JP3657599B1 - 環状同芯撚りビードコードの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻き付け動作が速く、しかも巻き付け性が良好で、側線ワイヤ2の配列状態に乱れのない成形性が良好な環状同心撚りビードコードを製造する。
【解決手段】環状コア1を周方向に回転させながら、側線ワイヤ2を巻いたリール21を、環状コア1の輪の外側から輪の中を通して元の位置に戻す巻回移動を繰り返し、リール21から引き出される側線ワイヤ2を、環状コア1の周囲に螺旋状に巻き重ねて撚り線層を一層又は複数層形成する際に、環状コア面に対して、リール21が順次平行に移動、直角に移動、平行に移動、直角に移動のサイクルを繰り返すことにより、リール21が環状コア面から離れる動きを最小限にし、環状コア1に対する側線ワイヤ2の巻き付け角が、29度を超えないようにした。
【選択図】図8

Description

この発明は、空気入りタイヤのビード部分に埋め込まれるビードコード、特に、環状コアの周囲に、側線ワイヤを螺旋状に巻き続けて形成したストランド層を一層又は複数層設けた環状同撚りビードコードを製造する方法及び装置に関するものである。
環状同撚りビードコードは、各種車両のタイヤに使用されている。
この環状同撚りビードコードは、図6(a)、(b)に示すように、環状コア1の周囲に側線ワイヤ2のストランド層を設けたものであり、側線ワイヤ2を、環状コア1の輪の外側から輪の中を通し、再び輪の外側から輪の中を通すことにより、環状コア1に側線ワイヤ2を螺旋状に巻き続けて製造することができる。
ところで、環状同撚りビードコードを製造する方法としては、従来、次のような方法が開示されている。
まず、特許文献1には、環状コアの回りに側線ワイヤを螺旋状に巻回する際に、側線ワイヤとして、予め環状コアの少なくとも2倍以上の径にくせづけしたものを使用してビードコードを製造する方法が開示されている。この方法により製造したビードコードをタイヤに使用した場合、いわゆる腰が強いというフィーリングに結びつくグリップ力、旋回力、応答性が向上するとされている。
また、特許文献2には、チャック機構によって側線ワイヤの先端を環状コアに仮止めし、コアを周方向に回転させつつ、コアの内外にボビンを公転させることによって、側線ワイヤをコアの外周に螺旋状に巻き付け、コアに仮止めされた側線ワイヤの先端がボビンの公転位置と重なる前にチャック機構をコアから開放し、チャック機構とボビンとの干渉を回避してボビンの公転を継続させるという方法が開示されている。この方法は、S巻きとZ巻きとを交互に多層巻きにすることができ、側線ワイヤの絡まり、ねじれ等の不具合が防止され、ビードコードの生産性及び品質を大幅に向上させることができるとしている。
また、特許文献3には、側線ワイヤの先端を環状コアに固定せずに絡ませるか仮止めし、かつ自由に回転できるようにしておき、環状コアより小径にベンディングして巻かれているリールの平面移動および環状コアの上下作動と環状コアの回転を組み合わせ、側線ワイヤを環状コアに鋼線の曲げ応力によって絡ませ、撚回応力が発生しないようにして、ビードコードの製造を行う方法が開示されている。
特許第3499261号公報 特開2001−47169号公報 特開2004−98640号公報
ビードコードは、形状の安定が最重要品質であるが、上記各特許文献に示された方法には、次のような問題があった。
特許文献1に開示された方法の場合、タイヤの腰を強くするためにコアの半径よりも2倍以上の半径に、予めくせづけした側線ワイヤを巻回するようにしているため、自動化し難く、コストアップの要素が多い。また、コアの回りを巻回する側線ワイヤの環状径が大きい場合、人手で巻回するのも大変であるし、予めくせづけされているので、引き出し時に抵抗が増え、巻き付け時のトラブルの原因になる。また、側線ワイヤをリールに巻き取った後、環状コアの回りを巻回させる際に、常に一定以上の張力をかけておかないと巻きが緩むし、少しの張力でもコアが歪み易く、巻き付け性に悪影響を与える。
次に、特許文献2に開示された方法の場合、チャック機構によるコアの仮止めと、コアを周方向に回転させつつ、コアの内外にボビンを公転させるため、コアに巻き付ける角度が大きく変化し無駄な動きが多く、装置自体も重厚となる。
また、特許文献2に開示された方法の場合、図9の概念図に示すように、環状コア1の内外でボビン3を公転させるため、図10(a)に示すように、側線ワイヤ2と環状コア1とが平行になる巻き付け角β’が0°の状態から、図10(b)に示すように、ボビン3が環状コア1から離れた巻き付け角β’が約50°の状態になるまで、巻き付け角β’が変化しながら、側線ワイヤ2が環状コア1に巻き付けられることになる。一般的に市販されているタイヤに使用されているビードコードの撚り角βは、二輪車用の1+m撚り構造で、3.5〜5.5°、乗用車・軽トラック用の1+m+n撚り構造で7°位であるから、巻き付け角β’が撚り角βとの差が上記のように大きくなると、巻き続ける側線ワイヤ2の配列状態が乱れ易く、コード成形性が良くないという問題があった。
さらに、コア1の内外でボビン3を公転させる特許文献2の方法の場合、ボビン3が円軌道に沿って移動するため、動きが冗長で、巻き終わる迄に長時間を要する。また、側線ワイヤ2に一定張力を付加するようにして巻き付けているため、コア1が周方向に引っ張られて蛇行し易く、巻き付け性が悪いという問題もあった。
次に、特許文献3に開示された方法の場合、コアが水平に置かれて複雑な動きをするため、特許文献2の場合と同様、巻き付け角が大きくばらつく要素を具えており、巻き付け性が不安定となる。また、リールの水平移動も一度置いて戻る動作であり、2倍の時間がかかるため、仕上がるのに2倍の時間を要する。また、巻き付け時の柱となるコアの動きを極力制限しないと、巻き付け性が不安定となり易い。特に、重力方向に置き、それを重力方向に上下動させ、さらに、側線ワイヤを巻いているリールを断続的に動作させるので、巻き付け性が悪い。
そこで、この発明は、巻き付け動作が速く、しかも巻き付け性が良好で、側線ワイヤの配列状態に乱れのない成形性が良好な環状同撚りビードコードを製造する方法と装置を提供しようとするものである。
この発明は、上記の課題を解決するために、環状コアを周方向に回転させながら、側線ワイヤを巻いたリールを、環状コアの輪の外側から輪の中を通して元の位置に戻る巻回移動を繰り返し、リールから引き出される側線ワイヤを、環状コアの周囲に螺旋状に巻き続けてストランド層を一層又は複数層形成する環状同撚りビードコードの製造方法において、環状コアに対する側線ワイヤの巻き付け角が、29度を超えないようにリールを巻回移動させるようにしたのである。
このように、環状コアに対する側線ワイヤの巻き付け角が、29度を超えないようにリールを巻回移動させることにより、側線ワイヤの巻き付け性が良く、側線ワイヤの配列状態に乱れのない良好な成形性が得られたのである。
環状コアに対する側線ワイヤの巻き付け角が、29度を超えないようにリールを巻回移動させるには、環状コア面に対して、順次平行に移動、直角に移動、平行に移動、直角に移動のサイクルを繰り返して、リールが環状コア面から離れる動きを最小限にすることにより、巻き付け角を小さくすることができる。
即ち、この側線ワイヤを巻いたリールの移動軌跡が、環状コア面を中心にした細長いボックス型の軌跡を描くようにすることにより、リールが環状コア面から大きく離れず、側線ワイヤの巻き付け角のばらつきを最小限に抑制することができる。
また、リールが環状コア面から大きく離れないようにする別な方式としては、この一連の動きを内周歯等により、上記リールの巻回移動の軌跡が、楕円軌道を描くようにしてもよい。
側線ワイヤを巻き始め端末は、未加硫ゴムシートで仮止めして、リールから引き出される側線ワイヤを、環状コアの周囲に螺旋状に巻き重ねるようにすることが好ましい。未加硫ゴムはタイヤ用ゴムと同質であるため、後工程において取り除く必要がない。
上記のように、側線ワイヤを巻いたリールの動きを細長いボックス型または楕円軌道にすると、従属的に側線ワイヤの巻き付け終点と巻き出し開始点との間で、側線ワイヤの長さが刻々と変化する。
このため、リールに巻いてある側線ワイヤが緩むことがあるため、リールのサプライ部に張力付加装置を付加してもよいが、巻き付け性に悪影響を与える張力を付加することなく、緩みを許容し、それでいて側線ワイヤが膨れるのを防止し、環状コアに側線ワイヤを螺旋状に巻き付ける際に、効果的に側線ワイヤの剛性を分散させるために、リールに巻き取る前の側線ワイヤのコイル径を予め次式のいずれかを満足するように、調整しておくことが好ましい。
0.90DR≦DSO≦2.05DR
又は
0.55DC≦DSO≦1.25DC
式中、DRは、リールの外径、DSOは、調整された側線ワイヤのコイル径、DCは、環状コアの中心径である。
さらに、螺旋状に巻き付ける際に、側線ワイヤの緩みを許容し、側線ワイヤが膨れるのを防止するために、リール外径より少し大きい径で、且つリール内幅に相当する円筒形状の外周壁を有するカセット内に、テンションフリーの状態でリールを回転可能に収容し、カセットの外周壁に設けた引き出し孔から側線ワイヤを引き出すようにすることが好ましい。
この発明では、リールサプライ部が側線ワイヤの巻き出し方向、即ち環状コア面に対して直角方向に少なくとも環状コアをくぐれる距離だけスライドできるようにすることが肝要であり、この動きが環状コアへの螺旋状の巻き付けを可能にすると共に、巻き付け角のばらつきを抑制する。この巻き付け角は規定の上限、即ち29度を超えると側線の配列が乱れ易くなる。サプライ部のリールはこのように特殊な動きをするため、特に側線ワイヤが環状コアに近づく方向へ移動している時にたるもうとするが、側線ワイヤの剛性とスプリングバックにより、側線ワイヤはたるまないでリール方向に押されてリール内で吸収できるので、駆動モータなどを一切使用しないで、側線ワイヤを予め調整されたコイル径にしておきリールをカセット内に収容したカートリッジ式にすることで張力0でも支障がでないようにしている。
この発明の同撚りビードコードの製造方法を可能にした製造装置は、環状コアを周方向に回転させるドライビングユニットと、リールに巻かれた側線ワイヤを環状コアの巻き付け部に供給する側線ワイヤのサプライ部と、サプライ部のリールを、環状コア面に対して平行に環状コアの外側から内側へ向かって移動させ、環状コアの輪の中を通して環状コアの反対面に環状コアをくぐれる距離だけ僅かに直角に移動させ(ここまでで半巻き)、環状コアの反対面と平行に環状コアの内側から外側へ移動させ、環状コアの反対面から元の面の始点位置に直角に移動させて戻して一巻きを完了させるスライドユニットとを備えるものである。
上記ドライビングユニットには、環状コアを回転させる2つのピンチローラと、ピンチローラの上部に、環状コアをルーズに案内するクランプユニットを備えている。これにより、環状コアの横方向の振れを防止し安定した周方向回転が維持でき、高い巻き付け性が得られる
側線ワイヤのサプライ部は、リール外径より少し大きい径で、且つリール内幅に相当する円形状の外周壁を有するカセット内に、テンションフリーの状態でリールを回転可能に収容し、カセットの外周壁に設けた引き出し孔から側線ワイヤを引き出すようにしてカートリッジ化することが好ましい。
以上のように、この発明によると、巻き付け動作が速く、しかも巻き付け性が良好で、側線ワイヤの配列状態に乱れのない成形性が良好な環状同撚りビードコードを製造することができる。
この発明の同撚りビードコードの製造方法を可能にする製造装置の一例を図1〜図5に基づいて説明する。
この発明の製造装置は、環状コア1を周方向に回転させるために駆動モータと連結された2つのピンチローラ11a、11bからなるドライビングユニット10と、リール21に巻かれた側線ワイヤ2を環状コア1の巻き付け部に供給する側線ワイヤ2のサプライ部20と、環状コア面に対して平行に環状コア1の外側から内側へ向かって移動させ、環状コアの輪の中を通して環状コアの反対面に環状コアをくぐれる距離だけ僅かに直角に移動させ(ここまでで半巻き)、環状コアの反対面と平行に環状コアの内側から外側へ移動させ、環状コアの反対面から元の面の始点位置に直角に移動させて戻して一巻きを完了させるスライドユニット30とからなる。
スライドユニット30は、駆動モータ37と連結されたクランク機構34によって、環状コア面と平行に配置したレール36に沿って平行に往復動する移動台31と、この移動台31に設けられた環状コア面を近接した位置で挟む前後一対の対向するカセットスタンド32とからなる。
一対のカセットスタンド32の上部には、側線ワイヤ2のサプライ部20が設置されている。サプライ部20は、側線ワイヤ2を巻き取ったリール21と、このリール21の外径より少し大きい径で、且つ少なくともリール内幅に相当する円筒形状の外周壁を有するカセット22とからなる。リール21は側線ワイヤ2の巻き面全体を被うようにカセット22内に、テンションフリーの状態で回転可能に収容され、所謂カートリッジ化されている。カセット22の外周壁には、巻き出し穴22aが形成され、この巻き出し穴22aから側線ワイヤ2が環状コア1の巻き付け点に向かって引き出されている。側線ワイヤ2は、予め調整されたコイル径でリール21に巻かれており、サプライ部20のカセット22内にセットされている。
上記一対のカセットスタンド32の上部の対向位置には、それぞれカセット22を抜き差し自在に装着することができるガイドロッド33と、一方のガイドロッド33に装着されたカセット22を他方のガイドロッド33に移し変える移し変え機構とが設置されている。この移し変え機構は、図3及び図4に示すように、エアーシリンダ35によって出入りするロッド38aと、このロッド38aの先端に設けられたカセット22の中心部を押す押し出し板38bとによって構成され、エアーシリンダ35のロッド38aを伸ばし、押し出し板38bによってカセット22の中心部を押すことにより、一方のガイドロッド33に装着されたカセット22を他方のガイドロッド33に移し変えることができる。
上記ドライビングユニット10には、環状コア1を回転させる2つのピンチローラ11a、11bと、ピンチローラ11a、11bの上部に、環状コア1をルーズに案内するクランプユニット4を備えている。クランプユニット4は、コの字形に配置された2個のローラ4a、4bからなり、環状コア1の横方向の振れを防止し、安定した周方向回転が維持し、加えて側線ワイヤ2の巻き付け終点の位置決めを行うことにより、高い巻き付け性が得られるようにしている。なお、この例では環状コア1を垂直にして横振れを抑えて、周方向に回転させている。
側線ワイヤ2の巻き付け開始は確実性を期し、人的手段により未加硫ゴムシートや粘着テープで側線ワイヤ2の先端を環状コア1に仮止めする。未加硫ゴムシートはタイヤ用ゴムと同質のため、後で取り除く必要はない。このように側線ワイヤ2の先端を環状コア1に仮止めしてから、環状コア1を周方向に回転させると、側線ワイヤ2は環状コア面に対してS巻きの場合は向かって右側を、リールが環状コアに当たらない程度の間隔で環状コアの外側から内側に平行に移動をしていき、側線ワイヤ2の環状コア1への巻き付けが始まる。リール21が環状コアに当たらない所までカセット22を移動させ、カセットスタンド32の上部に設けてあるエアーシリンダ35により、リール21を環状コア面に対して直角に移動させ、他方のカセットスタンド32のガイドロッド33にカセット22を移し変えると、巻き付けが半巻き行われる。その後、環状コア面に対して、往路とは反対に左側を環状コア1の内側から外側に向かって平行に移動して、カセット22内のリール21をスタート位置まで戻す。リール21をスタート位置まで戻すため、再びエアーシリンダ35によりカセット22とともにリール21を環状コア面に対して直角に移動させて1巻き付けを完了する。なお、環状コア面に対してリール21を平行に移動させるのは、装置下部にあるスライドユニット30が行う。
このリール21の一連の動きは、細長いボックス型の移動であり、このような不規則な動きを駆動モータ37とエアーシリンダ35を同期させて連続的に行っている。また、環状コア1の周方向のみの規則的な回転に対して、側線ワイヤ2の不規則な回転によるワイヤの緩みに対応するため、側線ワイヤ2に予め調整されたコイル径にして緩みが増幅しないようにすると共に、万が一緩みが大きくなり、リール21から外れることのないようにリール21をカセット22内に収容してカートリッジ化してワイヤを封じ込めている。
側線ワイヤ2を巻いたリール21は、図7に示すように、スライドユニット30により往復動する。そして、このリール21の移動軌跡を概念図で示すと、図8のようになる。
即ち、リール21は、環状コア1面に対して環状コア1の外側の図8(a)に示す始点位置から内側へ向かって図8(b)に示すリール21が環状コア1の輪の中を通る位置まで移動する。そして、この図8(b)に示す位置で、図8(c)に示す環状コア1の反対面に移動し、環状コア1の反対面を環状コア1の内側の図8(c)に示す位置から図8(d)に示す外側の位置まで移動した後、環状コア1の反対面から元の面の始点位置(図8の(a)の位置)に戻るというサイクルを繰り返す。このように、この発明では、図8の(a)→(b)→(c)→(d)→(a)のように、リール21を移動させて、側線ワイヤ2を環状コア1の周囲に螺旋状に巻き付けており、図8の(a)→(b)、(c)→(d)が環状コア1のコア面に対して移動、(b)→(c)、(d)→(a)がコア面に対して直角移動するようにしている。
なお、以上の実施の形態は、環状コア1に側線ワイヤ2をS方向に巻き付ける内容であるが、更に2層、3層と積層することも可能であり、2層積層でZ方向に巻きつける場合はボックス型移動の向きを反対方向、図8の(d)→(c)→(b)→(a)→(d)にするのとクランプユニット4の上下方向の位置及びコの字溝形状ローラの交換だけで行える。以後3層、4層実施への切り替えも1層及び2層のときと同様である。
以上の製法及び装置を使用して、種々の条件で実際に1層積層及び2層積層ビードコードを作製して、製品の蛇行性及び成形性の評価を行った。両特性に最も影響を与えるのは巻き付け角β’°で、次に側線ワイヤの張力及び側線ワイヤの予め調整されるコイル径であることが解った。表1にその結果を示す。
なお、表1の評価項目の蛇行性及び成形性は次の方法によって評価を行った。
(1)蛇行性
コードを定盤等の平面上に置き、コードが定盤から浮いている箇所の最大隙間をスケールで測定して次のように評価した。試料数nは20本である。
◎:隙間0.5mm以下が11本以上あり、他は全て隙間が1.0mm以下である。
○:隙間0.5mm以下が11本未満であり、隙間1.0mm以下が11本以上ある。
△:隙間1.0mm以下が11本未満であり、隙間1.5mm以下が11本以上ある。
×:隙間1.5mm以下が11本未満である。
(2)成形性
環状コアまたは一層巻き中間線表面への側線ワイヤの配列性を目視で評価した。試料数nは20本である。
◎:20本とも配列の乱れがない。
○:配列の乱れのないものが18本以上ある。
△:配列の乱れのないものが10本以上且つ、18本未満である。
×:配列の乱れのないものが10本未満である。
Figure 0003657599
この発明に係る環状同撚りビードコードの製造装置の一例を示す正面図である。 同上の平面図である。 スライドユニット部分の側面図である。 カセットスタンドの上部を示す部分断面図である。 クランプユニットの側面図である。 (a)は環状同撚りビードコードの全体図、(b)は環状同撚りビードコードの部分を示す斜視図である。 この発明の環状同撚りビードコードを製造する際のリールの移動状態を正面側から見た概念図である。 (a)〜(d)は、この発明の環状同撚りビードコードを製造する際のリールの移動状態を平面的に見た概念図である。 従来の環状同撚りビードコードを製造する際のボビンの移動状態を正面側から見た概念図である。 (a)〜(b)は、従来の環状同撚りビードコードを製造する際のボビンの移動状態を平面的に見た概念図である。
符号の説明
1 環状コア
2 側線ワイヤ
3 リール
4 クランプユニット
10 ドライビングロールユニット
11a、11b ピンチロール
11c 駆動モータ
13 押えローラ
14 揺動レバー
20 ワイヤサプライ部
21 リール
22 カセット
22a 巻き出し穴
30 スライドユニット
31 移動台
32 カセットスタンド
33 ガイドロッド
34 クランク機構
35 エアーシリンダ
36 レール
37 駆動モータ
38a ロッド
38b 押し出し板

Claims (8)

  1. 環状コアを周方向に回転させながら、側線ワイヤを巻いたリールを、環状コアの輪の外側から輪の中を通して元の位置に戻す巻回移動を繰り返し、リールから引き出される側線ワイヤを、環状コアの周囲に螺旋状に巻き続けてストランド層を一層又は複数層形成する環状同撚りビードコードの製造方法において、環状コアに対する側線ワイヤの巻き付け角が、29度を超えないようにリールを巻回移動させることを特徴とする環状同撚りビードコードの製造方法。
  2. 上記リールの巻回移動が、環状コア面に対して、順次平行移動、直角移動、平行移動、直角移動のサイクルを繰り返すことを特徴とする請求項1記載の環状同撚りビードコードの製造方法。
  3. 上記リールの巻回移動の軌跡が、楕円軌道を描くことを特徴とする請求項1記載の環状同撚りビードコードの製造方法。
  4. 側線ワイヤの巻き始め端末を未加硫ゴムシートで仮止めして、リールから引き出される側線ワイヤを、環状コアの周囲に螺旋状に巻き重ねることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の環状同撚りビードコードの製造方法。
  5. 上記リールに巻き取られた側線ワイヤのコイル径が、事前に次式のいずれかを満足するように調整されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の環状同撚りビードコードの製造方法。
    0.90DR≦DSO≦2.05DR
    又は
    0.55DC≦DSO≦1.25DC
    式中、DRは、リールの外径、DSOは、調整された側線ワイヤのコイル径、DCは、環状コアの中心径である。
  6. 環状コアを周方向に回転させるドライビングユニットと、リールに巻かれた側線ワイヤを環状コアの巻き付け部に供給する側線ワイヤのサプライ部と、サプライ部のリールを、環状コア面に対して平行に環状コアの外側から内側へ向かって移動させ、環状コアの輪の中を通して環状コアの反対面に直角に移動させ、環状コアの反対面と平行に環状コアの内側から外側へ移動させ、環状コアの反対面から元の面の始点位置に直角に移動させて戻すスライドユニットとを備える環状同撚りビードコードの製造装置において、上記ドライビングユニットに、環状コアを回転させる2つのピンチローラと、ピンチローラの上部位置に配置された環状コアをルーズに案内するコの字形の2個のローラによって、側線ワイヤの巻き付け位置の位置決めを行うクランプユニットとを設けたことを特徴とする環状同撚りビードコードの製造装置。
  7. 側線ワイヤのサプライ部に、環状コアの輪の中を通して環状コアの反対面に環状コアをリールがくぐれる最小限の距離をおいて対向する2つのリール受け渡し機構を設けた請求項6に記載の環状同撚りビードコードの製造装置。
  8. 側線ワイヤのサプライ部が、リール外径より少し大きい径で、且つリール内幅に相当する円筒形の外周壁を有するカセット内に、テンションフリーの状態でリールを回転可能に収容し、カセットの外周壁に設けた引き出し孔から側線ワイヤを引き出すようにした請求項6又は7に記載の環状同撚りビードコードの製造装置。
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