JP5331263B1 - 炭化珪素材料、炭化珪素材料の製造方法 - Google Patents

炭化珪素材料、炭化珪素材料の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】70〜200Ω・cm程度の抵抗率を有するSiC材料を提供する。
【解決手段】炭化珪素材料は、CVD法により作成された、3C型の結晶多形からなる炭化珪素材料であって、窒素濃度が1×1017〜1×1019個/cmであり、B含有量が0.8〜1.5ppmであり、抵抗率が70〜200Ω・cmであることを特徴とすることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、CVD法により作成された炭化珪素材料およびそのような炭化珪素材料の製造方法に関する。
化学気相成長(CVD)法により作成された炭化珪素(以下、CVD−SiCともいう)は、純度が高く、高温用途に適した材料である一方、抵抗率が高いため、用途によっては使用が制限される。そこで、SiCの製造プロセスにおいて、原料ガスと共に窒素を供給してSiC中に窒素をドープさせることで、例えば0.9Ω・cm以下の低抵抗率のものを得ることが知られている(特許文献1)。一方で、多様な用途に応じられるよう、70〜200Ω・cm程度の抵抗率(以下、中抵抗率ともいう)を有するSiCに対する要望がある。
特開2001−316821号公報
特許文献1に記載の窒素ドープの方法によって、中抵抗率のSiCを得ようとしても、70〜200Ω・cmの範囲になるよう抵抗率を制御することは困難であった。
本発明は、70〜200Ω・cm程度の抵抗率を有するSiC材料を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく検討を重ねたところ、SiC中に窒素と共にB(ホウ素)を所定量を含有させることで、意外にも、抵抗率が70〜200Ω・cmの範囲内に制御されたSiC材料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一態様は、
CVD法により作成された、3C型の結晶多形からなる炭化珪素材料であって、
窒素濃度が1×1017〜1×1019個/cmであり、
B含有量が0.8〜1.5ppmであり、
抵抗率が70〜200Ω・cmである炭化珪素材料である。
また、本発明の別の一態様は、
炭化珪素材料の製造方法であって、
減圧容器内に、シラン系ガスおよび炭化水素ガスを含む原料ガスを供給するとともに、窒素ガスを、前記炭化珪素材料中の窒素濃度が1×1017〜1×1019個/cmとなるよう供給し、Bを含むB含有ガスを、前記炭化珪素材料中のB含有量が0.8〜1.5ppmとなるよう調整して供給し、前記減圧容器内に配置された基材を1100〜1500℃に加熱して、前記基材上に3C型の結晶多形からなる炭化珪素結晶を堆積させるステップと、
前記炭化珪素結晶を堆積させるステップの後、前記基材を除去するステップと、を含むことを特徴とする炭化珪素材料の製造方法である。
本発明によれば、70〜200Ω・cm程度の抵抗率を有するSiC材料が提供される。
(a)は、本発明の一実施形態である炭化珪素材料の窒素濃度と抵抗率との関係を示すグラフである。(b)は、前記炭化珪素材料のB含有量と抵抗率との関係を示すグラフである。
以下、本発明のSiC材料について詳細に説明する。
本実施形態のSiC材料は、CVD法により作成された、3C型の結晶多形からなるSiC材料であって、窒素濃度が1×1017〜1×1019個/cmであり、B含有量が0.8〜1.5ppmであり、抵抗率が70〜200Ω・cmである。
CVD−SiCは、例えば焼結法により作成されたSiC(以下、焼結SiCともいう)と比べ、高純度である。このため、不純物の含有量が少ないことが要求される用途に好適に用いられる。
ここで、CVD−SiCを用いることの利点について説明する。例えば、半導体製造装置のサセプタに用いられるヒータには、従来より、黒鉛材料からなる電極や発熱体が用いられているが、黒鉛材料を高純度なものとする処理を施しても、黒鉛材料には1000ppm程度の窒素が含まれる。このような窒素は、黒鉛材料中において、電極や発熱体をなす黒鉛の層間にトラップされ、或いは、炭素原子と置換された状態で存在している。近年、上記ヒータや、SiC単結晶を製造する際に用いられる治具として炭素系材料が用いられているが、その製造プロセスにおいて、炭素系材料中に含まれる窒素が、SiC単結晶の基板や、その表面でエピタキシャル成長するSiC中に進入して、SiC中の窒素濃度が上昇し、結晶中の欠陥となる問題が生じている。そこで、黒鉛材料の代わりにSiCを用いることが検討されている。例えばSiC製のヒータは、急速で昇温、降温する特性に優れ、サセプタに好ましく用いられると考えられる。しかし、例えば焼結SiCを用いて作成したヒータは、金属元素、Si等の不純物の含有量が多く、高温安定性が低く、高温での用途が制限される。そこで、CVD−SiCを用いることで、高純度であることが要求される、SiC材料を製造するためのヒータや治具に好適に用いられるSiC材料を提供している。
また、プラズマエッチング装置に用いられるフォーカスリングや電極も、高純度、高伝導性(低抵抗率)であることが要求されている。従来のプラズマエッチング装置では、これらの部材には、主にSi製のものが用いられており、プラズマガスによる消耗が激しかった。そこで、高純度なCVD−SiCを用いることで、プラズマエッチング装置に用いられるフォーカスリングや電極に好適に用いられるSiCを提供している。
本実施形態のSiC材料は、3C型(β型)の結晶多形からなる。具体的には、SiC材料は、3C型の結晶多形を99%以上含む。これにより、Bと窒素によるSiCの抵抗率の制御がしやすくなると考えられる。SiC材料が3C型の結晶多形からなることは、X線回折により確認できる。
本実施形態のSiC材料は、窒素濃度が1×1017個/cm以上であることで、焼結SiCと比べ抵抗率の高いCVD−SiCであっても抵抗率が低く抑えられている。また、窒素濃度が1×1019個/cm以下であることで、SiCの抵抗率が低くなりすぎることが抑えられている。また、窒素濃度が上記範囲内であり、かつ、B含有量が上記範囲内である場合に、SiCの抵抗率が安定して中抵抗率の範囲内に制御されると考えられる。窒素濃度は二次イオン質量分析法(SIMS)により測定される。窒素濃度は、SiCの抵抗率がより安定して中抵抗率の範囲内に制御される点で、1.0×1017〜1.0×1018個/cmであることが好ましく、2.0×1017〜1.0×1018個/cmであることがより好ましい。SiC中の窒素濃度は、公知の方法によって調節でき、原料ガスと共に供給される窒素ガスの供給量を制御することで調節できる。
本実施形態のSiC材料は、B含有量が上記範囲内にあることで、窒素濃度が上記範囲にありながら、SiCの抵抗率が低くなりすぎることなく中抵抗率になっている。B含有量が0.8ppmを下回ると、中抵抗率のSiC材料を安定して得ることができない。B含有量が1.5ppmを上回ると、熱伝導率、高温安定性が低下し、SiC材料の用途が制限される。
CVD−SiCには、通常、微量ながらAl、B、Cl、Fe、Ni等の他の元素が含まれている。これらの元素は、高純度であることが要求される用途で使用するためには、少ないほどよい。しかし、CVD−SiCは抵抗率が高いことから、これを下げるために、上記他の元素のうち例えばB等の元素を添加した場合、上記特許文献1の段落[0010]に記載されるように、SiCの熱伝導率、高温安定性が低下するおそれがある。このため、SiCへのB等の添加は好ましくないと考えられていた。しかし、本発明者の研究により、SiC中に意図的にBを含有させ、その含有量を上記範囲内とすることで、意外にも、SiCの抵抗率が制御され、中抵抗率のSiCが安定して得られることが見出された。このように、本発明は、従来、不純物として扱われ、あるいは、添加しないことが好ましいとされていたBが、中抵抗率のSiCを得るのに有用であることを見出し、その最適な含有量の範囲を見出したものである。上記観点から、B含有量は、好ましくは0.8〜1.3ppmである。好ましくは0.9〜1.3ppmである。なお、本明細書においてppmは、重量比(ppmwt)を表す。
本実施形態のSiC材料は、中抵抗率であることで、種々の用途に用いることができる。具体的には、静電気が蓄積されても良い用途、高純度なSiCであることが要求される用途に用いられる。また、例えば、マイクロ波トランジスタ等の高周波デバイス、パワートランジスタ等の電力制御用デバイスにも用いられる。
また、本実施形態のSiC材料は、低抵抗率であることが望ましい用途にも用いることができる。例えば、半導体製造プロセスにおける成膜工程やエッチング工程に用いられるプラズマ処理装置において、SiC材料の製造に用いられるヒータや治具、或いは、フォーカスリングや電極などにも用いることができる。
本明細書において、抵抗率は、室温での直流抵抗率をいう。SiC材料の抵抗率は、好ましくは70〜100Ω・cmであり、より好ましくは90〜100Ω・cmであり、特に好ましくは95〜100Ω・cmである。
本実施形態のSiC材料は、窒素濃度が1×1017〜1×1019個/cmであり、B含有量が0.8〜1.5ppmであり、かつ、抵抗率が70〜200Ω・cmとなる範囲に調整できるのであれば、C、Si、N、Bを除く他の元素を含んでいてもよい。本実施形態のSiC材料は、Si及びB以外にSiC材料中に含まれる金属元素の合計量は10ppm以下であることが好ましい。CVD法により作成された本実施形態のSiC材料は、焼結SiCと比べ純度が高く、微量金属元素の含有量が上記範囲に抑えられている。このようにSiC中の微量元素が少ないことによって、例えば、本実施形態のSiC材料を用いて作成された、半導体製造用装置の部品が、この装置によって製造されるSiC材料と接触しても、SiC材料が当該部品に含まれるこれら微量元素で汚染されるのを防止できる。また、微量元素が少ないことによって、SiC材料がBを含有することによる中抵抗率への制御がしやすくなる。ここでいう金属元素は、例えば、Fe、Cu、Cr、Al、Na、Ca、K、Mg、Ti、Vである。金属元素の含有量の下限値は、特に制限されないが、例えば1.0ppmである。
本実施形態のSiC材料は、例えば、後述するSiC材料の製造方法によって作成することができる。
次に、本実施形態のSiC材料の製造方法について説明する。
本実施形態のSiC材料の製造方法は、減圧容器内に、シラン系ガスおよび炭化水素ガスを含む原料ガスを供給するとともに、窒素ガスを、前記炭化珪素材料中の窒素濃度が1×1017〜1×1019個/cmとなるよう供給し、Bを含むB含有ガスを、前記炭化珪素材料中のB含有量が0.8〜1.5ppmとなるよう調整して供給し、前記減圧容器内に配置された基材を1100〜1500℃に加熱して、前記基材上に3C型の結晶多形からなる炭化珪素結晶を堆積させるステップと、前記炭化珪素結晶を堆積させるステップの後、前記基材を除去するステップと、を含む。
具体的には、まず、公知のCVD装置の減圧容器内に黒鉛基材を保持し、減圧容器内の圧力を例えば1.3kPaとして、減圧容器内にキャリアガスである水素ガスまたはアルゴンガスと共に、SiCの原料ガスとなる、SiCHCl、SiHCl、SiH等のシラン系ガス、および、CH、C、CCl等の炭化水素ガスを体積比で5〜20%供給する。このとき、さらに、ドープ用ガスを供給し、原料ガスと混合させ、例えば黒鉛基材を1100〜1500℃の温度に加熱することにより、黒鉛基材の表面にSiC結晶を堆積させ、SiCを所定の厚さ成長させる。ここで堆積するSiC結晶は、3C型の結晶多形からなる。ドープ用ガスには窒素ガス及びB含有ガスを用いる。B含有ガスには、例えばジボラン(B)が用いられる。窒素ガス、ジボランはそれぞれ、キャリアガスに対して体積比で0.1〜5%供給される。なお、B含有ガスをSiC中のB含有量が0.8〜1.5ppmとなるよう調整して供給するとは、B含有ガスを、窒素ガスと共に、キャリアガスに対して体積比で0.1〜10%供給することをいい、好ましくは、さらに、B含有ガスを窒素ガスに対して0.1〜10の比率で供給することをいう。
このようにしてSiCを形成させた後、CVD装置内を排気し、黒鉛基材を酸素雰囲気で温度900〜1400℃で加熱することにより、黒鉛基材を燃焼させて除去する。これにより、SiC材料が得られる。
上述したように、SiCへのB等の添加は、SiCの熱伝導率、高温安定性が低下するおそれがあるため、好ましくないと考えられていた。事実、特許文献1の段落[0021]には、実施例1に関して、SiC中に5ppm未満の微量不純物が検出され、その中に微量のBが検出されたことが記載されている。しかし、この微量のBは、不純物であって、意図的にSiC中に含ませたものでなければ、目標とする抵抗率に制御するのに十分な量を含ませたものでもない。これに対し、本実施形態の製造方法では、SiC中に意図的にBを含有させ、かつ、その含有量を上記範囲内としたことによって、SiC材料の抵抗率を中抵抗率の範囲に制御することができる。
本実施形態のSiCは、用途に応じて、中抵抗率であることに加え、下記の特性を有していてもよい。
ヤング率が300〜500GPaであり、好ましくは330〜500GPaである。ヤング率は、パルス法により測定される。
硬度HVが2500〜4000GPaである。硬度は、ビッカース硬度計を用いて測定される。
熱膨張係数が4.4×10−6〜4.6×10−6/Kである。熱膨張係数は、温度変化に対する試料長さの変化量として測定される線膨張係数である。
静電容量密度が1.0〜0.5pF/mmである。静電容量密度は水銀プローブを用いて測定される。
以上のSiC材料は、CVD法で作成されていることで高純度であるとともに、窒素濃度及びB含有量がそれぞれ上記範囲であることによって70〜200Ω・cmの範囲内の抵抗率、すなわち、中抵抗率を有している。このようなSiC材料の抵抗率は、3族の元素であるBの正孔と、5族の元素であるNの価電子とがSiCの結晶中で打ち消し合うことによって中抵抗率に制御されやすくなっていると考えられる。
中抵抗率のSiC材料は、種々の用途に用いることができる。例えば、静電気が蓄積されてもよい用途や、低抵抗率が要求される用途であっても高純度であることが要求される用途において好ましく用いられる。
(実施例)
以下、実施例を示して、本発明を具体的に説明する。
上述したCVD装置を用いた方法によって、黒鉛基材上に成膜を行い、サンプル1〜4のSiC材料を作成した。原料ガスには、濃度5%のSiCHClを用い、キャリアガスには水素ガスを用いた。ドープ用ガスには、サンプル4には窒素ガスのみを用い、サンプル1〜3には窒素ガス及びジボランを用いた。窒素ガス、ジボランはそれぞれ、キャリアガスに対し体積比で0.1〜5%で供給されるよう流量を調節した。反応温度は1350℃とした。成膜後、SiC材料を基材から分離し、下記の各特性を調べた。結果を下記表1及び図1に示す。なお、図1(a)は、サンプル1〜4の窒素濃度と抵抗率との関係を示すグラフである。図1(b)は、サンプル1〜4のB含有量と抵抗率との関係を示すグラフである。
(結晶多形測定)
各サンプルを、メノウ乳鉢解砕した後、X線回折装置を用いてX線回折を行い、得られたスペクトルをRuska法(Journal of Materials Sience 14 (1979) 2013- 2017)にて解析した。これにより、サンプル1〜4のいずれも99%以上の3C型の結晶多形を含むこと、すなわち3C型の結晶多形からなることを確認した。
(微量元素分析)
各サンプルを、グロー放出質量分析(GD−MS)を用いて微量元素に関して分析し、その合計量ppmを求めた。表1に、Fe、Cu、Cr、Al、Na、Ca、K、Mg、B、Ti、Vの金属元素の合計量を示す。
(窒素濃度測定)
各サンプル中の窒素濃度をSIMS法により測定した。具体的には、島津製作所社製二次イオン質量分析機を用いて測定した。
(抵抗率測定)
各サンプルの抵抗率を、直流の定電流を流して測定した(直流4端子法)。抵抗率の測定は、熱電特性測定装置(アルバック理工株式会社製、ZEM−3)を用いて室温(約20℃)にて行った。
Figure 0005331263
表1に示されるように、サンプル1〜3は、サンプル4と比べ窒素濃度が高いが、Bが0.8〜1.5ppm含有されていることで、SiC材料の抵抗値が中抵抗率に制御されていることが確認された。
従来の窒素ドープではSiC中の窒素濃度が高くなると抵抗率が低くなると考えられていた。このことは、上記特許文献1の表2において、SiC中の窒素濃度が高くなるにつれ、抵抗率が低なっていることが示されていることからも明らかである。サンプル1〜3のプロットが、図1(a)、(b)において中抵抗率の範囲を示す薄い網掛けの領域に入っていることから理解できるように、窒素濃度が高くても、Bが所定量含有されることで抵抗率が低くなりすぎず、中抵抗率が得られている。
(各種物性の測定)
サンプル1〜3について、それぞれヤング率、硬度HV、熱膨張率を測定したところ、いずれも、ヤング率は300〜500GPaの範囲内にあり、硬度HVは2500〜4000GPaの範囲内にあり、熱膨張率は4.4×10−6〜4.6×10−6/Kの範囲内にあることが確認された。
また、サンプル1〜3について、それぞれ静電容量密度を測定したところ、いずれも1.0〜0.5pF/mmの範囲内にあることが確認された。なお、静電容量密度は水銀プローブ測定装置を用いて10kHzで測定した。
以上、本発明の炭化珪素材料およびその製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。

Claims (10)

  1. CVD法により作成され、3C型の結晶多形からなる炭化珪素材料であって、
    窒素濃度が1×1017〜1×1019個/cmであり、
    B含有量が0.8〜1.5ppmであり、
    抵抗率が70〜200Ω・cmであることを特徴とする炭化珪素材料。
  2. 前記抵抗率が70〜100Ω・cmである請求項1に記載の炭化珪素材料。
  3. 前記窒素濃度が1×1017〜1×1018個/cmである請求項1または2に記載の炭化珪素材料。
  4. 前記B含有量が0.8〜1.3ppmである請求項1から3のいずれかに記載の炭化珪素材料。
  5. Si及びB以外に前記炭化珪素材料中に含まれる金属元素の合計量が10ppm以下である請求項1から4のいずれかに記載の炭化珪素材料。
  6. ヤング率が300〜500GPaである請求項1から5のいずれかに記載の炭化珪素材料。
  7. 硬度HVが2500〜4000GPaである請求項1から5のいずれかに記載の炭化珪素材料。
  8. 熱膨張係数が4.4×10−6〜4.6×10−6/Kである請求項1から5のいずれかに記載の炭化珪素材料。
  9. 静電容量密度が1.0〜0.5pF/mmである請求項1〜5のいずれかに記載の炭化珪素材料。
  10. 炭化珪素材料の製造方法であって、
    減圧容器内に、シラン系ガスおよび炭化水素ガスを含む原料ガスを供給するとともに、窒素ガスを、前記炭化珪素材料中の窒素濃度が1×1017〜1×1019個/cmとなるよう供給し、Bを含むB含有ガスを、前記炭化珪素材料中のB含有量が0.8〜1.5ppmとなるよう調整して供給し、前記減圧容器内に配置された基材を1100〜1500℃に加熱して、前記基材上に3C型の結晶多形からなる炭化珪素結晶を堆積させるステップと、
    前記炭化珪素結晶を堆積させるステップの後、前記基材を除去するステップと、を含むことを特徴とする炭化珪素材料の製造方法。
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