JP5336840B2 - 搭乗橋 - Google Patents
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Description
搭乗橋の中間通路部は、入れ子式に嵌合された複数の通路体で構成され、この通路体が長手方向に相互に相対移動することによって伸縮する。先端側の通路体は、下部に走行装置が備えられている可動脚によって支持されている。可動脚が走行装置によって走行することによって中間通路部は伸縮し、あるいはターミナルビル側を中心にして揺動する。
これによって、ターミナルビルと航空機との間隔あるいは位置関係の違いに対応している。
走行装置は、たとえば、特許文献1に示されるように、支持梁(横部材)の中央に鉛直軸回りに旋回自在に旋回台が設けられている。旋回台には、下方にピンにて取り付けられた車軸と、車軸の端部にそれぞれ回転可能に取り付けられた左右の車輪とが備えられている。左右の車輪はそれぞれ、別個の駆動モータおよび減速機を介して独立に回転駆動できる構成となっている。
これは幅方向中央部のみの支持であり左右の車輪間隔が狭いし、かつ、車軸がピンによって旋回台に取り付けられているので、搭乗橋に作用する幅方向の外力に対して安定性が少なく、揺れ易いという課題があった。
これは、支持梁の両端下部に、それぞれ鉛直軸回りに旋回自在な支持フレームが設けられている。支持フレームには、車輪が固定されている水平方向に延びる車軸が回転自在に支持されている。そして、車軸の延長部には、走行モータが接続されている。これにより、走行モータを駆動すると、車軸を介して駆動輪が水平軸回りに回転し、走行する。両側の支持フレームは、それぞれ別個のモータによって鉛直軸回りに旋回するように構成されている。
車輪の間隔は、支持梁の長さに略等しいので、特許文献1のものに比べて、車輪の間隔を大きく確保することができる。したがって、搭乗橋の安定性を向上することができる。
また、車輪のサイズアップにも限界が有り、超大型(たとえば、超長型)の搭乗橋を製作する場合の制約条件となる。
特許文献2に示されるものは、各車輪の方向を変化させる支持フレームが別個のモータによって別個に独立して行われるので、両者の旋回角度を適当な値とするために高度で、かつ、複雑な制御が必要であるとともに、駆動装置が各車輪に取り付けられているため、コスト高になる。
すなわち、本発明にかかる搭乗橋は、入れ子式に嵌合されるとともに長手方向に相互に相対移動可能とされている複数の通路体と、先端側の該通路体を支持する支持部材の下部に取り付けられ、走行することで該支持部材を移動させる走行装置と、を備えている搭乗橋であって、該走行装置には、上下方向に延在する軸回りに旋回自在とされた車軸、該車軸に間隔を空けて回動自在に取り付けられた複数の車輪および前記車軸を回転駆動する駆動部材をそれぞれ有し、前記通路体の幅方向に間隔を空けて設けられた一対の走行部と、該一対の走行部における前記車軸の旋回角度を同期させる同期部材と、が備えられていることを特徴とする。
これにより、たとえば、等比級数的に増加する車輪の製造コストを低減することができる。また、車輪が、超大型(たとえば、超長型)の搭乗橋を製作する場合の制約条件となることを抑制できる。
さらに、搭乗橋は、幅方向に間隔を空けて4箇所以上に備えられた車輪によって支持されるので、搭乗橋に作用する幅方向の外力に対して揺れ難くなり、安定性を向上させることができる。
一対の走行部における車軸の旋回角度を同期させる同期部材が備えられているので、同期部材によって両走行部における車輪の走行方向を一致させることができる。したがって、搭乗橋の操縦に、高度で、かつ、複雑な制御が不要となるので、その分安価に製造できるし、搭乗橋を簡単に操縦することができる。
このように、各車軸の旋回部同士を一体的に接続すると、両方の旋回部が一体的に動作、すなわち、回転するので、各車軸の旋回角度、すなわち、車輪の走行方向を簡単に、かつ、正確に同期させることができる。
言い換えると、旋回部の回転量はチェーンによって規制されるので、両方の旋回部の回転量、すなわち、車輪の走行方向を簡単に、かつ、正確に同期させることができる。
また、搭乗橋は、幅方向に間隔を空けて4箇所以上に備えられた車輪によって支持されるので、搭乗橋に作用する幅方向の外力に対して揺れ難くなり、安定性を向上することができる。
さらに、一対の走行部における車軸の旋回角度を同期させる同期部材が備えられているので、安価に製造できるし、搭乗橋を簡単に操縦することができる。
図1は、搭乗橋1の全体概略構成を示す側面図である。
搭乗橋1は、空港のターミナルビルと航空機13とを連絡し、ターミナルビルと航空機13との間に乗客の通行路を形成し、直接の乗り降りを可能にするものである。
搭乗橋1は、ロタンダ5を中心として上下および左右に揺動可能に構成されている。
搭乗橋1は、固定脚15と可動脚17とによって支持されている。
可動脚17は、走行装置19が走行することによって移動するので、それに伴い先端トンネル9が移動する。
ロタンダ5からヘッド11まで、乗客が通行する通路が設けられている。
可動脚17には、先端トンネル9の両側面に取り付けられ、上下方向に延在する左右一対の支柱23が備えられている。
支柱23は、矩形断面をした中空の柱状体が軸線C方向に相互に移動可能に嵌合した構造とされている。上方の柱状体が図示しない駆動手段によって軸線Cに沿って移動することによって支柱23は伸縮する。これにより、先端トンネル9は地面Gからの高さ位置が変化する。
支持梁25は矩形断面をした中空の柱状体である。なお、支柱23および支持梁25の断面形状は矩形状に限らず、略円形状等の他の形状であってもよい。
これにより、たとえば、等比級数的に増加するタイヤ45の製造コストを低減することができる。また、タイヤ45は製造困難なほど大きくする必要が少なくなるので、タイヤ45が超大型(たとえば、超長型)の搭乗橋1を製作する場合の制約条件となることを抑制できる。
本実施形態では、各走行部27における外側のタイヤ45が、支柱23よりも外側に配置されているので、支持面積が増加し、安定性を一層向上させることができる。
これにより、走行モータ47が駆動されると、チェーンを介して車軸43が回転駆動され、2本のタイヤ45が水平軸回りに回転する。その結果、走行部27は走行する。
旋回同期部29には、各旋回部33の外周に同一軸線中心を持つように固定して取り付けられた旋回スプロケット(スプロケット)51,53と、旋回スプロケット51,53の略中間位置に設置された中間スプロケット55と、これらのスプロケットを巻回する旋回同期チェーン(チェーン)57と、旋回同期チェーン57を案内する複数の案内スプロケット59と、中間スプロケットの回転を選択的に停止するブレーキ(停止部材)61と、これらを覆うカバー63と、が備えられている。
案内スプロケット59は、旋回同期チェーン57に張力がかかってそれが緊張するような位置に設置されている。
ブレーキ61は、中間スプロケット55の回転軸に選択的に係合する図示しない摩擦部材を有しており、この摩擦部材を動作させて中間スプロケット55を回転可能としたり、回転しないようにしたりする。
言い換えると、旋回部33に取り付けられた旋回スプロケット51,53は、旋回同期チェーン57が移動した移動量の分だけ回転することになるので、旋回スプロケット51,53は同量回転させられることになる。
このように、旋回部33の回転量は旋回同期チェーン57によって規制されるので、両方の旋回部の回転量、すなわち、車輪の走行方向を簡単に、かつ、正確に同期させることができる。
たとえば、両方の旋回部33に固定されたアームをリンクで接続するようにしてもよいし、また、ギア、ベルトなどで接続するようにしてもよい。
搭乗橋1は、先端トンネル9が図1の二点鎖線で示されるように基端トンネル7と大きく嵌合された状態、すなわち縮長された状態で待機している。
航空機13が到着すると、走行装置19を作動して、搭乗橋1を伸縮させたり、あるいはロタンダ5回りに揺動させたりして、ヘッド11の接続部21が航空機13の乗降部に接続できるようにする。
このとき、各走行部27の旋回部33の回転量は旋回同期チェーン57によって規制されているので、一対の走行部27における旋回部33の回転量、すなわち、タイヤ45の走行方向を簡単に、かつ、正確に同期させることができる。
したがって、搭乗橋1の操縦に、高度で、かつ、複雑な制御が不要となるので、その分安価に製造できるし、搭乗橋1を簡単に操縦することができる。
このとき、旋回部33を作動してタイヤ45が直進するように設定された後、ブレーキ61を作動し、中間スプロケット55が回転しないようにする。
中間スプロケット55が回転しないと、旋回同期チェーン57が移動できないので、旋回部33が回転できない。
旋回部33が回転できないと、直線走行中にタイヤ45等に偏った力が作用しても方向が変化することがない、すなわち、タイヤ45のぶれがなくなるので、安定した走行を行うことができる。
次いで、ヘッド11の接続部21と航空機13の乗降部との接続作業を行う。
7 基端トンネル
9 先端トンネル
17 可動脚
19 走行装置
27 走行部
29 旋回同期部
43 車軸
45 タイヤ
47 走行モータ
51,53 旋回スプロケット
57 旋回同期チェーン
61 ブレーキ
C 軸線
L 長手方向
Claims (2)
- 入れ子式に嵌合されるとともに長手方向に相互に相対移動可能とされている複数の通路体と、
先端側の該通路体を支持する支持部材の下部に取り付けられ、走行することで該支持部材を移動させる走行装置と、を備えている搭乗橋であって、
該走行装置には、
上下方向に延在する軸回りに旋回自在とされた車軸、一つの該車軸に間隔を空けて回動自在に取り付けられた複数の車輪および前記一つの車軸を回転駆動する一つの駆動部材をそれぞれ有し、前記通路体の幅方向に間隔を空けて設けられた一対の走行部と、
該一対の走行部における前記車軸の旋回角度を同期させる同期部材と、が備えられ、
前記一対の走行部にて、前記複数の車輪のすべては、同軸上に前記通路体の幅方向に間隔を空けて配置されており、
前記同期部材は、前記各車軸の旋回部同士を一体的に接続するように、前記各車軸の旋回部に取り付けられたスプロケットと、これらスプロッケット間を周回するチェーンと、で構成されており、
前記チェーンの移動を停止させる停止部材が更に備えられていることを特徴とする搭乗橋。 - 前記同期部材は、前記各車軸の旋回部同士を一体的に接続するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載された搭乗橋。
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