JP5322732B2 - 吐出容器 - Google Patents
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Description
この吐出容器を詳細に説明すると、内容器は、上端にネックリングを有する口部が形成された有底筒状に形成されている。口部は、内容器を外容器内に収容した際に、外容器の頂壁に形成された上部開口部から外容器の外側に突出するようになっている。そして、この突出した口部にポンプ部が装着されている。
つまり、内容器は、外容器に対して周方向への回転が規制された状態となっている。そのため、内容器の口部にポンプ部を着脱する際に、内容器が周方向に連られて共回りしてしまうことを防止できるようになっている。従って、ポンプ部の着脱操作が容易に行える設計となっている。
具体的には、内容器の一部に内部が視認できるような透明或いは半透明な窓部が形成されている。これにより、窓部を通してのみ内容器の内部を外側から視認することができるようになっている。一方、外容器は、透明或いは半透明な材料で形成されている。これにより、内部に収容されている内容器の窓部を、外容器の外側から該容器を通じて視認することができるようになっている。つまり、外容器及び内容器の窓部を通し見ることで、内容物の残量を容易に確認することができるようになっている。
(1)本発明に係る吐出容器は、外筒の上端部に上部開口部を有する頂壁が連設された透明な外容器と、内容物が充填される内筒の上端部に口部を有し、該口部が前記上部開口部を通じて上方に突出するように前記外容器内に収容される透明な内容器と、を備え、前記内筒には、外周面に形成された転写膜によって区画され、前記内容器の内部を視認可能とさせる窓部が形成され、前記口部には、周方向における1箇所に第1嵌合部が設けられ、前記上部開口部には、周方向における1箇所に前記第1嵌合部が嵌り込む第2嵌合部が設けられていることを特徴とする。
これにより、内容器の窓部を通し見るための視認領域を外容器の外周面に確定させることができるので、窓部の視界を遮ることなく商品や内容物等に関する各種情報を外容器の外周面に表示することが可能である。特に、従来のように、表示の裏側に窓部が隠れてしまわないように注意を払いながら組み立てる必要がないので、短時間で効率の良い組み立てを行うことができる。
この内容器3は、透明又は半透明な材料で形成された容器であり、図2から図6に示すように、中心軸Oを中心に筒状に形成され、内容物Wが内部に充填される内筒10と、肩部11を介して内筒10の上端部に形成された口部12と、で一体的に構成されている。内容器3の下端部は開口しているが、上記中皿4によって閉塞された状態となっている。
このカット部16aは、上述した窓部13の反対側に位置するように形成されており、後述する規制プレート44に対して嵌合する第1嵌合部として機能する。つまり、本実施形態では、窓部13とカット部16aとが中心軸Oを挟んで対向するように形成されている。
ポンプ部5は、図1に示すように、外容器2から突出した口部12に装着される縦長のポンプであり、ねじ部15に螺着される装着筒20と、上方付勢された押下ヘッド21と、この押下ヘッド21の上下動により内容物Wを吐出させるノズル22と、を備えている。
装着筒20には、中心軸Oに沿って内筒10の上部付近まで垂下されるシリンダ筒23が一体的に形成されている。そして、押下ヘッド21は、装着筒20の上方において上下移動可能に装着筒20に対して組み合わされている。また、押下ヘッド21は、例えば余計な角部が取れた滑らかで若干の丸みを帯びた外形に仕上げられており、側面の一部に上記ノズル22が形成されている。
また、このように構成されたポンプ部5の押下ヘッド21及び装着筒20は、吐出容器1の未使用時、着脱可能に取り付けられるオーバーキャップ25によって覆われて保護されるようになっている。
中皿4は、図1及び図2に示すように内筒10の内周面に上下摺動可能に嵌合されており、内筒10内の内容物Wの減少に伴う負圧化によって内筒10内を上昇移動するようになっている。この中皿4は、内筒10の内周面に当接する筒状の外筒部30と、外筒部30の開口を塞いで内容物Wを内筒10内に閉じ込める仕切り部材31と、で構成されている。
外筒部30は、中間部分が径方向内方に若干凹み、上端側と下端側とが全周に亘って内筒10の内周面に当接するように設計されている。そのため、適度な摩擦力で内周面に接しており、滑らかに摺動移動できるようになっている。
なお、この場合に限られず、外筒部30の外周面全体が内筒10の内周面に当接したり、外筒部30の外周面の一箇所のみに全周に亘る当接部を形成したりしても構わない。
外容器2は、透明又は半透明な材料で形成された容器であり、内容器3を保護すると共に吐出容器1の外装体となるものである。この外容器2は、図7から図9に示すように、中心軸Oを中心に筒状に形成された外筒40と、この外筒40の上端部に連設された頂壁41と、で構成されている。
なお、図7は、外容器2の断面図である。図8は、外容器2の上面図である。図9は、図7に示す外容器2の断面矢視D−D図である。
この底部42には、中皿4と底部42との間の隙間空間Sと、外部と、を連通させるための逃げ孔42aが形成されている。これにより、中皿4が内筒10内を上昇したとしても、隙間空間Sが負圧になることを抑制でき、中皿4を滑らかに上昇移動させることが可能とされている。
ところで、この上部開口部43には、図7から図9に示すように、周方向における1箇所にフランジ部16のカット部16aが嵌り込む規制プレート(第2嵌合部)44が開口を一部塞ぐように形成されている。これにより、カット部16aと規制プレート44との位置を合わせ、両者を嵌合させない限り、フランジ部16を上部開口部43の内側に配置させることができないようになっている。
つまり、カット部16a及び規制プレート44は、内容器3の周方向への回転を規制すると共に、内容器3と外容器2とを予め決められた一方向に位置決めさせる役割を果している。
つまり、内容器3は、上述した段差部45と環状壁46とによって、外容器2に対する中心軸O方向への位置決めが確実にされており、ねじ部15が確実に所定量突出した状態となっている。
また、環状壁46の下端部には、上記係止溝47から周方向に時計回りに90度、半時計回りに90度離れた位置において、凹部48がそれぞれ形成されている。つまり、中心軸Oを挟んで対向するように凹部48が形成されている。これら凹部48には、フランジ部16を上部開口部43の内側に配置した際に、突起部18、19がそれぞれ嵌り込んで係止されるようになっている。
この場合には、図1に示すように、ポンプ部5の押下ヘッド21を上方付勢力に抗した力で押し下げる。すると、ピストン部材がシリンダ筒23内を下降移動する。これにより、シリンダ筒23内に溜められている内容物Wが加圧されると共に、吸い込み弁がシリンダ筒23の内部と内筒10の内部とを遮断する。これによって、加圧された内容物Wはノズル22に移動する。その結果、内容物Wを外部に吐出させることができる。
まず、内容器3の内部に中皿4をセットした後、この内容器3を外容器2内に挿入して両容器2、3を組み合わせる。次いで、両容器2、3を組み合わせた後、外容器2の下端部に底部42を嵌合固定させる。次いで、内容器3内に内容物Wを充填させた後、外容器2から突出した内容器3のねじ部15にポンプ部5の装着筒20を螺着させることで、ポンプ部5を装着する。このようにして、吐出容器1を組み立てることができる。
また、上記実施形態では、透明又は半透明な材料で外容器2及び内容器3を形成したが、内部が視認可能であれば良く、例えば光の透過率が40%や80%の材料で形成しても構わない。
つまり、口部12側の周方向における1箇所に設けた第1嵌合部と、上部開口部43側の周方向における1箇所に設けた第2嵌合部とで、内容器3と外容器2とを一方向に位置決めできれば、第1嵌合部及び第2嵌合部をどのように構成しても構わず、例えば、第1嵌合部を凸部、第2嵌合部を凹部としたり、第1嵌合部を円形フランジ部の一部に形成される複数のカット部からなる多角形状とし、第2嵌合部をこの多角形状に適応する形状にしたりしても良い。
W…内容物
1…吐出容器
2…外容器
3…内容器
4…中皿
5…ポンプ部
10…内筒
11…肩部
12…口部
13…窓部
16a…カット部(第1嵌合部)
17、18、19…突起部
21…押下ヘッド
40…外筒
41…頂壁
43…上部開口部
44…規制プレート(第2嵌合部)
45…段差部
46…環状壁
47…係止溝(係止部)
48…凹部(係止部)
Claims (5)
- 外筒の上端部に上部開口部を有する頂壁が連設された透明な外容器と、
内容物が充填される内筒の上端部に口部を有し、該口部が前記上部開口部を通じて上方に突出するように前記外容器内に収容される透明な内容器と、を備え、
前記内筒には、外周面に形成された転写膜によって区画され、前記内容器の内部を視認可能とさせる窓部が形成され、
前記口部には、周方向における1箇所に第1嵌合部が設けられ、
前記上部開口部には、周方向における1箇所に前記第1嵌合部が嵌り込む第2嵌合部が設けられていることを特徴とする吐出容器。 - 請求項1に記載の吐出容器において、
前記内容器は、前記内筒と前記口部との間に肩部を有し、
前記頂壁の下面には、前記上部開口部の周囲を囲むように垂下され、前記肩部に当接して前記外容器に対する前記内容器の上方移動を規制する環状壁が形成されていることを特徴とする吐出容器。 - 請求項2に記載の吐出容器において、
前記肩部には、外方に膨らむ突起部が設けられ、
前記環状壁には、前記肩部が当接した際に前記突起部が係止される係止部が設けられていることを特徴とする吐出容器。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の吐出容器において、
前記上部開口部の内周面には、径方向内方に膨らむように形成され、前記口部を下方側から支持して、外容器に対する内容器の下方移動を規制する段差部が形成されていることを特徴とする吐出容器。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の吐出容器において、
前記内容器には、前記内筒の内周面に上下摺動可能に嵌合された中皿が配置され、前記口部に上方付勢された押下ヘッドの上下動により前記内容物を吐出させるポンプ部が装着されていることを特徴とする吐出容器。
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