JP4487977B2 - Rfidタグ及びその製造方法 - Google Patents

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この発明は、RFID(Radio Frequency Identification)タグ及びその製造方法に関し、リーダライタから送信されるコマンド信号を受信し、そのコマンド信号の情報に応じてメモリに格納しているタグ情報を更新し、追記し、又はそのタグ情報をRFIDリーダライタに読み出し信号として送信するものであり、生体・物品の入退室管理や物流管理などに利用されるものである。
従来のRFIDシステムは、ICチップを備えたRFIDタグとRFIDリーダライタとの間で無線通信を行なうものである。RFIDタグは、バッテリーを搭載してその電力で駆動するいわゆるアクティブ型タグと、リーダライタからの電力を受けてこれを電源として駆動するいわゆるパッシブ型タグとがある。アクティブ型タグは、パッシブ型に比べてバッテリーを搭載しているため、通信距離や通信の安定度等の点でメリットがある一方、構造が複雑で、サイズの大型化や高コスト化等のデメリットもある。そして、近年の半導体技術の向上により、パッシブ型タグ用としてICチップの小型化、高性能化が進み、通信距離の拡張や通信の安定度の向上などにより、パッシブ型タグの幅広い分野における使用が期待されている状況である。
パッシブ型タグにおいて、周波数帯が長波帯、短波帯のRFIDタグで適用されている電磁誘導方式では、リーダライタの送信アンテナコイルとRFIDタグのアンテナコイルとの間の電磁誘導作用でRFIDタグに電圧が誘起され、この電圧によりICチップを起動して通信を可能としている。したがって、RFIDリーダライタによる誘導電磁界内でしかRFIDタグが動作せず、通信距離は数十cm程度となってしまう。また、UHF帯及びマイクロ波帯などの高い周波数帯のRFIDタグでは、電波通信方式が適用されており、電波によりRFIDタグのICチップに電力を供給しているため、通信距離は1〜8m程度と大幅に向上している。したがって、UHF帯及びマイクロ波帯などの高い周波数帯のRFIDタグは、通信距離の短い長波帯、短波帯のRFIDシステムでは実現が困難であった複数枚のRFIDタグの一括読み取りや移動しているRFIDタグの読み取りなども可能となり、その利用範囲は、今後大幅に広がるものと考えられる。そこで、UHF帯又はマイクロ波帯などの高い周波数のパッシブ型タグとしては、例えば、特許文献1〜3に記載されたものがあった。
従来のRFIDタグに関し、特許文献1の第2図には、1/2波長マイクロストリップ線路共振器13、誘電体基板14、接地導体板15を備え、1/2波長マイクロストリップ線路共振器13と接地導体板15との間にICチップを接続することにより、接地導体板15側に金属物体(導体)があっても、アンテナの放射特性には殆んど影響せずに金属物体(導体)に設置・貼り付けが可能なRFIDタグが開示されている。
また、特許文献2の第1図には、基材1の表面に形成された端子部3、基材1の一部に形成されたICチップ配置領域9に配置され、端子部3に接続されたICチップ6を備えたRFIDタグが開示されている。そして、それには、ICチップ6を基材1の内部に埋め込む必要はなく、アンテナ上面に実装できるため、基材1の表面に対する加工だけで簡便な構造のRFIDタグを製造でき、歩留りの低減・製造コストダウンが可能になるというものが開示されている。
さらに、特許文献3の第19図には、誘電体部材10、ICチップ用凹部10b、フィルム基材20、アンテナパターン30、ICチップ40を備えたRFIDタグ5であって、誘電体部材10にICチップ40を埋設可能なICチップ用凹部10bを設け、このICチップ用凹部10bにICチップ40を埋設させ、フィルム基材20の内面側に形成したアンテナパターン30とICチップ40とが電気的に接続するようにフィルム基材20を誘電体部材10に巻き付けてアンテナパターン30により構成したループアンテナにより、電波吸収体の近傍でも通信距離の低下を抑制したものが開示されている。
特開2000−332523号公報(第3図)
特開2002−197434号(第1図)
特開2006−53833号(第19図)
しかし、特許文献1に記載のRFIDタグは、金属物体(導体)に設置することは可能であっても、1/2波長マイクロストリップ線路共振器と接地導体板との間にICチップを接続する構成であるために誘電体基板の内部にICチップを埋め込む必要がある。このため、構成が複雑で製造が困難となるという課題があった。
また、特許文献2に記載のRFIDタグは、ICチップの小型化が進んでいたとしても、ICチップの厚みはアンテナパターンや端子部の導体厚と比較すると厚く、しかもICチップが基材の表面に実装されるためにRFIDタグの表面に突起ができてしまう。したがって、特許文献2の「0023」項に記載されるように、ICチップの実装部全体あるいは一部を被覆保護してRFIDタグの表面を平坦にする必要がある。すなわち、基材にアンテナパターン及びICチップを実装する場合には、衝撃等によりICチップが破損するおそれがあり、RFIDタグの表面(上面)にラベルプリンタを使用して直接印刷することが難しくなるという課題があった。また、基材にアンテナパターンとICチップとを実装したフィルムを接着する場合には、ICチップによるフィルムの膨らみ(突起)が生じるため、やはり前記のような課題があった。
さらに、特許文献3に記載のRFIDタグは、ICチップによるフィルム(フィルム基材)の膨らみ(突起)は殆んど生じないものの、金属物体などの導電性物体(導体)に貼り付けたりその近傍に設置した場合には、導電性物体の影響によりループアンテナが動作しなくなったり、通信距離が極端に低下してしまうという課題があった。
そこで、この発明は、前記のような課題を解消するためになされたもので、通信距離を短縮することなく導電性物体や非導電性物体に関わらずに設置可能であって、RFIDタグの表面にICチップによる突起が生じることもないため、衝撃等によるICチップの破損のおそれもなく、しかもラベルプリンタによる印刷をも可能とした新規なRFIDタグを提供することを目的とする。
また、この発明は、RFIDタグの構成も比較的簡単であるために容易に製造し得る新規なRFIDタグの製造方法をも提供することを目的とする。
請求項1に係るRFIDタグは、一主面に穴部を有する誘電体基板と、この誘電体基板の他主面に設けられた接地導体パターンと、フィルム基材と、このフィルム基材上に設けられ、スロットを内部に構成した放射部である導体パターンと、前記スロットを構成する前記導体パターンの両側から前記スロットの内側にそれぞれ延びた電気接続部と、これらの電気接続部に電気的に接続され、前記誘電体基板の前記穴部に挿入されたICチップとを備え、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって前記ICチップが給電されるものである。
請求項2に係るRFIDタグは、一主面に穴部を有する誘電体基板と、この誘電体基板の他主面に設けられた接地導体パターンと、フィルム基材と、このフィルム基材上に設けられた放射部である導体パターンと、この導体パターンの内部に細長形状のスロットを構成し、このスロットの幅方向の両側から前記スロットの内側にそれぞれ延びた電気接続部と、これらの電気接続部に電気的に接続され、前記誘電体基板の前記穴部に挿入されたICチップとを備え、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって前記ICチップが給電されるものである。
請求項3に係るRFIDタグは、一主面に穴部を有する誘電体基板と、この誘電体基板の他主面に設けられた接地導体パターンと、フィルム基材と、このフィルム基材上に設けられた放射部である導体パターンと、この導体パターンの内部に細長形状のスロットを構成し、このスロットの幅方向の両側から前記スロットの内側にそれぞれ延び、前記フィルム基材上に設けられた電気接続部と、これらの電気接続部に電気的に接続され、前記誘電体基板の前記穴部に挿入されたICチップとを備え、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって前記ICチップが給電されるものである。
請求項4に係るRFIDタグは、一主面に穴部を有する誘電体基板と、この誘電体基板の他主面に設けられた接地導体パターンと、フィルム基材と、このフィルム基材上に設けられ、その内部にスロットを構成した放射部である導体パターンと、前記スロットを構成する前記導体パターンの両側から前記スロットの内側にそれぞれ延びた電気接続部と、これらの電気接続部に電気的に接続され、前記誘電体基板の前記穴部に挿入されるICチップと、このICチップを前記誘電体基板の前記穴部に挿入し、前記フィルム基材の前記導体パターンと前記誘電体基板の一主面とを固定する固定手段とを備え、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって前記ICチップが給電されるものである。
請求項5に係るRFIDタグは、請求項1〜4のいずれかに記載のRFIDタグであって、前記接地導体パターンの四隅、前記誘電体基板を挟んで対向する前記導体パターンの四隅よりも所定距離だけ前記誘電体基板の他主面上に延在した箇所に対向する前記誘電体基板の一主面上に前記フィルム基材が存在するものである。
請求項6に係るRFIDタグの製造方法は、誘電体基板の一主面に穴部を形成する穴部形成工程と、前記誘電体基板の他主面に接地導体パターンを形成する接地パターン形成工程と、フィルム基材上にスロットを有する放射部である導体パターンを形成する導体パターン形成工程と、前記スロットを介してICチップを前記導体パターンに電気的に接続するICチップ接続工程と、このICチップ接続工程後に、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって給電されるように、前記ICチップを前記穴部に挿入して、前記フィルム基材を前記誘電体基板に固定する固定工程とを備えたものである。
請求項7に係るRFIDタグの製造方法は、誘電体基板の一主面に穴部を形成する穴部形成工程と、前記誘電体基板の他主面に接地導体パターンを形成する接地パターン形成工程と、フィルム基材上に細長形状のスロットを有する放射部である導体パターンと前記スロットの幅方向の両側から前記スロットの内側にそれぞれ延びた電気接続部を形成する導体パターン形成工程と、ICチップを前記電気接続部に電気的に接続するICチップ接続工程と、このICチップ接続工程後に、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって給電されるように、前記ICチップを前記穴部に挿入して、前記フィルム基材を前記誘電体基板に固定する固定工程とを備えたものである。
請求項8に係るRFIDタグの製造方法は、凹部及びこの凹部の内部に突起部を有する上方金型と凹部を有する下方金型とを重ね合わせて前記上方金型及び前記下方金型との間に空間部を形成してこの空間部に誘電性材料の樹脂を注入し、前記上方金型の突起部に対応して誘電体基板の一主面に穴部を形成する誘電体基板形成工程と、前記樹脂の注入前に、前記下方金型の凹部に導体箔を配置して前記誘電体基板の形成と同時に、前記誘電体基板の他主面に接地導体パターンを形成する接地導体パターン形成工程と、フィルム基材上にスロットを有する放射部である導体パターンを形成する導体パターン形成工程と、前記スロットを介してICチップを前記導体パターンに電気的に接続するICチップ接続工程と、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって給電されるように、前記ICチップを前記穴部に挿入して、前記フィルム基材を前記誘電体基板に固定する固定工程とを備えたものである。
請求項9に係るRFIDタグの製造方法は、前記接地導体パターンの四隅が、前記誘電体基板を挟んで対向する前記導体パターンの四隅よりも所定距離だけ前記誘電体基板の他主面上に延在した箇所に対向する前記誘電体基板の一主面上に前記フィルム基材が存在するように、前記フィルム基材を前記誘電体基板に固定する請求項6〜8のいずれかに記載のものである。
以上のように、この発明に係るRFIDタグによれば、スロットを構成した導体パターンがパッチアンテナの放射部として作用するため、非導電性のみならず導電性の設置物に設置した場合であっても、アンテナ放射特性に殆んど影響を受けることがなく、スロットを介してICチップを導電パターンに電気的に接続する構成であるから、給電損失を低減することができ、そのために通信可能な距離が短縮することもないという効果を奏するほか、ICチップを誘電体基板の穴部に挿入する構成により、ICチップによる膨らみが生じないため、衝撃等によるICチップの破損やラベルプリンタにより印刷する場合に、ICチップがローラやドラムに引っ掛かりこれによるICチップの破損が少なくなるという効果を奏する。
また、この発明に係るRFIDタグの製造方法によれば、スロットを構成した導体パターンがパッチアンテナの放射部として作用するため、非導電性のみならず導電性の設置物に設置した場合であっても、アンテナ放射特性に殆んど影響を受けることがなく、スロットを介してICチップを導電パターンに電気的に接続する構成であるから、給電損失を低減することができ、そのために通信可能な距離が短縮することもないという効果を有するほか、ICチップを誘電体基板の穴部に挿入する構成により、ICチップによる膨らみが生じないため、衝撃等によるICチップの破損やラベルプリンタにより印刷する場合に、ICチップがローラやドラムに引っ掛かりこれによるICチップの破損が少なくなるという効果を有するRFIDタグが得られる。また、そのRFIDタグの構成が比較的に簡単であることから、一度に大量生産することが可能となり、また製造時間も大幅に削減することができ、歩留りの向上や製造コストの低減を図ることができるという効果を奏する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1について、以下に説明する。図1は、この実施の形態1に係るRFIDタグの構成図である。図1(a)は、RFIDタグの平面図、図1(b)は、図1(a)でA−A’線により切断したときの断面図、図1(c)は、図1(b)の分解断面図である。これらの図1において、1は、例えばオレフィン系熱可塑性エラストマーにより構成している誘電体基板である。2は、誘電体基板1の一主面(表面)上に設けられるフィルム基材である。このフィルム基材2は、フィルムポリエチレンテレフタラート、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニルなどを使用することができる。また、フィルム基材2は、その他の柔軟性のあるものでも、そうでない基板といえるものでもよく、また、透明でも有色半透明性のものであってもよい。なお、図1(a)では、フィルム基材2が透明性の場合において、フィルム基材2を通して見える状態を示している。ここでは、フィルム基材2と誘電体基板1とは平面において同一寸法としている。3は、フィルム基材2上に設けられた導体パターンである。導体パターン3は、図1(a)に示すように、フィルム基材2の縦及び横の端部から距離dだけ隔ててその内側に形成している。この場合、導体パターン3は、誘電体基板1の縦及び横の端部から距離dだけ隔てて形成しているともいえる。一方、フィルム基材2を誘電体基板1の縦及び横の端部から距離dだけ隔てて、誘電体基板の一主面上に配置することもできる。この場合、導体パターン3はフィルム基材2上の全面に設けることもできる。導体パターン3の中央部には、図1(a)に示すように、細長形状のスロット4を形成している。このスロット4は、導体パターン3をエッチング処理により形成することができる。そして、このスロット4の長さ及び幅は使用周波数によって決定することができる。5は、誘電体基板1の一主面に形成した穴部である。6は、ICチップで、後述するようなメモリ等から構成している。このICチップ6は、スロット4を介して導体パターン3に電気的に接続している。
ここで、ICチップ6と導体パターン3との接続構成について説明する。7、7は、図1(a)及び(b)に示すように、スロット4の両側における導体パターン3からスロット4の内部に延びる突起状の電気接続部で、それぞれスロット4の両側における導体パターン3、3に連続的に繋がって電気的に接続している。これらの電気接続部7及び7は、エッチングにより導体パターン3の形成と同時に形成すればよい。ICチップ6の端子(図示せず)は、それらの電気接続部7、7に接続することとなる。ICチップ6のサイズがスロット4の幅と同程度又はこれより小さい場合には、スロット4の幅内に入ることになるが、このときに、ICチップ6の端子(図示せず)は電気接続部7、7と接続する。ところが、ICチップ6のサイズがスロット4の幅よりも大きい場合には、ICチップの端子(図示せず)はスロットを介する導体パターン3のスロット4に近い部分に電気的に接続すればよい。したがって、この場合には、前記したような電気接続部7、7を設ける必要はないことになる。
また、図1(a)においては、ICチップ6は、スロット4の長さ方向において中央部に配置しているが、その中央部ではなくスロット4の長さ方向の端部に配置してもよい。前記誘電体基板1の穴部5は、ICチップ6を挿入するために形成したので、その深さやその幅はICチップの大きさに対応したものとなる。そして、その穴部5を形成する位置については、スロット4のどの位置にICチップ6を配置するかに応じて決定されるのは当然である。いずれにしても、スロット4の形状と寸法は、実装するICチップ6の電気接続部7の数と特性インピーダンスに合わせる必要がある。例えば、インピーダンス整合をとるために、スロット4の形状の微調整に加えて、ICチップ6の接続端子の足が2つの場合には、インピーダンス整合がとれる幅の2本の電気接続部7を形成すればよい。次に、8は、誘電体基板1の他主面(裏面)に設けた接地導体パターンである。9は、誘電体基板1とフィルム基材2とを接着する接着シートである。接着シート9は、図1(c)に示すように、誘電体基板1上であって、穴部5以外の部分に対応する部分に設け、誘電体基板1とフィルム基材2とを接着、固定することができる。また、誘電体基板1とフィルム基材2とを固定するためには、接着シート9でなくても、接着剤を用いることもできる。
図2(a)は、RFIDタグとRFIDリーダライタとの間で送受信を行なう様子を模式的に示した概念図である。図2(b)は、RFIDタグの構成図であり、特に、ICチップ6の内部構成を機能的に示したブロック構成図である。図2(a)(b)において、10は、図1に示した構成のRFIDタグである。11は、RFIDタグ10に設けられたアンテナ部で、図1においてスロット4を形成した導体パターン3に相当するものである。RFIDタグ10のアンテナ部11は、前述した図1(a)及び(b)に示すように、誘電体基板1の一主面(表面)にスロット4を有する導体パターン3を設け、誘電体基板1の他主面(裏面)に接地導体パターン8を設けているので、RFIDタグ10はパッチアンテナとして機能するものである。すなわち、スロット4を有する導体パターン3がアンテナパターン(放射部)として機能する。そして、導体パターン3とスロット4とは、励振するようにRFIDシステムの使用周波数とICチップ6とのインピーダンス整合をとるように調整している。この調整は、誘電体基板1の厚みや比誘電率にも大きく関係するので、これらの条件もあわせて調整、設計することにより、所望の放射パターンや利得を得ることができる。また、スロット4は、導体パターン3の放射パターンが良好となるように導体パターン3の中央部に形成しているのは前記のとおりである。このような条件をあわせて調整して設計することにより、RFIDタグ10における所望の放射パターンや利得が得られ、RFIDタグ10、すなわち、誘電体基板1を大型化することなく、例えば、1〜8m程度の通信距離を得ることが可能となる。
また、12は、RFIDリーダライタ、13は、RFIDリーダライタ12に設けられたアンテナ部で、RFIDタグ10のアンテナ部11と無線通信を行なうものである。6は、図1において説明したICチップであり、その具体的構成については、図2(b)に示すような構成としている。14は、RFIDリーダライタ12からの送信波をRFIDタグ10のアンテナ部11により受信し、後段のディジタル回路21に出力するアナログ部である。15は、送信波をA/D変換するA/D変換部、16は、アンテナ部11が受信した送信波を整流回路で平滑化して電力を生成し、RFIDタグ10の各回路に給電及び電源制御を行なう電源制御部である。17は、RFIDタグ10に搭載され、固体識別情報等のタグ情報が格納されたメモリ部である。18は、送信波を復調する復調部、19は、復調部18で復調された送信波によりメモリ部17を含むICチップ6内の回路を制御する制御部である。20は、制御部19によりメモリ部17から引き出された情報を変調する変調部である。21は、復調部15、制御部16及び変調部17により構成されるディジタル部、22は、変調部20から送信されてきた信号をD/A変換し、アナログ部14に出力するD/A変換部である。
ここで、このようなRFIDシステムについて、その基本的な動作について説明する。このようなRFIDシステムを利用する用途(生体・物品の入退室管理や物流管理)に合わせて、それらのタグ情報がRFIDタグ10のメモリ部17に格納されており、RFIDリーダライタ12は、自身の送受信エリア内にRFIDタグ10が(入退室管理や物流管理の対象である生体・物品に貼り付けられて)存在又は移動しているときにタグ情報の更新・書き込み、又は読み出しを行なうことができる。RFIDリーダライタ12は、更新・書き込み、又は読み出し等をRFIDタグ10に命令するコマンド信号を送信波としてRFIDリーダライタ12のアンテナ部13からRFIDタグ10のアンテナ部11へ送信する。RFIDタグ10のアンテナ部11が送信波を受信し、送信波は電源制御部16により検波・蓄電(平滑化)され、RFIDタグ10の動作電源を生成し、RFIDタグ10の各回路に動作電源を供給する。また、送信波は復調部18によりコマンド信号が復調される。復調されたコマンド信号の命令内容から制御部19がデータ処理し、メモリ部17へタグ情報の更新・書き込みと読み出しとのいずれか一方、又は両方の指示を行ない、この制御部19の指示によりメモリ部17が出力した読み出し信号が変調部20により変調された返信波がアナログ部14を経由してアンテナ部11からRFIDリーダライタ12のアンテナ部13に送信され、RFIDリーダライタ12が読み出し信号を受信して、所望の情報を得る。
さらに、実施の形態1に係るRFIDタグを使用したRFIDシステムの動作について、詳細に説明すると、RFIDリーダライタ12は、更新・書き込み、又は読み出し等をRFIDタグ10に命令するコマンド信号を送信波としてRFIDリーダライタ12のアンテナ部13からRFIDタグ10のアンテナ部11へ送信する。RFIDタグ10を構成する誘電体基板1の電波の放射部である導体パターン3が送信波を受信して、スロット4の対向部分間に電位差が生じ、送信波がICチップ6に供給され、上述のように、ICチップ6に供給された送信波は、電源制御部16により検波・蓄電(平滑化)され、RFIDタグ10の動作電源を生成し、RFIDタグ10の各回路(ICチップ6)に動作電源を供給し、送信波からコマンド信号が復調され、復調されたコマンド信号の命令内容からメモリ部17へタグ情報の更新・書き込みと読み出しとのいずれか一方、又は両方を行ない、メモリ部17が出力した読み出し信号が返信波としてICチップ6に送信波が供給された経路と同じ経路を遡り、放射部である導体パターン3からRFIDリーダライタ12に返信波が送信され、RFIDリーダライタ12のアンテナ部13が返信波を受信して、所望の情報を得るということになる。なお、RFIDシステムが行なう無線通信のデータの中身は、従来からものでもよいし、新規なものでもよく、誘電体基板1の裏面に接地導体パターン8を形成しているので、誘電体基板1の裏面側を設置対象の面に向けることで、設置対象が導体や非導体に関わらず設置が可能な簡易構造のRFIDタグを安価で製造できるため、大量のRFIDタグを必要とする物流管理、倉庫管理、機材管理、自動車の入退場管理など幅広い分野で利用でき、設置対象や設置対象の面が導電性物体などの導体であっても設置することが可能である。
次に、図3(a)〜(e)は、実施の形態1に係るRFIDタグの製造方法について、その断面図を元に各製造工程を説明する。図3(a)においては、フィルム基材2上(フィルム基材2の裏面側)に導体層23を形成する導体層形成工程を示したものである。そして、図3(b)に示すように、導体パターン3を形成すべき領域及びスロット4の内側に電気接続部7、7を形成すべき領域をマスクし、エッチング等により導体パターン3及び電気接続部7、7を同時に形成する導体パターン形成工程を示したものである。なお、フィルム基材2に導体層形成工程を行なわずに、導体パターンをフィルム基材2に印刷してもよい。次に、図3(c)(d)に示すように、ICチップ接続工程では、ICチップ6の接続端子24、24を電気接続部7、7に半田付けにより電気的に接続する。この電気的な接続方法としては、リフローによる熱圧着が一般的であるが、その他の方法により接続してもよい。一方、誘電体基板1の他主面(裏面側)には、図3(e)に示すように、接地導体パターン8を形成するとともに、一主面(表面側)には、ICチップを挿入する穴部5を形成する。この穴部5の形成は、例えば、射出成型法により形成する。その後に、図3(e)に示すように、フィルム支持工程(固着工程)では、誘電体基板1の一主面側において、穴部5を除いた接着シート9を貼り付ける。このように、接着シート9を貼り付けた誘電体基板1に対して、フィルム基材2に導体パターン3及びICチップ6を取り付けたものを、穴部5にICチップ6を挿入するように重ね合わせ、接着シート9により誘電体基板1に対してフィルム基材2を支持する。こうして、RFIDタグ10を構成する。
また、図4〜図7は、実施の形態1に係るRFIDタグの製造方法について、その平面図を元に各製造工程を説明する。図4は、フィルム基材の全面に導体層を形成した平面図である。図5(a)は、導体パターン3及びスロット4を形成した後のフィルム基材2の裏面図である。図4に示すように、フィルム基材2の裏面側に全面的に導体層23を形成したものにおいて、フィルム基材2の端部から所定距離dだけ隔てた周囲部分と電気接続部7、7を除いたスロット4部分の導体層を、例えばエッチング処理等により除去した導体パターン3の構成を示している。このときのフィルム基材2の表面から見たときのフィルム基材2の構成を図5(b)に示している。フィルム基材2が透明又は半透明の場合である。また、図6(a)は、フィルム基材2上のスロット4の内側にICチップ6を取り付けた状態の裏面図である。図6(b)は、ICチップをフィルム基材2に取り付けた状態をフィルム基材2の表側から見たときの状態図であり、電気接続部7、7とICチップ6が透明又は半透明なフィルム基材2を通して見えている。図7は、誘電体基板1の一主面にICチップ6を挿入するための穴部5を形成した誘電体基板1の平面図である。なお、この穴部5は、上述の射出成型法以外に、エッチングやミリング等により形成してもよい。そして、前記したように、その後に、フィルム基材2に取り付けたICチップ6を誘電体基板1の穴部5に挿入するようにしてフィルム基材を誘電体基板1に支持することにより、RFIDタグを完成させる。
以上のように、実施の形態1に係るRFIDタグは、ICチップ6が誘電体基板1の一主面に形成した穴部5に挿入するように構成したので、フィルム基材2のたわみや膨らみが生じにくくなり、そのためにRFIDタグに衝撃等が加わった場合でも、ICチップ6の破損やICチップ6と電気接続部7との電気的な接触不良や接続の破断等の発生率を大幅に低減させることができる。また、誘電体基板1の穴部の寸法をどのようにするかは、ICチップ6の容積に対してICチップ6を穴部5に挿入する際の歩留を考慮して設定すればよい。なお、射出成形法を用いていない誘電体基板1に穴部5の形成方法するときは、誘電体基板1の一主面を切削する方法により形成すればよい。
図8は、実施の形態1に係るRFIDタグの電界(矢印で記入)を示した電界図である。図8には、ICチップ6周辺の部分拡大図も併せて示すとともに、その部分拡大図において矢印で電界の様子を示している。図8に示した矢印は、接地導体パターン8と導体パターン3との間の電界を示しており、このような電界が導体間で形成されるため、スロット4の対向部分の間に電界が走り、電位差が生じる。誘電体基板1の厚さ方向における電界の強さが零の位置をICチップの給電点としている。図8に示すように、誘電体基板1の内部において、左右の電界が相互に打ち消しあうため、スロット4の長手方向(図8では、奥行き方向)の軸に沿った位置では、電界の強さは零となる。したがって、この位置にICチップ6の電気接続部7を配置すれば、給電損失を大幅に低減することができる。したがって、このように構成すると、導体パターン3の放射パターンの対称性に悪影響を与えることも少なく、通信可能な距離も大きく延ばすこともでき、また、構成が簡単であっても、性能が大幅に向上したRFIDタグが得られるという効果を奏する。
図9は、実施の形態1に係るRFIDタグ10における特性インピーダンスの変化の様子を示した特性図である。前記したところでは、フィルム基材2の端部から所定距離dだけ隔てて導体パターン3を形成する旨を記載したが、このことは、誘電体基板1の他主面の全面に接地導体パターン8を形成しているため、所定距離dは、図8に示すように、導体パターン3と接地導体パターン8との四隅における寸法差であるということができる。このようにすれば、所定距離dは、接地導体パターン8が誘電体基板1の他主面の全面に形成していない場合であっても、同じく導体パターン3と接地導体パターン8との四隅における寸法差として考えることができる。そこで、図9において、横軸は所定距離又は前記した寸法差dをRIFDタグの使用周波数の波長比を表したもので、縦軸R[Ω]及びX[Ω]はそれぞれ特性インピーダンスの実部及び虚部を表したものである。ただし、横軸のλは使用周波数の波長である。図9の特性図によれば、所定距離dが0.13λ以上の場合には、RFIDタグ10の特性インピーダンスがほぼ一定となっている。したがって、所定距離dを0.13λ以上とすることにより、RFIDタグの設置対象が導体又は非導体の物体に関わらず、また、空中に浮かしたような状態であっても、RFIDタグの特性インピーダンスがほぼ一定であるから、RFIDの性能が劣化することがなく、RFIDリーダライタ12との無線通信を可能とすることができる。なお、誘電体基板1の穴部5の位置における電界の強さが零の位置であるから、穴部5がない場合におけるRFIDタグの特性インピーダンス変化とほぼ同様であるといえる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について、図10、図11を用いて説明する。図10は、実施の形態2に係るRFIDタグの構成を示した平面図であり、図11は、図10に示したスロット付近を拡大した平面図である。図11(a)はICチップが未実装の場合の、また、図11(b)はICチップが実装済みの場合の平面図である。ここでは、実施の形態1の場合には、接続端子24が2つ、すなわち、足が2つのICチップを用いた場合について説明したが、接続端子24が4つのICチップを実装する場合には、実施の形態1において説明した電気接続部7,7のほかに、2つのダミーパッド25、25をスロット4に内側であって、接続端子の近傍に設けている。これらのダミーパッド25、25の形成方法は、電気接続部7、7を形成すると同時に、形成する。また、図10,図11からフィルム基材2を通して見えるダミーパッド25、25は、導体パターン3及び電気接続部7、7とは電気的に接続されていない単なるダミーとしてのパッドである。このように、RFIDに実装するICチップ6の仕様の変更に柔軟に対応できるので、簡易構造のRFIDタグを安価で製造することができる。なお、ダミーパッド25の数は、2つに限定されたものではない。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3について、図12〜図19を用いて射出成型による接地導体パターン8が他主面(裏面)に形成された誘電体基板1の構造・製造方法を説明する。なお、これらの図において、同一符号は、同一又は相当部分を示すものとする。さて、図12は、射出成形金型の構成を説明するための構成図で、図12(a)は射出成形金型の平面図、図12(b)は射出成形金型の側面図である。図12(a)(b)において、26は、RFIDタグの誘電体基板を製造するための射出成形金型である。28は、射出成形金型26の上方金型、29は、射出成形金型26の下方金型である。27は、上方金型28に設けられた樹脂を注入するための注入口である。図13は、射出成形金型の断面図で、図13(a)は、図12(a)に示すA−A’線で切断したときの断面図、図13(b)は、図12(a)に示すB−B’線で切断したときの断面図、図13(c)は、図12(b)に示すX−X’線で切断して上方金型を見たときの平面部、図13(d)は、図12(b)に示すX−X’線で切断して下方金型を見たときの平面図である。図13(a)〜(d)において、30は、上方金型28の凹部に形成され、穴部5の形状に対応した突起部である。もちろん、上方金型28と下方金型29とを重ね合わせたときに、それぞれの凹部と突起部30とが作る空間が、図3に示すRFIDタグに必要な誘電体基板1とその一主面に形成された溝部5との形状に一致する。31は、下方金型29に複数個設け、射出成形金型26内における気体を真空引きするための真空引き口である。真空引き口31は、図13(d)に示すように複数個設けている。
図14は、下方金型に導体箔を載置したときの状態を示す断面図で、図14(a)は、導体箔を下方金型に固定した状態を示す断面図、図14(b)は、その導体箔を化成処理した状態を示す断面図である。下方金型29の凹部の底面に接地導体パターン用の導体箔32を載置している。そして、この導体箔32は、真空引き口31と接する面と反対側の面(表面)に誘電体基板1の樹脂と接着性を高めるために化成処理を施しており、表面に微細な凹凸を形成した化成処理層33としている。図15は、下方金型に上方金型を重ね合わせる前の状態を示す断面図で、図15(a)は下方金型に導体箔32を設けて図12(a)に示すA−A’線で切断したときの断面図、図15(b)は下方金型に導体箔32を設けて図12(a)に示すB−B’線で切断したときの断面図である。下方金型29の凹部(底)のサイズに合わせた寸法の導体箔32を載置して、射出成形により製造された完成後の誘電体基板1の他主面(裏面)の接地導体パターン8の弛みやうねりを防止するために、図14(a)に示すように、下方金型29に複数設けられた真空引き口31に真空ポンプ又は吸引装置を接続して、複数の真空引き口31からほぼ均等な力で真空引き(吸引)を行ない、下方金型29の凹部(底)に導体箔32を密着させて固定する。樹脂を注入して射出成形金型26の内部を樹脂で充たすために、射出成形金型26に導体箔32の下方金型29への密着用の真空引き口とは別の真空引き口や空気抜き穴を形成する。
化成処理は、樹脂との接着性を高めるために導体箔23の表面に微細な筋を形成する、又は、導体箔23の表面に層を形成するなど、一般的に射出成形基板で用いられるものを使う。また、化成処理だけでは、接着度が低い場合は、誘電体基板1とフィルム基材2とを接着する接着シート9と同様の接着シートを化成処理層の化成処理済み面に載置する。なお、化成処理を行なわず、導体箔32が真空引き口と対向する面と反対側の面に接着シート9と同様の接着シートを載置するだけでも、導体箔32と樹脂との接着に十分な接着度が得られれば化成処理は行なう必要はない。なお、図14(a)に関連する手順と図14(b)に関連する手順は、順序が入れ替わってもよい(接地導体パターン形成工程の準備工程)。
次に、導体箔32の表面に化成処理が施された後に、図15に示すように、射出成形金型26の内部(注入口27と真空引き口31との開口を除く)の空間が所望の誘電体基板1となるように、上方金型28と下方金型29とを密着させて重ね合わせて、上方金型28と下方金型29とを固定する。この際に、図示はしていないが、上方金型28と下方金型29とには、それぞれガイドピンとガイド穴とが設けられており、ガイド穴にガイドピンを嵌合させて、上方金型28と下方金型29との位置決めを行なってから、型締めして固定することが一般的である(射出成形金型の型締め工程)。
図16は、下方金型に上方金型を重ね合わせて熱可塑性の樹脂を注入して誘電体基板を形成している状態を示した断面図で、図16(a)は、図12(a)に示すA−A’線で切断したときの断面図、図16(b)は、図12(a)に示すB−B’線で切断したときの断面図、34は、樹脂(熱可塑性樹脂)である。射出成形金型26の型締めが完了した後に、図16において、下方金型29の凹部の表面に接地導体パターン8となる化成処理層33を載置して下方金型29に上方金型28を重ね合わせた状態で、注入口27から溶融した熱可塑性の樹脂34を上方金型28及び下方金型29との間の空間部、つまり射出成形金型26の内部へ注入し、上方金型28の突起部30に対応して誘電体基板1の一主面に溝部5を形成する。(誘電体基板形成工程)。また、樹脂34の注入前に、化成処理層33を有した導体箔32を下方金型29の凹部に載置しているので、誘電体基板1の形成と同時に誘電体基板1の他主面に接地導体パターン8が形成される(接地導体パターン形成工程)。
図17は、射出成形された誘電体基板の取り出しを説明するための断面図で、図17(a)は上方金型を下方金型から離した場合の図12(a)のA−A’線で切断したときの断面図、図17(b)はその場合の図12(b)のB−B’線で切断したときの断面図、35は、注入口27に残留した余剰樹脂である。樹脂34が固化した後に射出成形金型26の型締めを解除して、図17に示すように、上方金型28と下方金型29とを分離させて誘電体基板1を射出整形用金型26から取り出す(誘電体基板取り出し工程)。また、図17(a)のように注入された樹脂34が射出成形金型26内部の容積よりも多く注入された場合は、注入口27に残留した樹脂34が固化して誘電体基板1の一主面に注入口27の内管形状の余剰樹脂35が形成されるので、余剰樹脂35を誘電体基板1から切り離して、その断面を誘電体基板1とフィルム基材2との接着の妨げにならない程度の表面粗さに研磨する(後処理工程)。なお、接地導体パターン形成工程の準備工程で、導体箔32(化成処理層33)を真空引き(吸引)して、下方金型29に密着させるので、樹脂34の射出成形中に導体箔32(化成処理層33)が伸長することがなく、樹脂34の固化後に形成される誘電体基板1の接地導体パターン8の細りや切れを防止できる効果がある。
図18(a)は、実施の形態3に係るRFIDタグの製造方法により形成した誘電体基板の図12(a)に示すA−A’線で切断したときの断面図、図18(b)は、図18(b)は、同じく誘電体基板の図12(a)に示すB−B’線で切断したときの断面図である。図19は、実施の形態3に係るRFIDタグの製造方法により形成した誘電体基板の斜視図である。上述の接地導体パターン形成工程の準備工程から後処理工程までを経て、図18,図19に示す誘電体基板1が製造され、その誘電体基板1に実施の形態1で説明した製造方法(導体層形成工程(省略可),導体パターン形成工程,ICチップ接続工程)で製造したフィルム基材2を接着する。接着する工程は、実施の形態1のフィルム支持工程,固着工程と同様である。また、樹脂34を低硬度(例えば、JIS−A55)のオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いて、誘電体基板1を製造することで、フレキシブル性を持った誘電体基板によるフレキシブルなRFIDタグが製造可能なので、ドラム缶などの曲面を持つ物体の曲面に沿って設置可能なRFIDタグ10を得ることができる。このRFIDタグ10が設置可能である曲面は、ICチップ6と導体パターン3との電気的な接続が外れない程度である。なお、導体パターン3が曲っていても、電気長は変化しないなので、放射パターンは多少変形するが導体パターン3は、RFIDタグ10の電波放射部としての動作には支障がない。
このように、射出成形で誘電体基板1を設計・製造することにより、プリント基板数枚を貼り合せて多層化した誘電体基板に対し、樹脂(熱可塑性樹脂)34を用いて射出成形した誘電体基板の方が基板コスト(製造コスト)が大幅に下げることができるだけでなく、RFIDタグに用いられる誘電体基板の誘電体(材質)が、一般的なプリント基板で使用されるポリテトラフルオロエチレン(フッ素樹脂系),セラミック,ガラスエポキシなどの誘電体では、任意の厚さの基板製作が難しく、RFIDタグの設置位置による要求寸法の変化には柔軟に対応できないことに対して、射出成形による誘電体基板では、金型を変更するだけで容易に厚みや形状の変更が可能であるため、様々なバリエーションのRFIDタグを容易に製作可能である。また、樹脂(熱可塑性樹脂)のなかでも誘電正接が低い特性をもつオレフィン系ポリマーの樹脂をRFIDタグの誘電体基板として使用することで、放射効率が向上し、高利得なRFIDタグを製造可能である。また、オレフィン系ポリマーの樹脂の比重は一般的なプリント基板の半分程度であり、RFIDタグの軽量化が可能になる。さらに、ICチップ6は、一般的なプリント基板で使用されるポリテトラフルオロエチレン(フッ素樹脂系),セラミック,ガラスエポキシなどで構成される誘電体基板のように硬くて厚みのある材質に実装する場合、実装する専用設備がなく、一つ一つ実装しなければならず時間がかかり、実装のする際に必要となる溝部5の形成も煩雑になることに対して、射出成形基板は、フィルム基材2にICチップ6を実装する設備は市場に数多く出回っており、一度に大量生産が可能であり、溝部5の形成を含めて製造時間およびコストを大幅に削減できる。
この発明に係るRFIDタグの構成図である。 RFIDシステムの基本構成図である。 この発明に係るRFIDタグの製造工程図である。 この発明に係るフィルム基材の構成図図である。 この発明に係るフィルム基材に形成された導体パターン図である。 この発明に係るフィルム基材に形成された導体パターン図(ICチップ接続済み)である。 この発明に係る溝部が形成された誘電体基板構成図である。 この発明に係るRFIDタグの電界図である。 この発明に係るRFIDタグの特性インピーダンス図である。 この発明の実施の形態2に係るRFIDタグの構成図(ダミーパッド付き)である。 この発明の実施の形態2に係るRFIDタグのスロット付近拡大図(ダミーパッド付き)である。 この発明の実施の形態3に係る射出成形金型の構成図である。 この発明の実施の形態3に係る射出成形金型断面図である。 この発明の実施の形態3に係る下方金型への導体箔載置図である。 この発明の実施の形態3に係る射出成形金型の重ね合わせ図である。 この発明の実施の形態3に係る誘電体基板用射出成形金型熱可塑性樹脂注入図である。 この発明の実施の形態3に係る射出成形された誘電体基板の取り出し図である。 この発明の実施の形態3に係るRFIDタグの誘電体基板である。 この発明の実施の形態3に係るRFIDタグの誘電体基板である。
符号の説明
1…誘電体基板,2…フィルム基材,3…導体パターン,4…スロット,5…溝部,6…ICチップ,7…電気接続部,8…接地導体パターン,9…接着シート,10…RFIDタグ,11…アンテナ部(タグ),12…RFIDリーダライタ,13…アンテナ部(リーダライタ),14…アナログ部,15…A/D変換部,16…電源制御部,17…メモリ部,18…復調部,19…制御部,20…変調部,21…ディジタル部,22…D/A変換部,23…導体層,24…接続端子,25…ダミーパッド,26…射出成形金型,27…注入口,28…上方金型,29…下方金型,30…突起部,31…真空引き口,32…導体箔,33…化成処理層,34…樹脂(熱可塑性樹脂),35…余剰樹脂。

Claims (9)

  1. 一主面に穴部を有する誘電体基板と、この誘電体基板の他主面に設けられた接地導体パターンと、フィルム基材と、このフィルム基材上に設けられ、スロットを内部に構成した放射部である導体パターンと、前記スロットを構成する前記導体パターンの両側から前記スロットの内側にそれぞれ延びた電気接続部と、これらの電気接続部に電気的に接続され、前記誘電体基板の前記穴部に挿入されたICチップとを備え、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって前記ICチップが給電されるRFIDタグ。
  2. 一主面に穴部を有する誘電体基板と、この誘電体基板の他主面に設けられた接地導体パターンと、フィルム基材と、このフィルム基材上に設けられた放射部である導体パターンと、この導体パターンの内部に細長形状のスロットを構成し、このスロットの幅方向の両側から前記スロットの内側にそれぞれ延びた電気接続部と、これらの電気接続部に電気的に接続され、前記誘電体基板の前記穴部に挿入されたICチップとを備え、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって前記ICチップが給電されるRFIDタグ。
  3. 一主面に穴部を有する誘電体基板と、この誘電体基板の他主面に設けられた接地導体パターンと、フィルム基材と、このフィルム基材上に設けられた放射部である導体パターンと、この導体パターンの内部に細長形状のスロットを構成し、このスロットの幅方向の両側から前記スロットの内側にそれぞれ延び、前記フィルム基材上に設けられた電気接続部と、これらの電気接続部に電気的に接続され、前記誘電体基板の前記穴部に挿入されたICチップとを備え、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって前記ICチップが給電されるRFIDタグ。
  4. 一主面に穴部を有する誘電体基板と、この誘電体基板の他主面に設けられた接地導体パターンと、フィルム基材と、このフィルム基材上に設けられ、その内部にスロットを構成した放射部である導体パターンと、前記スロットを構成する前記導体パターンの両側から前記スロットの内側にそれぞれ延びた電気接続部と、これらの電気接続部に電気的に接続され、前記誘電体基板の前記穴部に挿入されるICチップと、このICチップを前記誘電体基板の前記穴部に挿入し、前記フィルム基材の前記導体パターンと前記誘電体基板の一主面とを固定する固定手段とを備え、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって前記ICチップが給電されるRFIDタグ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のRFIDタグであって、前記接地導体パターンの四隅、前記誘電体基板を挟んで対向する前記導体パターンの四隅よりも所定距離だけ前記誘電体基板の他主面上に延在した箇所に対向する前記誘電体基板の一主面上に前記フィルム基材が存在するRFIDタグ。
  6. 誘電体基板の一主面に穴部を形成する穴部形成工程と、前記誘電体基板の他主面に接地導体パターンを形成する接地パターン形成工程と、フィルム基材上にスロットを有する放射部である導体パターンを形成する導体パターン形成工程と、前記スロットを介してICチップを前記導体パターンに電気的に接続するICチップ接続工程と、このICチップ接続工程後に、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって給電されるように、前記ICチップを前記穴部に挿入して、前記フィルム基材を前記誘電体基板に固定する固定工程とを備えたRFIDタグの製造方法。
  7. 誘電体基板の一主面に穴部を形成する穴部形成工程と、前記誘電体基板の他主面に接地導体パターンを形成する接地パターン形成工程と、フィルム基材上に細長形状のスロットを有する放射部である導体パターンと前記スロットの幅方向の両側から前記スロットの内側にそれぞれ延びた電気接続部を形成する導体パターン形成工程と、ICチップを前記電気接続部に電気的に接続するICチップ接続工程と、このICチップ接続工程後に、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって給電されるように、前記ICチップを前記穴部に挿入して、前記フィルム基材を前記誘電体基板に固定する固定工程とを備えたRFIDタグの製造方法。
  8. 凹部及びこの凹部の内部に突起部を有する上方金型と凹部を有する下方金型とを重ね合わせて前記上方金型及び前記下方金型との間に空間部を形成してこの空間部に誘電性材料の樹脂を注入し、前記上方金型の突起部に対応して誘電体基板の一主面に穴部を形成する誘電体基板形成工程と、前記樹脂の注入前に、前記下方金型の凹部に導体箔を配置して前記誘電体基板の形成と同時に、前記誘電体基板の他主面に接地導体パターンを形成する接地導体パターン形成工程と、フィルム基材上にスロットを有する放射部である導体パターンを形成する導体パターン形成工程と、前記スロットを介してICチップを前記導体パターンに電気的に接続するICチップ接続工程と、前記導体パターンと前記接地導体パターンとの間に電界が形成され、前記スロットの対向部分の電位差によって給電されるように、前記ICチップを前記穴部に挿入して、前記フィルム基材を前記誘電体基板に固定する固定工程とを備えたRFIDタグの製造方法。
  9. 前記固定工程は、前記接地導体パターンの四隅が、前記誘電体基板を挟んで対向する前記導体パターンの四隅よりも所定距離だけ前記誘電体基板の他主面上に延在した箇所に対向する前記誘電体基板の一主面上に前記フィルム基材が存在するように、前記フィルム基材を前記誘電体基板に固定する請求項6〜8のいずれかに記載のRFIDタグの製造方法。
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