JP5335719B2 - Rfidラベル、その折返し起立方法およびその貼付け方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、無線によりデータ交信が可能なRFIDインレットは、バーコードより記憶容量が多い利点がある反面、金属材料が近傍にある場合、あるいは金属面に接触している場合などには、データ交信に悪影響があるという問題がある。
図8は、一般的なRFIDラベル用プリンター1(サーマルプリンター)の概略側面図、図9は、同、概略平面図であって、RFIDラベル用プリンター1は、RFIDラベル2の供給部3と、移送路4と、データ読取り書込み部5(リーダーライター)と、印字部6と、を有する。
ラベル本体8の表面には印字部6において必要な情報、たとえば管理番号10やバーコード11を印字可能とする。
RFIDインレット9は、ICチップ12およびRFIDアンテナ13を有し、UHF帯、HF帯あるいはマイクロ波帯その他所定の周波数帯の電波および電磁的作用などにより、データ読取り書込み部5においてICチップ12に必要なデータの無線による読み取りおよび書き込みを行う。
ワイヤ状の線材Wには、RFIDラベル2を貼り付けにくいために、結束バンドSにRFIDラベル2を貼り付けることになる。
しかして、図示のように、たとえば円筒形状体Cは、外径が約120cm、長さが最大150cm、結束バンドSの幅が約2〜3cmであって、RFIDラベル2としては、図示のような細長形状(たとえば、全体長さが約38〜40cm、RFIDインレット9の長さが約10cm、RFIDインレット9を除いたラベル本体8だけでも約28〜30cm、幅が2〜3cm)のものを準備し、結束バンドSの長さ方向に沿って貼り付けざるを得ない。しかも、線材Wは金属であるため、RFIDインレット9の部分を図示のように折曲げ線17において折り曲げて、結束バンドSおよび線材Wの表面から起立させ、線材Wから遠ざかるようにしておく必要がある。
図11(2)に示すように、細長形状としたRFIDラベル2であれば、従来までのRFIDラベル用プリンター1に装填して印字部6により印字は可能ではあるが、RFIDインレット9におけるRFIDアンテナ13の方向がデータ読取り書込み部5におけるリーダーライターアンテナ14の方向と直交することになるため、無線によるデータ交信が困難である。
図11(3)に示すように、RFIDラベル2を移送方向に細長形状とし、RFIDインレット9のRFIDアンテナ13をデータ読取り書込み部5におけるリーダーライターアンテナ14と平行にするように配置すれば、データ交信自体は可能であっても、RFIDインレット9におけるRFIDアンテナ13を小型化せざるを得ず、リーダーライターアンテナ14との間の応答性が低下し、交信効率自体を必要レベルに上げることが困難である。
すなわち、データ読取り書込み部5を有するRFIDラベル用プリンター1において細長形状のRFIDラベル2を装填して、データ交信および印字を的確に行うとともに、細長状の金属面にRFIDインレット9を起立させた状態でラベル本体8を貼り付けることができるようなRFIDラベル2の開発が要請されるに到った。
ついで前記領域境界線において前記ラベル本体領域に対して前記RFID領域を折り返して、前記ラベル本体領域の平面から前記RFID領域を起立させ、
前記RFID領域に形成してある貼付け補助領域を、前記RFID領域を前記ラベル本体領域に対して起立させたときに、前記ラベル本体領域の裏面側において前記領域境界線に近づけて貼り付けた状態で、前記ラベル本体領域を前記被貼付け体に沿って貼り付けることを特徴とするRFIDラベルの貼付け方法である。
図1は、RFIDラベル20の斜視図であって、RFIDラベル20は、前記台紙7と、台紙7の上に仮着したラベル本体領域21、RFID領域22、RFID領域保護領域23および残存領域24と、を有する。
ラベル本体領域21は、図中拡大断面に示すように、ラベル基材25の裏面に粘着剤層26を形成している。
RFID領域22は、図中拡大断面に示すように、粘着剤層26に、メジウムやニス、あるいは紫外線硬化樹脂などによる粘着剤不活性層28を塗布することにより、その裏面を非粘着性としている。
貼付け補助領域22Aは、後述するように、RFID領域22をラベル本体領域21に対して起立させたときにラベル本体領域21の裏面側に貼り付けて、RFID領域22の起立姿勢を保持可能とするものである。
すなわち、RFID領域22は、領域境界線27からラベル本体領域21内に斜めに(具体的には領域境界線27とのなす角度が45度に傾斜して)延びるミシン目などによる初期折返し線30、さらに領域境界線27においてこれを二度折り返し可能としている。
ラベル本体領域21に対する二度の折返し操作により、RFID領域22をラベル本体領域21の平面から起立可能としてある。
隣接線31は、切断線からなる分離線31Aと、分離線31Aの間に位置してRFID領域保護領域23およびRFID領域22をわずかに接続している接続部31Bと、を有している。
したがって、RFIDラベル用プリンター1中ではRFID領域22がRFID領域保護領域23から容易に分離してめくれたりはしないが、使用にあたって指先などによりこれらを互いに容易に分離可能としている。すなわち、RFIDラベル20をRFIDラベル用プリンター1に装填して移送する際には、RFID領域22の下流側(先頭側)にRFID領域保護領域23があるので、非粘着性のRFID領域保護領域23が不用意に台紙7から剥離することを防止している。
したがって、RFIDラベル用プリンター1にRFIDラベル20を装填して印字部6において印字する際にも、サーマルヘッド15の左右幅方向における厚さが均一であり、サーマルヘッド15およびプラテンローラー16に不均一な押圧力が発生することを防止している。
当該RFIDラベル20をRFIDラベル用プリンター1に装填して移送し、データ読取り書込み部5におけるRFIDインレット9との間のデータ読み取り書き込み、および印字部6におけるラベル本体領域21への印字を終了したのち、図2ないし図6にもとづき説明する折返し起立方法および貼付け方法により、RFIDラベル20を所定の被貼付け体(たとえば、円筒形状体Cの結束バンドS)に貼り付ける。
図2は、台紙7、RFID領域保護領域23および残存領域24を取り除いた状態のRFIDラベル20(貼付け用RFIDラベル20A)の斜視図である。
RFID領域22とRFID領域保護領域23との間は隣接線31の接続部31Bを破ることにより簡単に分離可能である。
また、残存領域24には、図1に示しているように、初期折返し線30および補助折返し線29を示す矢印とともに、「山折りにしてください。」その他RFIDラベル20の折返し手順などの説明文をあらかじめ印刷しておくことができる。
すなわち、図6は、ラベル本体領域21に対してRFID領域22を他の方法により起立させた状態を示す斜視図であって、RFID領域22に形成してある貼付け補助領域22Aを、RFID領域22をラベル本体領域21に対して起立させたときに、ラベル本体領域21の裏面側において領域境界線27に近づけて貼り付けるようにして貼付け用RFIDラベル20Aを折り返し起立させている。
具体的には、RFID領域22自体の幅H1より、貼付け補助領域22Aをラベル本体領域21の裏面に貼り付けたときのRFID領域の端部から貼付け補助領域22Aの端部までの幅H2が短くなるように、すなわち、幅の差(H1−H2=ΔH)の分だけ貼付け補助領域22Aを領域境界線27に近づけて位置させるように貼り付ける。
したがって、RFID領域22自体が図6に示すように、ややたわんだ状態でラベル本体領域21の平面に対して起立させることができるため、RFID領域22がラベル本体領域21の平面側に戻ってしまう可能性を低減させ、起立状態をより確実に維持することができる。なお、RFID領域のたわむ方向については、ラベル本体領域21に対して凹形状あるいは凸形状のいずれでも良い。
図7(1)は、RFIDラベル40の斜視図であって、RFIDラベル40は、既述のRFIDラベル20(図1)と同様に、台紙7と、台紙7の上に仮着したラベル本体領域21、RFID領域22、RFID領域保護領域23および残存領域24に相当する左右の残存領域41、42と、を有する。
ただし、RFIDラベル20とRFIDラベル40とでは、ラベル本体領域21とRFID領域22との連接構成が異なり、RFIDラベル40では、RFID領域22の幅方向ほぼ中央部にラベル本体領域22が位置していて、ラベル本体領域21およびRFID領域22(およびその貼付け補助領域22A)により縦長T字型の貼付け用RFIDラベル40Aを構成可能としている。
さらに、ラベル本体領域21とRFID領域22とは、前記領域境界線27に相当する領域境界線43により互いに連接しており、前記初期折返し線30に相当する初期折返し線44においてRFID領域22をラベル本体領域21に対して最初に折り返し可能としている。
2 RFIDラベル
3 供給部
4 移送路
5 データ読取り書込み部(リーダーライター)
6 印字部
7 台紙
8 ラベル本体
9 RFIDインレット
10 管理番号
11 バーコード
12 ICチップ
13 RFIDアンテナ
14 リーダーライターアンテナ
15 サーマルヘッド
16 プラテンローラー
17 折曲げ線
20 RFIDラベル(第1の実施例、図1)
20A RFIDラベル20の貼付け用RFIDラベル(図2)
21 ラベル本体領域
22 RFID領域
22A RFID領域22の貼付け補助領域
23 RFID領域保護領域
24 残存領域
25 ラベル基材
26 粘着剤層
27 領域境界線
28 粘着剤不活性層
29 補助折返し線
30 初期折返し線
31 隣接線
31A 隣接線31の分離線
31B 隣接線31の接続部
40 RFIDラベル(第2の実施例、図7)
40A RFIDラベル40の貼付け用RFIDラベル
41 残存領域
42 残存領域
43 領域境界線
44 初期折返し線
C 円筒形状体
S 結束バンド(被貼付け体、図10)
W 線材
H1 RFID領域22自体の幅
H2 貼付け補助領域22Aをラベル本体領域21の裏面に貼り付けたときのRFID領域の端部から貼付け補助領域22Aの端部までの幅(H1−H2=ΔH)
Claims (9)
- 無線によるデータ交信が可能なRFIDインレットを有するRFIDラベルであって、
その移送方向に沿った細長形状であるとともに、所定の情報を印字して、狭い幅の被貼付け体に沿って貼り付け可能なラベル本体領域と、
このラベル本体領域との間の領域境界線においてこのラベル本体領域の前記移送方向に直角な方向に連接して設けるとともに、この直角な方向に延びる前記RFIDインレットを有するRFID領域と、を有し、
このRFID領域は、前記領域境界線から前記ラベル本体領域内に斜めに延びる初期折返し線、および前記領域境界線において、前記ラベル本体領域に対してこれを折り返し可能として、前記ラベル本体領域の平面から起立可能としてあることを特徴とするRFIDラベル。 - 前記RFID領域は、その裏面を非粘着性としていることを特徴とする請求項1記載のRFIDラベル。
- 前記RFID領域は、前記RFID領域を前記ラベル本体領域に対して起立させたときに前記ラベル本体領域の裏面側に貼り付け可能な貼付け補助領域を有することを特徴とする請求項1または2記載のRFIDラベル。
- 前記ラベル本体領域に隣接して設けることにより、前記ラベル本体領域の前記幅を合わせて前記RFID領域と同等の幅を形成可能とした残存領域を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のRFIDラベル。
- 前記ラベル本体領域の前記移送方向における下流側に前記RFID領域を設けるとともに、
前記RFID領域の下流側に前記RFID領域に隣接して前記RFID領域から分離可能なRFID領域保護領域を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のRFIDラベル。 - 無線によるデータ交信が可能なRFIDインレットを有するRFIDラベルの折返し起立方法であって、
その移送方向に沿った細長形状であるとともに、所定の情報を印字して、狭い幅の被貼付け体に沿って貼り付け可能なラベル本体領域と、
このラベル本体領域との間の領域境界線においてこのラベル本体領域の前記移送方向に直角な方向に連接して設けるとともに、この直角な方向に延びる前記RFIDインレットを有するRFID領域と、を設け、
前記領域境界線から前記ラベル本体領域内に斜めに延びる初期折返し線において前記RFID領域を折り返し、
ついで前記領域境界線において前記ラベル本体領域に対して前記RFID領域を折り返して、前記ラベル本体領域の平面から前記RFID領域を起立させることを特徴とするRFIDラベルの折返し起立方法。 - 前記RFID領域に形成してある貼付け補助領域を、前記RFID領域を前記ラベル本体領域に対して起立させたときに、前記ラベル本体領域の裏面側において前記領域境界線に近づけて貼り付けることを特徴とする請求項6記載のRFIDラベルの折返し起立方法。
- 無線によるデータ交信が可能なRFIDインレットを有するRFIDラベルの貼付け方法であって、
その移送方向に沿った細長形状であるとともに、所定の情報を印字して、狭い幅の被貼付け体に沿って貼り付け可能なラベル本体領域と、
このラベル本体領域との間の領域境界線においてこのラベル本体領域の前記移送方向に直角な方向に連接して設けるとともに、この直角な方向に延びる前記RFIDインレットを有するRFID領域と、を設け、
前記領域境界線から前記ラベル本体領域内に斜めに延びる初期折返し線において前記RFID領域を折り返し、
ついで前記領域境界線において前記ラベル本体領域に対して前記RFID領域を折り返して、前記ラベル本体領域の平面から前記RFID領域を起立させた状態で、前記ラベル本体領域を前記被貼付け体に沿って貼り付けることを特徴とするRFIDラベルの貼付け方法。 - 無線によるデータ交信が可能なRFIDインレットを有するRFIDラベルの貼付け方法であって、
その移送方向に沿った細長形状であるとともに、所定の情報を印字して、狭い幅の被貼付け体に沿って貼り付け可能なラベル本体領域と、
このラベル本体領域との間の領域境界線においてこのラベル本体領域の前記移送方向に直角な方向に連接して設けるとともに、この直角な方向に延びる前記RFIDインレットを有するRFID領域と、を設け、
前記領域境界線から前記ラベル本体領域内に斜めに延びる初期折返し線において前記RFID領域を折り返し、
ついで前記領域境界線において前記ラベル本体領域に対して前記RFID領域を折り返して、前記ラベル本体領域の平面から前記RFID領域を起立させ、
前記RFID領域に形成してある貼付け補助領域を、前記RFID領域を前記ラベル本体領域に対して起立させたときに、前記ラベル本体領域の裏面側において前記領域境界線に近づけて貼り付けた状態で、前記ラベル本体領域を前記被貼付け体に沿って貼り付けることを特徴とするRFIDラベルの貼付け方法。
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