JP5327588B2 - 研磨方法および研磨装置 - Google Patents

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Description

本発明は、研磨対象物の表面を研磨する研磨方法および研磨装置に関する。
研磨対象物の表面を研磨する研磨装置の代表例としてCMP装置が知られている。CMP装置は、化学的機械的研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)により研磨対象物の表面を精密に研磨加工する技術として、ガラス基板やシリコン基板、半導体ウエハなどの基板の研磨加工に広く利用されている。このような研磨装置では、チャックに保持された基板と研磨ヘッドに装着された研磨パッドとを相対回転させて押接し、基板と研磨パッドとの当接部に研磨内容に応じたスラリー(研磨液)を供給して化学的・機械的な研磨作用を生じさせ、基板表面を平坦に研磨加工する。このような研磨装置および研磨方法については、従来から種々の提案がなされている(例えば、特許文献1、特許文献2等を参照)。
特開2004‐265950号公報 特開2007‐152498号公報
ところで、このように研磨パッド等を用いた表面研磨では、研磨パッドが柔らかく研磨中に研磨対象物の表面形状に従って変形する(追従性がある)ため、この変形の影響により研磨対象物を所望の表面形状に研磨することが困難な場合があった。特に、研磨対象物の表面において広範囲にわたる微小なうねり(凹凸)を有する場合、このうねりの凸部のみを研磨(除去)して当該表面の平面度を向上させることは困難であった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、研磨パッドが研磨対象物の表面形状に影響されることなく、研磨対象物を所望の表面形状に研磨することができる研磨方法および研磨装置を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係る研磨方法は、研磨対象物と研磨パッドとを当接させた状態で両者を相対移動させて前記研磨対象物を研磨する研磨方法であって、前記研磨対象物の被研磨面に、研磨後の形状として求められる表面形状と同一の表面形状を有した被覆層を形成する被覆工程、前記被覆工程において形成された前記被覆層の表面に前記研磨パッドを当接させた状態で前記研磨パッドと前記研磨対象物とを相対移動させて前記被覆層を研磨して前記被研磨面を研磨する研磨工程とを有する。そして、前記被覆工程において、内部に被覆層形成材料を貯留し、内側底面が前記研磨対象物の研磨後の形状として求められる表面形状に対応した形状に形成された容器部材を用いて、前記研磨対象物の被研磨面を前記容器部材内の前記被覆層形成材料に浸した状態において前記被覆層形成材料を硬化させることにより、前記被覆層を形成することを特徴とする
また、本発明に係る研磨装置は研磨対象物の被研磨面に、研磨後の形状として求められる表面形状と同一の表面形状を有した被覆層を形成する被覆層形成機構と、前記被覆層形成機構により形成された前記被覆層の表面に研磨パッドを当接させた状態で前記研磨パッドと前記研磨対象物とを相対移動させて前記被覆層を研磨して前記被研磨面を研磨する研磨機構とを備えそして、前記被覆層形成機構は、内部に被覆層形成材料を貯留し、内側底面が前記研磨対象物の研磨後の形状として求められる表面形状に対応した形状に形成された容器部材を有し、前記研磨対象物の被研磨面を前記容器部材内の前記被覆層形成材料に浸した状態において前記被覆層形成材料を硬化させることにより、前記被覆層を形成するように構成される
本発明によれば、研磨対象物の被研磨面に形成された被覆層により、研磨パッドと被研磨面とが当接するタイミングを被研磨面における位置毎に調整することができる。例えば、研磨対象物において広範囲にわたる微小なうねり(凹凸)を有する被研磨面の平坦研磨を行う場合、被覆層によって研磨パッドと被研磨面におけるうねりの凸部以外の部分との当接を遅らせることにより、被研磨面の平面度を向上させることができる。このようにして研磨パッドが研磨対象物の表面形状に影響されることなく、研磨対象物を所望の表面形状に研磨することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明を適用した研磨装置1の概略構成を図2および図3に示している。なお、以下では、研磨対象物である基板5において広範囲にわたる微小なうねり(凹凸)を有する被研磨面を平坦研磨する場合を例に説明する。
この研磨装置1は、角形板状のガラス基板である基板5の被研磨面の化学的機械的研磨(CMP)を行う研磨ステーションST1と、基板5の被研磨面に被覆層を形成する被覆ステーションST2と、基板5の被研磨面の状態を測定する測定ステーションST3と、基板5を保持するとともに基板5を各々の上記ステーションに搬送する基板搬送装置10と、研磨装置1の作動を制御する制御装置70とを主体に構成される。
基板搬送装置10は、図3に示すように、基板5を保持可能なチャック20と、チャック20(チャック20に保持された基板5)を各ステーションに移動させるチャック移動機構30を主体に構成され、チャック移動機構30を構成する搬送アーム32の先端にチャック回転機構25を介してチャック20が設けられる。
チャック20は、セラミック等の高剛性材料を用いて、下面に平面度の高い略平坦な保持面を有する角形板状(角形板状の基板5に対応した形状)に形成され、下面側において基板5を保持する。チャック20の内部には、基板5の裏面を真空吸着する真空チャック構造が設けられて基板5を着脱可能に構成され、チャック20に吸着保持された基板5の研磨対象面(すなわち被研磨面)が下向きの水平姿勢で保持される。
チャック回転機構25は、チャック20と連結されて回転可能なハウジング26と、ハウジング26の上部から鉛直上方に延びるスピンドル27と、スピンドル27に回転駆動力を伝達してチャック20を水平面内で回転させるチャック駆動モータ28等を有して構成される。チャック20は、スピンドル27およびチャック駆動モータ28を用いて、ハウジング26とともにチャック20の下面(保持面)に直交する回転軸O1を中心として回転可能になっている。
ハウジング26の内部に形成された加圧室に、エアの供給を受けてチャック20を下向きに加圧する、いわゆるエアバッグ式のパッド加圧機構(図示せず)が設けられており、チャック移動機構30によりチャック20を研磨ステーションST1に移動させたときに、チャック20に保持された基板5の被研磨面を後述する研磨パッド44の研磨面に当接させた状態で加圧室の圧力を制御することにより、基板5と研磨パッド44との当接圧力、すなわち研磨パッド44による研磨圧力を制御可能になっている。
チャック移動機構30は、加工テーブルTから上方に突出する基部31と、この基部31から水平に延びる搬送アーム32と、基部31を通って上下に延びる揺動軸を中心として搬送アーム32を水平揺動させるアーム揺動機構35と、搬送アーム32全体を垂直昇降させるアーム昇降機構(図示せず)等を有して構成され、上述したチャック回転機構25が搬送アーム32の先端部に設けられている。チャック移動機構30は、アーム揺動機構35により搬送アーム32を水平揺動させてチャック20(チャック20に保持された基板5)を研磨ステーションST1、被覆ステーションST2および測定ステーションST3にそれぞれ移動させることが可能である。
アーム揺動機構35は、搬送アーム32を水平揺動させてチャック20を研磨ステーションST1に移動させたときに、チャック20が研磨パッド44と対向するように構成されており、チャック20を研磨パッド44と対向させた状態でアーム昇降機構により搬送アーム32全体を下降させ、チャック20に保持されて回転する基板5の被研磨面を研磨パッド44の研磨面に当接させた状態で、研磨パッド44に対し基板5(チャック20)を研磨パッド44との当接面に沿って水平揺動可能に構成される。
研磨ステーションST1は、研磨パッド44を用いて基板5の被研磨面を平坦研磨する作業ステーションであり、研磨パッド44が装着されたベース部材41を回転させるパッド回転機構40と、研磨パッド44の上面側にスラリー(研磨液)を供給するスラリー供給機構48とを主体に構成される。
パッド回転機構40は、円盤状のベース部材41と、ベース部材41の上面である支持面42に装着された研磨パッド44と、ベース部材41の下部から鉛直下方に延びるスピンドル46と、スピンドル46に回転駆動力を伝達してベース部材41を水平面内で回転させる回転駆動装置47等を有して構成される。ベース部材41は、上述のチャック20と同様に高剛性材料を用いて、上面に平面度の高い略平坦な支持面42を有する円盤状に形成され、スピンドル46および回転駆動装置47を用いて、支持面42に直交する回転軸O2を中心として回転可能に構成される。
研磨パッド44は、中心部(回転軸O2の近傍)にスラリー供給孔45を有した円盤状に形成されており、例えば、独立発泡構造を有する硬質ポリウレタンのシートを用いて構成され、ベース部材41の支持面42に貼り付けられて研磨面が上向きの水平姿勢で支持される。また、ベース部材41の中心部近傍に、スラリー供給機構48より供給されるスラリーを研磨パッド44のスラリー供給孔45を通じて研磨パッド44の上面側に放出供給するための供給孔43が上下に貫通して設けられている。
被覆ステーションST2は、図2に示すように、基板5の被研磨面に被覆層を形成する作業ステーションであり、紫外線の照射を受けて硬化する紫外線硬化型樹脂52(以下、UV樹脂52と称する)が貯留された容器部材50と、紫外線を照射する紫外線照射装置55とを主体に構成される。内側に離型剤処理が施された容器部材50は、ガラス等の光透過性材料(透明材料)を用いて、内側底部に平面度の高い略平坦な基準面51を有し上方に開口した矩形箱状(角形板状の基板5に対応した形状)に形成され、UV樹脂52が貯留されている。
UV樹脂52は、紫外線硬化型樹脂であれば特に限定されるものではなく、例えば、アクリル樹脂、不飽和ポリエチレン樹脂、飽和ポリエチレン樹脂、ウレタン樹脂、エステル系樹脂等が用いられ、光重合開始剤などに加えて吸光度を損なわない程度に基板5(被研磨面)と異なる色の着色剤が含有されている。なお、UV樹脂52は、上述のように種々の紫外線硬化型樹脂を用いることができるが、紫外線が照射されて基板5の被研磨面を被覆する被覆層を成したときに、研磨ステーションST1における研磨中にスラリー供給機構48より供給されるスラリーに対して容易に溶け出さない樹脂である必要があり、また、当該被覆層の研磨速度が基板5の研磨速度と同一である(または、基板5の研磨速度と非常に近い)ことが望ましい。
紫外線照射装置55は、容器部材50の下方(底部側)から容器部材50に貯留されたUV樹脂52に対して紫外線を照射する装置であり、例えば、高圧水銀ランプ等の紫外線を放射可能な光源56、光源56からの照明光束を集光する楕円鏡57、および楕円鏡57により集光された照明光をコリメートするコリメータレンズ58等を有して構成される。光源56から放射された紫外線を含む照明光は、コリメータレンズ58を透過してほぼ平行な光束となり、容器部材50の下方から容器底部(基準面51)を透過してUV樹脂52に照射される。なお、紫外線照射装置55は、UV樹脂52に対して照射する照明光束の照射幅を調整することが可能であり、基板5の被研磨面に応じた範囲全体に照明光(紫外線)を照射することができる。
チャック移動機構30(アーム揺動機構35)によりチャック20が被覆ステーションST2に移動されると、容器部材50の上方開口部とチャック20とが上下に対向し、アーム昇降機構によりチャック20が下降されてチャック20に保持された基板5の被研磨面を容器部材50内のUV樹脂52に浸した状態となる。このように基板5の被研磨面がUV樹脂52に浸った状態において、紫外線照射装置55により紫外線を含む照明光が出射され、この照明光が容器部材50の基準面51を透過して基板5の被研磨面に応じた範囲のUV樹脂52に照射される。このようにして、基板5の被研磨面全体を被覆し、容器部材50の基準面51に応じた略平坦な表面(下面)を有する被覆層8が形成される。
被覆ステーションST2において被覆層8が形成された後、チャック20が研磨ステーションST1に移動されて基板5における被覆層8が形成された被研磨面の研磨が行われる。そして、この研磨が終了すると、チャック20が測定ステーションST3に移動されて基板5の被研磨面の形状や、被研磨面に残留する被覆層8の分布やその厚さ等の測定が行われる。このため、測定ステーションST3には表面測定装置60が備えられており、この表面測定装置60により基板5の被研磨面の状態測定が行われる。また、測定ステーションST3には被覆層除去部(図示せず)が備えられており、この被覆層除去部により研磨終了後、溶剤等を用いて被研磨面に残留する被覆層8の除去が行われる。
表面測定装置60は、測定ステーションST3に移動されたチャック20と上下に対向するセンサ保持部61と、このセンサ保持部61に保持された測定センサ62と、センサ保持部61内に設けられた移動機構(図示せず)を制御して測定センサ62をセンサ保持部61に対して水平方向(左右方向)に移動させる測定制御部63とを主体に構成される。測定センサ62は、基板5の被研磨面に向けて計測光を出射する発光素子(図示せず)と、この計測光が被覆層8の表面および基板5の被研磨面で反射した光を受光する撮像素子(図示せず)とからなる光学式のセンサであり、撮像素子で得られた撮像信号は測定制御部63に送信される。測定制御部63では、その撮像信号を処理して被覆層8の色情報より基板5の被研磨面に残留する被覆層8の分布やその厚さ等を測定し、また、基板5の被研磨面の形状を算出し、それらの測定(算出)結果を制御装置70に出力する。
制御装置70は、研磨装置1に予め設定記憶された制御プログラム、および研磨対象に応じて読み込まれた加工プログラム等に基づいて、基板搬送装置10(チャック20およびチャック移動機構30)、パッド回転機構40、スラリー供給機構48、紫外線照射装置55、および表面測定装置60等の作動を制御する。なお、パッド回転機構40のベース部材41およびチャック回転機構25のチャック20の回転(回転方向および回転速度)は、上記加工プログラム等に基づいてそれぞれ任意に独立して制御可能である。また、研磨装置1には、パッド回転機構40の近傍においてチャック移動機構30と干渉しない位置に、研磨パッド44に対してドレスを行うドレス機構(図示せず)が設けられる。
次に、以上のように構成された研磨装置1において、基板5の研磨加工を行うときの研磨方法について、図1のフローチャートおよび図4を併せて参照しながら説明する。なお、以下では、基板5の被研磨面に形成される被覆層8の研磨速度が、基板5の研磨速度よりも多少大きい場合(被覆層8の研磨レートが基板5の研磨レートよりも多少大きい場合)を例に説明する。
まずステップS1に示すように、チャック移動機構30(アーム揺動機構35)により搬送アーム32を揺動させてチャック20に保持された基板5を被覆ステーションST2に移動させ、基板5の被研磨面全体を被覆する被覆層8を形成する。このとき、被覆ステーションST2においては、基板5の被研磨面全体が容器部材50に貯留されたUV樹脂52に浸った状態となり、この状態で紫外線照射装置55により紫外線(照明光)が容器部材50の下方から基準面51を透過して基板5の被研磨面に応じた範囲のUV樹脂52に照射され、被研磨面全体を被覆する被覆層8が形成される。このようにして形成される被覆層8は、基板5の被研磨面が有するうねり(凸面)の頂上部T(図4(a)等を参照)まで完全に覆うように形成され、また、被覆層8の表面8a(下面)は、容器部材50の基準面51に応じて略平坦な面となる(図4(b)を参照)。
この被覆層8の形成が完了すると、ステップS2において、チャック移動機構30によりチャック20(基板5)を研磨ステーションST1に移動させ、基板5における被覆層8が形成された被研磨面の研磨を行う。このとき、研磨ステーションST1においては、チャック20に保持された基板5が研磨パッド44と対向した状態となり、この状態でチャック20およびベース部材41を回転させながら、チャック20を研磨位置に下降させて、チャック20に保持されて回転する基板5を、ベース部材41に装着されて回転する研磨パッド44に当接させ、ハウジング26内に設けられたパッド加圧機構により基板5を所定の研磨圧力で研磨パッド44に押圧させる。
さらに、スラリー供給機構48によりスラリーを研磨パッド44のスラリー供給孔45から基板5と研磨パッド44との当接部に供給しながら、チャック20に保持されて回転する基板5における被覆層8が形成された被研磨面を、ベース部材41とともに回転する研磨パッド44の研磨面に当接せた状態で、アーム揺動機構35により基板5(チャック20)を水平揺動させて、基板5の研磨加工が行われる。
このとき、研磨パッド44の研磨面には、はじめに被覆層8の表面8aが当接するため、基板5の被研磨面(頂上部T)に達するまでは同一の材質である被覆層8の表面を均等に研磨する(図4(c)を参照)。そして、研磨パッド44の研磨面が基板5の被研磨面における頂上部Tに達すると、頂上部Tの近傍は研磨パッド44によって直接研磨され、被研磨面におけるそれ以外の部分は被覆層8の表面が研磨される(図4(d)を参照)。なお、本実施形態では、被覆層8の研磨速度が基板5の研磨速度よりも多少大きいため、被覆層8と基板5の間に研磨レートの差はでるが、基板5の被研磨面における頂上部Tの近傍では被覆層8よりも研磨レートが小さいものの確実に研磨されて、被研磨面の凹凸(うねり)が低減され、被研磨面の平面度が向上する(図4(e)を参照)。
このように基板5の被覆層8が形成された被研磨面の研磨加工が所定時間行われると、ステップS3において、チャック移動機構30によりチャック20(基板5)を測定ステーションST3に移動させ、基板5の被研磨面の状態測定を行う。このとき、測定ステーションST3においては、チャック20に保持された基板5が表面測定装置60と対向した状態となり、この状態で測定センサ62をセンサ保持部61に対して水平方向(左右方向)に移動させるとともにチャック20(基板5)を回転させて、測定センサ62により基板5の被研磨面全体における撮像信号を取得し、その撮像信号を測定制御部63に送信する。
そして、測定制御部63では、その撮像信号を処理して被覆層8の色情報より基板5の被研磨面に残留する被覆層8の分布やその厚さを測定し、また、基板5の被研磨面の形状を算出し、これらの結果を制御装置70に出力する。制御装置70では、この測定(算出)結果に基づいて研磨を終了するか否かを判断する(ステップS4)。具体的には、例えば、基板5の被研磨面に残留する被覆層8の分布が所定値以下となる(または、残留する被覆層8が無くなる)、且つ、基板5の被研磨面の平面度が所定値以上となることを研磨終了条件とする。
測定結果が研磨終了条件を満たして研磨を終了すると、ステップS5において、測定ステーションST3に備えられた被覆層除去部(図示せず)により、基板5に残留する被覆層8を溶剤等を用いて除去し、研磨加工が完了する。一方、測定結果が研磨完了条件を満たさない場合、例えば所定値以上の被覆層8が基板5の被研磨面に残留する場合には、チャック移動機構30によりチャック20(基板5)を研磨ステーションST1に移動させ、基板5の被研磨面の研磨を再び行う。なお、上記ステップS1〜S5の工程を複数回繰り返し行うことにより、更に基板5の被研磨面の凹凸(うねり)が低減され、被研磨面の平面度が向上する。
以上のように研磨装置1では、基板5の研磨加工後の表面形状として求められる平坦な表面を有する被覆層8を基板5の被研磨面全体を被覆するように形成し、その被覆層8の表面に研磨パッド44を当接させた状態で研磨パッド44と基板5とを回転および相対揺動させて基板5の研磨加工を行うと、基板5の被研磨面における頂上部T(凸部)の近傍は研磨パッド44によって直接研磨され、被研磨面におけるそれ以外の部分は被覆層8の表面が研磨される状態をつくることができ、これにより基板5の被研磨面の平面度を向上させることができる。このように、被覆層8によって研磨パッド44と基板5の被研磨面とが当接するタイミングを被研磨面における位置毎に調整することが可能であり、研磨パッド44が基板5の表面形状に影響されることなく、基板5を所望の表面形状に研磨することができる。また、研磨中において被覆層8により被覆された部分はマスキングされ、傷やクラック等から保護することができる。
なおこのとき、被覆層8は紫外線硬化型樹脂を用いて形成されることが好ましく、このようにすると、常温硬化型樹脂を用いた場合よりも被覆層の形成を早く行うことができ、研磨加工のスループットを向上させることができる。なお、加熱硬化型樹脂を用いたときには、この加熱により研磨対象物である基板5に不具合が生じる等の好ましくない場合がある。
またこのとき、被覆層8は基板5の被研磨面と異なる色に着色されて形成されることが好ましく、このようにすると、被覆層8の色情報により研磨状態(研磨を終了するか否か等)を容易に判断することができる。例えば、被研磨面において樹脂層8以外の面(被研磨面)が出現した以降の研磨で着色部分(被覆層8)がなくなり始めてから、全面的に着色部分がなくなるまで研磨を行う。このように表面の着色状態で研磨状態を判断するため、ガラス基板のような透明部材の研磨に関しても研磨状態の判断が容易である。
またこのとき、被覆層8は基板5の被研磨面とほぼ同一の研磨速度を有する樹脂を用いて形成されることが好ましく、このようにすると、被覆層8および基板5がほぼ同一の研磨レートで研磨されるため、被覆層8の平坦な表面に応じて被研磨面全体を均一に研磨することができ、これにより基板5の被研磨面の平面度をさらに向上させることが可能となる。なお、被覆層8における研磨速度は、基板5の被研磨面における研磨速度の80〜120%であることが好ましい。
なお、上述の実施形態では、研磨対象物の被研磨面を平坦研磨する場合について説明したがこれに限らず、例えばレンズ面(曲面)を研磨する場合など、その求められる表面形状と同一の表面形状を有した被覆層を形成することにより、被研磨面の表面形状による影響(研磨パッドの変形)を軽減させて研磨対象物を所望の表面形状に研磨することが可能である。
また、上述の実施形態における研磨装置1では、被覆層の色情報により研磨状態(研磨を終了するか否か)を判断する測定ステーションST3(測定制御部63)を備えて構成されているが、この構成に限らず、例えば、オペレータによる目視等により研磨状態を判断してもよい。
また、上述の実施形態において、基板の被研磨面に被覆層を形成するために紫外線硬化型樹脂を用いているが、これに限定されず、例えば、常温硬化型のエポキシ樹脂やポリウレタン樹脂等を用いてもよく、更に、基板が耐熱性を有している場合には熱硬化型樹脂を用いてもよい。
また、上述の実施形態において、容器部材に形成された略平坦な基準面を用いて、基板の被研磨面に平坦な表面を有した被覆層を形成しているが、これに限定されず、例えば、スピンコーター、ディップ、印刷等の手段を用いて、基板の被研磨面に平坦な表面を有した被覆層を形成してもよい。
本発明に係る研磨方法の工程を示すフローチャートである。 本発明に係る研磨装置を示す概略説明図である。 上記研磨装置を構成する基板搬送装置およびパッド回転機構を示す概略構成図である。 (a)〜(e)は基板および被覆層における研磨の進行状態について説明する説明図である。
符号の説明
1 研磨装置
5 基板(研磨対象物)
8 被覆層
20 チャック(保持機構)
30 チャック移動機構(保持機構)
40 パッド回転機構(研磨機構)
44 研磨パッド
51 容器部材(被覆層形成機構)
52 UV樹脂(紫外線硬化型樹脂)
55 紫外線照射装置(被覆層形成機構)
60 表面測定装置(研磨制御部)

Claims (14)

  1. 研磨対象物と研磨パッドとを当接させた状態で両者を相対移動させて前記研磨対象物を研磨する研磨方法であって、
    前記研磨対象物の被研磨面に、研磨後の形状として求められる表面形状と同一の表面形状を有した被覆層を形成する被覆工程
    前記被覆工程において形成された前記被覆層の表面に前記研磨パッドを当接させた状態で前記研磨パッドと前記研磨対象物とを相対移動させて前記被覆層を研磨して前記被研磨面を研磨する研磨工程とを有し、
    前記被覆工程において、内部に被覆層形成材料を貯留し、内側底面が前記研磨対象物の研磨後の形状として求められる表面形状に対応した形状に形成された容器部材を用いて、前記研磨対象物の被研磨面を前記容器部材内の前記被覆層形成材料に浸した状態において前記被覆層形成材料を硬化させることにより、前記被覆層を形成することを特徴とする研磨方法。
  2. 前記被覆工程において、前記被覆層形成材料は紫外線の照射を受けて硬化する紫外線硬化型樹脂が用いられ、前記被研磨面を前記容器部材内の前記紫外線硬化型樹脂に浸した状態において、紫外線照射装置により出射される紫外線を前記容器部材の底部を透過させて前記被研磨面に応じた範囲の前記紫外線硬化型樹脂に照射することにより、前記紫外線硬化型樹脂を硬化させて前記被覆層を形成することを特徴とする請求項に記載の研磨方法。
  3. 前記容器部材の内側底面は略平坦な面に形成され、前記被覆工程において、前記被覆層の表面は略平坦な面に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の研磨方法。
  4. 前記被覆工程において、前記被覆層形成材料は前記被研磨面と異なる色の色素が含有されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の研磨方法。
  5. 前記研磨工程において研磨された前記被研磨面の着色状態により前記被研磨面の研磨状態を判断する判断工程を有することを特徴とする請求項4に記載の研磨方法。
  6. 前記被覆工程において、前記被覆層形成材料は前記被研磨面とほぼ同一の研磨速度を有する材料が用いられることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の研磨方法。
  7. 前記被覆層形成材料は、前記研磨パッドによって前記被研磨面が研磨される速度の80〜120%の研磨速度を有する材料が用いられることを特徴とする請求項6に記載の研磨方法。
  8. 研磨対象物の被研磨面に、研磨後の形状として求められる表面形状と同一の表面形状を有した被覆層を形成する被覆層形成機構と、
    前記被覆層形成機構により形成された前記被覆層の表面に研磨パッドを当接させた状態で前記研磨パッドと前記研磨対象物とを相対移動させて前記被覆層を研磨して前記被研磨面を研磨する研磨機構とを備え
    前記被覆層形成機構は、内部に被覆層形成材料を貯留し、内側底面が前記研磨対象物の研磨後の形状として求められる表面形状に対応した形状に形成された容器部材を有し、前記研磨対象物の被研磨面を前記容器部材内の前記被覆層形成材料に浸した状態において前記被覆層形成材料を硬化させることにより、前記被覆層を形成するように構成されることを特徴とする研磨装置。
  9. 前記被覆層形成材料は、紫外線の照射を受けて硬化する紫外線硬化型樹脂が用いられ、
    前記容器部材の底部は紫外線が透過可能に構成され、
    前記被覆層形成機構は紫外線を出射可能な紫外線照射装置を有し、前記被研磨面を前記容器部材内の前記紫外線硬化型樹脂に浸した状態において、前記紫外線照射装置により出射される紫外線を前記容器部材の底部を透過させて前記被研磨面に応じた範囲の前記紫外線硬化型樹脂に照射して硬化させることにより前記被覆層を形成するように構成されることを特徴とする請求項8に記載の研磨装置。
  10. 前記容器部材の内側底面は略平坦な面に形成され、前記被覆層の表面は略平坦な面に形成されることを特徴とする請求項8または9に記載の研磨装置。
  11. 前記被覆層形成材料は前記被研磨面と異なる色の色素が含有されていることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の研磨装置。
  12. 前記被覆層の色情報により前記被研磨面に残留する前記被覆層の分布を測定し、該測定結果に基づいて前記被研磨面の研磨加工を終了するか否かを判断する研磨制御部を備えたことを特徴とする請求項11に記載の研磨装置。
  13. 前記被覆層形成材料は、前記被研磨面とほぼ同一の研磨速度を有する材料が用いられることを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の研磨装置。
  14. 前記被覆層形成材料は、前記研磨パッドによって前記被研磨面が研磨される速度の80〜120%の研磨速度を有する材料が用いられることを特徴とする請求項13に記載の研磨装置。
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