JP5318441B2 - ミシンの糸通し装置 - Google Patents
ミシンの糸通し装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5318441B2 JP5318441B2 JP2008078316A JP2008078316A JP5318441B2 JP 5318441 B2 JP5318441 B2 JP 5318441B2 JP 2008078316 A JP2008078316 A JP 2008078316A JP 2008078316 A JP2008078316 A JP 2008078316A JP 5318441 B2 JP5318441 B2 JP 5318441B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- threading
- thread
- sewing
- plate
- shaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D05—SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
- D05B—SEWING
- D05B87/00—Needle- or looper- threading devices
- D05B87/02—Needle- or looper- threading devices with mechanical means for moving thread through needle or looper eye
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Sewing Machines And Sewing (AREA)
Description
上記挟持部は、縫い糸を糸保持位置にガイドする糸ガイド板と、糸ガイド板との協働により糸保持を行う保持板と、保持板を糸ガイド板側に押圧するバネとを備え、保持板は糸ガイド板に対してバネに抗して回動可能に支持されている。
そして、解除レバーは、下降する昇降部材と接触して回動可能に支持されると共にその回動端部側には保持板と係合して回動を促す解除部を具備している。
これにより、糸通し時には、昇降部材が下降移動を行い、下降する昇降部材に接触して解除レバーが回動を行い、当該解除レバーの解除部が保持板に係合して当該保持板がバネに抗して回動を行う。その結果、保持板が開いて縫い糸が解放され、その後、昇降部材の下降動作によって糸通しフックが前進して縫い針の目穴を貫通し、解放された縫い糸を捕捉すると共に、後退移動を行い、糸通しフックが縫い針の目穴に縫い糸を引き込むことで糸通しが行われる。
また、従来の糸通し装置は、移動台から解除レバーを介して保持板を揺動させる構造であるため、部品点数が多く機構が複雑なため、動作不良が発生しやすく、また装置のコストが高い等の問題があった。
また、縫い糸は挟持部材に挟持された状態で保持されるため、作業者からは挟持状態を視認することが困難であり、挟持不良の発生を防止できないという問題もあった。
前記糸通しフックの後退移動時に前記縫い糸を解放することを特徴とする。
本発明の実施の形態であるミシンの糸通し装置10を図1〜図23に基づいて説明する。図1は糸通し装置10の斜視図、図2は正面図、図3は一部の構成を除いた正面図、図4は一部の構成を除いた平面図である。
糸通し装置10が搭載されるミシンは、オーバーロックとカバーステッチの縫いの両方を一台で実現可能なミシンであって五本の縫い針1〜5を備え、オーバーロック縫いに使用される二本の縫い針1,2が平面視で一列に並んで配置され、カバーステッチ縫いに使用される三本の縫い針3,4,5が平面視で一列に並んで配置される。そして、縫い針1,2と縫い針3,4,5とはその並び方向は平行だが、並び方向に直交する方向にオフセットして配置されている。また、各縫い針1〜5は一つの針棒6によって保持されている。
なお、以下の説明において、針棒6に平行な方向をZ軸方向、針棒6に垂直な方向であって縫い針1,2又は3,4,5の並び方向をX軸方向(第一の方向)、針棒6に垂直な方向であってX軸方向にも垂直な方向をY軸方向(第二の方向)とする。
糸通し装置10は、前進により縫い針1〜5の目穴に侵入すると共に後退により捕捉した縫い糸を目穴に挿通させる糸通しフック20を保持する糸通し軸11と、糸通し軸11を介して糸通しフック20の前後移動動作を付与する糸通し動作入力機構300と、縫い針1〜5を挟んで糸通しフック20の反対側となる配置で縫い糸を保持する糸保持機構50と、糸保持機構50を縫い針1〜5を挟んで糸通しフック20の反対側となる配置である糸通し位置と縫い針1〜5から離間した待機位置との間で移動可能に支持する糸保持機構支持機構60と、糸通しフック20の後退移動に合わせて糸保持機構が保持する縫い糸を解放させる糸解放機構70と、糸通し軸11をX軸方向に移動可能に支持する第一の支持機構100と、糸通し軸11をY軸方向に移動可能に支持する第二の支持機構200と、移動操作部としての移動操作レバー441への入力操作により糸通し軸11を各縫い針1〜5の配置に対応する軌跡で移動させる位置決め機構400と、各構成を支持するメインフレーム90とを備えている。
図5は糸通し軸11の下端部の拡大斜視図である。
糸通し軸11は、図1乃至図2に示すように丸棒状であって針棒6の近傍で当該針棒6と平行にZ軸方向に沿って配設されている。
糸通し軸11の下端部にはフック保持アーム21を介して糸通しフック20が装備されている。フック保持アーム21は、糸通し軸11を中心とする円の半径方向であってなお且つ下方に延出されている。
糸通しフック20は、フック保持アーム21の先端部に装備され、糸通し軸11を中心とする円の接線方向に向かって延出装備されている。そして、糸通しフック20は、糸通し軸11を中心とした円周上において接線方向を向いて配設されていることから、糸通し軸11の正回転によりその先端部を前に向けて前進し、逆回転により後退する。
さらに、糸通しフック20は、その先端部に鈎状の返しが形成されており、前進時にその先端部からいずれかの縫い針1〜5の目穴に挿入されると共にその先端部の返しにより縫い糸を捕捉し、後退時に捕捉した縫い糸を目穴に引き込んで糸通しを実行する。
さらに、各案内板22,23には、糸通しフック20の延出方向に沿って、糸通しフック20よりも若干低い位置に縫い糸案内用の切り欠きが形成されており、前進移動時に縫い糸を適正な高さに導いて糸通しフック20に捕捉させることを可能としている。
図6はメインフレーム90、第一の支持機構100及び第二の支持機構200の相互間の支持構造を簡略的に示した斜視図である。
メインフレーム90は、図1、図4及び図6に示すように、板金加工により形成された構造体であり、図示しないミシンフレームに固定装備されている。かかるメインフレーム90は、ほぼ平面状の背面板91及び正面枠体92とを固定連結して構成されている。
背面板91はその平板面がX−Z平面に沿うようにミシンフレームに固定支持され、その背面側において、位置決め機構400の主要な構成を保持している。
正面枠体92は、背面板91の正面側に密接するX−Z平面に沿った板状体であり、そのミシン正面側となる領域には、第二の支持機構200が配置され、さらにそのミシン正面側には第一の支持機構100が配置されている。
第二の支持機構200は、図4及び図6に示すように、板金加工により形成された略平板状の構造体であり、メインフレーム90に対してY軸方向に移動可能に支持された第二枠体201と、当該第二枠体201の背面からY軸方向に沿って立設された一対のガイド軸202と、メインフレーム90に設けられ、ガイド軸202を挿入支持する一対の筒状支持部203とを備えている。
つまり、第二の支持機構200は、第二枠体201が支持する全ての構成をY軸方向に移動可能としている。
さらに、第二枠体201の背面には背面側に延出されたブラケット状の動作伝達アーム206がY軸方向に沿って立設されている。かかる動作伝達アーム206は、メインフレーム90に設けられた貫通穴90aを通じて背面板91の背面側まで延びており、その先端部は後述する位置決め機構400と連結されている。
つまり、第二枠体201はかかる動作伝達アーム206からY軸方向に沿って移動力が入力される。
第一の支持機構100は、図3,図4及び図6に示すように、第二の支持機構200の第二枠体201に対してX軸方向に移動可能に支持された第一枠体101と、当該第一枠体101を第二枠体201に対してX軸方向に移動可能に連結する一対のガイド軸102と、第二枠体201に設けられ、ガイド軸102を支持する二対の支持アーム部103とを備えている。
つまり、第一枠体101はかかる動作伝達ブラケット109からX軸方向に沿って移動力が入力される。
位置決め機構400について図4,7,8,9,10に基づいて説明する。図7は糸通し装置の図1とは異なる方向から見た斜視図、図8は一部省略した糸通し装置の背面図、図9は移動操作レバー441の段階切り替え部410を右側から見た側面図、図10は各カム421,431を展開して段階切り替え位置を示した説明図である。
位置決め機構400は、各構成が主にメインフレーム90の背面板91の背面側に支持されている。
位置決め機構400は、各縫い針1〜5への糸通し軸11の位置切替操作を順次入力する441操作入力部440と、各縫い針1〜5ごとの段階的な切り替え操作を行うために移動操作レバー441の回転動作を間欠的に区切る段階切り替え部410と、操作入力部440の移動操作レバー441の入力操作により糸通し軸11にX軸方向に沿った移動動作を付与する第一のカム機構420と、移動操作レバー441の入力操作により糸通し軸11にY軸方向に沿った移動動作を付与する第二のカム機構430とを備えている。
操作入力部440は、背面板91の背面側上部においてX軸方向に沿って回転可能に支持された第一の回転支軸442と、当該第一の回転支軸442の一端部(左端部)に固定装備された選択操作レバー441と、第一の回転支軸442の他端部(右端部)に固定装備された主動歯車443と、後述する第一のカム機構420の第二の回転支軸422に固定装備された受動歯車444とを備えている。
上記選択操作切り替えレバー441は、一部直線状に切り欠かれた円板の半径方向外側に向かって棒状に延びるレバー部441aを備えており、円板の中心位置で第一の回転支軸441に固定されている。
さらに、主動歯車443は、受動歯車444に噛合している。この主動歯車443は、第一の回転支軸442に固定装備されており、選択操作レバー441に回動操作が加えられると、従動歯車444を介して第二の回転支軸433に回転トルクを伝達し、第一のカム機構420を動作させるようになっている。
上記構成では、選択操作切り替えレバー441をミシンフレームにおける右方寄り且つ後方(背面側)寄りに配置し、レバー部441aをミシンカバーの背面側(後面側)から突出するように配置している。
板バネ417は先端部に係合突起が形成されており、当該係合突起が回転体411を押圧するように付勢させた状態で背面板91に取付られている。このため移動操作レバー441を回動させると、外周に設けられた各係止凹部412〜416に順番に係合突起が侵入し、そのたびに回動を規制する。つまり、回動操作が間欠的に行われる。なお、各係止凹部412〜416間での回転操作量が各縫い針1〜5間での糸通し軸11の移動に要する操作量となるように各係合凹部412〜416の角度間隔は設定されている。
第一のカム機構420は、背面板91の背面側においてX軸方向を向いた状態で回転可能に支持された第二の回転支軸422と、第二の回転支軸422と供回りするように支持された溝カムである第一のカム421(図4では図示略)と、第一のカム421の外周に形成されたカム溝421aに係合するカム従節である突起423aを備える揺動アーム423とを有している。
第一のカム421は、円筒状であって、その外周面には略螺旋状のカム溝421aが形成されている。図8はカム溝421aにおける一端部に従節突起423aが位置する状態を示しており、当該位置で糸通し軸11に支持された糸通しフック20が縫い針1に糸通し可能な配置となっている。
揺動アーム423は、その他端部に設けられた支軸423bを介して、第一枠体101に設けられた動力伝達ブラケット109に連結されている。動力伝達ブラケット109には、図4に示すように、Y軸方向に沿って長穴109aが形成されており、当該長穴109aに揺動アーム423の支軸423bが挿入されている。
そして、第一のカム421が左方から見て時計方向回りに回転すると、揺動アーム423の従節突起423aはX軸方向(右方向)に移動力が付与される。これにより、揺動アーム423の他端部は左方に移動を生じ、動力伝達ブラケット109を介して第一枠体101が左方向に移動する。また、第一のカム421が逆方向に回転すると第一枠体101は右方向に移動を生じる。
なお、動力伝達ブラケット109の長穴109aは、揺動アーム423の他端部の回動時に生じるY軸方向の変位を許容すると共に、後述する第二のカム機構430による第二枠体201のY軸方向の移動に伴う第一枠体101のY軸方向に移動を許容するためのものである。
第二のカム機構430は、揺動アーム423の揺動と共にX軸方向に沿って移動を行う直動カムである第二のカム431と、背面板91の背面側においてX軸方向を向いた状態で回転可能に支持された第三の回転支軸432と、回動支軸432に設けられて第二のカム431の直動動作を回転動作に変換して第三の回転支軸432に伝達する従節突起433と、第三の回転支軸432の回転により前述した第二枠体201に動作伝達アーム206を介してY軸方向の移動動作を付与する略L字状のリンク部材434とを有している。
また、第二のカム431の外周面には外方に突出した係合突起431aが設けられており、前述した揺動アーム423の一端部側の長手方向に沿って形成された長穴423cに挿入されている。これにより、第一のカム421の回転により揺動アーム423が揺動を行うと第二のカム431はX軸方向に沿って移動を行うようになっている。なお、図8に示す符号435は、X軸方向に沿った長穴435aが形成された第二のカム431の回り止めである。長穴435aに係合突起431aが挿通されることで当該係合突起431aのY軸方向移動を規制し、第二のカム431の回転を規制する。
また、第二のカム431は、その外周面にX軸方向に沿った長穴431bが形成されており、当該長穴431bに従節突起433の先端部が挿入されている。この長穴431bは、その中間あたりで一部略螺旋状の区間があり、第二のカム431が第三の回転支軸432に沿って滑動し、略螺旋状の区間に従節突起433がさしかかると、当該従節突起433が周方向に沿って移動することにより第三の回転支軸432を回転させることを可能としている。
次に、移動操作レバー441による五段階の切り替えにより各カム421,431がその従節に対して付与する移動状態を図10に基づいて説明する。
(1)係合凹部412に板バネ417の係合突起が嵌合する位置に移動操作レバー441が合わせられた状態を第一状態とする。このとき、突起423aは第一カム421のカム溝421aの一端側である図10(A)の1番目の位置にあり、第一枠体101は最も右側に位置した状態にある。また、従節突起433は第二のカム431の長穴431bの一端部である図10(B)の1番目の位置にあり、第二枠体201は最も背面側に位置している。第一及び第二枠体101,201のこれらの配置により糸通し軸11は糸通しフック20が縫い針1に糸通しを行う位置となっている。
(2)係合凹部413に板バネ417の係合突起が嵌合する位置に移動操作レバー441が合わせられた状態を第二状態とする。このとき、突起423aは第一カム421のカム溝421aの図9(A)の2番目の位置にあり、第一枠体101は左方に移動を生じる。また、従節突起433は第二のカム431の長穴431bの図9(B)の2番目の位置にあり、第二枠体201は(1)の状態から移動を生じない。このときの第一枠体101の移動距離は縫い針1と縫い針2のX軸方向の間隔に一致し、第一及び第二枠体101,201のこれらの配置により糸通し軸11は糸通しフック20が縫い針2に糸通しを行う位置となる。
(3)係合凹部414に板バネ417の係合突起が嵌合する位置に移動操作レバー441が合わせられた状態を第三状態とする。このとき、突起423aは第一カム421のカム溝421aの図9(A)の3番目の位置にあり、第一枠体101は左方に移動を生じる。また、従節突起433は第二のカム431の長穴431bの図9(B)の3番目の位置にあり、第二枠体201は正面側に移動を生じる。このときの第一枠体101の移動距離は縫い針2と縫い針3のX軸方向の間隔に一致し、第二枠体201の移動距離は縫い針2と縫い針3のY軸方向の間隔に一致する。従って、第一及び第二枠体101,201のこれらの配置により糸通し軸11は糸通しフック20が縫い針3に糸通しを行う位置となる。
(4)係合凹部415に板バネ417の係合突起が嵌合する位置に移動操作レバー441が合わせられた状態を第四状態とする。このとき、突起423aは第一カム421のカム溝421aの図9(A)の4番目の位置にあり、第一枠体101は左方に移動を生じる。また、従節突起433は第二のカム431の長穴431bの図9(B)の4番目の位置にあり、第二枠体201は(3)の状態から移動を生じない。このときの第一枠体101の移動距離は縫い針3と縫い針4のX軸方向の間隔に一致し、第一及び第二枠体101,201のこれらの配置により糸通し軸11は糸通しフック20が縫い針4に糸通しを行う位置となる。
(5)係合凹部416に板バネ417の係合突起が嵌合する位置に移動操作レバー441が合わせられた状態を第五状態とする。このとき、突起423aは第一カム421のカム溝421aの図9(A)の5番目の位置にあり、第一枠体101は左方に移動を生じる。また、従節突起433は第二のカム431の長穴431bの図9(B)の5番目の位置にあり、第二枠体201は(3)の状態から移動を生じない。このときの第一枠体101の移動距離は縫い針4と縫い針5のX軸方向の間隔に一致し、第一及び第二枠体101,201のこれらの配置により糸通し軸11は糸通しフック20が縫い針5に糸通しを行う位置となる。
上記(1)〜(5)に示すように、移動操作レバー441を第一状態から第五状態に順番に位置切替操作を行うことにより、縫い針1〜5の各位置に糸通しフック20が糸通し可能な位置に糸通し軸11が位置決めされ、それぞれに糸通しを行うことが可能となる。
図2,3,11〜15に基づいて糸通し動作入力機構300について説明する。図11は糸通し動作入力機構300の斜視図、図12は糸通しカム機構340の要部説明図である。
糸通し動作入力機構300は、糸通し軸11を下方に移動させて糸通し動作を入力する糸通し操作入力手段としての操作レバー310と、操作レバー310からの下方への入力操作により糸通し軸11と共に下降動作を行う昇降部材としての糸通しスライドガイド320と、各縫い針1〜5の目穴の高さに応じた複数の高さで下降する糸通し軸11を停止させる高さ調整機構330と、糸通し軸11に対して糸通しスライドガイド320のみが下方に移動すると糸通しフック20が前進する方向に糸通し軸11を回転させる糸通しカム機構340とを備えている。
糸通しスライドガイド320は、上下に長尺であって断面弧状の背板321と、その上下両端部に一体的に設けられ、糸通し軸11を挿通する貫通穴が形成された板状の支持部322,323と、背板321からX軸方向に沿って左方に延出された操作レバー310との係合軸324とを備えている。
上記支持部322,323は、X−Y平面に沿った板状であっていずれも糸通し軸11を挿通させる貫通穴が形成されており、かかる貫通穴を介して糸通しスライドガイド320が糸通し軸11に対して当該糸通し軸11に沿って摺動可能に連結されている。そして、上側の支持部322と後述する糸通し軸に設けられた第一のガイドピン331との間には圧縮コイルバネ325が介挿されており、糸通し軸11の上端部には支持部322の上面に当接するストッパ11aが設けられているので、糸通し軸11と糸通しスライドガイド320の相互間は、糸通し軸11が下方、糸通しスライドガイド320が上方に押圧された状態となるように常時付勢されている。
操作レバー310は、図3,11に示すように、メインフレーム90の正面枠体92から正面に向かって突設された図示しないY−Z平面に沿った板状のブラケットにより支持されており、当該ブラケットから左方に向かって突出装備された二つのガイド軸を挿通する上下方向の長穴311を備え、各ガイド軸の先端部に設けられたCリングにより脱落しないように保持されている。操作レバー310は、かかる構造によりにメインフレーム90に対して上下動可能に支持されている。
そして、操作レバー310は、上下方向に沿った長尺状の本体部312と、本体部312の中間付近で当該本体部312に直交する方向(Y軸方向)に延出されたアーム部313と、本体部312の下部に設けられた箱状部314とを備えている。
本体部312と箱状部314とは一体的に連結されており、箱状部314の下端部は直角に屈曲形成されてX軸方向に沿って延出された入力部315が形成され、ここから下方への押圧操作が入力される。さらに、箱状部314はメインフレーム90との間で引っ張りバネ316により連結されており、常時上方への引っ張り力が付勢されている。
一方、アーム部313には、Y軸方向に沿って長溝317が貫通形成され、糸通しスライドガイド320から延びた係合軸324が挿入されている。従って、操作レバー310に入力された下降移動動作は、アーム部313から係合軸324を介して糸通しスライドガイド320及び糸通し軸11に伝達される。また、引っ張りバネ316による上方への張力は、箱状部314から本体部312を介して糸通しスライドガイド320及び糸通し軸11まで及ぶようになっている。なお、アーム部313の長穴317がY軸方向に沿っているのは、第二の支持機構200によるY軸方向の移動を許容するためのものである。
糸通しカム機構340は、図12に示すように、糸通し軸11から糸通しスライドガイド320の背板321に向かって水平方向に突出した係合突起341と、糸通しスライドガイド320の背板321に形成された溝カムとしての長穴部342とを備えている。
上記係合突起341は、実際上は、糸通し軸11に貫通装備された後述する第一のガイドピン331の後端部である。かかる係合突起341は、背板321に貫通形成された長穴部342に挿入され、背板321の外側まで貫通する長さに設定されている。
長穴部342は、その長手方向が上下方向に対して傾斜して形成されている。そして、係合突起341は、糸通し軸11と糸通しスライドガイド320との間に設けられた圧縮コイルバネ325の作用により通常は長穴部342の下端部に位置している状態を維持する。かかる長穴部342は、係合突起341が当該長穴部342に沿って上昇する際に、糸通しフック20が前進する方向に糸通し軸11が回転する方向に変位を生じる方向に傾斜している。即ち、糸通し軸11は平面視で時計回りに回転することで糸通しフック20が前進移動するので、長穴部342は、上方に向かうにつれてY軸方向における背面側に向かう方向に傾斜している。
なお、係合突起341が長穴部342に沿って上方に移動するのは、糸通し軸11に対して糸通しスライドガイド320が相対的に下降する場合である。前述のように、糸通し軸11と糸通しスライドガイド320との間に設けられた圧縮コイルバネ325と糸通し軸11上端部のストッパ11aとの作用により、糸通し軸11と糸通しスライドガイド320とは、圧縮コイルバネ325の押圧力よりも大きな力が付与されない限り共に上下動を行う。従って、糸通し軸11の下降経路の途中にはその下降を阻止する高さ調整機構330が設けられ、操作レバー310により糸通しスライドガイド320及び糸通し軸11に下降動作が入力されると、糸通し軸11のみを途中で下降を阻止する。この際、操作レバー310から圧縮コイルバネ325よりも大きな押圧力を入力すると、糸通し軸11に対して糸通しスライドガイド320が相対的に下降し、糸通しカム機構340の作用により糸通し軸11が回転し、糸通しフック20が前進して糸通しが行われる。なお、糸通しフック20の後退は、操作レバー310を解放することで圧縮コイルバネ325の復帰力により行われる。
高さ調整機構330は、糸通しカム機構340を作動させるためにスライドガイド320の下降時に糸通し軸11のみを所定の高さで下降を阻止する機能と、各縫い針1〜5の糸通し時に縫い針の配置に応じて糸通し軸11を移動位置決めする位置決め機構400との協働により各縫い針1〜5ごと糸通しフック20の高さ調節を行う機能とを有している。
即ち、高さ調節機構330は、糸通し軸11に設けられた第一と第二のガイドピン331,332と、いずれかのガイドピン331,332が上方から当接する五つの当接部351〜355を備える下側糸通しガイド350と、糸通し軸11の回動時に各ガイドピン331,332の周回移動を案内する上側糸通しガイド360(図11では図示略)とを備えている。
下側糸通しガイド350は、針棒6に固定支持され、上部に五つの当接部351〜355を備えたブロック状の部材である。
図14(A)に示すように、当接部351は糸通し軸11が縫い針1に糸通しを行う位置に位置決めされた時に第一のガイドピン331が下降して当接する配置にあり、図14(B)に示すように、当接部352は糸通し軸11が縫い針2に糸通しを行う位置に位置決めされた時に第一のガイドピン331が下降して当接する配置にあり、図14(C)に示すように、当接部353は糸通し軸11が縫い針3に糸通しを行う位置に位置決めされた時に第二のガイドピン332が下降して当接する配置にあり、図14(D)に示すように、当接部354は糸通し軸11が縫い針4に糸通しを行う位置に位置決めされた時に第二のガイドピン332が下降して当接する配置にあり、図14(E)に示すように、当接部355は糸通し軸11が縫い針5に糸通しを行う位置に位置決めされた時に第二のガイドピン332が下降して当接する配置にある。
また、糸通し軸11が当接して回動した時に各ガイドピン331,332が当接状態を維持することができるように、各当接部351〜355の平面はいずれも略円弧状に形成されている。
さらに、各当接部351〜355は、それぞれ糸通し時の糸通し軸11及び糸通しフック20の高さを決定するものであることから、それぞれその平面高さが各縫い針1〜5の目穴の高さに応じて異なる高さに設定されている。
また、当接部351,352と当接部353,354,355とは、それぞれガイドピン331,332の糸通し軸11を中心とする開き角度に応じて離れた配置となっている。このようにガイドピンの本数に応じて複数の当接部を分散配置し、各当接部の配置に干渉を回避している。
また、ガイドピン331,332は二本存在するが、いずれか一方が当接部に当接する場合には他方はいずれかの当接部に当接することがないように第一のガイドピン331と第二のガイドピン332とは高さに差が設けられている。また、一方のガイドピンが当接部に当接している時に他方のガイドピンが下側糸通しガイド350の当接部以外の箇所に当接しないように上面から一部低く形成した逃げ部356が形成されている(図14(A)参照)。
なお、下側糸通しガイド350は、糸通し時の糸通しフック20の高さを決定する機能を有することから、必ず一定区間の高さであることが要求される。従って、糸通し時には針棒が必ず同じ糸通し可能区間となるようにあらかじめ定められた一定区間の上軸角度となるようにミシンモータの制御が行われる。
上側糸通しガイド360は、下側糸通しガイド350の各当接部351〜355に当接したいずれかのガイドピン331,332が糸通し軸11の回転により当接部351〜355の上面を移動する際に当接を維持するように上方から当接してガイドピンをガイドする機能を有している。
従って、図15に示すように、上側糸通しガイド360には、下側糸通しガイド350の当接部351に第一のガイドピン331が当接して移動する際に当接してガイドするガイド部361と、当接部352に第一のガイドピン331が当接して移動する際に当接してガイドするガイド部362と、当接部353に第二のガイドピン332が当接して移動する際に当接してガイドするガイド部363と、当接部354に第二のガイドピン332が当接して移動する際に当接してガイドするガイド部364と、当接部355に第二のガイドピン332が当接して移動する際に当接してガイドするガイド部365と、糸通し軸11の下降時に第一のガイドピン331の下降を許容する逃げ部366と、糸通し軸11の下降時に第二のガイドピン332の下降を許容する逃げ部367とを備えている。
図16(A)は糸保持機構50の斜視図、図16(B)は図16(A)のV−V線に沿った断面図である。
糸保持機構50は、板金の折曲加工により形成された部材からなり、図16に示すように、下端部において糸掛けを行う二つの糸掛け部51,52と、糸端部を挟持する板バネを有する挟持部53とを備えている。二つの糸掛け部51,52はそれぞれ縫い糸を掛ける切り欠きを有しており、これらに縫い糸を掛け渡すことでX軸方向に縫い糸を渡らすことができるようになっている。
そして、支持ピン57はY軸方向に沿うように本体板55の背面側に立接されており、回動板56は貫通穴を有し、支持ピン57が遊挿されている。回動板56はその貫通穴の内径が支持ピンよりも大きく設定されることで支持ピン57に対して隙間を有し、その隙間により本体板55に対する回動を可能としている。
挟持部53は下方が開口するように回動板56が支持されており、回動板56が開いたときには自重で速やかに縫い糸が解放されることが望ましい。従って、各側壁部55aにより縫い糸が奥まで入り込みすぎることを防止でき、糸下方を良好に行うことが可能となる。
このようにX軸方向に沿って縫い糸が張設された状態で縫い糸を挟んで糸通しフック20の反対側に糸保持機構50を配置することにより、Y軸方向に沿って前進してきた糸通しフック20が直交する縫い糸の真上を通過するとその後退時に返しにより縫い糸の捕捉を円滑に行うことが可能となる。
図17は糸保持機構50及び糸保持機構支持機構60の正面図、図18〜図20は糸通し動作に伴う糸保持機構50及び糸保持機構支持機構60の動作を順に示した斜視図である。図17は糸保持機構50が糸通し位置にあるときの姿勢で図示しており、待機位置にあるときには図17の実線で示すようにY軸回りで時計回り方向に幾分傾斜している。
糸保持機構支持機構60は、第一枠体101の正面側において糸保持機構50を略X軸回りに回動可能に支持する移動体61と、第一枠体101の正面側の固定支持されると共に移動体61を昇降可能及びY軸回りに回動可能に支持するカム板62と、移動体61の下端部おいて糸保持機構50の回動を付与する回動動作付与機構63とを備えている。
そして、前述したように、第二のカム溝62bは途中で右方に屈曲しているため、移動体61は下降移動する過程で下部が右に寄るので、その結果、Y軸を中心として反時計回りで回動を行う。その際には、二つの糸掛け部51,52に渡る縫い糸が前進してくる糸通しフック20に正対するように設定されている。
さらに、移動体61は、板金の折曲加工により形成された部材であり、その上半分はX−Z平面に沿っており、途中から屈曲されて下半分はほぼY−Z平面に沿うように配置されている。そして、当該下半分の下端部において板面に垂直に設けられた支軸により糸保持機構50をX軸回りに回動可能に軸支している。また、最下端部には、ほぼX−Y平面に沿うように突設されたストッパ61cを備え、糸保持機構50が回転した際に当接し、糸保持機構50の位置を定める。
糸通しスライドガイド320は、糸通し動作の入力時に糸通し軸11と共に下降を行い、ガイドピン331又は332が下側糸通しガイド350に当接して糸通し軸11のみが下降を制止されると、糸通しスライドガイド320のみがさらに下降を行うこととなるが、その時点で糸通し軸11と完全に連動する移動体61に支持された揺動リンク体64の当接突起64bに対して糸通しスライドガイド320に設けられた係合突起66は相対的に下降移動することとなる。そして、図20に示すように、係合突起66は上方から当接突起64bに当接し押圧する。このとき、当接突起64bは揺動リンク体64の支軸に対してY軸方向(裏面側)にずれた位置に設けられていることから、揺動リンク体64の下端部を逆方向(表面側)に回動させることととなる。
一方、前述したように、従動アーム部65は長穴により揺動リンク体64の下端部のピン64aに連結されているため、揺動アーム部65は表面側に向かって回動が付与され、当該揺動アーム65と支軸を介して逆側の本体板55を裏面側に回動させることとなる。従って、糸掛け部51,52に掛け渡された縫い糸が縫い針1〜5側に寄せられる。
図21は糸解放機構70の全体を示す斜視図、図22は糸解放機構の原理説明図、図23(A)〜(D)は糸解放機構の動作説明図である。
糸解放機構70は、前述した糸保持機構50の回動板56の上端部に一体的に設けられた当接部71と、当接部71に接触して回動板56を回動せしめる第2の弾性部材である糸解放板72とを備えている。
当接部71は、回動板56の上端部において回動板56の板面に対して垂直に屈曲形成されており、Y軸方向(裏面側)に延出されている。
糸解放板72は、糸通しスライドガイド320からY軸方向表面側に向かって延出するように、糸通しスライドガイド320の下端部にねじで固定されている。糸解放板72の延出された先端部は、糸通しスライドガイド320が上下動する際に、当接部71の先端部と当接する長さに設定されている。
また、糸解放板72と当接部71の相対的な高さの関係は、糸通し動作の下降時において糸通し軸11が下降を制止されて糸通しスライドガイド320のみが下降を開始する時点では糸解放板72が当接部71よりも上方に位置し、糸通しスライドガイド320の最下降位置に到達した時点では糸解放板72が当接部71よりも下方に位置するように設定されている。
かかる構造において、糸解放機構70では、糸通し動作時に糸通しスライドガイド320と糸通し軸11とが同時に下降し、途中から糸通しスライドガイド320のみが下降を続ける。糸解放板72が上方から当接部71に当接、付勢すると、糸解放板72は延出長L1の全長で撓むこととなる(図23(A))。このとき糸解放板72が回動板56に及ぼす本体板55の屈折部55aを支点とするモーメントは、押圧バネ58が回動板56に及ぼすモーメントより極めて小さくなるように、糸解放板72と押圧バネ58のばね定数や、本体板55や回動板56、糸解放板72の諸寸法が設定されている。このため糸解放板72が当接部を付勢しても、糸解放板72は本体板55に接した姿勢を保ち、縫い糸を挟持し続ける。
そして糸解放板72は上方に撓むことで当接部71を避け、当該当接部71の下方に到達する(図23(B))。その際、糸通し軸11は糸通しカム機構340の作用により回動し、糸通しフック20が前進して所定の縫い針の目穴を貫通し、糸保持機構50に保持された縫い糸を捕捉する。なお、糸保持機構50全体は糸保持機構支持機構60の作用により幾分時計回り方向に傾動するが、図23(B)では動作説明の簡明化のために傾いた状態では図示しないこととする。また、糸保持機構50が傾動した状態でも、糸解放板72の先端は当接部71に届く長さに設定されている。
続いて、糸通しスライドガイド320が下死点から上昇を開始すると、糸通し軸11は糸通しカム機構340の作用により逆方向に回動し、糸通しフック20が後退して縫い針の目穴から脱し、縫い糸が目穴に引き込まれる。その際、糸解放板72が下方から当接部71に当接する。このとき糸解放板72が回動板56に及ぼす本体板55の屈折部55aを支点とするモーメントが、押圧バネ58が回動板56に及ぼすモーメントより大きくなるように、糸解放板72と押圧バネ58のばね定数や、本体板55や回動板56、糸解放板72、糸解放規制板73の諸寸法が設定されている。このため糸解放板72が当接部71を付勢すると、当接部71と一体構造の回動板56は屈折部55aを支点として時計方向に回動を行い、本体板55から離れて糸解放が行われる。(図23(C))糸解放板72は、当接部71を回動させて押し退け、当接部71の上方に到達する。(図23(D)。
上記構成からなる糸通し装置10の糸通し動作について説明する。
まず、糸通しを行う縫い針1〜5を移動操作レバー441の回転操作により選択する。
このとき、移動操作レバー441の角度位置に応じて第一のカム機構420が第一の支持機構100の第一枠体101をX軸方向に移動し、第二のカム機構430が第二の支持機構200の第二枠体201をY軸方向に移動する。そして、これらの協働によりX−Y平面内の所定位置に糸通し軸11が移動位置決めされる。
この時点で、高さ調整機構330はいずれのガイドピン331,332がいずれの当接部351〜355のいずれに当接するかが決定される。
そして、操作レバー310を下方に操作すると、糸通しスライドガイド320と共に糸通し軸11が下降動作を開始する。また、糸通し軸11の上端部のストッパ11aにより、移動体61が下方に押圧されて糸保持機構50も下降動作を開始する。
そして、糸通し軸11から延びた所定のガイドピン331,332が所定の当接部351〜355に当接すると、下降動作が阻止されて、当該当接部の設定高さに応じて糸通し軸11及び糸通しフック20が選択された縫い針の高さに調整される。また、移動体61により連動する糸保持機構50も同様に選択された縫い針の高さに調整される。
この時点からさらに操作レバー310が下方に押し込まれると、糸通し軸11に対して糸通しスライドガイド320のみが下降移動し、糸通しカム機構340の作用により糸通し軸11が時計回りに回転する。また、回動動作付与機構63が糸保持機構50をストッパ61cに当接する位置まで回動させる。その結果、糸通しフック20が前進移動して所定の縫い針の目穴に貫通し、糸保持機構50は縫い針側に傾倒しX軸方向に張設された縫い糸を糸通しフック20の正面に接近させ、糸通しフック20の返しが縫い糸を捕捉する。またこの時、糸通しスライドガイド320の下端部に位置する糸解放板72が当接部71に上方から当接して上方に撓み、当該当接部71の下側に移動する。
そして、操作レバー310を下方押圧状態から解放すると、まず、糸通しスライドガイド320のみが糸通し軸11に対して相対的に上方に移動を開始し、糸通しフック20が後退移動を開始して捕捉した縫い糸を縫い針の目穴に引き込むことで糸通しが実行される。また、糸通しスライドガイド320が下死点から上昇を開始すると、糸解放板72が当接部71に下方から当接して当接部71及び回動板56を回動させ、挟持部53が開いて糸解放が行われる。従って、縫い糸の縫い針の目穴への引き込みが円滑に行われる。
さらに、他の縫い針に糸通しを行う場合には、再度、移動操作レバー441を回転操作して、操作レバー310を下方に操作する。
糸通し装置10は、第一の支持機構100と第二の支持機構200とにより糸通し軸11をX−Y平面における任意の位置に移動可能に支持し、位置決め機構400が二つのカム機構420,430の協働により移動操作レバー441の回転操作に応じて各縫い針1〜5に対応する5カ所に選択的に移動位置決めする。
従って、オーバーロックとカバーステッチの縫いを一台で実現可能なミシンのように、五本の縫い針1〜5を搭載し、これらが例えば一列のような単純な配置にならない場合であっても、複数方向への個別的な位置調整動作の入力を必要とせず、移動操作レバー441の回転操作だけで糸通し軸11を位置決めすることができ、しかも、全ての縫い針1〜5に順番に位置合わせを行うこともできる。従って、全縫い針1〜5に対して適確な糸通しを行うことが可能となる。
また、第一枠体101に移動体61を介して糸保持機構50を装備しているので、糸通し軸11だけでなく、糸保持機構50も移動操作レバー441の回転操作だけでX−Y方向について全ての縫い針1〜5に順番に位置合わせを行うことができ、さらに、全縫い針1〜5に対して適確な糸通しを行うことが可能となる。
そして、オーバーロックとカバーステッチの縫いを一台で実現可能なミシンのように、五本もの縫い針1〜5を搭載している場合であっても、二本のガイドピン331,332を有するので、各当接部351〜355を分散して下側糸通しガイド350に設けることができ、糸通しフック20の高さ調節を適正に行うことができ、さらなるの糸通し適正化を図ることが可能となる。
糸解放機構の第二実施例について説明する。
この糸解放機構70Aは第2の弾性部材を回動板56に設けた例である。
図24は糸解放機構70Aの全体を示す斜視図、図25は糸解放機構Aの原理説明図、図26(A)〜(D)は糸解放機構70Aの動作説明図である。
糸解放機構70Aは、昇降部材320の下端に設けられた係合部材75と、前述した糸保持機構50の回動板56の上端部に一体的に設けられた屈曲部76と、係合部75に接触して回動板56を回動せしめる第2の弾性部材である弾性部材77とを備えている。
屈曲部76は、回動板56の上端部において回動板56の板面に対して垂直に屈曲形成されており、Y軸方向(裏面側)に延出されている。
弾性部材77は屈曲部76にY軸方向裏面側に向かって延出するようにねじ止めされている。係合部材75は、糸通しスライドガイド320からY軸方向表面側に向かって延出するように、糸通しスライドガイド320の下端部にねじで固定されている。係合部材75の延出された先端部は、糸通しスライドガイド320が上下動する際に、弾性部材77の先端部と当接する長さに設定されている。
また、係合部材75と弾性部材77の相対的な高さの関係は、糸通し動作の下降時において糸通し軸11が下降を制止されて糸通しスライドガイド320のみが下降を開始する時点では係合部75が弾性部材77よりも上方に位置し、糸通しスライドガイド320の最下降位置に到達した時点では係合部75が第2の弾性部材77よりも下方に位置するように設定されている。
かかる構造において、糸解放機構70Aでは、糸通し動作時に糸通しスライドガイド320と糸通し軸11とが同時に下降し、途中から糸通しスライドガイド320のみが下降を続けると、係合部75が上方から弾性部材77に当接、付勢する。(図26(A))。このとき係合部75が回動板56に及ぼす本体板55の屈折部55aを支点とするモーメントは、押圧バネ58が回動板56に及ぼすモーメントより極めて小さくなるように、弾性部材77と押圧バネ58のばね定数や、本体板55や回動板56、弾性部材77、係合部75の諸寸法が設定されている。このため係合部75がの弾性部材77を付勢しても、糸解放板72は本体板55に接した姿勢を保ち、縫い糸を挟持し続ける。
そして係合部材75は、弾性部材77が下方に撓むことで、第2の弾性部材77を避け、弾性部材77の下方に到達する(図26(B))。またその際、糸通し軸11は糸通しカム機構340の作用により回動し、糸通しフック20が前進して所定の縫い針の目穴を貫通し、糸保持機構50に保持された縫い糸を捕捉する。なお、糸保持機構50全体は糸保持機構支持機構60の作用により幾分時計回り方向に傾動するが、図26(B)では動作説明の簡明化のために傾いた状態では図示しないこととする。また、糸保持機構50が傾動した状態でも、係合部材75は第2の弾性部材77に届く長さに設定されている。
続いて、糸通しスライドガイド320が下支点から上昇を開始すると、糸通し軸11は糸通しカム機構340の作用により逆方向に回動し、糸通しフック20が後退して縫い針の目穴から脱し、縫い糸が目穴に引き込まれる。その際、係合部材75が下方から弾性部材77に当接する。このとき係合部材75が回動板56に及ぼす、本体板55の屈折部55aを支点とするモーメントが、押圧バネ58が回動板56に及ぼすモーメントより大きくなるように、弾性部材77と押圧バネ58のばね定数や、本体板55や回動板56、屈曲部76、係合部材75の諸寸法が設定されている。このため係合部材75が弾性部材77を付勢すると、屈曲部76と一体構造の回動板56は屈折部55aを支点として時計方向に回動を行い、本体板55から離れて糸解放が行われる。(図26(C))係合部材75は、回動板56を回動させて押し退け、第2の弾性部材77の上方に到達する。(図26(D)。
糸解放機構の第三実施例について説明する。
この糸解放機構70は糸解放機構70に、前記第2の弾性部材の撓み量を減少させる規制部材73を追加したものである。
図27は糸解放機構70Bの全体を示す斜視図、図28は糸解放機構70Bの原理説明図、図29(A)〜(D)は糸解放機構70Bの動作説明図である。
糸解放機構70Bは、前述した糸保持機構50の回動板56の上端部に一体的に設けられた当接部71と、当接部71に接触して回動板56を回動せしめる第2の弾性部材である糸解放板72と、弾性部材の撓み量を減少させる規制部材である糸解放規制板73とを備えている。
当接部71は、回動板56の上端部において回動板56の板面に対して垂直に屈曲形成されており、Y軸方向(裏面側)に延出されている。
糸解放板72及び糸解放規制板73は、糸解放規制板73を下側にして上下に重ねられた状態で、糸通しスライドガイド320からY軸方向表面側に向かって延出するように、糸通しスライドガイド320の下端部にねじで固定されている。糸解放板72の延出された先端は、糸解放規制板73よりもY軸方向表面側に長く設定されており、糸通しスライドガイド320が上下動する際に、糸解放板72のみが当接部71の先端部に当接する。
また、糸解放板72と当接部71の相対的な高さの関係は、糸通し動作の下降時において糸通し軸11が下降を制止されて糸通しスライドガイド320のみが下降を開始する時点では糸解放板72が当接部71よりも上方に位置し、糸通しスライドガイド320の最下降位置に到達した時点では糸解放板72が当接部71よりも下方に位置するように設定されている。
また、糸解放規制板73は糸解放板72に比して剛性が高く撓みにくい素材が使用されている。なお、糸解放板72と糸解放規制板73とは、少なくともその自由端側については互いに接着等はなされていない。これにより、糸解放板72は糸解放規制板73に影響されることなく上方に撓むことができるが、固定端側の下側は糸解放規制板73に当接するため、下方への撓み量は少なくなる。
続いて、糸通しスライドガイド320の下死点から上昇を開始すると、糸通し軸11は糸通しカム機構340の作用により逆方向に回動し、糸通しフック20が後退して縫い針の目穴から脱し、縫い糸が目穴に引き込まれる。その際、糸解放板72が下方から当接部71に当接する。このとき、糸解放板72は剛性の高い糸解放規制板73により、撓みを行う長さがL2に制限されることとなるため、当接部71は上方から糸解放板72が当接したときの下方押圧力によりも大きな上方押圧力を受けることとなる。また糸解放板72が回動板56に及ぼす本体板55の屈折部55aを支点とするモーメントが、押圧バネ58が回動板56に及ぼすモーメントより大きくなるように、糸解放板72と押圧バネ58のばね定数や、本体板55や回動板56、糸解放板72、糸解放規制板73の諸寸法が設定されている。このため糸解放板72が当接部71を付勢すると、当接部71と一体構造の回動板56は屈折部55aを支点として時計方向に回動を行い、本体板55から離れて糸解放が行われる。(図29(C))糸解放板72は、当接部71を回動させて押し退け、当接部71の上方に到達する。(図29(D))。
上記糸解放機構70,70A,70Bや糸保持機構50は、上記多針のミシンに使用される糸通し装置10に限らず、より少ない縫い針(例えば、一本又は二本)しか備えていないミシンに使用される糸通し装置に適用しても良い。
また、糸保持機構50の挟持部53の構造は、上述に限定されるものではなく、本体板55に対して回動板56がヒンジ等により回動可能としても良い。また、挟持部は回動構造に限らず、回動板に替えて本体板に対してスライド移動可能な部材を使用してもよい。例えば、通常は本体板とスライド板とが正対して縫い糸を挟持可能に配置され、解放時にはスライド板の下端部が各側壁部55aの下端部よりも上方までスライド移動されて糸解放可能とする構造でも良い。そのような構造の場合も、糸解放機構70,70A,70Bはそのまま適用可能である。
また、センサは、操作レバー315の位置を検出に限らず、糸通しフック20の後退動作を検出するいかなるものであっても良い。
これらの制御系を設けることで、前記糸通し装置10と同様の効果を得ることができると共に、機械構造の簡易化を図るので動作の確実性を向上できる。また、糸解放のタイミングを制御上の設定の変更のみを調節することができ、より好適な糸解放制御が可能となる。
6 針棒
10 糸通し装置
11 糸通し軸
20 糸通しフック
50 糸保持機構
51,52 糸掛け部
53 挟持部
55 本体板(挟持部材)
55b 窓部
56 回動板(挟持部材)
58 押圧バネ(第一の弾性部材)
60 糸保持機構支持機構
70,70A,70B 糸解放機構
71 当接部
72 糸解放部材(第2の弾性部材)
73 規制板(規制部材)
75 係合部材
90 メインフレーム
100 第一の支持機構
101 第一枠体
102 ガイド軸
200 第二の支持機構
201 第二枠体
202 ガイド軸
300 糸通し動作入力機構
310 操作レバー(糸通し操作入力手段)
320 糸通しスライドガイド(昇降部材)
330 高さ調整機構
331 第一のガイドピン
332 第二のガイドピン
340 糸通しカム機構
341 係合突起
342 長穴部
350 下側糸通しガイド
351〜355 当接部
360 上側糸通しガイド
400 位置決め機構
441 移動操作ダイヤル(移動操作部)
420 第一のカム機構
421 第一のカム
430 第二のカム機構
431 第二のカム
Claims (4)
- 前進により縫い針の目穴を貫通して縫い糸を捕捉し、後退により捕捉した縫い糸を前記目穴に挿通させる糸通しフックと、
前記糸通しフックを下端に保持する糸通し軸と、
糸通し装置に糸通し動作を行わせる操作を入力する糸通し動作入力機構と、
前記糸通し動作入力機構への操作により上下方向に移動し、前記糸通し軸に回転動作を付与する昇降部材と、
前記縫い針に挿通される縫い糸を第1の弾性部材に付勢された挟持部が挟持することで保持する糸保持機構と、
前記糸保持機構に保持された前記縫い糸を開放させる糸解放機構と、
を備えるミシンの糸通し装置において、
前記昇降部材は、前記昇降部材が上下方向に移動する際に、前記挟持部と係合する第2の弾性部材を備え、
前記昇降部材が下降する際には、前記第2の弾性部材は前記挟持部の前記縫い糸が解放されない方向に作用するように係合し、
前記昇降部材が上昇する際には、前記第2の弾性部材が前記挟持部を前記縫い糸の挟持を解放する方向に付勢し、
前記糸通しフックの後退移動時に前記縫い糸を解放することを特徴とするミシンの糸通し装置。 - 前進により縫い針の目穴を貫通して縫い糸を捕捉し、後退により捕捉した縫い糸を前記目穴に挿通させる糸通しフックと、
前記糸通しフックを下端に保持する糸通し軸と、
糸通し装置に糸通し動作を行わせる操作を入力する糸通し動作入力機構と、
前記糸通し動作入力機構への操作により上下方向に移動し、前記糸通し軸に回転動作を付与する昇降部材と、
前記縫い針に挿通される縫い糸を第1の弾性部材に付勢された挟持部材が挟持することで保持する糸保持機構と、
前記糸保持機構に保持された前記縫い糸を開放させる糸解放機構と、
を備えるミシンの糸通し装置において、
前記昇降部材に設けた係合部材と、
前記昇降部材の上下方向の移動時に、前記昇降部材の前記係合部材と係合するように前記挟持部材に設けた第2の弾性部材と、を備え、
前記昇降部材が下降する際には、前記第2の弾性部材は前記挟持部の前記縫い糸が解放されない方向に作用するように係合し、
前記昇降部材が上昇する際には、前記第2の弾性部材が前記挟持部を前記縫い糸の挟持を解放する方向に付勢し、
前記糸通しフックの後退移動時に前記縫い糸を解放することを特徴とするミシンの糸通し装置。 - 前記第2の弾性部材の撓み量を減少させる規制部材を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載のミシンの糸通し装置。
- 前記挟持部は、互いに対向する挟持面を有する二つの挟持部材を備え、保持された縫い糸を視認可能な窓部を少なくとも一方の挟持部材に設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のミシンの糸通し装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008078316A JP5318441B2 (ja) | 2008-03-25 | 2008-03-25 | ミシンの糸通し装置 |
US12/408,999 US8028634B2 (en) | 2008-03-25 | 2009-03-23 | Threading device of sewing machine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008078316A JP5318441B2 (ja) | 2008-03-25 | 2008-03-25 | ミシンの糸通し装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009226142A JP2009226142A (ja) | 2009-10-08 |
JP5318441B2 true JP5318441B2 (ja) | 2013-10-16 |
Family
ID=41242242
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008078316A Expired - Fee Related JP5318441B2 (ja) | 2008-03-25 | 2008-03-25 | ミシンの糸通し装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8028634B2 (ja) |
JP (1) | JP5318441B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9212439B2 (en) | 2012-02-22 | 2015-12-15 | Jaguar International Corporation | Threader for overlock machine |
JP6216556B2 (ja) * | 2013-07-10 | 2017-10-18 | 蛇の目ミシン工業株式会社 | ミシンの糸通し装置およびミシン |
JP6386241B2 (ja) * | 2014-03-11 | 2018-09-05 | 蛇の目ミシン工業株式会社 | 糸通し装置を備えたミシン |
JP7185438B2 (ja) * | 2018-07-31 | 2022-12-07 | 株式会社ジャノメ | 糸通し装置を備えたミシン |
JP6718188B1 (ja) * | 2019-11-28 | 2020-07-08 | 株式会社鈴木製作所 | ミシンの糸通し装置 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3663739B2 (ja) * | 1996-05-17 | 2005-06-22 | ブラザー工業株式会社 | ミシンの縫糸処理装置 |
JP3737584B2 (ja) * | 1996-11-08 | 2006-01-18 | Juki株式会社 | ミシンの糸通し装置 |
JP4322995B2 (ja) * | 1999-03-19 | 2009-09-02 | Juki株式会社 | ミシンの糸通し装置 |
JP4789360B2 (ja) * | 2001-07-12 | 2011-10-12 | 蛇の目ミシン工業株式会社 | 針糸通し装置を備えたミシン |
JP2007236510A (ja) * | 2006-03-07 | 2007-09-20 | Brother Ind Ltd | ミシン |
JP2008012053A (ja) * | 2006-07-05 | 2008-01-24 | Juki Corp | ミシン |
JP5265134B2 (ja) * | 2007-05-15 | 2013-08-14 | Juki株式会社 | ミシンの糸通し装置 |
US7905188B2 (en) * | 2007-07-13 | 2011-03-15 | Juki Corporation | Threading device of sewing machine |
JP2009066127A (ja) * | 2007-09-12 | 2009-04-02 | Juki Corp | ミシンの糸通し装置 |
-
2008
- 2008-03-25 JP JP2008078316A patent/JP5318441B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2009
- 2009-03-23 US US12/408,999 patent/US8028634B2/en active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US8028634B2 (en) | 2011-10-04 |
JP2009226142A (ja) | 2009-10-08 |
US20100071603A1 (en) | 2010-03-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5318441B2 (ja) | ミシンの糸通し装置 | |
JP5160760B2 (ja) | 端糸挿入装置 | |
US9410275B2 (en) | Thread holding mechanism of sewing machine, needle threader thereof, and sewing machine | |
KR101329122B1 (ko) | 단사 삽입장치 | |
JP2010017320A (ja) | ミシンの糸通し装置 | |
JP5265134B2 (ja) | ミシンの糸通し装置 | |
JPH03128090A (ja) | ミシンの針棒切離装置 | |
US20090064914A1 (en) | Threading device of sewing machine | |
JP2002355467A (ja) | ミシンの糸掛け装置 | |
US7905188B2 (en) | Threading device of sewing machine | |
US11643766B2 (en) | Sewing machine | |
JP2016054830A (ja) | ミシンフット | |
JP2009219699A (ja) | ミシンの糸通し装置 | |
JP2016137027A (ja) | ミシンの押さえ調整機構 | |
US8402904B2 (en) | Sewing machine and computer-readable medium storing sewing machine control program | |
JP2009039507A (ja) | ミシンの糸通し装置 | |
JP7438016B2 (ja) | ミシン | |
TWI839698B (zh) | 縫紉機的穿線裝置及具備該裝置的縫紉機 | |
JP7481893B2 (ja) | ミシン | |
JP3691918B2 (ja) | ミシンの糸通し装置 | |
US8844454B2 (en) | Activation device for a path and time dependent motion of a thread cutting and lead-in stitching unit | |
US20200087826A1 (en) | Needle bar mechanism of sewing machine | |
CN105463715A (zh) | 缝纫机 | |
JPH05317563A (ja) | ミシンの糸通し装置 | |
TW201809395A (zh) | 縫紉機的線保持機構 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110315 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120626 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121106 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121228 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130611 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130710 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5318441 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |