JP5332597B2 - 砥石車 - Google Patents

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Description

本発明は、研削加工を目的として設計された研削盤の砥石軸に取付けて使用する砥石車に関するものである。
従来、一般的な研削盤の砥石車としては、円盤状の鋼製の砥石コアの外周面にCBN或いはダイヤモンド等の砥石層が形成され、中心部に砥石軸への取付穴が設けられ、その取付穴の周囲に砥石車を砥石軸等へ固定するための固定用穴部が形成されているものが知られている。また高速回転する研削盤の砥石車としては、円盤状の砥石コアを軽量化するために砥石コアをアルミ合金製とした例えば特許文献1に開示されているものが知られている。特許文献1では円盤状のアルミ合金製コア部材32の外周に接着層34を介して砥石層35が形成され、該コア部材32の中心部に砥石主軸21への取付穴45が設けられ、その取付穴45の周囲に砥石車31を砥石主軸21へ固定するための固定用穴部55、53、54が複数形成されている。そして複数の取付ボルト52によりボルト受板51等を介して固定用穴部55、53、54から砥石主軸21のフランジ部へ取付けられている。また研削加工中にクーラント液がかかるコア部材32の両端面の所定箇所にはクーラント液に対する防食処理のためのニッケル−りん(Ni−P)メッキ70,71が施されている。
特開2002−200565号公報
しかしながら、上記に示す従来技術において、砥石車を使用して工作物の加工を続けていくと砥石車の回転バランスが次第に崩れ、砥石車に振動が発生し工作物の研削面にビビリが転写され、面精度が悪化するケースがあった。従来は加工面精度を確保するために生産途中で研削装置を停止し砥石バランスを取り直したり、高価なオートバランサを設備に導入し崩れた回転バランスを補正しながら対応しなければならなかった。
この課題に対し鋭意研究した結果、空中に浮遊する切粉やミスト状のクーラント液等が研削加工中に砥石コア部材に付着し、これによって付着した切粉がコア部材両端面に蓄積されていき砥石車の回転バランスの崩れに繋がることを発見した。
本発明は、切粉付着に起因する砥石車の回転バランスの崩れという新たな課題に対し、生産を停止せずかつ高価なオートバランサを導入しなくても回転する砥石車の回転バランスの崩れおよびビビリを防止することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、台金に砥石部を形成した砥石車において、円盤状のコア部材である前記台金の外周に前記砥石部が形成され、異物付着を防止するすべり性のよいフッ素樹脂コーティングの被膜が、前記コア部材の両端面中心部に設けられた研削盤との取付け部には設けられないように前記コア部材の異物が触れる部分に設けられ、前記コア部材の前記両端面には、前記コア部材の円盤中心部で前記両端面間の肉厚が薄く円盤外周方向に向って前記両端面間の肉厚が厚くなる曲面が形成されていることである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、台金に砥石部を形成した砥石車において、円盤状のコア部材である前記台金の外周に前記砥石部が形成され、異物付着を防止するすべり性のよい被膜が、前記コア部材の両端面中心部に設けられた研削盤との取付け部には設けられないように前記コア部材の異物が触れる部分に設けられ、前記コア部材の前記両端面には、前記コア部材の円盤中心部で前記両端面間の肉厚が薄く円盤外周方向に向って前記両端面間の肉厚が厚くなる曲面が形成されていることである
請求項に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、前記被膜はフッ素樹脂を含有しためっき被膜であることである。
請求項に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、前記被膜はパーカライジング処理によって形成されたリン酸塩化成層であることである。
上記のように構成した請求項1の発明によれば、台金の異物が触れる部分に低摩擦であり、すべり性、非粘着性に優れるフッ素樹脂コーティングによる被膜が設けられたので、異物の台金への付着が防止される。これにより回転される砥石車が切粉等の異物の付着によってアンバランスとなり回転に振動が生じて工作物の研削面の品質が低下することを防止する。また、台金は円盤状のコア部材であり、該コア部材外周に砥石部が形成されている。これにより異物付着防止の被膜を砥石部には設けずとも、被膜を被膜の形成が容易なコア部材の両端面に形成することにより異物の付着を防止し効果的に回転される砥石車のアンバランスを防止できる。また、コア部材の両端面中心部に設けられた研削盤との取付け部には異物付着防止のための被膜が設けられていない。これにより円盤状のコア部材は研削盤との取付けにおいてすべることなく強固に取付けられ研削盤の取付け軸の回転に追従し安定して回転される。さらに、コア部材の両端面には曲面が形成され、コア部材の円盤中心部で両曲面間の肉厚は薄く、円盤外周方向に向かうに従って厚くなっている。よって両端面の曲面に付着した異物は砥石車の回転により発生する遠心力で曲面を砥石車外周方向に流され、やがて曲面から排出される。これによりコア部材への異物の付着が防止される。
請求項2の発明によれば、台金の異物が触れる部分に設けられたすべり性のよい被膜によって異物の台金への付着が防止される。これにより回転される砥石車が切粉等の異物の付着によってアンバランスとなり回転に振動が生じて工作物の研削面の品質が低下することを防止する。その他、請求項1と同様の効果が得られる
上記のように構成した請求項の発明によれば、台金の異物が触れる部分に施される被膜はフッ素樹脂を含有しためっきである。当該めっきは表面が低摩擦であり、すべり性、耐摩耗性に優れるので、空気中を浮遊する切粉やクーラント等の異物のコア部材への付着を長期間に亘って効果的に防止する。
上記のように構成した請求項の発明によれば、台金の異物が触れる部分に施される被膜はパーカライジング処理によって形成されている。パーカライジング処理によって形成されたリン酸塩化成被膜は表面が低摩擦であり、すべり性に優れるので、空気中を浮遊する切粉やクーラント等の異物のコア部材への付着を防止する。

以下、本発明に係る砥石車11の第1の実施形態について図1〜図3に基づいて説明する。砥石台10の側面図の一部を表す図1に示すように砥石車11は図略の研削盤の図略のベッド上で同じく図略のワークに対して進退移動する砥石台10に主軸21を介して固定されている。主軸21は砥石台10に図略の軸受を介して回転自在に支持され、ビルトインモータ23により回転駆動される。また主軸21には砥石車11に固定される際に砥石車11の内孔42に貫挿される円筒ボス41が主軸21の一端から主軸21と同心に突出されている。また砥石車11は、図2(図1のA−A矢視断面図)に詳細図示するように砥石車固着構造30により主軸21の左端面21aに固定される。砥石車11は、概ね円盤状のボルト受板51と主軸21の端面21aとに挟持され図3に示すように複数(例えば、等角度配置の10本)のボルト52によって主軸21の左端面21aに取り外し可能に固着されている。このため、後述する砥石車11の台金であるコア部材32とボルト受板51には、同じ角度位相位置に軸方向に延びるボルト挿通孔53、55が貫通して形成されており、これらボルト挿通孔53、55を通り抜ける六角穴付ボルトであるボルト52の先端ねじ部が主軸21の端面に開口するねじ穴56にそれぞれ螺合して砥石車11が固定されている。従って、周知の図略の六角レンチを用いて、ボルト52をねじ込むことにより、砥石車11、ボルト受板51の2部材を一体として主軸21の端面21aに固着する。ボルト52は、六角頭付ボルトで代用できる。なお、軸受には各種の転がり軸受、すべり軸受および流体軸受等が使用できる。また主軸21の駆動用モータとしては、ビルトインモ一タ23に限らず、主軸21の図示されていない右端に直結されるモータや、同端部に固定されるプーリを図略のベルト式駆動機構を介して駆動するモータ等が採用できる。
砥石車11は図2に示すように円盤状の台金であるコア部材32と、接着層34を介してコア部材32の外周に形成された多数のセグメント状の砥石チップ33が固定された砥石部である砥石層35とからなる。砥石チップ33は、CBN砥粒やダイヤモンドなどの超砥粒をビトリフアイドボンド、メタルボンドなどの結合剤でマトリックス状に結合したものである。また砥石チップ33の側面33aは、工作物端面を研削する場合にコア部材32の端面32aと工作物とが干渉しないようコア部材32の端面32aより若干突出して形成されている。
砥石車11の台金であるコア部材32は例えば鉄等の鋼製により形成されている。 コア部材32の両端面32aにおいては、砥石車11によって研削加工が行なわれたときに浮遊する切粉やクーラントが触れる部位に異物付着を防止するための被膜25、26が設けられている。この被膜25、26は表面の摩擦係数が小さい低摩擦の特性を備え、すべり性が良くてかつ非粘着性の特徴を持つものがよく、それらの特性を併せ持つフッ素樹脂がコーティングされている。ここでいうフッ素樹脂とは例えばPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)およびECTFE(クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体)等をいい、本実施形態においては低摩擦で、非粘着性、耐食性に優れたPFAが塗布されている。どのフッ素樹脂を塗布するかはコーティングされるコア部材32等の材質やそれぞれのフッ素樹脂が備える性能に基づいて考慮がされ決定される。
フッ素樹脂のコーティング手順としては、はじめに基材となるコア部材32等の脱脂を行う。次にフッ素樹脂との接着性向上のために粗面化処理を行なう。粗面化処理はアルミナ粉末等を用いて、コア部材32等の表面を荒らすショットブラスト加工を実施し、その後フッ素樹脂(PFA)の塗装を行なう。なお、このとき薬品を用い化成処理をおこなってコア部材32の両端面32aの粗面化を実施してもよい。そして塗装されたフッ素樹脂を乾燥させたのち、焼成工程を経て完成となる。ただしこのとき砥石車11が回転したときにおいても砥石車11と主軸21との間にズレが発生しないよう強固に固定するため、コア部材32の両端面32aと、ボルト受板51および主軸21の端面21aとが接触する部分にはコーティング時にマスキングをおこなってフッ素樹脂のコーティングは設けないものとする。
ボルト受板51には、砥石車11のコア部材32の内孔42と同径の内孔が設けられている。ボルト受板51はコア部材32の左端面32aのフッ素樹脂コーティングの被膜25が施されていない部分に密着されボルト52が外方からボルト挿通孔55に挿入され固定される。ボルト受板51は、鋼製とされ、ボルト52の頭部による押圧に耐え、コア部材32の各ボルト挿通孔53周りに集中する締め付け応力を分散する役目を果たしている。ボルト受板51の直径は、ボルト52を挿通するためにコア部材32に設けられた各ボルト挿通孔53が内接し形成する円よりもかなり大径にされる。左右対称性を図るため、ボルト受板51の直径は、主軸21の端面の直径と同一にしてもよい。またボルト受板51には砥石車11によって研削加工が行なわれたときに空気中に浮遊する切粉やクーラントが触れる部位に異物付着を防止するためのコア部材32の両端面32aに設けられた被膜と同様のフッ素樹脂コーティングである被膜27が設けられている。
なお、上記においてコア部材32の両端面32aおよびボルト受板51に設けられたフッ素樹脂コーティングである被膜25、26、27に代えて例えばNi(ニッケル)メッキにフッ素樹脂のPTFEを所定量含有させたメッキ液に浸漬し無電解のメッキ処理によってコア部材32の両端面32aおよびボルト受板51に無電解ニッケルフッ素樹脂メッキの被膜47、48、49を形成してもよい(図2参照)。これによってもフッ素樹脂コーティングの被膜25、26、27と同様、無電解ニッケルフッ素樹脂メッキ被膜47、48、49は表面の摩擦係数が小さくて、すべり性が良く、さらに耐摩耗性に優れるので、空気中を浮遊する切粉等のコア部材32への付着を長期間に亘って効果的に防止できる。
さらに、コア部材32の両端面32aおよびボルト受板51に設けられたフッ素樹脂コーティングである被膜25、26、27に代えて、パーカライジング処理を行ないコア部材32の両端面32aおよびボルト受板51にリン酸塩被膜57、58、59を設けて対応してもよい(図2参照)。パーカライジング処理とは鋼材の表面にMn、Fe等のリン酸塩被膜をリン酸塩浴させることで生成させる化成処理である。処理手順としてははじめに基材となるコア部材32等の洗浄を行う。次に水洗を実施し、その後リン酸塩浴処理を行なう。リン酸塩浴処理後に再度、水洗を実施し、熱温風によって乾燥させ完成となる。本発明においては潤滑性に優れるリン酸Mn被膜が施されることが好ましくこれによっても上記と同様の効果が得られる。
次に作用について説明する。上記のように構成された砥石車11によって例えば自動車用カムシャフトのカムの研削を行なう場合について説明する。一般的に自動車用カムシャフトのカムを研削する場合は、研削後の面の高精度を確保するため砥石車11は高速回転され、砥石車11の外周に形成された砥石部である砥石層35によってカム面が研削されていく。このとき研削により発生した研削熱を除去したり、研削によって発生した切粉を洗浄して除去するためにクーラント液がカムと砥石車11の砥石層35との接触部近傍に吹き付けられる。そして洗浄された切粉や吹き付けられクーラント液は、空中に飛び散りながら浮遊し、やがて重力によって下方に落下し、クーラント液の回収のために設けられた図略の回収路を通って、図略の回収タンクに回収される。
しかし空中に飛び散りながら浮遊した切粉及びクーラント液の一部は高速回転される砥石車11のコア部材32の両端面32aおよびボルト受板51の切粉やクーラントが触れる部位に衝突し付着しようとする。しかしコア部材32の両端面32aおよびボルト受板51の所定の部位には低摩擦係数をもちすべり性に優れたフッ素樹脂(PFA)コーティングの被膜25、26、27が施されているため、切粉及びクーラント液は砥石車11の回転によってはじき飛ばされていき、砥石車11に付着できない。これによって砥石車11の回転バランスは崩されず、振動が生じることはないため、研削面にビビリが転写されることはなく品質が維持される。また、コア部材32の両端面32a中心部に設けられた研削盤との取付け部となるボルト受板51とコア部材32の左端面32aとが接触する部分および、コア部材32の右端面32aと主軸21の端面21aとが接触する部分にはフッ素樹脂コーティングの被膜25、26が設けられていない。これによりコア部材32はすべることなく強固に取付けられ研削盤の主軸21の回転に追従し安定して回転される。
さらに砥石車11の台金であるコア部材32には、コア部材32外周に砥石部である砥石層35が形成されている。これにより異物付着防止のための被膜を砥石層35には設けずとも、被膜の形成が容易なコア部材32の両端面32aに形成することにより効果的に高速回転される砥石車11のアンバランスが防止できる。
次に本発明に係る第2の実施形態について図4に基づいて説明する。第2の実施形態は第1の実施形態に対しコア部材32の形状のみが異なるため、相違点のみ説明し、同様であるその他の作用、構造等については説明を省略する。第2の実施形態においては、円盤状のコア部材36は、図4に示すように円盤中心部の外形が円形でお互いが平行な両端面36aと、両端面36a外周円部からコア部材36の円盤外周方向に向って所定の曲率Rで形成された両曲面36bと、両曲面36bの端部とコア部材36の外周とを接続するお互い並行な両端面36cとからなる。
コア部材36の両端面36aの外周径は、砥石車12を主軸21に固定する際、ボルト52頭部とコア部材36の左端面36aとの間に介在されるボルト受板51の外周径と略同一であり、両端面36a間の肉厚は薄く形成されている。そして両端面36aの外周円部からコア部材36の円盤外周方向に向って所定の曲率Rで両曲面36bが形成されている。そして砥石車12によって研削加工が行なわれたときに空気中に浮遊する切粉やクーラント液が触れるコア部材36の両曲面36b、両端面36cおよびボルト受板51の各部位に対し、異物付着を防止するための被膜である低摩擦係数ですべり性に優れたフッ素樹脂(PFA)のコーティングである被膜28、29、31が施されている。これによってボルト受板51、コア部材36両曲面36bおよび両端面36cには浮遊した切粉及びクーラント液の一部が衝突し付着しようとするが切粉等は砥石車12の回転によってはじき飛ばされていき、砥石車12に付着されない。また特にコア部材36の両曲面36bに付着しようとした切粉は砥石車12の回転により発生する遠心力によって両曲面36b上を砥石車12外周方向に流され、やがて両曲面36bと両端面36cとが接する円周線部39から外方(矢印参照)に排出されるため、切粉はコア部材36の端面36cから若干外方に突出した砥石層37とコア部材36の両端面36cとが交差する隅部38に蓄積されない。これによって切粉はコア部材36に付着しないため砥石車12の回転バランスは崩されず振動が生じることはなく、研削面にビビリが転写されないのでさらに品質が維持される。またボルト受板51とコア部材36との接触部であるコア部材36の左端面36aおよび主軸21の端面21aと接触する右端面36aにはフッ素樹脂コーティングの被膜28、29が設けられていない。これによりコア部材32は研削盤との取付けにおいてすべることなく強固に取付けられ研削盤の主軸21の回転に追従し安定して回転される。
なお、第2の実施形態において、コア部材36の両曲面36bはコア部材36の両端面36aの外周から開始され形成されている。しかし製作のし易さを考慮した場合に両曲面36bの開始位置は両端面36aの外周と一致している必要はなく、両端面36aの外周より所定量だけ半径方向外周寄りの位置から開始されてもよい。ただし、この場合も砥石車12の両端面のうち主軸21とボルト受板51と接する部分にはすべり性に優れたフッ素樹脂コーティングの被膜28、29は設けないものとする。
また、本発明に係る砥石車11は、カムシャフトのカム研削用として1個の砥石車によって構成されていた。しかしこれに限らず、例えば、ツインカム4バルブ車用カムシャフトのようにINポートまたはOUTポート用に2個ずつカムが並んで配置されるカムシャフトのカム研削用としての2個の砥石車が配置されたものについても適用できる。このとき2個の砥石車はカムの配置に合わせて、それぞれの端面を対向させて配置され、それぞれの回転中心が1つの主軸21によって固定されて同時に回転するよう構成されている。そして、この場合も本実施形態と同様に台金であるコア部材の切粉等の異物が触れる部分にフッ素樹脂コーティングの被膜を設ける。そして研削盤との取付け部となるボルト受板51と外側に配置された砥石車の砥石コア部材とが接触する部分および、内側に配置された砥石車のコア部材と主軸21の端面21aとが接触する部分にはフッ素樹脂コーティングの被膜を設けない。これにより高速回転される2個の砥石車が異物の付着によってアンバランスとなり回転に振動が生じて工作物の研削面の品質が低下することが防止されるとともに円盤状の2個のコア部材は研削盤との取付けにおいてすべることなく強固に取付けられ研削盤の主軸21の回転に追従し安定して回転される。
また、第1および第2の実施形態においては砥石車11、12を構成するコア部材32,36を鉄等の鋼製によって構成したが、これに限らずコア部材をアルミ等の軽金属で構成したものや、さらにはコア部材の表面に各種の防錆処理(例えば黒色酸化や各種クロメート処理等)が施されたものについても適用可能であり同様の効果が期待できる。
さらに、第1および第2の実施形態においては本発明に係る砥石車11、12は、カムシャフトのカム研削用として説明したが、これに限らず円筒研削盤、平面研削盤等、他の研削盤についても適用可能であり本実施形態と同様の効果が期待できる。
本発明に係る第1の実施形態の砥石車を研削盤の砥石台に固着した状態を示す一部側面図である。 図1のA−A線に沿った断面図である。 図1において、B矢視方向の砥石車の一部正面図である。 本発明に係る第2の実施形態の砥石車断面図である。
符号の説明
10…砥石台、11、12…砥石車、21…主軸、25、26、27、28、29、31…被膜(フッ素樹脂コーティング)、32、36…台金(コア部材)、34…接着層、35、37…砥石部(砥石層)、41…円筒ボス、42…内孔、47、48、49…被膜(無電解ニッケルフッ素樹脂メッキ)、51…ボルト受板、52…ボルト、53、54…ボルト挿通孔、56…ねじ穴、57、58、59…被膜(リン酸塩被膜)。

Claims (4)

  1. 台金に砥石部を形成した砥石車において、
    円盤状のコア部材である前記台金の外周に前記砥石部が形成され、
    異物付着を防止するすべり性のよいフッ素樹脂コーティングの被膜が、前記コア部材の両端面中心部に設けられた研削盤との取付け部には設けられないように前記コア部材の異物が触れる部分に設けられ、
    前記コア部材の前記両端面には、前記コア部材の円盤中心部で前記両端面間の肉厚が薄く円盤外周方向に向って前記両端面間の肉厚が厚くなる曲面が形成されていることを特徴とする砥石車。
  2. 台金に砥石部を形成した砥石車において、
    円盤状のコア部材である前記台金の外周に前記砥石部が形成され、
    異物付着を防止するすべり性のよい被膜が、前記コア部材の両端面中心部に設けられた研削盤との取付け部には設けられないように前記コア部材の異物が触れる部分に設けられ、
    前記コア部材の前記両端面には、前記コア部材の円盤中心部で前記両端面間の肉厚が薄く円盤外周方向に向って前記両端面間の肉厚が厚くなる曲面が形成されていることを特徴とする砥石車。
  3. 請求項2において、前記被膜はフッ素樹脂を含有しためっき被膜であることを特徴とする砥石車。
  4. 請求項2において、前記被膜はパーカライジング処理によって形成されたリン酸塩化成層であることを特徴とする砥石車。
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