JP5333350B2 - 制振床構造 - Google Patents
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Description
また、木造住宅に鋼材からなる床梁を用いた場合だけではなく、ユニット住宅などで、梁や柱に鉄骨(軽量鉄骨)を用いた鉄骨系の住宅においても、同様の問題が生じている。このような鉄鋼系の住宅では、床梁スパンの制限(床梁の長さ制限)を行い、所定長さ以上の床梁の配置を禁止したり、床材として軽量気泡コンクリート(ALC)版を用いたり、鋼材からなる床梁に直交する直交梁を設けたりするなどの対策をしている。
木造住宅においても、同様に床の剛性を上げることが考えられるが、床の剛性を上げるためにコストがかかることになる。
例えば、H形鋼からなる梁上に床版を支持する床構造において、梁と床版との間にバネ特性が異なる複数の衝撃吸収部材からなる防音材を配置したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この床構造では、振動時に、直状部材と、床梁との間に相対的な変位が生じた場合に、粘弾性体を用いた制振装置が振動を早期に減衰させることになる。
振動抑制部材は、金属板からなり、梁としてのリップ溝形鋼を挟むように配置される概略V字状の構造を有するものである。振動抑制部材の上側の左右の端部がそれぞれ床材に固定され、これら左右の端部の間の底部にリップ溝形鋼の底部が固定されている。この振動抑制部材により梁のねじれ振動が抑制される。
前記木製構造体と前記床梁の端部の上部とに固定され、前記床梁の端部を前記木製構造体に支持させる支持部材と、
前記木製構造体の前記床梁の端部が支持される部分の左右のうちの少なくとも一方側に設けられた規制部材とを備え、
前記規制部材は、前記床梁との間に、この床梁が振動した際に断続的に接触し、振動が停止した際に離間する隙間をあけて配置されているとともに、前記床梁の下端から前記床梁の前記支持部材が固定されている高さ位置までの高さ範囲内に配置されていることを特徴とする。
前記支持部材と前記規制部材とが一体に形成されていることを特徴とする。
図1および図2に示すように、この実施の形態の制振床構造は、木製構造体としての木製の胴差し1に端部を支持された複数の床梁2により床材としての床合板3を支持するものである。
制振床構造は、間隔をあけて互いに平行に配置される少なくとも一対の胴差し1を備えている。胴差し1に代えて木製構造体として、木製の梁や、木製の構造壁を用いるものとしてもよい。
また、胴差し1の上面と、床梁2(上フランジ21)の上面とは同じ高さ位置に配置され、これら胴差し1および床梁2の上側に床合板3が敷き詰められるとともに、床合板が胴差し1に釘で接合され、床梁2の上フランジ21にねじで接合されている。
支持部材4は、床梁2の水平な上フランジ21の下面に接合される床梁接合部41と、胴差し1の鉛直方向に沿った側面に接合される木材接合部42とが直角に一体に形成されたものである。支持部材4は、ネジ等の接合部材により上フランジ21および胴差し1に接合されて固定される。また、支持部材4は、床梁2のウェブ23の左右にそれぞれ配置されている。
したがって、規制部52と下フランジ22との間には、隙間が形成されているとともに、隙間の広さは、床梁2が回転振動した際に、規制部52と床梁2とが接触可能な広さとなる。
なお、床梁2の断面形状や、床梁2の支持部材4による固定位置や、床梁2に対する規制部材5の相対的な高さ位置などにより好適な間隔crが異なる可能性がある。状況に応じて規制部材5の規制部52と、床梁2の下フランジ22の側縁との間の好適な間隔crを実験的に求めることが好ましい。
また、胴差し1の側面に規制部材5を接合することになるが、規制部材5の接合は、胴差し1に床梁2を接合する前であっても後であってもよい。また、規制部材5の接合は、床合板3を接合する前であっても後であってもよい。
この摩擦のエネルギによって、床梁2の振動を減衰することが可能となる。また、摩擦による振動の減衰は、回転振動だけではなく、床梁2の上下振動にも作用し、床梁2の回転振動と上下振動との両方が早期に減衰されることになる。
なお、ここで、厚さtの一枚の鋼板と、二枚合わせた厚さがtである2枚の鋼板を少しだけ間隔をあけて配置した合わせ鋼板とを木槌等で叩いて、音を出させた場合に、一枚の鋼板より、合わせ鋼板の方が先に音が鳴り止むことが知られている。
これは、叩かれたことで振動する二枚の鋼板が接触して摩擦が発生することにより、摩擦のエネルギで鋼板の振動が減衰されるためである。
これと同様に床梁2においても、振動する床梁2が規制部材5に断続的に接触した場合に、床梁2の振動を早期に減衰させることが可能となる。
次に、支持部材4を用いて床梁を接合しなおし、規制部材5を胴差し1に取り付ければよい。
なお、支持部材4、規制部材5は、前述のアングル状の金物に限定されず、例えば、規制部材5としては、材質は金属でも木質でもよいし、またその形状も塊状(この場合例えば孔を設けておき、これを利用して胴差しに1にねじ止め等で取り付ける)等であってもよい。
また、枠部71の左右の辺の下部の部分が、床梁2の下フランジ22の側縁に近接して対向した状態となっており、この部分が規制部52となる。
また、枠部71の左右の辺にはそれぞれ、ボルト73により胴差し1の側面に固定される木材接合部42が設けられている。
本実施例は、図1から図4に示す制振床構造と同様の構造を有する制振床構造とし、互いに平行な一対の胴差し1(木製梁)をそれぞれ架台8上に設置し、これら胴差し1間に互いに等間隔で平行に3本の床梁2を架け渡し、床梁2の両端部をそれぞれ、図3および図4に示すように、支持部材4を用いて胴差し1に固定した。また、胴差し1の側面の床梁2の下フランジ22の左右に規制部材5を接合した。規制部材5の規制部52と、下フランジ22の側縁との間隔は、0.2mm〜0.5mmの範囲内となるようにした。
このような試験用の制振床構造に対して、図11に示すように、床の中央部に油粘土を自由落下させて床を加振させ、床の加振された部分の直下の床梁2の応答変形量と応答加速度を測定した。
また、比較例1として、本実施例と同様の床構造を製作した。但し、比較例1においては、規制部材5の規制部52と、下フランジ22の側縁との間隔を0とした。すなわち、規制部52と下フランジ22の側縁とを接触させ、床梁2の下部を拘束した。
比較例1および比較例2においても、実施例と同様に床を加振して、応答変形量と応答加速度を測定した。
これら比較例1および比較例2に対して本実施例では、比較例1や比較例2で見られた時間経過に伴って振幅が大きくなる傾向が見られず、時間経過に伴って円滑に応答変形量、応答加速度共に減衰し、比較例1および比較例2に比較して明らかに振動が早期に減衰している。
また、グラフに示されるのは、いずれも鉛直方向の応答変形量および応答加速度であり、この実施例の制振床構造が鉛直方向の振動を抑制していることがわかる。
2 床梁
3 床合板(床材)
4 支持部材
5 規制部材
Claims (4)
- 床材を支持する床梁の両端部が木製構造体に支持されている制振床構造であって、
前記木製構造体と前記床梁の端部の上部とに固定され、前記床梁の端部を前記木製構造体に支持させる支持部材と、
前記木製構造体の前記床梁の端部が支持される部分の左右のうちの少なくとも一方側に設けられた規制部材とを備え、
前記規制部材は、前記床梁との間に、この床梁が振動した際に断続的に接触し、振動が停止した際に離間する隙間をあけて配置されているとともに、前記床梁の下端から前記床梁の前記支持部材が固定されている高さ位置までの高さ範囲内に配置されていることを特徴とする制振床構造。 - 前記規制部材の高さ位置が前記床梁の下端部と同じとされていることを特徴とする請求項1に記載の制振床構造。
- 前記支持部材は、前記床梁の高さ範囲の上から1/3の部位より上側に固定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の制振床構造。
- 前記支持部材と前記規制部材とが一体に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の制振床構造。
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