JP4379511B2 - 静電アクチュエータの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、静電駆動方式のインクジェットヘッド等に用いられる静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びそれらの製造方法並びに液滴吐出装置に関する。
液滴を吐出するための液滴吐出ヘッドとして、例えばインクジェット記録装置に搭載される静電駆動方式のインクジェットヘッドが知られている。静電駆動方式のインクジェットヘッドは、一般に、ガラス基板上に形成された個別電極(固定電極)と、この個別電極に所定のギャップを介して対向配置されたシリコン製の振動板(可動電極)とから構成される静電アクチュエータ部を備えている。そして、インク滴を吐出するための複数のノズル孔が形成されたノズル基板と、このノズル基板に接合されノズル基板との間で上記ノズル孔に連通する吐出室、リザーバ等のインク流路が形成されたキャビティ基板とを備え、上記静電アクチュエータ部に静電気力を発生させることにより吐出室に圧力を加えて、選択されたノズル孔よりインク滴を吐出するようになっている。
従来の静電アクチュエータにおいては、アクチュエータの絶縁膜の絶縁破壊や短絡を防止して駆動の安定性と駆動耐久性を確保するため、振動板や個別電極の対向面に絶縁膜が形成されている。絶縁膜には、一般にシリコンの熱酸化膜が使用されている。その理由としては製造プロセスの簡便さや、絶縁膜特性がシリコン熱酸化膜は優れているという理由からである。また、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法によりTEOS(Tetraethoxysilane:テトラエトキシシラン)を原料ガスとする酸化シリコン膜(以下、便宜上「TEOS−SiO2膜」と略記するものとする)により絶縁膜を振動板の対向面に形成する静電アクチュエータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。さらに、振動板側の片方だけに絶縁膜を形成するのでは誘電体の絶縁膜内に残留電荷が生じてアクチュエータの駆動の安定性や駆動耐久性が低下することから、振動板側と個別電極側の両方に絶縁膜を形成する静電アクチュエータが提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。また、上記残留電荷の発生を低減させるために、個別電極側の表面のみに体積抵抗の高い膜と低い膜とで二層の電極保護膜を形成する静電アクチュエータが提案されている(例えば、特許文献4参照)。さらに、アクチュエータの絶縁膜に、酸化シリコンよりも比誘電率の高い誘電材料、いわゆるHigh−k材(高誘電率ゲート絶縁膜)を用いることにより、アクチュエータの発生圧力を向上させることができる静電アクチュエータが提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特開2002−19129号公報 特開平8−118626号公報 特開2003−80708号公報 特開2002−46282号公報 特開2006−271183号公報
上記の従来技術において、静電アクチュエータの電極の絶縁膜として、シリコン熱酸化膜を用いる場合は、適用がシリコン基板に限られるという適用上の問題がある。したがって、可動電極である振動板側にしかシリコン熱酸化膜を形成することができない。一方、特許文献1に示すようにTEOS−SiO2膜を用いる場合は、CVD法という膜の製法上、膜中に多くのカーボン系不純物が混入してしまい、駆動耐久性試験の結果、振動板と個別電極の繰り返しの接触によりTEOS−SiO2膜が摩耗するなど膜の安定性に課題がある場合が多いということがわかった。
特許文献2では、振動板側に熱酸化膜を、個別電極側にスパッタ法により酸化シリコン膜(ここではスパッタ膜と記す)を形成するものであるが、スパッタ膜では絶縁耐圧が低くなるため、静電アクチュエータの絶縁破壊を防止するためには、膜厚を厚くするか、振動板側に熱酸化膜のような絶縁耐圧に優れた膜を別に形成する必要があった。
また、特許文献3では、振動板および個別電極の両電極が共にシリコン基板で構成され、振動板側だけでなく、個別電極側にも熱酸化膜からなる絶縁膜を構成し、さらにシリコン基板の接合面には絶縁膜が設けられていない構成とするものである。しかし、シリコン基板はガラス基板よりも高価であり、コスト高になる問題がある。
特許文献4では、個別電極側のみに体積抵抗の高い膜と低い膜とで二層の電極保護膜を形成し、振動板はモリブデンやタングステン、ニッケルなどの金属で構成するものである。しかし、このような絶縁構造では静電アクチュエータの構成が複雑になり、製造プロセスが煩雑化してコスト高となる問題がある。
特許文献5では、後記の式(2)に示すように、アクチュエータの絶縁膜に、酸化シリコンよりも比誘電率の高い誘電材料を使用することで、アクチュエータの発生圧力を高めるものである。しかし、アクチュエータを駆動させるためには電極間に電圧を印加する必要があり、電極に設けられた絶縁膜の絶縁耐圧が低いと、絶縁耐圧の観点からアクチュエータに印加可能な電圧が低く制限されてしまい、いわゆるHigh−k材を絶縁膜として用いたアクチュエータであっても、High−k材の絶縁耐圧が酸化シリコンよりも低い場合には、アクチュエータの発生圧力を向上させることは困難であった(後記の式(2)より印加電圧Vを小さくしなければならないため)。
さらにまた、上記の特許文献1〜5のいずれにも、アクチュエータの絶縁膜として、いわゆるHigh−k材と表面保護膜との組合せについては開示されていない。特に表面保護膜は絶縁膜を安定的に保護する部材であり、静電アクチュエータの長期駆動耐久性を保つうえでは欠かせない要素部材である。
一方、静電アクチュエータを備える静電駆動方式のインクジェットヘッドにあっては、近年、高解像度化に伴い高密度化、高速度駆動の要求が一段と高まり、それに伴い静電アクチュエータもますます微小化する傾向にある。このような要求に応えるためには、できるだけ低コストのもとで静電アクチュエータの発生圧力を向上させるとともに、駆動の安定性および駆動耐久性の更なる向上を図ることができる静電アクチュエータの絶縁構造を得ることが重要な課題となる。
本発明は、上記のような課題を解決する静電アクチュエータを提供することを目的とし、さらには高解像度化に伴う高密度化、高速駆動に対応し得る液滴吐出ヘッド及びそれらの製造方法並びに液滴吐出装置を提供することを目的としている。
前記課題を解決するため、本発明に係る静電アクチュエータは、基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータにおいて、前記固定電極および前記可動電極の対向面のそれぞれに絶縁膜を設けるとともに、前記絶縁膜の少なくとも一方を、酸化シリコンと、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料とを積層した絶縁膜とし、これらの絶縁膜の一方または両方の表面にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を設けたものである。
本発明では、固定電極および可動電極上にそれぞれ絶縁膜を形成し、その絶縁膜のいずれか一方を酸化シリコンと、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料すなわちHigh−k材とを積層した絶縁膜とし、更に絶縁膜の少なくとも一方の表面上にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を形成するものである。したがって、表面保護膜が硬質膜であるため、可動電極が固定電極と繰り返し接触をしても、硬質膜の表面保護膜によって絶縁膜が保護されているため、絶縁膜の絶縁性を保持できるとともに、接触帯電による残留電荷の発生を低減でき、更に表面保護膜が硬質膜のため摩耗や剥離等を生じない。よって、静電アクチュエータの駆動の安定性および駆動耐久性が向上する。
また、いずれか一方の絶縁膜が酸化シリコンとHigh−k材とを積層した絶縁膜となっているため、アクチュエータの発生圧力を向上させることができる。またアクチュエータの発生圧力を同一圧力にする場合には、絶縁膜厚みを増して、絶縁耐圧に優れた静電アクチュエータを構成することができる。これにより、静電アクチュエータの微小化、高密度化が可能となる。
本発明に係る静電アクチュエータは、基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータにおいて、前記固定電極および前記可動電極の対向面のそれぞれに絶縁膜を設けるとともに、前記絶縁膜の少なくとも一方を、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料どうしを積層した絶縁膜とし、これらの絶縁膜の一方または両方の表面にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を設けたものである。
本発明では、固定電極および可動電極上にそれぞれ絶縁膜を形成し、その絶縁膜のいずれか一方を、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料すなわちHigh−k材どうしを積層した絶縁膜とし、更にこれらの絶縁膜の一方または両方の表面上にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を形成するものである。したがって、表面保護膜が硬質膜であるため、可動電極が固定電極と繰り返し接触をしても、硬質膜の表面保護膜によって絶縁膜が保護されているため、摩耗や剥離等を生じない。よって、静電アクチュエータの駆動の安定性および駆動耐久性が向上する。
また、いずれか一方の絶縁膜がHigh−k材どうしを積層した絶縁膜となっているため、アクチュエータの発生圧力を向上させることができる。またアクチュエータの発生圧力を同一圧力にする場合には、絶縁膜厚みを増して、絶縁耐圧に優れた静電アクチュエータを構成することができる。これにより、静電アクチュエータの微小化、高密度化が可能となる。
また、表面保護膜は、ダイヤモンドまたはダイヤモンドライクカーボン等のカーボン系材料からなることが好ましい。この中でもダイヤモンドライクカーボンを用いるのが下地絶縁膜との密着性が良好で、表面平滑性が高く、低摩擦性を有するため望ましい。
本発明の静電アクチュエータは、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料として、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ハフニウム(HfO2)、窒化ハフニウムシリケート(HfSiN)、酸窒化ハフニウムシリケート(HfSiON)の中から少なくとも一つを選ぶものとする。これらの材料は酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料であるうえに、膜の低温成膜性、膜の均質性、プロセス適応性等が良好である。
本発明の静電アクチュエータは、固定電極がガラス基板上に、可動電極がシリコン基板上に形成されており、ガラス基板とシリコン基板が、少なくとも一方の接合面に形成された酸化シリコン膜を介して接合されているものである。
酸化シリコン膜は陽極接合に好適な材料であるので、ガラス基板とシリコン基板との接合面に酸化シリコン膜を形成することが望ましい。
本発明の静電アクチュエータは、固定電極がガラス基板上に、可動電極がシリコン基板上に形成されており、ガラス基板とシリコン基板が、接合部において酸化シリコン膜または酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料で接合強度の良好な誘電材料からなる絶縁膜を介して接合されているものである。
具体的には酸化シリコン膜は陽極接合に好適な材料であるので、ガラス基板とシリコン基板との接合部に酸化シリコン膜を形成することが望ましい。また、接合部の絶縁膜が酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料からなる場合は、できるだけ接合強度の良好な誘電材料からなる絶縁膜、具体的にはアルミナ絶縁膜を接合部に形成することが望ましい。
また、同じ理由から、酸化シリコンと、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料とを積層した前記絶縁膜の酸化シリコン膜は、ガラス基板とシリコン基板との接合面に設けたほうがよい。
また、可動電極側には第2の絶縁膜として、シリコン熱酸化膜が設けられていることが好ましい。
シリコン熱酸化膜は絶縁耐圧や接合強度に優れた材料であるので、固定電極側に酸化シリコンとHigh−k材とを積層した絶縁膜を設ける場合は可動電極側に第2の絶縁膜としてシリコン熱酸化膜を設けることが好ましい。
本発明に係る静電アクチュエータの第1の製造方法は、基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータの製造方法において、前記固定電極が形成されたガラス基板上に、第1の絶縁膜として、酸化シリコン膜を形成する工程と、前記可動電極が形成されるシリコン基板の前記ガラス基板との接合側表面全面に、第2の絶縁膜として、酸化シリコンと、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料とを積層した絶縁膜を形成する工程と、前記第1及び第2の絶縁膜の一方または両方の表面にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を形成する工程と、前記ガラス基板と前記シリコン基板とを陽極接合する工程と、前記シリコン基板の接合面と反対の表面からエッチング加工して前記可動電極を形成する工程と、前記固定電極と前記可動電極との間に形成されるギャップの内部に存在する水分を除去する工程と、前記ギャップを気密に封止する工程と、を有することを特徴とする。
この第1の製造方法によれば、可動電極側に第2の絶縁膜として、酸化シリコンと、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料とを積層した絶縁膜を形成するので、アクチュエータの発生圧力を向上させることができ、また第1及び第2の絶縁膜が酸化シリコン膜を有するので、必要な接合強度及び絶縁耐圧を確保することができる。さらに、第1及び第2の絶縁膜の少なくとも一方の表面上にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を形成するので、駆動の安定性及び駆動耐久性に優れた静電アクチュエータを製造することができる。
本発明に係る静電アクチュエータの第2の製造方法は、基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータの製造方法において、前記固定電極が形成されたガラス基板上に、第1の絶縁膜として、酸化シリコンと、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料とを積層した絶縁膜を形成する工程と、前記可動電極が形成されるシリコン基板の前記ガラス基板との接合側表面全面に、第2の絶縁膜として、酸化シリコン膜を形成する工程と、前記第1及び第2の絶縁膜の一方または両方の表面にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を形成する工程と、前記ガラス基板と前記シリコン基板とを陽極接合する工程と、前記シリコン基板の接合面と反対の表面からエッチング加工して前記可動電極を形成する工程と、前記固定電極と前記可動電極との間に形成されるギャップの内部に存在する水分を除去する工程と、前記ギャップを気密に封止する工程と、を有することを特徴とする。
この第2の製造方法によれば、第1の製造方法とは逆に、固定電極側に第1の絶縁膜として、酸化シリコンと、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料とを積層した絶縁膜を形成するものであり、これによりアクチュエータの発生圧力を向上させることができる。また第1の製造方法と同様に、第1及び第2の絶縁膜が酸化シリコン膜を有するので、必要な接合強度及び絶縁耐圧を確保することができる。さらに、第1及び第2の絶縁膜の少なくとも一方の表面上にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を形成するので、駆動の安定性及び駆動耐久性に優れた静電アクチュエータを製造することができる。
本発明に係る静電アクチュエータの第3の製造方法は、基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータの製造方法において、前記固定電極が形成されたガラス基板上に、第1の絶縁膜として、酸化シリコン膜を形成する工程と、前記可動電極が形成されるシリコン基板の前記ガラス基板との接合側表面全面に、第2の絶縁膜として、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料どうしを積層してなる絶縁膜を形成する工程と、前記第1及び第2の絶縁膜の一方または両方の表面にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を形成する工程と、前記ガラス基板と前記シリコン基板とを陽極接合する工程と、前記シリコン基板の接合面と反対の表面からエッチング加工して前記可動電極を形成する工程と、前記固定電極と前記可動電極との間に形成されるギャップの内部に存在する水分を除去する工程と、前記ギャップを気密に封止する工程と、を有することを特徴とする。
この第3の製造方法によれば、可動電極側に第2の絶縁膜として、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料どうしを積層した絶縁膜を形成するので、アクチュエータの発生圧力を向上させることができるとともに、必要な接合強度及び絶縁耐圧を確保することができる。さらに、第1及び第2の絶縁膜の少なくとも一方の表面上にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を形成するので、駆動の安定性及び駆動耐久性に優れた静電アクチュエータを製造することができる。
本発明に係る静電アクチュエータの第4の製造方法は、基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータの製造方法において、前記固定電極が形成されたガラス基板上に、第1の絶縁膜として、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料どうしを積層してなる絶縁膜を形成する工程と、前記可動電極が形成されるシリコン基板の前記ガラス基板との接合側表面全面に、第2の絶縁膜として、シリコン熱酸化膜を形成する工程と、前記第1及び第2の絶縁膜の一方または両方の表面にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を形成する工程と、前記ガラス基板と前記シリコン基板とを陽極接合する工程と、前記シリコン基板の接合面と反対の表面からエッチング加工して前記可動電極を形成する工程と、前記固定電極と前記可動電極との間に形成されるギャップの内部に存在する水分を除去する工程と、前記ギャップを気密に封止する工程と、を有することを特徴とする。
この第4の製造方法によれば、第3の製造方法とは逆に、固定電極側に第1の絶縁膜として、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料どうしを積層した絶縁膜を形成するものであり、これによりアクチュエータの発生圧力を向上させることができる。また第2の絶縁膜がシリコン熱酸化膜であるので、第3の製造方法に比べると、十分に高い接合強度及び絶縁耐圧を確保することができる。静電アクチュエータの駆動の安定性及び駆動耐久性については、第3の製造方法の場合と同様の効果がある。さらに、製造プロセスの面ではシリコン基板の製造が第3の製造方法よりも容易になるので、より安価に静電アクチュエータを製造することができる。
また、表面保護膜をダイヤモンドまたはダイヤモンドライクカーボン等のカーボン系材料により形成する。この中でもダイヤモンドライクカーボンを用いるのが下地絶縁膜との密着性が良好で、表面平滑性が高く、低摩擦性を有するため望ましい。
酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料としては、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ハフニウム(HfO2)、窒化ハフニウムシリケート(HfSiN)、酸窒化ハフニウムシリケート(HfSiON)の中から選ばれた少なくとも一つを用いることが好ましい。
第1及び第2の絶縁膜の酸化シリコン膜は、接合強度の確保の見地から、ガラス基板とシリコン基板との接合面に形成することが好ましい。
また、ダイヤモンドまたはダイヤモンドライクカーボン等のカーボン系材料からなる表面保護膜は陽極接合が困難であるため、ガラス基板またはシリコン基板の接合部における表面保護膜の部分を除去するものとする。
ギャップの封止は、ギャップ内の水分を除去する加熱真空引きを行った後、窒素雰囲気下で行うことが望ましい。これによって、ギャップ内、つまり静電アクチュエータ内部の絶縁膜や表面保護膜上に水分が存在することはないので、静電気力により可動電極が固定電極に吸着したままの状態となることを防止することができる。
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出する単一または複数のノズル孔を有するノズル基板と、前記ノズル基板との間で、前記ノズル孔のそれぞれに連通する吐出室となる凹部が形成されたキャビティ基板と、前記吐出室の底部にて構成される可動電極の振動板に所定のギャップを介して対向配置される固定電極の個別電極が形成された電極基板とを備えた液滴吐出ヘッドにおいて、上記のいずれかの静電アクチュエータを備えたことを特徴とする。
本発明の液滴吐出ヘッドは、上述のように優れた駆動の安定性及び駆動耐久性を有し、かつアクチュエータ発生圧力の高い静電アクチュエータを備えているので、信頼性の高い、液滴吐出特性に優れた高密度の液滴吐出ヘッドが得られる。
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、液滴を吐出する単一または複数のノズル孔を有するノズル基板と、前記ノズル基板との間で、前記ノズル孔のそれぞれに連通する吐出室となる凹部が形成されたキャビティ基板と、前記吐出室の底部にて構成される可動電極の振動板に所定のギャップを介して対向配置される固定電極の個別電極が形成された電極基板とを備えた液滴吐出ヘッドの製造方法において、上記のいずれかの静電アクチュエータの製造方法を適用するものである。
これにより、信頼性の高い、液滴吐出特性に優れた高密度の液滴吐出ヘッドを安価に製造することができる。
また、本発明に係る液滴吐出装置は、上記の液滴吐出ヘッドを備えたものであるので、高解像度、高密度、高速度のインクジェットプリンタ等を実現できる。
以下、本発明を適用した静電アクチュエータを備える液滴吐出ヘッドの実施形態を図面に基づいて説明する。ここでは、液滴吐出ヘッドの一例として、ノズル基板の表面に設けられたノズル孔からインク滴を吐出するフェイス吐出型の静電駆動方式のインクジェットヘッドについて図1から図5を参照して説明する。なお、本発明は、以下の図に示す構造、形状に限定されるものではなく、吐出室とリザーバ部が別々の基板に設けられた4枚の基板を積層した4層構造のものや、基板の端部に設けられたノズル孔からインク滴を吐出するエッジ吐出型の液滴吐出ヘッドにも同様に適用することができるものである。
実施形態1.
図1は実施形態1に係るインクジェットヘッドの概略構成を分解して示す分解斜視図であり、一部を断面で表してある。図2は組立状態における図1の略右半分の概略構成を示すインクジェットヘッドの断面図、図3は図2のA部の拡大断面図、図4は図2のa−a拡大断面図、図5は図2のインクジェットヘッドの上面図である。なお、図1および図2では、通常使用される状態とは上下逆に示されている。
本実施形態のインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッドの一例)10は、図1および図2に示すように、複数のノズル孔11が所定のピッチで設けられたノズル基板1と、各ノズル孔11に対して独立にインク供給路が設けられたキャビティ基板2と、キャビティ基板2に設けられた振動板6に対峙して個別電極5が配設された電極基板3とを貼り合わせることにより構成されている。
インクジェットヘッド10のノズル孔11ごとに設けられる静電アクチュエータ部4は、図2から図4に示すように、固定電極として、ガラス製の電極基板3の凹部32内に形成された個別電極5と、可動電極として、シリコン製のキャビティ基板2の吐出室21の底壁で構成され、個別電極5に所定のギャップGを介して対向配置される振動板6とを備え、各々の個別電極5の対向面(振動板側対向面)には第1の絶縁膜7が形成され、振動板6の対向面(個別電極側対向面)、すなわち電極基板3に接合されるキャビティ基板2の接合面全面には第2の絶縁膜8が形成されている。さらに少なくとも一方の絶縁膜、例えば第1の絶縁膜7上に表面保護膜9が形成されている。
本発明の静電アクチュエータにおいて、絶縁膜は、個別電極5及び振動板6の両方の対向面上に形成され、かつ、個別電極5側の第1の絶縁膜7及び振動板6側の第2の絶縁膜8の少なくとも一方を、酸化シリコン(SiO2)と、酸化シリコンよりも比誘電率の高い誘電材料を積層した積層構造とするものである。そして、第1及び第2の絶縁膜7、8の一方または両方に絶縁膜を保護するための表面保護膜9を形成するものである。
酸化シリコン(SiO2)よりも比誘電率の高い誘電材料、すなわちいわゆるHigh−k材と呼ばれる高誘電材料としては、例えば酸窒化シリコン(SiON)、酸化アルミニウム(Al23、アルミナ)、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化タンタル(Ta23)、窒化ハフニウムシリケート(HfSiN)、酸窒化ハフニウムシリケート(HfSiON)、窒化アルミ(AlN)、窒化ジルコニウム(ZrO2)、酸化セリウム(CeO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化イットリウム(Y23)、ジルコニウムシリケート(ZrSiO)、ハフニウムシリケート(HfSiO)、ジルコニウムアルミネート(ZrAlO)、窒素添加ハフニウムアルミネート(HfAlON)、及びこれらの複合膜等を挙げることができる。その中でも膜の低温成膜性、膜の均質性、プロセス適応性等を考慮した場合、酸化アルミニウム(Al23、アルミナ)、酸化ハフニウム(HfO2)、窒化ハフニウムシリケート(HfSiN)、酸窒化ハフニウムシリケート(HfSiON)を使用することが望ましく、これらの中から少なくとも一つが選ばれる。本実施形態1では、個別電極5側の第1の絶縁膜7は酸化シリコン膜のみの単層構造とし、振動板6側の第2の絶縁膜8は最下層をアルミナ膜8bとし、その上に酸化シリコン膜8aを積層する2層の絶縁構造としている。
表面保護膜9としては、セラミックス系硬質膜であるTiN、TiC、TiCN、TiAlN等や、炭素系硬質膜であるダイヤモンドまたはDLC(ダイアモンドドライクカーボン)等が使用可能である。その中でも下地絶縁膜である酸化シリコン膜との密着性が良好な、DLCを用いるのが望ましい。本実施形態1および以下に示す各実施形態ではDLCを用いている。なお、膜厚については、第1の絶縁膜7の酸化シリコン膜を40nm、第2の絶縁膜8のうち酸化シリコン膜8aを40nm、アルミナ膜8bを40nmとしている。また、表面保護膜9のDLC膜の厚さは5nmである。ギャップGの距離は200nmで、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)からなる個別電極5の厚さは100nmとしている。
また、シリコン製のキャビティ基板2とガラス製の電極基板3とは、酸化シリコン膜8aを介して陽極接合されている。そして、電極基板3に形成された個別電極5の端子部5aと、キャビティ基板2の接合面と反対の上面に形成された共通電極26とに、駆動手段として、ドライバICなどの駆動制御回路40が図2、図3、図5に示すように配線接続される。
以上により、インクジェットヘッド10の静電アクチュエータ部4が構成される。
以下、各基板の構成についてさらに詳細に説明する。
ノズル基板1は、例えばシリコン基板から作製されている。インク滴を吐出するためのノズル孔11は、例えば径の異なる2段の円筒状に形成されたノズル孔部分、すなわち径の小さい噴射口部分11aとこれよりも径の大きい導入口部分11bとから構成されている。噴射口部分11aおよび導入口部分11bは基板面に対して垂直にかつ同軸上に設けられており、噴射口部分11aは先端がノズル基板1の表面に開口し、導入口部分11bはノズル基板1の裏面(キャビティ基板2と接合される接合側の面)に開口している。
また、ノズル基板1には、キャビティ基板2の吐出室21とリザーバ23とを連通するオリフィス12とリザーバ23部の圧力変動を補償するためのダイヤフラム部13が形成されている。
ノズル孔11を噴射口部分11aとこれよりも径の大きい導入口部分11bとから2段に構成することにより、インク滴の吐出方向をノズル孔11の中心軸方向に揃えることができ、安定したインク吐出特性を発揮させることができる。すなわち、インク滴の飛翔方向のばらつきがなくなり、またインク滴の飛び散りがなく、インク滴の吐出量のばらつきを抑制することができる。また、ノズル密度を高密度化することが可能である。
キャビティ基板2は、例えば面方位が(110)のシリコン基板から作製されている。キャビティ基板2には、インク流路に設けられる吐出室21となる凹部22、およびリザーバ23となる凹部24がエッチングにより形成されている。凹部22は前記ノズル孔11に対応する位置に独立に複数形成される。したがって、図2に示すようにノズル基板1とキャビティ基板2を接合した際、各凹部22は吐出室21を構成し、それぞれノズル孔11に連通しており、またインク供給口である前記オリフィス12ともそれぞれ連通している。そして、吐出室21(凹部22)の底部が上記振動板6となっている。また、この振動板6は、シリコン基板の表面からボロン(B)を拡散させてボロン拡散層を形成し、ウェットエッチングによりエッチングストップしてそのボロン拡散層の厚さで薄く仕上げられている。また、振動板6の対向面には前述のように第2の絶縁膜8として、アルミナ膜8bとその上に酸化シリコン膜8aを積層した絶縁膜が形成されている。
凹部24は、インク等の液状材料を貯留するためのものであり、各吐出室21に共通のリザーバ(共通インク室)23を構成する。そして、リザーバ23(凹部24)はそれぞれオリフィス12を介して全ての吐出室21に連通している。また、リザーバ23の底部には後述する電極基板3を貫通する孔が設けられ、この孔のインク供給孔33を通じて図示しないインクカートリッジからインクが供給されるようになっている。
電極基板3は、例えばガラス基板から作製される。中でも、キャビティ基板2のシリコン基板と熱膨張係数の近い硼珪酸系の耐熱硬質ガラスを用いるのが適している。これは、電極基板3とキャビティ基板2を陽極接合する際、両基板の熱膨張係数が近いため、電極基板3とキャビティ基板2との間に生じる応力を低減することができ、その結果剥離等の問題を生じることなく電極基板3とキャビティ基板2を強固に接合することができるからである。
電極基板3には、キャビティ基板2の各振動板6に対向する表面位置にそれぞれ凹部32が設けられている。凹部32は、エッチングにより所要の深さで形成されている。そして、各凹部32内には、一般に、ITOからなる個別電極5が、例えば100nmの厚さで形成される。さらに、個別電極5の表面には酸化シリコン膜(TEOS−SiO2膜)からなる第1の絶縁膜7が形成され、さらにその上にはDLCからなる表面保護膜9がそれぞれ所要の厚さで形成されている。したがって、振動板6と個別電極5との間に形成されるギャップ(空隙)Gは、この凹部32の深さ、個別電極5、第1の絶縁膜7、第2の絶縁膜8および表面保護膜9の各厚さにより決まることになる。このギャップGはインクジェットヘッドの吐出特性に大きく影響するので、凹部32の深さ、個別電極5の厚さ、第1の絶縁膜7の厚さ、第2の絶縁膜8の厚さ、表面保護膜9の厚さを高精度に加工する必要がある。
また、表面保護膜として用いられる化合物は、一般に下地絶縁膜に対し膜応力が非常に大きいため、下地絶縁膜と表面保護膜との界面からの剥離を防止するため、表面保護膜9の膜厚は極力薄く形成することが好ましい。具体的には、表面保護膜9の膜厚は下地絶縁膜の膜厚に対し10%以下とすることが望ましい。
個別電極5は、フレキシブル配線基板(図示せず)に接続される端子部5aを有する。端子部5aは、図2、図5に示すように、配線のためにこの部分の表面保護膜9および第1の絶縁膜7が除去され、かつ、キャビティ基板2の末端部が開口された電極取り出し部34内に露出している。
また、振動板6と個別電極5との間に形成されるギャップGの開放端部はエポキシ等の樹脂による封止材35で封止される。これにより、湿気や塵埃等が電極間ギャップへ侵入するのを防止することができ、インクジェットヘッド10の信頼性を高く保持することができる。
上述したように、ノズル基板1、キャビティ基板2、および電極基板3は、図2に示すように貼り合わせることによりインクジェットヘッド10の本体部が作製される。すなわち、キャビティ基板2と電極基板3は陽極接合により接合され、そのキャビティ基板2の上面(図2において上面)にノズル基板1が接着等により接合される。
そして最後に、図2、図5に簡略化して示すように、ドライバIC等の駆動制御回路40が各個別電極5の端子部5aとキャビティ基板2上面の共通電極26とに上記フレキシブル配線基板(図示せず)を介して接続される。
以上により、インクジェットヘッド10が完成する。
次に、以上のように構成されるインクジェットヘッド10の動作を説明する。
駆動制御回路40により個別電極5とキャビティ基板2の共通電極26の間にパルス電圧を印加すると、振動板6は個別電極5側に引き寄せられて吸着し、吐出室21内に負圧を発生させて、リザーバ23内のインクを吸引し、インクの振動(メニスカス振動)を発生させる。このインクの振動が略最大となった時点で、電圧を解除すると、振動板6は離脱して、インクをノズル11から押出し、インク液滴を吐出する。
その際、振動板6はその対向面に形成されたアルミナ膜8bと酸化シリコン膜8aの積層構造からなる第2の絶縁膜8と、個別電極5の対向面に形成された酸化シリコン膜(TEOS−SiO2膜)からなる第1の絶縁膜7及びその上に形成されたDLCからなる表面保護膜9を介して個別電極5側に吸着する。すなわち、振動板6はこれらの絶縁膜を介して個別電極5側の表面保護膜9と当接および離脱を繰り返すことになる。このとき、表面保護膜9には繰り返し接触によるストレス等が作用するが、表面保護膜9はDLCの硬質膜で形成されており、しかもDLC硬質膜は下地絶縁膜である酸化シリコン膜との密着性が良好で、表面平滑性が高く、低摩擦性を有するため、表面保護膜9に剥離や摩耗等を生じることはない。したがって、個別電極5の第1の絶縁膜7として一般的に使用されるTEOS−SiO2膜であっても、DLC硬質膜で表面を保護されているため、TEOS−SiO2膜への影響が少なく、TEOS−SiO2膜の絶縁性や密着性等の特性を保つことができる。
また、このインクジェットヘッド10は、上記のように構成された静電アクチュエータ部4を備えているので、静電アクチュエータ部4を微小化しても駆動耐久性および駆動の安定性に優れ、高速駆動および高密度化が可能となる。
次に、絶縁膜を有する静電アクチュエータの発生圧力について説明する。
駆動時における振動板6を吸引する静電圧力(発生圧力)Pは、静電エネルギーをE、振動板6の個別電極5に対する任意の位置をx、振動板6の面積をS、印加電圧をV、絶縁膜の厚さをt、真空中の誘電率をε0、絶縁膜の比誘電率をεrとすると、以下の式で表される。
Figure 0004379511
また、振動板6の駆動時における平均圧力Peは、振動板6が駆動していない時の振動板6から個別電極5までの距離(ギャップの距離)をdとして、以下の式で表される。
Figure 0004379511
そして、異なる材料の絶縁膜、例えば酸化シリコンとアルミナの2種類の材料よりなる絶縁膜を設けた場合の静電アクチュエータにおける平均圧力Peは、酸化シリコンの膜厚をt1、アルミナの膜厚をt2、酸化シリコンの比誘電率をε1、アルミナの比誘電率をε2とすると、式(2)から式(3)を導くことができる。また、表面保護膜9のDLCの膜厚をt3、比誘電率をε3とすると、式(3a)となる。
Figure 0004379511
上記の式(2)から、絶縁膜の比誘電率が大きいほど、あるいは絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比(t/ε)が小さいほど、平均圧力Peが高くなることが分かる。従って、酸化シリコンより比誘電率の高いHigh−k材を絶縁膜として適用すれば、静電アクチュエータにおける発生圧力を高くすることができる。
また、絶縁膜としてHigh−k材を適用したインクジェットヘッド10の場合、振動板6の面積を小さくしてもインク滴の吐出に必要なパワーを得ることが可能となる。このため、インクジェットヘッド10において振動板6の幅を小さくして、吐出室21のピッチ、すなわちノズル11のピッチを小さくすることにより解像度を上げることができ、より高精細な印刷を高速で行うことのできるインクジェットヘッド10を得ることができる。さらに振動板6の長さを短くすることにより、インク流路における応答性を向上して駆動周波数を上げることができ、より高速の印刷を行うことが可能となる。
また例えば、第2の絶縁膜8の比誘電率を全体として2倍にすれば、第2の絶縁膜8の厚さを2倍にしてもほぼ同じ発生圧力が得られるため、静電アクチュエータにおけるTDDB(Time Depend Dielectric Breakdown、長時間の絶縁破壊強度)、TZDB(Time Zero Dielectric Breakdown、瞬間における絶縁破壊強度)等の耐絶縁破壊強度をほぼ2倍にできることが分かる。
表1に、本発明の実施形態1〜11において適用する各種絶縁膜、表面保護膜の特性を示す。表1から、アルミナ(Al23)と酸化ハフニウム(HfO2)は共に比誘電率が酸化シリコン(SiO2)に比べて非常に大きい。従って、絶縁膜として、アルミナや酸化ハフニウム等の高誘電材料を使用すれば、静電アクチュエータの発生圧力を向上させることが可能となる。
Figure 0004379511
また、上記の式(2)、式(3)から、静電アクチュエータの発生圧力の向上に関係するパラメータは、絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比(t/ε)、または実施形態1のように絶縁膜が2種類の異種材料からなる場合は絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比の和(t11+t22)であることから、このパラメータを計算した値を表2に示す。
Figure 0004379511
表2は、従来例と実施形態1の場合を示すものである。表2中、t、εの各添え字の1は酸化シリコン、添え字2はアルミナ、添え字3はDLCを表す。従来例は、絶縁膜として酸化シリコンのみを110nmの厚さで形成したものであり、実施形態1は、上記のように第1及び第2の絶縁膜の酸化シリコン膜が計80nm、第2の絶縁膜のアルミナ膜が40nm、DLC膜が5nmである。なお、実施形態1以下において、比誘電率は、酸化シリコンを3.8、アルミナを7.8、酸化ハフニウムを18.0、DLCを4.0として計算した。
本実施形態1の静電アクチュエータは、前述のように、振動板6側の第2の絶縁膜8が、高誘電材料のアルミナを用いているため、従来の酸化シリコン膜のみを設けた静電アクチュエータと比較すると、以下のような効果がある。
(1)アクチュエータの発生圧力が向上する。
High−k材のアルミナ膜を使用することで、表2のようにt/εの値を小さくできるため、静電アクチュエータの発生圧力を向上させることができる。
(2)絶縁耐圧を確保できる。
絶縁耐圧に優れた酸化シリコン膜とアルミナ膜が十分な厚さで成膜されているため、必要な絶縁耐圧を確保することができる。
(3)接合強度を確保できる。
High−k材上に酸化シリコン膜を積層することで、この酸化シリコン膜を介してキャビティ基板と電極基板を陽極接合するので、従来の静電アクチュエータと同等の接合強度を確保できる。また、酸化シリコンどうしの接合となるため、アクチュエータ内への水分侵入を確実に防止できる効果もある。
(4)駆動耐久性が向上する。
表面保護膜として、第1の絶縁膜上にDLC膜が形成されているので静電アクチュエータの駆動耐久性を大幅に向上させることができる。
(5)リーク電流の低減が可能である。
High−k材上に酸化シリコン膜を積層することで、従来の静電アクチュエータと同等程度にリーク電流を低減できる。
また、DLC膜を形成する場合は、本実施形態1のように、電極基板3を構成するガラス基板上に形成するほうが望ましい。その理由としては以下の2つがあげられる。
(a)DLC膜は接合強度が低いため、キャビティ基板2と電極基板3(ガラス基板)との接合部分のDLC膜を除去する必要がある。DLC膜の除去の際はパターニングが必要であり、ガラス基板側にDLC膜を形成したほうがパターニングが容易で、より確実、簡便に除去できるからである。
(b)DLC膜は膜応力が高いため、薄膜の振動板側にDLC膜を形成すると、振動板が撓み、振動板当接に必要な当接電圧を印加しても、部分的に当接しない場合があるためである。一方、ガラス基板側にDLC膜を形成する場合、絶縁膜、ITO膜の下は厚いガラスであるため、振動板側にDLC膜を形成する場合に比べて、応力の影響を受けにくい。
上記(a)についてさらに説明すると、例えば振動板側にDLC膜を形成した場合、接合部分のDLC膜を完全に除去するためには、非常に高精度のパターニングが必要である。仮に接合部の面積より狭い範囲でしかDLC膜を除去できなかった場合、わずかに除去できなかったDLC膜により、アクチュエータの接合強度が部分的に低下する可能性がある。
また、接合部の面積より広い範囲でDLC膜を除去した場合、相手側の個別電極表面に直接接触する絶縁膜露出部分が生じる可能性があり、振動板の応力集中等により局所的に寿命が低下する可能性がある。
一方、ガラス基板側にDLC膜を形成した場合、接合部分のDLC膜を完全に除去するためにはパターニングによる完全除去を行えばよく、しかも個別電極部分は表面より下がった低い位置に設けられているためDLC膜の除去は容易である。そのため、より確実、簡便にアクチュエータの接合強度を確保することができる。
従って、DLC膜を表面保護膜として使用する場合は、DLC膜をガラス基板側に形成することが望ましい。
また、DLC膜は実施形態1以下のそれぞれの図面に示されるように、個々の個別電極5の対向面における第1の絶縁膜7の表面、または/および、個々の振動板6の対向面における第2の絶縁膜8の表面に、それぞれ個別に形成される。
実施形態2.
図6は本発明の実施形態2に係るインクジェットヘッド10の概略断面図、図7は図6のB部の拡大断面図、図8は図6のb−b拡大断面図である。なお、実施形態2以下において、特に断らない限り上記の実施形態1と対応する部分には同じ符号を付して説明は省略する。
本実施形態2における静電アクチュエータ部4Aは、振動板6側の第2の絶縁膜8として、実施形態1のアルミナに代えて酸化ハフニウムを用い、酸化ハフニウム膜8cと酸化シリコン膜8aの積層構造とし、個別電極5側の第1の絶縁膜7は実施形態1と同様に酸化シリコン膜とし、その上にDLCからなる表面保護膜9を形成するものである。
膜厚については、第1の絶縁膜7の酸化シリコン膜を40nm、第2の絶縁膜8のうち酸化ハフニウム膜8cを40nm、酸化シリコン膜8aを50nmとし、表面保護膜9のDLC膜を5nmとしている。また、ギャップGの距離は200nm、個別電極5は100nmの厚さである。
本実施形態2の静電アクチュエータの発生圧力の向上に関係するパラメータ(絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比)を計算した値を表3に示す。表3中、t、εの各添え字の1は酸化シリコン、添え字2は酸化ハフニウム、添え字3はDLCを表す。従来例は表2と同じである。
Figure 0004379511
本実施形態2では、振動板6側の第2の絶縁膜8として、アルミナよりも比誘電率が高い酸化ハフニウムを使用し酸化ハフニウム膜8cと酸化シリコン膜8aの積層構造としているので、表3のようにt/εの値が小さくなるため、実施形態1よりも静電アクチュエータの発生圧力を向上させることができる。
絶縁耐圧、接合強度、駆動耐久性及びリーク電流については実施形態1と同様の効果がある。
実施形態3.
図9は本発明の実施形態3に係るインクジェットヘッド10の概略断面図、図10は図9のC部の拡大断面図、図11は図9のc−c拡大断面図である。
本実施形態3における静電アクチュエータ部4Bは、実施形態2と逆の絶縁膜の構成とするものである。すなわち、個別電極5側の第1の絶縁膜7として、酸化ハフニウム膜7cと酸化シリコン膜7aの積層構造とし、更にこの酸化シリコン膜7aの上にDLCからなる表面保護膜9を形成し、振動板6側の第2の絶縁膜8としてシリコン熱酸化膜を形成するものである。
膜厚については、第1の絶縁膜7のうち酸化ハフニウム膜7cを40nm、酸化シリコン膜7aを40nm、第2の絶縁膜8のシリコン熱酸化膜を50nmとし、表面保護膜9のDLC膜を5nmとしている。ギャップGの距離は200nm、個別電極5は100nmの厚さである。
本実施形態3の静電アクチュエータの発生圧力の向上に関係するパラメータ(絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比)を計算した値を表4に示す。表4中、t、εの各添え字の1は酸化シリコン、添え字2は酸化ハフニウム、添え字3はDLCを表す。従来例は表2と同じである。
Figure 0004379511
本実施形態3では、実施形態2と同様に比誘電率の高い酸化ハフニウムを使用しているので、実施形態1よりも静電アクチュエータの発生圧力を向上させることができる。
絶縁耐圧については、振動板側に絶縁耐圧に優れたシリコン熱酸化膜が十分な厚さで形成されているので、絶縁耐圧を向上させることが可能である。
接合強度、駆動耐久性及びリーク電流については実施形態1と同様の効果がある。
なお、本実施形態3においては、表面保護膜9のDLC膜を個別電極5側の第1の絶縁膜7上に形成したが、このDLC膜は振動板6側の第2の絶縁膜8としてのシリコン熱酸化膜上に形成してもよい。
実施形態4.
図12は本発明の実施形態4に係るインクジェットヘッド10の概略断面図、図13は図12のD部の拡大断面図、図14は図12のd−d拡大断面図である。
本実施形態4における静電アクチュエータ部4Cは、個別電極5側の第1の絶縁膜7として、酸化シリコン膜7aとその上に酸化ハフニウム膜7cを積層し、更にその上にDLCからなる表面保護膜9を形成し、振動板6側の第2の絶縁膜8として、シリコン熱酸化膜を形成するものである。なお、DLC膜はこのシリコン熱酸化膜上に形成してもよい。
膜厚については、第1の絶縁膜7のうち酸化シリコン膜7aを40nm、酸化ハフニウム膜7cを40nm、第2の絶縁膜8のシリコン熱酸化膜を50nmとし、表面保護膜9のDLC膜を5nmとしている。ギャップGの距離は200nm、個別電極5は100nmの厚さである。
本実施形態4の静電アクチュエータの発生圧力の向上に関係するパラメータ(絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比)を計算した値を表5に示す。表5中、t、εの各添え字の1は酸化シリコン、添え字2は酸化ハフニウム、添え字3はDLCを表す。従来例は表2と同じである。
Figure 0004379511
本実施形態4では、実施形態2と同様に比誘電率の高い酸化ハフニウムを使用しているので、実施形態1よりも静電アクチュエータの発生圧力を向上させることができる。
絶縁耐圧については、振動板側に絶縁耐圧に優れたシリコン熱酸化膜が十分な厚さで形成されているので、絶縁耐圧を向上させることが可能である。
接合強度、駆動耐久性及びリーク電流については実施形態1と同様の効果がある。
実施形態5.
図15は本発明の実施形態5に係るインクジェットヘッド10の概略断面図、図16は図15のE部の拡大断面図、図17は図15のe−e拡大断面図である。
本実施形態5における静電アクチュエータ部4Dは、振動板6側の第2の絶縁膜8として、アルミナ膜8bと酸化シリコン膜8aの積層構造とし、個別電極5側の第1の絶縁膜7として、酸化シリコン膜を形成するものである。そして更に、第1及び第2の絶縁膜7、8の両方の表面にDLCからなる表面保護膜9を形成するものである。
膜厚については、第1の絶縁膜7の酸化シリコン膜を40nm、第2の絶縁膜8のうちアルミナ膜8bを50nm、酸化シリコン膜8aを30nmとし、表面保護膜9のDLC膜を5nmずつとしている。ギャップGの距離は200nm、個別電極5は100nmの厚さである。
本実施形態5の静電アクチュエータの発生圧力の向上に関係するパラメータ(絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比)を計算した値を表6に示す。表6中、t、εの各添え字の1は酸化シリコン、添え字2はアルミナ、添え字3はDLCを表す。従来例は表2と同じである。
Figure 0004379511
本実施形態5では、第1及び第2の絶縁膜7、8の両方の表面にDLCからなる表面保護膜9を形成しているので、アクチュエータの駆動による接触帯電を伴う、アクチュエータの帯電量増加を最低限に抑えることが可能となり、アクチュエータの駆動耐久性が格段に向上する効果がある。
絶縁耐圧、接合強度及びリーク電流については、実施形態1と同様の効果がある。
実施形態6.
図18は本発明の実施形態6に係るインクジェットヘッド10の概略断面図、図19は図18のF部の拡大断面図、図20は図18のf−f拡大断面図である。
本実施形態6における静電アクチュエータ部4Eは、DLCからなる表面保護膜9を実施形態1とは反対に振動板6側の第2の絶縁膜8の表面上に形成するものである。第1及び第2の絶縁膜7、8の構成は、実施形態1と同じである。
膜厚については、第1の絶縁膜7の酸化シリコン膜を40nm、第2の絶縁膜8のうちアルミナ膜8bを40nm、酸化シリコン膜8aを40nmとし、表面保護膜9のDLC膜を5nmとしている。ギャップGの距離は200nm、個別電極5は100nmの厚さである。
本実施形態6の静電アクチュエータの発生圧力の向上に関係するパラメータ(絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比)を計算した値を表7に示す。表7中、t、εの各添え字の1は酸化シリコン、添え字2はアルミナ、添え字3はDLCを表す。従来例は表2と同じである。
Figure 0004379511
本実施形態6の効果は、実施形態1と同様である。振動板側にDLCを設けるメリットとしては、シリコンはガラスに対し、より平滑な膜を、面内に渡り均一な状態で形成することができ、その結果ウエハ内のアクチュエータ特性のばらつきを抑えることができるという点がある。また当接電圧の低電圧化を狙い振動板を薄板化した場合には、振動板側に応力の大きいDLCを設けることで、振動板の離脱に必要な復元力を得やすく、アクチュエータを低電圧駆動できるというメリットもある。
なお、以上の各実施形態では、第1及び第2の絶縁膜7、8のいずれか一方を、酸化シリコンとHigh−k材とを積層した絶縁膜としたが、この積層構造の絶縁膜は第1及び第2の絶縁膜7、8の両方に設けてもよいものである。
実施形態7.
図21は本発明の実施形態7に係るインクジェットヘッド10Aの概略断面図、図22は図21のG部の拡大断面図、図23は図21のg−g拡大断面図である。
本実施形態7における静電アクチュエータ部4Fは、個別電極5側の第1の絶縁膜7は酸化シリコン膜7aのみの単層構造とし、振動板6側の第2の絶縁膜8は最下層を酸化ハフニウム膜8cとし、その上にアルミナ膜8bを積層する2層の絶縁構造としたものである。そして更に、酸化シリコン膜7aの表面にDLCからなる表面保護膜9を形成するものである。
膜厚については、第1の絶縁膜7の酸化シリコン膜7aを70nm、第2の絶縁膜8のうち酸化ハフニウム膜8cを20nm、アルミナ膜8bを40nmとしている。また、表面保護膜9のDLC膜の厚さは5nmである。ギャップGの距離は200nmで、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)からなる個別電極5の厚さは100nmとしている。
ここで、静電アクチュエータの発生圧力について説明する。
異なる材料の絶縁膜、例えば酸化シリコンとアルミナ、酸化ハフニウムの3種類の異種材料よりなる絶縁膜を設けた場合の静電アクチュエータにおける平均圧力Peは、酸化シリコンの膜厚をt1、アルミナの膜厚をt2、酸化ハフニウムの膜厚をt3、酸化シリコンの比誘電率をε1、アルミナの比誘電率をε2、酸化ハフニウムの誘電率をε3とすると、式(2)から式(4)を導くことができる。また、表面保護膜9のDLCの膜厚をt4、比誘電率をε4とすると、式(4a)となる。
Figure 0004379511
また、上記の式(2)、式(4)あるいは式(4a)から、静電アクチュエータの発生圧力の向上に関係するパラメータは、絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比(t/ε)、または実施形態7のように絶縁膜が3種類の異種材料からなる場合は絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比の和(t11+t22+t33)であることから、このパラメータを計算した値を表8に示す。
Figure 0004379511
表8は、従来例と実施形態7の場合を示すものである。表8中、t、εの各添え字の1は酸化シリコン、添え字2はアルミナ、添え字3は酸化ハフニウム、添え字4はDLCを表す。従来例は、絶縁膜として酸化シリコンのみを110nmの厚さで形成したものであり、実施形態7は、上記のように第1の絶縁膜の酸化シリコン膜7aが70nm、第2の絶縁膜のうち酸化ハフニウム膜8cが20nm、アルミナ膜8bが40nmである。また、表面保護膜9のDLC膜が5nmである。
本実施形態7の静電アクチュエータは、前述のように、振動板6側の第2の絶縁膜8が、アルミナと酸化ハフニウムのHigh−k材どうしを積層した絶縁構造となっているため、従来の酸化シリコン膜のみを設けた静電アクチュエータと比較すると、以下のような効果がある。
(1)アクチュエータの発生圧力が向上する。
High−k材のアルミナ膜、酸化ハフニウム膜を使用することで、表8のようにt/εの値を小さくできるため、静電アクチュエータの発生圧力を向上させることができる。
(2)絶縁耐圧を確保できる。
絶縁耐圧に優れた酸化シリコン膜が十分な厚さで成膜されているため、必要な絶縁耐圧を確保することができる。
(3)接合強度を確保できる。
接合強度が酸化ハフニウム膜よりも高いアルミナ膜を接合面側に形成することで、最低限必要な接合強度を確保することができる。
(4)駆動耐久性が向上する。
表面保護膜として、第1の絶縁膜の酸化シリコン膜上にDLC膜が形成されているので、静電アクチュエータの駆動耐久性を大幅に向上させることができる。
実施形態8.
図24は本発明の実施形態8に係るインクジェットヘッド10Aの概略断面図、図25は図24のH部の拡大断面図、図26は図24のh−h拡大断面図である。
本実施形態8における静電アクチュエータ部4Gは、実施形態7と逆の絶縁膜の構成とするものである。すなわち、個別電極5側の第1の絶縁膜7として、酸化ハフニウム膜7cとその上にアルミナ膜7bのHigh−k材どうしを積層する構造とし、振動板6側の第2の絶縁膜8として、シリコン熱酸化膜8aを形成するものである。また、DLCからなる表面保護膜9は第1の絶縁膜7のアルミナ膜7b上に形成されている。
膜厚については、第1の絶縁膜7のうち酸化ハフニウム膜7cを20nm、アルミナ膜7bを40nm、第2の絶縁膜8のシリコン熱酸化膜8aを70nmとし、表面保護膜9のDLC膜を5nmとしている。また、ギャップGの距離は200nm、個別電極5は100nmの厚さである。
本実施形態8の静電アクチュエータの発生圧力の向上に関係するパラメータ(絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比)を計算した値を表9に示す。表9中、t、εの各添え字の1は酸化シリコン、添え字2はアルミナ、添え字3は酸化ハフニウム、添え字4はDLCを表す。従来例は表2と同じである。
Figure 0004379511
本実施形態8では、実施形態7と逆の絶縁構造であるが、絶縁耐圧に優れたシリコン熱酸化膜8aを振動板6側の第2の絶縁膜8として十分な厚さで形成しているため、実施形態7よりも絶縁耐圧が高くなる。
アクチュエータの発生圧力及び駆動耐久性については実施形態7と同様の効果がある。 接合強度については、酸化シリコンどうしの接合となるため、実施形態7よりも高い接合強度を確保することができる。
さらに、製造プロセス面では、シリコン基板の接合面におけるシリコン熱酸化膜8aを除去する必要はないので、実施形態7よりも製造が容易であり、コスト低減につながる。
実施形態9.
図27は本発明の実施形態9に係るインクジェットヘッド10Aの概略断面図、図28は図27のI部の拡大断面図、図29は図27のi−i拡大断面図である。
本実施形態9における静電アクチュエータ部4Hは、実施形態7と同一の絶縁膜の構成であるが、DLCからなる表面保護膜9を第2の絶縁膜8のアルミナ膜8b上に形成する点が実施形態7と相違している。
膜厚については、第1の絶縁膜7の酸化シリコン膜7aを70nm、第2の絶縁膜8のうち酸化ハフニウム膜8cを20nm、アルミナ膜8bを40nmとし、表面保護膜9のDLC膜を5nmとしている。ギャップGの距離は200nm、個別電極5は100nmの厚さである。
本実施形態9の静電アクチュエータの発生圧力の向上に関係するパラメータ(絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比)を計算した値を表10に示す。表10中、t、εの各添え字の1は酸化シリコン、添え字2はアルミナ、添え字3は酸化ハフニウム、添え字4はDLCを表す。従来例は表2と同じである。
Figure 0004379511
本実施形態9の効果は実施形態7と同じである。振動板側にDLCを設けるメリットとしては、シリコンはガラスに対し、より平滑な膜を、面内に渡り均一な状態で形成することができ、その結果ウエハ内のアクチュエータ特性のばらつきを抑えることができるという点がある。また当接電圧の低電圧化を狙い振動板を薄板化した場合には、振動板側に応力の大きいDLCを設けることで、振動板の離脱に必要な復元力を得やすく、アクチュエータを低電圧駆動できるというメリットもある。
実施形態10.
図30は本発明の実施形態10に係るインクジェットヘッド10Aの概略断面図、図31は図30のJ部の拡大断面図、図32は図30のj−j拡大断面図である。
本実施形態10における静電アクチュエータ部4Iは、実施形態8と同一の絶縁膜の構成とし、更にDLCからなる表面保護膜9を第2の絶縁膜8のシリコン熱酸化膜8a上にも形成する点が実施形態8と相違している。すなわち、表面保護膜9のDLC膜は第1及び第2の絶縁膜7、8の両方に形成するものである。
膜厚については、第1の絶縁膜7のうち酸化ハフニウム膜7cを20nm、アルミナ膜7bを40nm、第2の絶縁膜8のシリコン熱酸化膜8aを70nmとし、表面保護膜9のDLC膜を5nmずつとしている。ギャップGの距離は200nm、個別電極5は100nmの厚さである。
本実施形態10の静電アクチュエータの発生圧力の向上に関係するパラメータ(絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比)を計算した値を表11に示す。表11中、t、εの各添え字の1は酸化シリコン、添え字2はアルミナ、添え字3は酸化ハフニウム、添え字4はDLCを表す。従来例は表2と同じである。
Figure 0004379511
本実施形態10では、第1及び第2の絶縁膜7、8の両方にDLCからなる表面保護膜9を設けているので、アクチュエータの駆動による接触帯電を伴う、アクチュエータの帯電量増加を最低限に抑えることが可能となり、アクチュエータの駆動耐久性が更に向上する。アクチュエータの発生圧力、絶縁耐圧及び接合強度については実施形態8と同様の効果がある。
実施形態11.
図33は本発明の実施形態11に係るインクジェットヘッド10Aの概略断面図、図34は図33のK部の拡大断面図、図35は図33のk−k拡大断面図である。
本実施形態11における静電アクチュエータ部4Jは、個別電極5側の第1の絶縁膜7として、アルミナ膜7bを形成し、その上にDLCからなる表面保護膜9を形成し、振動板6側の第2の絶縁膜8として、アルミナ膜8bと酸化ハフニウム膜8cを積層するものである。但しこの場合、酸化ハフニウムは接合強度が低いため、キャビティ基板2と電極基板3との接合部36における酸化ハフニウム膜8cの部分を除去し、アルミナ膜8bを介して両基板2、3を接合することにしている。従って、実施形態7と同様にアクチュエータとして最低限必要な接合強度を確保することができる。
膜厚については、第1の絶縁膜7のアルミナ膜7bを40nm、第2の絶縁膜8のうちアルミナ膜8bを90nm、酸化ハフニウム膜8cを20nmとし、表面保護膜9のDLC膜を5nmとしている。ギャップGの距離は200nm、個別電極5は100nmの厚さである。
本実施形態11の静電アクチュエータの発生圧力の向上に関係するパラメータ(絶縁膜の厚さに対する比誘電率の比)を計算した値を表12に示す。表12中、t、εの各添え字の1はアルミナ、添え字2は酸化ハフニウム、添え字3はDLCを表す。従来例は表2と同じである。
Figure 0004379511
本実施形態11では、表12にみられるようにt/εの値がもっとも小さいため、実施形態1〜10に比べて静電アクチュエータの発生圧力をより一層向上させることができる。
絶縁耐圧については、振動板側に十分な厚みのアルミナ膜8bを設けているので必要な絶縁耐圧を確保することができる。
接合強度及び駆動耐久性については実施形態7と同様の効果がある。
なお、以上の実施形態7〜11では、第1及び第2の絶縁膜7、8のいずれか一方を、High−k材どうしを積層した絶縁膜としたが、この積層構造の絶縁膜は第1及び第2の絶縁膜7、8の両方に設けてもよいものである。
次に、実施形態1〜6に係るインクジェットヘッド10の製造方法の一例について図36から図38を参照して概要を説明する。図36はインクジェットヘッド10の製造工程の概略の流れを示すフローチャート、図37は電極基板3の製造工程の概要を示す断面図、図38はインクジェットヘッド10の製造工程の概要を示す断面図である。
図36において、ステップS1〜S4は電極基板3の製造工程を示すものであり、ステップS5とS6はキャビティ基板2の元になるシリコン基板の製造工程を示すものである。
ここでは、主に実施形態1に示したインクジェットヘッド10の製造方法について説明するが、必要に応じて他の実施形態2〜6についても言及する。
電極基板3は以下のようにして製造される。
まず、硼珪酸ガラス等からなる板厚約1mmのガラス基板300に、例えば金・クロムのエッチングマスクを使用してフッ酸によってエッチングすることにより所望の深さの凹部32を形成する。なお、この凹部32は個別電極5の形状より少し大きめの溝状のものであり、個別電極5ごとに複数形成される。
そして、例えば、スパッタ法によりITO(Indium Tin Oxide)膜を100nmの厚さで形成し、このITO膜をフォトリソグラフィーによりパターニングして個別電極5となる部分以外をエッチング除去して、凹部32の内部に個別電極5を形成する(図36のS1、図37(a))。
次に、個別電極5側の第1の絶縁膜7として、ガラス基板300の接合面側の表面全体に、TEOS(Tetraethoxysilane:テトラエトキシシラン)を原料ガスとして用いたRF−CVD(Chemical Vapor Deposition)法により酸化シリコン膜(SiO2)を40nmの厚さで形成する(図36のS2)。ついで、この酸化シリコン膜の上に、表面保護膜9として、トルエンガスを原料ガスに用いた平行平板型RF−CVD法により、所望の厚みのDLC膜を全面成膜する(図36のS3、図37(b))。
次に、ガラス基板300の接合部36及び個別電極5の端子部5aに対応する部分のみをパターニングして、その部分のDLC膜をO2アッシングにより除去する。DLC膜除去後、更にその部分の酸化シリコン膜をCHF3によるRIE(Reactive Ion Etching)ドライエッチングにより除去する(図36のS4、図37(c))。その後、ブラスト加工等によってインク供給孔33となる孔部33aを形成する。
以上により、実施形態1の電極基板3を作製することができる。
なお、実施形態2の場合は、上記実施形態1の場合と同じである。
実施形態3の場合は、個別電極5側の第1の絶縁膜7として、まず酸化ハフニウム膜7cをECR(Electron Cyclotron Resonance)スパッタ法により、所望の厚さでガラス基板300の接合面側表面全面に成膜した後、更にその上に上記のTEOSを原料ガスとして用いたRF−CVD法により酸化シリコン膜7aを所望の厚さで全面成膜する。そして更に、この酸化シリコン膜7aの上に、表面保護膜9として、トルエンガスを原料ガスに用いた平行平板型RF−CVD法により、所望の厚みのDLC膜を全面成膜する。その後、ガラス基板300の接合部36及び個別電極5の端子部5aに対応する部分のみをパターニングして、その部分のDLC膜をO2アッシングにより除去した後、その部分の酸化シリコン膜7aと酸化ハフニウム膜7bをCHF3によるRIEドライエッチングにより同時に除去する。
実施形態4の場合は、第1の絶縁膜7の酸化ハフニウム膜7cと酸化シリコン膜7aの成膜の順番が実施形態3と反対になるだけであり、実施形態3に準じて行えばよい。
実施形態5の場合は、上記実施形態1の場合と同じである。
実施形態6の場合は、上記実施形態1の場合において、第1の絶縁膜7として酸化シリコン膜をガラス基板300の接合面側全面に成膜した後、個別電極5の端子部5aに対応する部分の酸化シリコン膜のみをCHF3によるRIEドライエッチングにより除去するだけでよい。この場合、ガラス基板300の接合部36の絶縁膜除去は必ずしも必要でない。
以上により、実施形態2〜6の電極基板3を作製することができる。
キャビティ基板2は上記により作製された電極基板3にシリコン基板200を陽極接合してから作製される。
まず、例えば厚さが280μmのシリコン基板200の片面全面に、例えば厚さが0.8μmのボロン拡散層201を形成したシリコン基板200を作製する(図36のS5)。
次に、そのシリコン基板200のボロン拡散層201の表面(下面)上に、第2の絶縁膜8として、まずアルミナ膜8bをECRスパッタ法により、40nmの厚さで全面成膜する。その後、そのアルミナ膜8b上に、TEOSを原料ガスとして用いたRF−CVD法により酸化シリコン膜8aを40nmの厚さで形成する(図36のS6、図38(a))。
なお、実施形態2の場合は、上記アルミナ膜に代えて酸化ハフニウム膜8cをボロン拡散層201の表面上に全面成膜すればよい。
実施形態3及び実施形態4の場合は、好ましくは熱酸化法により、シリコン熱酸化膜をボロン拡散層201の表面上に全面成膜するとよい。
実施形態5及び実施形態6の場合は、上記の実施形態1と同様にアルミナ膜8bと酸化シリコン膜8aを積層させた後に、表面保護膜9としてDLC膜を酸化シリコン膜8a上に全面成膜する。その後、シリコン基板200の電極基板3との接合部に対応する部分のみをパターニングして、その部分のDLC膜をO2アッシングにより除去する。
以上により、実施形態2〜6のシリコン基板200を作製することができる。
次に、以上により作製されたシリコン基板200を上記電極基板3上にアライメントして陽極接合する(図36のS7、図38(b))。
ついで、この接合済みシリコン基板200の表面全面を研磨加工して、厚さを例えば50μm程度に薄くし(図36のS8、図38(c))、さらにこのシリコン基板200の表面全面をウェットエッチングによりライトエッチングして加工痕を除去する(図36のS9)。
次に、薄板に加工された接合済みシリコン基板200の表面にフォトリソグラフィーによってレジストパターニングを行い(図36のS10)、ウェットエッチングまたはドライエッチングによってインク流路溝を形成する(図36のS11)。これによって、吐出室21となる凹部22、リザーバ23となる凹部24および電極取り出し部34となる凹部27が形成される(図38(d))。その際、ボロン拡散層201の表面でエッチングストップがかかるので、振動板6の厚さを高精度に形成することができるとともに、表面荒れを防ぐことができる。
次に、ICP(Inductively Coupled Plasma)ドライエッチングにより、凹部27の底部を除去して電極取り出し部34を開口した後(図38(e))、静電アクチュエータの内部に付着している水分を除去する(図36のS12)。水分除去はこのシリコン基板を例えば真空チャンバ内に入れ、窒素雰囲気にして行う。そして、所要時間経過後、窒素雰囲気下でギャップ開放端部にエポキシ樹脂等の封止材35を塗布して気密に封止する(図36のS13、図38(f))。このように静電アクチュエータ内部(ギャップ内)の付着水分を除去した後、気密封止することによって、静電アクチュエータの駆動耐久性を向上させることができる。
また、マイクロブラスト加工等により凹部24の底部を貫通させてインク供給孔33を形成する。さらに、インク流路溝の腐食を防止するため、このシリコン基板の表面にプラズマCVD法によりTEOS−SiO2膜からなるインク保護膜(図示せず)を形成する。また、シリコン基板上に金属からなる共通電極26を形成する。
以上の工程を経て電極基板3に接合されたシリコン基板200からキャビティ基板2が作製される。
その後、このキャビティ基板2の表面上に、予めノズル孔11等が形成されたノズル基板1を接着により接合する(図36のS14、図38(g))。そして最後に、ダイシングにより個々のヘッドチップに切断すれば、上述したインクジェットヘッド10の本体部が完成する(図36のS15)。
このインクジェットヘッド10の製造方法によれば、前述したように、アクチュエータの発生圧力が向上し、絶縁耐圧、駆動耐久性および吐出性能に優れた静電アクチュエータを備えるインクジェットヘッドを安価に製造することができる。
また、キャビティ基板2を、予め作製された電極基板3に接合した状態のシリコン基板200から作製するものであるので、その電極基板3によりキャビティ基板2を支持した状態となるため、キャビティ基板2を薄板化しても、割れたり欠けたりすることがなく、ハンドリングが容易となる。したがって、キャビティ基板2を単独で製造する場合よりも歩留まりが向上する。
次に、実施形態7〜11に係るインクジェットヘッド10Aの製造方法の一例について図39から図41を参照して概要を説明する。図39はインクジェットヘッド10Aの製造工程の概略の流れを示すフローチャート、図40は電極基板3の製造工程の概要を示す断面図、図41はインクジェットヘッド10Aの製造工程の概要を示す断面図である。
図39において、ステップS1〜S4は電極基板3の製造工程を示すものであり、ステップS5とS6はキャビティ基板2の元になるシリコン基板の製造工程を示すものである。
ここでは、主に実施形態7に示したインクジェットヘッド10Aの製造方法について説明するが、必要に応じて他の実施形態8〜11についても言及する。
電極基板3は以下のようにして製造される。
まず、硼珪酸ガラス等からなる板厚約1mmのガラス基板300に、例えば金・クロムのエッチングマスクを使用してフッ酸によってエッチングすることにより所望の深さの凹部32を形成する。なお、この凹部32は個別電極5の形状より少し大きめの溝状のものであり、個別電極5ごとに複数形成される。
そして、例えば、スパッタ法によりITO(Indium Tin Oxide)膜を100nmの厚さで形成し、このITO膜をフォトリソグラフィーによりパターニングして個別電極5となる部分以外をエッチング除去して、凹部32の内部に個別電極5を形成する(図39のS1、図40(a))。
次に、個別電極5側の第1の絶縁膜7として、ガラス基板300の接合面側の表面全体に、TEOS(Tetraethoxysilane:テトラエトキシシラン)を原料ガスとして用いたRF−CVD(Chemical Vapor Deposition)法により酸化シリコン膜(TEOS−SiO2)を70nmの厚さで形成する(図39のS2)。ついで、この酸化シリコン膜の上に、表面保護膜9として、トルエンガスを原料ガスに用いた平行平板型RF−CVD法により、所望の厚みのDLC膜を全面成膜する(図39のS3、図40(b))。
次に、ガラス基板300の接合部36及び個別電極5の端子部5aに対応する部分のみをパターニングして、その部分のDLC膜をO2アッシングにより除去する。DLC膜除去後、更にその部分の酸化シリコン膜をCHF3によるRIE(Reactive Ion Etching)ドライエッチングにより除去する(図39のS4、図40(c))。その後、ブラスト加工等によってインク供給孔33となる孔部33aを形成する。
以上により、実施形態7の電極基板3を作製することができる。
なお、実施形態8と実施形態10の場合は、個別電極5側の第1の絶縁膜7として、まず酸化ハフニウム膜7cをECR(Electron Cyclotron Resonance)スパッタ法により、所望の厚さでガラス基板300の接合面側の表面全面に成膜した後、更にその上にアルミナ膜7bを所望の厚さで全面成膜する。そして更に、このアルミナ膜7bの上に、表面保護膜9として、トルエンガスを原料ガスに用いた平行平板型RF−CVD法により、所望の厚さのDLC膜を全面成膜する。その後、ガラス基板300の接合部36及び個別電極5の端子部5aに対応する部分のみをパターニングして、その部分のDLC膜をO2アッシングにより除去した後、その部分のアルミナ膜7bと酸化ハフニウム膜7cをCHF3によるRIEドライエッチングにより同時に除去する。
実施形態9の場合は、実施形態7と同様の方法で個別電極5上に酸化シリコン膜(TEOS−SiO2)を形成するだけでよい。
実施形態11の場合は、個別電極5側の第1の絶縁膜7として、アルミナ膜7bをECRスパッタ法により、所望の厚さでガラス基板300の接合面側の表面全面に成膜した後、このアルミナ膜7bの上に、表面保護膜9として、トルエンガスを原料ガスに用いた平行平板型RF−CVD法により、所望の厚さのDLC膜を全面成膜する。その後、ガラス基板300の接合部36及び個別電極5の端子部5aに対応する部分のみをパターニングして、その部分のDLC膜をO2アッシングにより除去した後、その部分のアルミナ膜7bをCHF3によるRIEドライエッチングにより除去する。
以上により、実施形態7〜11の電極基板3を作製することができる。
キャビティ基板2は上記により作製された電極基板3にシリコン基板200を陽極接合してから作製される。
まず、例えば厚さが280μmのシリコン基板200の片面全面に、例えば厚さが0.8μmのボロン拡散層201を形成したシリコン基板200を作製する(図39のS5)。次に、そのシリコン基板200のボロン拡散層201の表面(下面)上に、第2の絶縁膜8として、まずECRスパッタ法により、酸化ハフニウム膜8cを20nmの厚さで全面成膜し、更にその上にアルミナ膜8bを同じくECRスパッタ法により40nmの厚さで全面成膜する(図39のS6、図41(a))。
なお、実施形態8の場合は、熱酸化法によりシリコン基板200の全面にシリコン熱酸化膜8aを所望の厚さで成膜するだけである。
実施形態9の場合は、実施形態7と同様の方法で酸化ハフニウム膜8cとその上にアルミナ膜8bを全面成膜し、更にそのアルミナ膜8bの上に表面保護膜9としてDLC膜を全面成膜する。その後、ガラス基板300の接合部36に対応する部分を若干大きめにパターニングして、その部分のDLC膜部分をO2アッシングにより除去し下地絶縁膜のアルミナ膜8bを露出させる。
実施形態10の場合は、実施形態8と同様にシリコン熱酸化膜8aを全面成膜した後、ボロン拡散層201の表面上のシリコン熱酸化膜8aの上に表面保護膜9としてDLC膜を全面成膜する。その後、ガラス基板300の接合部36に対応する部分を若干大きめにパターニングして、その部分のDLC膜部分をO2アッシングにより除去し下地絶縁膜のシリコン熱酸化膜8aを露出させる。
実施形態11の場合は、ボロン拡散層201の表面上に、第2の絶縁膜8として、まずECRスパッタ法により、アルミナ膜8bを所望の厚さで全面成膜し、更にその上に酸化ハフニウム膜8cを同じくECRスパッタ法により所望の厚さで全面成膜する。その後、ガラス基板300の接合部36に対応する部分を若干大きめにパターニングして、その部分の酸化ハフニウム膜8cをCHF3によるRIEドライエッチングにより除去し下地絶縁膜のアルミナ膜8bを露出させる。
以上により、実施形態7〜11のシリコン基板200を作製することができる。
次に、以上により作製されたシリコン基板200を上記電極基板3上にアライメントして陽極接合する(図39のS7、図41(b))。
ついで、この接合済みシリコン基板200の表面全面を研磨加工して、厚さを例えば50μm程度に薄くし(図39のS8、図41(c))、さらにこのシリコン基板200の表面全面をウェットエッチングによりライトエッチングして加工痕を除去する(図39のS9)。
次に、薄板に加工された接合済みシリコン基板200の表面にフォトリソグラフィーによってレジストパターニングを行い(図39のS10)、ウェットエッチングまたはドライエッチングによってインク流路溝を形成する(図39のS11)。これによって、吐出室21となる凹部22、リザーバ23となる凹部24および電極取り出し部34となる凹部27が形成される(図41(d))。その際、ボロン拡散層201の表面でエッチングストップがかかるので、振動板6の厚さを高精度に形成することができるとともに、表面荒れを防ぐことができる。
次に、ICP(Inductively Coupled Plasma)ドライエッチングにより、凹部27の底部を除去して電極取り出し部34を開口した後(図41(e))、静電アクチュエータの内部に付着している水分を除去する(図39のS12)。水分除去はこのシリコン基板を例えば真空チャンバ内に入れ、加熱真空引きをすることにより水分を除去する。そして、所要時間経過後、窒素ガスを導入し窒素雰囲気下でギャップ開放端部にエポキシ樹脂等の封止材35を塗布して気密に封止する(図39のS13、図41(f))。このように静電アクチュエータ内部(ギャップ内)の付着水分を除去した後、気密封止することによって、静電アクチュエータの駆動耐久性を向上させることができる。
また、マイクロブラスト加工等により凹部24の底部を貫通させてインク供給孔33を形成する。さらに、インク流路溝の腐食を防止するため、このシリコン基板の表面にプラズマCVD法によりTEOS−SiO2膜からなるインク保護膜(図示せず)を形成する。また、シリコン基板上に金属からなる共通電極26を形成する。
以上の工程を経て電極基板3に接合されたシリコン基板200からキャビティ基板2が作製される。
その後、このキャビティ基板2の表面上に、予めノズル孔11等が形成されたノズル基板1を接着により接合する(図39のS14、図41(g))。そして最後に、ダイシングにより個々のヘッドチップに切断すれば、上述したインクジェットヘッド10Aの本体部が完成する(図39のS15)。
以上の実施形態では、静電アクチュエータおよびインクジェットヘッド、ならびにこれらの製造方法について述べたが、本発明は上記の実施形態に限定されるものでなく、本発明の思想の範囲内で種々変更することができる。例えば、本発明の静電アクチュエータは、光スイッチやミラーデバイス、マイクロポンプ、レーザプリンタのレーザ操作ミラーの駆動部などにも利用することができる。また、ノズル孔より吐出される液状材料を変更することにより、インクジェットプリンタのほか、液晶ディスプレイのカラーフィルタの製造、有機EL表示装置の発光部分の形成、遺伝子検査等に用いられる生体分子溶液のマイクロアレイの製造など様々な用途の液滴吐出装置として利用することができる。
例えば、図42は本発明のインクジェットヘッドを備えるインクジェットプリンタの概要を示すものである。
このインクジェットプリンタ500は、記録紙501を副走査方向Yに向けて搬送するプラテン502と、このプラテン502にインクノズル面が対峙しているインクジェットヘッド10(又は10A)と、このインクジェットヘッド10(又は10A)を主走査方向Xに向けて往復移動させるためのキャリッジ503と、インクジェットヘッド10の各インクノズルにインクを供給するインクタンク504とを有している。
したがって、高解像度、高速駆動のインクジェットプリンタを実現できる。
本発明の実施形態1に係るインクジェットヘッドの概略構成を示す分解斜視図。 組立状態における図1の略右半分の概略構成を示すインクジェットヘッドの断面図。 図2のA部の拡大断面図。 図2のa−a拡大断面図。 図2のインクジェットヘッドの上面図。 本発明の実施形態2に係るインクジェットヘッドの概略断面図。 図6のB部の拡大断面図。 図6のb−b拡大断面図。 本発明の実施形態3に係るインクジェットヘッドの概略断面図。 図9のC部の拡大断面図。 図9のc−c拡大断面図。 本発明の実施形態4に係るインクジェットヘッドの概略断面図。 図12のD部の拡大断面図。 図12のd−d拡大断面図。 本発明の実施形態5に係るインクジェットヘッドの概略断面図。 図15のE部の拡大断面図。 図15のe−e拡大断面図。 本発明の実施形態6に係るインクジェットヘッドの概略断面図。 図18のF部の拡大断面図。 図18のf−f拡大断面図。 本発明に実施形態7に係るインクジェットヘッドの概略断面図。 図21のG部の拡大断面。 図21のg−g拡大断面図。 本発明の実施形態8に係るインクジェットヘッドの概略断面図。 図24のH部の拡大断面図。 図24のh−h拡大断面図。 本発明の実施形態9に係るインクジェットヘッドの概略断面図。 図27のI部の拡大断面図。 図27のi−i拡大断面図。 本発明の実施形態10に係るインクジェットヘッドの概略断面図。 図30のJ部の拡大断面図。 図30のj−j拡大断面図。 本発明の実施形態11に係るインクジェットヘッドの概略断面図。 図33のK部の拡大断面図。 図33のk−k拡大断面図。 インクジェットヘッドの製造工程の概略の流れを示すフローチャート。 電極基板の製造工程の概要を示す断面図。 インクジェットヘッドの製造工程の概要を示す断面図。 インクジェットヘッドの製造工程の概略の流れを示すフローチャート。 電極基板の製造工程の概要を示す断面図。 インクジェットヘッドの製造工程の概要を示す断面図。 本発明のインクジェットヘッドを適用したインクジェットプリンタの一例を示す概略斜視図。
符号の説明
1 ノズル基板、2 キャビティ基板、3 電極基板、4、4A、4B、4C、4D、4E、4F、4G、4H、4I、4J 静電アクチュエータ部、5 個別電極(固定電極)、6 振動板(可動電極)、7 第1の絶縁膜、7a 酸化シリコン膜、7b アルミナ膜、7c 酸化ハフニウム膜、8 第2の絶縁膜、8a 酸化シリコン膜(またはシリコン熱酸化膜)、8b アルミナ膜、8c 酸化ハフニウム膜、9 表面保護膜、10、10A インクジェットヘッド、11 ノズル孔、12 オリフィス、13 ダイヤフラム部、21 吐出室、23 リザーバ、26 共通電極、32 凹部、33 インク供給孔、34 電極取り出し部、35 封止材、36 接合部、40 駆動制御回路(駆動手段)、200 シリコン基板、300 ガラス基板、500 インクジェットプリンタ。

Claims (4)

  1. 基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータの製造方法において、
    前記固定電極が形成されたガラス基板上に、第1の絶縁膜として、酸化シリコン膜を形成する工程と、
    前記可動電極が形成されるシリコン基板の前記ガラス基板との接合側表面全面に、第2の絶縁膜として、酸化シリコンと、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料とを積層した絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1及び第2の絶縁膜の一方または両方の表面にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を形成する工程と、
    前記ガラス基板と前記シリコン基板とを陽極接合する工程と、
    前記シリコン基板の接合面と反対の表面からエッチング加工して前記可動電極を形成する工程と、
    前記固定電極と前記可動電極との間に形成されるギャップの内部に存在する水分を除去する工程と、
    前記ギャップを気密に封止する工程と、
    を有することを特徴とする静電アクチュエータの製造方法。
  2. 基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータの製造方法において、
    前記固定電極が形成されたガラス基板上に、第1の絶縁膜として、酸化シリコンと、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料とを積層した絶縁膜を形成する工程と、
    前記可動電極が形成されるシリコン基板の前記ガラス基板との接合側表面全面に、第2の絶縁膜として、酸化シリコン膜を形成する工程と、
    前記第1及び第2の絶縁膜の一方または両方の表面にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を形成する工程と、
    前記ガラス基板と前記シリコン基板とを陽極接合する工程と、
    前記シリコン基板の接合面と反対の表面からエッチング加工して前記可動電極を形成する工程と、
    前記固定電極と前記可動電極との間に形成されるギャップの内部に存在する水分を除去する工程と、
    前記ギャップを気密に封止する工程と、
    を有することを特徴とする静電アクチュエータの製造方法。
  3. 基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータの製造方法において、
    前記固定電極が形成されたガラス基板上に、第1の絶縁膜として、酸化シリコン膜を形成する工程と、
    前記可動電極が形成されるシリコン基板の前記ガラス基板との接合側表面全面に、第2の絶縁膜として、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料どうしを積層してなる絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1及び第2の絶縁膜の一方または両方の表面にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を形成する工程と、
    前記ガラス基板と前記シリコン基板とを陽極接合する工程と、
    前記シリコン基板の接合面と反対の表面からエッチング加工して前記可動電極を形成する工程と、
    前記固定電極と前記可動電極との間に形成されるギャップの内部に存在する水分を除去する工程と、
    前記ギャップを気密に封止する工程と、
    を有することを特徴とする静電アクチュエータの製造方法。
  4. 基板上に形成された固定電極と、この固定電極に所定のギャップを介して対向配置された可動電極と、前記固定電極と前記可動電極との間に静電気力を発生させて該可動電極に変位を生じさせる駆動手段とを備えた静電アクチュエータの製造方法において、
    前記固定電極が形成されたガラス基板上に、第1の絶縁膜として、酸化シリコンよりも比誘電率が高い誘電材料どうしを積層してなる絶縁膜を形成する工程と、
    前記可動電極が形成されるシリコン基板の前記ガラス基板との接合側表面全面に、第2の絶縁膜として、シリコン熱酸化膜を形成する工程と、
    前記第1及び第2の絶縁膜の一方または両方の表面にセラミックス系硬質膜または炭素系硬質膜からなる表面保護膜を形成する工程と、
    前記ガラス基板と前記シリコン基板とを陽極接合する工程と、
    前記シリコン基板の接合面と反対の表面からエッチング加工して前記可動電極を形成する工程と、
    前記固定電極と前記可動電極との間に形成されるギャップの内部に存在する水分を除去する工程と、
    前記ギャップを気密に封止する工程と、
    を有することを特徴とする静電アクチュエータの製造方法。
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