JP5315800B2 - レーストラック型コイルの製造装置、コイルの製造方法およびレーストラック型コイル - Google Patents

レーストラック型コイルの製造装置、コイルの製造方法およびレーストラック型コイル Download PDF

Info

Publication number
JP5315800B2
JP5315800B2 JP2008153109A JP2008153109A JP5315800B2 JP 5315800 B2 JP5315800 B2 JP 5315800B2 JP 2008153109 A JP2008153109 A JP 2008153109A JP 2008153109 A JP2008153109 A JP 2008153109A JP 5315800 B2 JP5315800 B2 JP 5315800B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
superconducting wire
coil
rotated
moving
portions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008153109A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009065119A (ja
Inventor
健吾 大倉
徹 岡崎
剛 佐波
一也 大松
剛三 藤野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2008153109A priority Critical patent/JP5315800B2/ja
Publication of JP2009065119A publication Critical patent/JP2009065119A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5315800B2 publication Critical patent/JP5315800B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
  • Coil Winding Methods And Apparatuses (AREA)

Description

本発明は、レーストラック型コイルの製造装置、該装置により製造したレーストラック型コイルおよびレーストラック型コイルの製造方法に関し、詳しくは、巻枠の直線部に巻回する超電導線を弛みなく直線状に巻回することにより、超電導線を精度良く巻回すると共に超電導コイルの占積率を高めてコイルの性能を向上させるものである。
従来、リニアモータ等に用いられる超電導コイルとして、レーストラック型コイルが提供されている。
前記レーストラック型コイルは、超電導線が直線状に巻回される直線状巻回部と、該直線状巻回部の両端で円弧状に巻回される円弧状巻回部からなる細長い形状のコイルである。該レーストラック型コイルは、超電導線を巻回する際に直線状巻回部の超電導線に張力がかかりにくいため、超電導線が直線状にならずに弛んでしまい精度良く巻回できず、超電導線の占積率が低下してコイルの性能が低下しやすい問題がある。
本出願人は、特開平6−275429号公報(特許文献1)において、図14に示すレーストラック型コイル1を提供しており、該レーストラック型コイル1は、超電導線の直線状巻回部1aの外面にスペーサ2を介在させて金属バンド3を両側から締め付けて取り付けている。
特開平6−275429号公報
前記特許文献1のレーストラック型コイル1では、直線状巻回部1aを金属バンド3により両側から挟んでいるため、超電導線の巻回後に直線状巻回部1aの超電導線が弛むことがない。
しかしながら、超電導線を巻回しているときに直線状巻回部1aの超電導線が弛んでしまうと、金属バンド3で締め付けても弛みを解消することはできず、かつ、金属バンド3を取り付けた分、コイルが大型化する点で改善の余地がある。
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、レーストラック型コイルにおいて超電導線が直線状に巻回される直線状巻回部を弛みなく直線状に巻回できる製造装置を提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、第1の発明として、対向する一対の直線部の両端を円弧部で連結してなる巻枠に、超電導線を巻回して形成されるレーストラック型コイルの製造装置であって、
超電導線の供給装置の側方に固定された基台と、
前記基台上に回転駆動手段を介して搭載され、所定時間間隔をあけて180度回転される回転台と、
前記回転台上に搭載され、移動駆動手段により前記超電導線の供給側から離反する方向へ直線状に移動されると共に、前記巻枠を着脱自在に装着する巻枠取付部を備えた移動台と、
前記回転台の回転中心位置の外方に前記基台より突設され、前記移動台上に装着される前記巻枠の直線部に巻回される超電導線を外方から押さえる押えローラと、
前記移動台に揺動自在に取り付けられ、前記巻枠の直線部に前記超電導線を外方から押さえる押さえ板を備え、
前記移動台は前記回転台の回転中心位置を移動方向前端とする初期位置から移動されると共に、前記回転中心位置に移動台の後端が位置すると前記回転台を180度回転して前記移動台を180度回転させて前記初期位置に戻す作動を繰り返し、該移動台の移動時に前記巻枠の一対の直線部に超電導線を前記押えローラで外方から押さえると共に前記押えローラ通過後に前記押さえ板を超電導線の押さえ位置に揺動させて押さえながら巻き付ける一方、前記移動台が前記初期位置に戻ると押さえ位置から前記押さえ板を退避位置に揺動させ、前記回転台の回転時に巻枠の一対の円弧部に超電導線を巻き付ける構成としていることを特徴とするレーストラック型コイルの製造装置を提供している。
本発明のレーストラック型コイルの製造装置によれば、超電導線を巻回する巻枠を回転させるだけでなく、回転台と該回転台上で直線状に移動する移動台を設けて巻枠に直線移動と回転を交互にさせ、かつ、巻枠を直線移動させる際には、巻枠の直線部に巻回する超電導線を押えローラにより押圧するため、巻枠の直線部に巻回する超電導線を弛みなく直線状に精度良く巻回することができる。これにより、レーストラック型コイルの占積率を高めることができ、コイルの性能を向上させることができる。
また、製造装置により巻回した超電導線の外周側端末をテープ等により固定しておけば、直線状に巻回された部位の超電導線がコイル形成後も弛むことがなく直線状を保持することができる。これにより、特許文献1で提供されているような金属バンドを用いて直線状に巻回された部位の超電導線を強固に押さえつける必要がなく、コイルの大型化を防止することができる。
また、前記製造装置を用いれば、製造装置の押えローラにより巻枠の直線部に巻き付ける超電導線を弛みなく直線状に巻き付けることができるため、コイルの製造作業中や製造後に作業員が弛んだ超電導線を直線状に直す必要がなく、占積率の高いレーストラック型コイルを効率良く製造することができる。
前記第1の発明では、移動台に、前記巻枠の直線部に前記超電導線を外方から押さえる押さえ板が揺動自在に取り付けられ、前記押えローラ通過後に前記押さえ板を超電導線の押さえ位置に揺動させると共に、前記移動台が前記初期位置に戻ると押さえ位置から退避位置に揺動させている
前記構成によれば、前記押えローラによって巻枠の直線部に超電導線を直線状に沿わせて巻回させると共に、前記押えローラによって押圧されなくなった部位の直線状の超電導線を押圧板によって外周ターンの超電導線が巻回されるまで押圧し続けるため、直線状に巻回した超電導線を弛ませることなく確実に直線状態を保持することができる。
また、第2の発明として、対向する一対の直線部の両端を円弧部で連結してなる巻枠に、超電導線を巻回して形成されるレーストラック型コイルの製造装置であって、
超電導線の供給装置の側方に固定された基台と
前記基台上に回転駆動手段を介して搭載され、所定時間間隔をあけて180度回転される回転台と、
前記回転台上に搭載され、移動駆動手段により前記超電導線の供給側から離反する方向へ直線状に移動されると共に、前記巻枠を着脱自在に装着する巻枠取付部を備えた移動台と、
前記回転台の回転中心位置の外方に前記基台より突設され、前記移動台上に装着される前記巻枠の直線部に巻回される超電導線を外方から押さえる押えローラを備え、
かつ、前記回転台に設けた下向き中心軸部を前記基台に設けた軸受で回転自在に支持すると共に、該基台に付設した回転台用モータからなる前記回転駆動手段で前記回転台を回転させ、該回転台の上面に、直径方向に延在すると共に該回転台の両側外縁より突出する移動台用のガイドレールを突設すると共に、前記移動台の移動駆動手段として前記ガイドレールの全長に沿ったスクリューシャフトを回転自在に軸架し、該スクリューシャフトの両端に結合用ギアを取り付ける一方、前記移動台に前記スクリューシャフトに螺合するネジ穴を有する従動部材を固定し、前記スクリューシャフトの回転で移動台を直線移動させ、
さらに、前記基台上の超電導線の供給装置側に移動台用モータを搭載し、該モータで回転されるギアを、前記回転台の回転に応じて180度回転される前記スクリューシャフトの一端の前記結合用ギアと着脱自在に結合し
前記移動台は前記回転台の回転中心位置を移動方向前端とする初期位置から移動されると共に、前記回転中心位置に移動台の後端が位置すると前記回転台を180度回転して前記移動台を180度回転させて前記初期位置に戻す作動を繰り返し、該移動台の移動時に前記巻枠の一対の直線部に超電導線を前記押えローラで外方から押さえながら巻き付けると共に前記回転台の回転時に巻枠の一対の円弧部に超電導線を巻き付ける構成としているレーストラック型コイルの製造装置を提供している。
外周面に螺旋状のネジを設けた棒状ギアからなる前記スクリューシャフトは、その両端に固定する前記結合用ギアはモータ駆動ギアを着脱自在に噛み合わせて結合させるため、スクリューシャフトの両端にはハス歯車を取り付け、該ハス歯車をモータで駆動されるハス歯車と噛み合わせている。
このように、ハス歯車とすることにより、スクリューシャフトを回転台と共に180度回転させた時に、一端側のハス歯車をモータ駆動される定位置のハス歯車とスムーズに噛み合わせを解除できると共に他端側のハス歯車をハス歯車をスムーズに噛み合わせることができる。
また、前記回転台上に搭載する移動台用のガイドレールは、その左右両側を回転台から突出させ、回転台の直径は前記ガイドレールの全長の1/2以下と小さくしている。
即ち、回転台はガイドレールおよび該ガイドレール上を横行する移動台、移動台上に搭載する巻枠を支持できる強度を持たせれば、回転台を大きくする必要がない。回転台を小さくすることで、コイルの巻線中に不具合が発生した際に移動台に作業員が近づきやすくなり、ハンドリング作業をしやすくすることができる。
また、第3の発明として、第1コイル部と第2コイル部との2層のコイル部が積層されたダブルパンケーキ形状で且つ対向する一対の直線部の両端を円弧部で連結してなる巻枠に、超電導線を巻回して形成されるレーストラック型コイルの製造装置であって
基台上に回転駆動手段を介して搭載され、所定時間間隔をあけて180度回転される回転台と、
前記回転台上に搭載され、移動駆動手段により前記超電導線の供給側から離反する方向へ直線状に移動されると共に、前記巻枠を着脱自在に装着する巻枠取付部を備えた移動台と、 前記回転台の回転中心位置の外方に前記基台より突設され、前記移動台上に装着される前記巻枠の直線部に巻回される超電導線を外方から押さえる押えローラを備え、
前記移動台の移動方向の両側外方に前記超電導線の供給装置配置され、
前記移動台は前記回転台の回転中心位置を移動方向前端とする初期位置から移動されると共に、前記回転中心位置に移動台の後端が位置すると前記回転台を180度回転して前記移動台を180度回転させて前記初期位置に戻す作動を繰り返し、該移動台の移動時に前記巻枠の一対の直線部に超電導線を前記押えローラで外方から押さえながら巻き付けると共に前記回転台の回転時に巻枠の一対の円弧部に超電導線が巻き付けられ、
前記第1コイル部形成時には一方側の供給装置から超電導線を供給すると共に第2コイル部形成時には他方側の供給装置から超電導線を供給して、第1コイル部と第2コイル部の直線部の巻き付け時には前記移動台は逆方向に直線状に移動され、かつ、第1コイル部と第2コイル部の円弧部の巻き付け時には前記回転台は逆方向に回転されるレーストラック型コイルの製造装置を提供している。
また、本発明のレーストラック型コイルの製造装置は、シングルパンケーキ形状のレーストラック型コイルの製造装置に限定されず、第1コイル部と第2コイル部との2層のコイル部が積層されたダブルパンケーキ形状のレーストラック型コイルの製造装置とすることができる。
さらに、前記超電導線の供給装置から前記巻枠に達するまでの間に、超電導線に付着する接着用の樹脂液を貯留した浸漬槽を配置し、該浸漬槽に超電導線を浸漬し、超電導線の表面に接着用樹脂を塗布した後に前記巻枠に巻き付けていることが好ましい。
具体的には、前記浸漬槽にはエポキシ樹脂等の絶縁樹脂液を貯留しており、該浸漬槽内へ超電導線を案内するローラを配置し、該ローラに沿って超電導線を浸漬槽内の樹脂液中に浸漬させた後に引き上げて前記移動台上の巻枠へと案内している。かつ、浸漬槽内で樹脂に浸漬した後に引き上げるローラ間に樹脂絞りダイスを配置し、該樹脂絞りダイス内に超電導線を通すことで余分に付着した樹脂を除去して、適正量を超電導線に塗布している。
前記超電導線の表面へのエポキシ樹脂等の塗布は、巻き付けた超電導線を一体的に固着するためである。通常は超電導線をコイルとした後に樹脂浸漬槽に浸漬して一体化しているが、この場合にはパンケーキコイルの線材端末にも樹脂が付着するため、コイルをジョイントする場合に半田付けができない事態が生じる。端末にテープや収縮チューブをかぶせても樹脂の中に入り込み、樹脂の付着を防止することが出来ない問題がある。
これに対して、本発明では、巻き付け直前に超電導線の表面に接着用の樹脂を塗布し、この樹脂が塗布された超電導線を弛みなく巻き付けているため、隣接する超電導線の表面同士が密着し接着強度の均等化がはかれる。かつ、コイル巻線後に樹脂を含浸する工程を不要とでき、コイルの製造を効率良く行うことができる。
また、第の発明として、対向する一対の直線部の両端を円弧部で連結してなる巻枠に、超電導線を巻回して形成されるレーストラック型コイルであって、
前記一対の直線部の長さが0.2m以上1m未満の場合、直線部のコイルの厚さL1と、直線部両端の円弧部のコイル厚さL2との比(L2/L1)が1.00以上1.03以下であり、
前記一対の直線部の長さが1m以上2m未満の場合、直線部のコイルの厚さL1と、直線部両端の円弧部のコイル厚さL2との比(L2/L1)が1.00以上1.04以下であり、
前記一対の直線部の長さが2m以上3m未満の場合、直線部のコイルの厚さL1と、直線部両端の円弧部のコイル厚さL2との比(L2/L1)が1.00以上1.06以下であるレーストラック型コイルを提供している。
前記第の発明のレーストラック型コイルは、第1の発明の製造装置により製造することが好ましい。
通常、レーストラック型コイルは、直線部において弛みが発生しないように押圧力を負荷すると、押さえられた弛み余長が両端の円弧部にしわ寄せされ、円弧部が膨らむと共に、超電導線間に隙間が発生しやすい。そのため、円弧部の巻付厚さが直線部の厚さに比べて増加して膨らみ、コイル均一な厚さとできない問題がある。
このように、円弧部の膨らみが大きくなると巻線間の隙間が開くため、超電導線が一体化せず、局部的な許容曲がり以下に小さく曲がることで、Icが劣化して臨界電流が低下する。その結果、それ以上の電流を流すとIcを越えてしまい、コイルが抵抗を発生して発熱が生じ、クエンチする事態となる。
この問題に対して、本発明では、直線部では押えローラと押さえ板で超電導線の弛みが発生しないように巻き付けているため、弛み余長が円弧部にしわ寄せされることは無い。かつ、円弧部への超電導線の巻き付け時には、移動台と共に巻枠を回転させ、供給される超電導線を引っ張りながら円弧部に超電導線を巻き付け、円弧部に超電導線が膨らまないように巻き付けている。
その結果、前記のように、直線部の長さが3mに達する長尺な大型のレーストラック型コイルにおいても、直線部の厚さL1と円弧部の厚さL2との比を1.00〜1.06にすることができる。
このように、直線部と円弧部の厚さを略均等とすることができ、コイルに大電流を流した場合に発生する高電磁応力に対して巻線間の隙間が開かず、局部的にコイル強度が高かったり、局部的な超電導線の劣化を生じさせない効果がある。
また、本発明のレーストラック型コイルでは、前記直線部及び両端円弧部に巻き付けられる超電導線の表面には夫々樹脂が塗布されている。
即ち、コイル形成後に樹脂浸漬槽に浸漬させるものでなく、巻枠に巻き付けてコイルとして形成した時点で、超電導線の表面、即ち、隣接層の超電導線の間には接着用の樹脂が介在した構成としている。このように、コイル形成後の後工程での樹脂含浸工程が不要なコイルとしている。
さらに、第5の発明として、レーストラック型コイルを製造する方法であって、
超電導線の供給装置より供給される超電導線を、一対の直線部の両端を円弧部で連結した巻枠を、初期位置より前記供給装置より離れる方向に直線方向に横移動させて、前記直線部の一方側に超電導線を巻き付けた後に、前記巻枠を供給装置側に向けて180度回転させて前記巻枠の他端を前記初期位置に戻し、該回転時に一方側の前記円弧部に超電導線を巻き付け、ついで、前記巻枠を前記と同一方向に横移動させて他方側の直線部に超電導線を巻き付け、この直線移動と180度の回転を交互に繰り返し、かつ
前記巻枠の直線部に巻き付けられる超電導線の弛み防止として、一方側の直線部に超電導線を巻き付けている時に、巻き付けられる超電導線を押えローラにより押さえると共に、他方側の直線部に巻き付けられている超電導線を押さえ板で押さえ付けているレーストラック型コイルの製造方法を提供している。
前述したように、本発明によれば、超電導線を巻回する巻枠を回転させるだけでなく、巻枠に直線移動と回転を交互にさせ、かつ、巻枠を直線移動させる際には、巻枠の直線部に巻回する超電導線を押えローラにより押圧するため、巻枠の直線部に巻回する超電導線を弛みなく直線状に精度良く巻回することができる。これにより、レーストラック型コイルの占積率を高めることができ、コイルの性能を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図7に本発明の第1実施形態のレーストラック型コイルの製造装置10を示す。該製造装置10は基台20と、該基台20上で水平方向に回転する回転台30と、巻枠61が取り付けられると共に回転台30上で直線移動する移動台40と、前記巻枠61に巻回された超電導線62に押圧される押えローラ51と押さえ板41を備えている。
なお、本実施形態の製造装置10で巻回される超電導線62は絶縁材で被覆された帯状の超電導線としている。
前記基台20には、図1に示すように、回転台30を回転させるための回転台用モータ22、移動台40を直線移動させるための移動台用モータ23、および押えローラ51を垂直方向および水平方向に移動させる移動装置50を搭載している。また、基台20の一側方に超電導線供給装置70を配置すると共に、該超電導線供給装置70から供給される超電導線62の挿通位置を規制する一対の規制用ローラ24を設けている。
前記回転台30は基台20上に回転自在に載置され、その外形を円形状とし、外周面にチェーン31を周設している。該チェーン31には、基台20に搭載したモータ22により回転する歯車25を噛み合わせ、モータ22を稼動させると、歯車25の回転に伴って回転台30が回転する構成としている。
また、基台20の上面周縁にローラ26を設け、該ローラ26を回転台30の下面に当接させて、回転台30が基台20上でスムーズに回転するようにしている。
前記移動台40は、回転台30に設けた直線状の移動台用のガイドレール32に摺動自在に取り付けている。本実施形態では、回転台30の直径をガイドレール32の全長よりも若干大きくしている。
前記回転台30には、図1に示すように、ガイドレール32と平行に移動台40を直線移動させるためのスクリューシャフト33を回転自在に設け、移動台40の下面側に設けた従動部材42をスクリューシャフト33に外嵌している。従動部材42の内周面にはネジ溝を設けている。前記基台20に設けたモータ23を稼動させると、図1(B)に示すように、互いに歯車を噛み合わせて連結した複数の回転部材27、28、34、35を介してスクリューシャフト33が回転し、該スクリューシャフト33の回転に伴って、スクリューシャフト33に外嵌した従動部材42は回転せずにスクリューシャフト33の軸線方向に沿って移動する。これにより、移動台40がスクリューシャフト33に沿って直線移動する構成としている。
また、前記移動台40の上面には、巻枠61の内周形状と略同一形状とした長円形状の巻枠取付部43を突設している。該巻枠取付部43に着脱自在に外嵌固定する巻枠61は、図7に示すように、隙間をあけて対向する直線部61aと、これら対向する直線部61aの両端の端部間に連続する両端円弧部61bからなる。
前記基台20に搭載して押えローラ51を移動させるための移動装置50は、図2に示すように、基台20に固定したエアシリンダ52と、該エアシリンダ52により垂直方向に伸縮するロッド53の上端に取り付けたエアシリンダ54と、該エアシリンダ54により水平方向に伸縮するロッド55の先端に回転自在に取り付けたローラからなる押えローラ51を備えている。エアシリンダ54には、ロッド53の両側に支持棒56を設け、該支持棒56を基台20に固定したブッシュ57内に摺動自在に貫通させ、安定した状態でエアシリンダ54を昇降できるようにしている。
前記押えローラ51は、回転台30の回転中心位置Oの外方位置で、垂直方向および移動台40に近接離反する方向には移動可能としているが、移動台40の直線移動方向には移動不可として、移動する移動台40に対して一定位置で超電導線62を押圧する構成としている。
詳細には、図2(A)に示すように、移動台40を直線移動させる際に、巻枠61の直線部61aに巻回する超電導線62の外面に長さ方向に沿って順に押えローラ51を押し当て、巻枠61の直線部61aに巻回する超電導線62を弛みなく直線状に巻回できるようにしている。
なお、回転台30を回転させる際には、移動装置50が邪魔にならないように、図3(B)に示すように、押えローラ51を移動台40から離反させると共に、エアシリンダ54を下降させている。
前記押さえ板41は、図3に示すように、移動台40に設けており、移動台40の移動に伴って移動する。移動台40には、押さえ板41を作動させるためのエアシリンダ44を搭載しており、該エアシリンダ44によってロッド45が伸縮することにより、先端に押さえ板41を設けたアーム46が回転して、押さえ板41が押さえ位置と退避位置の間を揺動する。
前記押さえ板41は、巻枠61の直線部61aに巻回される超電導線62に押えローラ51が押し当てられるまでは、図3(B)の破線で示した退避位置に配置している一方、超電導線62に押えローラ51を押し当てた後、外周ターンの超電導線62が巻回されるまでの間、押さえ板41を超電導線62に押し当てて、巻枠61の直線部61aに巻回された超電導線62の直線状態を保持している。
前記押さえ板41は、巻枠61の直線部61aの両側にそれぞれ2つずつ設けており、それぞれに設けたエアシリンダ44により所要のタイミングで作動する。
次に、前記製造装置10を用いたレーストラック型コイル60の製造方法について説明する。
まず、製造装置10の移動台40を、図1に示すように、移動台40の移動方向前端が回転台30の回転中心位置Oに位置する初期位置に配置し、該移動台40の巻枠取付部43に巻枠61を外嵌固定すると共に、超電導線供給装置70に超電導線62をセットする。
次いで、超電導線供給装置70から超電導線62を製造装置10側へ引き出し、該超電導線62を一対の規制用ローラ24間を通して、その先端を巻枠61の外周面に取り付ける。
次いで、図2に示すように、巻枠61の直線部61aの外面に沿って配置した超電導線62に押えローラ51を押し当てた状態で、図4に示すように、移動台40を超電導線供給装置70と反対方向に直線移動させる。このとき、押えローラ51が巻枠61の直線部61aの外面に配置した超電導線62に長さ方向に沿って順に押し当てられ、押し当てられた後の超電導線62には、図3に示すように、押さえ板41が押し当てられる。これにより、押えローラ51によって超電導線62が巻枠61の直線部61a外面に直線状で巻回され、押さえ板41によって超電導線62の直線状態が保持される。
次いで、回転台30の回転中心位置Oに移動台40の後端が位置する位置まで移動台40が直線移動した後、図5に示すように、回転台30を時計回り方向に180度回転(自転)させる。この回転台30の回転に伴って移動台40に取り付けた巻枠61も回転し、巻枠61の円弧部61bに超電導線62が円弧状に巻回される。
前記のように回転台30の回転に伴って移動台40も180度回転して、図6に示すように、移動台40が再び初期位置に配置される。移動台40が初期位置に戻ったときには、超電導線62の巻回の邪魔にならないように、押さえ板41を押さえ位置から退避位置へ揺動させる。
このような移動台40の直線移動と回転台30の回転を交互に繰り返して、超電導線62を巻枠61に所要ターン数巻回したシングルパンケーキ形状のレーストラック型コイル60としている。巻枠61の一対の直線部61aの長さを45cmとし、該直線部61aのコイルの厚さL1と、直線部両端の円弧部61bのコイルの厚さL2との比(L2/L1)を1.00以上1.03以下としており、本実施形態では比(L2/L1)を1.02としている。
前記構成によれば、製造装置10に回転台30と移動台40を設けて巻枠61に直線移動と回転を交互にさせ、かつ、巻枠61を直線移動させる際には、巻枠61の直線部61aに巻回する超電導線62を押えローラ51により押圧するため、巻枠61の直線部61aに巻回する超電導線62を弛みなく直線状に巻回することができる。また、押えローラ51によって押圧されなくなった部位の直線状の超電導線62を押さえ板41によって外周ターンの超電導線62が巻回されるまで押圧し続けるため、直線状に巻回した超電導線62を弛ませることなく確実に直線状態を保持することができる。これにより、レーストラック型コイルの占積率を高めることができ、コイルの性能を向上させることができる。
また、製造装置10により巻回した超電導線62の巻き終端を固定しておけば、直線状に巻回された超電導線62がコイル形成後も弛むことがなく、コイルの形状を保持するための金属バンド等を用いる必要がなく、コイルの大型化を防止することができる。
図8及び図9に、本発明の第2実施形態を示す。
本実施形態の製造装置10’は、最内周ターンの渡り部で連続する2層のコイル部60a、60bが積層されたダブルパンケーキ形状のレーストラック型コイル60’を製造するものである。第2実施形態でも、第1実施形態と同様、巻枠61の一対の直線部61aの長さを45cmとし、該直線部61aのコイルの厚さL1と、直線部両端の円弧部61bのコイルの厚さL2との比(L2/L1)を1.02としている。
前記製造装置10’は、超電導線62の挿通位置を規制するための規制用ローラ24を対向する両側に設け、製造装置10’の両側に超電導線供給装置70A、70Bを配置している。
第1コイル部60aを形成する場合と第2コイル部60bを形成する場合とでは、移動台40が反対方向に直線移動すると共に、回転台30が反対方向に回転し、第1コイル部60aと第2コイル部60bの超電導線62が逆方向に巻回されるように作動する。
詳細には、1本の超電導線62のおよそ半分(第1コイル部形成分)を巻回した第1サプライリールと残りのおよそ半分(第2コイル部形成分)を巻回した第2サプライリールを用意し、第1のサプライリールを一方の超電導線供給装置70Aにセットする一方、第2のサプライリールは移動台40に仮固定している。よって、第1のサプライリールから供給される超電導線62を巻枠61に巻回する間は第2のサプライリールが移動台40に追従して移動する。
第1コイル部60aを形成する際には、移動台40の直線移動(図8の右方向)と回転台30の時計回り方向の回転を交互に繰り返して、超電導線供給装置70Aにセットした第1のサプライリールから供給される超電導線62を巻枠61の軸線方向の下部側に巻回している。
一方、他方のコイル部60bを形成する際には、移動台40に仮固定した第2のサプライリールを超電導線供給装置70Bにセットし、移動台40の直線移動(図8の左方向)と回転台30の反時計回り方向の回転を交互に繰り返して、超電導線供給装置70Bにセットした第2のサプライリールから供給される超電導線62を巻枠61の軸線方向の上部側に巻回している。
また、第1実施形態と同様、巻枠61の直線部61aに超電導線62を巻き付ける際には、超電導線62に押えローラ51と押さえ板41を押さえつけて、超電導線62が弛むことなく直線状に巻き付けられるようにしている。押えローラ51は、第1実施形態と同様の機構により高さ位置を調節可能としており、押さえ板41も、該押さえ板41を取り付けたアームに伸縮機構を設けて高さ位置を調節可能としている。よって、第1コイル部60aを形成する際には、押えローラ51と押さえ板41の高さ位置を超電導線62が巻回される巻枠61の下部位置に位置合わせする一方、第2コイル部60bを形成する際には、押えローラ51と押さえ板41の高さ位置を超電導線62が巻回される巻枠61の上部位置に位置合わせして、各コイル部の巻きつけ途中の超電導線62を押えローラ51と押さえ板41で押さえつけている。
なお、他の構成及び作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
図10乃至図12に、本発明の第3実施形態を示す。
本実施形態では、レーストラック型コイルの製造装置80を第1実施形態と相違させており、回転台30の直径を第1実施形態の装置よりも小さくし、ガイドレール32の全長の1/2以下としている。
詳細には、図11に示すように、回転台30の中心に設けた下向き中心軸部36を基台20に設けた軸受29で回転自在に支持し、下向き中心軸部36に設けたプーリー36aと基台20に付設した回転台用モータ22によって回転するプーリー22aにベルト39を架け渡している。回転台用モータ22でプーリー22aを回転させることにより、ベルト39を介して下向き中心軸部36を回転させて回転台30を回転させる構成としている。
前記回転台30の上面に、直径方向に延在すると共に該回転台30の両側外縁より突出する移動台用のガイドレール32を突設している。
前記回転台30には、ガイドレール32の全長に沿うスクリューシャフト33を回転自在に軸架し、移動台40にスクリューシャフト33に螺合するネジ穴を有する従動部材42を固定し、スクリューシャフト33を回転させることにより移動台40を直線移動させる構成としている。
前記スクリューシャフト33の両端に結合用ギアとなるハス歯車37を取り付ける一方、基台20上の超電導線の供給装置70側に移動台用モータ23を搭載し、該モータ23で回転されるギアとなるハス歯車38を設けている。
前記ハス歯車38とスクリューシャフト33のハス歯車37とは着脱自在としており、移動台40を直線移動させる際には、モータ23のハス歯車38とスクリューシャフト33の一方のハス歯車37を結合させ、モータ23でハス歯車38を回転させることによりハス歯車37およびスクリューシャフト33を回転させて、移動台40を直線移動させている。
一方、回転台30を回転させる際には、モータ22により回転台30を回転させることにより、回転台30に追従してスクリューシャフト33も回転し、モータ23のハス歯車38とスクリューシャフト33の一方のハス歯車37との結合が解除される。回転台30が180度回転すると、ハス歯車38とスクリューシャフト33の他方のハス歯車37が結合され、再びモータ23でハス歯車38を回転させることによりハス歯車37およびスクリューシャフト33を回転させて、移動台40を再び直線移動させている。
本実施形態の製造装置80でも、第1実施形態と同様の押えローラ51を設けており、本実施形態では巻枠61の短軸方向の両側に押えローラ51を設けて、巻枠61の直線部に巻回される超電導線62を押えローラ51で両側から押圧できるようにしている。
前記超電導線の供給装置70から巻枠61に達するまでの間に、超電導線62の表面に塗布する接着用の樹脂液であるエポキシ樹脂91を貯留した浸漬槽90を配置している。前記浸漬槽90には、図12に示すように、超電導線62を案内するローラ92を配置し、該ローラ92に沿って超電導線62を浸漬槽90内のエポキシ樹脂91中に浸漬させた後に引き上げて移動台40上の巻枠61へと案内している。浸漬槽90内でエポキシ樹脂91に浸漬した後に引き上げるローラ92間に樹脂絞りダイス93を配置し、該樹脂絞りダイス93内に超電導線62を通すことで余分に付着したエポキシ樹脂91を除去して、適正量のエポキシ樹脂91を超電導線62に塗布している。
よって、巻枠61の直線部及び両端円弧部に巻き付けられる超電導線の表面にはエポキシ樹脂91が塗布されており、巻枠61に超電導線62を巻回した後にレーストラック型コイルをエポキシ樹脂に浸漬することなく、レーストラック型コイルを加熱して超電導線の表面のエポキシ樹脂を硬化させている。
なお、本実施形態では、予め絶縁材が被覆されている超電導線材を用いている。
本実施形態では、第1実施形態と同様、巻枠61の一対の直線部61aの長さを45cmとし、該直線部61aのコイルの厚さL1と、直線部両端の円弧部61bのコイルの厚さL2との比(L2/L1)を1.02としている。
前記構成によれば、第1実施形態と同様、レーストラック型コイルの占積率を高めることができ、コイルの性能を向上させることができる。
また、回転台30を小さくすることで、コイルの巻線中に不具合が発生した際に移動台に作業員が近づきやすくなり、ハンドリング作業をしやすくすることができる。
なお、他の構成及び作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
また、本実施形態の浸漬槽90を第1、第2実施形態の製造装置に適用してもよい。
従来のレーストラック型コイルの製造方法であれば、巻枠の直線部が長くなる程、比(L2/L1)の小さなレーストラック型コイルの製造が困難となり、比(L2/L1)が大きくなっていた。
具体的には、
巻枠の直線部の長さが0.2mでは比(L2/L1)が1.04、
巻枠の直線部の長さが1.0mでは比(L2/L1)が1.06、
巻枠の直線部の長さが2.0mでは比(L2/L1)が1.09、
巻枠の直線部の長さが3.0mでは比(L2/L1)が1.11
程度のコイルしか製造できなかった。
これに対して、本発明の製造装置を用いれば、
直線部の長さが0.2mでは比(L2/L1)が1.00以上1.02以下、
直線部の長さが1.0mでは比(L2/L1)が1.00以上1.04以下、
直線部の長さが2.0mでは比(L2/L1)が1.00以上1.06以下、
直線部の長さが3.0mでは比(L2/L1)が1.00以上1.07以下となる、
巻枠の直線部が長くても比(L2/L1)が小さなレーストラック型コイルを製造することができる。
前記第3実施形態のレーストラック型コイルの製造装置を用いて、巻枠の直線部の長さが45cmで、直線部のコイルの厚さL1と直線部両端の円弧部のコイル厚さL2との比(L2/L1)が1.00、1.02、1.03となるレーストラック型コイルをそれぞれ製造した。これらのレーストラック型コイルに通電すると、定格電流Io(臨界電流Ic×0.75)と到達通電電流Iopの比(Iop/Io)は、図13に示すように、いずれも1.0であった。
(比較例)
従来の製造方法により、巻枠の直線部の長さが45cmで、比(L2/L1)が1.04、1.08となるレーストラック型コイルをそれぞれ製造した。これらのレーストラック型コイルに通電すると、図13に示すように、比(L2/L1)が1.04のレーストラック型コイルでは比(Iop/Io)が0.8、比(L2/L1)が1.08のレーストラック型コイルでは比(Iop/Io)が0.4となり低かった。
前記実施例と比較例より明らかなように、巻枠の直線部の長さが45cmの場合には、本発明の製造装置で製造することができる比(L2/L1)が1.03以下のレーストラック型コイルでは、定格電流Ioに対する通電可能な電流Iopの割合が高く、本発明の製造装置によれば性能の高いレーストラック型コイルを製造できることを確認できた。
また、巻枠の直線部が長く、比(L2/L1)が比較的大きめのレーストラック型コイルの場合であっても、従来技術で製造したコイルの比(L2/L1)が小さい分、通電可能な電流Iopの割合を高くすることができるが確認できた。
前記実施の形態はすべての点で例示であって、これら実施形態に限定されず、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
本発明のレーストラック型コイルの製造装置は、自動車等の駆動用モータや、その他発電機、変圧器、超電導電力貯蔵装置(SMES)等の超電導機器に用いられる超電導コイルの製造に用いられるものである。
本発明の第1実施形態のレーストラック型コイルの製造装置を示し(A)は平面図、(B)は垂直断面図を示す図面である。 押えローラを超電導線に押し当てた状態を示し、(A)は平面図、(B)は側面図である。 押さえ板を超電導線に押し当てた状態を示し、(A)は平面図、(B)は側面図である。 移動台を直線移動させた状態を示す図面である。 回転台を90度回転させた状態を示す図面である。 回転台を180度回転させた状態を示す図面である。 第1実施形態の製造装置で製造されるシングルパンケーキ形状のレーストラック型コイルの斜視図である。 第2実施形態のレーストラック型コイルの製造装置の平面図である。 第2実施形態の製造装置で製造されるダブルパンケーキ形状のレーストラック型コイルの斜視図である。 第3実施形態のレーストラック型コイルの製造装置の平面図である。 第3実施形態のレーストラック型コイルの製造装置の垂直断面図である。 浸漬槽を示す図面である。 直線部のコイルの厚さL1と円弧部のコイル厚さL2との比(L2/L1)と、定格電流Ioと到達通電電流Iopの比(Iop/Io)の関係を示す図面である。 従来例を示す図面である。
符号の説明
10、80 レーストラック型コイルの製造装置
20 基台
22 回転台用モータ
23 移動台用モータ
30 回転台
37、38 ハス歯車
40 移動台
41 押さえ板
51 押えローラ
60 レーストラック型コイル
61 巻枠
61a 直線部
61b 円弧部
62 超電導線
90 浸漬槽

Claims (7)

  1. 対向する一対の直線部の両端を円弧部で連結してなる巻枠に、超電導線を巻回して形成されるレーストラック型コイルの製造装置であって、
    超電導線の供給装置の側方に固定された基台と、
    前記基台上に回転駆動手段を介して搭載され、所定時間間隔をあけて180度回転される回転台と、
    前記回転台上に搭載され、移動駆動手段により前記超電導線の供給側から離反する方向へ直線状に移動されると共に、前記巻枠を着脱自在に装着する巻枠取付部を備えた移動台と、
    前記回転台の回転中心位置の外方に前記基台より突設され、前記移動台上に装着される前記巻枠の直線部に巻回される超電導線を外方から押さえる押えローラと、
    前記移動台に揺動自在に取り付けられ、前記巻枠の直線部に前記超電導線を外方から押さえる押さえ板を備え、
    前記移動台は前記回転台の回転中心位置を移動方向前端とする初期位置から移動されると共に、前記回転中心位置に移動台の後端が位置すると前記回転台を180度回転して前記移動台を180度回転させて前記初期位置に戻す作動を繰り返し、該移動台の移動時に前記巻枠の一対の直線部に超電導線を前記押えローラで外方から押さえると共に前記押えローラ通過後に前記押さえ板を超電導線の押さえ位置に揺動させて押さえながら巻き付ける一方、前記移動台が前記初期位置に戻ると押さえ位置から前記押さえ板を退避位置に揺動させ、前記回転台の回転時に巻枠の一対の円弧部に超電導線を巻き付ける構成としていることを特徴とするレーストラック型コイルの製造装置。
  2. 対向する一対の直線部の両端を円弧部で連結してなる巻枠に、超電導線を巻回して形成されるレーストラック型コイルの製造装置であって、
    超電導線の供給装置の側方に固定された基台と、
    前記基台上に回転駆動手段を介して搭載され、所定時間間隔をあけて180度回転される回転台と、
    前記回転台上に搭載され、移動駆動手段により前記超電導線の供給側から離反する方向へ直線状に移動されると共に、前記巻枠を着脱自在に装着する巻枠取付部を備えた移動台と、
    前記回転台の回転中心位置の外方に前記基台より突設され、前記移動台上に装着される前記巻枠の直線部に巻回される超電導線を外方から押さえる押えローラを備え、
    かつ、前記回転台に設けた下向き中心軸部を前記基台に設けた軸受で回転自在に支持すると共に、該基台に付設した回転台用モータからなる前記回転駆動手段で前記回転台を回転させ、該回転台の上面に、直径方向に延在すると共に該回転台の両側外縁より突出する移動台用のガイドレールを突設すると共に、前記移動台の移動駆動手段として前記ガイドレールの全長に沿ったスクリューシャフトを回転自在に軸架し、該スクリューシャフトの両端に結合用ギアを取り付ける一方、前記移動台に前記スクリューシャフトに螺合するネジ穴を有する従動部材を固定し、前記スクリューシャフトの回転で前記移動台を直線移動させるようにし、
    さらに、前記基台上の超電導線の供給装置側に移動台用モータを搭載し、該モータで回転されるギアを、前記回転台の回転に応じて180度回転される前記スクリューシャフトの一端の前記結合用ギアと着脱自在に結合し、
    前記移動台は前記回転台の回転中心位置を移動方向前端とする初期位置から移動されると共に、前記回転中心位置に移動台の後端が位置すると前記回転台を180度回転して前記移動台を180度回転させて前記初期位置に戻す作動を繰り返し、該移動台の移動時に前記巻枠の一対の直線部に超電導線を前記押えローラで外方から押さえながら巻き付けると共に前記回転台の回転時に巻枠の一対の円弧部に超電導線を巻き付ける構成としているレーストラック型コイルの製造装置。
  3. 前記スクリューシャフトの両端に固定する前記結合用ギアおよび前記モータで駆動されるギアはハス歯車からなる請求項2に記載のレーストラック型コイルの製造装置。
  4. 前記回転台の直径は前記ガイドレールの全長の1/2以下である請求項2または請求項3に記載のレーストラック型コイルの製造装置。
  5. 第1コイル部と第2コイル部との2層のコイル部が積層されたダブルパンケーキ形状で且つ対向する一対の直線部の両端を円弧部で連結してなる巻枠に、超電導線を巻回して形成されるレーストラック型コイルの製造装置であって
    基台上に回転駆動手段を介して搭載され、所定時間間隔をあけて180度回転される回転台と、
    前記回転台上に搭載され、移動駆動手段により前記超電導線の供給側から離反する方向へ直線状に移動されると共に、前記巻枠を着脱自在に装着する巻枠取付部を備えた移動台と、 前記回転台の回転中心位置の外方に前記基台より突設され、前記移動台上に装着される前記巻枠の直線部に巻回される超電導線を外方から押さえる押えローラを備え、
    前記移動台の移動方向の両側外方に前記超電導線の供給装置が配置され、
    前記移動台は前記回転台の回転中心位置を移動方向前端とする初期位置から移動されると共に、前記回転中心位置に移動台の後端が位置すると前記回転台を180度回転して前記移動台を180度回転させて前記初期位置に戻す作動を繰り返し、該移動台の移動時に前記巻枠の一対の直線部に超電導線を前記押えローラで外方から押さえながら巻き付けると共に前記回転台の回転時に巻枠の一対の円弧部に超電導線が巻き付けられ、
    前記第1コイル部形成時には一方側の供給装置から超電導線を供給すると共に第2コイル部形成時には他方側の供給装置から超電導線を供給して、第1コイル部と第2コイル部の直線部の巻き付け時には前記移動台は逆方向に直線状に移動され、かつ、第1コイル部と第2コイル部の円弧部の巻き付け時には前記回転台は逆方向に回転されるレーストラック型コイルの製造装置。
  6. 対向する一対の直線部の両端を円弧部で連結してなる巻枠に、超電導線を巻回して形成されるレーストラック型コイルであって、
    前記一対の直線部の長さが0.2m以上1m未満の場合、直線部のコイルの厚さL1と、直線部両端の円弧部のコイル厚さL2との比(L2/L1)が1.00以上1.03以下であり
    前記一対の直線部の長さが1m以上2m未満の場合、直線部のコイルの厚さL1と、直線部両端の円弧部のコイル厚さL2との比(L2/L1)が1.00以上1.04以下であり、
    前記一対の直線部の長さが2m以上3m未満の場合、直線部のコイルの厚さL1と、直線部両端の円弧部のコイル厚さL2との比(L2/L1)が1.00以上1.06以下であるレーストラック型コイル。
  7. レーストラック型コイルを製造する方法であって、
    超電導線の供給装置より供給される超電導線を、一対の直線部の両端を円弧部で連結した巻枠を、初期位置より前記供給装置より離れる方向に直線方向に横移動させて、前記直線部の一方側に超電導線を巻き付けた後に、前記巻枠を供給装置側に向けて180度回転させて前記巻枠の他端を前記初期位置に戻し、該回転時に一方側の前記円弧部に超電導線を巻き付け、ついで、前記巻枠を前記と同一方向に横移動させて他方側の直線部に超電導線を巻き付け、この直線移動と180度の回転を交互に繰り返し、かつ、
    前記巻枠の直線部に巻き付けられる超電導線の弛み防止として、一方側の直線部に超電導線を巻き付けている時に、巻き付けられる超電導線を押えローラにより押さえると共に、他方側の直線部に巻き付けられている超電導線を押さえ板で押さえ付けているレーストラック型コイルの製造方法
JP2008153109A 2007-08-09 2008-06-11 レーストラック型コイルの製造装置、コイルの製造方法およびレーストラック型コイル Active JP5315800B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008153109A JP5315800B2 (ja) 2007-08-09 2008-06-11 レーストラック型コイルの製造装置、コイルの製造方法およびレーストラック型コイル

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007208623 2007-08-09
JP2007208623 2007-08-09
JP2008153109A JP5315800B2 (ja) 2007-08-09 2008-06-11 レーストラック型コイルの製造装置、コイルの製造方法およびレーストラック型コイル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009065119A JP2009065119A (ja) 2009-03-26
JP5315800B2 true JP5315800B2 (ja) 2013-10-16

Family

ID=40559399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008153109A Active JP5315800B2 (ja) 2007-08-09 2008-06-11 レーストラック型コイルの製造装置、コイルの製造方法およびレーストラック型コイル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5315800B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6168751B2 (ja) * 2012-11-06 2017-07-26 株式会社東芝 超電導コイルの製造装置および製造方法
JP2014236092A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 株式会社東芝 超電導コイルの製造装置およびその製造方法
JP6536143B2 (ja) * 2014-06-19 2019-07-03 住友電気工業株式会社 超電導コイルの製造方法、超電導コイルの製造装置および超電導コイル
WO2021176773A1 (ja) * 2020-03-05 2021-09-10 株式会社村田製作所 リニア振動モータ、およびそれを用いた電子機器
CN112688507A (zh) * 2021-01-28 2021-04-20 河南瑞发电气集团有限公司 一种海上风电五齿模块线圈的绕线装置和绕制方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53137636U (ja) * 1977-04-07 1978-10-31
JPS6013728U (ja) * 1983-07-08 1985-01-30 株式会社日立製作所 巻線装置
JPS6350009A (ja) * 1986-08-20 1988-03-02 Mitsubishi Electric Corp 導線用巻線機
JPH01176916U (ja) * 1988-06-02 1989-12-18
JPH0216707A (ja) * 1988-07-05 1990-01-19 Toshiba Corp コイル用巻線機
JP2755532B2 (ja) * 1992-02-28 1998-05-20 三菱電機株式会社 帯状線材の連続巻線装置及びその制御方法
JP2977504B2 (ja) * 1997-02-24 1999-11-15 高橋精密工業株式会社 介護支援バスベッド
JP2001006962A (ja) * 1999-06-23 2001-01-12 Totoku Electric Co Ltd クランプ装置
JP3621676B2 (ja) * 2001-11-29 2005-02-16 昭和電線電纜株式会社 電気コイルの巻線加工装置
JP4220175B2 (ja) * 2002-04-24 2009-02-04 東海旅客鉄道株式会社 超電導コイルおよびその製造方法
JP2007074856A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Toshiba Corp 車両用回転電機
JP2007165757A (ja) * 2005-12-16 2007-06-28 Goto Denshi Kk 二元捲きコイル、もしくは二元捲きコイルの捲線装置、および捲線方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009065119A (ja) 2009-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5315800B2 (ja) レーストラック型コイルの製造装置、コイルの製造方法およびレーストラック型コイル
CN208037702U (zh) 一种电缆卷绕装置
KR900001457B1 (ko) 자기융착전선사용에 의한 다층 공심코일권선 방법과 권선장치
JP4420250B2 (ja) フィラメントワインディング装置
US20070181732A1 (en) Winding method of multi polar armature and winding apparatus of same
EP1256159A1 (de) Volltransponierter hoch-t c?-verbundsupraleiter sowie vorrichtung zu dessen herstellung und dessen verwendung
JP6168751B2 (ja) 超電導コイルの製造装置および製造方法
KR20070064626A (ko) 환상 동심 꼬임 비드 코드의 제조방법 및 제조장치
JP3657599B1 (ja) 環状同芯撚りビードコードの製造方法及び製造装置
JP2682587B2 (ja) 巻線形成方法および巻線形成装置
US9959956B2 (en) Machine for producing transposed cable
JP2007020372A5 (ja)
JP2009033887A (ja) 巻線装置
JP2001359250A (ja) 平角線構造、平角線の巻線方法および巻線装置
CN106783155B (zh) 一种配电网变压器圆筒式绕组加工设备
JP2014143311A (ja) 巻線機
CN109243811B (zh) 一种防打结电感绕线设备
CN216971553U (zh) 一种电缆的缠绕装置
CN107452500A (zh) 一种网络变压器自动排针绕线设备
JP2014110329A (ja) 角線の巻線装置および巻線方法
JP5109827B2 (ja) コイル巻取り装置
JP4713222B2 (ja) 巻線方法及び巻線装置
JP2005247562A (ja) コイル巻線方法及びコイル巻線装置
EP0109833A1 (en) Winding apparatus
JPH07123656A (ja) 内溝ステータのワイヤ端末処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130624

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5315800

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250