2電極27を3つ形成した。
次に、体積比1:1のアセトニトリルとt−ブタノールとの混合溶剤に対し、上記式(2)の色素(Solaronix社製、商品名:Ruthenium620 1H3TBA)を濃度4×10-4モル/リットルになるように溶解させて、色素吸着用溶液を調製した。調整した色素吸着用溶液に4つの多孔性半導体を浸漬させて、室温で120時間保持することによって、多孔性半導体に色素を吸着させた。
その後、光電変換層23同士の間および第1絶縁性基板21の縁に、ディスペンサー(EFD社製 ULTRASAVER)を用いて紫外線硬化樹脂(スリーボンド社製 31X−101)を塗布した。そして、縦60mm×横30mmのガラス基板からなる第2絶縁性基板28を貼り合わせて、その貼り合わせたものに紫外線ランプ(EFD社製 NOVACURE)を用いて紫外線を照射した。これにより紫外線硬化樹脂を硬化させてセル間絶縁封止部29および絶縁枠部を形成した。セル間絶縁封止部の形状は、図3に示す形状とした。
次に、第2絶縁性基板28に設けられた電解液注入用孔から予め調製したキャリア輸送材料を注入した。キャリア輸送材料は、アセトニトリルを溶剤として、酸化還元種としてLiI(アルドリッチ社製)が濃度0.1モル/リットル、I2(キシダ化学社製)が濃度0.01モル/リットルになり、さらに添加剤としてt−ブチルピリジン(アルドリッチ社製)が濃度0.5モル/リットル、ジメチルプロピルイミダゾールアイオダイド(四国化成工業社製)が濃度0.6モル/リットルになるように調整したものを用いた。
その後、注入口を紫外線硬化樹脂で封止することにより本実施例の光電変換素子を封止した。第1絶縁性基板21上にAgペースト(藤倉化成株式会社製、商品名:ドータイト)を塗布することにより、集電電極32を形成した。このようにして、本実施例の光電変換素子モジュール20を作製した。
(実施例2)
図5は、実施例2に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。図5においては、第1絶縁性基板21およびセル間絶縁封止部29のみ図示している。また、セル間絶縁封止部29の延在方向の中心線C2を一点鎖線で示している。
なお、実施例2においては、セル間絶縁封止部29の形状のみ実施例1と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
図5に示すように、実施例2に係るセル間絶縁封止部29同士のピッチP2を7mmにしている。各セル間絶縁封止部29において、セル間絶縁封止部29の延在方向においてピッチLP2毎に、セル間絶縁封止部29の中心線C2に対して直交する方向にそれぞれ変位する網目状にセル間絶縁封止部29を形成している。本実施例においては、ピッチLP2を3.5mmとし、変位Lbを0.5mmとしている。
このようにした場合にも、セル間絶縁封止部29の外形においてセル間絶縁封止部29の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線113の少なくとも一方の長さを、上記延在方向におけるセル間絶縁封止部29の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さLSより長くすることができる。
2本の第1線113は、上記延在方向に延びるセル間絶縁封止部29の中心線C2に対して線対称である。この構成により、光電変換素子内におけるキャリア輸送材料の分布のばらつきを低減できる。
また、第1線113は極値点を含んでいる。本実施例においては、2本の第1線113にそれぞれ位置する極値点同士の最短距離が、セル間絶縁封止部29の外形において上記延在方向に対して交差する方向に延びる側面の平面視における3本の第2線103のうちの最短の第2線の長さと同一になるようにセル間絶縁封止部29を形成している。
(実施例3)
図6は、実施例3に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。図6においては、第1絶縁性基板21およびセル間絶縁封止部29のみ図示している。また、セル間絶縁封止部29の延在方向の中心線C3を一点鎖線で示している。
なお、実施例3においては、セル間絶縁封止部29の形状のみ実施例1と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
図6に示すように、実施例3に係るセル間絶縁封止部29同士のピッチP3を7mmにしている。各セル間絶縁封止部29において、セル間絶縁封止部29の延在方向においてピッチLP3毎に、セル間絶縁封止部29の幅がL2からL3まで広がった後に再びL2に狭くなる凸レンズ状にセル間絶縁封止部29を形成している。本実施例においては、ピッチLP3を12mm、幅L2を0.3mm、幅L3を0.5mmとしている。
このようにした場合にも、セル間絶縁封止部29の外形においてセル間絶縁封止部29の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線211の少なくとも一方の長さを、上記延在方向におけるセル間絶縁封止部29の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さLSより長くすることができる。
2本の第1線211は、上記延在方向に延びるセル間絶縁封止部29の中心線C3に対して線対称である。また、第1線211は極値点を含んでいる。
本実施例においては、2本の第1線211にそれぞれ位置する極値点同士の最短距離が、セル間絶縁封止部29の外形において上記延在方向に対して交差する方向に延びる側面の平面視における2本の第2線201の一方の長さと同一になるようにセル間絶縁封止部29を形成している。
(実施例4)
図7は、実施例4に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。図7においては、第1絶縁性基板21およびセル間絶縁封止部29のみ図示している。また、セル間絶縁封止部29の延在方向の中心線C4を一点鎖線で示している。
なお、実施例4においては、セル間絶縁封止部29の形状のみ実施例1と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
図7に示すように、実施例4に係るセル間絶縁封止部29同士のピッチP4を7mmにしている。各セル間絶縁封止部29において、セル間絶縁封止部29の延在方向においてピッチLP4毎に、幅がL4の直線部と直径がL5の円形部とが交互に並ぶようにセル間絶縁封止部29を形成している。本実施例においては、ピッチLP4を4.8mm、幅L4を0.5mm、直径L5を0.7mmとしている。
このようにした場合にも、セル間絶縁封止部29の外形においてセル間絶縁封止部29の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線114の少なくとも一方の長さを、上記延在方向におけるセル間絶縁封止部29の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さLSより長くすることができる。
2本の第1線114は、上記延在方向に延びるセル間絶縁封止部29の中心線C4に対して線対称である。また、第1線114は極値点を含んでいる。
本実施例においては、2本の第1線114にそれぞれ位置する極値点同士の最短距離が、セル間絶縁封止部29の外形において上記延在方向に対して交差する方向に延びる側面の平面視における2本の第2線104のうちの短い方の長さより長くなるようにセル間絶縁封止部29を形成している。
(実施例5)
図8は、実施例5に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。図8においては、第1絶縁性基板21およびセル間絶縁封止部29のみ図示している。また、セル間絶縁封止部29の延在方向の中心線C5を一点鎖線で示している。
なお、実施例5においては、セル間絶縁封止部29の形状のみ実施例1と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
図8に示すように、実施例5に係るセル間絶縁封止部29同士のピッチP5を7mmにしている。各セル間絶縁封止部29において、セル間絶縁封止部29の延在方向においてピッチLP5毎に、幅がL6の直線部と幅がL7で長さがL8の菱形部とが交互に並ぶようにセル間絶縁封止部29を形成している。本実施例においては、ピッチLP5を4.8mm、幅L6を0.5mm、幅L7を0.7mm、長さL8を0.5mmとしている。
このようにした場合にも、セル間絶縁封止部29の外形においてセル間絶縁封止部29の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線115の少なくとも一方の長さを、上記延在方向におけるセル間絶縁封止部29の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さLSより長くすることができる。
2本の第1線115は、上記延在方向に延びるセル間絶縁封止部29の中心線C5に対して線対称である。また、第1線115は極値点を含んでいる。
本実施例においては、2本の第1線115にそれぞれ位置する極値点同士の最短距離が、セル間絶縁封止部29の外形において上記延在方向に対して交差する方向に延びる側面の平面視における2本の第2線105の一方の長さより長くなるようにセル間絶縁封止部29を形成している。
(実施例6)
図9は、実施例6に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。図9においては、第1絶縁性基板21およびセル間絶縁封止部29のみ図示している。また、セル間絶縁封止部29の延在方向の中心線C6を一点鎖線で示している。
なお、実施例6においては、セル間絶縁封止部29の形状のみ実施例1と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
図9に示すように、実施例6に係るセル間絶縁封止部29同士のピッチP6を7mmにしている。各セル間絶縁封止部29において、セル間絶縁封止部29の延在方向においてピッチLP6毎に、幅がL9の直線部と幅がL10で長さがL11の矩形部とが交互に並ぶようにセル間絶縁封止部29を形成している。本実施例においては、ピッチLP6を5mm、幅L9を0.5mm、幅L10を0.7mm、長さL11を0.5mmとしている。
このようにした場合にも、セル間絶縁封止部29の外形においてセル間絶縁封止部29の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線116の少なくとも一方の長さを、上記延在方向におけるセル間絶縁封止部29の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さLSより長くすることができる。
2本の第1線116は、上記延在方向に延びるセル間絶縁封止部29の中心線C6に対して線対称である。
(実施例7)
図10は、実施例7に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。図10においては、第1絶縁性基板21およびセル間絶縁封止部29のみ図示している。また、セル間絶縁封止部29の延在方向の中心線C7を一点鎖線で示している。
なお、実施例7においては、セル間絶縁封止部29の形状のみ実施例1と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
図10に示すように、実施例7に係るセル間絶縁封止部29同士のピッチP7を7mmにしている。各セル間絶縁封止部29において、セル間絶縁封止部29の延在方向においてピッチLP7毎に、幅がL12の直線部と底辺の長さがL13で高さがL14の三角形部とが交互に並ぶようにセル間絶縁封止部29を形成している。本実施例においては、ピッチLP7を6mm、幅L12を0.5mm、底辺の長さL13を0.7mm、高さL14を0.7mmとしている。
このようにした場合にも、セル間絶縁封止部29の外形においてセル間絶縁封止部29の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線117の少なくとも一方の長さを、上記延在方向におけるセル間絶縁封止部29の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さLSより長くすることができる。
2本の第1線117は、上記延在方向に延びるセル間絶縁封止部29の中心線C7に対して線対称である。また、第1線117は極値点を含んでいる。
本実施例においては、2本の第1線117にそれぞれ位置する極値点同士の最短距離が、セル間絶縁封止部29の外形において上記延在方向に対して交差する方向に延びる側面の平面視における2本の第2線107の一方の長さより長くなるようにセル間絶縁封止部29を形成している。
(実施例8)
図11は、実施例8に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。図11においては、第1絶縁性基板21およびセル間絶縁封止部29のみ図示している。また、セル間絶縁封止部29の延在方向の中心線C8を一点鎖線で示している。
なお、実施例8においては、セル間絶縁封止部29の形状のみ実施例1と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
図11に示すように、実施例8に係るセル間絶縁封止部29同士のピッチP8を7mmにしている。各セル間絶縁封止部29において、セル間絶縁封止部29の延在方向においてピッチLP8毎に、幅がL15の直線部と対角線の長さがL16の六角形部とが交互に並ぶようにセル間絶縁封止部29を形成している。本実施例においては、ピッチLP8を8mm、幅L15を0.5mm、対角線の長さL16を0.7mmとしている。
このようにした場合にも、セル間絶縁封止部29の外形においてセル間絶縁封止部29の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線118の少なくとも一方の長さを、上記延在方向におけるセル間絶縁封止部29の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さLSより長くすることができる。
2本の第1線118は、上記延在方向に延びるセル間絶縁封止部29の中心線C8に対して線対称である。
(実施例9)
図12は、実施例9に係るセル間絶縁封止部の平面視における形状を示す平面図である。図12においては、第1絶縁性基板21およびセル間絶縁封止部29のみ図示している。また、セル間絶縁封止部29の延在方向の中心線C9を一点鎖線で示している。
なお、実施例9においては、セル間絶縁封止部29の形状のみ実施例1と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
図12に示すように、実施例9に係るセル間絶縁封止部29同士のピッチP3を7mmにしている。各セル間絶縁封止部29において、セル間絶縁封止部29の延在方向においてピッチLP9毎に、セル間絶縁封止部29の幅がL17からL18まで広がった後に再びL17に狭くなる菱形状にセル間絶縁封止部29を形成している。本実施例においては、ピッチLP9を12mm、幅L17を0.3mm、幅L18を0.7mmとしている。
このようにした場合にも、セル間絶縁封止部29の外形においてセル間絶縁封止部29の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線119の少なくとも一方の長さを、上記延在方向におけるセル間絶縁封止部29の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さLSより長くすることができる。
2本の第1線119は、上記延在方向に延びるセル間絶縁封止部29の中心線C9に対して線対称である。また、第1線119は極値点を含んでいる。
本実施例においては、2本の第1線119にそれぞれ位置する極値点同士の最短距離が、セル間絶縁封止部29の外形において上記延在方向に対して交差する方向に延びる側面の平面視における2本の第2線109の一方の長さと同一になるようにセル間絶縁封止部29を形成している。
(比較例1)
比較例においては、セル間絶縁封止部29の形状のみ実施例1と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。セル間絶縁封止部の形状は、図2に示す形状とした。
図2に示すように、比較例に係るセル間絶縁封止部29同士のピッチを7mmにし、セル間絶縁封止部29の幅を0.5mmにした。
(剥離実験)
上記の実施例1〜9および比較例1に係る光電変換素子モジュールについて剥離実験を行なった。剥離実験においては、光電変換素子の受光面に対し、開口部の面積が7.8cm2である黒色のマスクを設置した。これらの光電変換素子モジュールを85℃に維持された環境試験装置内に載置して、モジュール作製直後、試験開始100時間後、および、試験開始500時間後における剥離発生の有無を確認した。
表1は、剥離実験の結果をまとめたものである。
Figure 2013157201
表1に示すように、比較例1の光電変換素子モジュールにおいては、試験開始100時間経過後から剥離の発生が認められた。実施例1〜9の光電変換素子モジュールにおいては、試験開始500時間経過まで剥離の発生は確認されなかった。よって、本発明のセル間絶縁封止部29を採用することにより、絶縁性基板同士の剥離の発生を抑制できることが確認された。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
11 キャリア輸送材料、20 光電変換素子モジュール、21 第1絶縁性基板、22 第1電極、22’ スクライブライン、23 光電変換層、24 多孔性絶縁層、25 反射層、26 触媒層、27 第2電極、28 第2絶縁性基板、29 セル間絶縁封止部、31 封入領域、32 集電電極、101,102,103,104,105,107,109,201 第2線、111,112,113,114,115,116,117,118,119,211 第1線、132,142 極値点。

Claims (4)

  1. 第1絶縁性基板と、
    前記第1絶縁性基板に間隔を置いて対向した第2絶縁性基板と、
    前記第1絶縁性基板と前記第2絶縁性基板との間に挟持され、互いに間隔を置いて位置する複数の光電変換素子と、
    前記複数の光電変換素子のうちの互いに隣接する光電変換素子同士の間にて該光電変換素子同士を隔離するように延在して前記第1絶縁性基板と前記第2絶縁性基板とを接着するセル間絶縁封止部と
    を備え、
    前記複数の光電変換素子は互いに電気的に接続され、
    前記セル間絶縁封止部の外形において該セル間絶縁封止部の延在方向に延びる側面の平面視における2本の第1線の少なくとも一方の長さが、前記延在方向における前記セル間絶縁封止部の両方の端部を繋いだ仮想線分の長さより長い、光電変換素子モジュール。
  2. 2本の前記第1線は、前記延在方向に延びる前記セル間絶縁封止部の中心線に対して線対称である、請求項1に記載の光電変換素子モジュール。
  3. 前記第1線は極値点を含む、請求項2に記載の光電変換素子モジュール。
  4. 2本の前記第1線にそれぞれ位置する前記極値点同士の最短距離が、前記セル間絶縁封止部の外形において前記延在方向に対して交差する方向に延びる側面の平面視における複数の第2線のいずれかの長さ以上である、請求項3に記載の光電変換素子モジュール。
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