JP5321059B2 - 新規な安定性を有する水溶性多糖類及びその製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、大豆種子原料からの水溶性多糖類の製造法並びに当該多糖類を有効成分とする、新規な蛋白質粒子の分散安定剤に関する。
日本では年間381万tもの大豆油粕が生成しているが、85%以上が飼料として、付加価値が低いまま用いられている。こうした油粕を有効利用する方法の一つとして、油粕から機能性の高いさまざまな物質の抽出が試みられてきた。例えば特許文献1では、大豆から油脂及び蛋白質を分離除去したオカラを原料に、酸性の条件下で高温加圧抽出して水溶性大豆多糖類を得ている。
この水溶性大豆多糖類は、蛋白質が凝集沈殿してしまうpH4付近以下の酸性下でも、蛋白質粒子を分散安定化できるために、今までにないさっぱりした飲み口の酸性乳飲料を作製することが出来る(特許文献2)。しかし、酸性条件下の加熱抽出は糖鎖、特に中性糖鎖であるアラビナン鎖の加水分解を引き起こし、多糖が低分子化してしまう。その結果、この水溶性多糖類は、乳蛋白質の等電点であるpH4.2以上のpHでは、蛋白質粒子の充分な分散安定化能を示さなかった(特許文献3)。
またキレート剤を用いたペクチンの抽出が試みられているが(特許文献4)、100℃以下の強酸性の条件下で行われているため、多糖の低分子化が起こり、pH4.5での蛋白質粒子の分散安定能は認められない。さらに特許文献5では、pH3〜7に調整したヘキサメタリン酸を抽出剤として用い、酸性条件下、80℃以上の温度でペクチンを得ているが、抽出後の抽出液pHが低いため、pH4.5での蛋白質粒子の十分な分散安定化能は認められない。
一方、酸性下での蛋白質粒子の分散安定剤として、水溶性大豆多糖類の他に、HMペクチンやカルボキシメチルセルロースが用いられている。酸性乳飲料の安定剤として、HMペクチンやカルボキシメチルセルロースを用いた場合、粘度が高く糊状感のある重い飲み口の飲料となり、水溶性大豆多糖類を使用した際に生じる低粘度の独特の軽いのみ口とは異なってしまう(特許文献3)。
特許第2688549号公報 特許第3280768号公報 特開平11-332476号公報 特開昭60-108402号公報 特開平6-256402号公報
本発明は、大豆種子原料から抽出される水溶性多糖類並びにその製造法を提供することにある。得られた水溶性多糖類を蛋白質粒子の分散安定剤として用い、糊状感がなくすっきりした飲み口の酸性乳飲料を提供すること、更に、従来の水溶性大豆多糖類では安定化できなかった、その等電点付近であるpH4.2〜5.2での蛋白質粒子の安定化を行ない、低粘度ですっきりした飲み口の酸性乳飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題に対して鋭意研究を重ねた結果、大豆種子原料の加工副産物であるオカラから、金属イオン封鎖剤の存在下、中性条件で高温加圧抽出することにより、蛋白質粒子を、その等電点付近のpHで優位に分散安定できる性質を持つ水溶性多糖類が得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は
(1)大豆種子由来原料より金属イオン封鎖剤の存在下、100℃を越える高温で、かつ抽出後の抽出液のpHが5.5以上となるように抽出することを特徴とする水溶性多糖類の製造法。
(2)用いる金属イオン封鎖剤が多価リン酸類以外である、請求項1記載の水溶性多糖類の製造法。
(3)大豆種子由来原料が大豆オカラである、(1)に記載の水溶性多糖類の製造法。
(4)抽出後に除蛋白質処理をおこなう、(1)に記載の水溶性多糖類の製造法。
(5)(1)から(4)に記載の方法により製造された水溶性多糖類。
(6)(5)に記載の水溶性多糖類を有効成分とする、蛋白質粒子の分散安定剤。
(7)(6)に記載の分散安定剤を使用することを特徴とする、酸性蛋白食品。
である。
本発明によれば、従来安定化できなかった蛋白質の等電点付近のpHで蛋白質粒子を分散安定化し、低粘度ですっきりした飲み口の酸性乳飲料を提供することができる。また、乳酸菌が生育可能なpH域での酸性乳飲料の作製が可能となり、生菌タイプの発酵乳入り酸性乳飲料ができる。
以下、本発明を具体的に説明する。本発明における大豆種子原料とは、丸大豆,脱皮脱胚軸大豆,大豆粉などさまざまな形態のものを用いることができるが、油分が固形分中5重量%以下である大豆の脱脂粕(ミール)や、蛋白質が固形分中30重量%以下である豆乳抽出後のオカラが好ましい。分離大豆蛋白質製造時に副産物として得られる、油分が固形分中5重量%以下,蛋白質が固形分中40重量%以下である、脱脂脱蛋白質された大豆オカラは、食物繊維含量が高く、本発明の水溶性多糖類の製造原料として最も好ましい。
本発明の水溶性多糖類の製造法を以下に示す。原料に加水を行い、金属イオン封鎖剤の存在下、抽出後の抽出液pHが5.5以上となる条件下で100℃を超えた温度域で高温抽出を行なう。抽出後、固液分離をおこない、上清を得る。得られた上清はそのまま乾燥しても構わないが、除蛋白質処理、脱塩処理等を任意の順に組み合わせ、精製する方が好ましい。またメチルエステル化されたガラクツロン酸のメチルエステルを分解する為に、公知の方法により脱メトキシ処理することも出来る。
本発明の抽出条件として、加熱抽出後に冷却した抽出液のpHが、pH5.5以上、好ましくはpH5.5以上pH9以下になるように、加水した原料のpHを加熱抽出前に調整する。抽出液pHは、加熱抽出により、pH5付近に近付く傾向にあるが、抽出条件により異なるので、予めいくつかの条件でpH移動を確認し、抽出前のpHを決める事が好ましい。抽出pHは、低すぎると多糖が加水分解を受け、高すぎると多糖の脱離分解が起こるとともに、高pHを使用することでの抽出操作時の危険性が増す恐れがある。
本発明の水溶性多糖類の抽出は100℃を超える温度で、好ましくは105℃以上、更に好ましくは115℃以上で行なう。また抽出温度の上限は特に設けないが、好ましくは130℃以下、更に好ましくは125℃以下で行なう。100℃以下の温度では収率が著しく低下する傾向があり、また130℃を超える温度では多糖の加水分解による低分子化を起こし易く、充分な分散安定化能を示さない場合がある。抽出時間は特に制限されるものではないが、10分から180分が適当である。また、通常100℃を超える加熱は、加圧下や加圧容器内で行なう必要がある。
本発明の水溶性多糖類を安定剤として用いている際、水溶性多糖類が、等電点付近もしくは等電点以上のpH環境の蛋白質と相互作用するためには、本発明の水溶性多糖類はマイナス電荷を持った糖を含んで抽出されることが望ましいので、本発明は抽出時に金属イオン封鎖剤を必須とする。本発明に使用する金属イオン封鎖剤の種類としては、食品に利用可能であり、かつ中性域で強い金属イオン封鎖力を有するものが適当であり、例えば、ヘキサメタリン酸,ポリリン酸,フィチン酸に例示される多価リン酸及びその塩類は、十分な金属イオン封鎖力を有することから、本発明に使用できる。但し、これら多価リン酸類は、調製した多糖類中に残存し易く、電荷をもった糖の機能を損なうことがあるので、簡易な精製工程で水溶性多糖類から除去できる金属イオン封鎖剤、例えば、遊離リン酸若しくはその塩類、または、クエン酸,酒石酸等の有機酸若しくはその塩類が好ましい。中でもクエン酸三ナトリウムが、この水溶性多糖類の主たる機能である、酸性乳飲料の安定性の点から最も好ましい。
金属イオン封鎖剤の濃度としては特に制限されないが、例えば乾燥オカラを原料とし、抽出時の固形分を8%とした場合には、10mM(mole/L)以上100mM以下が好ましく、30mM以上70mM以下が更に好ましい。金属イオン封鎖剤の濃度は低過ぎると水溶性多糖類の抽出効率が下がり、高すぎると灰分や粗蛋白質含量の増加に繋がり、蛋白質粒子の分散安定性が悪化する。原料の固形分と使用する金属イオン封鎖剤添加量は通常比例の関係にあり、原料固形分が増加すると共に金属イオン封鎖剤濃度も増加させる必要がある。例えば、固形分4%であれば、5mM以上50mM以下が好ましい範囲となる。
抽出を中性条件下で行うことにより、水溶性多糖類と共に多量の蛋白質が溶出される場合もある。夾雑する蛋白質は酸性乳飲料の安定性に悪影響を及ぼすため、除去することが好ましい。蛋白質の除去方法として、pH調整し蛋白質を凝集させ、圧濾分離,遠心分離,ろ過や膜分離等の分離手段によって除去する方法、任意のプロテアーゼを用いて分解する方法、活性炭や樹脂を用いて吸着除去する精製方法が挙げられる。pH調整により蛋白質を凝集させる場合は、大豆蛋白質の等電点であるpH4.5付近、好ましくはpH3.5〜4.5にpHを調整し、沈澱した蛋白質を分離除去する。pH調整する際の酸には、特に制限はなく、いずれのものも利用できるが、塩酸,硫酸,リン酸等の無機塩、または酢酸,クエン酸,乳酸等の有機酸が挙げられる。これらの1種、若しくは2種以上を組み合わせて蛋白質を除去することが好ましい。
抽出した水溶性多糖類の構成糖には、メチルエステル化されたガラクツロン酸が存在する場合があるが、これを脱エステルすることで、蛋白質粒子の分散安定性を上げることができる。メチルエステルを除去する脱メトキシ処理の方法として、酸,アルカリ,若しくは酵素を使用しても良いが、簡便性やコストの点から酸若しくはアルカリを用いることが好ましく、効率の点でアルカリを用いることが最も好ましい。処理のタイミングとしては、抽出後固液分離した液体の状態で行うことが望ましい。固液分離後の液体のpHをアルカリにより9以上14以下、好ましくは11以上13以下に調整する。pHが高いほど脱メトキシ化の効率は高くなるが、溶液が着色するため、溶液の糖度などによって適宜調整する必要がある。使用するアルカリは任意のものを使用することが出来、例えば水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化カルシウム,アンモニア等が挙げられる。pH調整後、溶液を常温以上、好ましくは40℃以上に加熱する。加熱時間は特に制限されないが、多糖の脱離分解を抑制するため10分以上3時間以下が好ましい。
脱塩精製処理の方法として、メタノール,エタノール,イソプロパノール,アセトン等の極性有機溶媒を用いた沈殿法、電気透析処理、イオン交換樹脂あるいは疎水性樹脂、UF膜を用いた膜分画等が例示できる。これらの1法又は2法以上を組み合わせて用いることが好ましい。こうして精製された水溶性多糖類溶液を凍結乾燥,スプレードライ,加熱乾燥後に粉砕する事等の方法により、粉体の水溶性多糖類が得られる。
上記の方法で得られた水溶性多糖類を、ゲルろ過HPLC (TSKgel-G-5000 PWXL;TOHSO)で分析した平均分子量は数万から数百万、好ましくは5万から200万である。この水溶性多糖類の平均分子量は、標準物質プルラン(昭和電工(株))を標準物質として測定した値である。
本発明における酸性蛋白食品とは、動植物由来の蛋白質を含有する酸性食品であり、牛乳,豆乳等の動植物性蛋白質を使用した飲料、またはそれに果汁、若しくはクエン酸,乳酸などの有機酸若しくはリン酸を始めとする無機酸を添加してなる酸性蛋白飲料、アイスクリームなどの乳成分入りの冷菓に果汁等を加えた酸性アイスクリーム、フローズンヨーグルト等の酸性冷菓、プリン,ババロア等のゲル化食品に果汁等を加えた酸性デザート及びコーヒー飲料、酸性クリーム,ヨーグルト,乳酸菌飲料(殺菌タイプ、生菌タイプを含む),発酵乳,ケフィア等の酸性を帯びた蛋白食品を包含する。また、動植物性蛋白質とは、牛乳,山羊乳を始めとする獣乳,豆乳、さらにそれらを加工した脱脂乳,全脂粉乳,脱脂粉乳,ホエーパウダー,粉末豆乳,加糖乳,練乳,濃縮乳,カルシウム等のミネラルやビタミン等を強化した加工乳及び発酵乳を用いた食品を指す。
本発明の水溶性多糖類は、特に酸性蛋白飲料の安定化に対して機能を発揮する。従来の水溶性大豆多糖類では安定化できない、蛋白質の等電点付近のpHでも蛋白質粒子を分散安定化できる。その際の蛋白質は乳蛋白が最も好ましい。等電点付近のpHを持つ酸性蛋白飲料では、発酵乳を用いた、生菌タイプの乳酸菌飲料を作製することができる。
本発明の水溶性多糖類は、蛋白質濃度が10%以下の酸性食品において、0.05〜2.0%、より好ましくは0.1〜1.0%、更に好ましくは0.2〜0.5%添加することにより蛋白質の等電点付近のpH域を中心に、蛋白質粒子の良好な分散安定性を示す。例えば乳蛋白では、pH4.2〜5.2程度の蛋白食品が調製でき、pH4.4〜4.8において効果的であり、pH4.6〜4.8において特に効果的である。
本発明の水溶性多糖を有効成分とする分散安定剤は必要に応じて、酸性蛋白食品の食感を改良するため、各種ガム質及び蛋白質及びその分解物を併用することが出来る。これら併用物としては、例えば寒天,カラギーナン,ファーセラン,グアーガム,ローカストビーンガム,タマリンド種子多糖類,タラガム,アラビアガム,トラガントガム,カラヤガム,ペクチン,キサンタンガム,プルラン,ジェランガム,などの多糖類の他、ゼラチン等の蛋白質を例示できる。
以下に実施例を記載するが、この発明の技術思想がこれらの例示によって限定されるものではない。尚例中の%は特に断らない限り重量基準を意味するものとする。
(製造例1)
○水溶性多糖類の製造法(A)
分離大豆蛋白製造時に副産物として生じる乾燥オカラを原料とし、固形分8%となるように加水し、クエン酸三ナトリウムの最終濃度が50mMとなるように加え、120℃,90分間加熱抽出した。抽出後の抽出液pHは6.16であった。その後遠心分離(8,000rpm, 30min)して上清を得た。上清を脱メトキシ処理するため、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを12.5に調整し、60℃の湯浴中で1時間攪拌した。得られた溶液を塩酸にてpH4.0に調整し、蛋白質を凝集させた。遠心分離(8,000rpm, 30min)によって沈殿除去し、上清を多糖類溶液として得た。多糖類溶液を60重量%含水エタノールで沈殿させ、80重量%、90重量%の含水エタノール溶液で順次精製し、得られた沈殿を凍結乾燥し水溶性大豆多糖類Aを得た。
(製造例2)
○水溶性多糖類の製造法(B)
抽出後にpH未調整で分離を行なう水溶性大豆多糖類Aとは異なり、抽出後に塩酸を用いて、pHを4.0に調整した後に分離することで、水溶性大豆多糖類Aと同様に水溶性大豆多糖類Bを得た。なお抽出後の抽出液pHは6.18であった。
(比較製造例1)
○水溶性多糖類の製造法(C)
製造例1で用いた乾燥オカラを原料とし、抽出前に塩酸を用いてpHを4.5に調整し、キレート剤を加えずに抽出する以外は、水溶性大豆多糖類Aと同様の手順で水溶性大豆多糖類Cを得た。なお抽出後の抽出液pHは4.64であった。
(比較製造例2)
○水溶性多糖類の製造法(D)
製造例1で用いた乾燥オカラを原料とし、抽出前に水酸化ナトリウムを用いてpH7.0に調整し、キレート剤を加えずに抽出する以外は、水溶性大豆多糖類Aと同様の手順で水溶性大豆多糖類Dを得た。なお抽出後の抽出液pHは5.92であった。
(比較製造例3)
○水溶性多糖類の製造法(E)
製造例1で用いた乾燥オカラを原料とし、最終濃度2%のヘキサメタリン酸ナトリウムを金属イオン封鎖剤とし、抽出前にpHを6.3に調整する以外は、水溶性大豆多糖類Aと同様の手順で水溶性多糖類Eを得た。なお抽出後のpHは5.20であった。
(製造例3)
○水溶性多糖類の製造法(F)
製造例1で用いた乾燥オカラを原料とし、最終濃度2%ヘキサメタリン酸ナトリウムを金属イオン封鎖剤とし、抽出前にpHを9.0に調整する以外は、水溶性大豆多糖類Aと同様の手順で水溶性多糖類Eを得た。なお抽出後のpHは7.24であった。
これら多糖類の組成分析法として、全糖はフェノール硫酸法、澱粉はヨウ素澱粉法、還元糖はソモジ・ネルソン法、ウロン酸はBlumenkrantz法、粗蛋白質はケルダール法を用いて定量した。尚、収率とは原料の固形分に対してエタノール沈澱の固形分の割合を、それぞれ重量%で示した値である。以下に組成分析値を示す。
○表1 各水溶性大豆多糖類の組成
Figure 0005321059
抽出時にキレート剤を添加せず、酸性下で抽出する水溶性大豆多糖類Cは収率がやや低く、中性条件で抽出する水溶性大豆多糖類Dは収率が低かった。また、抽出後すぐにpHを下げて除蛋白処理した水溶性大豆多糖類Bは、粗蛋白質量が水溶性大豆多糖類Aに比べて低く、除蛋白処理が効率良く行われていることがわかった。水溶性大豆多糖類Bは、水溶性大豆多糖類Aと比較して、アルカリ脱メトキシ処理後のpH4.0分離時の沈澱も少なく、分離機に与える負荷も低く抑えることができた。また、ヘキサメタリン酸ナトリウムを用いて抽出した水溶性大豆多糖類EおよびFは、灰分の含量が高く、ヘキサメタリン酸ナトリウムの除去が十分でないことがわかった。
(製造例4)
○抽出後pHの比較
塩酸および水酸化ナトリウムを用いて抽出前のpHが5.0,6.5,12.0となるように調整した以外は、水溶性大豆多糖類Aと同様の手順で水溶性大豆多糖類G,H,Iを得た。水溶性大豆多糖類G,H,Iの抽出後の抽出液pHはそれぞれ4.99,6.02,6.96であった。
(製造例5)
○抽出温度の比較
水溶性大豆多糖類Aの調製において、抽出する温度を80℃,95℃,110℃,130℃とする以外は、水溶性大豆多糖類Aと同様の手順で水溶性大豆多糖類J,K,L,Mを得た。以下に組成分析値を示す。
○表2 各水溶性大豆多糖類の組成
Figure 0005321059
95℃以下の温度で抽出した水溶性大豆多糖類J,Kは収率が非常に低く、得られた多糖類に含まれる灰分も非常に多かった。よって水溶性大豆多糖類の抽出には100℃を越える温度が必要であった。また収率の点では120℃以上で非常に高くなっていた。
(実施例1)
○発酵乳の調製
脱脂粉乳(よつ葉乳業(株)社製)を21重量%の溶液に調製し、攪拌しながら95℃で加熱殺菌した。冷却後、市販のプレーンヨーグルトを接種し、40℃の恒温器中でpHが5.0になるまで発酵させた。発酵したヨーグルトをホモゲナイザー(150kgf)にてカードを砕き、均質化した。
○酸性乳飲料の調製
製造例1〜3、比較製造例1〜3で作製した水溶性大豆多糖類A〜Fの各水溶液,水,グラニュー糖溶液,発酵乳を、表3の配合にて氷水浴中で混合した後、50重量%クエン酸溶液で任意のpHに氷上で調整した。調合した溶液をホモゲナイザー(150kgf)にて均質化した。これをガラス瓶に移して密閉し、80℃の湯浴中で20分加熱殺菌した。
○酸性乳飲料の安定性
酸性乳飲料の安定性の評価方法として、粘度、沈殿率、粒子径の3つを用いた。
粘度:BM型粘度計(ローターNo.1, 60rpm, 1min)にて測定
沈殿率:コクサン遠心機(2,000rpm, 20min)を使用し、遠沈管に酸性乳飲料20gを分取し遠心分離し、上清を除いた沈殿重量を測定した。沈殿率は以下の式により算出した。
沈殿率(%)=(沈殿物重量)/(分取した酸性乳飲料重量)×100
粒子径:レーザー粒度分布計(SHIMADZU: SALD-2000)を用いて測定
粘度は酸性乳飲料調製直後、沈殿率、粒子径は調製翌日に測定した。また、加熱殺菌後の凝集の有無について目視により判断した。酸乳安定性評価として、粒子径1μm以下かつ沈殿率1%以下を○、粒子径は1μm以下であるが沈殿率1%以上を△、粒子径1μm以上を×とした。
○表3 酸性乳飲料配合
Figure 0005321059
○表4 酸性乳飲料の安定性
Figure 0005321059
酸性乳飲料の安定性としては、水溶性大豆多糖類B,A,F,C,D,Eの順となった。水溶性大豆多糖類B若しくはAを用いて作製した酸性乳飲料は1週間冷蔵保存後も安定性が維持されていた。また、水溶性大豆多糖類Fを用いて作成した酸性乳飲料は、安定性がやや弱く、水溶性大豆多糖類Cを用いて作成した酸性乳飲料は、安定性が更に弱い傾向にあった。水溶性大豆多糖類D若しくはEを用いて作成した酸性乳飲料は、粘度が高く、蛋白質の凝集沈殿が認められ、分散安定化力を持たなかった。Eは抽出液の抽出終了時のpHが低いことが、CおよびDは抽出時に金属イオン封鎖剤が存在しなかったことが、酸性乳飲料の安定性が得られなかった原因と考えられる。
(実施例2)
製造例4で調製した水溶性大豆多糖類G,H,Iについて、実施例1と同様に酸乳安定性を評価した。尚、発酵乳の代りに脱脂粉乳(よつ葉乳業(株)社製)溶液を用い、配合は表5に示した。
○表5 酸性乳飲料配合
Figure 0005321059
○表6 酸性乳飲料の安定性
Figure 0005321059
発酵乳で作製した酸性乳飲料に比べ、脱脂粉乳溶液に有機酸を添加して調製した酸性乳飲料は、乳蛋白質の凝集が少なく、安定剤の効果が見えにくい傾向にある。それでも表6に拠れば、抽出後の抽出液pHが5.0付近になる水溶性大豆多糖類Gは、多糖の加水分解が起こり、酸性乳飲料の安定性が悪くなる傾向が判った。抽出後の抽出液pHが7付近の酸性乳飲料の水溶性大豆多糖類Iは、安定性は維持されたが、抽出前のpHが12となり、高pHを使用することでの抽出操作時の危険性が増す恐れがあると判断された。
(実施例3)
○酸性乳飲料の安定性
製造例1で調製した水溶性大豆多糖類A、および製造例4で調製した水溶性大豆多糖類L,Mについて、実施例1と同様に酸乳安定性を評価した。評価には発酵乳溶液を用い、表3の配合でおこなった。
○表7 酸性乳飲料の安定性
Figure 0005321059
100℃を越えた温度で得た水溶性大豆多糖類A,L,MはpH4.6においていずれも沈殿率,粒子径の小さい良好な蛋白質粒子の分散安定性を示し、水溶性大豆多糖類Aが特に安定であった。またいずれも粘度の低い良好な食感であった。LはAに次ぐ安定性を示したが、収率の点から実用性は低いと考えられた。
本発明によれば、従来安定化できなかった蛋白質の等電点付近のpH4.2〜5.2での蛋白質粒子を安定化し、低粘度ですっきりした飲み口の酸性乳飲料を提供することができる。また、乳酸菌が生育可能なpH域での酸性乳飲料の作製が可能となり、生菌タイプの発酵乳入り酸性乳飲料ができる。

Claims (4)

  1. 大豆オカラより、クエン酸またはその塩類である金属イオン封鎖剤の存在下、100℃を越える高温で、かつ抽出後の抽出液のpHが5.5以上となるように抽出することを特徴とする水溶性多糖類の製造法。
  2. 抽出後に除蛋白質処理をおこなう、請求項1に記載の水溶性多糖類の製造法。
  3. 請求項1または2に記載の方法により製造された水溶性多糖類を有効成分とする、蛋白質粒子の分散安定剤。
  4. 請求項に記載の分散安定剤を使用することを特徴とする、酸性蛋白食品。
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