以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける会議システム1の全体概要の一例を示す図である。図1を参照して、会議システム1は、複合機であるMFP(Multi Function Peripheral)100と、電子黒板200と、を含む。MFP100、電子黒板200それぞれは、ネットワーク3に接続される。ネットワーク3は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク3は、LANに限らず、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks)を用いたネットワーク等であってもよい。さらに、ネットワーク3は、インターネットなどのワイドエリアネットワーク(WAN)であってもよい。
図2は、本実施の形態におけるMFPの内部構成を示す模式的断面図である。図2を参照して、MFP100は、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する静止画像を用紙等に形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160と、を含む。MFP100は、印刷原料としてトナーを用いて記録媒体である用紙に画像を形成する。
自動原稿搬送装置120は、原稿台に載置された1以上の原稿をさばいて、1枚ずつ原稿読取部130に搬送する。原稿読取部130は、自動原稿搬送装置120により原稿ガラス11上にセットされた原稿の画像を、その下方を移動するスライダ12に取付けられた露光ランプ13で露光する。原稿からの反射光は、ミラー14と2枚の反射ミラー15,15Aによりレンズ16に導かれ、CCD(Charge Coupled Devices)センサー18に結像する。露光ランプ13とミラー14とは、スライダ12に取付けられており、スライダ12は、スキャナモータ17により、図中に示す矢印方向(副走査方向)へ複写倍率に応じた速度Vで移動する。これにより、原稿ガラス11上にセットされた原稿を全面にわたって走査することができる。また、露光ランプ13とミラー14の移動に伴い、2枚の反射ミラー15,15Aは、速度V/2で図中矢印方向へ移動する。これにより、露光ランプ13で原稿に照射された光が、原稿で反射してからCCDセンサー18に結像するまでの光路長が常に一定となる。
CCDセンサー18に結像した反射光は、CCDセンサー18内で電気信号としての画像データに変換され、図示しないメイン回路に送られる。メイン回路では、受取ったアナログの画像データにA/D変換処理、デジタル画像処理等を行なった後、画像形成部140に出力する。メイン回路は、画像データを、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の印字用データに変換し、画像形成部140へ出力する。
画像形成部140は、現像器24Y,24M,24C,24Kと、これらに対応する着脱自在なトナーボトル41Y,41M,41C,41Kと、トナーの残量を検出する残量センサー42Y,42M,42C,42Kと、を有する。トナーボトル41Y,41M,41C,41Kは、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナーをそれぞれ収納する。ここで、“Y”、“M”、“C”および“K”は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックを表す。トナーボトル41Y,41M,41C,41K内のトナーは、現像器24Y,24M,24C,24Kにそれぞれ供給される。
残量センサー42Y,42M,42C,42Kそれぞれは、現像器24Y,24M,24C,24Kのうち対応するもののトナーの残量を検出する。具体的には、残量センサー42Y,42M,42C,42Kは、現像器24Y,24M,24C,24Kに収納されるトナーの残量が所定の値になる事象を検出する。トナーボトル41Y,41M,41C,41Kと現像器24Y,24M,24C,24Kとの間に、トナーを貯蔵するトナーホッパーを設けられる場合、例えば、トナーボトル41Yと現像器24Yとの間に設けられたトナーホッパーに残量センサー42Yが設けられる。残量センサー42Yは、トナーホッパーに収納されるトナーの量が第1の値以下になる事象を検出する。残量センサー42Yが第1の値以下のトナー量を検出する場合、トナーボトル41Yからトナーが供給されるように制御されて、トナーホッパーに収納されるトナーの量が第1の値よりも多くなるように制御させる。トナーボトル41Yに収納されるトナーの残量が減少してトナーボトル41Yからトナーが供給されなくなると、トナーホッパーに収納されるトナーの量が第1の値より小さな第2の値になる。残量センサー42Yにより検出されるトナーの量が第2の値になる場合に、現像器24Yに対応するトナーの残量が所定の値になる事象を検出する。なお、残量センサー42Y,42M,42C,42Kが、トナーホッパーに収納されるトナーの量を検出するようにして、トナーボトル41Y,41M,41C,41Kからトナーが供給されなくなってから検出されるトナー量から、現像器24Y,24M,24C,24Kそれぞれに対応するトナーの残量を決定するようにしてもよい。
画像形成部140は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックそれぞれの画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kを備える。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kの少なくとも1つが駆動されることにより、画像が形成される。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kのすべてが駆動されると、フルカラーの画像を形成する。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kには、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの印字用データがそれぞれ入力される。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kは、取扱うトナーの色彩が異なるのみなので、ここでは、イエローの画像を形成するための画像形成ユニット20Yについて説明する。
画像形成ユニット20Yは、イエローの印字用データが入力される露光ヘッド21Yと、感光体ドラム(像担持体)23Yと、帯電チャージャ22Yと、現像器24Yと、転写チャージャ25Yとを備える。露光ヘッド21Yは、受取った印字用データ(電気信号)に応じてレーザ光を発光する。発光されたレーザ光は露光ヘッド21Yが備えるポリゴンミラーにより1次元走査され、感光体ドラム23Yを露光する。感光体ドラムを1次元走査する方向は、主走査方向である。
感光体ドラム23Yは、帯電チャージャ22Yによって帯電された後、露光ヘッド21Yが発光するレーザ光が照射される。これにより、感光体ドラム23Yに静電潜像が形成される。続いて、現像器24Yにより、静電潜像上にトナーが載せられてトナー像が形成される。感光体ドラム23Y上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト30上に、転写チャージャ25Yにより転写される。
一方、中間転写ベルト30は、駆動ローラ33Cとローラ33Aとにより弛まないように懸架されている。駆動ローラ33Cが図中で反時計回りに回転すると、中間転写ベルト30が所定の速度で図中反時計回りに回転する。中間転写ベルト30の回転に伴って、ローラ33Aが、反時計回りに回転する。
これにより、画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kが、順に中間転写ベルト30上にトナー像を転写する。画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kそれぞれが、中間転写ベルト30上にトナー像を転写するタイミングは、中間転写ベルト30に付された基準マークを検出することにより、調整される。これにより、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー像が中間転写ベルト30上に重畳される。
給紙カセット35,35A,35Bには、それぞれサイズの異なる用紙がセットされている。所望のサイズの用紙が、給紙カセット35,35A,35Bに取付けられている給紙ローラ36,36A,36Bにより、搬送路へ供給される。搬送路へ供給された用紙は、搬送ローラ対37によりタイミングローラ31へ送られる。
中間転写ベルト30の基準マークを検出するためのタイミングセンサーが設置されており、タイミングセンサーが中間転写ベルト30の基準マークを検出すると、それに同期してタイミングローラ31が用紙を中間転写ベルト30に供給する。用紙は、転写ローラ26により中間転写ベルト30に押し当てられ、中間転写ベルト30上に重畳して形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が用紙に転写される。駆動ローラ33Cの外周側にクリーナ28が配置されている。クリーナ28は、中間転写ベルト30上に残ったトナーを除去する。
トナー像が転写された用紙は、定着ローラ対32に搬送され、定着ローラ対32により加熱される。これにより、トナーが溶かされて用紙に定着する。その後、用紙は排紙トレイ39に排出される。なお、ここでは、用紙に4色のトナーそれぞれを形成する画像形成ユニット20Y、20M,20C,20Kを備えたタンデム方式のMFP100について説明するが、1つの感光体ドラムで4色のトナーを順に用紙に転写する4サイクル方式のMFPであってもよい。
MFP100は、フルカラーの画像を形成する場合、画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kのすべてを駆動するが、モノクロの画像を形成する場合、画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kの1つを駆動する。また、画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kの2以上を組み合わせて画像を形成することもできる。
図3は、MFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、MFP100が有するメイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、CD−ROM(Compact Disk ROM)119Aが装着される外部記憶装置119とを含む。また、CPU111は、自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130と、画像形成部140と、給紙部150と、操作パネル160とそれぞれ接続され、MFP100の全体を制御する。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられ、表示部160Aと操作部160Bとを含む。表示部160Aは、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electroluminescence Display)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部160Bは、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受付ける。操作部160Bは、表示部160A上に設けられたタッチパネルをさらに含む。
通信I/F部112は、MFP100をネットワークに接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介して電子黒板200との間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワークを介してインターネットに接続されたコンピューターと通信が可能である。
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部117は、受信したファクシミリデータを、HDD116に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部117により受信されたファクシミリデータを用紙に印刷する。また、ファクシミリ部117は、HDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
近距離通信部118は、通信可能な距離が予め定められた無線通信方式で、通信可能な距離の範囲内に存在する装置と通信する。近距離通信部118は、例えば、装置との間の距離が通信可能な距離以下となると、その装置と通信する。近距離通信部118の例としては、Bluetooth(登録商標)規格の無線通信方式がある。Bluetooth(登録商標)規格の無線通信方式は数十メートルである。
外部記憶装置119は、CD−ROM119Aが装着される。CPU111は、外部記憶装置119を介してCD−ROMにアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置119に装着されたCD−ROM119Aに記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM119Aに記録されたプログラムに限られず、HDD116に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワークに接続された他のコンピューターが、MFP100のHDD116に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワークに接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD116に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
なお、CPU111が実行するためのプログラムを記憶する記録媒体としては、CD−ROM119Aに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)などの半導体メモリ等の媒体でもよい。さらに、CPU111がネットワーク3に接続されたコンピューターからプログラムをダウンロードしてHDD116に記憶する、または、ネットワーク3に接続されたコンピューターがプログラムをHDD116に書込みするようにして、HDD116に記憶されたプログラムをRAM114にロードしてCPU111で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図4は、電子黒板のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図4を参照して、本実施の形態における電子黒板200は、電子黒板200の全体を制御するための中央演算装置(CPU)201と、CPU201が実行するプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)202と、CPU201の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)203と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ204と、情報を表示する表示部205と、ユーザーの操作を受け付けるタッチパネル206と、無線LANインターフェース(I/F)208と、外部記憶装置210と、近距離通信部211と、を含む。
フラッシュメモリ204は、CPU201が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。CPU201は、フラッシュメモリ204に記録されたプログラムを、RAM203にロードして実行する。
表示部205は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−Luminescence Display)等の表示装置である。タッチパネル206は、表示部205の上面または下面に表示部205に重畳して設けられる。タッチパネル206は、静電容量方式である。なお、タッチパネル206は、静電容量方式に限らず、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式等の他の方式を用いることができる。タッチパネル206は、表示部205の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出し、検出された表示面の位置をCPU201に出力する。
CPU201は、タッチパネル206により検出された位置に基づいて、表示部205の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。CPU201は、表示部205に表示されている画像と、タッチパネル206による検出された位置とに基づいて、ユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。例えば、表示部205にテンキーの画像を含む画面を表示する場合には、タッチパネル206による検出された位置に表示されたキーに対応する数字を受け付ける。
無線LANI/F208は、無線局5と通信し、電子黒板200をネットワーク3に接続するためのインターフェースである。電子黒板200に、MFP100のIP(Internet Protocol)アドレスを登録しておくことにより、電子黒板200は、MFP100と通信することができ、データの送受信が可能となる。
近距離通信部211は、通信可能な距離が予め定められており、通信可能な距離の範囲内に存在する装置と通信する。近距離通信部211は、例えば、MFP100との間の距離が通信可能な距離以下となると、MFP100と通信する。近距離通信部211の例としては、Bluetooth(登録商標)規格の無線通信方式がある。
外部記憶装置210は、電子黒板200に着脱自在であり、プログラムを記憶したCD−ROM(Compact Disk ROM)210Aが装着される。CPU201は、外部記憶装置210を介してCD−ROM210Aにアクセス可能である。CPU201は、外部記憶装置210に装着されたCD−ROM210Aに記録されたプログラムをRAM203にロードして実行する。なお、CPU201が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM210Aに限られず、光ディスク、ICカード、光カード、半導体メモリであってもよい。
また、CPU201が実行するプログラムは、CD−ROM210Aに記録されたプログラムに限られず、フラッシュメモリ204に記憶されたプログラムをRAM203にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク3に接続された他のコンピューターが、電子黒板200のフラッシュメモリ204に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、電子黒板200が、インターネットに接続された他のコンピューターからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをフラッシュメモリ204に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU201が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
ここで、電子黒板の動作について説明する。図5は、本実施の形態における電子黒板が備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図5に示す機能は、電子黒板200が備えるCPU201が、ROM202、フラッシュメモリ204またはCD−ROM210Aに記憶された画像表示プログラムを実行することにより、CPU201に形成される機能である。図5を参照して、電子黒板200が備えるCPU201は、入力検出部251と、色設定部253と、画像生成部255と、表示制御部257と、変更画像受信部259と、印刷指示部261と、制限情報受信部263と、を含む。
入力検出部251は、タッチパネル206を制御して、タッチパネル206に表示部205の表示面中でユーザーが指示した位置を検出させ、タッチパネル206が出力する表示部205の表示面中でユーザーが指示した位置を示す位置情報を取得する。入力検出部251は、取得された位置情報を色設定部253および画像生成部255に出力する。
タッチパネル206は、所定時間間隔で、表示部205の表示面中でユーザーが指示した位置を検出し、位置を検出する場合に位置情報を出力するが、位置を検出しない場合に位置情報を出力しない。入力検出部251は、タッチパネル206が連続して出力する複数の位置情報を1つの組に決定する。入力検出部251は、決定した組に含まれる複数の位置情報を画像生成部255に出力する。入力検出部251は、タッチパネル206から第1の位置情報が入力されてから所定時間経過する前に第2の位置情報が入力される場合、第1の位置情報と第2の位置情報とを同じ組に分類する。入力検出部251は、タッチパネル206から第1の位置情報が入力されてから所定時間経過した後に第2の位置情報が入力される場合、第1の位置情報と第2の位置情報とを異なる組に分類する。
色設定部253は、ユーザーが入力する手書き画像の色を設定する。例えば、色を選択するためのパレットを表示部205に表示する。パレットは、複数の色をそれぞれ選択するための複数のボタンを含む。色設定部253は、入力検出部251から入力される位置情報で特定される位置が、パレットに含まれる複数のボタンのいずれかの場合、複数のボタンのうち入力検出部251から入力される位置情報で特定される位置を含むボタンに対応する色を設定する。色設定部253は、設定された色を示す色情報を画像生成部255に出力する。
画像生成部255は、表示部205に表示するための画像を生成する。例えば、CD−ROM210Aに会議の資料などのデータが記憶されている場合、画像生成部255は、CD−ROM210Aに記憶されたデータを読み出して、データの画像を生成する。画像生成部255は、生成した画像を表示制御部257に出力する。
画像生成部255は、色設定部253から入力される色情報が入力された後に、入力検出部251から複数の位置情報を含む組が入力される場合、複数の位置情報でそれぞれ特定される複数の位置を結ぶ線に、色情報で特定される色を付した手書画像を生成する。画像生成部255は、手書画像を生成する場合、表示部205に表示されている画像に手書画像を合成することにより、新たな画像を生成し、表示制御部257に出力する。また、画像生成部255は、手書画像に加えて図形画像を生成するようにしてもよい。例えば、画像生成部255は、複数種類の図形を選択するための図形メニューを表示部205に表示し、入力検出部251から入力される位置情報で特定される位置が、図形メニュー内の場合、複数種類の図形のいずれかを決定し、その後に入力検出部251から入力される位置情報で特定される位置に基づいて、図形を配置する位置およびサイズを決定することにより図形画像を決定し、決定された図形画像に色設定部253により設定されている色を付した画像を生成する。なお、画像を生成する方法は種々の方法を採用することができ、上記の方法に限定されるものではない。
表示制御部257は、画像生成部255により生成された画像を、表示部205に表示する。表示制御部257は、表示部205に表示された画像を印刷指示部261に出力する。表示制御部257は、画像生成部255から画像が入力されるごとに、入力される画像を表示部205に表示するとともに、入力される画像を印刷指示部261に出力する。また、表示制御部257は、画像生成部255から画像が入力されるごとに、入力された画像を無線LANI/F208を制御してMFP100に送信する。
印刷指示部261は、ユーザーが入力する印刷条件を受け付け、ユーザーが入力する印刷指示を受け付けることに応じて、受け付けられた印刷条件で、表示制御部257から入力される画像の印刷を指示するプリント指示を、無線LANI/F208を制御してMFP100に送信する。印刷条件は、少なくとも印刷部数、用紙のサイズを含む。また、印刷指示部261は、電子黒板200を操作するユーザーを識別するためのユーザー識別情報を、無線LANI/F208を制御してMFP100に送信する。例えば、ユーザーを認証するためのログイン画面を表示部205に表示し、ユーザーがログイン画面に従って入力する操作を、タッチパネル206が出力する位置情報に基づいて受け付け、受け付けられた操作に従って、ユーザーを特定する。なお、ユーザーの認証を、電子黒板200で実行するようにしてもよいし、認証サーバーが存在する場合には、認証サーバーでユーザーを認証するようにしてもよい。
無線LANI/F208がMFP100から変更画像と制限情報とを受信する場合がある。変更画像および制限情報の詳細は後述するが、変更画像は、表示部205に表示された画像の少なくとも一部の色を異なる色に変更した画像であり、制限情報は使用可能な色を示す情報である。
変更画像受信部259は、無線LANI/F208を制御して、MFP100から変更画像を受信し、受信された変更画像を表示制御部257に出力する。表示制御部257は、変更画像受信部259から変更画像が入力されることに応じて、表示部205に表示されている画像に代えて、変更画像を表示する。
制限情報受信部263は、無線LANI/F208を制御して、MFP100から制限情報を受信し、受信された制限情報を色設定部253に出力する。色設定部253は、制限情報が入力された後は、制限情報で定められる使用可能な色のみを選択可能なパレットを表示部205に表示し、ユーザーが制限情報で定められる使用可能な色のみを選択可能にする。
図6は、本実施の形態におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図6が示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD116またはCD−ROM119Aに記憶された画像生成プログラムを実行することにより、CPU111に形成される機能である。図6を参照して、CPU111は、電子黒板を制御する遠隔制御部51と、部数取得部53と、消費量予測部55と、色変更部57と、追加部分決定部59と、画像形成部140を制御する画像形成制御部61と、回復部63と、を含む。
遠隔制御部51は、電子黒板200を制御する。遠隔制御部51は、データ取得部71と、装置判別部73と、位置判別部75と、ユーザー判別部77と、表示制御部79と、を含む。データ取得部71は、通信I/F部112が電子黒板200から画像を受信する場合、通信I/F部112が受信した画像を取得する。データ取得部71は、取得された画像を消費量予測部55および追加部分決定部59に出力する。電子黒板200は、表示部205に表示される画像が変更されるごとに、変更後の画像を送信するので、データ取得部71は、電子黒板200で表示される画像が変更されるごとに、変更後の画像を取得し、取得された画像を消費量予測部55および追加部分決定部59に出力する。データ取得部71は、通信I/F部112が電子黒板200から画像とともに印刷条件とを受信する場合、受信された印刷条件を部数取得部53および消費量予測部55に出力する。
装置判別部73は、電子黒板200を判別する。装置判別部73は、通信I/F部112を制御し、電子黒板200に装置を問合せる。装置の問合せを受ける電子黒板200は、電子黒板200を識別するための装置識別情報を返信するので、装置判別部73は、通信I/F部112が電子黒板200から受信する装置識別情報を取得し、装置識別情報で特定される電子黒板200を判別する。装置判別部73は、電子黒板200の装置識別情報を色変更部57に出力する。
位置判別部75は、電子黒板200の位置を判別する。位置判別部75は、通信I/F部112を制御し、電子黒板200に位置を問合せる。位置の問合せを受ける電子黒板200は、電子黒板200が配置された位置を示す配置位置情報を返信するので、位置判別部75は、通信I/F部112が電子黒板200から受信する配置位置情報を取得し、配置位置情報で特定される位置を判別する。位置判別部75は、電子黒板200の位置を示す配置位置情報を色変更部57に出力する。
ユーザー判別部77は、電子黒板200を操作する操作ユーザーを判別する。ユーザー判別部77は、通信I/F部112を制御し、電子黒板200に操作ユーザーを問合せる。操作ユーザーの問合せを受ける電子黒板200は、電子黒板200を操作するユーザーを識別するためのユーザー識別情報を返信するので、ユーザー判別部77は、通信I/F部112が電子黒板200から受信するユーザー識別情報を取得し、ユーザー識別情報で特定される操作ユーザーを判別する。ユーザー判別部77は、電子黒板200を操作する操作ユーザーのユーザー識別情報を色変更部57に出力する。
部数取得部53は、データ取得部71から入力される印刷条件で定められる印刷部数を取得し、取得された印刷部数を消費量予測部55に出力する。電子黒板200が会議室に配置されている場合には、部数取得部53は、会議への参加者を登録した会議情報を、サーバーなどから取得できる場合、会議情報で会議への参加が予定されているユーザーの人数を、印刷部数に決定するようにしてもよい。
消費量予測部55は、部数取得部53から部数が入力され、データ取得部71から画像および印刷条件が入力される。消費量予測部55は、データ取得部71から入力される画像を、印刷条件に従って画像形成部140に画像形成させる場合に消費されるトナーの量を予測する。消費量予測部55は、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックのトナーごとに、画像形成部140で消費される消費量を予測する。さらに、電子黒板200で画像を生成する際に用いられる色が予め定められている。ここでは、画像で用いられる色を使用色という。このため、消費量予測部55は、電子黒板200で使用されることが定められている複数の使用色別に、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックのトナーごとの消費量を予測する。具体的には、画像に用いられる使用色ごとに、その使用色で描かれた画像の面積および明度とから使用されるトナーの量を消費量として算出する。消費量予測部55は、電子黒板で使用される複数の使用色別に、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックのトナーそれぞれについて予測された消費量を、色変更部57に出力する。
追加部分決定部59は、データ取得部71から画像が入力される。追加部分決定部59は、データ取得部71から異なる時刻に入力される複数の画像から追加部分を決定する。具体的には、追加部分決定部59は、第1のタイミングで電子黒板200から受信された画像を第1の画像に設定する。第1のタイミングは、任意に定めることができるが、例えば、電子黒板200が起動してから最初にデータをMFP100に送信する時、電子黒板200に表示する画像の異なるページまたはデータの画像に切り換えられてから最初にデータをMFP100に送信する時とすることができる。追加部分決定部59は、データ取得部71から第1のタイミングより後の第2のタイミングで入力される画像を第2の画像に設定し、第2の画像と第1の画像との差分を追加部分に決定する。第2の画像は、第1の画像より後にデータ取得部71から入力される画像である。データ取得部71が第1の画像を受信してから複数の画像を受信する場合、第2の画像は、データ取得部71が最後に受信した画像である。追加部分決定部59は、第2の画像と追加部分とを色変更部57に出力する。
画像形成制御部61は、画像形成部140を制御し、画像形成部140に用紙に画像を形成させる。画像形成制御部61は、残量検出部65を含む。残量検出部65は、残量センサー42Y,42M,42C,42Kの出力値に基づいて、現像器24Y,24M,24C,24Kそれぞれのトナーの残量を検出する。具体的には、残量検出部65は、残量センサー42Y,42M,42C,42Kにより、現像器24Y,24M,24C,24Kに収納されるトナーの残量が所定の値になる事象が検出された後に、その事象が検出されたトナーの残量を検出する。例えば、残量センサー42Yによって第2のしきい値以下となることが検出される場合、現像器24Yに収納されるイエローのトナーの残量を第2のしきい値に対して予め定められた所定の値に決定する。その後、画像形成部140が画像を形成するごとに、予め定められた所定の値からイエローのトナーの消費量を減算することにより、残量を算出する。残量検出部65は、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックのトナーごとに検出されたトナーの残量を色変更部57に出力する。
現像器24Y,24M,24C,24Kに収納されるトナーの残量が所定の値になる事象を検出が検出された後に、例えば、現像器24Cに収納されるトナーの残量が所定の値になる事象が検出された後に、トナーボトル41Cが交換されると、残量検出部65は、現像器24Cに収納されるトナーの残量が所定の値になる事象を検出しなくなる。具体的には、残量センサー42Cが、トナーホッパーに収納されるトナーの量が第1の値より大きくなる事象を検出する。残量検出部65は、現像器24Cに収納されるトナーの残量が所定の値になる事象を検出しなくなる場合、回復部63に回復指示を出力する。
色変更部57は、追加部分決定部59から第2の画像と追加部分とが入力され、消費量予測部55から複数の使用色別のトナーの消費量が入力され、残量検出部65からトナー残量が入力される。色変更部57は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナーごとにトナーの消費量の合計を算出し、消費量と残量とを比較する。色変更部57は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナーの少なくとも1つにおいて、消費量が残量を超える場合に、第2の画像の色を変更する。
例えば、色変更部57は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナーのうち、消費量が残量を超えるトナーを対象トナーに決定する。例えば、シアンのトナーにおいて、消費量が残量を超える場合を例に説明する。この場合、対象トナーはシアンである。色変更部57は、対象トナーであるシアンの消費量から残量を減算した値を削減量に決定する。そして、色変更部57は、複数の使用色のうち対象トナーであるシアンのトナーの消費量が最も大きな色を変更の対象となる対象色に決定し、対象色の色を変更する。色変更部57は、対象色に対して予測されたイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナーそれぞれの消費量のうち、対象トナーであるシアンのトナーの消費量を残量以下となるように変更することによって、対象色の色を変換色に変更する。
例えば、シアンのトナーの残量が10000、画像全体におけるシアンのトナーの消費量を13000とする。この場合、削減量は3000となる。対象色がシアンとマゼンタとをそれぞれ50%混合した色とし、対象色に対するシアンのトナーとマゼンタのトナーそれぞれの消費量が8000とする。この場合、シアンのトナーの消費量を残量である5000以下にするためには、シアンのトナーの消費量を消費量から削減量3000を減算した5000以下にする。この場合、対象色に割り当てられるトナーを、消費量がシアンのトナーが5000で、マゼンタのトナーが8000となる。この場合、対象色を変更した変換色は、シアンのトナーとマゼンタのトナーとを5対8の割合で混合した色になる。色変更部57は、第2の画像を、第2の画像中で対象色の部分を、変換色に変換した変換画像を生成し、変換画像を表示制御部79に出力する。また、色変更部57は、変換画像と、第2の画像から色を変更した変更部分とを、回復部63に出力する。
色変更部57は、第2の画像全体を処理対象として、対象色を決定して、第2の画像中で対象色を変換色に変更することにより変更画像を生成するようにした。色変更部57は、第2の画像中で追加部分決定部59から入力される追加部分を処理対象として、追加部分中で対象色を決定するようにしもよい。また、色変更部57は、第2の画像中で追加部分決定部59から入力される追加部分以外の残余部分を処理対象として、残余部分中で対象色を決定して、残余部分中で対象色を変換色に変更することにより変更画像を生成するようにしもよい。
また、色変更部57は、位置判別部75から入力される位置情報で特定される位置が、予め定められた領域の場合に、第2の画像中で処理対象の色の部分を変更した変換画像を生成するようにしてもよい。例えば、会議室等の複数人が集合する領域を予め定めておくことで、色変更部57は、電子黒板200が会議室に配置されている場合に、第2の画像中で処理対象色の部分を変更した変換画像を生成する。MFP100は、会議室等の予め定められた領域に配置された装置から受信された画像の色を自動的に変更するので、トナーの残量が少ない状態においても、会議で使用する画像を用紙に形成することができる。
また、色変更部57は、ユーザー判別部77から入力されるユーザー識別情報で特定されるユーザーが、予め定められたユーザーの場合に、第2の画像中で処理対象の色の部分を変更した変換画像を生成するようにしてもよい。例えば、会議の発表者等を予め定めておくことで、色変更部57は、電子黒板200を使用するユーザーが発表者の場合に、第2の画像中で処理対象色の部分を変更した変換画像を生成する。MFP100は、電子黒板200を使用するユーザーが発表者の場合に、電子黒板200から受信された画像の色を自動的に変更するので、トナーの残量が少ない状態においても、会議で使用する画像を用紙に形成することができる。
なお、電子黒板200、それが配置される位置、およびそれを使用するユーザーの2以上を組み合わせて、変換画像を生成するか否かを決定するようにしてもよい。
表示制御部79は、色変更部57から変更画像が入力されることに応じて、電子黒板200を制御して、変更画像を電子黒板200に表示させる。具体的には、通信I/F部112を制御して、電子黒板200に変更画像と、表示コマンドと、制限情報と、を送信する。表示コマンドは、変更画像を表示する指令を含む。電子黒板200は、MFP100から変更画像と表示コマンドとが受信されることに応じて、変更画像を表示する。このため、電子黒板200のユーザーは、表示部205に表示された画像の色が変更されるので、MFP100のトナーの残量が不足した状態であることを知ることができる。制限情報は、対象色と変換色との組を少なくとも含む。
画像形成制御部61は、電子黒板200からプリント指示が受信される場合、画像形成部140を制御し、色変更部57によって変換データが生成されている場合には、変換データの画像を画像形成部140に形成させる。この際、変換データに、対象色が変換色に変更されていることを通知するための画像を、合成した合成データを生成し、合成データの画像を画像形成部140に形成させる。例えば、変換データの画像の周辺から所定の範囲に、対象色の画像と変換色の画像とを合成した画像を形成する。また、対象色が変換色に変換されたことを通知する案内情報を合成するようにしてもよい。これにより、画像が形成された用紙を見るユーザーは、対象色が変換色に変更されていることを知ることができる。
回復部63は、色変更部57から第2の画像と変更部分とが入力される。回復部63は、残量検出部65から回復指示が入力されることに応じて、第2の画像の変更部分の変換色を変更前の対象色に変更した回復画像を生成する。回復部63は、回復画像を表示制御部79に出力する。色変更部57が変換画像を表示制御部79に出力した後に、データ取得部71から取得された第2画像は、ユーザーにより変換色が指定された追加部分を含む場合がある。このため、回復部63は、色変更部57により生成された変換画像を変更前画像として記憶しておき、色変更部57から入力される変更部分のうち、色変更部57から入力される第2の画像と変換前画像とで同じ部分について、第2の画像の変更部分の変換色を変更前の対象色に変更するが、色変更部57から入力される第2の画像と変換前画像とで異なる追加部分について、第2の画像の変更部分の変換色を変更前の対象色に変更しない。このため、回復部63は、電子黒板200に変更画像を表示させた後にユーザーにより追加された追加部分は、ユーザーが指定した変換色で追加された画像なので、ユーザーにより指定された変換色で追加された画像の色を変更しないようにすることができる。
表示制御部79は、回復部63から回復画像が入力されることに応じて、電子黒板200を制御して、回復画像を電子黒板200に表示させる。具体的には、通信I/F部112を制御して、電子黒板200に回復画像と、表示コマンドとを送信する。表示コマンドは、回復画像を表示する指令を含む。電子黒板200は、MFP100から回復画像と表示コマンドとが受信されることに応じて、回復画像を表示する。このため、表示部205に表示された画像の色が元の色に変更されるので、電子黒板200のユーザーは、MFP100のトナーが補充された状態であることを知ることができる。
<色変換の具体例>
図7は、電子黒板に表示される画像の一例を示す第1の図である。図7を参照して、画像300は、第1色の手書画像311と、第2色の手書画像313と、第3色の手書画像315と、第3色の画像301と、第1色の画像303と、パレット305と、を含む。図では、色の違いをハッチングの違いで示している。画像301と、画像303とは、フラッシュメモリ204に記憶されたデータの画像に含まれる。手書画像311,313,315は、データの画像に手書きで追加された追加部分である。パレット305は、第1色を選択するためのボタン306と、第2色を選択するためのボタン307と、第3色を選択するためのボタン308とを含む。
図8は、トナーの消費量の一例を示す第1の図である。図8においては、電子黒板に表示される画像に、第1色、第2色および第3色の色が含まれる場合を示している。トナー割合は、単位面積当たりのトナーの消費量を示す。例えば、第2色のトナー割合は、シアン(C)が「100」、マゼンタ(M)が「100」、イエロー(Y)が「0」、およびブラック(K)が「0」を示している。面積は、電子黒板に表示される画像に占める第1色、第2色および第3色の部分の面積を示す。第1色が「50」、第2色が「80」、第3色が「10」としている。
消費量は、電子黒板に表示される画像における第1色、第2色および第3色の部分でそれぞれ使用されることが予測されるトナーの量を示す。消費量は、トナー割合に面積を乗算した値である。
ここで、シアン(C)のトナーの残量が「1000」の場合を考える。電子黒板に表示される画像を画像形成したと仮定した場合のシアン(C)のトナーの消費量は、第1色に対して予測される消費量「5000」と第2色に対して予測される消費量「8000」との合計で「13000」である。この場合、消費量が残量より大きくなるので、シアン(C)のトナーが対象トナーとなる。
第1色、第2色および第3色のうち、対象トナーであるシアン(C)のトナーの消費量が最大なのは、消費量が「8000」の第2色であり、第2色が対象色となる。対象トナー以外のトナーでシアン(C)のトナーを使用するのは第1色であり、第1色のシアン(C)のトナーの消費量「5000」を確保すると、残量は「5000」(=8000−3000)である。このため、対象色である第2色のシアンのトナーの消費量を、残量「5000」以下にすることにより、シアン(C)のトナーが不足しないようにすることができる。
図9は、トナーの消費量の一例を示す第2の図である。図9においては、図8に示した状態から、対象色である第2色のシアンのトナーの消費量を「4960」とした変換色に変更した状態を示している。図9を参照して、変換色である第4色のシアン(C)のトナーの消費量が「4960」、マゼンタ(M)のトナーの消費量が「8000」、イエロー(Y)のトナーの消費量が「0」、およびブラック(K)のトナーの消費量が「0」を示している。これに伴い、変換色である第4色のトナー割合が、シアン(C)が「62」、マゼンタ(M)が「100」、イエロー(Y)が「0」、およびブラック(K)が「0」となる。
図10は、電子黒板に表示される画像の一例を示す第1の図である。図10を参照して、画像310が、図7に示した画像300と異なる点は、第2色の手書画像313が、変換色の手書画像313Aに変更された点である。また、パレット305において、第2色を選択するためのボタン307が、変換色である第4色を選択するためのボタン307Aに変更されている。このため、ユーザーは、画像310が表示された後は、第2色を選択して画像を追加することができず、変換色である第4色を選択して画像を追加することができる。
図11は、画像生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。画像生成処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD116またはCD−ROM119Aに記憶された画像生成プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図11を参照して、CPU111は、装置情報を取得する。具体的には、CPU111は、通信I/F部112を制御して電子黒板200と通信し、電子黒板200から装置情報を取得する。装置情報は、電子黒板200の装置識別情報と、電子黒板が配置される位置を示す位置情報と、電子黒板を使用するユーザーのユーザー識別情報と、を含む。
次のステップS02においては、色変換の要否を判定する。ステップS01において取得された装置情報に基づいて、色変換するか否かを判断する。具体的には、MFP100に色変換する装置の装置識別情報、装置が配置される位置を示す位置情報およびユーザーのユーザー識別情報を予め登録しておき、電子黒板200および電子黒板200を使用するユーザーが予めMFP100に登録されており、かつ、電子黒板200が予め登録された位置に配置されている場合に、色変換すると判断する。例えば、電子黒板200と、会議室Aの位置と、ユーザーAとをMFP100に登録しておくことにより、電子黒板200が会議室Aに配置されており、電子黒板200をユーザーAが使用している場合に、色変換すると判断する。なお、色変換する対象となる装置のみをMFP100に登録しておき、電子黒板200がMFP100に登録されている場合に色変換すると判断するようにしてもよい。さらに、色変換する対象となる位置のみをMFP100に登録しておき、電子黒板200がMFP100に登録された位置に配置されている場合に色変換すると判断するようにしてもよい。特に、電子黒板200に代えて、ユーザーが携帯するスマートフォンやタブレット端末等の携帯情報装置を用いる場合、ユーザーが会議室内に存在する場合に、色変換すると判断することができる。さらに、色変換する対象となる装置とユーザーとをMFP100に登録しておき、電子黒板200と電子黒板200を使用するユーザーがMFP100に登録されている場合に色変換すると判断するようにしてもよい。さらに、色変換する装置と位置とをMFP100に登録しておき、電子黒板200が会議室等の予め定められた位置に配置される場合に色変換すると判断するようにしてもよい。
次のステップS03においては、判定結果によって処理を分岐させる。色変換が必要と判断された場合には、処理をステップS04に進めるが、不要と判断される場合は処理をステップS01に戻す。ステップS04においては、データを取得したか否かを判断する。通信I/F部112が電子黒板200からデータを受信したならば、電子黒板200から受信されたデータを取得し、処理をステップS05に進めるが、そうでなければ処理をステップS19に進める。
ステップS19においては、プリント指示を受け付けたか否かを判断する。通信I/F部112が電子黒板200からプリント指示を受信したならば、電子黒板200から受信されるプリント指示を受け付ける。プリント指示を受け付けたならば処理をステップS20に進めるが、そうでなければ処理をステップS04に戻す。ステップS20においては、プリント指示に従って、画像を形成し、処理を終了する。具体的には、プリント指示に含まれるデータを、プリント指示に含まれる印刷条件に従って用紙に画像を形成する。また、プリント指示に含まれるデータが変換データの場合、対象色が変換色に変更されていることを通知するための画像を、合成したデータの画像を形成する。例えば、データの画像の周辺から所定の範囲に、対象色の画像と変換色の画像とを合成した画像を形成する。これにより、画像が形成された用紙を見るユーザーは、対象色が変換色に変更されていることを知ることができる。
ステップS05においては、印刷条件を取得し、処理をステップS06に進める。通信I/F部112を制御して、電子黒板200に設定されている印刷条件を電子黒板200から受信する。なお、電子黒板200がデータとともに印刷条件を送信する場合には、通信I/F部112がデータとともに受信する印刷条件を取得する。
ステップS06においては、追加部分を決定し、処理をステップS07に進める。ステップS04が複数回実行される場合がある。ステップS01が実行された後に最初にステップS04が実行されて取得されるデータを第1画像とする場合、2回目以降にステップS04が実行されて取得されるデータを第2画像とする。この場合、ステップS06においては、第1画像と第2画像との差分を追加部分に決定する。
ステップS07においては、処理対象とするトナーを選択する。MFP100は、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色のトナーを用いるため、4色のトナーを順に処理対象に選択する。次のステップS08において、処理対象に選択されたトナーの残量を取得する。次のステップS09においては、トナーが補充されたか否かを判断する。トナーボトル41Y,41M,41C,41Kのいずれかが交換されたならばトナーが補充されたと判断する。トナーが補充されたならば処理をステップS17に進めるが、そうでなければ処理をステップS10に進める。
ステップS10においては、処理対象に選択されたトナーの消費量を予測し、処理をステップS11に進める。最後にステップS04が実行されて取得されたデータと、ステップS05において取得された印刷条件とに基づいて、処理対象に選択されたトナーの消費量を予測する。
ステップS11においては、予測されたトナーの消費量がステップS08において取得されたトナーの残量より大きいか否かを判断する。消費量が残量よりも大きい場合は処理をステップS12に進めるが、そうでなければ処理をステップS14に進める。ステップS12においては、処理対象に選択されているトナーを対象トナーに決定し、処理をステップS13に進める。ステップS13においては、対象トナーに対する削減量を算出する。ステップS10において予測された消費量からステップS08において取得された対象トナーの残量を減算した値を削減量に設定し、処理をステップS14に進める。
ステップS14においては、4色のトナーのうちステップS07において処理対象に選択されていない色のトナーが存在するか否かを判断する。未選択の色のトナーが存在するならば処理をステップS07に戻すが、そうでなければ処理をステップS15に進める。ステップS15においては、データ変換処理を実行し、処理をステップS16に進める。データ変換処理の詳細は後述するが、ステップS04において取得されたデータを変換データに変換するとともに制限情報を生成する処理である。ステップS16においては、変換データと制限情報とを電子黒板200に送信し、処理をステップS04に戻す。
一方、ステップS17においては、変換データにおいて変更色を対象色に変更することにより、回復データを生成する。これにより、トナーが不足することが原因で、画像形成を可能とするために変更された色が、変更前の色に変更される。なお、トナーが不足することにより、ユーザーが選択可能な色が制限された状態で、ユーザーにより変更色が指定されて手書画像または図形画像が追加される場合がある。この場合には、ユーザーにより指定された変更色で追加された手書画像または図形画像は、対象色に変更しない。これにより、ユーザーにより指定された色と異なる色で追加された手書画像または図形画像のみの色を基の色に戻すことができる。ステップS18においては、通信I/F部112を制御して、電子黒板200に回復データを送信し、処理をステップS04に戻す。
図12は、データ変換処理の流れの一例を示すフローチャートである。データ変換処理は、図11のステップS13において実行される処理である。データ変換処理が実行される前の段階で、ステップS04においてデータが取得されており、ステップS06において追加部分が決定されており、ステップS11において対象トナーが決定されており、ステップS08において対象トナーの残量が取得されており、ステップS09において対象トナーの消費量が予測されている。以下、ステップS04において取得されたデータを対象データという。
図12を参照して、CPU111は、追加部分を処理対象に設定する(ステップS21)。対象データのうち追加部分を色変換の処理の対象に設定する。次のステップS22においては、色変換処理を実行する。
図13は、色変換処理の流れの一例を示すフローチャートである。図13を参照して、処理対象に設定されている処理対象部分の使用色を決定する(ステップS31)。使用色は、処理対象部分で使用されている色である。ここでは、追加部分が処理対象に設定されているので、追加部分に含まれる1以上の色のすべてを使用色に決定する。そして、決定された1以上の使用色別に、4色のトナーそれぞれの消費量を予測する(ステップS32)。処理対象に設定されている追加部分を画像形成したと仮定して、4色のトナーそれぞれの消費量を予測する。
次のステップS33においては、ステップS31において決定された使用色のうちから対象トナーの消費量が最大の使用色を対象色に決定する。そして、ステップS34においては、ステップS33において対象色に対して予測された4色のトナーそれぞれの消費量のうち対象トナーの消費量が削減量以上か否かを判断する。対象トナーの消費量が削減量以上ならば処理をステップS35に進めるが、そうでなければ処理をステップS37に進める。
ステップS35においては、対象色に対する対象トナーの消費量を、それから削減量を減算した値に設定し、処理をステップS36に進める。ステップS36においては、削減量をゼロに設定し、処理をステップS39に進める。ステップS39においては、処理がステップS36から進む場合、対象色に対して、変更後の対象トナーの消費量と、他の3色のトナーの消費量とから定まる色を追加部分の変換色に決定し、処理をデータ変換処理に戻す。
一方、ステップS37においては、対象トナーの削減量を、それから対象トナーの消費量を減算した値に設定し、処理をステップS38に進める。ステップS38においては、対象色に対する対象トナーの消費量をゼロに設定し、処理をステップS39に進める。ステップS39においては、処理がステップS37から進む場合、対象色に対して、ゼロに設定された対象トナーの消費量と、他の3色のトナーの消費量とから定まる色を追加部分の変換色に決定し、処理をデータ変換処理に戻す。
図12に戻って、ステップS22において、追加部分に対して、対象色と、変換色と、削減量が決定される。ステップS23においては、制限情報を生成する。制限情報は、色変換処理により追加部分に対して決定される対象色と変換色とを含む。そして、ステップS24においては、変換データを生成し、処理をステップS25に進める。具体的には、対象データの追加部分において対象色を変更色に変更することにより、変換データを生成する。
次のステップS25においては、ステップS22において実行された色変換処理によって決定された削減量が正の値か否かを判断する。削減量がゼロより大きければ処理をステップS26に進めるが、そうでなければ処理を画像生成処理に戻す。ステップS26においては、対象データのうち追加部分以外の残余部分を処理対象に設定する。そして、次のステップS27において、残余部分に対して図13に示した色変換処理を実行し、処理をステップS28に進める。すなわち、残余部分に含まれる1以上の色のうちから対象トナーの消費量が最大の色を対象色に決定し、対象色に対して予測された4色のトナーそれぞれの消費量のうち対象トナーの消費量が削減量以上ならば、対象色に対する対象トナーの消費量を、それから削減量を減算した値に設定し、対象色に対して、変更後の対象トナーの消費量と、他の3色のトナーの消費量とから定まる色を残余部分の変換色に決定する。また、対象色に対して予測された4色のトナーそれぞれの消費量のうち対象トナーの消費量が削減量より小さければ、対象色に対する対象トナーの消費量をゼロに設定し、対象色に対して、ゼロに設定された対象トナーの消費量と、他の3色のトナーの消費量とから定まる色を残余部分の変換色に決定する。
ステップS28においては、ステップS23において生成された制限情報を更新し、処理をステップS29に進める。具体的には、ステップS27において実行される色変換処理により残余部分に対して決定された対象色と変更色とを制御情報に追加する。
次のステップS29においては、ステップS24において生成された変換データを更新し、処理を画像生成処理に戻す。具体的には、変換データの残余部分において対象色を変更色に変更することにより変換データを更新する。
このデータ変換処理によれば、追加部分で対象色を決定して、対象色において対象トナーの消費量を減らすことで変換色を決定し、さらに、対象トナーの消費量を減らす必要がある場合に、追加部分以外の部分において対象色を決定して、対象色において対象トナーの消費量を減らすことで変換色をする。なお、追加部分で第1の対象色を決定して、第1の対象色において対象トナーの消費量を減らすことで第1の対象色に対応する変換色を決定し、さらに、対象トナーの消費量を減らす必要がある場合に、追加部分で第2の対象色を決定して、第2の対象色において対象トナーの消費量を減らすことで第2の対象色に対する変換色を決定するようにしてもよい。この場合には、追加部分の色が変更されるが、追加部分以外の部分の色を変更しなくてもよい場合があり、追加部分以外の部分の色をできるだけ変更しないようにすることができる。
図14は、画像表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。画像表示処理は、電子黒板200が備えるCPU201が、ROM202、フラッシュメモリ204またはCD−ROM210Aに記憶された画像表示プログラムを実行することにより、CPU201に形成される機能である。図5を参照して、CPU201は、ユーザーのログインを受け付けたか否かを判断する(ステップS51)。ログインを受け付けるまで待機状態となり(ステップS51でNO)、ログインを受け付けたならば(ステップS51でYES)、処理をステップS52に進める。表示部205にログイン画面を表示し、ユーザーがログイン画面に従って入力する操作を、タッチパネル206が出力する位置情報に基づいて受け付け、受け付けられた操作に従って、ユーザーを特定する。なお、ユーザーの認証は、CPU201が実行するようにしてもよいし、認証サーバーが存在する場合には、認証サーバーでユーザーを認証するようにしてもよい。ステップS52においては、ログインを許可したユーザーを特定し、処理をステップS53に進める。
ステップS53においては、MFP100に装置情報を送信し、処理をステップS54に進める。無線LANI/F208を制御して、装置情報をMFP100に送信する。装置情報は、電子黒板200を識別するための装置識別情報と、電子黒板200が配置される位置を示す位置情報と、ステップS52において特定されたユーザーを識別するためのユーザー識別情報と、を含む。
ステップS54においては、表示指示を受け付けたか否かを判断する。表示指示は、例えば、フラッシュメモリ204またはCD−ROM210Aに記憶されたデータを指定する操作である。表示指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS54でNO)、表示指示を受け付けたならば(ステップS54でYES)、処理をステップS55に進める。
ステップS55においては、表示指示で特定されるデータを読み出し、処理をステップS56に進める。ステップS56においては、無線LANI/F208を制御して、MFP100に読み出されたデータを送信し、処理をステップS57に進める。ステップS57においては、読み出されたデータを表示部205に表示し、処理をステップS58に進める。ステップS58においては、色を選択するためのパレットを表示部205に表示し、処理をステップS59に進める。
ステップS59においては、印刷条件を決定し、処理をステップS60に進める。印刷条件は、予めデフォルト値が定められていてもよいし、ユーザーが設定するようにしてもよい。ステップS60においては、無線LANI/F208を制御して、MFP100に印刷条件を送信し、処理をステップS61に進める。ステップS61においては、描画処理を実行し、処理を終了する。
図15は、描画処理の流れの一例を示すフローチャートである。描画処理は、図14のステップS59において実行される処理である。図15を参照して、無線LANI/F208がMFP100からデータと制限情報とを受信したか否かを判断する(ステップS71)。データと制限情報とを受信したならば処理をステップS72に進めるが、そうでなければ処理をステップS74に進める。ステップS74においては、ユーザーが入力する指示を検出したか否かを判断する。タッチパネル206から位置情報が出力される場合に、ユーザーが入力する指示を検出する。ユーザーが入力する指示を検出したならば処理をステップS75に進めるが、そうでなければ処理をステップS71に戻す。
ステップS72においては、ステップS71においてMFP100から受信されたデータを表示部205に表示し、処理をステップS73に進める。ステップS73においては、色を選択するためのパレットを表示部205に表示し、処理をステップS71に戻す。ここで、パレットで選択可能な色は、ステップS71においてMFP100から受信された制限情報で制限された色である。具体的には、制限情報は、対象色と変換色とを含む。パレットで選択可能な色として、対象色に代えて、変換色を含める。これにより、MFP100で画像形成可能な色をユーザーが選択可能になる。
ステップS75においては、ステップS74において検出された指示に基づいて操作を特定する。タッチパネル206が出力する位置情報で特定される位置が、パレット内ならば色決定操作を特定し、図形を選択する図形領域内ならば図形操作を特定し、プリントを実行するプリント指示ボタン内ならばプリント指示操作を特定し、終了を指示する終了ボタン内ならば終了操作を特定し、パレット、図形領域、実行指示ボタンおよび終了ボタンのいずれでもなければ手書操作を特定する。特定された操作が色選択操作ならば処理をステップS76に進め、手書操作ならば処理をステップS77に進め、図形操作ならば処理をステップS78に進め、プリント指示操作ならば処理をステップS79に進め、終了操作ならば処理を画像表示処理に戻す。
ステップS76においては、色選択操作によってユーザーによりパレットから選択された色を決定し、処理をステップS80に進める。ステップS77においては、手書画像を生成し、処理をステップS80に進める。タッチパネル206が連続して出力する位置情報を接続した線であって、ステップS76において最後に決定された色の線の画像を手書画像として生成する。ステップS78においては、図形画像を生成し、処理をステップS80に進める。図形領域内でユーザーにより指示された位置の図形であって、ステップS76において最後に決定された色の図形の画像を図形画像として生成する。
ステップS80においては、操作が終了したか否かを判断する。手書操作、図形操作が終了した場合に操作が終了したと判断する。操作が終了したならば処理をステップS81に進めるが、そうでなければ処理をステップS75に戻す。このため、ユーザーにより色選択操作および手書操作が、手書操作が終了するまで繰り返して実行され、ユーザーにより色選択操作および図形操作が、図形操作が終了するまで繰り返して実行される。
ステップS81において、データの画像に、ステップS77において生成された手書画像またはステップS78において生成された図形画像を合成することにより、合成データを生成する。データは、ステップS71において、MFP100からデータが受信されている場合にはMFP100から受信されたデータ(変換データ)であり、ステップS71において、MFP100からデータが受信されていない場合には、図14のステップS55においてフラッシュメモリ204またはCD−ROM210Aから読み出されたデータである。次のステップS82においては、無線LANI/F208を制御して、MFP100に、手書画像または/および図形画像が合成された合成データを送信し、処理をステップS71に戻す。
一方、ステップS79においては、無線LANI/F208を制御して、MFP100にプリント指示を送信し、処理を画像表示処理に戻す。プリント指示は、表示部205に表示されている画像の形成を指示するコマンドである。このため、ステップS81において合成画像が生成されている場合には、合成画像を図14のステップS59において決定された印刷条件での画像形成するコマンドである。
<第1の変形例>
第1の実施の形態におけるMFP100において、色変更部57は、電子黒板200が予め定められた位置に配置されている場合に、電子黒板200から受信されるデータの色を変換した変換画像を生成するようにした。第1の変形例においては、色変更部57が、予め定められた位置に配置された装置であって、用途が予め定められた装置からデータを受信する場合に、そのデータの色を変換するようにしたものである。
用途は、その装置が使用される状態を示す。ここでは、複数人が同時にその装置を使用する状態を示す用途が予め定められている場合を例に説明する。複数人が同時にその装置を使用する状態を示す用途は、例えば、プレゼンテーションを含む。
図16は、判定テーブルの一例を示す図である。図16を参照して、判定テーブルは、装置識別情報の項目と、用途の項目と、設置場所の項目と、変換要否の項目と、を含むレコードを含む。装置識別情報の項目は、装置を識別するための装置識別情報が設定される。用途の項目は、その装置に割り当てられた用途が設定される。設置場所の項目は、その装置が配置される位置を示す。変換要否の項目は、色変換の要否が設定される。
例えば、第1行に示されるレコードは、電子黒板200の装置識別情報「インタラクティブボード」に対応し、電子黒板200がプレゼンテーションに用いられ、「会議室」に配置されていることを示し、色変換を実行する設定がされていることを示す。
第2行に示されるレコードは、装置識別情報「PC001」のPCに対応し、そのPCがプレゼンテーションに用いられ、「会議室」に配置されていることを示し、色変換を実行する設定がされていることを示す。
第3行に示されるレコードは、装置識別情報「PC002」のPCに対応し、そのPCが編集に用いられ、「会議室」に配置されていることを示し、色変換を実行しない設定がされていることを示す。
<第2の変形例>
第1の実施の形態におけるMFP100において、色変更部57は、電子黒板200を使用するユーザーが予め定められたユーザーである場合に、電子黒板200から受信されるデータの色を変換した変換画像を生成するようにした。第2の変形例においては、色変更部57が、電子黒板200を使用するユーザーの用途または印刷率に基づいて、電子黒板200に表示されたデータを色変換するか否かを判断するようにしたものである。例えば、色変更部57は、ユーザーが電子黒板200に用途を設定するようにして、設定された用途が予め定められた用途の場合、例えば、複数人が同時に電子黒板200を使用する状態を示すプレゼンテーションの場合に、電子黒板200に表示されたデータを色変換すると判断する。また、色変更部57は、そのユーザーが電子黒板200を使用した実績として、電子黒板200にデータの画像を表示させた実績と、データの画像を印刷させた実績とを記憶しておき、印刷率が所定の値以上の場合に、電子黒板200に表示されたデータを色変換すると判断する。印刷率は、データの画像を表示させた回数に対するデータの画像を印刷させた回数の割合である。
図17は、色変換の有無判断の一例を示す図である。図17を参照して、1つの事例をユーザー名の項目と、用途の項目と、印刷比率の項目と、変換要否の項目と、で示している。ユーザー名の項目は、ユーザーを識別するためのユーザー識別情報が設定される。用途の項目は、ユーザーにより設定される用途が設定される。印刷比率の項目は、そのユーザーに対して実績から算出される印刷比率が設定される。変換要否の項目は、色変換の要否が設定される。ここでは、用途がプレゼンテーションの場合、または、印刷比率が50%以上の場合に、色変換が必要としている。
第1行目に示される事例では、ユーザー識別情報「presenter」のユーザーが、プレゼンテーションの用途で使用する場合を示しており、この場合、色変更部57は、用途に基づいて色変換すると判断する。なお、ユーザー識別情報「presenter」のユーザーの印刷比率が「90%」なので、用途がプレゼンテーション以外の場合であっても、色変更部57は、色変換すると判断する。
第2行目に示される事例では、ユーザー識別情報「ユーザー1」のユーザーは、編集の用途で使用する場合であっても、印刷比率が「80%」である。このため、色変更部57は、色変換すると判断する。
第3行目に示される事例では、ユーザー識別情報「ユーザー2」のユーザーは、編集の用途で使用する場合であり、印刷比率が「10%」である。この場合、色変更部57は、色変換しないと判断する。なお、ユーザー識別情報「ユーザー2」のユーザーが、プレゼンテーションの用途で電子黒板200を使用する場合は、印刷比率が「10%」であっても色変更部57は、色変換すると判断する。
以上説明したように本実施の形態に係るMFP100は、電子黒板200で表示されている画像に対応するデータを取得し、取得されたデータの画像を画像形成部140に形成させると4色のトナーの少なくとも1つが不足する不足状態においてデータの画像を4色のトナーで形成することができるように、取得されたデータで定められた色を変更した変更データを生成し、変更データの画像を電子黒板200に表示させる。電子黒板200で表示されるデータの色と、そのデータの画像を用紙に形成した画像の色とをマッチングさせることができる。このため、4色のトナーの少なくとも1つが不足する場合であっても電子黒板200で表示されている画像と色をマッチングさせた画像を用紙に形成することができる。
また、変更データに、対象色が変換色に変更されたことを示す案内情報を合成した画像を形成するので、ユーザーが指定した色と異なる色で画像が形成されたことをユーザーに知らせることができる。
また、追加部分のみ対象色を変換色に変換するので、データ中で追加部分と、追加部分以外の部分と区別することができる。
また、不足状態からトナーが補充される場合に、変換色を変更前の対象色に戻すので、データが生成される際に指定された色で画像を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。