JP5319435B2 - 光反射板用白色フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、光源の反射板として用いられる光反射板用白色フィルムに関する。
液晶表示装置のバックライトユニットには、表示装置の背面に光源を置くバックライト方式と、側面に光源を置くサイドライト方式があり、いずれの方式においても光源からの光が画面の背面へ逃げるのを防ぐために背面に反射板が設置される。この反射板には、高い反射率を備えることが要求される。この反射板として、フィルムの内部に微細な気泡を含有するポリエステルの白色フィルムが用いられている。
特開昭63−62104号公報 特公平8−16175号公報 特開2000−37835号公報 特開2005―125700号公報 特開2004−50479号公報
このポリエステルの白色フィルムを高い生産性で生産するためには、ポリマーペレットとポリマー中に無機粒子を高い濃度で含有するマスターペレットとを混合して適切な粒子濃度に調整して用いるが、無機粒子を高い濃度で含有するマスターペレット中で無機粒子を適切に分散させるためにはポリマーとして共重合ポリエステルを用いることが好ましい。
高い反射率を得るためには、フィルム中に多数の微細なボイドを形成すればよく、このためには十分な延伸応力がボイドを形成される層に掛かることが必要であるが、支持層の共重合ポリエステルが共重合成分をある程度以上の比率で含有すると、ボイドを形成される層にかかる延伸応力を高くすることができず、所望の反射率を得ることができない。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決することを目的になされたものである。本発明は、フィルムの製造にあたり、ポリマーペレットとポリマー中に無機粒子を高い濃度で含有するマスターペレットとを混合して適切な粒子濃度に調整することのできるマスターバッチ法で原料組成物を供給して製造することのできるフィルムありながら、実用上十分な可視光領域の反射性能を備え、延伸性の良好な光反射板用白色フィルムを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、高ボイド層およびその両面に設けられた支持層からなる白色フィルムであり、高ボイド層がボイド形成物質52〜60重量%およびイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート48〜40重量%からなり、フィルム全体厚み100%に対して80〜95%の厚みを有し、支持層が不活性粒子0.1〜10重量%およびイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート99.9〜90重量%からなり、フィルム全体厚み100%に対して20〜5%の厚みを有し、支持層のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートに含まれるイソフタル酸成分が0.1〜2.9モル%であり、支持層の面配向係数(Ns)が0.110〜0.145であり、フィルムの総厚みが175〜300μmであることを特徴とする光反射板用白色フィルムである。
本発明によれば、フィルムの製造にあたり、ポリマーペレットとポリマー中に無機粒子を高い濃度で含有するマスターペレットとを混合して適切な粒子濃度に調整することのできるマスターバッチ法で原料組成物を供給して製造することのできるフィルムありながら、実用上十分な可視光領域の反射性能を備え、延伸性の良好な光反射板用白色フィルムを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光反射版用白色フィルムは、高ボイド層およびその両面に設けられた支持層からなる。
[高ボイド層]
高ボイド層はポリエステル組成物からなり、このポリエステル組成物は、ボイド形成物質52〜60重量%およびイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート48〜40重量%からなる。
高ボイド層のポリエステル組成物のボイド形成物質が52重量%未満であると十分な反射率および輝度を得ることができない。60重量%を超えると安定した製膜ができない。
高ボイド層は、フィルム全体厚み100%に対して80〜95%の厚み割合である。高ボイド層の厚み割合が95%を超えると安定した製膜ができず、80%未満であると十分な反射率と輝度を得ることができない。
本発明の光反射板用白色フィルムでは、延伸時に、高ボイド層のボイド形成物質と共重合ポリエチレンテレフタレートとの界面で剥離が起こり、高ボイド層に多数の微細なボイドが形成される。高ボイド層のボイド体積率は、好ましくは30〜80%、さらに好ましくは35〜75%、特に好ましくは40〜70%である。この範囲であれば高い反射率を備えながら強度を維持した高ボイド層を得ることができる。
[ボイド形成物質]
高ボイド層のボイド形成物質としては、無機粒子、有機粒子のいずれも用いることができる。無機粒子としては、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、二酸化珪素、酸化チタンの粒子を例示することができる。有機粒子としては、シリコーン、アクリルの粒子を例示することができる。ボイド形成物質は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
高い反射性や耐熱性を得ることができることから、ボイド形成物質としては、無機粒子を用いることが好ましく、なかでもポリエステルポリマー中に安定して分散させることができ、製膜性がよく、かつ良好な反射率を得ることができることから、硫酸バリウム粒子が特に好ましい。
[高ボイド層のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート]
高ボイド層のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートにおけるイソフタル酸共重合量は、好ましくは6〜18モル%、さらに好ましくは8〜16モル%である。この範囲の共重合量であることで、良好な製膜性で高い反射率のフィルムを得ることができる。
[支持層]
支持層はポリエステル組成物からなり、このポリエステル組成物は、不活性粒子0.1〜10重量%およびイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート99.9〜90重量%のポリエステル組成物からなる。支持層のポリエステル組成物の不活性粒子が0.1重量%未満であると十分な滑り性を得ることができず、またエッジライト型のバックライトユニットに組み込んだ場合に導光板との貼り付きが生じる。10重量%を超えると高ボイド層を支える支持層としての強度を保つことができず、フィルムの破断に繋がる。
[不活性粒子]
支持層の不活性粒子の平均粒径は、好ましくは0.1〜5μm、さらに好ましくは0.5〜3μm、特に好ましくは0.6〜2μmである。0.1μm未満であると粒子の凝集が生じ易く好ましくなく、5μmを超えると粗大突起となりフィルム破断に繋がることがあり好ましくない。
支持層の不活性粒子としては、無機物質の粒子を用いることができ、例えば、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、二酸化珪素、酸化チタンの粒子を例示することができる。不活性粒子の平均粒径は、例えば0.3〜3μmである。
支持層の不活性粒子は、高ボイド層のボイド形成物質として用いることのできる無機粒子と同じ材質であってもよく、同じ平均粒径であってもよい。
[支持層のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート]
支持層のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートに含まれるイソフタル酸成分は0.1〜2.9モル%、好ましくは0.1〜2.5モル%である。0.1モル%未満であると無機粒子の分散性が悪化する。2.9モル%を超えると寸法安定性が不足し、また高ボイド層に十分なボイドを形成させるのに必要な延伸応力が掛からず、十分な反射率が得られない。
[支持層の面配向係数]
支持層の面配向係数(Ns)は0.110〜0.150、好ましくは0.115〜0.145の範囲である。0.110未満であると十分な延伸応力が掛からずに所望の反射率が得られず、0.150を超えると安定した製膜性が得られない。
支持層の面配向係数は下記式で表わされる。
Ns=(nMD+nTD)/2−nZ
[厚み]
本発明の光反射板用白色フィルムの総厚みは175〜300μm、好ましくは180〜280μmである。175μm未満であると反射率が低下する。300μmを超えるとこれ以上厚くしても反射率の上昇が望めず、また安定した製膜性が得られない。
高ボイド層の厚み割合は、高ボイド層および支持層の合計厚み100%に対して80〜95%、好ましくは82〜93%である。そして、支持層の厚み割合は、高ボイド層および支持層の合計厚み100%に対して5〜20%、好ましくは7〜18%である。高ボイド層および支持層の厚みがこの範囲の厚みであると良好な反射率と製膜時の良好な延伸性を得ることができる。なお、支持の厚みは、支持層の厚みの合計厚みである。
[平均反射率]
本発明の光反射板用白色フィルムは、少なくとも一方の表面の反射率が、波長400〜700nmの平均反射率で98.6%以上、さらに好ましくは98.7%以上である。反射率が98.6%未満であるとバックライトユニットに組み込んだときに十分な輝度を得ることができない。
[熱収縮率]
本発明の光反射板用白色フィルムは、85℃の熱収縮率が、直交する2方向ともに、好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.4%以下、最も好ましくは0.3%以下である。この範囲の熱収縮率であることで、バックライトユニットに反射板として用いたときに光源の熱で変形することのない、高い耐熱性を備える光反射板用白色フィルムを得ることができる。
[製造方法]
以下、本発明の光反射板用白色フィルムを製造する方法の一例を説明する。なお、ガラス転移温度をTg、融点をTmと略することがある。
高ボイド層に用いるボイド形成物質の粒子を含有するポリエステル組成物を得るためには、粒子を多量添加したマスターペレットを製造し、これらと、粒子を含有しないか少量含有するポリエステルのペレットとを混練して、所定量を含有させる方法を用いることができる。
本発明では、製膜時のフィルターとして線径15μm以下のステンレス鋼細線よりなる平均目開き10〜100μm、好ましくは平均目開き20〜50μmの不織布型フィルターを用い、ポリエステル組成物を濾過することが好ましい。この濾過を行うことにより、一般的には凝集して粗大凝集粒子となりやすい粒子の凝集を抑えて、粗大異物の少ない白色フィルムを得ることができる。
ダイから溶融したポリエステル組成物をフィードブロックを用いた同時多層押出し法により、積層未延伸シートを製造する。すなわち高ボイド層を構成するポリエステル組成物の溶融物と、支持層を構成するポリエステル組成物の溶融物とを、フィードブロックを用いて支持層/高ボイド層/支持層となるように積層し、ダイに展開して押出しを実施する。この時、フィードブロックで積層されたポリエステル組成物物は、積層された形態を維持している。
ダイより押出された未延伸シートは、キャスティングドラムで冷却固化され、未延伸フィルムとなる。この未延伸フィルムをロール加熱、赤外線加熱等で加熱し、縦方向に延伸して縦延伸フィルムを得る。この延伸は、2個以上のロールの周速差を利用して行うのが好ましい。
延伸温度は、ポリエステルのTg以上の温度、好ましくはTg〜(Tg+70℃)の温度範囲とする。縦延伸の倍率は2.5〜3.2倍、好ましくは2.6〜3.1倍とする。2.5倍未満であるとフィルムの厚み斑が悪くなり、また高ボイド層に十分なボイドを形成するのに必要な延伸応力が掛からず、十分な反射率が得られない、3.2倍を超えると製膜中に破断が発生し易くなる。
縦延伸後のフィルムは、続いて、横延伸、熱固定、熱弛緩の処理を順次施して二軸配向フィルムとするが、これら処理はフィルムを走行させながら行う。横延伸の処理はポリエステルのTgより高い温度から始め、(Tg+5℃)〜(Tg+70℃)の温度まで昇温しながら行う。横延伸過程での昇温は連続的でも段階的(逐次的)でもよいが、通常逐次的に昇温する。例えばテンターの横延伸ゾーンをフィルム走行方向に沿って複数に分け、ゾーン毎に所定温度の加熱媒体を流すことで昇温する。横延伸の倍率は、好ましくは3.0〜4.0倍、さらに好ましくは3.1〜3.9倍である。3.0倍未満とするとフィルムの厚み斑が悪くるため好ましくなく、4.0倍を超えると製膜中に破断が発生し易くなり好ましくない。
横延伸後のフィルムは両端を把持したまま(Tm−20℃)〜(Tm−100℃)で定幅または10%以下の幅減少下で熱処理して熱収縮率を低下させるのがよい。これより高い温度であるとフィルムの平面性が悪くなり、厚み斑が大きくなり好ましくない。また、熱処理温度が(Tm−100℃)より低いと熱収縮率が大きくなることがある。また、熱固定後フィルム温度を常温に戻す過程で把持しているフィルムの両端を切り落し、フィルム縦方向の引き取り速度を調整し、縦方向に弛緩させることができる。弛緩させる手段としてはテンター出側のロール群の速度を調整する。弛緩させる割合として、テンターのフィルムライン速度に対してロール群の速度ダウンを行い、好ましくは0.1〜1.5%、さらに好ましくは0.2〜1.2%、特に好ましくは0.3〜1.0%の速度ダウンを実施してフィルムを弛緩(この値を「弛緩率」という)して、弛緩率をコントロールすることによって縦方向の熱収縮率を調整する。また、フィルム横方向は両端を切り落すまでの過程で幅減少させて、所望の熱収縮率を得ることもできる。
ここでは、フィルムを逐次二軸延伸法によって延伸する場合を例に詳細に説明したが、逐次二軸延伸法、同時二軸延伸法のいずれの方法で延伸してもよい。
以下、実施例により本発明を詳述する。なお、測定、評価は以下の方法で行った。
(1)フィルム総厚み
フィルムサンプルをスピンドル検出器(安立電気(株)製K107C)にはさみ、デジタル差動電子マイクロメーター(安立電気(株)製K351)にて、異なる位置で厚みを10点測定し、平均値を求めフィルム総厚みとした。
(2)各層の厚み
フィルムサンプルを長手方向2mm、幅方向2cmに切り出し、包埋カプセルに固定後、エポキシ樹脂(リファインテック(株)製エポマウント)にて包埋した。包埋されたサンプルをミクロトーム(LEICA製ULTRACUT UCT)で幅方向に垂直に切断、5nm厚の薄膜切片にした。光学顕微鏡を用いて観察撮影し、写真から各層の厚み比を測定し、フィルム全体の厚みから計算して、各層の厚みを求めた。
(3)ガラス転移点(Tg)、融点(Tm)
サンプル約20mgを測定用のアルミニウム製パンに封入して示差走査熱量測定装置(TA Instruments社製、2100 DSC)に装着し、25℃から20℃/分の速度で290℃まで昇温させ、290℃で3分間保持した後取り出し、直ちに氷の上に移して急冷した。このパンを再度、示差走査熱量測定装置に装着し、25℃から20℃/分の速度で昇温させてTg(℃)およびTm(℃)を測定した。
(4)延伸性
縦方向2.5〜3.2倍、横方向3.0〜4.0倍に延伸してフィルムを製膜し、この際に安定して製膜できるか否かを観察し、下記基準で評価した。
◎: 4時間以上安定して製膜できる
○: 1時間以上4時間未満の間に切断が発生するが、比較的安定して製膜できる
×: 1時間未満に切断が発生し、安定して製膜ができない
(5)反射率
島津製作所(株)製分光光度計UV−3101PCを用い、JIS−K7105測定法Bに従って全光線反射率を求めた。測定条件は、スキャン速度200nm/秒、スリット幅20nm、サンプリングピッチ2.0nmとし、標準白色板は硫酸バリウムを用いた。波長400nm〜700nmでの光線反射率を、その波長範囲内で平均して全光線反射率とした。フィルムの構成が高ボイド層A/支持層Bの2層の場合、高ボイド層A側から測定を行った。
(6)面配向係数(Ns
メトリコン社製レーザー屈折計(モデル2010プリズムカプラ−)を用いて、1枚のサンプルフィルムを内蔵圧力計40目盛の圧力で挟み、波長633nmのレーザー光にて測定を行い、スペクトラムチャートを得た。得られたスペクトラムチャート上で、検知器出力が急激に低下する点を読み取り、この値を屈折率とした。支持層の縦方向屈折率(nMD)、横方向屈折率(nTD)および厚み方向屈折率(nZ)を読み取り、以下の式を用いて面配向係数(Ns)を算出した。
Ns=(nMD+nTD)/2−nZ
(7)光沢度(60°)
JIS規格Z8741に準拠し、日本電色工業(株)製のグロスメーター「VGS−SENSOR」を用いて測定した。入射角、受光角ともに60°にて、3層フィルムの場合はフィルムの片面ずつN=5測定しそれぞれの面の平均値を、2層フィルムの場合は高ボイド層面のみをN=5測定した平均値をそれぞれ用いた。
(8)平均粒径
粒度分布計(堀場製作所製LA−950)にて、粒子の粒度分布を求め、d50での粒子径を平均粒径とした。
(9)ボイド体積率
高ボイド層のポリマーの密度および無機粒子の密度と、高ボイド層におけるこれらの配合比率から、高ボイド層にボイドがない場合の高ボイド層の計算上の密度を求めた。この計算で用いた密度は、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートが1.39g/cm、硫酸バリウム粒子が4.5g/cmである。他方、積層フィルムから高ボイド層のみを分離し、単位体積当たりの重量を計り、高ボイド層の実密度を求めた。ボイド体積率を下記式で算出した。
ボイド体積率(%)=(1−実密度/ボイドがない場合の計算上の密度)×100
[実施例1]
テレフタル酸ジメチル132重量部、イソフタル酸ジメチル18重量部(ポリエステルの酸成分に対して12モル%)、エチレングリコール96重量部、ジエチレングリコール3.0重量部、酢酸マンガン0.05重量部、酢酸リチウム0.012重量部を精留塔、留出コンデンサを備えたフラスコに仕込み、撹拌しながら150〜235℃に加熱しメタノールを留出させエステル交換反応を行った。メタノールが留出した後、リン酸トリメチル0.03重量部、二酸化ゲルマニウム0.04重量部を添加し、反応物を反応器に移した。ついで撹拌しながら反応器内を徐々に0.5mmHgまで減圧するとともに290℃まで昇温し重縮合反応を行った。得られた共重合ポリエステルのジエチレングリコール成分量は2.5重量%、ゲルマニウム元素量は50ppm、リチウム元素量は5ppmであった。この共重合ポリエステルのペレット、この共重合ポリエステルに表1に示す不活性粒子を60重量%の濃度となるように含有させたマスターペレット、およびポリエチレンテレフタレートのペレットを用い、これらのペレットの配合比率を調整することで、表1に示す層Aの組成物および層Bの組成物を得た。
層Aの組成物および層Bの組成物をそれぞれ280℃に加熱された2台の押出機に供給し、層Aと層BがB/A/Bとなるような3層フィードブロック装置を使用して合流させ、その積層状態を保持したままダイスよりシート状に成形した。
さらにこのシートを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムを、95℃にて加熱し長手方向(縦方向)に2.8倍で延伸し、25℃のロール群で冷却した。続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで保持しながらテンターに導き120℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向(横方向)に3.4倍に延伸した。その後テンター内で215℃の温度で熱固定を行い、その後、縦方向に0.5%、横方向に2.0%弛緩を行い、室温まで冷やして、二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムの反射板用白色フィルムとしての物性は表1に示すとおりであった。
[実施例2〜7、比較例1〜6]
層Aの組成物および層Bの組成物を表1に示すポリエステル組成および不活性粒子に変更し、さらにフィルムの層構成および製膜条件を表1記載のとおりに変更した以外は実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを作成し、評価を行った。得られたフィルムの反射板用白色フィルムとしての物性は表1に示すとおりであった。
[比較例7および8]
層Aの組成物および層Bの組成物を表1に示すポリエステル組成および不活性粒子に変更し、さらにフィルムの層構成および製膜条件を表1記載のとおりに変更し、層Aおよび層BがA/Bとなるような2層フィードブロック装置を用いて製膜した以外は実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを作成し、評価を行った。得られたフィルムの反射板用白色フィルムとしての物性は表1に示すとおりであった。
Figure 0005319435
Figure 0005319435
本発明の光反射板用白色フィルムは、液晶テレビなどの表示装置の背面に光源を置くバックライト方式の液晶表示用や照明用などの反射フィルムとして好適に用いることができる。また、本発明の光反射板用白色フィルムは、光源からの熱を受けても良好な平面性を保つことができる。

Claims (2)

  1. 高ボイド層およびその両面に設けられた支持層からなる白色フィルムであり、高ボイド層がボイド形成物質52〜60重量%およびイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート48〜40重量%からなり、フィルム全体厚み100%に対して80〜95%の厚みを有し、支持層が不活性粒子0.1〜10重量%およびイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート99.9〜90重量%からなり、フィルム全体厚み100%に対して20〜5%の厚みを有し、支持層のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートに含まれるイソフタル酸成分が0.1〜2.9モル%であり、支持層の面配向係数(Ns)が0.110〜0.145であり、フィルムの総厚みが175〜300μmであることを特徴とする光反射板用白色フィルム。
  2. 反射率が98.6%以上である、請求項1記載の光反射板用白色フィルム。
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