JP2002355467A - ミシンの糸掛け装置 - Google Patents

ミシンの糸掛け装置

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JP2002355467A
JP2002355467A JP2001165328A JP2001165328A JP2002355467A JP 2002355467 A JP2002355467 A JP 2002355467A JP 2001165328 A JP2001165328 A JP 2001165328A JP 2001165328 A JP2001165328 A JP 2001165328A JP 2002355467 A JP2002355467 A JP 2002355467A
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holding
yarn
needle
holding pressure
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B87/00Needle- or looper- threading devices
    • D05B87/02Needle- or looper- threading devices with mechanical means for moving thread through needle or looper eye

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より精度良く糸掛け動作を行えるミシンの糸
掛け装置を提供する。 【解決手段】 ミシンの糸掛け装置は、糸移送手段10
と、糸通し手段を備える。糸移送手段10は、上糸を保
持可能な糸把持部30を備え、この糸把持部30により
上糸を上方の糸保持位置で保持して、下方の針穴近傍へ
移送する。糸通し手段は、糸移送手段10により針穴近
傍へ移送された上糸を針穴に挿通する。また、糸移送手
段10は、糸保持位置から針穴近傍まで上糸を移送する
移送時と、上糸を針穴近傍まで移送したあとに糸保持位
置へ糸把持部30を戻す戻し時と、で糸把持部30の保
持圧を変更する保持圧変更手段(移送体カム19、保持
圧切替コロ46、保持圧切替作動板40、保持圧切替調
整板42、保持圧切替リンク43、保持圧切替板44)
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上糸を針穴近傍へ
移送する糸移送手段と、糸移送手段により針穴近傍へ移
送された上糸を針穴へ挿通する糸通し手段と、を備える
ミシンの糸掛け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、上糸を自動的に針穴近傍へ搬
送し、針穴に通す自動糸掛け装置を備えたミシンが、例
えば、特開平11−179084号公報や、特開平11
−267383号公報などに開示されている。
【0003】特開平11−179084号公報に記載の
刺繍縫いミシンは、上糸をミシン上部から縫針の目孔近
傍に張り出すように搬送する糸渡し手段と、この糸渡し
手段により搬送された上糸を縫針の目孔内に挿通させる
糸通し手段と、を備えて構成されている。糸渡し手段
は、半回転する糸渡しアームを備えており、糸渡しアー
ムには、上糸を把持する糸渡し把持部が設けられてい
る。糸渡しアームが半回転することにより、糸渡し把持
部が、ミシン上部の待機位置と、縫針近傍とに往復移動
するようになっている。
【0004】上糸を縫針の目孔に通すまでの糸掛け動作
においては、まず、ミシン上部の待機位置に移動した糸
渡し把持部によって、上糸が把持される。このとき、上
糸をセットしやすいよう、糸渡し把持部の把持力が弱め
られている。上糸が糸渡し把持部によって把持される
と、糸渡しアームが半回転し、糸渡し把持部が上糸を把
持したまま、縫針まで移動する。糸渡しアームが半回転
する際には、糸渡し把持部は、上糸がはずれないよう、
強い把持力に設定されている。
【0005】糸渡し把持部が、上糸を縫針の目孔前に張
り出すように位置に移動すると、糸通し手段によって、
上糸が縫針の目孔に挿通される。このとき、糸渡し把持
部は、糸通しのあとに糸渡し把持部から上糸がはずれる
よう、把持力が弱められている。その後、糸渡しアーム
が逆回転することにより、糸渡し把持部が縫針側から待
機位置まで移動し、上糸の糸掛け動作が終了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来の
ミシンにおいては、糸渡しアームを半回転させて、糸渡
し把持部を待機位置から縫針近傍へ移動させるときと、
縫針側から待機位置へ移動させるときとで、糸渡し把持
部の把持力を変更できなかったため、糸通し後に糸渡し
把持部に糸が残ってしまった場合には、糸渡し把持部が
糸を強く把持して引っ張り上げ、縫針の目孔から糸を外
してしまう可能性があり、精度良く糸掛けを行えない可
能性があった。
【0007】また、糸渡し把持部が、待機位置や縫針近
傍に移動したときには、糸渡し把持部の把持力を弱める
構成になっているが、より精度良く糸掛けを行えるよう
にするため、糸渡し把持部の把持力を、上糸セットや糸
通し時に適切な把持力に適宜調整できるのがより好まし
い。また、より精度良く糸掛けを行うには、待機位置に
おける糸渡し把持部の停止位置を、上糸が糸渡し把持部
に確実にセットできる位置にしたり、縫針近傍での糸渡
し把持部の停止位置を、良好に糸通しを行える位置にす
るのが好ましい。
【0008】本発明の課題は、より精度良く糸掛け動作
を行えるミシンの糸掛け装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、例えば、図1、図2、図
9、図12に示すように、上糸を保持可能な糸保持部
(糸把持部30)を備え、この糸保持部により上糸を糸
保持位置で保持して針穴(N)近傍へ移送する糸移送手
段(10)と、この糸移送手段により前記針穴近傍へ移
送された上糸(A)を針穴に挿通する糸通し手段(5
0)と、を備えるミシンの糸掛け装置(1)であって、
前記糸保持位置から前記針穴近傍まで上糸を移送する移
送時と、上糸を前記針穴近傍まで移送したあとに前記糸
保持位置へ前記糸保持部を戻す戻し時と、で前記糸保持
部の保持圧を変更する保持圧変更手段(移送体カム1
9、保持圧切替コロ46、保持圧切替作動板40、保持
圧切替調整板42、保持圧切替リンク43、保持圧切替
板44)を備えることを特徴とする。
【0010】請求項1記載の発明によれば、ミシンの糸
掛け装置は前記保持圧変更手段を備えるので、上糸を糸
保持位置から針穴近傍まで移送する移送時と、上糸を針
穴近傍まで移送したあとに糸保持位置へ糸保持部を戻す
戻し時と、で糸保持部の保持圧を変更できる。したがっ
て、移送時には糸保持部の保持圧を強くして上糸が糸保
持部から外れないようにしつつ、戻し時には糸保持部の
保持圧を弱くして、糸通し後に糸保持部に上糸が残った
場合にも糸保持部が上糸を保持して引っ張らないように
設定でき、より精度良く糸掛け動作を行うことができ
る。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載のミ
シンの糸掛け装置において、例えば、図2に示すよう
に、糸移送手段は、糸保持部を備えるとともに、回転す
ることによって前記糸保持部を糸保持位置と針穴近傍と
に往復動させる糸移送体(20)を備え、保持圧変更手
段は、互いに異なる二つのカム(19b・19c)を備
えるとともに、前記糸移送体の回転時に、この糸移送体
の回転軸(軸18)を中心として、前記糸移送体に対し
て相対的に回転する回転体(移送体カム19)と、前記
糸移送体に設けられ、この糸移送体に対して相対的に回
転する前記回転体のカムに接触する接触子(保持圧切替
コロ46)と、前記カムに接触する前記接触子の位置の
変位に基づいて、前記糸保持部の保持圧を切り替える保
持圧切替手段(保持圧切替作動板40、保持圧切替調整
板42、保持圧切替リンク43、保持圧切替板44)
と、を備えることを特徴とする。
【0012】請求項2記載の発明によれば、保持圧変更
手段は前記回転体と前記接触子と前記保持圧切替手段と
を備えるので、糸移送体の回転時に、この糸移送体に対
して相対的に回転する回転体のカムに沿って接触子が接
触することで、接触子の位置が変化し、この接触子の位
置の変位に基づいて糸保持部の保持圧が切り替えられ
る。したがって、糸移送体が回転して糸保持部が糸保持
位置と針穴近傍とに往復動するのにともなって、糸保持
部の保持圧を切り替えることができる。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項2記載のミ
シンの糸掛け装置において、糸保持部が糸保持位置から
針穴近傍へ往動するときと、前記針穴近傍から前記糸保
持位置へ復動するときと、で接触子が接触するカムを切
り替える接触カム切替手段(圧縮ばね47、引っ張りば
ね48、傾斜部19h)を備えることを特徴とする。
【0014】請求項3記載の発明によれば、ミシンの糸
掛け装置は前記接触カム切替手段を備えるので、糸保持
部の往動時と、復動時とで、接触子が接触するカムが切
り替えられる。このため、往動時と復動時とでは、接触
子が異なるカムに接触することになるので、往動時と復
動時とで保持圧切替手段によって切り替えられる保持圧
が異なる。これにより、移送時と戻し時とにおける糸保
持部の保持圧を変更することができる。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1記載のミ
シンの糸掛け装置において、糸移送手段は、糸保持部を
備えるとともに、回転可能に支持される糸移送体と、こ
の糸移送体の回転軸を中心として回転可能で、かつ、少
なくとも一部(ストッパ19d)が前記糸移送体の少な
くとも一部(当接部26a)と係合可能であり、前記糸
移送体と係合した状態で回転しない状態を保持すること
によって、前記糸保持部を糸保持位置に停止させる回転
体と、を備え、この回転体と前記糸移送体との係合位置
を変更可能な係合位置変更手段(位置決め板26)を備
えることを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明によれば、ミシンの糸
掛け装置は前記係合位置変更手段を備えるので、回転体
と糸移送体との係合位置を変更して、回転体と糸移送体
とが係合した状態における回転体と糸移送体との相対位
置を変更できる。これにより、回転体が糸移送体と係合
した状態で回転しない状態を保持することにより糸保持
部が停止する位置を変更できる。すなわち、回転体と糸
移送体との係合位置を変更して、糸保持部の停止位置を
調整でき、これにより、糸保持部を、上糸を保持させや
すい位置に設定することができる。よって、より精度良
く糸掛け動作を行うことができる。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項2記載のミ
シンの糸掛け装置において、保持圧切替手段は、複数の
リンクを備えて構成されるリンク装置であり、前記リン
ク(保持圧切替リンク43)の支点位置を変更可能な支
点位置変更手段(保持圧切替調整板42)を備えること
を特徴とする。
【0018】請求項5記載の発明によれば、ミシンの糸
掛け装置は前記支点位置変更手段を備えるので、保持圧
切替手段のリンクの支点位置を変更できる。これによ
り、接触子の位置変位を糸保持圧に切り替える程度を変
更できるので、回転体のカムによる保持圧の切替に加え
て、糸保持部の保持圧調整ができる。したがって、糸保
持部の保持圧を、支点位置変更手段によるリンクの支点
位置の変更により微調整することができる。よって、例
えば、糸通し手段により糸通しするときなどの保持圧を
適切な保持圧に調整でき、より精度良く糸掛け動作を行
うことができる。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項2記載のミ
シンの糸掛け装置において、糸移送体の糸保持部が糸保
持位置に移動した状態における接触子の位置を異なる位
置に決定可能な接触子位置決定手段(保持圧切替当接板
6)を備えることを特徴とする。
【0020】請求項6記載の発明によれば、ミシンの糸
掛け装置は前記接触子位置決定手段を備えるので、糸保
持部が糸保持位置に移動した状態における接触子の位置
を、異なる位置に決定できる。また、保持圧切替手段
は、接触子位置決定手段により決定された接触子の位置
に基づいて、糸保持部の保持圧を切り替える。したがっ
て、接触子位置決定手段により接触子の位置を異なる位
置に決定して、糸保持位置における糸保持部の保持圧
を、糸保持に適切な圧に調整できる。よって、より精度
良く糸掛け動作を行える。
【0021】請求項7記載の発明は、上糸を保持可能な
糸保持部を備え、この糸保持部により上糸を糸保持位置
で保持して針穴近傍へ移送する糸移送手段と、この糸移
送手段により前記針穴近傍へ移送された上糸を針穴に挿
通する糸通し手段と、を備えるミシンの糸掛け装置であ
って、前記糸移送手段は、前記糸保持部を備えるととも
に、回転することによって前記糸保持部を前記糸保持位
置と前記針穴近傍とに往復動させる糸移送体を備え、こ
の糸移送体の回転を規制する規制部材(規制カム5)を
備え、前記糸移送体には、前記糸保持部が前記糸保持位
置から前記針穴近傍へ往動する途中で前記規制部材と当
接する第1の当接部(他端部28b)と、前記糸保持部
が前記針穴近傍へ移動した状態で、前記規制部材に対す
る前記第1の当接部の当接位置から前記糸移送体の回転
軸までの距離よりも、より前記回転軸から離れた位置で
前記規制部材と当接する第2の当接部(一端部28a)
と、が設けられていることを特徴とする。
【0022】請求項7記載の発明によれば、糸移送体に
は前記第1の当接部と前記第2の当接部とが設けられて
いるので、規制部材の第1の当接部と当接する部分のサ
イズは小さくて済み、また、第2の当接部とは糸移送体
の回転中心から離れた位置で当接して糸移送体の回転を
安定して規制できる。よって、規制部材のサイズを小型
化しつつ、針穴近傍での糸保持部の停止位置をより精度
良く決めることができるので、より精度良く糸掛け動作
を行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1に示すように、本実施の
形態例のミシンの糸掛け装置1は、上糸を、図示しない
針の穴の近傍へ移送する糸移送手段10と、糸移送手段
10により針穴近傍へ移送された上糸を、針穴に挿通す
る糸通し手段50と、を備えて構成されている。
【0024】まず、糸移送手段10の構成を説明する。
糸移送手段10は、後述する糸移送体20を備えて構成
されている。糸移送手段10においては、図3に示すよ
うに、駆動軸11が、ミシンの台板2によって回転可能
に支持されている。駆動軸11の上端には、駆動ギヤ1
2が取り付けられている。駆動ギヤ12は、図示しない
ステッピングモータによって回転する図示しないギヤに
かみ合っている。また、駆動軸11には、スクリュー溝
13が形成されている。
【0025】駆動軸11には、略箱体の外部作動体14
が、自由移動状態で装着されている。外部作動体14の
下端には、後方(図3において、左側)へ延出する延出
部14aが設けられている。また、ミシンの台板(図示
略)には、上下方向に延在する外部作動体ガイド3が設
けられており、外部作動体ガイド3には、外部作動体1
4の延出部14a先端が摺動可能に嵌合されている。こ
れにより、外部作動体14は、回転せずに上下方向に摺
動可能となっている。また、外部作動体14の上端に
は、後述する針棒100に設けられた被係止部材105
(図9に図示)に上方から係止する係止部14bが設け
られている。
【0026】図3に示すように、外部作動体14内部に
は、略箱体の内部作動体15が配置されている。内部作
動体15は、外部作動体14内部で上下方向に移動可能
で、かつ、回転不可能となるように、その大きさが設定
されている。内部作動体15には、糸通し作動板16が
取り付けられている。
【0027】図1に示すように、糸通し作動板16に
は、後述する糸通し作動体52に上方から当接する延出
部16aと、後述する糸通し軸54の糸通し軸ピン55
に上方から当接するカム部16bと、が形成されてい
る。また、図3に示すように、糸通し作動板16には、
内部作動体15内部へ向けて突出し、駆動軸11のスク
リュー溝13と嵌合する駆動ピン16cが設けられてい
る。これにより、駆動軸11が回転すると、内部作動体
15が外部作動体14内で回転することなく、上下方向
に移動するようになっている。
【0028】外部作動体14の内部には、外部作動体1
4の底面と、内部作動体15の底面とを、互いに離れる
方向へ押しこむ圧縮ばね17が設けられている。これに
より、内部作動体15の上面が外部作動体14の上面に
下方から押しつけられており、内部作動体15が上下動
すると、これに伴って外部作動体14も上下動するよう
になっている。
【0029】外部作動体14の側面には、軸18が突設
されており、軸18には、移送体カム(回転体)19が
回転自在に取り付けられている。図4に示すように、移
送体カム19の一方の面には、ギヤ19aが形成されて
いる。移送体カム19は、ギヤ19aがある方の面を、
外部作動体14側に向けて、軸18に取り付けられてい
る。
【0030】ミシンの台板(図示略)には、図3に示す
ように、ラック4が上下方向に取り付けられており、こ
のラック4に、移送体カム19のギヤ19aがかみ合っ
ている。これにより、外部作動体14が下降すると、移
送体カム19が図3において時計回りに回転し、外部作
動体14が上昇すると、移送体カム19が反時計回りに
回転するようになっている。
【0031】図4(B)に示すように、移送体カム19
の他方の面には、ギヤ19aに近い方から、カム19
b、カム19c、ストッパ19dがそれぞれ設けられて
いる。図4(A)に示すように、ストッパ19dは、移
送体カム19の軸中心Cから、一方向に向けて、移送体
カム19の最大外周縁まで延出する形状とされている。
また、図4において反時計回り方向にいくにつれて、軸
中心Cからカム19cの外周縁までの距離が長くなるよ
うに形成されている。
【0032】また、カム19bの外周縁には、外側へ向
けて突出する突カム19eが設けられている。突カム1
9eが設けられている部分以外においては、軸中心Cか
らカム19bの外周縁までの距離は、軸中心Cからカム
19cの外周縁までの最長距離とほぼ同じ距離となるよ
うに設定されている。また、移送体カム19には、カム
19bのカム面19gから、カム19cのカム面19f
へ向けて傾斜する傾斜部19hが設けられている。
【0033】図1および図2に示すように、軸18に
は、移送体カム19の取り付けられている位置よりも外
側に、糸移送体20が回転可能に取り付けられている。
なお、図3においては、糸移送体20の図示を省略して
いる。図2に示すように、糸移送体20は、軸18に固
定されたカラー23を介して回転可能に取り付けられた
糸移送体基部21と、糸移送体基部21に対して基端部
22aがねじ24によって固定された糸移送体アーム部
22と、を備えて構成されている。
【0034】糸移送体基部21とカラー23にはねじり
ばね25が掛けられており、これにより、糸移送体20
が軸18を中心に、図2において時計回りに付勢されて
いる。また、糸移送体基部21には、位置決め板(係合
位置変更手段)26がねじ27により固定されている。
位置決め板26の一端側には、軸18側へ向けて突出す
る当接部26aが設けられている。これにより、ねじり
ばね25による付勢力によって、当接部26aが移送体
カム19のストッパ19dに押しつけられて、糸移送体
20と移送体カム19とが係合している。したがって、
この状態で移送体カム19が回転すると、これに伴い糸
移送体20も回転するようになっている。
【0035】位置決め板26の一端側には、糸移送体基
部21側へ向けて突出するボス26bが設けられてお
り、ボス26bは、糸移送体基部21に形成された図示
しない穴に対して、回転可能に嵌合されている。また、
位置決め板26の他端には、ねじ27の軸径よりも大き
い穴(図示略)があけられている。これにより、ボス2
6bを中心にして位置決め板26を糸移送体基部21に
対して回転させて、ねじ27による位置決め板26の固
定位置を変更することによって、当接部26aとストッ
パ19dとの係合位置を微調整できるようになってい
る。
【0036】また、糸移送体基部21には、コ字状のカ
ム当接部28が形成されている。カム当接部28の一端
部28aは、他端部28bよりも、軸18からの距離が
遠くなるよう、カム当接部28の形状が設定されてい
る。また、図示しないフレームには、糸移送体20の回
転を規制する規制カム(規制部材)5が固定されてい
る。
【0037】外部作動体14の係止部14bが図9に示
す被係止部材105に当接している状態(図6(A)に
図示)では、規制カム5の下側に形成されたカム部5a
に、カム当接部28の一端部(第2の当接部)28aが
当接するようになっている。また、外部作動体14の係
止部14bが、被係止部材105よりもやや高い位置に
ある状態(図7に図示)では、規制カム5の上側に形成
されたカム部5bに、カム当接部28の他端部28b
(第1の当接部)が当接するようになっている。
【0038】ここで、規制カム5のカム部5a・5b
は、カム当接部28が当接した状態で糸移送体20が上
下動したときに、糸移送体20が、ミシン内部の他の部
材に接触しないように、取付位置や形状が設定されてい
る。また、カム部5bは略直線状に形成されている。こ
れにより、カム部5bにカム当接部28の一端部28b
が当接した状態では、糸移送体20の傾きが一定の方向
で保持されたまま、糸移送体20が上下動するようにな
っている。
【0039】また、カム部5aにカム当接部28の一端
部28aが当接した状態で、糸移送体アーム部22の先
端部22cに設けられた糸把持部30と糸ガイド部34
(後述する)とによって張り渡された上糸が、針103
の針穴N前に押しつけられるよう、規制カム5の取付位
置が設定されている。
【0040】図1に示すように、糸移送体アーム部22
の先端部22cには、上糸を把持する糸把持部(糸保持
部)30と、上糸をガイドして支持する糸ガイド部34
と、が設けられている。
【0041】糸把持部30は、糸移送体アーム部22と
一体とされている固定板31と、圧縮ばね33により固
定板31に対して下方から押しつけられる押さえ板32
と、を備えて構成されている。固定板31の先端部31
aと、押さえ板32の先端部32aは、互いに離れる方
向へ反った形状とされており、これら先端部31a・3
2aにより、上糸を固定板31と押さえ板32との間へ
誘導する糸入り口30aが構成されている。
【0042】図2に示すように、固定板31には、軸1
8側へ延出する軸31bが設けられている。軸31b
は、押さえ板32と、後述する保持圧切替板44の一端
部44aとを貫通している。軸31bには、押さえ板3
2と一端部44aとの間において、圧縮ばね33が装着
されている。また、押さえ板32には、軸18側へ延出
する軸32bが設けられている。軸32bは、保持圧切
替板44の一端部44aを貫通している。軸32bの先
端には、接触子32cが設けられており、一端部44a
が押さえ板32から離れる方向へ移動したときに、軸3
2bが一端部44aから外れないようになっている。
【0043】図1に示すように、糸ガイド部34の先端
には、糸把持部30の糸入り口30aの開口方向と同じ
方向に開いた形状のV字状溝34aが形成されている。
V字状溝34aは、糸把持部30の固定板31の下面と
ほぼ同じ高さ位置に形成されている。
【0044】ここで、図2において、仮想線により、ミ
シンのリアパネル200を図示している。リアパネル2
00の縁部は、上糸を案内する糸案内溝201となって
いる。ミシンに設けられた図示しない糸ゴマから引き出
された上糸を、糸案内溝201に沿って移動させること
により、糸把持部30の糸入り口30aと、糸ガイド部
34のV字状溝34aの間に、上糸を張り渡すようにし
てセットできるようになっている。
【0045】糸移送体アーム部22の基端部22aに
は、軸18から離れる方向へ延出する延出部22bが設
けられている。図2に示すように、延出部22bには、
略三又状に形成された保持圧切替作動板40が、軸41
によって回転可能に取り付けられている。保持圧切替作
動板40は、その一端部40aが、糸移送体アーム部2
2の基端部22aと、延出部22bの先端との間で、軸
18から離れる方向へ向くように取り付けられている。
【0046】保持圧切替作動板40の中間部40bに
は、保持圧切替調整板(支点位置変更手段)42がねじ
42bによって固定されている。保持圧切替調整板42
の一端には、保持圧切替リンク43の一端が、軸43a
によって回転可能に取り付けられている。
【0047】保持圧切替調整板42には、保持圧切替作
動板40側へ向けて突出するボス42aが設けられてお
り、ボス42aは、保持圧切替作動板40に形成された
図示しない穴に対して、回転可能に嵌合されている。こ
れにより、ボス42aを中心にして保持圧切替調整板4
2を保持圧切替作動板40に対して回転させて、ねじ4
2bによる保持圧切替調整板42の固定位置を変更する
ことによって、保持圧切替リンク43の軸43aの位
置、すなわち支点の位置を微調整できるようになってい
る。
【0048】また、糸移送体アーム部22には、保持圧
切替板44が、その中間部において軸45により回転可
能に取り付けられている。保持圧切替板44の他端部4
4bには、保持圧切替リンク43の他端が軸43bによ
り回転可能に取り付けられている。
【0049】また、保持圧切替作動板40の他端部40
cには、保持圧切替コロ(接触子)46が設けられてい
る。図5に示すように、保持圧切替コロ46は、圧縮ば
ね47により、回転可能に支持されるとともに、移送体
カム19側へ押しつけられて、カム面19f・19gに
当接するようになっている。また、図2に示すように、
保持圧切替作動板40の他端部40cは、カム当接部2
8と引っ張りばね48により連結されて、互いに近づく
方向に引き合うようになっている。すなわち、保持圧切
替作動板40は、軸41を中心として、図2において反
時計回りに付勢されている。
【0050】上述の保持圧切替コロ46が、引っ張りば
ね48により引っ張られて軸18側へ近づけられた場合
には、保持圧切替作動板40は反時計回りに回転し、保
持圧切替リンク43の軸43aが、保持圧切替板44の
軸45に近づけられる。これにより、保持圧切替板44
が保持圧切替リンク43を介して、図2において反時計
回りに回転し、一端部44aと固定板31とが近づけら
れ、圧縮ばね33がより圧縮される。よって、押さえ板
32が固定板31に対して押しつけられる力(糸把持部
30の保持圧)が強められる。
【0051】一方、保持圧切替コロ46が、引っ張りば
ね48の引っ張り力に逆らって軸18側から外側へ遠ざ
けられた場合には、保持圧切替作動板40は時計回りに
回転し、保持圧切替リンク43の軸43aが、保持圧切
替板44の軸45から遠ざけられる。これにより、保持
圧切替板44が時計回り方向に回転し、一端部44aと
固定板31とが離れるので、圧縮ばね33の圧縮が弱め
られる。よって、糸把持部30の保持圧が弱められる。
すなわち、保持圧切替作動板40、保持圧切替リンク4
3、および保持圧切替板44は、保持圧切替コロ46の
位置の変位に基づいて、糸把持部30の保持圧を切り替
える保持圧切替手段である。
【0052】また、図示しないミシンフレームには、保
持圧切替作動板40の一端部40aの移動を規制する保
持圧切替当接板(接触子位置決定手段)6が、ねじ6b
により固定されている。内部作動体15が駆動軸11に
よって一番高い位置まで移動して停止している状態(図
2に図示)では、引っ張りばね48の引っ張り力に抗っ
て、保持圧切替作動板40の一端部40aの移動が規制
され、これにより、保持圧切替コロ46が移送体カム1
9のカム19cの外周縁から離れた位置で停止した状態
が保持されるようになっている。
【0053】保持圧切替当接板6の上端には、ボス6a
が設けられており、ボス6aは、ミシンフレームに設け
られた図示しない穴に対して、回転可能に嵌合されてい
る。また、ボス6aの下側には、ねじ6bの軸径よりも
大きい穴(図示略)が形成されており、この穴にねじ6
bを通して固定されている。これにより、ボス6aを中
心にして保持圧切替当接板6をミシンフレームに対して
回転させて、ねじ6bによる保持圧切替当接板6の固定
位置を変更することによって、保持圧切替作動板40の
一端部40aの停止位置、言い換えれば、保持圧切替コ
ロ46の停止位置を微調整できるようになっている。
【0054】次に、糸通し手段50の構成を説明する。
糸通し手段50は、後述する糸通し作動体52と、糸通
し軸54と、針止め糸掛け体58と、を備えて構成され
ている。
【0055】図9に示すように、糸通し手段50は針棒
100に隣接して設けられている。針棒100は、図示
しない揺動台に摺動可能に装着されている。また、針棒
100は、針棒抱き101により支持されており、図示
しない上軸の回転力が、図示しないクランクなどを介し
て、針棒100に上下運動が伝達される構成となってい
る。針棒100の下端には、針止め102により針10
3が取り付けられている。針止め102の下面には、上
糸の糸案内となる針止め糸案内104が設けられてい
る。また、針棒100には、針棒抱き101の固定位置
よりも上方に、被係止部材105がねじ止めされてい
る。
【0056】糸通し手段50においては、糸通し作動体
ガイド51が図示しない揺動体に固定されており、糸通
し作動体ガイド51には、糸通し作動体52が上下方向
に摺動可能に取り付けられている。図8に示すように、
糸通し作動体52および糸通し作動体ガイド51には、
それぞれ穴51a・52aが開けられている。糸通し作
動体52の穴52aには、後述する糸通し軸ピン55に
当接するカム52bが形成されている。
【0057】糸通し作動体52の下端には引っ張りばね
53が連結されており、これにより、糸通し作動体52
が上方へ引き上げられている。また、上述の内部作動体
15に取り付けられた糸通し作動板16の延出部16a
が、糸通し作動体52の上面に当接し、この状態でさら
に内部作動体15が下降すると、糸通し作動体52は延
出部16aによって引っ張りばね53の引っ張り力に抗
って押し下げられ、内部作動体15とともに下降するよ
うになっている。
【0058】図9に示すように、糸通し作動体52の下
端には、糸通し軸54が回転可能に、かつ上下方向に摺
動自在に挿入されている。糸通し軸54は、針棒100
と略平行となるよう、揺動体106に対しても回転可能
に、かつ上下方向に摺動自在に挿入されている。糸通し
軸54の上端には、糸通し軸ピン55が貫通するように
して取り付けられている。
【0059】糸通し軸ピン55の一端部55aは、糸通
し作動体ガイド51の穴51aと、糸通し作動体52の
穴52aとに挿通されている。また、糸通し軸ピン55
の他端部55bは、糸通し軸54が下降する際に、針棒
100に固定された被係止部材105の当接面105a
に、上方から当接するようになっている。
【0060】糸通し軸54の下端には、糸通しフックホ
ルダ56が取り付けられている。糸通しフックホルダ5
6には、針穴N内に挿入される糸通しフック56aが取
り付けられている。
【0061】また、糸通し軸54には、略筒体の針止め
糸掛け体58が回転可能に装着されている。針止め糸掛
け体58には、溝カム58aが形成されており、溝カム
58aには、糸通し作動体52の下端に設けられたピン
52cが摺動可能に嵌合している。溝カム58aには、
下方へ向けて傾斜する傾斜カム58bが形成されてい
る。また、針止め糸掛け体58には、糸掛け腕59が取
り付けられている。糸掛け腕59の先端には、上方から
掛け渡される上糸を引っかける二又部59aが形成され
ている。
【0062】図8に示すように、糸通しフックホルダ5
6は、引っ張りばね57によって、糸通し作動体52の
下端と互いに引き合うように連結されている。なお、図
8においては、糸通し軸54の図示を省略している。ま
た、針止め糸掛け体58内部には、針止め糸掛け体58
の底部と、糸通し作動体52の下面とを、互いに離れる
方向へ押し込む圧縮ばね60が設けられている。また、
針止め糸掛け体58は、糸通し軸54に固定されたEリ
ング61によって、下方への移動が規制されている。
【0063】これにより、針止め糸掛け体58の底面が
Eリング61に向けて上方から押しつけられているの
で、糸通し作動体52が上下動すると、これに伴って針
止め糸掛け体58と糸通し軸54とが上下動するように
なっている。
【0064】糸通し軸54が下降して、糸通し軸ピン5
5の他端部55bが、被係止部材105の当接面105
aに当接している状態(図12に図示)では、糸通しフ
ック56aが、針穴Nの高さと同じ高さで停止するよう
に、また、糸掛け腕59の二又部59aが、上方から張
られた上糸Aの前に位置するように、糸通しフックホル
ダ56や、針止め糸掛け体58の取付位置が設定されて
いる。
【0065】次に、上述のミシンの糸掛け装置1によっ
て、上糸を針穴N近傍まで移送して針穴Nに糸通しする
糸掛け動作について、説明する。ここで、糸掛け動作ま
えに、あらかじめ、位置決め板26、保持圧切替当接板
6、および保持圧切替調整板42の取付位置をそれぞれ
調整しておく。
【0066】具体的には、内部作動体15が一番高い位
置まで移動して停止している状態(図2)で、糸把持部
30の固定板31および押さえ板32の先端部31a・
32aの向きが、傾いたりせずに、糸案内溝201に向
けて適切な向きとなるよう、位置決め板26の向きを調
整して、糸移送体基部21に対してねじ27で固定して
おく。また、内部作動体15が一番高い位置まで移動し
て停止している状態(図2)で、上糸を糸把持部30の
固定板31と押さえ板32の間に誘導しやすく、かつ、
一度固定板31と押さえ板32との間に上糸が入った場
合には上糸が容易に外れないような保持圧となるよう、
保持圧切替当接板6の向きを調整して、図示しないミシ
ンフレームに対してねじ6bで固定しておく。
【0067】また、外部作動体14が下降して、外部作
動体14の係止部14bが被係止部材105に当接して
いる状態(図6)で、糸把持部30と糸ガイド部34と
によって、図10に示すように針穴N前に張り渡される
上糸Aが、針穴Nに入り込んだ糸通しフック56aに押
されて逃げてしまうことが無く、かつ、糸通しフック5
6aが上糸Aを引っかけて針穴Nに引き込める程度の保
持圧となるよう、保持圧切替調整板42の向きを調整し
て、糸移送体基部21に対してねじ42bで固定してお
く。
【0068】また、あらかじめ、図示しないステッピン
グモータにより駆動軸11を駆動させて内部作動体15
を一番高い位置まで移動させて停止させ、糸把持部30
をミシン上部の糸把持位置(糸保持位置)に待機させて
おく。
【0069】上糸の糸掛け時においては、まず、作業者
は、ミシンに設けられた図示しない糸ゴマから上糸を引
き出して、糸案内溝201に沿って上糸を移動させる。
これにより、糸ガイド部34のV字状溝34aと、糸把
持部30とに上糸を導き、その後、図示しない糸切り刃
で上糸を所定長さに切断する。これにより、上糸が、糸
ガイド部34と糸把持部30とによって、糸ガイド部3
4と糸把持部30との間で張り渡された状態に保持され
る。
【0070】ここで、位置決め板26と、保持圧切替当
接板6の取付位置は、上述のように調整されているの
で、糸案内溝201に沿って移動する上糸は、糸把持部
30の糸入り口30aに確実に誘導されて、固定板31
と押さえ板32との間に入り込み、糸把持部30によっ
て適切な保持圧で把持される。
【0071】糸把持部30に上糸を把持させた後、作業
者はミシンに設けられた図示しない糸掛け起動スイッチ
を操作する。すると、図示略のステッピングモータによ
り駆動ギヤ12が回転駆動され、駆動軸11が回転す
る。これにより、内部作動体15内部に設けられた駆動
ピン16cが駆動軸11のスクリュー溝13に沿って下
降するので、内部作動体15と外部作動体14とが、と
もに下降する。
【0072】外部作動体14の下降に伴い、ラック4に
ギヤ19aがかみ合わされた移送体カム19が、図2お
よび図3において時計回りに回転する。位置決め板26
の当接部26aは移送体カム19のストッパ19dに対
してねじりばね25によって押しつけられて当接してい
るので、移送体カム19の回転とともに、上糸を糸把持
部30により把持した状態の糸移送体20が、時計回り
に回転する。
【0073】さらに内部作動体15が下降すると、糸通
し作動板16の延出部16aが、糸通し作動体52の上
面に当接する。この状態でさらに内部作動体15が下降
すると、糸通し作動体52は、引っ張りばね53による
上方への引き上げ力に逆らって下降し、これとともに、
糸通し軸54、針止め糸掛け体58も下降する。
【0074】糸移送体20が回転しながら下降すると、
保持圧切替作動板40の一端部40aが保持圧切替当接
板6から離れる。このとき、保持圧切替作動板40は、
引っ張りばね48の引っ張り力により、図2において反
時計回りに回転し、保持圧切替コロ46がカム19cの
外周縁に当接する。このようにして保持圧切替コロ46
が軸18側に近づけられることにより、保持圧切替作動
板40、保持圧切替調整板42、保持圧切替リンク4
3、および保持圧切替板44の位置が移動して、圧縮ば
ね33が強く圧縮されることになり、糸把持部30の保
持圧が強められる。このため、上糸は糸把持部30によ
って強く把持され、外れることがない。
【0075】さらに内部作動体15が下降すると、糸移
送体基部21のカム当接部28の他端部28bが規制カ
ム5のカム部5bに当接し、ねじりばね25の付勢力に
よって、規制カム5に対して押しつけられる。これによ
り、糸移送体20の回転は規制される。また、内部作動
体15および外部作動体14はさらに下降するので、糸
移送体20は規制カム5に沿って下降し、また、移送体
カム19は回転しつづける。
【0076】すると、糸移送体基部21に設けられた位
置決め板26の当接部26aと、ストッパ19dとが離
れ、移送体カム19は、糸移送体20に対して相対的に
回転する。これにより、保持圧切替コロ46は、回転す
るカム19cの外周縁に沿って移動する。
【0077】カム19cは、反時計回り方向に行くにつ
れ、軸中心Cから外周縁までの距離が長くなるように形
成されているので、保持圧切替コロ46の位置は、移送
体カム19が時計回りに回転するにつれ、軸18から遠
ざかる方向へ移動する。そして、カム19cとカム19
bの外周縁が重なる箇所まで保持圧切替コロ46が移動
すると、圧縮ばね47によって、保持圧切替コロ46が
カム面19fからカム面19gへ移動する。すなわち、
圧縮ばね47は、保持圧切替コロ46が接触するカムを
切り替える接触カム切替手段である。
【0078】さらに内部作動体15および外部作動体1
4が下降すると、外部作動体14の係止部14bが被係
止部材105に当接し、外部作動体14の下降が停止す
る(図6(A))。このとき、糸把持部30と糸ガイド
部34によって張り渡された上糸が、針103の針穴N
前に張り渡されるとともに、上方から引き渡された上糸
が、針止め102の前に張り渡される。この状態では、
保持圧切替コロ46は、カム19bの外周縁に当接され
ている。ここで、上述したように、保持圧切替調整板4
2の取付位置が調整されているので、糸把持部30が糸
通しに適切な保持圧になっている。また、このとき、糸
移送体基部21のカム当接部28の一端部28aが、規
制カム5のカム部5aに当接している。
【0079】さらに駆動軸11が回転すると、外部作動
体14内部の圧縮ばね17をたわませながら内部作動体
15が下降し、これとともに、糸通し作動体52、糸通
し軸54、および針止め糸掛け体58が下降する。
【0080】下降する糸通し軸54の糸通し軸ピン55
の一端部55aが、被係止部材105の当接面105a
に上から当接すると、糸通し軸54の下降が停止し、ま
た、針止め糸掛け体58の下降も停止する。このとき、
図12に示すように、糸通しフック56aは、針穴Nと
同じ高さ位置で停止しており、また、針止め糸掛け腕5
9の二又部59aは、針止め102の前に張り渡された
上糸Aの前で停止している。
【0081】さらに内部作動体15が下降すると、これ
にともなって、糸通し作動体52が、針止め糸掛け体5
8内部の圧縮ばね60をたわませながら下降する。する
と、糸通し作動体52下端に設けられたピン52cが針
止め糸掛け体58の溝カム58aに沿って下へ移動す
る。糸通し作動体52は、糸通し作動体ガイド51によ
って移動方向が上下方向に規制されているので、傾斜カ
ム58b内においてピン52cが下降すると、針止め糸
掛け体58は、図11において反時計回りに回転する。
これにより、針止め102前に張り渡された上糸Aが、
針止め糸案内104に引っかけられるとともに、針止め
糸案内104内部に誘導される。
【0082】また、針止め糸掛け体58の回転開始とほ
ぼ同時に、図6(A)に示すように、内部作動体15に
取り付けられた糸通し作動板16のカム部16bが、糸
通し軸ピン55の端部に上方から当接する。この状態
で、さらに内部作動体15は下降し、また、糸通し軸ピ
ン55の他端は被係止部材105の当接面105aに当
接しているので、糸通し軸ピン55はカム部16bに沿
って、後方(図6において、左側)へ移動する(図6
(B)に図示)。これにより、糸通し軸54が回転す
る。
【0083】すると、糸通し軸54の下端に設けられた
糸通しフックホルダ56も回転し、図10(A)の状態
から図10(B)の状態へ移行する。すると、糸通しフ
ック56aが針穴Nに挿入され、針穴N前に張り渡され
た上糸Aに、糸通しフック56aの先端が引っかかる。
【0084】ステッピングモータによって駆動軸11が
所定量回転した後、ステッピングモータは、駆動軸11
を逆回転に駆動させる。これにより、内部作動体15は
上昇し始める。また、内部作動体15の延出部16aに
は、引っ張りばね53の引き上げ力により糸通し作動体
52が付勢されているので、内部作動体15の上昇にと
もない、糸通し作動体52も上昇する。
【0085】このとき、外部作動体14は、圧縮ばね1
7によって下方へ押し下げられているので、係止部14
bが被係止部材105に当接した状態のまま停止してい
る。また、糸通し軸54も、針止め糸掛け体58内部の
圧縮ばね60によって下方へ押し下げられているので、
糸通し軸ピン55が被係止部材105の当接面105a
に当接した状態のまま停止している。
【0086】これにより、糸通し軸ピン55の一端部5
5aが、上昇する糸通し作動体52のカム52bに当接
するので、糸通し作動体52の上昇に伴って、糸通し軸
ピン55がカム52bに沿って図8において右側へ移動
する。これにより、糸通し軸54が逆回転し、図10
(B)の状態から図10(C)の状態へ移行する。よっ
て、糸通しフック56aが上糸Aを引っかけた状態で元
の位置に戻り、上糸Aが針穴Nに挿通される。
【0087】また、糸通し作動体52の上昇に伴って、
糸通し作動体52下端のピン52cも上昇するので、こ
れに伴い、針止め糸掛け体58が逆回転する。これによ
り、図11(B)の状態から図11(C)の状態へ移行
し、針止め糸掛け腕59が元の位置に戻って、上糸Aが
針止め糸案内104内部に残される。
【0088】さらに、糸通し作動体52が上昇して、ピ
ン52cが溝カム58aの最上部まで移動すると、糸通
し作動体52の上昇とともに、針止め糸掛け体58も上
昇する。また、引っ張りばね57の引っ張り力により、
糸通し軸54も上昇する。これとともに、図9に示すよ
うに、上方から誘導された上糸Aが、針止め糸掛け腕5
9の内部に配置される。
【0089】さらに内部作動体15が上昇して、内部作
動体15の上面が外部作動体14の上面に下方から当接
すると、内部作動体15の上昇にともない、外部作動体
14も上昇する。すると、規制カム5に沿って糸移送体
20が上昇するとともに、移送体カム19が反時計回り
に回転しはじめる。これにともない、保持圧切替コロ4
6は、反時計回りに回転するカム19bの外周縁に沿っ
て移動する。
【0090】さらに外部作動体14が上昇すると、糸移
送体基部21のカム当接部28が規制カム5のカム部5
b側へ移動していく(図7に図示)。このとき、保持圧
切替コロ46は、突カム19eに乗りあがっており、よ
り軸18から遠ざかる方向へ移動している。これによ
り、保持圧切替作動板40、保持圧切替調整板42、保
持圧切替リンク43、および保持圧切替板44の位置が
移動して、一端部44aが、固定板31から離れる方向
へ移動する。すると、一端部44aが接触子32cを軸
18側へ向けて持ち上げるため、糸把持部30の保持圧
がほとんどない状態とされる。よって、上糸は、糸把持
部30から確実に外れて、針穴Nに通された状態のまま
残される。
【0091】さらに内部作動体15および外部作動体1
4が上昇し、移送体カム19が図7において反時計回り
に回転すると、保持圧切替コロ46は、移送体カム19
の傾斜部19hに沿って、カム面19gからカム面19
fへ移動する。このとき、引っ張りばね48の引っ張り
力により、保持圧切替コロ46がカム19cの外周縁に
押しつけられる。すなわち、傾斜部19hおよび引っ張
りばね48は、保持圧切替コロ46が接触するカムを切
り替える接触カム切替手段である。
【0092】さらに移送体カム19が反時計回りに回転
すると、移送体カム19のストッパ19dが、糸移送体
基部21に取り付けられた位置決め板26の当接部26
aに当接する。すると、移送体カム19の回転にともな
って、糸移送体20も反時計回りに回転する。
【0093】その後、図示しない原点検出基板の信号に
よって、内部作動体15および外部作動体14が一番高
い位置まで上昇したことを検出すると、ステッピングモ
ータによる駆動軸11の回転が停止し、図2に示すよう
に、糸把持部30が糸把持位置で停止する。
【0094】以上のように、本実施の形態例のミシンの
糸掛け装置1によれば、上糸をミシン上部の糸保持位置
から針穴Nまで移送するとき(移送時)では、保持圧切
替コロ46はカム19cに当接し、針穴Nまで上糸Aを
移送したあとに糸把持部30をミシン上部に戻すとき
(戻し時)では、保持圧切替コロ46はカム19bに当
接している。
【0095】これにより、移送時には、糸把持部30の
保持圧が強められ、戻し時には保持圧が弱められるの
で、針穴Nへの糸通し後に糸把持部30に上糸Aが残っ
た場合にも、糸把持部30が上糸を保持して引っ張り上
げてしまうのを防止できる。特に、戻し時においては、
保持圧切替コロ46が突カム19eに乗り上げることに
より、糸把持部30の保持圧がほとんどない状態にされ
るので、確実に上糸を糸把持部30から外すことができ
る。
【0096】また、位置決め板26の取付位置を調整で
きるので、ストッパ19dと当接部26aとが係合した
状態における移送体カム19と糸移送体20との相対位
置を変更できる。これにより、内部作動体15が一番高
い位置に移動した状態における糸把持部30の停止位置
を調整できるので、糸把持部30に上糸を誘導させやす
い位置に設定できる。
【0097】また、規制カム5の上のカム部5bに対し
てカム当接部28が当接する部分(他端部28b)は、
下のカム部5aに対して当接する部分(一端部28a)
よりも、糸移送体20の回転軸18に近いので、規制カ
ム5の上部をより糸移送体20側へ近づけて配置でき、
規制カム5のサイズを小型化できる。また、糸移送体2
0が一番下へ下降した状態では、軸18からより遠い位
置でカム部5aによって糸移送体20の回転が規制され
るので、より安定して糸移送体20の回転を停止でき
る。これにより、糸把持部30の停止位置が安定し、よ
り精度良く上糸が針穴N前に張り渡されることになるの
で、糸通し時の精度を向上できる。
【0098】また、保持圧切替調整板42の取付位置を
調整できるので、保持圧切替リンク43の支点(軸43
a)の位置を調整して、糸把持部30の保持圧を調整で
きる。これにより、上糸を糸把持部30によって針穴N
前に張り渡したときの上糸の保持圧を、糸通しに適切な
保持圧に適宜調整することができる。
【0099】また、保持圧切替当接板6の取付位置を調
整できるので、内部作動体15が一番高い位置に移動し
たときの糸把持部30の保持圧を調整できる。これによ
り、糸把持部30がミシン上部の糸保持位置に停止して
いる状態における糸把持部30の保持圧を、上糸セット
時に適切な保持圧に適宜調整することができる。したが
って、本発明によれば、より精度良く糸掛け動作を行う
ことが可能となる。
【0100】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れることはなく、適宜に構成やその形状・配置などを変
更可能なのは勿論である。例えば、保持圧切替調整板4
2は保持圧切替作動板40の中間部40bに取り付けら
れているものとしたが、これに限らず、例えば、保持圧
切替板44の他端部44bに取り付けるものとしても良
い。
【0101】また、糸通し手段50の構成は、適宜に変
更可能である。例えば、糸移送手段10の内部作動体1
5の上下動に連動して、糸通し手段50による糸通しが
行われる構成としたが、糸通し手段50が糸移送手段1
0と連動せずに、独立して上糸の糸通し動作を行う構成
としてもよい。
【0102】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、上糸を糸
保持位置から針穴近傍まで移送する移送時には、糸保持
部の保持圧を強くして上糸が糸保持部から外れないよう
にしつつ、上糸を針穴近傍まで移送したあとに糸保持位
置へ糸保持部を戻す戻し時には、糸保持部の保持圧を弱
くして、糸通し後に糸保持部に上糸が残った場合にも糸
保持部が上糸を保持して引っ張らないように設定でき、
より精度良く糸掛け動作を行える。請求項2記載の発明
によれば、請求項1記載の発明と同様の効果が得られる
のは勿論のこと、糸移送体や回転体の回転にともなっ
て、糸保持部の保持圧を切り替えることができる。請求
項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明と同様の
効果が得られるのは勿論のこと、接触子が接触するカム
を切り替えることで、移送時と戻し時とにおける糸保持
部の保持圧を変更できる。
【0103】請求項4記載の発明によれば、糸保持部の
停止位置を調整でき、これにより、糸保持部を、上糸を
保持させやすい位置に設定できる。よって、より精度良
く糸掛け動作を行える。
【0104】請求項5記載の発明によれば、糸保持部の
保持圧を、支点位置変更手段によるリンクの支点位置の
変更により微調整できる。よって、例えば、糸通し手段
により糸通しするときなどの保持圧を適切な保持圧に調
整でき、より精度良く糸掛け動作を行うことができる。
請求項6記載の発明によれば、接触子の位置を異なる位
置に決定して、糸保持位置における糸保持部の保持圧
を、糸保持に適切な圧に調整できる。よって、より精度
良く糸掛け動作を行える。
【0105】請求項7記載の発明によれば、規制部材の
サイズを小型化しつつ、針穴近傍での糸保持部の停止位
置をより精度良く決めることができ、より精度良く糸掛
け動作を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施の形態のミシンの糸掛
け装置を示す概略斜視図である。
【図2】図1中の糸移送手段を示す要部側面図である。
【図3】図1中の糸移送体を除いた状態の糸移送手段を
示す要部側面図である。
【図4】図3中の移送体カムを示す図面であり、(A)
は側面図、(B)は正面図である。
【図5】図2中の移送体カムと保持圧切替コロの位置関
係を説明するための図面であり、(A)は保持圧切替コ
ロがカム面19fに当接している様子を示す正面図、
(B)は保持圧切替コロがカム面19gに当接している
様子を示す正面図である。
【図6】(A)は図1中の糸把持部が針穴前へ移動した
状態の糸移送手段の側面図、(B)は外部作動体に対し
て内部作動体が下降した状態を示す側面図である。
【図7】図1中の糸移送手段が復動する様子を説明する
ための要部側面図である。
【図8】図1中の糸通し手段を示す概略側面図である。
【図9】図1中の糸通し手段と、針棒とを示す正面図で
ある。
【図10】図8中の糸通しフックホルダの動作を説明す
るための概略平面図である。
【図11】図8中の針止め糸掛け体の動作を説明するた
めの概略平面図である。
【図12】図9中の糸通し軸の下降が停止した状態にお
ける針止め、針、針止め糸掛け体、糸通しフックの位置
関係を説明するための要部正面図である。
【符号の説明】
1 ミシンの糸掛け装置 5 規制カム(規制部材) 6 保持圧切替当接板(接触子位置決定手段) 10 糸移送手段 18 軸(回転軸) 19 移送体カム(保持圧変更手段、回転体) 19b カム 19c カム 19d ストッパ(少なくとも一部) 19h 傾斜部(接触カム切替手段) 20 糸移送体 26 位置決め板(係合位置変更手段) 26a 当接部(糸移送体の少なくとも一部) 28a 一端部(第2の当接部) 28b 他端部(第1の当接部) 30 糸把持部(糸保持部) 40 保持圧切替作動板(保持圧変更手段、保持圧切替
手段) 42 保持圧切替調整板(保持圧変更手段、保持圧切替
手段、支点位置変更手段) 43 保持圧切替リンク(保持圧変更手段、保持圧切替
手段、リンク) 44 保持圧切替板(保持圧変更手段、保持圧切替手
段) 46 保持圧切替コロ(保持圧変更手段、接触子) 47 圧縮ばね(接触カム切替手段) 48 引っ張りばね(接触カム切替手段) 50 糸通し手段 A 上糸 N 針穴

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上糸を保持可能な糸保持部を備え、この
    糸保持部により上糸を糸保持位置で保持して針穴近傍へ
    移送する糸移送手段と、 この糸移送手段により前記針穴近傍へ移送された上糸を
    針穴に挿通する糸通し手段と、を備えるミシンの糸掛け
    装置であって、 前記糸保持位置から前記針穴近傍まで上糸を移送する移
    送時と、上糸を前記針穴近傍まで移送したあとに前記糸
    保持位置へ前記糸保持部を戻す戻し時と、で前記糸保持
    部の保持圧を変更する保持圧変更手段を備えることを特
    徴とするミシンの糸掛け装置。
  2. 【請求項2】 糸移送手段は、糸保持部を備えるととも
    に、回転することによって前記糸保持部を糸保持位置と
    針穴近傍とに往復動させる糸移送体を備え、 保持圧変更手段は、 互いに異なる二つのカムを備えるとともに、前記糸移送
    体の回転時に、この糸移送体の回転軸を中心として、前
    記糸移送体に対して相対的に回転する回転体と、 前記糸移送体に設けられ、この糸移送体に対して相対的
    に回転する前記回転体のカムに接触する接触子と、 前記カムに接触する前記接触子の位置の変位に基づい
    て、前記糸保持部の保持圧を切り替える保持圧切替手段
    と、を備えることを特徴とする請求項1記載のミシンの
    糸掛け装置。
  3. 【請求項3】 糸保持部が糸保持位置から針穴近傍へ往
    動するときと、前記針穴近傍から前記糸保持位置へ復動
    するときと、で接触子が接触するカムを切り替える接触
    カム切替手段を備えることを特徴とする請求項2記載の
    ミシンの糸掛け装置。
  4. 【請求項4】 糸移送手段は、 糸保持部を備えるとともに、回転可能に支持される糸移
    送体と、 この糸移送体の回転軸を中心として回転可能で、かつ、
    少なくとも一部が前記糸移送体の少なくとも一部と係合
    可能であり、前記糸移送体と係合した状態で回転しない
    状態を保持することによって、前記糸保持部を糸保持位
    置に停止させる回転体と、を備え、 この回転体と前記糸移送体との係合位置を変更可能な係
    合位置変更手段を備えることを特徴とする請求項1記載
    のミシンの糸掛け装置。
  5. 【請求項5】 保持圧切替手段は、複数のリンクを備え
    て構成されるリンク装置であり、 前記リンクの支点位置を変更可能な支点位置変更手段を
    備えることを特徴とする請求項2記載のミシンの糸掛け
    装置。
  6. 【請求項6】 糸移送体の糸保持部が糸保持位置に移動
    した状態における接触子の位置を異なる位置に決定可能
    な接触子位置決定手段を備えることを特徴とする請求項
    2記載のミシンの糸掛け装置。
  7. 【請求項7】 上糸を保持可能な糸保持部を備え、この
    糸保持部により上糸を糸保持位置で保持して針穴近傍へ
    移送する糸移送手段と、 この糸移送手段により前記針穴近傍へ移送された上糸を
    針穴に挿通する糸通し手段と、を備えるミシンの糸掛け
    装置であって、 前記糸移送手段は、前記糸保持部を備えるとともに、回
    転することによって前記糸保持部を前記糸保持位置と前
    記針穴近傍とに往復動させる糸移送体を備え、 この糸移送体の回転を規制する規制部材を備え、 前記糸移送体には、前記糸保持部が前記糸保持位置から
    前記針穴近傍へ往動する途中で前記規制部材と当接する
    第1の当接部と、前記糸保持部が前記針穴近傍へ移動し
    た状態で、前記規制部材に対する前記第1の当接部の当
    接位置から前記糸移送体の回転軸までの距離よりも、よ
    り前記回転軸から離れた位置で前記規制部材と当接する
    第2の当接部と、が設けられていることを特徴とするミ
    シンの糸掛け装置。
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