JP5321223B2 - 燃費走行制御時の補助制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃費走行制御時におけるドライバーの違和感を低減する燃費走行制御時の補助制御装置に関するものである。
車両において、クラッチが断のとき、アクセルペダルが踏み込まれると、アクセルが開かれてエンジンがいわゆる空ぶかしとなり、エンジン回転数は、アクセル開度に対応したエンジン回転数に落ち着く。このとき、エンジンが発生させた駆動力とエンジン内部抵抗(フリクション)とが均衡し、エンジン出力トルクは0である。すなわち、エンジンは、外部に対して全く仕事をせず、燃料が無駄に消費される。
エンジンが外部に対して仕事をしない状態は、前述したクラッチ断のときの空ぶかしに限らず、車両の走行中にも発生している。このとき、エンジンは、空ぶかしのときと同じようにアクセル開度に対応したエンジン回転数で回転するだけで、車両の加速・減速に寄与しない。したがって、エンジンを回転させるためだけに燃料が消費されており、非常に無駄である。
本出願人は、エンジンが回転はしているが外部に対して仕事をしないときに、クラッチを断にし、エンジンをアイドル状態に戻して燃料消費を抑える惰行制御を行う惰行制御装置を提案した(特許文献2)。
惰行制御は、クラッチを自動で断接できる機構を搭載した車両において、エンジンが回転はしているが外部に対して仕事をしないときに自動でクラッチを切り、エンジン回転数をアイドリング回転数又は相当する回転数とする事で、燃費を向上させる手法である。
惰行制御は、上述のように自動でエンジン出力を切る(自動でクラッチを断接する)ことができる車両であれば適用できるので、マニュアル式のクラッチシステム(マニュアルT/M)に限らず、自動式のクラッチシステム(通常のトルコンATやAMT)においても同様の効果を得ることが可能である。
特開平8−67175号公報 特開2006−342832号公報
しかしながら、特許文献2では、ドライバーが加速の意志でアクセルを踏み込んでいるときにもクラッチが断にされる場合があり、ドライバーにとっては減速から加速に移行する際にトルク抜けが感じられ、違和感がある。
そこで、本出願人は、アクセル開度とクラッチ回転数を指標とする惰行制御判定マップを作成し、この惰行制御判定マップ上で、アクセル開度とクラッチ回転数の座標点が予め設定された惰行制御しきい線をアクセル開度が減少する方向に通過したとき、惰行制御を開始する惰行制御装置を提案中である。
ところで、惰行制御では、エンジン回転数をアイドリング回転数又は相当する回転数に低下させる。つまり、惰行制御中のエンジン回転数は、ドライバーがアクセルペダルを操作したとしても、惰行制御が終了しない限り(惰行制御終了条件に一致しない限り)、常にアイドル回転数に固定される。
したがって、惰行制御中には、エンジン回転数を計測して表示している回転計の表示値は、常にアイドリング回転数となってしまう。よって、例えば、エンジン回転数がアイドル回転数よりも高い変速制御から惰行制御に切り替わった場合など、回転計に表示される表示値が大きく変わってしまうことがあり、回転計の表示値が実際の車両の走行状態と一致しないため、回転計を見ているドライバーは違和感を感じてしまう。
そのため、変速制御から惰行制御に切り替わるとき、ドライバーが回転計の表示値を異常と考え、アクセルを急に踏み込むなどのON/OFF操作を実施する場合が多い。アクセルのON/OFF操作を実施すると、惰行制御の範囲から逸脱するため、惰行制御が終了してしまい、燃費向上効果を得難くなってしまうという問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、惰行制御時における回転計の表示値の変化を実際の車両の走行状態と一致させ、惰行制御時にドライバーが感じる違和感の低減を図った燃費走行制御時の補助制御装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、走行中にエンジンが外部に対して仕事をしないときに、クラッチを断にすると共に、エンジン回転数をアイドル回転数に落として惰行制御する燃費走行制御装置と、エンジン回転数を表示する回転計とを備えた走行体に搭載される燃費走行制御時の補助制御装置であって、前記惰行制御でエンジン回転数をアイドル回転数に落としたときに、惰行制御をしていないと仮定した場合のエンジン回転数である仮想エンジン回転数を求め、該仮想エンジン回転数を前記回転計に表示させる仮想エンジン回転数出力手段を備えた燃費走行制御時の補助制御装置である。
前記仮想エンジン回転数出力手段は、仮想エンジン回転数を求める仮想エンジン回転数演算部と、惰行制御開始時に、前記回転計へのエンジン回転数の出力を停止させると共に前記仮想エンジン回転数演算部から前記回転計に仮想エンジン回転数を出力させ、惰行制御終了時に、前記仮想エンジン回転数演算部からの出力を停止させると共に前記回転計へのエンジン回転数の出力を再開させる出力制御部とからなってもよい。
前記仮想エンジン回転数演算部は、クラッチ回転数を仮想エンジン回転数として前記回転計に出力するようにされてもよい。
前記仮想エンジン回転数演算部は、車速とトランスミッションのギヤ比から仮想エンジン回転数を求め、求めた仮想エンジン回転数を前記回転計に出力するようにされてもよい。
本発明によれば、惰行制御時における回転計の表示値を実際の車両の走行状態と一致させることができ、惰行制御時にドライバーが感じる違和感を低減することができる。
本発明の燃費走行制御時の補助制御装置が適用される車両の入出力構成の一例を示す図である。 本発明の燃費走行制御時の補助制御装置が適用される車両の入出力構成の一例を示す図である。 本発明の燃費走行制御時の補助制御装置の制御フローを説明するフローチャートである。 本発明の燃費走行制御時の補助制御装置が適用される車両のクラッチシステムのブロック構成図である。 図4のクラッチシステムを実現するアクチュエータの構成図である。 燃費走行制御の概要を説明するための作動概念図である。 惰行制御判定マップのグラフイメージ図である。 燃費走行制御による燃費削減効果を説明するためのグラフである。 実際に燃費走行制御が行われた惰行制御判定マップの図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施形態に係る燃費走行制御時の補助制御装置が適用される車両の入出力構成図である。
図1に示すように、車両には、主として変速機・クラッチを制御する電子制御ユニット11と、主としてエンジンを制御するECM(エンジン・コントロール・モジュール)12が設けられている。
電子制御ユニット11には、シフトノブスイッチ、変速機のシフトセンサ、セレクトセンサ、ニュートラルスイッチ、T/M回転センサ、車速センサ、アイドルスイッチ、マニュアル切替スイッチ、パーキングブレーキスイッチ、ドアスイッチ、ブレーキスイッチ、半クラッチ調整スイッチ、クラッチセンサ、油圧スイッチの各入力信号線が接続されている。また、電子制御ユニット11には、クラッチシステム51の油圧ポンプ64のモータおよびソレノイドバルブ62、坂道発進補助用バルブ、ウォーニング&メータの各出力信号線が接続されている。
ECM12には、図示しないがエンジン制御に利用される各種の入力信号線と出力信号線が接続されている。ECM12は、エンジン回転数、アクセル開度、エンジン回転変更要求の各信号をCAN(Controller Area Network;車載ネットワーク)の伝送路を介して電子制御ユニット11に送信することができる。
また、車両は、エンジンEのエンジン回転数を表示する回転計13を備えている。車両では、一般的に、ECM12より回転計13にエンジン回転数の表示値が出力されているが、本実施形態では、電子制御ユニット11とECM12の両方から回転計13にエンジン回転数の表示値を出力できるようにしている。
具体的には、電子制御ユニット11とECM12の回転計13への出力を、シリアル通信または電線(信号線)によりまとめて回転計13に接続しておき、電子制御ユニット11とECM12のどちらからでも回転計13にエンジン回転数の表示値を出力できるようにしている。
電子制御ユニット11およびECM12と回転計13との接続方式は、これに限らず、例えば、図2に示すように、CAN等のビークルネットワーク上に電子制御ユニット11、ECM12、回転計13を配置し、各々が交信しあうことで、電子制御ユニット11とECM12の両方から回転計13にエンジン回転数の表示値を出力できるようにしてもよい。
車両には、走行中にエンジンが外部に対して仕事をしないときに、クラッチを断にすると共に、エンジン回転数をアイドル回転数(又は相当する回転数)に落として惰行制御する燃費走行制御を行う燃費走行制御装置が搭載されている。燃費走行制御装置については後述する。
また、車両には、本発明の燃費走行制御時の補助制御装置が搭載されている。
本実施形態に係る燃費走行制御時の補助制御装置は、惰行制御でエンジン回転数をアイドル回転数(又は相当する回転数)に落としたときに、その惰行制御をしていないと仮定した場合のエンジン回転数である仮想エンジン回転数を求め、仮想エンジン回転数を回転計13に表示させる仮想エンジン回転数出力手段14を備える。
仮想エンジン回転数出力手段14は、仮想エンジン回転数を求める仮想エンジン回転数演算部15と、惰行制御開始時に、ECM12に回転計13へのエンジン回転数の出力を停止させると共に仮想エンジン回転数演算部15から回転計13に仮想エンジン回転数を出力させ、惰行制御終了時に、仮想エンジン回転数演算部15からの出力を停止させると共にECM12に回転計13へのエンジン回転数の出力を再開させる出力制御部16とからなる。これら仮想エンジン回転数演算部15、出力制御部16は、電子制御ユニット11に搭載される。
仮想エンジン回転数演算部15は、車速センサやシフトセンサからの出力に基づき、車速とトランスミッションのギヤ比から仮想エンジン回転数を求めるか、あるいは、クラッチ回転数をそのまま仮想エンジン回転数とする。
ここで、クラッチ回転数とは、クラッチのドリブン側の回転数であり、トランスミッションのインプットシャフトの回転数と同一である。したがって、インプットシャフトにクラッチ回転数センサ(図示せず)を設け、インプットシャフトの回転数を検出することで、クラッチ回転数を求めることができる。
出力制御部16は、後述する惰行制御条件と一致したときに、ECM12に回転計13へのエンジン回転数の出力を停止する命令を出力すると共に、回転計13への出力をECM12から仮想エンジン回転数演算部15に切り替えて、回転計13に仮想エンジン回転数を表示させる。また、出力制御部16は、惰行制御が終了したとき、回転計13への出力を仮想エンジン回転数演算部15からECM12に切り替えると共に、ECM12に回転計13へのエンジン回転数の出力を再開する命令を出力する。これにより、回転計13は、惰行制御中には仮想エンジン回転数を表示し、惰行制御していないときは通常のエンジン回転数を表示することになる。
次に、本実施形態に係る燃費走行制御時の補助制御装置における制御フローを説明する。ここでは、仮想エンジン回転数演算部15が、車速とトランスミッションのギヤ比から仮想エンジン回転数を求める場合について説明する。
図3に示すように、まず、出力制御部16は、惰行制御条件と一致するか否かを判定する(ステップS1)。惰行制御条件と一致しない場合、制御は終了する。
惰行制御条件と一致する場合、仮想エンジン回転数演算部15が、車速とトランスミッションのギヤ比から仮想エンジン回転数を算出し(ステップS2)、出力制御部16が、ECM12に回転計13へのエンジン回転数の出力を停止する命令を出力する(ステップS3)と共に、仮想エンジン回転数演算部15から回転計13に仮想エンジン回転数を出力させる(ステップS4)。
その後、燃費走行制御装置は、惰行制御を実行する(ステップS5)。惰行制御中は、回転計13には仮想エンジン回転数が表示される。
惰行制御が終了すると、出力制御部16は、仮想エンジン回転数演算部15からの出力を停止させると共に、ECM12に回転計13へのエンジン回転数の出力を再開する命令を出力し、回転計13への出力を仮想エンジン回転数演算部15からECM12に切り替え、制御を終了する。
ここでは、惰行制御を開始する直前に回転計13への出力を仮想エンジン回転数に切り替える場合を説明したが、回転計13への出力の切替は惰行制御開始とほぼ同時であればよく、惰行制御開始と同時、あるいは惰行制御開始直後(エンジン回転数がアイドル回転数に低下する前)に回転計13への出力を切り替えるようにしてもよい。
また、惰行制御開始と同時に回転計13への出力を切り替える場合、惰行制御開始時に燃費走行制御装置がECM12にエンジン回転をアイドル回転数(又は相当する回転数)に制御する命令を出すので、これと同時に、出力制御部16がECM12に回転計13への出力を停止する命令を出力するようにすればよい。
以下、本発明の燃費走行制御時の補助制御装置を搭載する車両についてより詳細に説明する。
まず、車両のクラッチシステムについて説明する。
図4に示すように、車両のクラッチシステム51は、マニュアル式と電子制御ユニット11の制御による自動式との両立方式である。クラッチペダル52に機械的に連結されたクラッチマスターシリンダ53は、クラッチフリーオペレーティングシリンダ54に動作油を供給するようになっている。一方、電子制御ユニット11で制御されるクラッチフリーアクチュエータユニット55もまた、クラッチフリーオペレーティングシリンダ54に動作油を供給するようになっている。クラッチフリーオペレーティングシリンダ54は、クラッチスレーブシリンダ56に動作油を供給するようになっている。クラッチスレーブシリンダ56のピストン57がクラッチ58の可動部に機械的に連結されている。
図5に示すように、図4のクラッチフリーオペレーティングシリンダ54である中間シリンダ61、クラッチフリーアクチュエータユニット55を構成するソレノイドバルブ62、リリーフバルブ63、油圧ポンプ64がクラッチフリーアクチュエータ65に設けられる。中間シリンダ61は、プライマリピストン66とセカンダリピストン67とが直列配置されており、クラッチマスターシリンダ53からの動作油によりプライマリピストン66がストロークすると、セカンダリピストン67が随伴してストロークするようになっている。また、クラッチフリーアクチュエータユニット55からの動作油によりセカンダリピストン67がストロークするようになっている。セカンダリピストン67のストロークに応じてクラッチスレーブシリンダ56に動作油が供給されるようになっている。この構成により、マニュアル操作が行われたときには、優先的にマニュアル操作どおりのクラッチ断・接が実行され、マニュアル操作が行われていないときには電子制御ユニット11の制御どおりのクラッチ断・接が実行される。
ここでは、マニュアル式と自動式の両立方式のクラッチシステムについて説明したが、自動式のクラッチシステム(ATやATM)であってもよい。
次に、燃費走行制御装置について説明する。
まず、図6により、燃費走行制御の作動概念を説明する。横軸は時間と制御の流れを示し、縦軸はエンジン回転数を示す。アクセルペダル71が大きく踏み込まれてアクセル開度70%の状態が継続する間、エンジン回転数72が上昇し、車両が加速される。エンジン回転数72が安定し、アクセルペダル71の踏み込みが小さくなりアクセル開度が35%になったとき後述する惰行制御開始条件が成立したとする。惰行制御開始により、クラッチが断に制御され、エンジン回転数72がアイドル回転数に制御される。その後、アクセルペダル71の踏み込みがなくなってアクセル開度が0%になるか又はその他の惰行制御終了条件が成立したとする。惰行制御終了により、エンジンが回転合わせ制御され、クラッチが接に制御される。この例では、アクセル開度が0%であるので、エンジンブレーキの状態となり、車両は減速される。
燃費走行制御が行われなかったとすると、惰行制御の実行期間の間、破線のようにエンジン回転数が高いまま維持されることになるので、燃料が無駄に消費されるが、燃費走行制御が行われることで、エンジン回転数72がアイドル回転数となり燃料が節約される。
燃費走行制御装置は、具体的には、所定時間ごとにアクセル開度センサの出力信号をデジタルサンプリングし、その移動平均値を所定時間ごとのアクセル開度とするアクセル開度検出部と、アクセル開度の所定時間分を微分してアクセル開度速度を演算し、そのアクセル開度が負であって、かつ、その絶対値があらかじめ設定された開始基準値より小さいとき、惰行制御開始の判定を許可する判定条件検出部と、アクセル開度とクラッチ回転数を指標とし、エンジン出力トルクが負となるマイナス領域とエンジン出力トルクが正となるプラス領域との境界となるエンジン出力トルクゼロ線(ノーロード線)に沿わせて惰行制御しきい線が設定された惰行制御判定マップと、惰行制御開始の判定が許可されており、惰行制御判定マップ上で、アクセル開度とクラッチ回転数の座標点が惰行制御しきい線をアクセル開度が減少する方向に通過したとき、惰行制御を開始する惰行制御実行判定部とを備えている。
これらアクセル開度検出部、判定条件検出部、惰行制御判定マップ、惰行制御実行判定部は、電子制御ユニット11に搭載されるのが好ましい。
また、惰行制御実行判定部は、仮想エンジン回転数出力手段14の出力制御部16を兼ねるようにしてもよい。つまり、惰行制御実行判定部は、惰行制御を開始する際に、ECM12に回転計13へのエンジン回転数の出力を停止させると共に仮想エンジン回転数演算部15から回転計13に仮想エンジン回転数を出力させ、惰行制御終了時に、仮想エンジン回転数演算部15からの出力を停止させると共にECM12に回転計13へのエンジン回転数の出力を再開させるようにしてもよい。
図7に、惰行制御判定マップをグラフイメージで示す。
惰行制御判定マップ81は、あらかじめエンジンについてアクセル開度とクラッチ回転数の相関をクラッチ断の状態にて計測して作成される。
図7に示すように、惰行制御判定マップ81は、横軸をアクセル開度とし、縦軸をクラッチ回転数とするマップである。惰行制御判定マップ81は、エンジン出力トルクが負となるマイナス領域Mと、エンジン出力トルクが正となるプラス領域Pとに分けることができる。すなわち、マイナス領域Mは、エンジン要求トルクよりもエンジンのフリクションが大きく、エンジン出力トルクが負となる領域である。プラス領域Pは、エンジン要求トルクがエンジンのフリクションより大きいため、エンジン出力トルクが正となる領域である。マイナス領域Mとプラス領域Pの境界となるエンジン出力トルクゼロ線(ノーロード線)Zは、エンジンが外部に対して仕事をせず、燃料が無駄に消費されている状態を示している。
本実施形態では、惰行制御判定マップ81のエンジン出力トルクゼロ線Zよりやや左(アクセル開度が小さい側)に惰行制御しきい線Tが設定される。
惰行制御判定マップ81には、マイナス領域Mとプラス領域Pとの間に惰行制御しきい線Tを含む有限幅の惰行制御可能領域CAが設定される。
惰行制御判定マップ81には、クラッチ回転数の下限しきい線Uが設定されている。下限しきい線Uは、アクセル開度とは無関係にクラッチ回転数の下限しきい値を規定したものである。下限しきい線Uは、アイドル状態におけるクラッチ回転数よりも図示のようにやや上に設定される。
燃費走行制御装置では、次の4つの惰行開始条件が全て成立したとき、惰行制御を開始するようになっている。
(1)アクセルペダルの操作速度がしきい値範囲内
(2)惰行制御判定マップ81において惰行制御しきい線Tをアクセル戻し方向で通過 (3)惰行制御判定マップ81へのプロット点が惰行制御可能領域CA内
(4)惰行制御判定マップ81においてエンジン回転数が下限しきい線U以上
また、燃費走行制御装置では、次の2つの惰行終了条件がひとつでも成立したとき、惰行制御を終了するようになっている。
(1)アクセルペダルの操作速度がしきい値範囲外
(2)惰行制御判定マップ81へのプロット点が惰行制御可能領域CA外
図8により、燃費走行制御による燃費削減効果を説明する。
まず、燃費走行制御を行わないものとする。エンジン回転数は、約30sから約200sまでの間、1600〜1700rpmの範囲で遷移しており、約200sから約260sまでの間に、約1700rpmから約700rpm(アイドル回転数)へ低下している。
エンジントルクは、約30sから約100sまでの間に増加しているが、その後、減少に転じ、約150sまで減少を続けている。エンジントルクは、約150sから約160sまで(楕円B1)、約200sから約210sまで(楕円B2)、約220sから約260sまで(楕円B3)の3箇所で、ほぼ0Nmとなっている。
燃料消費量(縦軸目盛りなし;便宜上、エンジントルクと重なるように配置してある)は、約50sから約200sまではエンジントルクの遷移にほぼ随伴して変化している。エンジントルクがほぼ0Nmであっても、燃料消費量は0ではない。
ここで燃費走行制御を行うものとすると、エンジントルクがほぼ0Nmとなる期間において、エンジン回転数がアイドル回転数に制御されることになる。グラフには、惰行制御を行わないクラッチ回転数の線(実線)から分かれるように惰行制御時のエンジン回転数の線(太い実線)が示される。惰行制御は、楕円B1,B2,B3の3回にわたり実行された。この惰行制御が行われた期間における燃料消費量は、惰行制御を行わない場合の燃料消費量を下回っており、燃料消費が節約されたことが分かる。
図9に、実際に燃費走行制御が行われた惰行制御判定マップ100を示す。各点は、実際に検出されたアクセル開度とクラッチ回転数のプロット点を示す。惰行制御判定マップ100には、マイナス領域、プラス領域、惰行制御しきい線(加速0しきい点、減速0しきい点)、惰行制御可能領域がそれぞれ設定されている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態に係る燃費走行制御時の補助制御装置では、惰行制御でエンジン回転数をアイドル回転数に落としたときに、その惰行制御をしていないと仮定した場合のエンジン回転数である仮想エンジン回転数を求め、仮想エンジン回転数を回転計13に表示させる仮想エンジン回転数出力手段14を備えている。
これにより、惰行制御中の回転計13の表示値が、実際の車両の走行状態と一致することになるため、ドライバーが異常と感じ難くなり、不要なアクセル操作を抑制できる。よって、惰行制御の適用時間を長くすることが可能となり、燃費を向上させることができる。
また、本実施形態では、仮想エンジン回転数演算部15にて、車速とトランスミッションのギヤ比から仮想エンジン回転数を求めるか、あるいはクラッチ回転数を仮想エンジン回転数とし、求めた仮想エンジン回転数を回転計13に出力するようにしている。
惰行制御中においても、走行条件の変化(路面や風等)により、若干ではあるが、車速等の車両の走行状態が変化する。そのため、例えば、惰行制御開始時のエンジン回転数をそのまま回転計13に表示し続けると、若干の走行状態の変化が反映されず、ドライバーが違和感を感じる場合がある。
本実施形態では、仮想エンジン回転数を、車速とトランスミッションのギヤ比、あるいはクラッチ回転数からリアルタイムで求めるようにしているため、実際の車両の走行状態の変化を反映して、回転計13の表示値を変動させることができる。よって、惰行制御時のドライバーの違和感をより低減し、不要なアクセル操作を行い難くすることが可能である。
上記実施形態では、ECM12が回転計13にエンジン回転数を出力する場合を説明したが、BCM(ボディ・コントロール・モジュール)など他のユニットやモジュールが回転計13にエンジン回転数を出力するように構成されている場合、出力制御部16が、回転計13にエンジン回転数を出力しているユニットやモジュール(例えば、BCM)に、エンジン回転数の出力を停止・再開する命令を出力するようにすればよい。
また、上記実施形態では、電子制御ユニット11に搭載された仮想エンジン回転数演算部15から、直接回転計13に仮想エンジン回転数を出力するようにしたが、ECM12を介して回転計13に仮想エンジン回転数を出力するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、電子制御ユニット11に仮想エンジン回転数演算部15、出力制御部16を搭載する場合を説明したが、ECM12に搭載するようにしてもよいし、その他のユニットやモジュールに搭載するようにしてもよい。
11 電子制御ユニット
12 ECM
13 回転計
14 仮想エンジン回転数出力手段
15 仮想エンジン回転数演算部
16 出力制御部

Claims (2)

  1. エンジンとトランスミッションとの間に設けられ、ドリブン側の回転数が前記トランスミッションのインプットシャフトの回転数と同一となるクラッチと、
    走行中に所定の惰行制御開始条件が成立したときに、前記クラッチを断にすると共に、エンジン回転数をアイドル回転数に落として惰行制御する燃費走行制御装置と、
    エンジン回転数を表示する回転計とを備えた走行体に搭載される燃費走行制御時の補助制御装置であって、
    前記クラッチのドリブン側の回転数を検出して仮想エンジン回転数とする仮想エンジン回転数演算部を備え、前記惰行制御でエンジン回転数をアイドル回転数に落としたときに、前記仮想エンジン回転数を求め、該仮想エンジン回転数を前記回転計に表示させる仮想エンジン回転数出力手段を備えたことを特徴とする燃費走行制御時の補助制御装置。
  2. 前記仮想エンジン回転数出力手段は、
    前記仮想エンジン回転数演算部と、
    惰行制御開始時に、前記回転計へのエンジン回転数の出力を停止させると共に前記仮想エンジン回転数演算部から前記回転計に仮想エンジン回転数を出力させ、惰行制御終了時に、前記仮想エンジン回転数演算部からの出力を停止させると共に前記回転計へのエンジン回転数の出力を再開させる出力制御部とからなる請求項1記載の燃費走行制御時の補助制御装置。
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