JP5338115B2 - 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びそれらの製造方法並びに液滴吐出装置 - Google Patents
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Description
このように、可動電極と固定電極とが当接する対向面部分に、硬質且つ潤滑性が高い特徴を有する水素化アモルファスカーボン膜を用いているため、駆動耐久性及び信頼性を向上させることができる。
また、水素化アモルファスカーボン膜は、固定電極上に直接成膜されるのではなく、下地膜としてのアモルファスカーボン膜を形成した上に形成されるため、水素化アモルファスカーボン膜の成膜時にITO等からなる固定電極をアタックするという不都合を防止することができ、また基板接合部のアモルファスカーボン膜及び水素化アモルファスカーボン膜をO2 アッシングにより同時に除去できるため、製造工程を確実かつ簡便にすることができる。
このように、可動電極と固定電極とが当接する対向面が両方ともDLC膜(アモルファスカーボン膜及び水素化アモルファスカーボン膜)で形成されているため、駆動耐久性を更に向上することができる。
このように、可動電極と固定電極とが当接する対向面が両方ともDLCのうち、特に硬質且つ潤滑性が高い特徴を有する水素化アモルファスカーボン膜で形成されているため、駆動耐久性を更に向上することができる。
また、固定電極側の水素化アモルファスカーボン膜は、固定電極上に直接成膜されるのではなく、下地膜としてのアモルファスカーボン膜を形成した上に形成されるため、水素化アモルファスカーボン膜の成膜時にITO等からなる固定電極をアタックするという不都合を防止することができ、また基板接合部のアモルファスカーボン膜及び水素化アモルファスカーボン膜をO2 アッシングにより同時に除去できるため、製造工程を確実かつ簡便にすることができる。
シリコン熱酸化膜は絶縁耐圧が高いため、絶縁膜としてシリコン熱酸化膜を用いることにより、信頼性の高い静電アクチュエータを得ることができる。
これにより、静電アクチュエータにおける発生圧力を高くすることができる。
これにより、静電アクチュエータの発生圧力向上と信頼性向上との両方の効果を得ることができる。
これらの材料はシリコン熱酸化膜よりも比誘電率が高い誘電材料であるうえに、膜の低温成膜性、膜の均質性、プロセス適応性等が良好である。
この製造方法によれば、固定電極の可動電極との対向面部分に、硬質且つ潤滑性が高い特徴を有する水素化アモルファスカーボン膜を形成するため、静電アクチュエータの駆動耐久性及び信頼性を向上させることができる。
また、絶縁膜としてシリコン熱酸化膜を用いているため、信頼性の高い静電アクチュエータを製造することができる。
また、水素化アモルファスカーボン膜は、固定電極上に直接成膜されるのではなく、下地膜としてのアモルファスカーボン膜を形成した上に形成されるため、水素化アモルファスカーボン膜の成膜時にITO等からなる固定電極をアタックするという不都合を防止することができ、また基板接合部のアモルファスカーボン膜及び水素化アモルファスカーボン膜をO2 アッシングにより同時に除去できるため、製造工程を確実かつ簡便にすることができる。
この製造方法によれば、可動電極と固定電極とが当接する対向面の両方ともに、DLC膜(アモルファスカーボン膜及び水素化アモルファスカーボン膜)を形成するため、静電アクチュエータの駆動耐久性及び信頼性を更に向上させることができる。
また、絶縁膜としてシリコン熱酸化膜を用いているため、信頼性の高い静電アクチュエータを製造することができる。
この製造方法によれば、固定電極の可動電極との対向面部分に、硬質且つ潤滑性が高い特徴を有する水素化アモルファスカーボン膜を形成するため、静電アクチュエータの駆動耐久性及び信頼性を向上させることができる。
また、絶縁膜としてシリコン熱酸化膜を用いているため、信頼性の高い静電アクチュエータを製造することができる。
また、水素化アモルファスカーボン膜は、固定電極上に直接成膜されるのではなく、下地膜としてのアモルファスカーボン膜を形成した上に形成されるため、水素化アモルファスカーボン膜の成膜時にITO等からなる固定電極をアタックするという不都合を防止することができ、また基板接合部のアモルファスカーボン膜及び水素化アモルファスカーボン膜をO2 アッシングにより同時に除去できるため、製造工程を確実かつ簡便にすることができる。
水素化アモルファスカーボン及びアモルファスカーボンの部分は陽極接合が困難であるため、これを除去することにより、陽極接合が可能である。
本発明の液滴吐出ヘッドは、上記の静電アクチュエータを備えているため、駆動耐久性及び信頼性の高い液滴吐出ヘッドとすることができる。
本発明の液滴吐出ヘッドの製造方法は、上記の何れかの静電アクチュエータの製造方法を適用するものであるので、駆動耐久性及び信頼性の高い液滴吐出ヘッドを製造することができる。
本発明に係る液滴吐出装置は、上記の液滴吐出ヘッドを備えたものであるので、駆動耐久性及び信頼性の高い液滴吐出装置とすることができる。
図1は実施の形態1に係るインクジェットヘッドの概略構成を分解して示す分解斜視図であり、一部を断面で表してある。図2は組立状態における図1の略右半分の概略構成を示すインクジェットヘッドの断面図、図3は図2のA部の拡大断面図、図4は図2のa−a拡大断面図、図5は図2のインクジェットヘッドの上面図である。なお、図1および図2では、通常使用される状態とは上下逆に示されている。
ここではまず、第1構成例における静電アクチュエータ部4について説明する。
第1構成例は、水素化アモルファスカーボン膜9を個別電極5側に形成した構成である。すなわち、個別電極5の振動板6との対向面(振動板側対向面)に水素化アモルファスカーボン膜9が形成されており、その下地膜としてアモルファスカーボン膜7が形成されている。また、振動板6の個別電極5との対向面(個別電極側対向面)、すなわち電極基板3に接合されるキャビティ基板2の接合面全面には、シリコン熱酸化膜(熱酸化SiO2)からなる絶縁膜8が形成されている。
第1構成例における静電アクチュエータ部4は以上のように構成されている。
ノズル基板1は、例えばシリコン基板から作製されている。インク滴を吐出するためのノズル孔11は、例えば径の異なる2段の円筒状に形成されたノズル孔部分、すなわち径の小さい噴射口部分11aとこれよりも径の大きい導入口部分11bとから構成されている。噴射口部分11aおよび導入口部分11bは基板面に対して垂直にかつ同軸上に設けられており、噴射口部分11aは先端がノズル基板1の表面に開口し、導入口部分11bはノズル基板1の裏面(キャビティ基板2と接合される接合側の面)に開口している。
また、ノズル基板1には、キャビティ基板2の吐出室21とリザーバ23とを連通するオリフィス12とリザーバ23部の圧力変動を補償するためのダイヤフラム部13が形成されている。
また、振動板6と個別電極5との間に形成されるギャップGの開放端部はエポキシ等の樹脂による封止材35で封止される。これにより、湿気や塵埃等が電極間ギャップへ侵入するのを防止することができ、インクジェットヘッド10の信頼性を高く保持することができる。
以上により、インクジェットヘッド10が完成する。
駆動制御回路40により個別電極5とキャビティ基板2の共通電極26の間にパルス電圧を印加すると、振動板6は個別電極5側に引き寄せられて吸着し、吐出室21内に負圧を発生させて、リザーバ23内のインクを吸引し、インクの振動(メニスカス振動)を発生させる。このインクの振動が略最大となった時点で、電圧を解除すると、振動板6は離脱して、インクをノズル11から押出し、インク液滴を吐出する。
また、このインクジェットヘッド10は、上記のように構成された静電アクチュエータ部4を備えているので、駆動耐久性および駆動の安定性に優れたものとすることができる。
次に、第2構成例の静電アクチュエータ部4Aついて説明する。
図6は、第2構成例の静電アクチュエータ部4Aを有するインクジェットヘッド10の概略断面図、図7は図6のB部の拡大断面図、図8は図6のb−b拡大断面図である。なお、第2構成例以下において、特に断らない限り上記の第1構成例と対応する部分には同じ符号を付して説明は省略する。
第2構成例は、第1構成例において個別電極5側に設けていた水素化アモルファスカーボン膜9を振動板6側に設けたものである。すなわち、個別電極5上にはアモルファスカーボン膜7のみが形成され、振動板6上にシリコン熱酸化膜8と水素化アモルファスカーボン膜9とが順に積層された構成となっている。
(第3構成例)
図9は、第3構成例の静電アクチュエータ部4Bを有するインクジェットヘッドの断面図、図10は図9のC部の拡大断面図、図11は図9のc−c拡大断面図である。
第3構成例は、振動板6と個別電極5との対向面の両方を、水素化アモルファスカーボン膜9としたものである。すなわち、個別電極5上には、アモルファスカーボン膜7と水素化アモルファスカーボン膜9とが順に積層され、振動板6上には、シリコン熱酸化膜8と水素化アモルファスカーボン膜9とが順に積層された構成となっている。
実施の形態2は、上記実施の形態1の第1構成例〜第3構成例において、シリコン熱酸化膜で形成していた絶縁膜8部分を、シリコン熱酸化膜に代えて、シリコン熱酸化膜よりも比誘電率の高い絶縁膜で形成するようにしたものである。
本実施の形態2における静電アクチュエータ部4Cは、絶縁膜8が、シリコン熱酸化膜よりも比誘電率の高い絶縁膜で形成されている。
シリコン熱酸化膜よりも比誘電率の高い誘電材料、すなわちいわゆるHigh−k材と呼ばれる高誘電材料としては、例えば酸窒化シリコン(SiON)、酸化アルミニウム(Al2O3、アルミナ)、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化タンタル(Ta2O3)、窒化ハフニウムシリケート(HfSiN)、酸窒化ハフニウムシリケート(HfSiON)、窒化アルミ(AlN)、窒化ジルコニウム(ZrO2)、酸化セリウム(CeO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化イットリウム(Y2O3)、ジルコニウムシリケート(ZrSiO)、ハフニウムシリケート(HfSiO)、ジルコニウムアルミネート(ZrAlO)、窒素添加ハフニウムアルミネート(HfAlON)、及びこれらの複合膜等を挙げることができる。その中でも膜の低温成膜性、膜の均質性、プロセス適応性等を考慮した場合、酸化アルミニウム(Al2O3、アルミナ)、酸化ハフニウム(HfO2)、窒化ハフニウムシリケート(HfSiN)、酸窒化ハフニウムシリケート(HfSiON)を使用することが望ましく、これらの中から少なくとも一つが選ばれる。
駆動時における振動板6を吸引する静電圧力(発生圧力)Pは、静電エネルギーをE、振動板6の個別電極5に対する任意の位置をx、振動板6の面積をS、印加電圧をV、絶縁膜の厚さをt、真空中の誘電率をε0、絶縁膜の比誘電率をεrとすると、以下の式で表される。
また、絶縁膜としてHigh−k材を適用したインクジェットヘッド10の場合、振動板6の面積を小さくしてもインク滴の吐出に必要なパワーを得ることが可能となる。このため、インクジェットヘッド10において振動板6の幅を小さくして、吐出室21のピッチ、すなわちノズル11のピッチを小さくすることにより解像度を上げることができ、より高精細な印刷を高速で行うことのできるインクジェットヘッド10を得ることができる。さらに振動板6の長さを短くすることにより、インク流路における応答性を向上して駆動周波数を上げることができ、より高速の印刷を行うことが可能となる。
また例えば、絶縁膜8の比誘電率を全体として2倍にすれば、絶縁膜8の厚さを2倍にしてもほぼ同じ発生圧力が得られるため、静電アクチュエータにおけるTDDB(Time Depend Dielectric Breakdown、長時間の絶縁破壊強度)、TZDB(Time Zero Dielectric Breakdown、瞬間における絶縁破壊強度)等の耐絶縁破壊強度をほぼ2倍にできることが分かる。
実施の形態3は、上記実施の形態1の第1構成例〜第3構成例において、シリコン熱酸化膜で形成していた絶縁膜8部分を、シリコン熱酸化膜に代えて、シリコン熱酸化膜よりも比誘電率の高い誘電材料と、酸化シリコン膜とを順次積層した積層構成としたものである。
本実施の形態3における静電アクチュエータ部4Fは、絶縁膜8が、シリコン熱酸化膜よりも比誘電率の高い絶縁膜としてのアルミナ膜(Al2O3 )8aと、酸化シリコン膜(SiO2 )8bとを順次積層した積層構成となっている。なお、シリコン熱酸化膜よりも比誘電率の高い誘電材料は、アルミナに限られず、上記の中から選択できる。
実施の形態4は、実施の形態1〜3に係るインクジェットヘッド10の製造方法の一例について図18から図20を参照して概要を説明する。図18はインクジェットヘッド10の製造工程の概略の流れを示すフローチャート、図19は電極基板3の製造工程の概要を示す断面図、図20はインクジェットヘッド10の製造工程の概要を示す断面図である。
ここでは、主に実施の形態1の第1構成例の静電アクチュエータ部4を備えたインクジェットヘッド10の製造方法について説明するが、必要に応じて他の構成例及び他の実施の形態についても言及する。
まず、硼珪酸ガラス等からなる板厚約1mmのガラス基板300に、例えば金・クロムのエッチングマスクを使用してフッ酸によってエッチングすることにより所望の深さの凹部32を形成する。なお、この凹部32は個別電極5の形状より少し大きめの溝状のものであり、個別電極5ごとに複数形成される。
そして、例えば、スパッタ法によりITO(Indium Tin Oxide)膜を例えば100nmの厚さで形成し、このITO膜をフォトリソグラフィーによりパターニングして個別電極5となる部分以外をエッチング除去して、凹部32の内部に個別電極5を形成する(図18のS1、図19(a))。
以上により、実施の形態1の電極基板3を作製することができる。
以上により、第1構成例〜第3構成例の電極基板3を作製することができる。
次に、そのシリコン基板200のボロン拡散層201の表面(下面)上に、絶縁膜8を全面形成する。第1構成例では、絶縁膜8として、シリコン熱酸化膜を例えば110nmの厚みで全面形成する(図18のS6、図20(a))。
また、第3構成例では、第2構成例の場合と同じである。
また、実施の形態3の場合は、上記第1構成例〜第3構成例のそれぞれにおいて、上記シリコン熱酸化膜に代えて、アルミナ膜をボロン拡散層201の表面上に全面成膜し、更にその表面に酸化シリコン膜を全面成膜する。
以上により、実施の形態1〜3のシリコン基板200を作製することができる。
ついで、この接合済みシリコン基板200の表面全面を研磨加工して、厚さを例えば50μm程度に薄くし(図18のS8、図20(c))、さらにこのシリコン基板200の表面全面をウェットエッチングによりライトエッチングして加工痕を除去する(図18のS9)。
また、マイクロブラスト加工等により凹部24の底部を貫通させてインク供給孔33を形成する。さらに、インク流路溝の腐食を防止するため、このシリコン基板の表面にプラズマCVD法によりTEOS−SiO2膜からなるインク保護膜(図示せず)を形成する。また、シリコン基板上に金属からなる共通電極26を形成する。
その後、このキャビティ基板2の表面上に、予めノズル孔11等が形成されたノズル基板1を接着により接合する(図18のS14、図20(g))。そして最後に、ダイシングにより個々のヘッドチップに切断すれば、上述したインクジェットヘッド10の本体部が完成する(図18のS15)。
また、キャビティ基板2を、予め作製された電極基板3に接合した状態のシリコン基板200から作製するものであるので、その電極基板3によりキャビティ基板2を支持した状態となるため、キャビティ基板2を薄板化しても、割れたり欠けたりすることがなく、ハンドリングが容易となる。したがって、キャビティ基板2を単独で製造する場合よりも歩留まりが向上する。
このインクジェットプリンタ500は、記録紙501を副走査方向Yに向けて搬送するプラテン502と、このプラテン502にインクノズル面が対峙しているインクジェットヘッド10(又は10A)と、このインクジェットヘッド10(又は10A)を主走査方向Xに向けて往復移動させるためのキャリッジ503と、インクジェットヘッド10の各インクノズルにインクを供給するインクタンク504とを有している。
したがって、高解像度、高速駆動のインクジェットプリンタを実現できる。
Claims (14)
- 基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータにおいて、
前記固定電極の前記可動電極との対向面に水素を含まないアモルファスカーボン膜を設けるとともに、前記可動電極の前記固定電極との対向面に絶縁膜を設け、前記水素を含まないアモルファスカーボン膜の表面に水素化アモルファスカーボン膜を設けたことを特徴とする静電アクチュエータ。 - 基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータにおいて、
前記固定電極の前記可動電極との対向面上に水素を含まないアモルファスカーボン膜を設けるとともに、前記可動電極の前記固定電極との対向面に絶縁膜を設け、前記絶縁膜の表面に水素化アモルファスカーボン膜を設けたことを特徴とする静電アクチュエータ。 - 基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータにおいて、
前記固定電極の前記可動電極との対向面に水素を含まないアモルファスカーボン膜を設けるとともに、前記可動電極の前記固定電極との対向面に絶縁膜を設け、前記水素を含まないアモルファスカーボン膜及び前記絶縁膜のそれぞれの表面に水素化アモルファスカーボン膜を設けたことを特徴とする静電アクチュエータ。 - 前記絶縁膜を、シリコン熱酸化膜としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の静電アクチュエータ。
- 前記絶縁膜を、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料で構成された膜としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の静電アクチュエータ。
- 前記絶縁膜を、酸化シリコン膜よりも比誘電率が高い誘電材料で構成された膜と、酸化シリコン膜との積層構成としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の静電アクチュエータ。
- 前記誘電材料として、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ハフニウム(HfO2)、窒化ハフニウムシリケート(HfSiN)、酸窒化ハフニウムシリケート(HfSiON)の中から少なくとも一つが選ばれることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の静電アクチュエータ。
- 基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータの製造方法において、
前記固定電極が形成されたガラス基板上に、水素を含まないアモルファスカーボン膜を形成する工程と、
前記水素を含まないアモルファスカーボン膜の表面に水素化アモルファスカーボン膜を形成する工程と、
前記可動電極が形成されるシリコン基板の前記ガラス基板との接合側表面全面に、絶縁膜としてシリコン熱酸化膜を形成する工程と、
前記ガラス基板と前記シリコン基板とを陽極接合する工程と、
前記シリコン基板の接合面と反対の表面からエッチング加工して前記可動電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする静電アクチュエータの製造方法。 - 基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータの製造方法において、
前記固定電極が形成されたガラス基板上に、水素を含まないアモルファスカーボン膜を形成する工程と、
前記可動電極が形成されるシリコン基板の前記ガラス基板との接合側表面全面に、絶縁膜としてシリコン熱酸化膜を形成する工程と、
前記シリコン熱酸化膜の表面に水素化アモルファスカーボン膜を形成する工程と、
前記ガラス基板と前記シリコン基板とを陽極接合する工程と、
前記シリコン基板の接合面と反対の表面からエッチング加工して前記可動電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする静電アクチュエータの製造方法。 - 基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータの製造方法において、
前記固定電極が形成されたガラス基板上に、水素を含まないアモルファスカーボン膜を形成する工程と、
前記可動電極が形成されるシリコン基板の前記ガラス基板との接合側表面全面に、絶縁膜としてシリコン熱酸化膜を形成する工程と、
前記水素を含まないアモルファスカーボン膜及び前記シリコン熱酸化膜のそれぞれの表面に水素化アモルファスカーボン膜を形成する工程と、
前記ガラス基板と前記シリコン基板とを陽極接合する工程と、
前記シリコン基板の接合面と反対の表面からエッチング加工して前記可動電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする静電アクチュエータの製造方法。 - 前記陽極接合する工程の前に、前記ガラス基板または前記シリコン基板の接合部における前記水素化アモルファスカーボンまたは、前記水素化アモルファスカーボン及び水素を含まないアモルファスカーボンの部分を除去する工程を有することを特徴とする請求項8乃至請求項10の何れかに記載の静電アクチュエータの製造方法。
- 液滴を吐出する単一または複数のノズル孔を有するノズル基板と、前記ノズル基板との間で、前記ノズル孔のそれぞれに連通する吐出室となる凹部が形成されたキャビティ基板と、前記吐出室の底部にて構成される可動電極の振動板に所定のギャップを介して対向配置される固定電極の個別電極が形成された電極基板とを備えた液滴吐出ヘッドにおいて、
請求項1乃至請求項7の何れかに記載の静電アクチュエータを備えたことを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 液滴を吐出する単一または複数のノズル孔を有するノズル基板と、前記ノズル基板との間で、前記ノズル孔のそれぞれに連通する吐出室となる凹部が形成されたキャビティ基板と、前記吐出室の底部にて構成される可動電極の振動板に所定のギャップを介して対向配置される固定電極の個別電極が形成された電極基板とを備えた液滴吐出ヘッドの製造方法において、
請求項8乃至請求項12の何れかに記載の静電アクチュエータの製造方法を適用することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。 - 請求項12記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
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