JP5321793B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5321793B2
JP5321793B2 JP2008212551A JP2008212551A JP5321793B2 JP 5321793 B2 JP5321793 B2 JP 5321793B2 JP 2008212551 A JP2008212551 A JP 2008212551A JP 2008212551 A JP2008212551 A JP 2008212551A JP 5321793 B2 JP5321793 B2 JP 5321793B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
roller
holding tray
contact
recording material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008212551A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010046888A (ja
Inventor
新太郎 小室
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2008212551A priority Critical patent/JP5321793B2/ja
Publication of JP2010046888A publication Critical patent/JP2010046888A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5321793B2 publication Critical patent/JP5321793B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、保持トレイを使用してCD−R等の硬質の被記録材に記録を実行するプリンタ、ファクシミリあるいは複写機に代表される、複合機を含む概念の記録装置に関する。
以下、記録装置の一例であるインクジェットプリンタを例に採って説明する。インクジェットプリンタには、用紙やフィルム等、自立性を有しない軟質の被記録材と、光ディスク(CD−RやDVD−R等)で代表される、自立性を有する硬質の被記録材との両方に対して選択的に記録を実行することができる構造のものが在る。そして、前記CD−R等の硬質の被記録材に対して記録を実行する場合には、別途付属品として用意されている専用の保持トレイを使用するか、下記の特許文献1に示すようにプリンタ本体内に保持トレイが内蔵されている構造のインクジェットプリンタを使用する。前記保持トレイにはCD−R等の被記録材をセットするセット凹部が設けられている。
前記2種類の被記録材の記録実行領域への搬送と、記録装置本体外への排出は同一の搬送用ローラと排出用ローラとを使用して実行されている。搬送用ローラは搬送駆動ローラと搬送従動ローラの対からなり、排出用ローラは排出駆動ローラと排出従動ローラの対からなる。従って、専用の保持トレイを使用して記録を実行する硬質の被記録材に対応するために、記録実行領域に存する被記録材が記録ヘッドのインク吐出面に対して平行になるよう、前記搬送駆動ローラと排出駆動ローラの設置高さは同一の高さに設定されていた。
特開2005−59584号公報
一方、軟質の被記録材を搬送する場合には、被記録材をプラテンに押し付けて、記録ヘッドのインク吐出面との間のギャップをより安定させることが当該被記録材のヘッド擦れを防止し、記録実行品質の向上を図る上で望ましいとされている。この場合、排出駆動ローラの設置高さを搬送駆動ローラの設置高さより高くすれば一層効果的である。
しかし、排出駆動ローラの設置高さを搬送駆動ローラの設置高さよりも高くすると、硬質の被記録材を保持トレイで搬送する場合に該保持トレイ及び該被記録材が傾いてしまい、記録ヘッドのインク吐出面に対する平行度が低下する。従って、硬質の被記録材に対して記録を実行する場合には、記録ヘッドのインク吐出面と被記録材の被記録面との傾きによって、記録実行品質が低下する問題がある。
本発明の目的は、搬送用ローラと排出用ローラが保持トレイに接触する各接点の作る搬送平面が記録ヘッドのインク吐出面に対して傾斜していても、保持トレイ上にセットされた被記録材の被記録面の、前記インク吐出面に対する平行度を確保して該保持トレイを搬送し、記録できるようにすることにある。
前記目的を達成するために本発明の第1の態様に係る記録装置は、被記録材のセット部を有する保持トレイと、前記保持トレイの前記セット部が形成されていない第2の面に接触する搬送用ローラと、前記搬送用ローラより搬送方向の下流側に配置され、前記保持トレイの第2の面に接触する排出用ローラと、前記搬送用ローラと排出用ローラの間に位置し、記録ヘッドからインクを吐出して搬送される前記被記録材に記録を実行する記録実行装置とを備え、前記搬送用ローラが保持トレイの第2面に接触する接点及び前記排出用ローラが保持トレイの第2面に接触する接点が作る搬送平面は、前記記録ヘッドのインク吐出面と傾斜角度βをもって形成され、前記保持トレイの第2の面が前記搬送用ローラと排出用ローラとに接触している状態における前記セット部のセット面は、前記搬送平面の傾斜角度βを相殺する角度に設定されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、搬送用ローラ及び排出用ローラがそれぞれ保持トレイの第2面に接触する二つの接点が作る搬送平面が、記録ヘッドのインク吐出面と傾斜角度βをもって形成されていても、前記保持トレイの第2の面が前記搬送用ローラと排出用ローラとに接触している状態における前記セット部のセット面は、前記搬送平面の傾斜角度βを相殺する角度に設定されている。従って、保持トレイ上にセットされた被記録材の被記録面は、前記インク吐出面に対する平行度が維持され、記録品質の低下を防止することができる。
本発明の第2の態様は、前記第1の態様に係る記録装置において、前記搬送用ローラと排出用ローラの間に位置し、前記保持トレイの第2の面に接触する接触面を有するガイド部材を備え、前記各接点及び前記接触面が一つの搬送平面を作り、該搬送平面は前記記録ヘッドのインク吐出面と傾斜角度βをもって形成されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、記録開始当初及び記録終了間際の所定範囲においては、保持トレイの第2面は搬送用ローラと排出用ローラの一方のみにしか接触しない奥行き寸法の短かい短寸の保持トレイを使用した場合であっても、ガイド部材の存在によって当該保持トレイは搬送用ローラと排出用ローラの両方によって支持された状態と同じ姿勢に保持されて搬送される。従って、前記短寸の保持トレイであっても、長尺な保持トレイと同様に搬送時の姿勢を一定姿勢に確保することができ、前記第1の態様と同様の作用、効果を奏することができる。
本発明の第3の態様は、前記第2の態様に係る記録装置において、前記被記録材と異なる他の被記録材が前記保持トレイを使わずに前記搬送用ローラ排出用ローラのいずれか一方、または両方によって直接搬送され前記記録実行装置によって記録実行可能に構成され、前記ガイド部は、前記他の被記録材における通過領域の外側に位置することを特徴とするものである。
本態様によれば、普通紙等の軟質の被記録材を搬送する場合には、前記ガイド部の接触面は該軟質の被記録材に接触しないので、通常の円滑な搬送が実行される。一方、保持トレイで硬質の被記録材を搬送する場合には、例えば保持トレイが搬送用ローラと前記ガイド部とによって、搬送用ローラのニップ点を通過した直後の段階から平行度は確保されることになる。従って、保持トレイの長さを短くしても保持トレイの平行度をしっかり確保することが可能になる。
本発明の第4の態様は、前記第1の態様から第3の態様のいずれか一つに係る記録装置において、前記インク吐出面から吐出されるインクの吐出タイミングは、前記保持トレイ上の被記録材の搬送位置によって、該被記録材の被記録面と前記インク吐出面とのギャップが前記搬送平面の傾斜角度βに基づいて変化する当該ギャップの変位量を相殺するように補正される構成であることを特徴とするものである。
被記録材の被記録面は、前記の如く記録ヘッドのインク吐出面に対する平行度は確保されるが、保持トレイ上の硬質の被記録材は、その搬送位置によって該硬質の被記録材の被記録面と記録ヘッドのインク吐出面との間のギャップが、前記傾斜角度βに基づいて徐々に変化する。本態様によれば、前記ギャップの変化に基づくインクの着弾位置の変化は、インクの吐出タイミングの調整によって正確な位置に補正される。従って、記録品質の低下を防止することができる。
以下、本発明に係る記録装置について説明する。最初に本発明の記録装置を実施するための最良の形態としてインクジェットプリンタ1を採り上げて、その全体構成の概略を図面に基づいて説明する。
図1はインクジェットプリンタの内部構造を示す保持トレイがセットポジションに位置しているときの斜視図、図2はインクジェットプリンタの内部構造の概略を示す保持トレイが記録実行領域に位置しているときの側断面図である。尚、図示のインクジェットプリンタ1は、上部に図示を省略した画像読取り装置(スキャナ)を搭載した複合型のインクジェットプリンタであり、用紙やフィルム等の軟質の被記録材Pと、CD−RやDVD−Rを含む光ディスク等の硬質の被記録材Qとの両方に対して記録を実行することができるタイプのインクジェットプリンタである。
このインクジェットプリンタ1は、外観が比較的フラットな面によって構成されている矩形筐体状の装置本体の一例であるプリンタ本体2を備えている。そして、前記プリンタ本体2の内部に普通紙等の軟質の被記録材Pと光ディスク等の硬質の被記録材Qを記録実行領域51に向けて選択的に搬送し、記録実行後の被記録材P、Qをプリンタ本体2の外部に排出する被記録材の搬送装置5と、記録実行領域51に搬送された被記録材P、Qの被記録面に各色のインクCを吐出して、所望の記録を実行する記録実行装置4と、を備えている。
このうち、記録実行装置4は、記録実行領域51の一例として上部に設けられるキャリッジ40と、該キャリッジ40の一例として下面に搭載される記録ヘッド42と、記録実行領域51の一例として下部に設けられるプラテン38とを備えることによって基本的に構成されている。
キャリッジ40は、被記録材P、Qの搬送方向Aと交差する走査方向Bに沿って架け渡されているキャリッジガイド軸41に沿って往復移動し得る部材である。また、記録ヘッド42は、図示しないインク供給装置から供給されたインクCを一例として下面に形成されているインク吐出面20の図示しないノズル口から吐出して被記録材P、Qの被記録面に直接、各色のインクCを吐出して記録を実行する部材である。また、プラテン38は、記録実行領域51に搬送されて来た軟質の被記録材Pの被記録面と反対側の搬送面を支持して、前記記録ヘッド42のインク吐出面20と軟質の被記録材Pの被記録面との間のギャップPGを規定する軟質の被記録材Pの搬送案内部材である。
また、前記プラテン38は、搬送案内部39における軟質の被記録材Pの通過領域52(図5参照)に設けられており、該通過領域52の左右外方には、記録実行領域51に到達した保持トレイ55における第2の面(図示の実施の形態では下面)55bに当接して保持トレイ55の搬送を案内するガイド部材56L、56Rが設けられている。そして、前記ガイド部材56L、56Rの具体的構成については、後述する。
[実施例]
次に、本実施の形態に係るインクジェットプリンタ1の構造と作動態様について図面に基づいて具体的に説明する。
図3は本発明の実施形態に係る記録装置の被記録材の搬送装置を示す保持トレイがセットポジションに位置しているときの斜視図、図4は同被記録材の搬送装置の保持トレイが記録実行領域に位置しているときの要部側断面図である。また、図5は同被記録材の搬送装置の保持トレイが記録実行領域に位置しているときの要部平面図である。
本実施形態の被記録材の搬送装置5は、硬質の被記録材Qを搬送する場合に使用する凹状のセット凹部71が形成された保持トレイ55と、前記保持トレイ55のセット凹部71が形成されていない第2の面55bに接触する搬送駆動ローラ35を備える搬送用ローラ34と、前記保持トレイ55の第2の面55bに接触し、前記搬送駆動ローラ35より搬送方向における下流側の位置に設けられている排出駆動ローラ44を備える排出用ローラ43と、前記搬送駆動ローラ35と排出駆動ローラ44の間の位置に設けられ、前記保持トレイ55の第2の面55bに接触するガイド部材56と、を備えている。
そして、本発明の特徴的構成として、前記保持トレイ55の第2の面55bと、前記搬送駆動ローラ35との接点S、ガイド部材56との接触面T及び排出駆動ローラ44との接点Uが作る搬送平面80は、記録ヘッド42のインク吐出面20と傾斜角度βをもって形成されている。更に、前記セット凹部71のセット面71aは、前記搬送平面80の傾斜角度βを相殺する角度に設定されている。即ち、セット面71aの傾斜角度αは、前記搬送平面80の傾斜角度βを相殺する角度−βになるように設定されている。
保持トレイ55は、本実施例では奥行き寸法の短い短寸の矩形平板状の部材によって構成されている。また、保持トレイ55の第1の面55aと第2の面55bは大きな起伏を有しない平行な平坦面によって形成されており、保持トレイ55の第1の面55aにおける幅方向B(走査方向と同じ符号Bを使用する)の中央から幾分前方寄りの位置に上述したセット凹部71が形成されている。
セット凹部71は、使用が想定される硬質の被記録材Qが収容される大きさ、形状、深さの凹部であり、本実施例では平面視正円形状の浅底の凹部の先端部を幅方向Bに切り落とした形状の凹部によって構成されている。また、前記セット凹部71の底面は、硬質の被記録材Qの被記録面と反対側の面を支持するセット面71aになっている。そして、保持トレイ55の第2の面55bに対するセット面71aの傾斜角度が上述した傾斜角度αになっている。
前記セット面71aの中央には、上方に突出した平面視正円形状のセンターチャック72が設けられており、セット面71a上にセットされた硬質の被記録材Qの中心に形成されている穴部の内周面にセンターチャック72の係止爪を係止させて硬質の被記録材Qを保持するようになっている。尚、前記セット凹部71にセットできる硬質の被記録材Qとしては、直径12cmあるいは直径8cm等、使用が想定されるサイズのCD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RWあるいは次世代の光ディスクとして注目されているブルーレイディスクや今後開発されるものを含めた種々の光ディスク等が適用可能になっている。
搬送用ローラ34は、幅方向Bに延びる長寸の搬送駆動ローラ35と、当該搬送駆動ローラ35の外周面に圧接され、幅方向Bに適宜の間隔を空けて配設されている複数の短寸の搬送従動ローラ36とを備えることによって構成されている。また、前記搬送駆動ローラ35は、プリンタ本体2における左右のサイドフレーム7L、7R間に一例として水平に架け渡されているローラ駆動軸35aに対して設けられている。そして、前記搬送駆動ローラ35が上述した保持トレイ55の第2の面55bに当接する接点が上述した接点Sになっている。
排出用ローラ43は、幅方向Bに適宜の間隔を空けて配設される複数の短寸のゴムローラによって構成されている排出駆動ローラ44と、該排出駆動ローラ44と対に設けられる円板状の歯付きローラによって構成されている排出従動ローラ45とを備えることによって構成されている。また、前記排出駆動ローラ44は、プリンタ本体2における左右のサイドフレーム7L、7R間に一例として水平に架け渡されているローラ駆動軸44aに対して設けられている。そして、前記排出駆動ローラ44が上述した保持トレイ55の第2の面55bに当接する接点が上述した接点Uになっている。
また、上述した搬送駆動ローラ35のローラ駆動軸35aの一端には駆動プーリ9が設けられており、上述した排出駆動ローラ44のローラ駆動軸44aの一端には従動プーリ10が設けられている。そして、前記駆動プーリ9と従動プーリ10との間に巻回されるタイミングベルト8によって搬送駆動ローラ35のローラ駆動軸35aの回転が排出駆動ローラ44のローラ駆動軸44aに伝達されて、排出駆動ローラ44は搬送駆動ローラ35と同期して回転し得るようになっている。
また、前記排出従動ローラ45は、レリース機構6(図3)によって軟質の被記録材Pの排出時にとる排出駆動ローラと接触する位置であるニップ位置と、硬質の被記録材Qの排出時にとる前記排出駆動ローラから離間したレリース位置(図2、図4、図6−図8)との間を移動できるように構成されている。そして、軟質の被記録材Pは、前記ニップ位置に存する排出従動ローラ45と排出駆動ローラ44との挟圧送り作用によってプリンタ本体2の一例として前方に張り出すように設けられている排出用スタッカ47上に排出されてスタックされるようになっている。
また、記録ヘッド42のインク吐出面20は水平面に平行であり、排出駆動ローラ44の設置高さは、その最上部となる前記接点S、接点Tの位置として、上述したように搬送駆動ローラ35の設置高さよりも高くなっており、記録ヘッド42側に変位量Eだけ変位した位置に排出駆動ローラ44は配設されている。このような排出駆動ローラ44の配設態様を採ることによって軟質の被記録材Pの終端が搬送用ローラ34から離れる際における軟質の被記録材Pの終端の浮き上がりを防止して、ヘッド擦すれが生じないようにしている。従って、前記保持トレイ55の第2の面55bに当接する排出駆動ローラ44の接点Uは、搬送駆動ローラ35の接点Sよりも変位量Eだけ記録ヘッド42側に変位した位置に位置するようになっている。
ガイド部材56は、上述したように搬送案内部39のプラテン38が設けられている面における軟質の被記録材Pの通過領域52の左右外方に設けられている。ガイド部材56は、一例として矩形断面の凸部によって構成されており、ガイド部材56の保持トレイ55側の上端面が、保持トレイ55の平坦な第2の面55bと摺接するトレイ支持面56aになっている。該トレイ支持面56aは、搬送方向Aの下流側が高くなるように傾斜した傾斜案内面によって一例として形成されている。
また、前記ガイド部材56が上述した保持トレイ55の第2の面55bに接触する接触面が上述した接触面Tになっている。また、上述した前記接点S、接触面T、接点Uは、同一平面上に位置しており、これらの接点S、接触面T、接点Uを含む平面が上述した搬送平面80であり、該搬送平面80の傾斜角度がβになっている。そして、セット面71aの傾斜角度αと搬送平面80の傾斜角度βの間には、上述したようにα=−βの関係が成立するように構成されている。
次に、このようにして構成される本実施例に係る記録装置の作動態様を(1)記録実行開始時、(2)記録実行中間時、(3)記録実行終了時に分けて具体的に説明する。
図6は硬質の被記録材の搬送位置によって記録ヘッドのインク吐出面との間のギャップが変動する様子を示す記録実行開始時の側断面図、図7は同前記録実行中間時の側断面図、図8は同前記録実行終了時の側断面図である。
(1)記録実行開始時(図6参照)
搬送用ローラ34から搬送力を受けた保持トレイ55が記録実行領域51の記録実行開始位置51Aに到達すると、図6に誇張して示すように、保持トレイ55の第2の面55bは、搬送駆動ローラ35による接点Sと、ガイド部材56による接触面Tとによって傾斜角度βの傾斜姿勢で保持される。そして、この時のセット面71aの傾斜角度αは、前記接点Sと接触面Tの作る搬送平面80の傾斜角度βを相殺する角度−βに設定されているため、前記セット面71aにセットされている硬質の被記録材Qの被記録面は、記録ヘッド42のインク吐出面20との平行度が保たれた水平姿勢を維持している。
また、記録実行開始時は、硬質の被記録材Qの被記録面と記録ヘッド42のインク吐出面20との間のギャップPGが最も大きい。そして、そのギャップPG大きい状態から、各搬送工程毎に徐々に小さくなり始める。インクCの吐出タイミングは、最大のギャップPGを基準にして、徐々に遅らせる補正がされて、適正な着弾位置に着弾するようになっている。これにより、前記搬送平面80の傾斜角度βによってギャップPGが変化することに基づく記録品質の低下を防止できる。
(2)記録実行中間時(図7参照)
搬送用ローラ34から搬送力を受けた保持トレイ55が記録実行領域51の記録実行中間位置51Bに到達すると、図7に誇張して示すように、保持トレイ55の第2の面55bは、搬送駆動ローラ35による接点Sと、ガイド部材56による接触面Tと、排出駆動ローラ44による接点Uとによって傾斜角度βの姿勢で保持される。そして、この時のセット面71aの傾斜角度αは、前記搬送平面80の傾斜角度βを相殺する角度−βに設定されているため、前記(1)記録実行開始時と同様、前記セット面71aにセットされている硬質の被記録材Qは、記録ヘッド42との平行度が保たれた水平姿勢を引き続き維持している。
また、記録実行中間時は、記録実行開始時に比べて更にギャップPGが小さくなるため、インクCの吐出タイミングを更に徐々に遅くして適正な着弾位置にインクCが着弾するようになっている。
尚、前記搬送平面80の傾斜角度βが極僅かであり、ほとんど無視できる大きさである場合には、インクCの吐出タイミングの調整は行わず、前記(1)記録実行開始時と同じインクCの吐出タイミングで各色のインクCを吐出して所望の記録を実行してもよい。
(3)記録実行終了時(図8参照)
搬送用ローラ34から搬送力を受けた保持トレイ55が記録実行領域51の記録実行終了位置51Cに到達すると、図8に誇張して示すように、保持トレイ55の第2の面55bは、ガイド部材56による接触面Tと、排出駆動ローラ44による接点Uとによって傾斜角度βの姿勢で保持される。そして、この時のセット面71aの傾斜角度αは、前記搬送平面80の傾斜角度βを相殺する角度−βに設定されているため、前記(1)記録実行開始時及び(2)記録実行中間時と同様、前記セット面71aにセットされている硬質の被記録材Qは、記録ヘッド42との平行度が保たれた水平姿勢を引き続き維持している。
また、記録実行終了時は、記録実行中間時に比べて更にギャップPGが小さくなるため、インクCの吐出タイミングを更に徐々に遅くして適正な着弾位置にインクCが着弾するようになっている。
尚、前記搬送平面80の傾斜角度βが極僅かであり、ほとんど無視できる大きさである場合には、インクCの吐出タイミングの調整は行わず、前記(1)記録実行開始時と同じインクCの吐出タイミングで各色のインクCを吐出して所望の記録を実行してもよい。
[他の実施例]
本発明に係る記録装置1は、以上述べたような構成を基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。
例えば、硬質の被記録材Qが記録実行領域51に存している記録実行開始位置51Aから記録実行終了位置51Cまでの全領域で、保持トレイ55の第2の面55bが常に搬送駆動ローラ35と排出駆動ローラ44とによって支持されているような長尺な保持トレイ55等を使用する場合には前記ガイド部材56を省略することが可能である。そして、この場合には、保持トレイ55の第2の面55bに対する搬送駆動ローラ35の接点Sと排出駆動ローラ44の接点Uとを含む平面が搬送平面80になり、セット面71aの傾斜角度αを前記搬送平面80の傾斜角度βを相殺する角度−βに設定するようにする。
また、記録実行時のセット面71aは、記録ヘッド42のインク吐出面と平行になるように設定されていればよく、必ずしも水平姿勢である場合に限らない。従って、記録ヘッド42のインク吐出面が傾斜していたり、垂直に配置されているような場合には、記録実行時のセット面71aを傾斜姿勢に設定したり、垂直姿勢に設定することが可能である。また、ガイド部材56の構造は種々の構造が採用可能であり、例えばガイドローラやガイドレール等によってガイド部材56を構成することが可能である。
この他、本発明の記録装置1は、軟質の被記録材Pと硬質の被記録材Qの両方に対応できる構造の他、排出駆動ローラ44の設置高さが搬送駆動ローラ35の設置高さよりも高く設定されているものであれば硬質の被記録材Qのみに対応できる構造であっても構わない。また、本発明は、前述したインクジェットプリンタ1の他、インクジェットプリンタ1以外の他の記録装置等に適用することも可能である。
本発明に係るインクジェットプリンタの内部構造を示す保持トレイがセットポジションに位置している時の斜視図。 同インクジェットプリンタの内部構造の概略を示す保持トレイが記録実行領域に位置している時の側断面図。 本発明に係る被記録材の搬送装置を示す保持トレイがセットポジションに位置している時の側断面図。 同被記録材の搬送装置の保持トレイが記録実行領域に位置している時の側断面図。 同被記録材の搬送装置の保持トレイが記録実行領域に位置している時の平面図。 硬質の被記録材の搬送位置とギャップとの関係を示す記録実行開始時の側断面図。 同前記録実行中間時の側断面図。 同前記録実行終了時の側断面図。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ(記録装置)、2 プリンタ本体(装置本体)、4 記録実行装置、5 (被記録材の)搬送装置、6 レリース機構、7 サイドフレーム、8 タイミングベルト、9 駆動プーリ、10 従動プーリ、34 搬送用ローラ、35 搬送駆動ローラ、35a ローラ駆動軸、36 搬送従動ローラ、38 プラテン、39 搬送案内前、40 キャリッジ、41 キャリッジガイド軸、42 記録ヘッド、43 排出用ローラ、44 排出駆動ローラ、44a ローラ駆動軸、45 排出従動ローラ、47 排出用スタッカ、51 記録実行領域、51A 記録実行開始位置、51B 記録実行中間位置、51C 記録実行終了位置、52 通過領域、55 保持トレイ、55a 第1の面、55b 第2の面、56 ガイド部材、56a トレイ支承面、71 セット凹部、71a セット面、72 センターチャック、80 搬送平面、P (軟質の)被記録材、Q (硬質の)被記録材、A 搬送方向、B 走査方向(幅方向)、C インク、PG ギャップ、α (セット面の)傾斜角度、β (搬送平面の)傾斜角度、S 接点、T 接点、U 接点、E 変位量、L 着弾位置、M 着弾位置、N 着弾位置

Claims (5)

  1. 被記録材のセット部を有する保持トレイと、
    前記保持トレイの前記セット部が形成されていない第2の面に接触する搬送用ローラと、
    前記搬送用ローラより搬送方向の下流側に配置され、前記保持トレイの第2の面に接触する排出用ローラと、
    前記搬送用ローラと排出用ローラの間に位置し、記録ヘッドからインクを吐出して搬送される前記被記録材に記録を実行する記録実行装置と、を備え、
    前記搬送用ローラが保持トレイの第2の面に接触する接点及び前記排出用ローラが保持トレイの第2の面に接触する接点が作る搬送平面は、前記記録ヘッドのインク吐出面と傾斜角度βをもって形成され、
    前記保持トレイの第2の面が前記搬送用ローラと排出用ローラとに接触している状態における前記セット部のセット面は、前記搬送平面の傾斜角度βを相殺する角度に設定されていることを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、
    前記搬送用ローラと排出用ローラの間に位置し、前記保持トレイの第2の面に接触するガイド部材を備え、
    前記各接点及び前記ガイド部材の接触面が一つの搬送平面を作り、該搬送平面は前記記録ヘッドのインク吐出面と傾斜角度βをもって形成されていることを特徴とする記録装置。
  3. 請求項2に記載の記録装置において、
    前記被記録材と異なる他の被記録材が前記保持トレイを使わずに前記搬送用ローラと排出用ローラのいずれか一方、または両方によって直接搬送され前記記録実行装置によって記録実行可能に構成され、
    前記ガイド部材は、前記他の被記録材における通過領域の外側に位置することを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の記録装置において、
    前記インク吐出面から吐出されるインクの吐出タイミングは、前記保持トレイ上の被記録材の搬送位置によって、該被記録材の被記録面と前記インク吐出面とのギャップが前記搬送平面の傾斜角度βに基づいて変化する当該ギャップの変位量を相殺するように補正される構成であることを特徴とする記録装置。
  5. 被記録材のセット部を有する保持トレイと、
    インクを吐出する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドを挟み配置される第1ローラと第2ローラと、
    前記記録ヘッドからインクを吐出して搬送される前記被記録材に記録を実行する記録実行装置と、を備え、
    前記第1ローラが前記保持トレイの前記セット部が形成されていない第2の面に接触する接点及び前記第2ローラが前記保持トレイの前記第2の面に接触する接点が作る搬送平面は、前記記録ヘッドのインク吐出面と傾斜角度βをもって形成され、
    前記保持トレイの前記第2の面が前記第1ローラと前記第2ローラとに接触している状態における前記セット部のセット面は、前記搬送平面の傾斜角度βを相殺する角度に設定されていることを特徴とする記録装置。
JP2008212551A 2008-08-21 2008-08-21 記録装置 Expired - Fee Related JP5321793B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008212551A JP5321793B2 (ja) 2008-08-21 2008-08-21 記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008212551A JP5321793B2 (ja) 2008-08-21 2008-08-21 記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010046888A JP2010046888A (ja) 2010-03-04
JP5321793B2 true JP5321793B2 (ja) 2013-10-23

Family

ID=42064404

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008212551A Expired - Fee Related JP5321793B2 (ja) 2008-08-21 2008-08-21 記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5321793B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6015897B2 (ja) * 2012-03-30 2016-10-26 セイコーエプソン株式会社 トレイ、および記録装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05155009A (ja) * 1991-12-05 1993-06-22 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置
JP2007083452A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Seiko Epson Corp 記録装置および液体噴射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010046888A (ja) 2010-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7887179B2 (en) Inkjet recording apparatus
JP4549025B2 (ja) インクジェット式プリンタ
JP5267779B2 (ja) 記録装置
JP4850593B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2007083452A (ja) 記録装置および液体噴射装置
JP3970097B2 (ja) 記録装置
JP4174534B2 (ja) 記録装置
JP2006281762A (ja) プラテン、記録装置、液体噴射装置
US20090295896A1 (en) Recording apparatus
KR100772768B1 (ko) 플레이튼 및 액체 분사 장치
JP2006247884A (ja) プラテン、記録装置、液体噴射装置
JP5321793B2 (ja) 記録装置
JP2006198806A (ja) プラテン及び該プラテンを備えた記録装置と液体噴射装置
JP4560336B2 (ja) 記録装置
JP4496867B2 (ja) プラテン及び該プラテンを備えた記録装置と液体噴射装置
JP5780015B2 (ja) 用紙処理装置および画像形成装置
JP2007276226A (ja) 被記録媒体支持装置、記録装置、液体噴射装置
JP4355929B2 (ja) 被記録媒体案内装置、両面記録装置
JP4352248B2 (ja) 記録装置
JP2005262835A (ja) 記録装置および液体噴射装置
JP2005280214A (ja) 記録装置及び液体噴射装置
JP4258626B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP5699486B2 (ja) プリンター
JP2009285896A (ja) 記録装置
JP2009137122A (ja) 記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110819

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130619

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130702

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5321793

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees