JP5320137B2 - 船外機のクラッチディテント構造 - Google Patents

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Description

本発明は、船外機のクラッチディテント構造の改良に関するものである。
従来の船外機のクラッチディテント構造として、クラッチ部材とこのクラッチ部材の軸方向移動に伴って噛み合い可能な2つのベベルギヤとの噛み合い状態に節度感を与えるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1の図2によれば、エンジンのクランクシャフトに連結された駆動軸15の下端部に駆動ベベルギヤ16が取付けられ、この駆動ベベルギヤ16が、プロペラ軸23に回転可能に取付けられた2つの被動ベベルギヤ20a,20bに噛み合い、これらの被動ベベルギヤ20a,20bの間にプロペラ軸23にスプライン結合されるとともに軸方向移動可能に取付けられたクラッチ部材24が配置されている。
プロペラ軸23の一端部に連結されたスライドロッド26には、クラッチ部材24の両端に設けられたクラウンギヤ25a,25bが被動ベベルギヤ20a,20bに設けられたクラウンギヤ21a,21bのいずれか一方に噛み合う状態、又はいずれとも噛み合わない状態のそれぞれで節度感を与えるために、ばねとボールとを用いたディテント機構30が設けられている。
特開平11−222196号公報
例えば、クラッチ部材24が軸方向に移動してクラウンギヤ25a(又はクラウンギヤ25b)が被動ベベルギヤ20aのクラウンギヤ21a(又は被動ベベルギヤ20bのクラウンギヤ21b)に噛み合ったときに、エンジンのクランクシャフトに発生する回転変動によってクラウンギヤ25aとクラウンギヤ21a(又はクラウンギヤ25bとクラウンギヤ21b)とが周方向に当たって打音が発生することがある。
このような打音の発生を防止するには、例えば、クランクシャフトに取付けられるフライホイールの重量を増したり、動力伝達経路にトーショナルダンパーを介在させる等の技術があるが、構造の複雑化によるコストアップ、重量増、スペース不足等を招く。
本発明の目的は、簡単な構造でクラッチからの騒音の発生を防止可能な船外機のクラッチディテント構造を提供することにある。
請求項1に係る発明は、船外機の駆動部からプロペラへ動力を伝達するプロペラシャフトの途中にドグクラッチ部が軸方向移動可能に設けられ、このドグクラッチ部の両側に前進用ギヤと後進用ギヤとが回転可能に設けられ、ドグクラッチが軸方向に移動して、これらの前進用ギヤ又は後進用ギヤにかみ合う前進位置又は後進位置に、あるいは前進用ギヤ及び後進用ギヤに噛み合わないニュートラル位置に保持されるクラッチディテント構造において、クラッチディテント構造は、ドグクラッチ部と一体的に移動するボールと、このボールを所定位置に保持するためにプロペラシャフト側に設けられたボール保持部と、このボール保持部にボールを押し付ける付勢部材とを備え、ボールは、向かい合う2つの第1ボールと、この第1ボール間に配置された2つの第2ボールとからなり、付勢部材は、第1ボールを近接する方向に付勢する2つの圧縮コイルバネであり、ボール保持部は、第2ボールを保持する部材であり、ボール保持部は、第2ボールをニュートラル位置に保持する窪み部と、この窪み部の一側方に第2ボール前進位置方向に押し出し、且つ前進位置に保持するために設けられた前傾斜部と、窪み部の他側方に第2ボール後進位置方向に押し出し、且つ後進位置に保持するために設けられた後傾斜部とを備え、第2ボールが窪み部に位置する際には、ドグクラッチ部により動力が遮断され、第2ボールが前傾斜部に位置する際には、第2ボール圧縮コイルバネにより前傾斜部に押し付けられたときにこの第2ボールに発生する軸方向の付勢力によってドグクラッチ部が前進用ギヤに押し付けられながら噛み合い、第2ボールが後傾斜部に位置する際には、第2ボールが圧縮コイルバネにより後傾斜部に押し付けられたときに第2ボールに発生する軸方向の付勢力によってドグクラッチ部が後進用ギヤに押し付けられながら噛み合うことを特徴とする。
第2ボールが中立位置であるボール保持部の窪み部から前傾斜部又は後傾斜部に位置する場合には、第2ボールが圧縮コイルバネの付勢力によって窪み部から脱出して保持部材の前傾斜部又は後傾斜部に押し付けられたときに発生する軸方向の分力が付勢力になり、この付勢力によって、第2ボールと一体的にドグクラッチ部が軸方向に移動して前進用ギヤ又は後進用ギヤに押し付けられながら噛み合い、駆動部側の動力が前進用ギヤ又は後進用ギヤからドグクラッチ部を介してプロペラシャフトに伝わり、プロペラが駆動される。
ドグクラッチ部が、前進用ギヤ又は後進用ギヤに軸方向に押し付けられると、ドグクラッチ部の歯部(又は凹部)と、このクラッチ部の歯部(又は凹部)に噛み合う前進用ギヤ又は後進用ギヤの凹部(歯部)との周方向の相対移動が発生しにくくなり、歯部と凹部とが周方向に当たりにくくなって、打音が発生しにくくなる。
請求項1に係る発明では、クラッチディテント構造が、ドグクラッチ部と一体的に移動するボールと、このボールを所定位置に保持するためにプロペラシャフト側に設けられたボール保持部と、このボール保持部にボールを押し付ける付勢部材とを備え、ボールは、向かい合う2つの第1ボールと、この第1ボール間に配置された2つの第2ボールとからなり、付勢部材は、第1ボールを近接する方向に付勢する2つの圧縮コイルバネであり、ボール保持部は、第2ボールを保持する部材であり、ボール保持部は、第2ボールをニュートラル位置に保持する窪み部と、この窪み部の一側方に第2ボール前進位置方向に押し出し、且つ前進位置に保持するために設けられた前傾斜部と、窪み部の他側方に第2ボール後進位置方向に押し出し、且つ後進位置に保持するために設けられた後傾斜部とを備え、第2ボールが窪み部に位置する際には、ドグクラッチ部により動力が遮断され、第2ボールが前傾斜部に位置する際には、第2ボール圧縮コイルバネにより前傾斜部に押し付けられたときにこの第2ボールに発生する軸方向の付勢力によってドグクラッチ部が前進用ギヤに押し付けられながら噛み合い、第2ボールが後傾斜部に位置する際には、第2ボールが圧縮コイルバネにより後傾斜部に押し付けられたときに第2ボールに発生する軸方向の付勢力によってドグクラッチ部が後進用ギヤに押し付けられながら噛み合うので、特別な構造を採用することなく、前・後傾斜部にボールを位置させることで、ドグクラッチ部を前進用ギヤ又は後進用ギヤに押し付け、ドグクラッチ部と前進用ギヤ、ドグクラッチ部と後進用ギヤとの間で発生する騒音を、簡単な構造によりコストアップ、重量増を抑えながら低減することができる。
本発明に係る船外機のクラッチディテント構造を示す動力伝達経路の要部断面図である。 本発明に係るクラッチディテント構造を示す要部断面図である。 本発明に係るクラッチディテント構造のボール保持部を示す断面図である。 本発明に係るクラッチディテント構造の作用を示す第1作用図である。 本発明に係るクラッチディテント構造の作用を示す第2作用図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、説明中の左、右、前、後は船体に乗車した運転者を基準にした向きを示している。また、図面は符号の向きに見るものとする。
本発明の実施例を説明する。
図1に示すように、船外機の下部を構成するギヤケース10は、船外機の上部に配置されたエンジンから船外機の下部後部に配置されたプロペラへ動力を伝達する動力伝達機構11を内蔵している。図中に示す矢印(FRONT)はギヤケース10を含む船外機の前方(船体の前方)を示している(以下同じ。)。
動力伝達機構11は、ギヤケース10に上下に延びるように且つ回転自在に取付けられた駆動軸13と、この駆動軸13の下端に取付けられた駆動用ベベルギヤ14と、ギヤケース10側に回転自在に取付けられるとともに駆動用ベベルギヤ14に噛み合うフォワードベベルギヤ16及びリバースベベルギヤ17と、ギヤケース10内に設けられたプロペラシャフトホルダ18及びフォワードベベルギヤ16に回転自在に支持され且つ前後に延びるように配置されたプロペラシャフト21と、上記のフォワードベベルギヤ16及びリバースベベルギヤ17のそれぞれの間に配置されるとともにプロペラシャフト21にスプライン結合されて軸方向移動自在に取付けられたドグクラッチ部22とからなる。
駆動軸13は、ギヤケース10に開けられた縦穴10aに複列のテーパローラベアリング25及びニードルベアリング26で回転自在に取付けられている。
フォワードベベルギヤ16は、ギヤケース10に開けられた横穴10b(詳しくは、横穴10bの前部穴10c)にテーパローラベアリング27を介して回転自在に取付けられている。
リバースベベルギヤ17は、ギヤケース10の横穴10b(詳しくは、後部穴10d)に嵌合されたプロペラシャフトホルダ18の端部に複列のアンギュラボールベアリング28を介して回転自在に支持されている。
プロペラシャフトホルダ18は、中空部18aにニードルベアリング(不図示)が取付けられ、このニードルベアリングを介してプロペラシャフト21の一端部側が回転自在に支持されている。
プロペラシャフト21は、上記したプロペラシャフトホルダ18側のニードルベアリングと、フォワードベベルギヤ16の内周面に取付けられたニードルベアリング19とを介して回転自在に取付けられている。
プロペラシャフト21の前端部には、船体の前進、後進及び停止、即ち、プロペラの正回転、逆回転及び停止を切り換えるシフト機構31が付設されている。
シフト機構31は、ギヤケース10に回動自在に取付けられるとともに上下方向に延びるシフトロッド33と、このシフトロッド33の下端部に連結されたシフト片34と、このシフト片34に前部連結ピン36を介して連結されるとともにプロペラシャフト21の後端部内に挿入され且つ前端部が後部連結ピン37を介してドグクラッチ部22に連結されたシフトスライダ38と、このシフトスライダ38及びドグクラッチ部22を各シフト位置に保持するディテント機構41とからなる。
シフトロッド33は、下端部に軸直角方向に延びるアーム部(不図示)を備え、このアーム部の先端に設けられたピンがシフト片34の溝部34aに係合している。
従って、シフト操作に伴ってシフトロッド33を回動させると、アーム部及びピンを介してシフト片34が軸方向に移動し、これによってシフトスライダ38及びドグクラッチ部22が軸方向に移動する。
図2に示すように、フォワードベベルギヤ16は、ドグクラッチ部22側の面にフォワード側歯部16aを備え、リバースベベルギヤ17は、ドグクラッチ部22側の面にリバース側歯部17aを備える。
プロペラシャフト21は、端部に、小径部21aと、この小径部21aよりも外形寸法が大きいおすスプライン21bとが形成され、このおすスプライン21bを貫通するように軸方向に長い長穴21cが開けられ、端面21dにシフトスライダ38が移動自在に挿入されるスライダ挿入穴21eが開けられ、このスライダ挿入穴21eの開口側にスライダ挿入穴21eよりも内径の大きい端部大径穴21fが開けられ、この端部大径穴21fにボール保持部材43が圧入されている。
ドグクラッチ部22は、プロペラシャフト21のおすスプライン21bに結合するめすスプライン22aと、後部連結ピン37を通す後部ピン挿入穴22b,22cと、フォワードベベルギヤ16のフォワード側歯部16aに噛み合うクラッチ側歯部22dと、リバースベベルギヤ17のリバース側歯部17aに噛み合うクラッチ側歯部22eとを備える。
後部ピン挿入穴22b,22cに通された後部連結ピン37は、プロペラシャフト21の長穴21cに通されるとともに、シフトスライダ38を貫通している。なお、符号45はドグクラッチ部22から後部連結ピン37が抜けるのを防止するピン抜け止め用リングである。
ディテント機構41は、シフトスライダ38内に開けられたスライダ穴38a内に一端がそれぞれ止め輪51で位置決めされた圧縮コイルばね52,52と、これらの圧縮コイルばね52,52の他端に当てられた第1ボール53,53と、これらの第1ボール53,53に当てられるとともにシフトスライダ38の外周面側とスライダ穴38aとを貫通する貫通穴38b、38b内に配置された第2ボール54,54と、これらの第2ボール54,54を所定位置(後述する3カ所)に保持するボール保持部材43とからなる。
ボール保持部材43は、内周面に、環状の窪み部43aと、この窪み部43aの前後に設けられた前テーパ部43b及び後テーパ部43cとが形成され、図2では、第2ボール54,54は、圧縮コイルばね52,52bの弾性力により第1ボール53,53を介して上下方向に付勢されて、窪み部43aに保持された状態にある。
この状態では、ドグクラッチ部22は、フォワードベベルギヤ16、リバースベベルギヤ17のどちらとも噛み合っていないから、駆動部側の動力はプロペラシャフト21に伝達されない。
図3に示すように、ボール保持部材43は、筒部43eと、この筒部43eの一端に一体に形成されたフランジ43fとからなる。
筒部43eは、内周面43gに、前後のテーパ面43j,43k及びこれらのテーパ面43j,43kの間に設けられた底部内周面43mからなる環状の窪み部43aと、この窪み部43aの前端から前方にいくにつれて内径が次第に大きくなるように形成された前テーパ部43bと、窪み部43aの後端から後方にいくにつれて内径が次第に大きくなるように形成された後テーパ部43cとが形成されている。なお、符号43pはフランジ43fの内側に形成された面取り部、43qは面取り部43pと前テーパ部43bとの間に形成された前側内周面、43rは後テーパ面43cの後方に形成された後側内周面である。
以上に述べたディテント機構41の作用を次に説明する。
図4において、第2ボール54が窪み部43aから、例えば、前テーパ部43bに移動すると、第2ボール54には、圧縮コイルばね52,52(図2参照)から第1ボール53,53(図2参照)を介して伝わる弾性力F1が半径方向外側(図の下方)に作用する。
この弾性力F1の分力がF2及びF3であり、分力F2は前テーパ部43bに垂直に作用し、分力F3は前テーパ部43bに沿って作用する。従って、第2ボール54は分力F3によって前テーパ部43bを前側に転がろうとする。この分力F3の軸方向成分はF4であり、この成分F4は、第2ボール54を前方に押し出す力(押し付け力)となる。
上記の作用は、第2ボール54が後テーパ部43c上に位置していても同様である。
図5(a)に示すように、図2の状態から、白抜き矢印で示すように、シフト片34を前方に移動させ、シフトスライダ38を前方に移動させると、シフトスライダ38に後部連結ピン37を介して連結されたドグクラッチ部22も前方に移動し、ドグクラッチ部22のクラッチ側歯部22dがフォワードベベルギヤ16のフォワード側歯部16aに噛み合う。
第2ボール54は、図中に「移動範囲」として示す通り、前テーパ部43bと前側内周面43qとの境より窪み部43a寄りの位置から、後テーパ部43cと後側内周面43rとの境より窪み部43a寄りの位置までが移動範囲となる。
更に、シフトスライダ38と共に第2ボール54,54が窪み部43aから前テーパ部43bに移動する。この状態が、船体を前進させるような回転をプロペラに与える前進シフト位置を示している。
この結果、図4で説明したように、第2ボール54に前方へ向かう押し付け力が発生し、この押し付け力が、図5(a)に示す第2ボール54からシフトスライダ38及び後部連結ピン37を介してドグクラッチ部22に伝わり、ドグクラッチ部22のクラッチ側歯部22dがフォワードベベルギヤ16のフォワード側歯部16aに押し付けられながら噛み合う。
従って、クラッチ側歯部22dとフォワード側歯部16aとに回転方向のクリアランスが存在する場合でも、このクリアランスが駆動力でゼロになった後は、クラッチ側歯部22dとフォワード側歯部16aとが噛み合った状態では、回転変動時の変動トルクでは相対回転しにくくなるので、例えば、駆動軸13(図1参照)側からフォワードベベルギヤ16に伝わる回転に回転変動が生じていても、クラッチ側歯部22dとフォワード側歯部16aとが周方向に当たりにくくなり、クラッチ側歯部22dとフォワード側歯部16aとの打音が発生しにくくなる。
図5(b)に示すように、図2の状態から、白抜き矢印で示すように、シフト片34を後方に移動させ、シフトスライダ38を後方に移動させると、シフトスライダ38に後部連結ピン37を介して連結されたドグクラッチ部22も後方に移動し、ドグクラッチ部22のクラッチ側歯部22eがリバースベベルギヤ17のリバース側歯部17aに噛み合う。
更に、シフトスライダ38と共に第2ボール54,54が窪み部43aから後テーパ部43cに移動する。この状態が、船体を後進させるような回転をプロペラに与える後進シフト位置を示している。
この結果、図5(a)で説明した作用と同様に、ドグクラッチ部22のクラッチ側歯部22eがリバースベベルギヤ17のリバース側歯部17aに押し付けられながら噛み合うため、クラッチ側歯部22eとリバース側歯部17aとの打音が発生しにくくなる。
上記の図1、図2に示したように、船外機の駆動部からプロペラへ動力を伝達するプロペラシャフト21の途中にドグクラッチ部22が軸方向移動可能に設けられ、このドグクラッチ部22の両側に前進用ギヤとしてのフォワードベベルギヤ16と後進用ギヤとしてのリバースベベルギヤ17とが回転可能に設けられ、ドグクラッチ部22が軸方向に移動して、これらのフォワードベベルギヤ16又はリバースベベルギヤ17に噛み合う前進位置又は後進位置に、あるいはフォワードベベルギヤ16及びリバースベベルギヤ17に噛み合わないニュートラル位置に保持されるクラッチディテント構造において、クラッチディテント構造が、ドグクラッチ部22と一体的に移動するボールとしての第2ボール54と、この第2ボール54を所定位置に保持するためにプロペラシャフト21側に設けられたボール保持部としてのボール保持部材43と、このボール保持部材43に第2ボール54を押し付ける付勢部材としての圧縮コイルばね52とを備え、ボール保持部材43が、第2ボール54をニュートラル位置に保持する窪み部43aと、この窪み部43aの一側方に第2ボール54を前進位置に保持するために設けられた前傾斜部としての前テーパ部43bと、窪み部43aの他側方に第2ボール54を後進位置に保持するために設けられた後傾斜部としての後テーパ部43cとを備え、第2ボール54が窪み部43aに位置する際には、ドグクラッチ部22により動力が遮断され、第2ボール54が前テーパ部43bに位置する際には、第2ボール54が圧縮コイルばね52により前テーパ部43bに押し付けられたときに第2ボール54に発生する軸方向の付勢力によってドグクラッチ部22がフォワードベベルギヤ16に押し付けられながら噛み合い、第2ボール54が後テーパ部43cに位置する際には、第2ボール54が圧縮コイルばね52により後テーパ部43cに押し付けられたときに第2ボール54に発生する軸方向の付勢力によってドグクラッチ部22がリバースベベルギヤ17に押し付けられながら噛み合うので、特別な構造を採用することなく、前・後テーパ部43b,43cに第2ボール54を位置させることで、ドグクラッチ部22をフォワードベベルギヤ16又はリバースベベルギヤ17に押し付け、ドグクラッチ部22とフォワードベベルギヤ16との間、ドグクラッチ部22とリバースベベルギヤ17との間で発生する騒音を、簡単な構造によりコストアップ、重量増を抑えながら低減することができる。
本発明のクラッチディテント構造は、船外機に好適である。
16…前進用ギヤ(フォワードベベルギヤ)、17…後進用ギヤ(リバースベベルギヤ)、21…プロペラシャフト、22…ドグクラッチ部、41…ディテント機構、43…ボール保持部(ボール保持部材)、43a…窪み部、43b…前傾斜部(前テーパ部)、43c…後傾斜部(後テーパ部)、52…付勢部材(圧縮コイルばね)、53…第1ボール、54…ボール(第2ボール)。

Claims (1)

  1. 船外機の駆動部からプロペラへ動力を伝達するプロペラシャフト(21)の途中にドグクラッチ部(22)が軸方向移動可能に設けられ、このドグクラッチ部(22)の両側に前進用ギヤ(16)と後進用ギヤ(17)とが回転可能に設けられ、前記ドグクラッチ(22)が軸方向に移動して、これらの前進用ギヤ(16)又は後進用ギヤ(17)にかみ合う前進位置又は後進位置に、あるいは前進用ギヤ(16)及び後進用ギヤ(17)に噛み合わないニュートラル位置に保持されるクラッチディテント構造において、
    前記クラッチディテント構造は、前記ドグクラッチ部(22)と一体的に移動するボールと、このボールを所定位置に保持するために前記プロペラシャフト(21)側に設けられたボール保持部(43)と、このボール保持部(43)に前記ボールを押し付ける付勢部材とを備え、
    前記ボールは、向かい合う2つの第1ボール(53,53)と、この第1ボール(53,53)間に配置された2つの第2ボール(54,54)とからなり、前記付勢部材は、前記第1ボール(53,53)を近接する方向に付勢する2つの圧縮コイルバネ(52,52)であり、前記ボール保持部(43)は、前記第2ボール(54,54)を保持する部材であり、
    前記ボール保持部(43)は、前記第2ボール(54,54)を前記ニュートラル位置に保持する窪み部(43a)と、この窪み部(43a)の一側方に前記第2ボール(54,54)を前記前進位置方向に押し出し、且つ前進位置に保持するために設けられた前傾斜部(43b)と、前記窪み部(43a)の他側方に前記第2ボール(54,54)を前記後進位置方向に押し出し、且つ後進位置に保持するために設けられた後傾斜部(43c)とを備え、
    前記第2ボール(54,54)が前記窪み部(43a)に位置する際には、前記ドグクラッチ部(22)により動力が遮断され、
    前記第2ボール(54,54)が前傾斜部(43b)に位置する際には、前記第2ボール(54,54)が前記圧縮コイルバネ(52,52)により前傾斜部(43b)に押し付けられたときにこの第2ボール(54,54)に発生する軸方向の付勢力によって前記ドグクラッチ部(22)が前記前進用ギヤ(16)に押し付けられながら噛み合い、
    前記第2ボール(54,54)が後傾斜部(43c)に位置する際には、前記第2ボール(54,54)が前記圧縮コイルバネ(52,52)により後傾斜部(43c)に押し付けられたときに第2ボール(54,54)に発生する軸方向の付勢力によって前記ドグクラッチ部(22)が後進用ギヤ(17)に押し付けられながら噛み合う、
    ことを特徴とする船外機のクラッチディテント構造。
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