以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像形成システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、画像形成システム1は、それぞれがネットワーク2に接続され、画像形成装置として機能するMFP(Multi Function Peripheral)100,101,102と、パーソナルコンピュータ(以下「PC」という)200とを含む。
ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、インターネットにゲートウェイを介して接続されている。ネットワーク2の接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク2は、LANに限らず、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks)を用いたネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネットであってもよい。さらに、PC200と、MFP100,101,102とをシリアル通信ケーブルまたはパラレル通信ケーブルで接続するようにしてもよい。
PC200は、一般的なコンピュータであり、PC200は、画像処理プログラムがインストールされている。PC200は、MFP100,101,102のいずれかから画像処理の実行を依頼されると、依頼元のMFP100,101,102に代わって、画像処理を実行する。
MFP100,101,102各々は、原稿を読取るためのスキャナ装置、画像データに基づいて紙などの記録媒体に画像を形成するための画像形成装置およびファクシミリ装置を含み、画像読取機能、複写機能、ファクシミリ送受信機能を備えている。また、MFP100,101,102各々は、画像処理機能を備えており、他のMFP100,101,102からその画像処理の実行を依頼されると、依頼元のMFPに代わって画像処理を実行する。MFP100,101,102の構成は同じなので、以下の説明では特に言及しない限り、MFP100を例に説明する。
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図3は、MFPの内部構成を示す模式的断面図である。図2および図3を参照して、MFP100は、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する静止画像を用紙等に形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザインターフェースとしての操作パネル160と、メイン回路110と、を含む。
自動原稿搬送装置120は、原稿台に載置された1以上の原稿をさばいて、1枚ずつ原稿読取部130に搬送する。原稿読取部130は、自動原稿搬送装置120により原稿ガラス11上にセットされた原稿の画像を、その下方を移動するスライダ12に取付けられた露光ランプ13で露光する。原稿からの反射光は、ミラー14と2枚の反射ミラー15,15Aによりレンズ16に導かれ、CCD(Charge Coupled Devices)センサ18に結像する。露光ランプ13とミラー14とは、スライダ12に取付けられており、スライダ12は、スキャナモータ17により、図中に示す矢印方向(副走査方向)へ複写倍率に応じた速度Vで移動する。これにより、原稿ガラス11上にセットされた原稿を全面にわたって走査することができる。また、露光ランプ13とミラー14の移動に伴い、2枚の反射ミラー15,15Aは、速度V/2で図中矢印方向へ移動する。これにより、露光ランプ13で原稿に照射された光が、原稿で反射してからCCDセンサ18に結像するまでの光路長が常に一定となる。
CCDセンサ18に結像した反射光は、CCDセンサ18内で電気信号としての画像データに変換され、メイン回路110に送られる。メイン回路110では、受取ったアナログの画像データにA/D変換処理、デジタル画像処理等を行なった後、画像形成部140に出力する。メイン回路110は、画像データを、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の印字用データに変換し、画像形成部140へ出力する。
画像形成部140は、現像器24Y,24M,24C,24Kにそれぞれ対応して、着脱自在なTC41Y,41M,41C,41Kと、カートリッジモータ43Y,43M.43C,43Kとを有する。TC41Y,41M,41C,41Kは、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナーをそれぞれ収納する。また、カートリッジモータ43Y,43M.43C,43Kは、TC41Y,41M,41C,41Kに収納されているトナーを、現像器24Y,24M,24C,24Kに供給する。カートリッジモータ43Y,43M.43C,43Kの回転量と、トナーの供給量とは比例するので、カートリッジモータ43Y,43M.43C,43Kの回転量からTC41Y,41M,41C,41Kから供給されたトナーの量を推定することができる。
また、TC41Kは、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)42を有する。EEPROM42は、後述するライセンス情報を記憶する。ライセンス情報は、EEPROM42の一度書込みすると、書き換え不可能な領域に記憶される。
画像形成部140は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックそれぞれの画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kを備える。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kの少なくとも1つが駆動して、画像が形成される。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kのすべてが駆動すると、フルカラーの画像を形成する。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kには、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの印字用データがそれぞれ入力される。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kは、取扱うトナーの色彩が異なるのみなので、ここでは、イエローの画像を形成するための画像形成ユニット20Yについて説明する。なお、画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kは、それぞれ一体的に構成され、MFP100に着脱可能となっている。
画像形成ユニット20Yは、イエローの印字用データが入力される露光ヘッド21Yと、感光体ドラム23Yと、帯電チャージャ22Yと、現像器24Yと、転写チャージャ25Yとを備える。露光ヘッド21Yは、受取った印字用データ(電気信号)に応じてレーザ光を発光する。発光されたレーザ光は露光ヘッド21Yが備えるポリゴンミラーにより1次元走査され、感光体ドラム23Yを露光する。感光体ドラムを1次元走査する方向は、主走査方向である。
感光体ドラム23Yは、帯電チャージャ22Yによって帯電された後、露光ヘッド21Yが発光するレーザ光が照射される。これにより、感光体ドラム23Yに静電潜像が形成される。続いて、現像器24Yにより、静電潜像上にトナーが載せられてトナー像が形成される。感光体ドラム23Y上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト30上に、転写チャージャ25Yにより転写される。
一方、中間転写ベルト30は、駆動ローラ33Cとローラ33Aとにより弛まないように懸架されている。駆動ローラ33Cが図中で反時計回りに回転すると、中間転写ベルト30が所定の速度で図中反時計回りに回転する。中間転写ベルト30の回転に伴って、ローラ33Aが、反時計回りに回転する。
これにより、画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kが、順に中間転写ベルト30上にトナー像を転写する。画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kそれぞれが、中間転写ベルト30上にトナー像を転写するタイミングは、中間転写ベルト30に付された基準マークを検出することにより、調整される。これにより、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー像が中間転写ベルト30上に重畳される。
給紙カセット35,35A,35Bには、それぞれサイズの異なる用紙がセットされている。所望のサイズの用紙が、給紙カセット35,35A,35Bに取付けられている給紙ローラ36,36A,36Bにより、搬送路へ供給される。搬送路へ供給された用紙は、搬送ローラ対37によりタイミングローラ31へ送られる。
中間転写ベルト30の基準マークを検出するためのタイミングセンサが設置されており、タイミングセンサが中間転写ベルト30の基準マークを検出すると、それに同期してタイミングローラ31が用紙を中間転写ベルト30に供給する。用紙は、転写ローラ26により中間転写ベルト30に押し当てられ、中間転写ベルト30上に重畳して形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が用紙に転写される。
トナー像が転写された用紙は、定着ローラ対32に搬送され、定着ローラ対32により加熱される。これにより、トナーが溶かされて用紙に定着する。その後、用紙は排紙トレイ39に排出される。なお、ここでは、用紙に4色のトナーそれぞれを形成する画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kを備えたタンデム方式のMFP100について説明するが、1つの感光体ドラムで4色のトナーを順に用紙に転写する4サイクル方式のMFPであってもよい。
MFP100は、フルカラーの画像を形成する場合、画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kのすべてを駆動するが、モノクロの画像を形成する場合、画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kの1つを駆動する。また、画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kの2以上を組み合わせて画像を形成することもできる。
測色センサ45が、転写ローラ26が用紙を中間転写ベルト30に押圧する位置よりも表面移動方向において上流側に中間転写ベルト30に臨んで配置される。MFP100は、画像安定化モードにおいて、中間転写ベルト30にトナー像を形成するためのパラメータを決定する画像安定化処理を実行する。パラメータは、例えば、感光体ドラム23Y,23M,23C,23Kそれぞれの帯電電圧を決定する帯電チャージャ22Y,22M,22C,22Kのバイアス電圧、転写チャージャ25Y,25M,25C,25Kのバイアス電圧、定着ローラ対32の温度等である。この際、画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kが、テスト用のパターン画像のトナー像を中間転写ベルト30上に形成する。測色センサ45は、中間転写ベルト30上に形成されたパターン画像を光学的に読み取り、測色データをメイン回路110に出力する。中間転写ベルト30の表面移動方向において、測色センサ45の下流側にクリーナ28が配置されており、クリーナ28は、中間転写ベルト30上に残ったトナーを除去する。
図4は、MFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図4を参照して、MFP100が有するメイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、EEPROM115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、メモリI/F118と、フラッシュメモリ119Aが装着されるカードインターフェース(I/F)119とを含む。また、CPU111は、自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130と、画像形成部140と、給紙部150と、操作パネル160とそれぞれ接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられ(図1参照)、表示部160Aと操作部160Bとを含む。表示部160Aは、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electroluminescence Display)等の表示装置であり、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部160Bは、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受付ける。操作部160Bは、表示部160A上に設けられたタッチパネルをさらに含む。
通信I/F部112は、MFP100をネットワーク2に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介してMFP101,102またはPC200との間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク2を介してインターネットに接続されたコンピュータと通信が可能である。
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部117は、受信したファクシミリデータを、HDD116に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部117により受信されたファクシミリデータを用紙に印刷する。また、ファクシミリ部117は、HDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
メモリI/F118は、TC41KがMFP100に装着された状態で、TC41Kが備えるEEPROM42にアクセス可能となる。CPU111は、メモリI/F118を介してEEPROM42に記憶されたライセンス情報を読み出す。
カードI/F119は、フラッシュメモリ119Aが装着される。CPU111は、カードI/F119を介してフラッシュメモリ119Aにアクセス可能である。CPU111は、カードI/F119に装着されたフラッシュメモリ119Aに記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、フラッシュメモリ119Aに記録されたプログラムに限られず、HDD116に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク2に接続された他のコンピュータが、MFP100のHDD116に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワーク2に接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD116に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図5は、MFPが備えるCPUが有する機能の一例をEEPROM115に記憶するデータとともに示す機能ブロック図である。図5を参照して、MFP100が備えるCPU111は、画像データを受け付けるための画像データ受付部51と、画像データに対する処理を実行する処理実行部53と、TC41Kが有するEEPROM42にアクセスするためのアクセス部55と、実行が許可された許可処理を決定するための決定部57と、処理実行部53が許可処理以外の処理を実行するのを禁止する許可部59と、を含む。
EEPROM115は、実行可能処理テーブル71を記憶する。実行可能処理テーブルは、MFP100が実行可能な処理(以下「実行可能処理」という)ごとに、その実行可能処理に関する情報を定義する実行可能処理レコードを含む。実行可能処理は、MFP100が有する機能で実行可能な処理(以下「独自処理」という)と、MFP100が有する機能では実行できないが、例えばMFP101,102またはPC200等の他の装置に実行を依頼する処理(以下「依頼処理」という)とを含む。
図6は、実行可能処理テーブル71の一例を示す図である。図6を参照して、実行可能処理テーブル71は、処理識別情報と、内容と、代替装置との項目からなる実行可能処理レコードを含む。処理識別情報の項目は、実行可能処理を識別するための処理識別情報が設定され、ここでは処理に付された名称が設定される。内容の項目は、処理の内容を説明するための情報が設定される。代替装置の項目は、実行可能処理が依頼処理の場合に、処理の実行を依頼する先の装置を識別するための装置識別情報が設定され、ここでは装置に付された名称が設定される。
処理識別情報の項目が「第1画像形成処理」の実行可能処理レコードは、内容の項目が「プリント速度=20枚/分」が設定され、分速20枚の速度で画像を形成する処理が設定される。処理識別情報の項目が「第2画像形成処理」の実行可能処理レコードは、内容の項目が「プリント速度=25枚/分」が設定され、分速25枚の速度で画像を形成する処理が設定される。処理識別情報の項目が「第3画像形成処理」の実行可能処理レコードは、内容の項目が「プリント速度=30枚/分」が設定され、分速30枚の速度で画像を形成する処理が設定される。
ここでのプリント速度は、MFP100のシステム速度185mm/sに基づき定まる。このため、「第3画像形成処理」の処理識別情報で特定される処理は、プリント速度が30枚/分なので、用紙ピッチが370mmとなるように制御する。「第2画像形成処理」の処理識別情報で特定される処理は、プリント速度が25枚/分なので、用紙ピッチが444mmとなるように制御する。「第1画像形成処理」の処理識別情報で特定される処理は、プリント速度が20枚/分なので、用紙ピッチが555mmとなるように制御する。なお、ここでは、プリント速度を、用紙ピッチを変更する制御により異ならせるようにしたが、システム速度を変更するようにしてもよい。
処理識別情報の項目が「通常プリント」の実行可能処理レコードは、内容の項目が「通常のトナー量で画像形成」が設定され、通常の使用量のトナーで画像を形成する処理が設定される。処理識別情報の項目が「トナーセーブ」の実行可能処理レコードは、内容の項目が「トナー量を少なくした画像形成」が設定され、通常の使用量よりも少ない使用量のトナーで画像を形成する処理が設定される。処理識別情報の項目が「カラー」の実行可能処理レコードは、内容の項目が「フルカラープリント」が設定され、フルカラーで画像を形成する処理が設定される。処理識別情報の項目が「モノクロ」の実行可能処理レコードは、内容の項目が「モノクロプリント」が設定され、モノクロで画像を形成する処理が設定される。処理識別情報の項目が「地紋付加処理」の実行可能処理レコードは、内容の項目が「地紋画像を合成」が設定され、画像データに地紋データを合成した画像を形成する処理が設定される。処理識別情報の項目が「先鋭化処理」の実行可能処理レコードは、内容の項目が「画像の先鋭化」が設定され、画像データを先鋭化する処理が設定される。また、処理識別情報の項目が「先鋭化処理」の実行可能処理レコードは、代替装置の項目にMFP101の名称である「MFP100−B」が設定され、先鋭化処理が代替処理であることが示される。
図5に戻って、画像データ受付部51は、画像データを受け付け、受け付けられた画像データを処理実行部53に出力する。ユーザが操作部160Bに原稿画像を読み取る原稿読取指示を入力する場合、画像データ受付部51は、操作部160Bから原稿読取指示が入力される。画像データ受付部51は、原稿読取指示が入力されると原稿読取部130に原稿画像を読み取らせ、原稿読取部130が原稿画像を読み取って出力する画像データを、原稿読取部130から受け付ける。
また、画像データ受付部51は、HDD116に記憶されている画像データのファイル名を表示し、ユーザが操作部160Bに表示されたファイル名を選択する指示を入力する場合、画像データ受付部51は、操作部160Bから選択されたファイル名の画像データをHDD116から読み出す。さらに、画像データ受付部51は、通信I/F部112がネットワーク2に接続されたPC200からプリントデータを受信する場合、通信I/F部112がPC200から受信するプリントデータを画像データとして、通信I/F部112から受け付ける。さらに、通信I/F部112がネットワーク2に接続されたPC200から画像データを、例えばFTP(File Transfer Protocol)またはSMB(Server Message Block)の通信プロトコルで受信する場合、通信I/F部112がPC200から受信する画像データを受け付ける。
アクセス部55は、TC41Kが有するEEPROM42にアクセスし、EEPROM42に記憶されたライセンス情報を読み出し、ライセンス情報を決定部57に出力する。ライセンス情報は、MFP100が実行を許可される処理を定義するライセンスレコードを含む。
図7は、ライセンス情報の一例を示す図である。図7を参照して、ライセンス情報は、実行可能処理レコードと同様に、処理識別情報と、内容と、代替装置との項目からなるライセンスレコードを含む。図7に示すライセンス情報は、処理識別情報の項目が「第3画像形成処理」、「通常プリント」、「カラー」、「先鋭化処理」のライセンスレコードに加えて、処理識別情報の項目が「OCR」のライセンスレコードを含む。処理識別情報の項目が「OCR」のライセンスレコードは、内容の項目に「文字認識」が設定され、代替装置の項目にPC200の名称である「PC−A」が設定され、PC200に画像データに含まれる文字を認識し、文字データを出力する処理の実行を依頼する処理が設定される。
図5に戻って、アクセス部55は、図7に示したライセンス情報を読み出すと、「第3画像形成処理」、「通常プリント」、「カラー」、「地紋付加処理」、「先鋭化処理」および「OCR」の処理識別情報を決定部57に出力する。依頼処理については、処理識別情報に加えて、装置識別情報を決定部57に出力する。ここでは「先鋭化処理」および「OCR」にそれぞれ加えて、「MFP−B」および「PC−A」を決定部57に出力する。
決定部57は、EEPROM115に記憶されている実行可能処理テーブル71を読出し、実行可能処理テーブル71に含まれる実行可能処理のうちアクセス部55から入力される処理識別情報で特定される処理を許可処理に決定する。決定部57は、決定された許可処理の処理識別情報を許可部59に出力する。また、決定部57は、アクセス部55から入力される処理識別情報のうち実行可能処理テーブル71に含まれていない処理識別情報で特定される依頼処理を許可処理とし、その依頼処理の処理識別情報とその依頼処理を実行する装置識別情報とを処理実行部53に出力する。
具体的に説明すると、図6に示す実行可能処理テーブル71は、独自処理として処理識別情報が「第1画像形成処理」、「第2画像形成処理」、「第3画像形成処理」、「通常プリント」、「トナーセーブ」、「カラー」、「モノクロ」および「地紋付加処理」の実行可能処理レコードを含み、依頼処理として処理識別情報が「先鋭化処理」の実行可能処理レコードを含む。また、図7に示すライセンス情報は、独自処理として処理識別情報が「第3画像形成処理」、「通常プリント」および「カラー」の実行可能処理レコードと、依頼処理として処理識別情報が「先鋭化処理」および「OCR」の実行可能処理レコードを含む。このため、決定部57は、独自処理の処理識別情報である「第3画像形成処理」、「通常プリント」および「カラー」と、依頼処理の処理識別情報である「先鋭化処理」および「OCR」と、を許可処理として許可部59に出力する。なお、決定部57は、処理識別情報「先鋭化処理」および「OCR」それぞれに加えて装置識別情報「MFP−B」および「PC−A」を許可部59に出力する。
許可部59は、許可処理を処理実行部53が実行するのを許可する。ここでは、「第3画像形成処理」、「通常プリント」、「カラー」、「先鋭化処理」および「OCR」の処理識別情報で特定される処理を、処理実行部53が実行するのを許可する。
処理実行部53は、EEPROM115に記憶されている実行可能処理テーブル71を読出し、実行可能処理テーブル71に含まれる実行可能処理と、実行可能処理テーブル71に含まれないが許可部59から入力される処理識別情報で特定される依頼処理とを実行可能である。処理実行部53は、ユーザが操作部160Bに入力するコマンド、または画像データとともに通信I/F部112から入力されるコマンドを受け付ける。処理実行部53は、入力されるコマンドに従って、画像データ受付部51から入力される画像データを処理する。なお、処理実行部53に入力されるコマンドを、許可処理のいずれかを特定するコマンドとするようにしてもよい。許可処理は、上述したように、実行可能処理テーブル71に含まれる実行可能処理のうちライセンス情報に含まれる処理識別情報で特定される処理と、ライセンス情報に含まれる処理識別情報のうち実行可能処理テーブル71に含まれていない処理識別情報で特定される依頼処理とを含む。
処理実行部53は、画像処理部61と、処理依頼部63と、画像データ出力部65と、画像形成制御部67と、を含む。画像処理部61は、入力されるコマンドで特定される処理が、画像処理かつ独自処理の場合、コマンドで特定される処理が許可部59により実行が許可されている処理であることを条件に、画像データにコマンドで特定される処理を実行する。これにより、画像処理部61は、実行可能処理テーブル71に定義されている実行可能処理のうち許可処理のみを実行する。画像処理部61は、入力されるコマンドで特定される処理が依頼処理を含む場合、画像処理後または画像処理前の画像データを処理依頼部63に出力し、依頼処理後の画像データを処理依頼部63から入力する。このため、画像処理部61が処理対象とする画像データは、画像データ受付部51から入力される画像データと、処理依頼部63により依頼処理が実行された画像データとのいずれかである。画像処理部61は、コマンドで特定される画像処理を実行した後の画像データを画像データ出力部65または画像形成制御部67に出力する。画像データ出力部65および画像形成制御部67のいずれに画像データを出力するかは、ユーザが操作部160Bに入力するコマンド、または、画像データとともに通信I/F部112から入力されるコマンドに従う。
処理依頼部63は、入力されるコマンドで特定される処理が依頼処理の場合、コマンドで特定される依頼処理が許可部59により実行が許可されている処理であることを条件に、画像処理部61から入力される画像データにコマンドで特定される依頼処理を実行する。このため、処理依頼部63は、実行可能処理テーブル71に定義されている実行可能処理のうちのライセンス情報に含まれる依頼処理、および実行可能処理テーブル71に定義されていないが許可部59から入力される処理識別情報で特定される依頼処理のみを実行する。
依頼処理は、他の装置、ここではMFP101,102およびPC200のうち依頼処理の処理識別情報に対応する装置識別情報で特定されるものに画像データを送信し、処理の実行を依頼する処理である。このため、MFP101,102およびPC200のうち依頼処理の実行を依頼されたものは、依頼処理を実行した後の画像データを返信するので、処理依頼部63は、通信I/F部112が受信する依頼処理後の画像データを受け付ける。処理依頼部63は、依頼処理後の画像データを画像処理部61に出力する。処理依頼部63は、入力されるコマンドで特定される処理が独自処理を含む場合、画像処理部61により画像処理された後または画像処理される前の画像データが画像処理部61から入力され、依頼処理後の画像データを画像処理部61に出力する。このため、処理依頼部63が処理対象とする画像データは、画像データ受付部51から出力される画像データと、画像処理部61により画像処理が実行された画像データとのいずれかである。
画像データ出力部65は、入力されるコマンドで特定される出力先が画像形成部140でない場合、画像処理部61から入力される画像データをコマンドで特定される出力先する。出力先は、例えば、HDD116、他の装置のHDD、電子メールアドレス、他のファクシミリ装置等である。
画像形成制御部67は、画像形成部140を制御する。画像形成制御部67は、入力されるコマンドで特定される処理が画像形成処理の場合、コマンドで特定される画像形成処置が許可部59により実行が許可されている処理であることを条件に、画像処理部61から入力される画像データを画像形成部140に出力し、画像形成部140に画像データの画像を形成させる。画像形成処理は、画像形成部140が実行する処理である。図7に示した実行可能処理テーブル71においては、画像形成処理として処理識別情報が「第1画像形成処理」、「第2画像形成処理」、「第3画像形成処理」、「通常プリント」、「トナーセーブ」、「カラー」および「モノクロ」が定義されている。画像形成制御部67は、実行可能処理テーブル71に定義されている画像形成処理のうち許可処理のみを実行する。したがって、ここでは、画像形成制御部67は、「第3画像形成処理」、「通常プリント」および「カラー」の処理識別情報で特定される画像形成処理を実行する。
図8は、初期設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。初期設定処理は、MFP100に電源が投入される場合、リセットされる場合等に、MFP100が備えるCPU111が処理実行制限プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図8を参照して、CPU111は、TC41Kが備えるEEPROM42に記憶されたライセンス情報を読み出す(ステップS01)。ここでは、図7に示したライセンス情報を読み出した場合について説明する。
次のステップS02においては、EEPROM115に記憶された実行可能処理テーブル71を読み出す。ここでは、図6に示した実行可能処理テーブル71を読み出した場合について説明する。
次に、実行可能処理テーブル71に許可されている画像処理または画像形成処理が定義されているか否かを判断する(ステップS03)。許可されている画像処理または画像形成処理が実行可能処理テーブル71に定義されているならば処理をステップS04に進め、そうでなければ処理をステップS05に進める。具体的には、実行可能処理テーブルに含まれる実行可能処理レコードのうちに、ライセンス情報に含まるライセンスレコードの処理識別情報の項目に設定されている処理識別情報と同じ処理識別情報が処理識別情報の項目に設定されている実行可能処理レコードであって、画像処理または画像形成処理の処理識別情報が設定されている実行可能処理レコードを抽出する。そのような実行可能処理レコードを1以上抽出できたならば、実行可能処理テーブル71に許可されている画像処理または画像形成処理が定義されていると判断する。この例においては、「第3画像形成処理」、「通常プリント」および「カラー」の処理識別情報で特定される処理が、許可されている画像処理または画像形成処理として抽出される。
ステップS04においては、ステップS03において抽出された許可されている画像処理または画像形成処理を許可処理に設定し、処理をステップS05に進める。具体的には、「第3画像形成処理」、「通常プリント」および「カラー」の処理識別情報をEEPROM115に記憶する。
ステップS05においては、実行可能処理テーブル71に許可されている依頼処理が定義されているか否かを判断する。許可されている依頼処理が実行可能処理テーブル71に定義されているならば処理をステップS06に進め、そうでなければ処理をステップS07に進める。具体的には、実行可能処理テーブルに含まれる実行可能処理レコードのうちに、ライセンス情報に含まるライセンスレコードの処理識別情報の項目に設定されている処理識別情報と同じ処理識別情報が処理識別情報の項目に設定されている実行可能処理レコードであって、依頼処理の処理識別情報が設定されている実行可能処理レコードを抽出する。そのような実行可能処理レコードを1以上抽出できたならば、実行可能処理テーブル71に許可されている依頼処理が定義されていると判断する。この例においては、「先鋭化処理」の処理識別情報で特定される処理が、許可されている依頼処理として抽出される。
ステップS06においては、ステップS05において抽出された許可されている依頼処理を許可処理に設定し、処理をステップS07に進める。具体的には、「依頼処理」の処理識別情報をEEPROM115に記憶する。
ステップS07においては、ライセンス情報に実行可能処理テーブル71に定義されていない依頼処理が定義されているか否かを判断する。ライセンス情報に実行可能処理テーブル71で定義されていない依頼処理が定義されているならば処理をステップS08に進め、そうでなければ処理を終了する。具体的には、ライセンス情報に含まれるライセンスレコードのうちに、実行可能処理テーブル71に含まる実行可能処理レコードの処理識別情報の項目に設定されている処理識別情報とは異なる処理識別情報が処理識別情報の項目に設定されているライセンスレコードであって、依頼処理の処理識別情報が設定されているライセンスレコードを抽出する。そのようなライセンスレコードを1以上抽出できたならば、ライセンス情報に実行可能処理テーブル71に定義されていない依頼処理が定義されていると判断する。この例においては、「OCR」の処理識別情報で特定される処理が、ライセンス情報に実行可能処理テーブル71に存在しない依頼処理として抽出される。
ステップS08においては、ステップS07において抽出された依頼処理を許可処理に設定し、処理を終了する。具体的には、「OCR」の処理識別情報をEEPROM115に記憶する。
図9は、印刷処理の流れの一例を示すフローチャートである。印刷処理は、MFP100が備えるCPU111が処理実行制限プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図9を参照して、CPU111は、TC41Y,41M,41C,41Kのいずれかがエンプティか否かを判断する(ステップS11)。TC41Y,41M,41C,41Kのいずれか1つでもエンプティならば処理をステップS29に進め、そうでなければ処理をステップS12に進める。ステップS29においては、エラー処理を実行する。エラー処理は、例えば、トナーの残量がなくなったことを示すエラーメッセージを表示部160Aに表示する。
ステップS12においては、印刷条件を受け付ける。ユーザが操作部160Bに入力する印刷条件を受け付ける。そして、受け付けられた印刷条件が画像処理のための設定か否かを判断する(ステップS13)。受け付けられた印刷条件が画像処理のための設定ならば処理をステップS14に進めるが、そうでなければ処理をステップS16に進める。
ステップS14においては、受け付けられた印刷条件が設定する画像処理が許可処理に設定されているか否かを判断する。許可処理に設定されているならば処理をステップS16に進め、そうでなければ処理をステップS15に進める。ステップS15においては、エラーメッセージを表示部160Aに表示し、処理をステップS12に戻す。エラーメッセージは、先に受け付けられた印刷条件で画像処理を実行することができないことを示すメッセージである。
次のステップS16においては、ステップS12において受け付けられた印刷条件が依頼処理のための設定か否かを判断する。受け付けられた印刷条件が依頼処理のための設定ならば処理をステップS17に進めるが、そうでなければ処理をステップS19に進める。
ステップS17においては、受け付けられた印刷条件が設定する依頼処理が許可処理に設定されているか否かを判断する。許可処理に設定されているならば処理をステップS19に進め、そうでなければ処理をステップS18に進める。ステップS18においては、エラーメッセージを表示部160Aに表示し、処理をステップS12に戻す。エラーメッセージは、先に受け付けられた印刷条件で依頼処理を実行することができないことを示すメッセージである。
次のステップS19においては、受け付けられた印刷条件がトナーセーブモードの設定か否かを判断する。トナーセーブモードの設定ならば処理をステップS20に進めるが、そうでなければ処理をステップS23に進める。
ステップS20においては、「トナーセーブ」の処理識別情報で特定される画像形成処理が許可処理に設定されているか否かを判断する。許可処理に設定されているならば処理をステップS21に進め、そうでなければ処理をステップS22に進める。ステップS21においては、「トナーセーブ」の処理識別情報で特定されるトナーセーブモードの画像形成処理に印刷条件を設定し、処理をステップS23に進める。一方、ステップS22においては、「通常プリント」の処理識別情報で特定される通常モードの画像形成処理に印刷条件を設定し、処理をステップS23に進める。
次のステップS23においては、受け付けられた印刷条件がカラーモードの設定か否かを判断する。カラーモードの設定ならば処理をステップS24に進めるが、そうでなければ処理をステップS27に進める。
ステップS24においては、「カラー」の処理識別情報で特定される画像形成処理が許可処理に設定されているか否かを判断する。許可処理に設定されているならば処理をステップS25に進め、そうでなければ処理をステップS26に進める。ステップS25においては、「カラー」の処理識別情報で特定されるカラーで画像を形成する画像形成処理に印刷条件を設定し、処理をステップS27に進める。一方、ステップS26においては、「モノクロ」の処理識別情報で特定されるモノクロで画像を形成する画像形成処理に印刷条件を設定し、処理をステップS27に進める。
ステップS27においては、印刷指示を受け付けたか否かを判断する。印刷指示を受け付けたならば処理をステップS28に進めるが、そうでなければ処理をステップS12に戻す。印刷指示の受け付けは、操作部160Bが備えるスタートボタンがユーザにより押下されたこと検出したか否かを判断する。
ステップS28においては、生産性情報により処理を分岐させる。生産性情報は、画像形成処理の「第1画像形成処理」、「第2画像形成処理」および「第3画像形成処理」のうち実行が禁止されていない画像形成処理により定まる。「第3画像形成処理」の処理識別情報で定まる画像形成処理が実行禁止に設定されていなければ、プリント速度30枚/分の生産性情報であり、「第2画像形成処理」の処理識別情報で定まる画像形成処理が実行禁止に設定されていなければ、プリント速度25枚/分の生産性情報であり、「第1画像形成処理」の処理識別情報で定まる画像形成処理が実行禁止に設定されていなければ、プリント速度20枚/分の生産性情報である。したがって、「第3画像形成処理」の処理識別情報で定まる画像形成処理が許可処理に設定されていれば、処理をステップS29に進め、「第2画像形成処理」の処理識別情報で定まる画像形成処理が許可処理に設定されていれば、処理をステップS30に進め、「第1画像形成処理」の処理識別情報で定まる画像形成処理が許可処理に設定されていれば、処理をステップS31に進める。「第3画像形成処理」が許可処理に設定されているので、処理をステップS31に進める。
ステップS29においては、用紙ピッチを370mmに設定し、処理をステップS32に進める。ステップS30においては、用紙ピッチを440mmに設定し、処理をステップS32に進める。ステップS31においては、用紙ピッチを555mmに設定し、処理をステップS32に進める。ステップS32においては、設定された印刷条件に従って印刷する。
以上説明したように本実施の形態におけるMFP100は、TC41が装着されると、装着されたTC41Kが有するEEPROM42から読み出されたライセンス情報に基づいて、許可処理を決定し、許可処理のみの実行が許可される。このため、MFP100が実行可能な処理を、それに装着されるTC41Kにより制限することができるので、ユーザは、MFP100に装着するTC41Kを選択することにより、MFP100に実行させる処理を選択することができる。
また、MFP100の画像形成部140は、異なる複数のプリント速度で画像を形成することが可能であり、TC41Kが有するEEPROM42から読み出されたライセンス情報に基づいて、プリント速度を決定するので、装着するTC41Kを選択することによってプリント速度を選択することができる。
また、MFP100は、画像データに所定の画像処理を実行可能であり、TC41Kが有するEEPROM42から読み出されたライセンス情報に基づいて、所定の画像処理の実行が許可されるので、装着するTC41Kを選択することによって実行可能な画像処理を選択することができる。
さらに、MFP100は、外部のMFP101,102またはPC200に画像データに所定の画像処理の実行を依頼する依頼処理を実行可能であり、TC41Kが有するEEPROM42から読み出されたライセンス情報に基づいて、依頼処理の実行が許可されるので、装着するTC41Kを選択することによって実行可能な依頼処理を選択することができる。
さらに、TC41Kが有するEEPROM42が外部のMFP101,102またはPC200を識別するための装置識別情報と、その装置が実行可能な依頼処理を識別するための処理識別情報とを記憶する場合、EEPROM42から読み出された装置識別情報で特定される外部の装置に画像データを送信し、代行処理の実行を依頼する。このため、装着するTC41Kを選択することによって実行可能な新たな処理を追加することができる。
なお、本実施の形態においては、画像処理として、地紋付加処理、先鋭化処理、OCR処理を例に示したが、画像データの画像にロゴマーク、プリンタの機種名、メーカー名、プリント日時、メッセージ、広告等の文字、ウオーターマーク、レターヘッド等を合成する処理で会ってもよい。
また、画像形成処理として、「カラー」、「モノクロ」の例を示したが、黒と他の1色のみでプリントを行う処理を追加してもよい。
また、本実施の形態においては、TC41Kにライセンス情報を記憶するEEPROM42を備える例を説明したが、他の色のTC41Y,41M,41Cの1つまたは2以上にライセンス情報を記憶するEEPROMを備えるようにしてもよい。この場合、2以上のTCがそれぞれ備えるEEPROMにライセンス情報が記憶されるが、2以上のトナーカートリッジがそれぞれ備えるEEPROMのいずれかに記憶されているライセンス情報に基づいて、許可処理を定めるようにすればよい。
なお、上述した実施の形態においては、画像形成装置の一例としてMFP100を例に説明したが、図8および図9に示した処理を実行するための処理実行制限方法、または、その処理実行制限方法をコンピュータに実行させるための処理実行制限プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 前記所定の画像処理は、予め定められた複数の画像の少なくとも1つを前記取得された画像データの画像と合成する処理を含む、請求項4に記載の画像形成装置。
(2) 前記所定の画像処理は、前記取得された画像データのうちから文字を抽出する処理を含む、請求項4に記載の画像形成装置。
1 画像形成システム、2 ネットワーク、20Y,20M,20C,20K 画像形成ユニット、41Y,41M,41C,41K TC、42 EEPROM、51 画像データ受付部、53 処理実行部、55 アクセス部、57 決定部、59 許可部、61 画像処理部、63 処理依頼部、65 画像データ出力部、67 画像形成制御部、71 実行可能処理テーブル、100,101,102 MFP、110 メイン回路、111 CPU、112 通信I/F部、113 ROM、114 RAM、115 EEPROM、116 HDD、117 ファクシミリ部、118 メモリI/F、119 カードI/F、119A フラッシュメモリ、120 自動原稿搬送装置、130 原稿読取部、140 画像形成部、150 給紙部、160 操作パネル、160A 表示部、160B 操作部、200 PC。