JP5332803B2 - Rfタグおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
〔1〕下記の誘電体層(P)の両面にプリプレグ層(S)が積層された積層体の一方の面に導電体層(I)および他方の面に金属箔層(M)が積層されて構成されていることを特徴とするRFタグ。
プリプレグ層(S):ガラス繊維基材(S1)にエポキシ樹脂(S2)を含浸したプリプレグ層。
〔2〕前記誘電体層(P)を形成する環状オレフィン単量体が、シクロペンテン系、テトラシクロドデセン系、2−ノルボルネン系の単量体骨格を有することを特徴とする前記の〔1〕に記載のRFタグ。
〔3〕下記に示す工程(A)および工程(B)を実施することを特徴とする前記の〔1〕または〔2〕に記載のRFタグの製造方法。
工程(B):工程(A)にて作製された積層体の一方の面に導電体層(I)および他方の面に金属箔層(M)を配し、熱圧着する工程。
本発明のRFタグは、後述する誘電体層(P)の両面にプリプレグ層(S)が積層された積層体の一方の面に導電体層(I)および他方の面に金属箔層(M)が積層されて構成されている。
[誘電体層(P)]
本発明のRFタグに用いる誘電体層(P)は、環状オレフィン系重合体で構成される。環状オレフィン系重合体は、高い双極子能率を持つ極性基団を有していないため、重合体としたときに低誘電率および低誘電損失を示すため良好な高周波特性を有する。また一般に、環状オレフィン系重合体は、高分子鎖周りのランダムに嵩高い環状構造を有するため、ポリオレフィン材料に比べ非結晶性が高い。本発明においては、特定の環状オレフィン系重合体を特定のプリプレグ材料と組み合わせて用いることによって、溶融流動化した環状オレフィン系重合体がその非結晶性の高さゆえ、プリプレグ材料表面の界面ミクロ凹部に流入し、非極性材料としては考えられない強固な接着が得られる。このため、接着性確保のための極性基導入が必要ないため、環状オレフィン系重合体本来の優れた高周波特性を損なうことなく、優れた高周波伝送特性を有し、層間剥離等の問題が無く信頼性の高いRFタグが得られるのである。
本発明に用いる環状オレフィン系重合体の好ましい構造を示す、前記の式(1)〜(3)においては、環状オレフィン単量体の環状構造上の置換基R1、R2〜R10、R12、R13は、水素原子または炭素数1〜6の炭化水素基である。置換基が炭化水素基以外であったり、置換基の炭素数が6を上回ったりすると、RFタグに用いる誘電体層(P)としての高周波特性に悪影響を及ぼすおそれがある。
[プリプレグ層(S)]
プリプレグ層(S)を形成するために用いられるプリプレグシートは、ガラス繊維基材(S1)に未硬化の熱硬化性樹脂としてのエポキシ樹脂(S2)を含浸させた後、半硬化状態(Bステージ)としたものである。
<ガラス繊維基材(S1)>
ガラス繊維基材(S1)は、プリプレグシートに使用してRFタグとして必要な剛性を与えるものである。高周波帯域用RFタグの用途に必要な電気特性を得るため、材料種としてはガラスが用いられる。ガラスとしては、Eガラス、Cガラス、Aガラスのほか、二酸化珪素(SiO2)の含有量を増加させて誘電特性を改善したSガラス、Dガラスまたは石英ガラスが用いられる。繊維の形態としては、コンティニュアスマット、クロス、不織布、ロービングクロス、サーフェシングマットおよびチョップドストランドマット等が挙げられ、成形物の用途および性能によって適宜選択すればよい。これらの中でもクロスが好ましい。
<エポキシ樹脂(S2)>
プリプレグシートに用いられるエポキシ樹脂(S2)としては特に制限はなく、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、アミノグリシジル型、アミノフェノール型、ノボラック型、ナフタレン型、脂肪族、脂環族等のエポキシ樹脂が用いられる。これらの中でもビスフェノールA型、ビスフェノールF型およびビスフェノールS型等のビスフェノール系エポキシ樹脂は、プリプレグシートの耐熱性および機械的強度が良好となるため特に好ましい。
[導電体層(I)]
導電体層(I)とは、情報の読み取り(リーディング)および書き込み(ライティング)が可能な記憶媒体(I1)が搭載されると共に、記憶媒体(I1)に対する情報の読み取りおよび書き込みを、非接触状態にて行うためのアンテナ回路(I2)が形成されたものである。記憶媒体(I1)については、非接触で情報を記録し、かつ読み取るための通信回路、メモリおよび所定の制御回路を備えると共に、アンテナ回路(I2)と電気的に接続するためのチップ電極を備えているものを用いることができる。
[金属箔層(M)]
金属箔層(M)としては、箔状または薄板状の金属製シート、或いは金属網、エキスパンドメタルのような多孔の箔状または薄板状の金属製メッシュを用いることができる。金属箔層(M)の厚さは好ましくは5〜100μm、より好ましくは5〜50μmである。この厚さが5μmより薄くなると導体回路の電気抵抗が高くなり過ぎ、100μmより厚くなるとエッチングによって導体回路を形成する際に、サイドエッチングによって導体回路が途切れてしまう可能性が高くなる。
[RFタグの製造方法]
本実施形態のRFタグは、下記の工程(A)および工程(B)を実施することにより好適に得られる。
工程(B):工程(A)にて作製された積層体の一方の面に導電体層(I)および他方の面に金属箔層(M)を配し、熱圧着する工程。
<樹脂の荷重たわみ試験>
JIS K7191に基づいて長さ(L)127.0mm、幅(W)12.7mmおよび厚さ(t)3.2mmの試験片を作製し、東洋精機(株)製S−3Mを用いて荷重たわみ温度(HDT)の測定を行った。測定は、開始温度:35℃、昇温速度:2℃/min、標準たわみ量:0.26mm、試験片に加える曲げ応力0.45MPa/エッジワイズ方向の条件で、試験数n=3で行った。
<RFタグの耐環境性の評価>
耐環境性の判定は、下記に示す耐ヒートサイクル試験および耐高温高湿試験によって行った。評価用試料の形態を以下に示す。
記憶媒体+アンテナ回路:縦84mmおよび横40mm
金属箔(M):縦90mmおよび横55mm
<RFタグの耐ヒートサイクル試験>
RFタグ供試体を耐ヒートサイクル性評価装置に投入することにより、耐ヒートサイクル性の判定を行った。評価指標としては、RFタグの目視確認による層間剥離が観測された時点でのサイクル数、および500サイクルに到達した時点でのアンテナ回路間抵抗値とGNDパターン間抵抗値の初期値からの変化率を用いた。
<RFタグの耐高温高湿試験>
RFタグ供試体を恒温恒湿槽に投入することにより耐高温高湿性の判定を行った。評価指標としては、RFタグの目視確認による層間剥離が観測された時点でのサイクル数および500時間に到達した時点でのアンテナ回路間抵抗値とGNDパターン間抵抗値の初期値からの変化率を用いた。
上記の両試験において、アンテナ回路間およびGNDパターン間の導通確認方法は、アンテナ回路(I2)の記憶媒体(I1)が電気的に接続されている部分に、0.5Aの電流を流した場合における導体抵抗率を測定し、初期値からの変化率により評価を行った。また、耐ヒートサイクル性評価装置への投入後500サイクル未満、または恒温恒湿槽への投入後500時間未満にて層間剥離が生じたRFタグや、製造工程中や製造直後に層間剥離が見られた場合等、RFタグが作製できなかったものについては各パターン間抵抗値変化率の評価は測定不能とした。
(実施例1)
表2に示した環状オレフィン系重合体を縦90mm、横50mmおよび厚さ4mmの板状に成形し、誘電体層(P)とした。続いて、表1に示したプリプレグ層(S)を誘電体層(P)の両面に配し、150℃の条件で真空プレス機を用いて熱圧着を行い、さらに、導電体層(I)および金属箔層(M)を、プリプレグ層(S)と誘電体層(P)から作製された積層体の両面に配し、150℃の条件で真空プレス機を用いて熱圧着を行い、RFタグを得た。
(実施例2〜6)
表2に示した種々の誘電体層(P)と、表1に示した種々のプリプレグ層(S)を用いて、実施例1と同様の方法を実施することによって、様々なRFタグを得た。
(比較例1〜3)
表3に示した種々の誘電体層(P)と表1に示した種々のプリプレグ層(S)を用いて実施例1と同様の方法を行うことによって、様々なRFタグを得た。
Claims (3)
- 下記の誘電体層(P)の両面にプリプレグ層(S)が積層された積層体の一方の面に導電体層(I)および他方の面に金属箔層(M)が積層されて構成されていることを特徴とするRFタグ。
誘電体層(P):環状オレフィン単量体を含む単量体を重合して得られ、かつ荷重たわみ温度が100〜200℃である環状オレフィン系重合体で構成される誘電体層。
プリプレグ層(S):ガラス繊維基材(S1)にエポキシ樹脂(S2)を含浸したプリプレグ層。
導電体層(I):情報の読み取りおよび書き込みが可能な記憶媒体(I1)が搭載されると共に、該記憶媒体(I1)に対する情報の読み取りおよび書き込みを非接触状態にて行うためのアンテナ回路(I2)が形成された導電体層。 - 前記誘電体層(P)を形成する環状オレフィン単量体が、シクロペンテン系、テトラシクロドデセン系、2−ノルボルネン系の単量体骨格を有することを特徴とする請求項1に記載のRFタグ。
- 下記に示す工程(A)および工程(B)を実施することを特徴とする請求項1または2に記載のRFタグの製造方法。
工程(A):プリプレグシートを前記誘電体層(P)の両面に配し、熱圧着して誘電体層(P)の両面にプリプレグ層(S)が積層された積層体を作製する工程。
工程(B):工程(A)にて作製された積層体の一方の面に導電体層(I)および他方の面に金属箔層(M)を配し、熱圧着する工程。
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