JP5407541B2 - 惰行制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されるエンジンが車両の走行に寄与する仕事をしないときに、エンジンと車両の駆動輪との間に介設されるクラッチを断にすると共に、エンジンをアイドル状態にして車両を惰性走行させる惰行制御を行う惰行制御装置に関するものである。
車両において、クラッチが断のとき、アクセルペダルが踏み込まれると、アクセルが開かれてエンジンがいわゆる空ぶかしとなり、エンジン回転数は、アクセル開度に対応したエンジン回転数に落ち着く。このとき、エンジンが発生させた駆動力とエンジン内部抵抗(フリクション)とが均衡し、エンジン出力トルクは0である。すなわち、エンジンは、外部に対して全く仕事をせず、燃料が無駄に消費される。
エンジンが外部に対して仕事をしない状態は、前述したクラッチ断のときの空ぶかしに限らず、車両の走行中にも発生している。このとき、エンジンは、空ぶかしのときと同じようにアクセル開度に対応したエンジン回転数で回転するだけで、車両の加速・減速に寄与しない。したがって、エンジンを回転させるためだけに燃料が消費されており、非常に無駄である。
本出願人は、エンジンが回転はしているが外部に対して仕事をしないときに、クラッチを断にし、エンジンをアイドル状態に戻して燃料消費を抑える惰行制御を行う惰行制御装置を提案した(特許文献2)。
惰行制御は、クラッチを自動で断接できる機構を搭載した車両において、エンジンが回転はしているが外部に対して仕事をしないときに自動でクラッチを切り、エンジン回転数をアイドリング回転数又は相当する回転数とする事で、燃費を向上させる手法である。
惰行制御は、上述のように自動でエンジン出力を切る(自動でクラッチを断接する)ことができる車両であれば適用できるので、マニュアル式のクラッチシステム(マニュアルT/M)に限らず、自動式のクラッチシステム(通常のトルコンATやAMT)においても同様の効果を得ることが可能である。
特開平8−67175号公報 特開2006−342832号公報
しかしながら、特許文献2では、ドライバーが加速の意志でアクセルを踏み込んでいるときにもクラッチが断にされる場合があり、ドライバーにとっては減速から加速に移行する際にトルク抜けが感じられ、違和感がある。
そこで、本出願人は、アクセル開度とクラッチ回転数を指標とする惰行制御判定マップを作成し、この惰行制御判定マップ上で、アクセル開度とクラッチ回転数の座標点が予め設定された惰行制御しきい線をアクセル開度が減少する方向に通過したとき、惰行制御を開始する惰行制御装置を開発中である。
ところで、上記の惰行制御では、車速に関係なく開始条件が成立すると、クラッチが断である状態になると共に、エンジン回転数がアイドリング回転数又は相当する回転数である状態になる。コールドスタート時(冷間始動時)において始動直後に車両を走行させると、惰行制御が高頻度で行われた場合、コールドスタート直後はエンジン全体が冷えているので、エンジンの暖機に時間がかかるようになってしまう。
また、エンジンの暖機後においても、外気温が低い状態で惰行制御が高頻度で行われた場合、走行風によりエンジンが冷やされ続けるとかなり低温の状態となってしまうこともある。その結果、エンジン温度低下(冷却水温低下)によってエンジンの冷却水を熱源とするヒーター(カーヒーター)が利き難くなったり、エンジン温度低下(潤滑油温低下)によるフリクション増加による燃費の悪化、エンジン温度低下(触媒温度低下)による排ガス性能の悪化等の問題が発生する虞がある。
そこで、本発明の目的は、エンジンの暖機時間の遅延等を招くことなく惰行制御を行うことができる惰行制御装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、車両に搭載されるエンジンが前記車両の走行に寄与する仕事をしないときに、前記エンジンと前記車両の駆動輪との間に介設されるクラッチを断にすると共に、前記エンジンをアイドル状態にして前記車両を惰性走行させる惰行制御を行う惰行制御装置であって、前記エンジン内の冷却水温又は潤滑油温を検出する検出手段と、該検出手段で検出した前記エンジン内の冷却水温又は潤滑油温が所定値より低いときは、前記惰行制御を開始せず、前記検出手段で検出した前記エンジン内の冷却水温又は潤滑油温が前記所定値以上となったときに、前記惰行制御を開始する制御手段とを備え、前記惰行制御の開始を、アクセル開度及びクラッチ回転数を指標として予め作成され、エンジン出力トルクが負となるマイナス領域とエンジン出力トルクが正となるプラス領域との境界となるエンジン出力トルクゼロ線に沿わせて前記アクセル開度が小さい側に惰行制御しきい線が設定されている惰行制御判定マップ上において、前記アクセル開度の検出値と前記クラッチ回転数の検出値との座標点が前記惰行制御しきい線を前記アクセル開度が減少する方向に通過したときにのみ行うようにしたものである。
ここで、前記検出手段は、前記エンジンに潤滑油を供給するオイルポンプと前記エンジン内に設けられたオイルギャラリーとの間の潤滑油通路に配置され、前記エンジン内の潤滑油温を検出する油温センサであっても良い。
本発明によれば、エンジンの暖機時間の遅延等を招くことなく惰行制御を行うことができるという優れた効果を奏する。
図1は、本発明の一実施形態に係る惰行制御装置が適用される車両の入出力構成図である。 図2は、制御手段の制御フローを説明するフローチャートである。 図3は、水温センサの設置位置を説明するための冷却システムの構成図である。 図4は、油温センサの設置位置を説明するための潤滑システムのブロック構成図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る惰行制御装置が適用される車両のクラッチシステムのブロック構成図である。 図6は、図5のクラッチシステムを実現するアクチュエータの構成図である。 図7は、惰行制御の概要を説明するための作動概念図である。 図8は、惰行制御判定マップのグラフイメージ図である。 図9は、惰行制御による燃費削減効果を説明するためのグラフである。 図10は、実際に惰行制御が行われた惰行制御判定マップの図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1に示すように、車両には、主として変速機・クラッチを制御する電子制御ユニット(ECU)11と、主としてエンジンを制御するECM(エンジン・コントロール・モジュール)12が設けられている。
電子制御ユニット11には、シフトノブスイッチ、変速機のシフトセンサ、セレクトセンサ、ニュートラルスイッチ、T/M回転センサ、車速センサ、アイドルスイッチ、マニュアル切替スイッチ、パーキングブレーキスイッチ、ドアスイッチ、ブレーキスイッチ、半クラッチ調整スイッチ、クラッチセンサ、油圧スイッチの各入力信号線が接続されている。また、電子制御ユニット11には、クラッチシステム51の油圧ポンプ64のモータおよびソレノイドバルブ62、坂道発進補助用バルブ、ウォーニング&メータの各出力信号線が接続されている。
ECM12には、図示しないがエンジン制御に利用される各種の入力信号線と出力信号線が接続されている。ECM12は、クラッチ回転数、エンジン回転数、アクセル開度、エンジン回転変更要求の各信号をCAN(Controller Area Network;車載ネットワーク)の伝送路を介して電子制御ユニット11に送信することができる。
車両には、エンジンが車両の走行に寄与する仕事をしないときに、クラッチを断にすると共に、エンジン回転数をアイドル回転数(又は相当する回転数)に落してエンジンをアイドル状態として、車両を惰性走行させる惰行制御を実行する惰行制御装置が搭載されている。
次に、惰行制御装置を搭載する車両についてより詳細に説明する。
まず、車両のクラッチシステムについて説明する。
図5に示すように、車両のクラッチシステム51は、マニュアル式と電子制御ユニット11の制御による自動式との両立方式である。クラッチペダル52に機械的に連結されたクラッチマスターシリンダ53は、クラッチフリーオペレーティングシリンダ54に動作油を供給するようになっている。一方、電子制御ユニット11で制御されるクラッチフリーアクチュエータユニット55もまた、クラッチフリーオペレーティングシリンダ54に動作油を供給するようになっている。クラッチフリーオペレーティングシリンダ54は、クラッチスレーブシリンダ56に動作油を供給するようになっている。クラッチスレーブシリンダ56のピストン57がクラッチ58の可動部に機械的に連結されている。
図6に示すように、図5のクラッチフリーオペレーティングシリンダ54である中間シリンダ61、クラッチフリーアクチュエータユニット55を構成するソレノイドバルブ62、リリーフバルブ63、油圧ポンプ64がクラッチフリーアクチュエータ65に設けられる。中間シリンダ61は、プライマリピストン66とセカンダリピストン67とが直列配置されており、クラッチマスターシリンダ53からの動作油によりプライマリピストン66がストロークすると、セカンダリピストン67が随伴してストロークするようになっている。また、クラッチフリーアクチュエータユニット55からの動作油によりセカンダリピストン67がストロークするようになっている。セカンダリピストン67のストロークに応じてクラッチスレーブシリンダ56に動作油が供給されるようになっている。この構成により、マニュアル操作が行われたときには、優先的にマニュアル操作どおりのクラッチ断・接が実行され、マニュアル操作が行われていないときには電子制御ユニット11の制御どおりのクラッチ断・接が実行される。
ここでは、マニュアル式と自動式の両立方式のクラッチシステムについて説明したが、自動式のクラッチシステム(ATやAMT)であってもよい。
次に、惰行制御装置について説明する。
まず、図7により、惰行制御の作動概念を説明する。横軸は時間と制御の流れを示し、縦軸はエンジン回転数を示す。アクセルペダル71が大きく踏み込まれてアクセル開度70%の状態が継続する間、エンジン回転数72が上昇し、車両が加速される。エンジン回転数72が安定し、アクセルペダル71の踏み込みが小さくなりアクセル開度が35%になったとき後述する惰行制御開始条件が成立したとする。惰行制御開始により、クラッチが断に制御され、エンジン回転数72がアイドル回転数に制御される。その後、アクセルペダル71の踏み込みがなくなってアクセル開度が0%になるか又はその他の惰行制御終了条件が成立したとする。惰行制御終了により、エンジンが回転合わせ制御され、クラッチが接に制御される。この例では、アクセル開度が0%であるので、エンジンブレーキの状態となり、車両は減速される。
惰行制御が行われなかったとすると、惰行制御の実行期間の間、破線のようにエンジン回転数が高いまま維持されることになるので、燃料が無駄に消費されるが、惰行制御が行われることで、エンジン回転数72がアイドル回転数となり燃料が節約される。
本実施形態に係る惰行制御装置は、具体的には、所定時間ごとにアクセル開度センサの出力信号をデジタルサンプリングし、その移動平均値を所定時間ごとのアクセル開度とするアクセル開度検出部と、アクセル開度の所定時間分を微分してアクセル開度速度を演算し、そのアクセル開度が負であって、かつ、その絶対値があらかじめ設定された開始基準値より小さいとき、惰行制御開始の判定を許可する判定条件検出部と、アクセル開度とクラッチ回転数を指標とし、エンジン出力トルクが負となるマイナス領域とエンジン出力トルクが正となるプラス領域との境界となるエンジン出力トルクゼロ線(ノーロード線)に沿わせて惰行制御しきい線が設定された惰行制御判定マップと、惰行制御開始の判定が許可されており、惰行制御判定マップ上で、アクセル開度とクラッチ回転数の座標点が惰行制御しきい線をアクセル開度が減少する方向に通過したとき、惰行制御を開始する惰行制御実行判定部とを備えている。
ここで、クラッチ回転数とは、クラッチのドリブン側の回転数であり、トランスミッションのインプットシャフトの回転数と同一である。本実施形態では、インプットシャフトにクラッチ回転数センサを設け、インプットシャフトの回転数からクラッチ回転数を検出するようにした。
これらアクセル開度検出部、判定条件検出部、惰行制御判定マップ、惰行制御実行判定部は、電子制御ユニット11に搭載されるのが好ましい。
図8に、惰行制御判定マップをグラフイメージで示す。
惰行制御判定マップ81は、あらかじめエンジンについてアクセル開度とクラッチ回転数の相関をクラッチ断の状態にて計測して作成される。
図8に示すように、惰行制御判定マップ81は、横軸をアクセル開度とし、縦軸をクラッチ回転数とするマップである。惰行制御判定マップ81は、エンジン出力トルクが負となるマイナス領域Mと、エンジン出力トルクが正となるプラス領域Pとに分けることができる。すなわち、マイナス領域Mは、エンジン要求トルクよりもエンジンのフリクションが大きく、エンジン出力トルクが負となる領域である。プラス領域Pは、エンジン要求トルクがエンジンのフリクションより大きいため、エンジン出力トルクが正となる領域である。マイナス領域Mとプラス領域Pの境界となるエンジン出力トルクゼロ線(ノーロード線)Zは、エンジンが外部に対して仕事をせず、燃料が無駄に消費されている状態を示している。
本実施形態では、惰行制御判定マップ81のエンジン出力トルクゼロ線Zよりやや左(アクセル開度が小さい側)に惰行制御しきい線Tが設定される。
惰行制御判定マップ81には、マイナス領域Mとプラス領域Pとの間に惰行制御しきい線Tを含む有限幅の惰行制御可能領域CAが設定される。
惰行制御判定マップ81には、クラッチ回転数の下限しきい線Uが設定されている。下限しきい線Uは、アクセル開度とは無関係にクラッチ回転数の下限しきい値を規定したものである。下限しきい線Uは、アイドル状態におけるクラッチ回転数よりも図示のようにやや上に設定される。
本実施形態に係る惰行制御装置では、次の4つの惰行開始条件が全て成立したとき、惰行制御を開始するようになっている。
(1)アクセルペダルの操作速度がしきい値範囲内(アクセルペダルの操作速度がしきい速度以下であるとき)
(2)惰行制御判定マップ81において惰行制御しきい線Tをアクセル戻し方向で通過
(3)惰行制御判定マップ81へのプロット点が惰行制御可能領域CA内
(4)惰行制御判定マップ81においてクラッチ回転数が下限しきい線U以上
また、本実施形態に係る惰行制御装置では、次の2つの惰行終了条件がひとつでも成立したとき、惰行制御を終了するようになっている。
(1)アクセルペダルの操作速度がしきい値範囲外(アクセルペダルの操作速度がしきい速度を超えるとき)
(2)惰行制御判定マップ81へのプロット点が惰行制御可能領域CA外
図9により、惰行制御による燃費削減効果を説明する。
まず、惰行制御を行わないものとする。クラッチ回転数は、約30sから約200sまでの間、1600〜1700rpmの範囲で遷移しており、約200sから約260sまでの間に、約1700rpmから約700rpm(アイドル回転数)へ低下している。
エンジントルクは、約30sから約100sまでの間に増加しているが、その後、減少に転じ、約150sまで減少を続けている。エンジントルクは、約150sから約160sまで(楕円B1)、約200sから約210sまで(楕円B2)、約220sから約260sまで(楕円B3)の3箇所で、ほぼ0Nmとなっている。
燃料消費量(縦軸目盛りなし;便宜上、エンジントルクと重なるように配置してある)は、約50sから約200sまではエンジントルクの遷移にほぼ随伴して変化している。エンジントルクがほぼ0Nmであっても、燃料消費量は0ではない。
ここで惰行制御を行うものとすると、エンジントルクがほぼ0Nmとなる期間において、エンジン回転数がアイドル回転数に制御されることになる。グラフには、惰行制御を行わないクラッチ回転数の線(実線)から分かれるように惰行制御時のエンジン回転数の線(太い実線)が示される。惰行制御は、楕円B1,B2,B3の3回にわたり実行された。この惰行制御が行われた期間における燃料消費量は、惰行制御を行わない場合の燃料消費量を下回っており、燃料消費が節約されたことが分かる。
図10に、実際に惰行制御が行われた惰行制御判定マップ100を示す。各点は、実際に検出されたアクセル開度とクラッチ回転数のプロット点を示す。惰行制御判定マップ100には、マイナス領域、プラス領域、惰行制御しきい線(加速0しきい点、減速0しきい点)、惰行制御可能領域がそれぞれ設定されている。
ここで、本実施形態に係る惰行制御装置は、エンジン内の冷却水温又は潤滑油温を検出する検出手段と、検出手段で検出したエンジン内の冷却水温又は潤滑油温が所定値より低いときは、惰行制御を開始せず、検出手段で検出したエンジン内の冷却水温又は潤滑油温が所定値以上となったときに、惰行制御を開始する制御手段とを備えた点に特徴を有する。
本実施形態では、電子制御ユニット11が上記の制御手段をなす。また、上記の検出手段は、エンジン内の冷却水温を検出する水温センサ13と、エンジン内の潤滑油温を検出する油温センサ14とを有する。
水温センサ13の設置位置について説明する。図3に示すように、エンジンの冷却システムにおいては、ラジエーターを通過した冷却水をウォーターポンプによってエンジンの各部に供給するようになっている。図示例では、水温センサ13は、エンジンの冷却水出口(ウォーターアウトレット)近傍の冷却水通路に配置されている。
油温センサ14の設置位置について説明する。図4に示すように、エンジンの潤滑システムにおいては、オイルパンに貯留された潤滑油をオイルポンプによってエンジンの各部に供給するようになっている。図示例では、油温センサ14は、オイルポンプとエンジン内に設けられたオイルギャラリーとの間の潤滑油通路に配置されている。
本実施形態では、上記の所定値は、エンジンの暖機が終わったと判断できる温度、或いは、EGR装置(排気再循環装置)を備えるディーゼルエンジンにおいてはEGR制御を開始できると判断できる温度に設定される(例えば、冷却水温で60〜70℃程度)。
次に、本実施形態に係る惰行制御装置における制御フローを説明する。
図2に示すように、惰行制御を開始する惰行制御フェーズの前段において、電子制御ユニット11は、まず、ECM12からエンジン内の冷却水温又は潤滑油温の測定データを取得し、或いは、水温センサ13又は油温センサ14からエンジン内の冷却水温又は潤滑油温の測定データを取得する。
次に、電子制御ユニット11は、取得したエンジン内の冷却水温又は潤滑油温と所定値とを比較し(ステップS1)、エンジン内の冷却水温又は潤滑油温が所定値(冷却水温で60〜70℃程度)より低い場合は、惰行制御を開始する惰行制御フェーズへ移行せず、本制御フローを終了する。
他方、電子制御ユニット11は、エンジン内の冷却水温又は潤滑油温が所定値以上になっていれば、惰行制御フェーズへ移行し(ステップS2)、上記の惰行制御開始条件が成立していれば惰行制御を開始する。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態に係る惰行制御装置では、惰行制御を開始する惰行制御フェーズの前段においてエンジン内の冷却水温又は潤滑油温を確認し、エンジン内の冷却水温又は潤滑油温が所定値(冷却水温で60〜70℃程度)に達していない場合、惰行制御を開始せず、エンジン内の冷却水温又は潤滑油温が所定値以上となったときに、惰行制御を開始するようにしている。
このように、惰行制御を開始する惰行制御フェーズの前段においてエンジン内の冷却水温又は潤滑油温を確認し、エンジン内の冷却水温又は潤滑油温が所定値に達していない場合、惰行制御を行わないようにすることにより、エンジンの暖機が必要なときに、アクセル開度とは無関係にエンジン回転数がアイドル回転数に頻繁に落とされることはなくなるので、エンジンの暖機時間の遅延等を招くことなく惰行制御を行うことが可能となる。
即ち、本実施形態では、例えばコールドスタート時等の始動直後に惰行制御を高頻度で行うと、惰行制御中はエンジン回転数がアイドル回転数(または相当する回転数)に制御されるため、エンジン内の冷却水又は潤滑油が暖まるまでの時間が通常制御時に比べて長くなるところ、エンジン内の冷却水温又は潤滑油温が上記の所定値以上となるまではエンジン温度上昇を阻害する要因となり得る惰行制御を行わず、エンジンの暖機(エンジン内の冷却水温及び潤滑油温の上昇)を優先するようにしている。
また、エンジンの暖機後においても外気温が低い状態で惰行制御を高頻度で行うと、走行風によりエンジンが奪われる熱量が比較的大きくなり、エンジン内の冷却水温又は潤滑油温が上記の所定値を下回ってしまうことも考えられる。そのような場合にも、エンジン内の冷却水温又は潤滑油温が上記の所定値以上となるまでは惰行制御を行わず、エンジンの暖機(エンジン内の冷却水温及び潤滑油温の上昇)を優先することで、エンジンを速やかに暖めることができる。
なお、エンジンにおいて冷却水温と潤滑油温とは近似関係にあるが、一般的に温める側では潤滑油温の方が応答性が高く、冷える側では冷却水温の方が応答性が高い。この他にも冷却水温と潤滑油温との間に違いがあるため、目的に応じて、冷却水温及び潤滑油温の内一方を惰行制御を開始するか否か(惰行制御フェーズに移行するか否か)の判断に使用しても良く、冷却水温及び潤滑油温の両方を惰行制御を開始するか否かの判断に使用しても良い。一般的に、エンジン暖機、ヒータ能力、排ガスの制御においては、冷却水温に応じて判断する場合が多い。これらの項目(エンジン暖機、ヒータ能力、排ガスの制御)を優先する車両においては、冷却水温を惰行制御を開始するか否かの判断に使用することで目的を達成させ易い。また、車両燃費(エンジンフリクション)を優先する車両においては、潤滑油温を惰行制御を開始するか否かの判断に使用することで目的を達成させ易い。
また、上述の実施形態に係る惰行制御装置が適用されるエンジンは、ディーゼルエンジンであっても良く、ガソリンエンジンであっても良い。
11 電子制御ユニット(制御手段)
13 水温センサ(検出手段)
14 油温センサ(検出手段)
51 クラッチ(クラッチシステム)

Claims (2)

  1. 車両に搭載されるエンジンが前記車両の走行に寄与する仕事をしないときに、前記エンジンと前記車両の駆動輪との間に介設されるクラッチを断にすると共に、前記エンジンをアイドル状態にして前記車両を惰性走行させる惰行制御を行う惰行制御装置であって、
    前記エンジン内の冷却水温又は潤滑油温を検出する検出手段と、該検出手段で検出した前記エンジン内の冷却水温又は潤滑油温が所定値より低いときは、前記惰行制御を開始せず、前記検出手段で検出した前記エンジン内の冷却水温又は潤滑油温が前記所定値以上となったときに、前記惰行制御を開始する制御手段とを備え、前記惰行制御の開始を、アクセル開度及びクラッチ回転数を指標として予め作成され、エンジン出力トルクが負となるマイナス領域とエンジン出力トルクが正となるプラス領域との境界となるエンジン出力トルクゼロ線に沿わせて前記アクセル開度が小さい側に惰行制御しきい線が設定されている惰行制御判定マップ上において、前記アクセル開度の検出値と前記クラッチ回転数の検出値との座標点が前記惰行制御しきい線を前記アクセル開度が減少する方向に通過したときにのみ行うことを特徴とする惰行制御装置。
  2. 前記検出手段は、前記エンジンに潤滑油を供給するオイルポンプと前記エンジン内に設けられたオイルギャラリーとの間の潤滑油通路に配置され、前記エンジン内の潤滑油温を検出する油温センサである請求項1に記載の惰行制御装置。
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